けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編128

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mioritsu

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だれでも歓迎! 編集
投稿日:2010/08/12(木) 04:04:24

ロミオ役が澪になった時、嬉しい反面、不安で仕方なかった。あんなに美人でファンクラブもある彼女に、またファンが増えるのはもう間違いない事だから。
消えろ、消えろ。こんな嫉妬心。こんなのあたしらしくない。

練習を重ねれば重ねるほど、澪はロミオに入り込んでいった。それはもう見とれてしまうほどに格好良く。前日、澪の家で二人で台詞の確認をした。明日本番だってのに、心のもやもやは消えてくれない。


「あぁ、ロミオ。あなたはなぜロミオなの?」

澪、なんでそんなに綺麗でこんなにもあたしを悩ませるんだ。

「──飛び越えてみせましょう…って、律?」

泣いてるの?そう澪に言われるまで気づかなかった。
「あっ、あれ!?あたしってば名女優だから、ジュリエットの気持ちに入りすぎて……」
「律!」

もう、ごまかせないや。涙声でこんな冗談言ったって澪には隠せない。

「澪がロミオで、あたしがジュリエットなんてやっぱりおかしいよ!釣り合わないもん…澪は綺麗だしどんどん格好良くなっていくし。」
「律…」
「そんなの見たら、みんな澪好きになっちゃうよ!」

心に抱えた不安が涙になって溢れて来る。泣きじゃくるあたしを不意に澪が抱きしめてくれた。

「律は馬鹿だな。心配なんてしなくていいよ。わたしは何処にも行かない。だって──」


"私たちは愛し合っているのです"

澪はこの台詞を力強く、ステージから客席へと言い放った。その後、隙を見て舞台袖に視線をくれた彼女に、あたしは最高の笑顔をお返しした。



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