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『まずい、マンムーに有利なのがいない。
 ここはクロバットで関係なくダメージを与えるしかないけど吹雪は必中だ。やられる可能性もあるぞ。
 どうにかしてトドゼルガに毒を与えれば僕の勝ちなんだ。……でもここはクロバットで行くしかない!』
「クロバット、頼む!」
やむをえない様子でクロバットを出すスネオ。
「ヘドロ爆弾だ!」
「吹雪!」
ヘドロ爆弾を受けるもマンムーは倒れない。
だがクロバットもなんとか吹雪を耐え切った。
『よし! 何とかなった! 多分大丈夫だ!』
「クロバット、とんぼ返りだ!」
クロバットがマンムーに攻撃を当ててボールに戻っていく。
マンムーは崩れ落ちて、クロバットは手持ちに戻る。
『ここからは僕の計算通りに運べるはずだ!』

両者、新しいボールを構える。
「ガルーラ!」「ユキメノコ!」
二体のポケモンはすぐに動いた。
「ガルーラ、猫騙しだ!」
「!?」
ヒョウは驚いた様子でユキメノコにダメージを与えるガルーラを見つめる。
「特性きもったまか・・・」
「止めのギガインパクトだ!」
スネオの叫びに答えるようにガルーラは腕を振り回してユキメノコに向かっていく。
「やむをえないな。ユキメノコ、道連れだ!」
ヒョウの言葉にユキメノコはポーズを取ってギガインパクトを直撃する。
しばらくすると両者は動かなくなった。
状況は二対一。
スネオ有利のままヒョウ最後のポケモンを迎える。



「俺をここまで追い詰めるとは……成長したなスネオ」
ポケットからボールを取り出し相手に話すヒョウ。
「最後のポケモンを出して下さい。そこで貴方と決着をつける!」
「ああ……お前も決して慢心するなよ」
二人がボールを投げる。
出てきたのはクロバットとトドゼルガ。
「トドゼルガ、吹雪!」
「クロバット、どくどく!」
クロバットの牙がトドゼルガに食い込みそのままスネオの前に位置に戻る。
噛み付いた所の皮膚が紫色に変色していく。
攻撃を終えて離れたクロバットにトドゼルガの強烈な吹雪が飛ぶ。
クロバットは壁に叩きつけられそのまま地に落ちた。

観客席ロビー

「一対一か。スネオの最後のポケモンに全部は託されたってわけだな」
ジャイアンが状況を見つめながら呟く。
「スネオがどくどくを放った意味は最後のポケモンの耐久力に自信があるからかなあ?」
全員に問い掛けるのび太。
のび太の疑問に答えたのはドラえもんだった。
「いや、多分身代わり戦法を警戒してだと思う。僕はそれで負けたし」
「なるほど・・・。じゃあスネオの最後のポケモンは一撃の決定力が高いポケモンって言うことだね」
「身代わりを使われたら特性アイスボディと食べ残しで粘られるけど、
 どくどくで先手を取れば毒のダメージが上回り身代わりする体力が無くなると言う事ね。」
しずかの答えに全員が頷く。
『でもおかしいわ・・・。ヒョウさんがそんな戦術を見落とすはずが無い。
 それにあの人・・・最初から手を抜いてるように見える。まるで負けるために戦ってるような……』
しずかが考えているとスネオが腰からボールを取る。
そして、最後のボールを投げた。



「子供の交換報告は聞いていたが、やはりお前がタマムシでポリゴンを交換していたのか・・・」
ヒョウはそう言って前に居るポケモン、ポリゴンZを見る。
「ロケット団を倒すポケモンはロケット団が提供するポケモンで倒す!
 僕が考えた最高の倒し方だ!」
「やっていることは『毒を持って毒を制す』と代わらないぞ」
スネオは言葉を無視して、ポリゴンZに技を指示する。
「ポリゴンZ、テクスチャーだ!」
命令を受けたポリゴンは姿を変えていく。
「トドゼルガ、身代わりだ!」
指示を受けたトドゼルガは身代わりを出す。
「氷タイプになったというのか・・・」
「これで霰の影響は受けない! 続けて悪巧み!」
「吹雪だ!」
吹雪を受けながらもポリゴンZは悪巧みを成功させる。
効果がいまひとつの吹雪は相手に大きいダメージを与えることは出来ない。
「自己再生で耐えつづけろ!」
回復を指示してポリゴンZが行動を始める。
トドゼルガの吹雪のダメージは全て回復していく。
膠着状態に陥る両者のポケモン。
そして、トドゼルガは吹雪を吐くことをやめた。
「もう毒も不味いでしょう。僕の勝ちだ!」
「身代わりは一回してある。俺にはまだ逆転の目が一つある」
「そんなの無い!」
ポリゴンが最後の身代わりを破壊してトドゼルガに向かう。
「絶対零度!」
トドゼルガが最後の咆哮をあげ、ポリゴンZに攻撃を仕掛けた。



観客席ロビー

「やべえ!」
「当たるな!」
「……」
必死に言う二人に対して黙っているしずか。
「どうしたのしずかちゃん?」
その様子を見てしずかに尋ねるドラえもん。
しずかは言葉に答えるか考える素振りを見せたが、口を開けた。
「ヒョウさんがこんな運に頼る戦い方するはずが無いのよ。
 戦ったことのあるドラちゃんならわかるでしょう?」
しずかの言葉を聞いてドラえもんは目の色を変える。
「確かにそうだ!
 彼は堅い戦術を取ってきた。
 こんな運任せな戦い方・・・確かにおかしい!」
ドラえもんの言葉にジャイアンも意見を出す。
「それによ、そんなに耐久力が自慢ならここで眠ってくるはずだぜ!
 ロケット団は馬鹿じゃねえ。
 こんなんまるで・・・」
ジャイアンは口ごもる。
口ごもったジャイアンの代わりに続きを言ったのはのび太だった。
「わざと負けるように戦っているように見えるね。
 スネオも薄々気付いてると思うよ」
のび太の言葉を聞いて全員がモニターを見つめる。
全員の予想通り、運任せの絶対零度は外れてポリゴンZの10万ボルトが命中した。
画面が遮断されて言葉が浮かびだす。
『一回戦はキミ達の勝ち』と。



ヒョウがトドゼルガをボールに回収する。
「負けか・・・人生最後の勝負は呆気ない幕切れだな」
「ヒョウさん、どういう意味ですか?」
「そのままの意味だ。俺の姿を見ればわかるはずだが・・・」
「!?」 スネオはヒョウの姿が薄くなっている事に気がつく。
「まさか負けたら!?」
「お前達だけそんな条件だったら卑怯だろう。
 ソラを抜けさせた意味をまだ理解していなかったんだな」
今までに見せたことの無い穏やかな笑顔を見せるヒョウ。
「何で!? 何で何だよ!? どうして!?」
スネオは泣きじゃくりながらヒョウを問い詰める。
「冷静に振舞えスネオ。勝者が泣くなんてみっともないぞ」
「でも!」
「俺みたいな悪人をどうこう思う前に自分のことだけ考えろ。
 そうでなければ・・・いやこれは言う必要は無いな」
涙を服で拭いてスネオはヒョウに手を求める。
「握手。最後に握手を・・・」
「ああ、さらばだスネオ。後、しずかには言うなよ。
 あいつの性格だとハルと戦えなくなってしまうからな」
手を握りスネオに言うヒョウ。
スネオはその言葉に無言で頷いた。
「さあ行け。俺の消える姿なんて見ないほうがいい。
俺達はお前達の勝利を祈っておくよ」
その言葉を聞いてスネオはワープゾーンに飛び込んだ。

消えていく自分の手を見てヒョウは笑う。
『スネオ、見事だったぞ。……しかし俺やハルは甘いがあの人達は厳しいからな……』
考えながらヒョウは腰を下ろす。
そうして消えていく自分の姿を見て腕時計に話しかけた。
「ハル、バレないようにやれよ。お前はバレやすいんだ。
 この計画の意味をバレたらそこで終わりだぞ。だから悲しい演出を忘れるなよ」
言葉を言い終えて、ヒョウの姿は金色の一本の髪の毛のような物を落としてその場から消滅した。



決着

スネオ   クロバットLV83 ニドキングLV79 マルマインLV79

      ガルーラ LV77 ファイヤーLV86 ポリゴンZLV81

ヒョウ   ユキノオーLV82 ポワルン LV80 オニゴーリLV80

      マンムー LV82 ユキメノコLV80 トドゼルガLV85

一回戦スネオ○―×ヒョウ

二回戦しずか対ハル



セキエイ本部

目を赤くしたスネオが扉から出てきた。
「スネオ!」
ジャイアンが扉から出てきたスネオに近づいていく。
「流石スネオ。有言実行だね!」
のび太が言葉を続ける。
「ああ……皆にバトンを渡したよ」
そう言うと、スネオは「疲れた」といってポケモンセンターの外に出て行った。
「……」『スネオさん、何か様子が変ね。それに、まるで泣いていたように目が赤い。まさか……』
しかし時間はしずかに考える暇を与えない。
あのアナウンスがまた鳴ったのだ。

『一回戦はキミ達の勝ち。次は『赤い恐怖』だよ、しずかちゃん』
男の言葉が終わるとアナウンスが鳴り終える。
「しずかちゃん、頑張れよ!」
「相手はあの女の人か……」
「だったら大丈夫だよ! 僕でも引き分けに持ち込めたんだから!」
全員は意見を言うがしずかは聞くふうでもない。
「しずかちゃん?」
「え? 何?」
のび太の言葉にようやくしずかが反応する。
「しずかちゃん、熱くね! 熱血勝利だよ!」
「違うわ、のび太さん」
スネオの時の反省を活かして言ったのび太だが、また反論される。
「あの人に勝つには・・・冷静にどれだけ判断するかよ」
のび太はしずかの言葉に俯く。
「心配しないで。私は負けないわ。必ずタケシさんにバトンを渡すわよ」
そう言うと、しずかは扉に触れた。



セキエイ高原 闘の間

しずかが辿り着いた先には赤いバイクスーツを着た女。
「あたしの所に来たんだねしずか。あたしはアンタが抜けるかとも考えたんだけどね」
「ハルさん……」
しずかの辛そうな表情を見ながらも無視してハルはボールを構える。
「構えなしずか。話し合いは無駄だよ」
「本当にもう無理なんですか。今からでもまた」
「無理だよ」
言葉を遮りハルは答える。
「もう、あたし達の道は別れてしまったのさ! さあ構えな! 戦う前に死にたくは無いだろ!」
「ハルさん……。……私はまだ、死ねません! だから、貴方を倒す!」

「ニドクイン!」「ギャロップ!」
二人の投げたボールからポケモンが姿を現す。

観客席ロビー

「二人の戦いは始まったのかい?」
戻ってきて、ソファに座り込むスネオ。
その目にもう赤い色は見えない。
「ああ、始まったぜ。ニドクイン対ギャロップだ」
ジャイアンはスネオの顔を見て安心したように溜息をつく。
「ギャロップ……あの人、また最初が同じだ。そして最初に日本晴れ。これは僕と戦った時と全く同じ」
「あの人は晴れ使いだからね。戦術は日本晴れから始まるのは当然なんだ」
のび太の疑問に答えるスネオ。
「だからバレてても最初に出すって事だね。ニドクインの理由はそれかな?」
ドラえもんの問いにスネオは頷く。
「でもハルさんは戦闘のプロ。これは勝つ為の捨て駒さ。次のポケモンからが本当の勝負だよ」
スネオが言い終えると同時に、地震を直撃したギャロップは倒れた。



『炎ポケモンだけなのかしら? いえ、あのハルさんがそんな甘いはずは無い。次は……』
「ナッシ―!」
しずかの考え通り、ハルがナッシ―を繰り出す。
『晴れてるということは相手のほうが速いはず……』
「ニドクイン、ヘドロ爆弾!」
「ナッシ―、サイコキネシス!」
しずかの予想通りナッシ―のサイコキネシスのほうが早く発動し、ニドクインを壁に吹き飛ばす。
壁に叩きつけられたニドクインは起き上がることはなかった。

『ナッシ―。相手の素早さはあの子よりは遅い。それにあの子はゴーストタイプ。
 あの子を早々に出す必要がありそうね』
しずかは出すポケモンを決めてモンスターボールを投げる。
「行きなさい、ムウマージ!」
帽子を目深に被ったポケモン、ムウマージが登場する。
「あたしが知らない奴だねえ。さあどう攻めるのか見せてもらうよ!」
ハルは叫んで、顔の前で拳を握り締める。
「ムウマージ、シャドーボール!」
「ナッシ―、ソーラービーム!」
黒い弾を先に放つムウマージ。
だが一撃で倒すことは出来ず、ナッシ―の反撃を受ける。
しかしムウマージも一撃では倒れなかった。
「良い子よ、ムウマージ。さあもう一度シャドーボールよ!」
しずかの言葉に答えてもう一回黒い弾を作り出しナッシ―に向かって撃つ。
弾はナッシ―に直撃し、そのままナッシーは倒れた。



「やっぱり強いねえ。流石しずか、こうじゃなきゃ面白くないよ!」
そう言ってハルは三個目のボールに手をかけ、投げる。
出てきたのは手が青い薔薇と赤い薔薇の花に見えるポケモン、ロズレイド。
『ロズレイド。アタッカー……。ここは遺伝技も使えるこの世界のルールを逆手にとって!』
「ロズレイド、ヘドロ爆弾!」
紫色の爆弾を作り出し、ムウマージに向かって放つ。
その技を見てしずかは笑った。
『作戦通り!』
「ムウマージ、道連れよ!」
ムウマージはポーズを取って爆弾に当たり、崩れ落ちる。
それと同時にロズレイドも前のめりに倒れた。

観客席ロビー

「しずかちゃん、凄い……」
のび太が感心したように呟く。
「最初に対戦した時から半端無かったぜしずかちゃんは」
ジャイアンがのび太の呟きに答える。。
「いや、しずかちゃんは切り札の使い方が難しい。それに簡単にやられるほどあの人は弱くないよ」
二人の言葉に反論しながらモニターを見つめるスネオ。
「そうだよ、相手は幹部。油断したら負けるからね」
「二人ともどっちの応援してんだよ!」
ドラえもんの言葉にジャイアンが反論する。
「どっちにしろしずかちゃんが負ければ俺達は終わりだぞ! それを忘れたのかよ!」
「わかってるよ! 僕は冷静に状況を述べてるだけだ!」
「相手の考察も必要だ! こっちをべた誉めしても相手も見なきゃいけないって言ってるんだよ!」
「何だと、二人とも!」
「止めなよ!」
全員を止めたのはのび太だった。
「僕達には応援するしか出来ないんだ。見ようよ、二人の勝負を」



『ハルさんのポケモンはもう炎ばかりのはず。ミロカロスの出番ね!』
しずかはミロカロスでハルを封殺するよう決めていた。
ハルの切り札、ブーバーンは電気技も使えるポケモンだが
それ以外の炎ポケモンは弱点を克服できない。
だからミロカロスを出すタイミングをブーバーンが出てくる前と決めていた。
しずかのレベルの高い二体は揃って炎が弱点。
ミロカロスで一気にブーバーンまで倒すつもりなのだ。
両者、モンスターボールを構えて投げる。
「ミロカロス!」「コータス!」
出てきたのはしずかの予想通り炎ポケモン。
しずかは思わずガッツポーズを取った。
『ここまで上手くいくなんて・・・この試合勝てるわ!』
「さあて指示しなよ、しずか。波乗りでも水の波動でも好きな技をね」
しかししずかの予定では焦るはずのハルは笑っているままだ。
「笑えるのもそこまでですよ! ミロカロス、波乗り!」
ミロカロスが波を起こしてコータスにぶつける。
コータスは一撃では倒れなかった。
『次のターンの波乗りでコータスを撃破して・・・』
もう勝った気分で次からの行動の勘定を始めるしずか。
しかし、しずかの淡い気分はハルの言葉によって崩壊する。
「あたしの水破壊はこいつなんだよ、しずか。じゃあね水ポケモン。コータス大爆発だよ!」
コータスは爆炎を巻き起こす。
だが、これはしずかの予想の範囲内だ。
『ええ、その可能性も考慮していましたよハルさん。コータスの攻撃力じゃミロカロスは倒れませんよ』
しずかの確信。
だが目の前に広がった光景はその確信を裏切る。
「! そんな……」
しずかの目の前には身体を伸ばしきって倒れたミロカロスが現れたのだ。



観客席ロビー

「大爆発の効果で防御半減は無くなったはず・・・」
スネオが冷静に状況を見つめる。
「そうだぜ! ミロカロスの防御力だったらそんな簡単に死なねえ。
 相手は改造でもしてんじゃねえのか?」
「ロケット団は固体の改造を止めたんだ。その理由は今の幹部たちが好まないから。
 残念ながらその答えは絶対に違うよジャイアン」
ジャイアンの言葉に反論するスネオ。
「アイテム、拘り鉢巻かな」
のび太の言葉にドラえもんが手を叩く。
「今日は冴えてるねのび太君。多分そうだよ」
「俺も気をつけなきゃな。敵でここまでアイテムを駆使してくるとはよ・・・」
ジャイアンの額に嫌な汗が浮かぶ。
「しずかちゃんはきつくなった。フシギバナとフリーザーは炎に弱い。
 ミロカロスは余りにも痛いよ、しずかちゃん」
スネオが呟く。
「しずかちゃんの手持ちは3、相手は2。でもあのブーバーン強いから・・・」
「まだ勝負はわからないんだね」
ドラえもんの言葉に全員は溜息をついた。

「ペルシアン!」「ワタッコ!」
両者のポケモンが出るが、しずかは気が気でない。
冷静なしずかにしては珍しく出す順番を間違えたからだ。
「ラッキーだねえ! ワタッコ、日本晴れ!」
「ペルシアン、燕返し!」
この勝負は単純にスピード勝負となり結果、ワタッコに軍配があがった。



『まずい、まずい、まずい、まずい。このままだとハルさんに負ける・・・。
 いえ、もう負けたわ。この状況、ワタッコをフシギバナで倒しても……』
頭ではわかっているしずか。
だが諦められない。
まだ諦めるわけにはいかないから。
「フシギバナ!」
『もう私のポケモンを信じるしかない!』
「ワタッコ、燕返し!」
「フシギバナ、ヘドロ爆弾!」
ワタッコの攻撃がフシギバナに直撃するも大きいダメージではない。
しかしそのダメージは計算し尽くされたダメージだ。
次のブーバーンに確実に一撃で倒させる為の。
しずかは自分の筋書きを崩されたことを悟っている。
もう負けが確定しているのだと言う事も……。
フシギバナから放たれた紫色の爆弾は見事に当たる。
その結果、ワタッコは倒れるがそれを見ても
自分の勝ちは無いことを気付いたせいか笑顔は無い。
しずかにもう策は無かった。
「やるじゃないか、しずか。あたしの最後のポケモンを出させるとはね!」
投げて出てくるのはハルの相棒、ブーバーン。
『運に頼るしかない・・・。先制の爪、発動して!』
「フシギバナ、地震!」
「ブーバーン、火炎放射!」
しずかの願いは運良く叶い、先にフシギバナが行動して地面を揺らす。
だが致命傷に至るほどではなかった。
一方、ブーバーンの攻撃はフシギバナを確実に仕留める。
一対一、しずかの最後のポケモンはフリーザー。
決着の行方はお互いに最後のポケモンが決める。



『ブーバーンの速度は……フリーザーより速いわ。おまけにハルさんのはスピード仕様。
 吹雪で耐えるか、耐えないかの勝負……』
しずかは最初から手にもっていたボールを投げる。
出てきたのは伝説の三匹の鳥の一羽、フリーザー。
熱さを微塵とも感じないその様子は流石伝説といったところか。
「最後がそいつか……。アンタも運が無いねえ」
ハルは勝ちを確信している。
しずかも負けを確信している。
だが諦められない。
まだ……生きる事を望むから。
『だから……運任せでも! お願いフリーザー!』
「吹雪!」
「オーバーヒート!」
ブーバーンの一撃はフリーザーを一撃で持っていくほどのものだった。
だがフリーザーは倒れない。
持たせていた炎半減の実のおかげだ。
フリーザーの吹雪がブーバーンに命中する。
しかし、ブーバーンは倒れなかった。
「負けだね、しずか。残念だけど……ね」
しずかはもう泣いていた。自分の弱さに。
自分のせいで皆が死ぬこと。
自分もここで死ぬとはいえもう泣くことを堪えられなかった。
「いや……運がいいねえしずか。アンタの勝ちだよ」
ハルの言葉にしずかは驚く。
『何で? あの状況で勝てるはずは……』
しずかは涙を拭いて前を見つめる。
その目には凍っているブーバーンが映った。



観客席ロビー

「やったぜ! 運とはいえもう心の目、絶対零度でしずかちゃんの勝ちだ!」
「やったね、のび太君! スネオ!」
ドラえもんとジャイアンが大はしゃぎしている中、食い入るようにモニターを見つめる二人。
そしてモニターを見ていたスネオが呟いた。
「おかしい、ありえない」と。
のび太もスネオの言葉に頷いて同意する。
「何でだ? あの人は何でああしてるんだ? 火炎放射を言うだけで勝ちなのに」
「どう言う事だよ二人とも!」
ジャイアンが叫ぶ。
「これを見てもまだおかしいと思わないのか?」
スネオは二人にモニターを指差して言う。
そして、二人は指差されたモニターを見る。
「おかしい所だって?」
今はフリーザーが心の目を打って、ブーバーンの氷が溶けなかったところだ。
日差しが強くて眩しいがこれらの様子を見逃すほどではない。
「おかしい所なんてねえよ!」
ジャイアンはわからなくて怒ってきてるようだ。
その様子を見て、スネオは一つ溜息をついて彼等の疑問に答えた。
「何で凍ってるんだ? 日差しが強いんだぞ。凍るはずが無いじゃないか」
スネオの答えに二人がようやく気がつく。
最もおかしい点に。
「負けたいのか……? なめてるのか、しずかちゃんを!」
7個あったモニターの一つを拳で壊して、のび太が激昂する。
のび太の様子を見てスネオは重い表情で語った。
彼らも命をかけていることを。



「だからあの人の性格を考えるならしずかちゃんに消えて欲しくないからしてるんだ。
 例え自分の命と引き換えでも……。ヒョウさんがそうだったようにね」
「スネオ……気付いてたのか?」
ジャイアンの問いにスネオは涙を浮かべながら笑う。
「僕が気がつかないわけ無いだろう。僕の師匠の最後の方法ぐらいさ。
 あんな負け方ヒョウさんじゃありえない。彼は眠って寝言で絶対零度を打ってくる。
 そしてしずかちゃんも薄々気付いてる。ハルさんがわざとああやっていることも。
 ハルさんが死ぬことも。全部わかってるんだよ! 僕達はロケット団の仲間だから!」
泣きながらスネオが叫ぶ。
「じゃあ、あいつも次で最後なのか……」
ジャイアンが神妙な顔つきで俯く。
「安心しなよ、カイさんは決して手を抜かない。ソラのこともあるから……ソラ? そうかソラだ!」
スネオが頷きながら、髪をかきあげる。
「ソラって、最後の女の子の事?」
ドラえもんがスネオに聞く。
「ああ、そうだよ。多分ソラが出木杉を誘拐したんだ。ソラはカイさんのために何でもするから……」
「じゃあ出木杉は無事って事?」
「ああ。ソラの性格だと多分出木杉に危害は無いよ」
のび太に答えたスネオがモニターを見つめる。
全員の目にはまだ二人のポケモンが見える。
「おい! しずかちゃん動かないぞ!」
「気付いたならしずかちゃんも攻撃できないんじゃ……」
「しずかちゃん!」
「二人とも優しすぎるんだよ……このままじゃ決着は着かないよ」
全員はしずかの戦況を見つめる。
ただ見つめる事しか出来ないから……。



「何を躊躇してるか知らないけど、さっさと絶対零度を撃ちなよ。もうそれでアンタの勝ちだよ」
ハルは笑う。
だがその笑いもしずかには嘘に見える。
もう全部気付いてしまったのだ。
「ねえ……ハルさん」
「なんだいしずか?」
涙を拭いて話すしずか。
「何でわざと負けるんですか? 私の命が惜しいからですか?」
「凍ったのにわざとも何も無いよ」
「いえ、わざとです。この天気では凍りませんよ」
その様子を見てハルはしずかに笑いかける。
「ふうん、そんな顔でも冷静だねえ」
ハルは指で音を鳴らす。
そうすると凍っていたブーバーンは何も無かったように動き始めた。
「で、どうすんの? アンタがこのターン何もしなかったらあたしの勝ちだよ?
 まさか自殺志願者なのかい、アンタ?」
ハルは笑っている。
ずっと、ずっと笑いつづけている。
「自殺志願者は貴方でしょう? 私に負けたら死ぬんでしょう、ハルさんは」
「! 気付いたのかい……」
「ええ、スネオさんが泣いてたから」
ハルの顔から笑顔が消える。
「男は泣くな。そう言われなかったのかねえ? ヒョウの躾も甘いね」
「今からでも無理なんですか? 私は貴方を」
「甘えんな!」
泣くしずかに激昂するハル。
「そんな考えなら私はアンタを生かそう何て思わないよ! 
 アンタはロケット団に入って何を学んだ?
 私の屍を越える気でやってきたんじゃなかったのか! さあ言え! 終わらせろ!」
ハルの叫びにしずかは涙を拭く。
そして……フリーザーに最後の命令を下した。



「……フリーザー……絶対……零度」
しずかの言葉に答えてフリーザーは攻撃を開始する。
フリーザーから冷気が発せられ、その冷気を受けたブーバーンが倒れていく。
「終わりだね……」
ブーバーンをボールに回収して、ハルはしずかに近寄っていく。
しずかは泣き崩れてもう立てない。
ハルはしずかの頭を撫でながら優しく語り掛けた。
「泣くなよ、しずか。まだ終わりじゃない。アンタには応援があるだろう」
「……ハルさん」
しずかは涙を零しながら手を握る。
「さあ行きな。もう後ろを振り返るんじゃないよ」
しずかは気付いた。
握っていた手がもう消えかけているのを。
それを見て、しずかは首を横に振る。
「もう少しだけ……このままで」
「しょうがないねえ……」
ハルはしずかの涙を受け止める。
だがその時間は長くない。
もう色がほとんど見えなくなったのだ。
「もう、消えるね。さよならだよ……しずか」
「……さよなら……ハルさん」
ワープゾーンに飛び込むしずか。
飛び込む瞬間に涙が零れ落ちた。

「泣きすぎだよ、しずか」
ハルは笑いながら手で涙を拭く。
『ヒョウ、これで満足かい? あたしなりに頑張ったよ。だから後はあの人たち次第だよ』
そう考えながら彼女はその場から消滅した。
彼女が居た場所には赤い髪の毛のような物が一本残っていた。



決着

しずか   フシギバナLV83 ニドクインLV78 ペルシアンLV78

      ミロカロスLV80 フリーザーLV86 ムウマージLV80

ハル    ギャロップLV82 ナッシー LV80 ロズレイドLV80

      コータス LV80 ワタッコ LV82 ブーバーンLV85

二回戦しずか○―×ハル

三回戦ジャイアン対カイ



セキエイ本部

しずかは扉から出てくると、すぐに外に駆けて行った。
「しずかちゃん!」
しずかを追うのび太。
「待って、二人とも!」
「待ちなよ」
二人を追おうとしたドラえもんをスネオは静止する。
「しずかちゃんならのび太に任せればいいさ」
「でも」
「何だ、ドラえもん。俺様の応援はしないのかよ!」
ドラえもんは言われて気がつく。
次はジャイアンで二人は関係ないことに。
「……そうだね。しずかちゃんはのび太君に任せようか。ジャイアン、頑張ってきてよ」
「おう! 必ず勝ってくるぜ!」
ジャイアンはそう言って扉に触れた。

『次はロケット団副首領ってあれ? 扉が勝手に作動してるよ』
「もうジャイアンは行ったよ」
アナウンスに律儀に答えるドラえもん。
『馬鹿だなあ。設定はまだ炎の間だよ……まああっちからのワープで変えるか』
男の言葉が終わるとアナウンスが途切れる。
「流石のあいつもジャイアンの破天荒さには勝てないみたいだね」
「はは、そうだね」
そう言って、スネオが立ち上がる。
「トイレに行ってくる。ここは頼むよドラえもん」
「わかった。ここは僕が見とくよ」
スネオの姿が見えなくなると、ドラえもんは誰にとも無く呟いた。
「そっちの状況はどう、D?」
『予定通りだよ、オリジナル』



セキエイ高原 霊の間

ジャイアンが辿り着いた先には黒いスーツを着込んだ男。
「あいつらめ……。手を抜いたな……」
「愚痴を言うなよ。義理に生きるのは日本男児のあるべき姿だろ!」
溜息をついてカイはジャイアンを見つめる。
「一つ言うが……ハルは女だぞ」
「例えを言ってみただけだぜ!」
「……」『やはりこいつは馬鹿だ……。何故俺はこんな奴と戦おう等と思ったんだ?』
カイは大きな溜息をつく。
「……もういい、さっさと始めるぞ」
「おうよ!」

「ヌオ―!」「モジャンボ!」
両者のポケモンが姿を現す。
「草タイプ……。俺対策は万全と言う訳か」
「何時までも馬鹿なままの俺じゃねえぜ!」
「……」『自分が馬鹿と言う自覚はあったのか……』
カイは溜息をつく。
「……もういい。ヌオ―、雨乞いだ」
「させるかよ! パワーウィップだ!」
お世辞にも早いとは言いにくいポケモン同士の対決だが、
わずかにモジャンボのほうが早い。
そのスピードの差は雨を呼びきる前にヌオ―を倒すには充分だった。
「へへ、雨は呼ばせねえぜ!」
倒れたヌオ―を見てジャイアンは笑う。
「草対策の登場か……。というかこんな奴で対策になるとはな。
 もう少し早い草タイプを選べばいいものを……」
カイは文句をいいながらボールを投げる。
出てきたのはパルシェン。
「結局水タイプじゃねえか! 代わらずパワーウィップだ!」
「冷凍ビーム」
やる気の無い言葉を受けて発射されたパルシェンの冷凍ビームはモジャンボに命中した。



モジャンボはパルシェンの攻撃を受けて呆気なく崩れ落ちる。
「氷技か! 畜生! 予想が外れた!」
モジャンボを回収して悔しそうにうめくジャイアン。
「ほう? では何を持たせていたんだ?」
「炎半減の実だ!」
ジャイアンの言葉を受けてカイは呆然とする。
「……」『……水使いの俺に大して普通はしない選択だろう。こいつ馬鹿すぎる!』
目の前に居る馬鹿(ジャイアン)を見てカイは溜息をつく。
「もういい。次を早く出してくれ……」
「何でお前が落ち込んでんだ? まあいい。次はお前だ、サンダー!」
ジャイアンが出したポケモンは切り札、サンダ―。
鳴り響く雷鳴。
切り裂くような叫び声。
ひしひしと伝わる威圧感。
全てはサンダーのためのステージであるかのように感じさせた。
「サ、サンダーだと……」
状況に驚くカイ。
『俺の天敵……。こいつは早く片づけないとまずいぞ!』
いかに相手が馬鹿でも、持っているポケモンがポケモン。
油断する事は出来ない状況だ。
「サンダー、十万ボルトだ!」
「パルシェン……いや、いい」
指示することなくパルシェンは攻撃に命中する。
電撃を受けたパルシェンを見ることも無くカイはボールに戻した。
「てめえ! 最後までポケモンに指示ぐらい出してやれよ!」
「……無駄とわかっている攻撃動作でこいつ自体が戦えなくなったらどうするんだ?
 攻撃動作中に弱点の攻撃を受けたりしたら技恐怖症になったりするんだぞ。
 俺なりにポケモンを心配した行動だが……文句があるのか?」
それを聞いて言葉に詰まるジャイアン。
「ふん。では勝負再開だ!」



カイが次に出したのはランターン。
勿論電気対策として用意していたポケモンだ。
「ちっ、やっぱり持ってやがったか」
「ほう、今回は読んでいたのか」
カイが感嘆の声をあげる。
「スネオから聞いたんだよ! あいつはやっぱりいい奴だぜ!」
「……」『自分で考えつかないのか……』
目の前に居る馬鹿にとりあえず『お前の頭に何が入っているのか』と問い詰めたい。
だが理性を最大限に活用して、カイはその衝動を堪える事に成功した。
「雨乞いだ」
「とんぼ返り!」
雨を降らすランターンに攻撃を加えてボールに戻るサンダー。
「なるほど……スネオめ、考えているな」
「これは自分で考えたんだよ! さっきのスネオの対戦を参考にしてな!」
カイの言葉に憤るジャイアン。
「人の戦術を参考にする……珍しく賢いじゃないか」
「珍しくとか言うんじゃねえ!」
「早く次を出せ」
憤るジャイアンを無視してカイは言葉を出してジャイアンを睨む。
その睨みにジャイアンは気圧されてしまった。
「も、勿論決まってんだろ! 電気には地面、ダグトリオだ!」
焦りながらも正しいボールを投げる事に成功したジャイアン。
その様子を見てカイは状況を考える。
『……さてどうするか。ここからは……』
ダグトリオは地震を使ってランターンに攻撃したが致命傷でも何でもない。
逆にランターンの波乗りはダグトリオを一撃で仕留めるほどの威力があった。
攻撃を受けたダグトリオはその場で動かなくなった。
カイは上手く戦う方法を探る。
ジャイアンは今の状況に満足していた。



セキエイ高原 本部外

「しずかちゃん!」
のび太は走ってしずかを追いかけた。
しかしのび太の足の遅さは天下一品。
簡単に姿を見失ってしまった。
「何処に行ったんだろう……?」
考えるのび太。
『持っているポケモンはフリーザーだけど他の町に空を飛ぶはずは無い。
 まだ回復してないからHPが少ないフリーザーだけじゃ無理はしないはず……。
 じゃあ僕が見落としたか……いや、多分……あそこに』
のび太は考え付いてリザードンを出す。
「リザードン! セキエイリーグの屋根の上に行くよ!」
そう言ってリザードンに飛び乗るのび太。
言葉を聞いたリザードンは高く飛翔した。

「しずかちゃん」
のび太の予想通りしずかは屋根の上にいた。
だがしずかの様子はのび太の考えている物とは違った。
目に涙の後は見えるが、少なくとも今は流してはいない。
それにどこか遠くを見ているかのようにボーっとしている。
「しずかちゃん!」
のび太の言葉にようやくしずかが反応する。
「のび太さん……。何か用?」
そう言ってしずかはのび太を睨みつける。
「隣に座るよ」
のび太は屋根に腰をおろす。
二人の語り合いが始まった。



「何か用があるのかしら? 無いなら一人にして欲しいんだけど」
「ジャイアンの応援に行こうよ」
のび太は用件を伝える。
「私はまだいいわ……。一人にしてくれない?」
そう言って手袋を嵌めるしずか。
その手袋は赤い。
「? しずかちゃんそんな手袋持ってたの?」
見覚えの無い物を見てのび太は思わず聞く。
「これ? ハルさんがくれたのよ……『お揃いだから』って言って。
 私が彼女と一緒に色々な事をやってきた時ね、
『もし離れても、これを見て思い出しな。これがある限りあたしはアンタの味方だ。
 敵が誰でも迎えにいってやるよ』って渡してくれたの」
言葉を終えるとしずかは笑顔を見せようとする。
「そう。あの人にそんなとこあったんだね……」
のび太のイメージではやたら強い敵としてのイメージ、
そしてめんどくさそうに心配などしない人というイメージだった。
『でも……あの人、やっぱり僕達より年上なんだな』
のび太はハルへの考えを改める。
「ハルさん……何で……」
手袋を掴んで泣き始めるしずか。
泣くのを堪えていたのだろう。
泣いているしずかの肩に、のび太は優しく手をかける。
「しずかちゃん……頑張ったね」
のび太がそう言うと、しずかはのび太の胸にすがりついた。
のび太は顔を赤くしながら幸せな時間を堪能した。



しばらくするとしずかがのび太の胸から顔を離した。
「ご、御免なさい、のび太さん」
幸せなのび太はしずかの言葉を聞ける様子では無い。
「のび太さん?」
「え? あ、ああ、何?」
ようやく気がついたのび太がしずかに尋ねる。
「私を呼びに来てくれたんでしょう? ありがとう」
しずかは笑顔で頭を下げる。
「いやいや、別にいいよ。さあ、ジャイアンの応援に行こうよ!」
「ええ!」
二人はポケモンを出し、『空を飛ぶ』で下に降りていった。

セキエイ本部内

「二人とも!」
帰ってきた二人を見てドラえもんは声を出す。
「心配かけて御免なさい」
頭を下げるしずか。
様子はもう元通りだ。
「ジャイアンの状況はどう?」
「三対三。僕の見立てではサンダーを持っているジャイアンが有利かな」
のび太の問いに答えるスネオ。
「そうなの……。タケシさんそんなに強いの?」
「僕としずかちゃんよりは圧倒的に強い」
しずかの問いに即答してスネオは髪をかきあげる。
「このままいけば……勝てるかもしれない。カイさんに」