【ブレトランド戦記】

 トランガーヌ子爵ヘンリー・ペンブロークの聖印喪失と失踪により、彼の治めていた土地の大半はアントリア領となる一方で、南トランガーヌの一部には、まだ中立の立場を維持しているいくつかの村が存在していた。
 この物語は、その中の一つである山岳地帯の貧乏村ラキシスの領主となった流浪の騎士ゲオルグ・ルードヴィッヒと、彼を取り巻く様々な人々の、熱き戦いの記録である。

ゲオルグ・ルードヴィッヒ
・ロード/キャヴァリアー
・20歳
・男性
・流浪の騎士→ラキシスの領主
・実家は混沌災害で消失
ヒュース・メレテス
・メイジ/サモナー
・20歳
・男性
・エーラムの学生→契約魔法師
・義姉はアントリアの次席魔法師
ガイア
・アーティスト/エーテル
・20歳
・女性
・ラキシスの自警団長→人妻
・副業は音楽家
コーネリアス・バラッド
・アーティスト/シャドウ
・14歳
・男性
・流浪の暴漢→ラキシスの指揮官
・トランガーヌ騎士団長の息子
ルルシェ・ルードヴィッヒ
・ロード?/メサイア?
・16歳
・女性
・流浪の聖女→真の君主?
・ゲオルグの妹(っぽい少女)

第1話「見捨てられた村」
 流浪の騎士ゲオルグは、旅先で出会った予言者マーシーから、「ブレトランドの運命を握る宿命を抱いて産まれた君主」であると聞かされ、その第一歩として、現時点で山賊に支配されているラキシス村を開放し、その領主となることを提案される。ゲオルグの妹ルルシェは、マーシーに対して訝しげな感情を抱くが、ゲオルグはその進言を受け入れ、現地へと向かう。
 ラキシスを支配している山賊は、オロンジョ、タンズラー、ヤヤッキーという三人の頭目によって統率されていた。彼等の横暴を止めたいと願っていた、オロンジョの妹ガイア、タンズラーの元部下コーネリアス、ヤヤッキーの義弟ヒュースは、ゲオルグ・ルルシェ・マーシーと協力して彼等を屈服させ、ここにゲオルグを領主とした、新生ラキシス村が誕生することになったのである。
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第2話「地下に眠る鉱脈」
 ラキシス村の近隣の山岳地帯に「希少な金属の鉱脈」が存在することを察知したマーシーは、その採掘のために、隣村クローソーの鉱夫集団「オリバー組」の引き抜きを画策する。そのためにクローソー村に赴いたゲオルグ達は「オリバーの妻クレアがクローソーの領主に誘拐された」という話を聞かされる。クローソー村の近辺を調査した結果、村の外れの木造小屋でクレアを発見したゲオルグ達は、パンドラと思しき闇魔法師達の手から、クレアの救出に成功する(しかし、彼等はすぐに逃亡したため、その誘拐の首謀者が誰かは分からなかった)。
 この結果、オリバー組はラキシスへの移住を決意し、彼等の協力によって、幻の金属「ミスリル」の発掘に成功する。
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第3話「受け継がれる匠」
 ミスリルを加工する職人を手に入れるため、マーシーは、隣村アトロポスの鍛冶屋ボルドの娘アドラをラキシスに招聘する案を提言する。その提言を受け入れ、現地へと赴いたラキシスの面々であったが、ボルドはアドラを「武器職人」にすることに反対し、彼女の独立に同意しない。
 そんな中、聖印教会の過激派の者達がアトロポス村の近辺に出没する。彼等はボルドの正体が「ドワーフ界」出身の投影体であることを知り、この世界に害を為す存在であると認識した結果、工房ごと彼を焼き殺そうとしていたのである。ラキシスの面々によって彼等の撃退には成功するが、ボルドは「自らの正体を知られた以上、もうアトロポスにはいられない」と宣言し、ゲオルグとの諸々の交渉の末、アドラと共にラキシスへと移住することを決意する。
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第4話「山岳街道の覇権」
 急速に経済力を増強しつつあるラキシスに対して、クローソーとアトロポスが連名で、山賊支配時代に両村に与えた被害の賠償金を要求してきた。それを拒んだゲオルグに対して、今度はアトロポスの領主エースが単独で「共闘してクローソーを討とう」と密かに打診する。ゲオルグはこの陰謀を逆手に取って、この機に両村を自らの手中に収めようと画策し、部下達を両村に送り込む。
 その結果、エースの契約魔法師のリンが、密かに想いを寄せていたガイアと共謀してアトロポス軍の戦線を崩壊させたことで、エースは降伏してゲオルグの従属騎士となることを宣言する。一方、ルルシェの説法によってラキシスへの態度を軟化していたクローソーの領主ハウルは、自身のクレア誘拐疑惑が冤罪であると認めさせることを条件に、ゲオルグを主君と認めることを了承する。
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第5話「幻惑の樹海迷宮」
 アトロポス、クローソーを傘下に加えたゲオルグは、三村を統合した新国家「グリース」の成立を宣言する。そんな中、農業生産力向上のために密かに招聘を目論んでいた植物学者のエスメラルダ(元魔法師、ヒュースの先輩)が、クローソーとメガエラの国境付近で発生した混沌災害(「魔境」の出現)に巻き込まれたと聞き、ゲオルグ達はその救出へと向かう。
 魔境に突入したゲオルグ達は霧の影響でバラバラになってしまったが、同様にエスメラルダの救出に来ていたメガエラの面々や、偶然出現した三人の投影体(地球人のリナ、エルフのシャルロット、オルガノンのKX-5)と協力しつつ、エスメラルダの身柄を確保し、合流と魔境の浄化に成功する。そしてグリースとメガエラは同盟締結とエスメラルダの知識の共有を約束するのであった。
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第6話「音楽祭に潜む闇」
 魔境の浄化によって聖印を成長させたゲオルグは、男爵位の授与式出席のためにエーラムへと向かう。一方、ガイア達は、豪商アストリッドの紹介で、アントリア北部のマージャ村で開催される「音楽祭」に招待されることになった(案内役は、アントリアとの繋がりを持つリン)。
 現地に着いた彼等は、出場予定者が次々と何者かに襲われる事件に遭遇するが、ヒュースの調査により、それが「音楽家の幽霊」の仕業であることが判明し、現地の武官達や他の出場者達とも協力して、その浄化に成功する。そして翌日の音楽祭では、ハーモニカの名手であるオディールの領主ロートス&その側近のオデット(ヒュースの学友)や、優勝候補と言われていた(リンに一方的に求愛していた)歌姫ポーラを破り、KX-5を用いたガイアが優勝を勝ち取るのであった。
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第7話「誰がための聖印」
 ラキシス近辺の山岳地帯に、正体不明の何者かが出現しているという噂が広がり、ゲオルグ達がその調査へと向かうと、その山中の洞窟の中で、「巨大な樽」の中に閉じ込められていたジュリアン(前トランガーヌ子爵ヘンリーの息子)を発見する。彼はティスホーンの旧トランガーヌ子爵家の残党達の手で密かに匿われていたが、先日、何者かに誘拐されてしまっていたらしい。
 まだ幼く、聖印を持たないジュリアンは「皆を守る力を得るために聖印を分けて欲しい」と懇願し、ゲオルグはその願いを聞き入れようとするが、実は彼は「聖印を受け取れない体質」であったため、その身体に邪紋が埋め込まれてしまう。その後、ティスホーン側との交渉の結果、彼の身柄はひとまずゲオルグが預かった上で、以後は部分的な協力関係を構築することになった。
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最終話「猛き覇王の戦旗」
 前トランガーヌ子爵ヘンリーが、聖印教会の中でも特に過激派と言われる「日輪宣教団」を率いて、ブレトランドの地に帰ってきた。旧領の南西部を次々と奪還した彼は、ティスホーン、メガエラ、グリースをもその傘下に収めようとするが、既に邪紋使いの身となったジュリアンは父との決別を宣言し、ゲオルグを中心としたこの三勢力で共闘して、聖印教会と戦う道を選択する。
 最終的に、メガエラの攻防戦でDr.エベロ率いる聖印教会軍を撃破したゲオルグは、ティスホーンとメガエラも実質的に傘下に納め、ブレトランドの覇権争いに本格的に名乗りを上げる。そしてマーシーは、自身がパンドラの幹部であることを密かにゲオルグに明かすが、ゲオルグはそのことを知った上で、今後も自らの覇道のために彼女を利用し続けることを決意するのであった。
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最終更新:2014年09月24日 03:47