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ドラーモン作大長編外伝【誰も知らない秘密の出来事・前編】

ドラえもん達がついにしずかとドラミに遭遇した頃のチャンピオンロードのお話。

「はぁ、はぁ……」
「や、やるわね爺さん……」
そこで戦っていたのは一人の娘と老人。
彼等はかつてフロンティアブレーンと呼ばれていた。
壮絶なポケモンバトル……決着は意外な形でついた。
老人・ウコンのケッキングが捨て身タックルで娘・コゴミのヘラクロスを沈めるも、自らも反動で戦闘不能になってしまったのだ。

「引き分け、か。ウコン爺の悪知恵だな」
見物人のダツラがそう評価する。
このダツラという男、実は生来の怠け者。
今回の世界の命運を分ける戦いにも参加せず、ただポケモンを貸出して傍観者を決めこんでいた。
内心では「勝った側に取り入ってハッピーライフ」などと企んでいたりもする。

「ダツラさん、物知りですね」
「カッコイイー!」
ダツラの抽象的なバトル解説にいちいち感動しているのは二人の少女、マホとナホだ。
単なるチョイ役である彼女達がこの場にいるのは、筆者が贔屓しているからに他ならない。
本来は出木杉に××されてしまう運命だった二人も、どうやら貞操は守りきったようだ。



コゴミもウコンも手持ちのポケモンを失い、戦うことができない。
普通ならここでバトルは終わりのはずだが、この話は外伝。
このまま終わるわけがない。
「さて、ポケモンもいなくなった事だし……次はこっちで戦おうか」
コゴミが何やら物騒な構えをとった。
そう、コゴミは拳法をたしなんでいるのだ。
岩をも砕くその正拳は大陸まで知れわたり、彼氏ができない原因となっている。
「い、いや、ちょ……!」
ウコンが慌てて背を向け、逃げ出す。
それはそうだろう……ウコンはフロンティアブレーンだが、ただのジジイだ。
「ダツラさん、ウコンさんを助けて!」
そんなマホの叫びに、ダツラは爽やかに答える。
「無理無理、俺身体弱いし」
完全に嘘をついている目だ。
マホはそんなダツラにツバを吐きかけると、いてもたってもいられずに駆け出した。
ダツラはツバを吐きかけられ、なぜか興奮している。
どこまでも救い様のない男だ。

ウコンはその老体からは想像できないような俊敏さでコゴミから逃げ回る。
まさに死に者狂いというやつだ。
「チョロチョロと逃げやがって……なら、こうだ!」
コゴミが懐からモンスターボールを取り出し、大きく振りかぶる。



「コゴミ流拳法……奥義、怪物球破砕撃っ!」
松坂もかくや、といったダイナミックなモーションでボールを投げるコゴミ。
それは真っ直ぐに飛んでいき、逃げるウコンのテンプルに直撃した。
凄まじい回転を与えられたボールに弾かれ、キリモミ回転で吹き飛ぶ細い肉体。

「ストラーイク」

コゴミは会心の投球に満足して舌なめずりをした。

「はて、それはどうかな?」
「な……ウコン!」
いつの間にかコゴミの背後をとっていたウコン。
コゴミはその異様な気に、うかつに動けなくなってしまった。
「確かに、私の球は直撃したはず……」
「ウコン仙術、変わり身……というわけじゃ」
ウコンが指した指の先には、テンプルが陥没して気絶しているダツラが倒れていた。
「変わり身……そんな……」
「コゴミ、主はワシを怒らせてしまったようじゃな」
背後のウコンの気が高まっていく。
『こ、殺される!』
身の危険を感じたコゴミは、とっさに裏拳を放つ。
だが、その場にはすでにウコンはいなかった。
「……ど、どこだ!」
「フハハハハ、ここじゃここじゃ」
声がしたのは近くの木の上。
ウコンは木の枝に座ってハチマキをしめている。


ハチマキ?



「フフフ……ウコン仙術、下布剥がし!」
コゴミはそのハチマキを知っていた。
いや、それはハチマキではない。コゴミが胸に巻いていたサラシだ。
「きゃあっ!」
格闘娘とはいえ、コゴミも女だ。
上着を着ているにも関わらず、恥ずかしさで胸を両手で隠してしまう。
「な、なんて早技……」
「ウコンさん、スゴーイ!」
マホとナホも感心している。
「いや、ウコン爺さんの凄さはそれだけじゃないぜ?」
「ヒッ、ダツラさん生きてたの?」
「ああ、ちょっと気持ちが悪くて吐きそうだが、なんとか大丈夫だ」
そういうダツラの目は焦点がまるであっていない。
口から泡まで吹いている。おそらく、脳に重大な損傷でもあったのだろう。
「で、ウコンさんの凄さって何?」
「……お前達、スカートの中を確認してみろ」
「……!」
「下着が……無くなってる!」
マホとナホが驚いて樹上を見上げると、ウコンはこれ以上ないくらいの笑顔で額の汗を拭いていた。
「あの汗を拭いている布は……」
「ア、アタシ達のパンツ!」
「そうだ、あの一瞬でウコン爺さんは君達の下着まで取っていたんだ」


「……ただのエロジジイじゃない。」
「そうね」
マホとナホは、そう言い捨てた。



「ふふふ……次はどの布を剥いでやるかのう……」
両手をワキワキと動かすウコン。

『胸をかばったままでは勝てない』

本能的にそう悟ったコゴミは、サラシを抜き取られた上半身を腕でかばうのを止め、構えた。
この場にいる男はウコンとダツラだけ。
ダツラはすでに花畑が見えているようなので、後は目の前のジジイさえ抹殺してしまえばいい。
「見たけりゃ見なさいよ、どうぞご勝手に」
「恥じらいを捨てたか……だが!」
ウコンが大きく息を吸い込むと、カッと目を見開いた。
「な、なんなのっ!」
「見える、見えるぞ……その上着に隠されたお前の真の姿が……」
ウコンの視線は絡み付くようにコゴミの全身を物色していく。
「齢百年を数える私の前では、その程度の布キレなど無いも同然!」
コゴミは全身を襲う好奇の視線から必死に耐える。
それは全裸にされるよりも屈辱的……だが、ここで羞恥心を出してしまっては攻めることはできない。
「だ、だけど……ああっ!」
「ほほう、格闘技をやっているだけあって見事な肢体じゃ。素晴らしい!」
ウコンは言葉を併用してコゴミの羞恥心を煽っていく。



『そろそろ、じゃな』
ウコンはコゴミの様子を見てほくそ笑んだ。
男性経験の無いコゴミはウコンの視姦と言葉責めで極度に緊張しきっている。
ここで虚を突けば、一撃で勝負を決めることができるだろう。
悪戯は気絶させてからすればいい。
ウコンがゆっくりと口を開いた。

「コゴミ、左胸のホクロが気になるんじゃろ?」
「なっ……」
内心、透視などあり得ないと思っていたコゴミ。
ホクロの事を言い当てられ、一瞬脳内が混乱した。
「すきあり!」
ウコンが跳ねるように飛び出す。
ウコンは透視ができるわけではない。
以前、バトルフロンティアのシャワー室に設置した隠しカメラの映像で知っていただけなのだ。
「し、しま……っ!」
体勢を崩したコゴミが中段回し蹴りを放つ。
だが、虚を突かれたその身から繰り出された蹴りはあまりに単純だ。
「このような蹴りが当たるものか!」
ウコンは完全に見切り、その腰を後ろに下げた。

勝った。

ウコンはそう確信したまま、気を失った。
「一体、どうなったの?」
マホが目の前で起きた事態を飲み込めずに、口を開いた。
コゴミはうつ伏せに倒れているウコンを足でひっくり返す。
「やはり……」



ウコンの股間は富士山のように盛り上がり、先が変な方向に曲がっていた。
「完全にかわしたはずが、これを計算に入れていなかったようだな……」

それにしてもこの歳で勃つとは、なんというスケベ老人だろう。

「……いや、そんな筈はない!」

疑問に感じたコゴミは再び倒れている男を確認する。
顔はウコンだが、明らかに体格が違う。
「や、やはりこれは……」

「それはワシの面をかぶったダツラじゃ」

コゴミの背後から声が聞こえる。
背後の気配は間違いなくウコンだ。
「貴様ほどの実力者なら分かるだろうて。もう勝ち目はないということが……」
コゴミは何とか反撃をしようと頭を巡らせるが、格闘家としての勘が全ての攻撃が無意味だと悟らせていた

『ダメだ、犯られる!』

コゴミの胸が背後から鷲掴みにされる。
だが、それっきりウコンの声は聞こえなくなった。

━━━

「で、結局ウコンはどうなったんだい?」
奇跡的に回復したダツラがマホとナホに質問する。
彼が目を覚ました時には、ウコンもコゴミもいなかったからだ。
「それは……」
マホとナホが視線を反らす。
その視線の先には、何やら地面の色が掘り返されたように変わっていた。



「ま、まさか……」
ダツラがゴクリと唾を飲み込んだ。

「ウコンさんには、刺激が強すぎたのね」
「過ぎた興奮は寿命を縮める、ということなのかしら」
「頭から、血が吹き出ていたわ」
「ピューって、ね……」

その後の事を少し語ろう。

この戦いで性機能に重大な障害を負ったダツラは性転換手術を行なった。
彼(彼女)は性同一性障害のトレーナーの地位向上に尽力し、後に「聖女ダツラ」と称されるようになる。

マホとナホは普通の学生生活を送る……ことはできなかった。
彼女達が久々に登校すると、すでに二人の留年は決まっていた。
出席日数が足りなかったのである。
仕方なく学歴の関係ないポケモントレーナーを続けたが、結局大成することなく今は逆ナンにいそしんでいる。

コゴミは何食わぬ顔でフロンティアブレーンへと復帰する。
リラやアザミが再起不能だったおかげで、男性ファンは全てコゴミのもとに集まった。
いわゆる勝ち組である。

そして……ウコンは結局、帰ってはこなかった。
数年後、あの場所から白骨化した老人の遺体が発見されるが、身元不明として処理されることになる。



ポケモンリーグ、チャンピオンの間への道。


「つ、強すぎる……」
目の前で悠然と宙に浮いているのは、ドス黒いオーラを放つ漆黒のルギア。
スネ夫とジャイアンは、その力になす術もなく敗れ去っていた。
そしてしずかはポケモンバトルのルールを無視して、ドラミとドラえもん達のバトルにまで割り込んできたのだ。
「ルギア、ダークブラストで蹴散らしなさい!」
「駄目よしずかさん、こんな無法をやっては……!」
しかし制止するドラミの声も虚しく、ルギアから凄まじいパワーの闇の光線が放たれる。
それはダイゴのに突き刺さると、大爆発を引き起こした。
「一撃、一撃だと……」
圧倒的なダークルギアの戦闘力の前に、ダイゴがガクリと膝を崩す。
「ダークルギアは確かに強い、けどこんなに強いなんておかしいよ!」
スネ夫が叫ぶのも無理はない。
ポケモンXDをプレイしたスネ夫は、ダークルギアとの戦闘経験もある。
強敵ではあるが、勝てないレベルの相手ではなかったはずだ。
しずかはそんなスネ夫を見下し、口を開く。
「ダークポケモンを連れてくる事自体は大変だったけど、後は簡単だったわ……」



まずはドラミの道具の力でこの世界にダークポケモンを認識させる。
そして、後に発売される「ポケットモンスターダイヤモンド・パール」には便利なシステムが採用されていた。
それは対戦で自動的にレギュレーションに合うようにレベルを調整するというシステム。
これを逆手に取り、しずかは本来レベルアップしないはずのダークルギアをレベル100まで引き上げ、それをこの世界に連れてきたのだ。

ポケモンバトルでは相手との相性で勝率が格段に変わる。
だが、ダークルギアはその点において全てのポケモンに有利なのである。

「貴方達がいくら抵抗しようと、このダークルギアの前ではどうにもならないわ!」
勝ち誇ったように勝利宣言をするしずか。
後はのび太が出木杉を倒し、その立場を逆転したまま現実世界に戻ればいい。
勝利し、自信に溢れた未来の夫と、劣等感で身を持ち崩すであろうかつての優等生。
全てがしずかの思うようになり、輝かしい未来が手にできるのだ。
「これで全てが変わる、変わるのよ!」


「いくらしずかちゃんのお願いでも、僕の人生を勝手に変えてもらっちゃ困るね」
不意に浴びせられた言葉。
その声の主は……

「で、出木杉英才……」



【次回予告】

対峙するしずかと出木杉。

最強のポケモンを使い、全てを思いのままにしようとするしずか。
そんなしずかに、つい先程までの自分を重ねる出木杉。
そんな彼の使うポケモン達は、打算をしらない純粋な頃の思い出。

次回━━━
【出木杉、その戦い】