投稿日:2009/12/24(木) 21:28:12
私はいま、運命の出会いをしてしまった。
クリスマスイブ、学校の帰り道。律と一緒に立ち寄った雑貨屋さんで。
「……か、可愛い」
小さなマスコットがついたキーホルダー。
見た目が可愛いのはもちろんのこと、さわり心地も最高という反則級の逸品だ。
クリスマスイブ、学校の帰り道。律と一緒に立ち寄った雑貨屋さんで。
「……か、可愛い」
小さなマスコットがついたキーホルダー。
見た目が可愛いのはもちろんのこと、さわり心地も最高という反則級の逸品だ。
欲しい。めちゃくちゃ欲しい。
そんな欲求に駆られて思わずキーホルダーを手に取り……すぐにはっとする。
……こんなの買ったら、律になんて言われるか。
似合わねーと大笑いされるのがやたらリアルに頭に浮かんで、思わずため息が漏れる。
「……やっぱ止めた」
「なにが?」
「う、わ、っと、律」
突然手元を覗き込まれ、私は慌てて持っていたそれを棚に戻す。
……こんなの買ったら、律になんて言われるか。
似合わねーと大笑いされるのがやたらリアルに頭に浮かんで、思わずため息が漏れる。
「……やっぱ止めた」
「なにが?」
「う、わ、っと、律」
突然手元を覗き込まれ、私は慌てて持っていたそれを棚に戻す。
「ん? 何か欲しいのあった?」
「べ、別に」
「んー?」
ぷい、と顔を背けた私を、律が訝しげに見つめてくる。
何か隠し事してないか、と言いたげな視線から必死に逃れていると、
「ねー澪」
「……なに?」
「これ、おそろいで買おっか?」
「え?」
律が手に持っていたもの。あのキーホルダー。
「べ、別に」
「んー?」
ぷい、と顔を背けた私を、律が訝しげに見つめてくる。
何か隠し事してないか、と言いたげな視線から必死に逃れていると、
「ねー澪」
「……なに?」
「これ、おそろいで買おっか?」
「え?」
律が手に持っていたもの。あのキーホルダー。
「……お、お前、見てたのか」
「そんなことはいーから。買うの、買わないの?」
「…………いいの?」
「いーよ。一緒に買おう」
にっこりと笑って律がキーホルダーをふたつ手に取った。
とってもとってもファンシーなキーホルダー。
……律にはちょっと似合わないね。それに、私にも似合わないんだろうな。
でも。
「……ありがと、律」
「どーいたしまして!」
「そんなことはいーから。買うの、買わないの?」
「…………いいの?」
「いーよ。一緒に買おう」
にっこりと笑って律がキーホルダーをふたつ手に取った。
とってもとってもファンシーなキーホルダー。
……律にはちょっと似合わないね。それに、私にも似合わないんだろうな。
でも。
「……ありがと、律」
「どーいたしまして!」