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その頃、コガネの北ゲート前では、アンノーンの報告通り例の黒装束集団が、
ぞくぞくと35番道路に押し寄せていた。

その隊列はきれいに三等分、前からABCと分かれている。その頃、コガネの北ゲート前では、アンノーンの報告通り例の黒装束集団が、ぞくぞくと35番道路につめかける。

それの指揮をロケット団小隊長、マンダが取っていた。
マンダには、今回の作戦には特別な思いがこもっている。

そもそも、彼には大きな不満があった。
それは、何を隠そうあの三人の幹部が原因である。
あの三幹部のお陰で、自分に全くろくな仕事が回って来ない。
何が悲しくて、小隊長の肩書きを持つ自分が荷物の運びだし等をしなければならないのだろう。
これでは自分の才能がこれでは全く見せられない。
出世の道も遠のいてしまう。

だが、そこに舞い込んできた今回の作戦の指揮の話。
総勢250人を自分が指揮出来るのだ、これは出世のチャンスを神が授けてくれたに違いない。
そして、なんとしても幹部になってやる。

密かな決意を固めるマンダ。
その時、不意に団員の一人が話しかけてきた。



団員「隊長!!道の途中にテントのような物が!」

マンダ「テントだあ?」
マンダは目を凝らし、遠くを見つめる。
確かにテントの様な物が見える。
あれが、トシミツ様が言ってた奴らの起点の本部だろう。
団員「どうされますか?」
団員がマンダに訊いたが、その答えは一秒を待たずに返ってきた。
マンダは手に持った空き缶を潰しながら言う。
マンダ「決まっているだろ。
奴らを潰す。」



冷静な口調とは裏腹に、彼の口からは渇望の達成感を味わうような笑みがこぼれていた。

マンダ「よし、これから侵入を開始する。
俺を先頭にA団から順に突撃して来い。」
マンダの命令に、部下は了解し、後列にそれを伝えに行った。

―そして10分後―
マンダはA団の人員を半数程引き連れ、テントへと向かう。
テントからは目立って大きな動きは伺えない。
多分、まだ気づいていないのだろう。

マンダ達はそう解釈し、テントまでの距離を縮める。
だが、ここでマンダは明らかな違和感を感じた。

静か過ぎるのである。
ここまで来れば奴らも気づかない筈は無いだろう。

不審に思ったマンダは数人程の偵察隊を結成し、それを相手陣内に送り込んだ。

そして数分後、やってきた偵察隊の報告は驚くべきものだった。

団員「隊長!テントの中が……テントの中がもぬけの空です!!」

マンダ「なんだと!!」
予想外の事に、マンダが驚いたその瞬間だった。
その空に黒い花火が打ち上がり、曇りに淀んだ空を埋め尽した。



―方、自然公園でもその黒い花火は、容易に目にすることが出来た。
スネ夫「合図だ!!!」
スネ夫が叫び、のび太を見る。

のび太「フーディン!!テレポート!!」
のび太はフーディンのテレポートを発動させ、その場から消えてしまった。

打ち上がったアンノーン達は35番道路に居るマンダ達にも容易に観測できた。

マンダ「なんだ!?ありゃあ?」
マンダが驚嘆の声を上げる。
しかし、まだ驚くのは早かった。

突然、35番道路の水路からミルタンクが飛び出し、周りにいた十数名の団員を一気に薙払ったのである。

マンダ「なにぃぃぃっ!!!」
驚くマンダをよそに、次々とやられていく団員達。
そして、今度は水路の中から一人の女が飛び出してきた。
こいつは知っている。
コガネジムリーダーのアカネだ。
そいつに続き、次々とポケモンとトレーナー達が飛び出す。

マンダ「ば………ばかな……」
マンダはうめく。

その時、アカネの呟きが聞こえた。
アカネ「すごいわあ。
ドラエモンっちゅー奴の道具って。
こんなナイフとフォークで水まで切ることが出来るなんてなあ。」
マンダ『水を切る……?』
マンダは反射的に水路の方を向いた。
マンダはその光景に声を出さずにはいられなかった。
マンダ「水路が……水路が割れてる!?」


注意しなければ見逃してしまう、やっと人が一人入れるだけの広さの裂目が
水路の端から端まで続いている。
もちろんこれは、ドラえもんの道具の仕業。

ドラえもんの道具には「きりとりナイフとフォーク」という道具がある。
効果は、「地面や海等の土地を、そっくりそのまま切り出せ、
さらに切り取ったものをフォークで掴めば自由に移動する事ができる」というもの。

トリックは至って単純。
ナイフで水路の水を切り取り、空洞を作る。
そして、そこにトレーナー達を忍ばせる。
切り取った水は邪魔なので、薄く切り水路一面に等しい厚さで敷き詰め、空洞をカモフラージュした。

初めは、戦闘員全員に「てきおうとう」を浴びせ水の中に潜ませておくという作戦だったが、「てきおうとう」の電池が切れていたため、このような策に変更したのである。



マンダ「な……なんだこれは……?」
マンダは呆然としていた。
彼の目に映る光景は全てが信じ難いものだった。
割ける水路、そこから飛び出してくるトレーナー達、虚をつかれ次々と倒されてゆく250人の精鋭達。

完全に意表を突かれた自分達。
マンダはもう勝機は無いことを悟った。

もう、逃げよう。
作戦が失敗するのは嫌だが、ここでとっ捕まるのはもっと嫌だ。
そしてマンダは次の策を叫ぶ。

マンダ「待避ぃぃッッ!!!!!
全員待避ぃぃッッ!!!!」
マンダのつんざくような悲鳴にも似た叫びは、一番後列のC団まで聞き取ることが出来た。

その叫びを聞いた黒ずくめの連中は、一斉に逃げ出そうとした。

だが、それはできなかった。
逃げ出そうにも、団員達の体は不思議な力により戻され、逃げることが出来ない。



マンダ「何故だああッッ!!
何故待避しない!!」
マンダの渇いた叫びが響く。
その時、戦闘のゴタゴタの中から一人の優男が現れた。

マツバである。
この作戦に急きょ呼ばれた助っ人だ。

マツバ「無駄だよ。僕のポケモン達が君達全員に「くろいまなざし」をかけている。
逃げることは、不可能だ。」
マツバの非情な言葉がマンダに重くのしかかった。
マンダ「ちっくしょおおおおおッッ!!!!」
マンダはこの後、アカネのミルタンクにふみつけられる事になるのだが、彼はまだ知らない。

マツバ「さて……、こっちは足止め以上の効果を得た訳だけど、彼らはうまくやってくれるのかな……?」
マツバはあまごいの影響で、どんより曇った空を見て、こう呟いた。



スタッ。
のび太達はテレポートにより、コガネ内部への侵入を成功させた。
スネ夫「よし!作戦成功だ!!」
スネ夫がほくそ笑むがそんな時間はない。

ドラえもん「んじゃ、ラジオ塔へ急ぐよ。」
ドラえもんの言葉に二人は頷き、ポケモンセンターの角を曲がった。

ドラえもん「うわあ………。」
ドラえもんは、その光景に言葉を失った。

なんと、コガネシティのメインストリートは一面のクモの巣によってうめつくされていたのだ。
スネ夫がとりあえずそれを触ってみると、かなり弾力があり簡単には千切れなさそうだった。
だが、幸い巣の隙間が大きく簡単に通り抜けられる。
のび太「前に侵入した時はこんなの無かったよ!
どうするの?ドラえもん。」
のび太がドラえもんに聞く。

ドラえもん「……進もう。
せっかくここまで来たんだ。
後には引けない。」

スネ夫「ドラえもん!!危ない!!!」
突然、スネ夫が叫び、ドラえもんを押し倒した。
ドラえもんがいた場所に黒い液体が降り注ぎ、それに触れた地面は音を出して溶け始めた。



ドラえもん「これは「ようかいえき」………。
一体誰だ!?」
ドラえもんは上に向かって叫ぶ。

「あら、あたらなかったのかしら。」
すると、返事と共に女がグライガーの尾を掴んで、百貨店の上から舞い降りてきた。

体格は17才程だが、幼い顔をしている。
傍らにはラフレシアを従えていた。
女は言った。

キキョウ「どうやって侵入したのかは知らないけど、その糸に触れたのは命取りね。」
スネ夫「……何故だい?」
キキョウの言葉に、糸に触れた張本人であるスネ夫が疑問を投げ掛ける。

キキョウはクモの巣を指さして答えた。
キキョウ「そのクモの巣はあたしのポケモンが出してるの。
あなた達がその糸に触れると、その振動がポケモンに伝わり、その場所を逆探知出来るのよ。」
スネ夫は唇を噛む。


キキョウ「さあて、あたしに見つかったからにはもう遅いわよ。
さて、久しぶりの戦闘だから腕がなるわ。」
キキョウは軽く腕を回しながら言った。

ドラえもん「くそっ!やるしかない!!」
ドラえもんがそう言い、ポケモンを繰り出そうとした。
しかし、その手はスネ夫によって止められた。



ドラえもん「何やってんだい、スネ夫君!」
スネ夫の行動の意図を理解できないドラえもんが言う。

スネ夫「君達は先に行ってくれ………。
ここは、僕が食い止める。」
臆病なスネ夫の意外過ぎる発言にドラえもんだけではなく、のび太も驚く。

スネ夫は続けた。
スネ夫「不用意に糸を触ったのは僕の責任だ……。
僕は、その責任をここで果たす必要がある。」
ドラえもん「でも………。」
スネ夫「いいから行ってくれええッッ!!」
スネ夫が叫んだ。

その瞬間、のび太がドラえもんの手を引いて、巣の方へ走り出した。
のび太「行こう!ドラえもん!!」
ドラえもん「え?え?」
ドラえもんはのび太の予想外の力に引っ張られてゆく。

キキョウ「ここで逃げられたら厄介ね………。
逃がさないわ!ラフレシア!ようかいえき!!」
スネ夫「させない!
オオタチ!まもる!」
のび太達に向かって、先程と同じ黒い液体が放射された。
オオタチがそれの盾になる。

キキョウ「くっ!まもるのせいでノーダメージ………」

オオタチが時間を稼いでいる隙に、のび太とドラえもんは先に行ってしまった。

スネ夫「よし……。
まずは逃がすことには成功……。」



スネ夫がキキョウと戦闘を始め、のび太とドラえもんがクモの巣をかきわけているとき、我等がガキ大将はコガネの地下通路を進んでいた。

ジャイアン「局長に地下の見張りを倒してこいって言われたけど…………
人がいねえッッ!!!!」
ジャイアンの声が無人の地下通路の廊下に響く。

局長から出された指示は、こうだった。
ジャイアンが地下を見張ってる連中を全員倒す。
これだけ。

普通の神経を持った者なら、「流石にそれは無茶だ!」のような事を言うが、戦闘狂のジャイアンは、マサキの祖父と名乗る老人からもらえるイーブイを報酬に、(しかも手持ちがいっぱいだったので貰えなかった)それを引き受けてしまったのだ。

通常なら恐らくやられていただろうが、幸運なことに、現在ロケット団の連中は全員外に出動している。
まあ、それを知らないジャイアンは退屈程度にしか考えていないのだが。

結局、誰とも遭わぬまま地下通路の最後の階段を昇る。

ジャイアン『おいおいおい、もしかしてこのまんま誰とも遭わず、地上に出るんじゃねえだろうな?』
地上に上がる階段を見てジャイアンはそう思う。

そして、ジャイアンの不安(?)は的中することになる。

彼が最後に登った階段の先のドアか



スネ夫がキキョウと戦闘を始め、のび太とドラえもんがクモの巣をかきわけているとき、我等がガキ大将はコガネの地下通路を進んでいた。

ジャイアン「局長に地下の見張りを倒してこいって言われたけど…………
人がいねえッッ!!!!」
ジャイアンの声が無人の地下通路の廊下に響く。

局長から出された指示は、こうだった。
ジャイアンが地下を見張ってる連中を全員倒す。
これだけ。

普通の神経を持った者なら、「流石にそれは無茶だ!」のような事を言うが、戦闘狂のジャイアンは、マサキの祖父と名乗る老人からもらえるイーブイを報酬に、(しかも手持ちがいっぱいだったので貰えなかった)それを引き受けてしまったのだ。

通常なら恐らくやられていただろうが、幸運なことに、
現在ロケット団の連中は全員外に出動している。
まあ、それを知らないジャイアンは退屈程度にしか考えていないのだが。

結局、誰とも遭わぬまま地下通路の最後の階段を昇る。

ジャイアン『おいおいおい、もしかしてこのまんま誰とも遭わず、地上に出るんじゃねえだろうな?』
地上に上がる階段を見てジャイアンはそう思う。

そして、ジャイアンの不安(?)は的中することになる。

彼が最後に登った階段の先のドアからは雨の音と、外の光が差しこんでいた。



局長「まだかな………。」
一方、地下通路の最深部では局長とその仲間が不安な面持ちで、
ジャイアンの帰りを待ちわびていた。

局長「よく考えたら、危険を冒させてまでも、
あの少年を行かせるべきではなかったのかもしれない。

ここには、百貨店から運び出した物資がまだ山のようにある。

やっぱり、無難にこの中で潜んでいるのが妥当だったんだろう。」
局長は物資の入った、ダンボールをさすりながら言う。

それを聞いた、周りの社員は、しゅんと、うつむいた。
沈黙が広いフロアを支配する。

だが、局長がそのような念を抱いた時だった。

バン、とドアが開き、先ほどの少年が現れた。

局長「おお!!君、無事だったのか!?」
ジャイアン「……………。」
局長は安堵の声を上げたが、対照的に、ジャイアンは浮かない顔をしている。
局長「何か……あったのかい?」
局長も、それを察したらしい。

ジャイアンは局長達の元へ歩みより、言った。
ジャイアン「……様子がおかしいんだ。
地下通路内どころか、町の中にも人っ子一人いねえ。
どうなってんだ?」
局長達が予想外のジャイアンの言葉を聞いた瞬間だった。

ジャイアンの来た方から人影が現れ、ジャイアンの問いに答えた。
カホウ「それはな。
全員が町の外に出撃してるからだよッ!」



局長「お前は!!」
ジャイアン「テメエは!!」
二人は、反射的に後ろを振り向いた。
そこには、体格の良いガッチリとした男がいる。
ロケット団幹部の一人、カホウだ。

カホウ「こんなとこに隠れてやがったか………。
百貨店の道具が勝手に無くなってるからおかしいとは思ったんだが……。
しかもテメエが生きていたとはな……。」
カホウはそう言い、大量にあるダンボール箱とジャイアンを見やった。

局長「な、何故ここが……!?」
局長はうめくように、声を捻り出す。

カホウ「単純だ。
俺は雨を降らすため、ラジオ塔の外に出ていた。
そんときに、偶然そのガキを見つけた訳なんだな。」
カホウはジャイアンを指差し、言った。
ジャイアン『チクショウ……。
全然気付かなかった……。』
ジャイアンは苦い表情をする。

カホウ「まあいい、お前が生きていたことは計算外。
ラッキーの方だがな。」
ジャイアン「くそっ!!
局長さん!俺は今からコイツと戦う!
お前らはその間に逃げるんだ!」
ジャイアンは身構える。
局長「しかし……。」
ジャイアン「いいから!!!」
局長「………!!」
局長はジャイアンに強く言われ、何も言えなくなった。



ジャイアン「それと、マサキのじいさん。」
ジャイアンはマサキの祖父の方を振り向く。
ジャイアン「もし、眼鏡をかけたひ弱そうな奴か、2頭身の青狸を見掛けたら、そのイーブイを譲ってやってくれ。」
老人は無言で頷く。

ジャイアン「よし!逃げやがれ!!」
ジャイアンが言うが早いか、社員達と局長、老人は出口に向かって走り出した。

カホウの周りを次々と人が、地下通路の出口を目指して駆け抜けて行く。
カホウは微動だにしていなかったが、やがて言った。

カホウ「ふっふっふ………。
残念だが、お前らは出口には辿りつけない。
俺の波に呑まれて死ぬからだ。」
カホウはそう言い、スターミーを繰り出した。

ジャイアン「まさかテメエ!!!!」
カホウ「死ねええ!!!!なみのり!!」

スターミーが発生させた水が、逃げる人々を追う。
このままでは、全員、波に呑まれて溺れ死んでしまう。

しかし、局長が、死を覚悟した瞬間だった。

突如、迫り来る水の追撃が止まった。



カホウ「テメエ、味なマネしやがるな……。」
カホウがジャイアンを睨みつける。
その視線の先にはジャイアンの繰り出したイノムーがいた。

カホウ「まさか、俺のスターミーの水を凍らせて、なみのりを食い止めるとはな。」

そう、ジャイアンはなみのりの水を凍らせる事によって、
その追撃を食い止めたのである。

ジャイアン「残念だったな。
俺様の方が一枚上手だぜ。」
ジャイアンがニヤリと笑みを浮かべる。
カホウ「上手だと!?
笑わせんな!テメエがやった事をよく見てみろ!!」
カホウは、この部屋の出口を指さす。
そこは、先ほど出来た氷で完全に塞がれていた。



カホウ「テメエは氷でこのフロアのたった一つの出入口を封鎖しちまった。
もうお前は俺から逃げ出せない。」
ジャイアンは出口を見やる。
完全に氷で塞がれて、1ミリの隙間もない。
ジャイアン「これは……やべえな…。」
ジャイアンの顔から冷や汗が流れる。
カホウ「分かるだろ?
水の出口さえもない密閉空間、ということは……。」
カホウのスターミーがまた、巨大な波を作り出す。
カホウ「迫り来る波の壁から逃れる手はねえって事だよ!!!死になぁッ!!」
ジャイアン「くそっ!
戻れ!イノムー!行けッ、オーダイル!!!」
カホウ「ギャハハハハ無駄無駄ァァ!!!」
空間をスターミーの放った水が支配した。