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≪のび太サイド≫

ここはヒマワキシティのポケモンセンター。
僕はジャイアンに出会った。
「……というわけで、スネ夫はマグマ団になっちまった」
ジャイアンから話を聞いて、僕はスネ夫がマグマ団になった事を知った。
「そうなんだ……」
なんだか、悲しい。

「僕はね……」
僕はさっきの出来事を話そうとするが、言葉は喉の辺りで止まる。
顔をうつむけるジャイアン。
ただでさえパニックな状態なのに、これ以上不安にさせちゃいけない。
ドラえもんとミュウツーの事は、僕の心の中に留めておこう。

「いや、何でもない。それより、先を急ごうよ」
僕はそう言うと席を立ち、ジャイアンを先導してジムへ向かう。
何か話し掛けようとしたけれど、僕の口が言うことを聞かなかった。
そして、僕達は無言のままジムに着く。

正直、こういう雰囲気は苦手だ。



≪のび太サイド≫

ジム戦はジャイアンが最初に行き、出てきたのは日が西に傾きかけた頃。
「ジャイアン、どうだった……?」
僕が聞くと、ジャイアンは無言で手のひらに乗っているバッジを見せた。
「じゃあ、いってくるよ」

――僕がジム戦を終えた時には、日が完全に沈んでいた。
「ごめん、ジャイアン……遅くなっちゃった」
……殴られるんだろうな、多分。
「今日はもう暗いから、ちょっと進んでどこかで野宿だな」
……あれ?ジャイアンは、怒っている素振りさえ見せない。
人が変わったみたいだ。

そして、僕達は小さな洞窟を見つけ、入っていった。
「よし、今日はここで野宿しよう……じゃあ、俺はもう寝るぜ」
ジャイアンはそう言って横になり、目を閉じた。
僕も眠ろうとしたが……眠れない。
「はぁ……」
僕はパッチリと目を見開いたまま、洞窟の天井を見ていた。

眠りについたのは、日の出を拝んでからのことだ。



≪のび太サイド≫

「さっさと起きろよ、のび太!」
……ジャイアンの声だ。
「え?今日は学校なかっ……」
そこまで言って、僕はようやく夢から覚めた。
普通に現実の世界で暮らしている夢だ。
「いつまで寝言言ってんだよ馬鹿!さっさと行くぞ」

そして僕達はひたすら歩き、ようやくおくりびやまについた。
雨に打たれたり草に絡まれたりで散々だったけど……。
「よし、行くぞのび太!」
僕は重い足を動かそうとする……だが、動かない。
だんだん周りの景色が歪んできて、頭がクラクラする。
睡眠不足……か?
僕は意識がもうろうとして、そのまま大の字に倒れこんだ。

「おい、いつまで寝てんだよ馬鹿!」
ん……。ジャイアンの大声で僕は目を覚まし、辺りを見回した。
「俺一人でおくりびやまのマグマ団倒してきたんだよ!」
辺りを見ると、大きなデパートや立派なコンテスト会場。
ミナモシティ、か。
「見ての通りだ。俺がここまで運んでやったんだぜ」
「ありがとう、ジャイアン!」
いつの間にかジャイアンは元のジャイアンに戻っていた。

僕はどことなく明るい気分になった。



≪のび太サイド≫

「……で、下っ端によるとスネ夫は海底洞窟にいるらしい」
ジャイアンの話に、僕は無言で頷く。
「わかった。とりあえずアジトにいけばいいんだよね」
僕達は照りつける太陽を背に、マグマ団アジトへ向かった。

「ところで、さっきからついてくるこのポケモンは?」
僕が横のポケモンを指さし、ジャイアンに聞いた。
「ああ。なんかさっきからついてきてるんだよな……」
とりあえず、僕はボールを当ててみた。
「ほら、入るかい?」
すると、案の定そのポケモンはすんなりとボールに入った。
「へえ……アブソルっていうんだね」

それから暫く歩き、僕達はマグマ団アジトへ潜入した。
……だが、ここで苦戦することになるなんてね。
目まぐるしい数のワープパネル。僕達は繋がりを覚えきれない。
僕とジャイアンは、疲れきってその場に寝転んだ。

こんな時、出木杉やしずかちゃんがいたら……。



≪のび太サイド≫

暫く沈黙が続き、ジャイアンが切り出した。
「ポケモンに聞いてみないか?」
え?ポケモンって……。
確かに『猫の手も借りたい』けど……。
「いけ、俺のポケモン達!」
「出て来い、僕のポケモン達!」
だが、猫の手は起動しなかった。
ジャイアンのポケモンなんて、目を回して気絶するもんだから……。

「のび太、アブソルは?」
僕はアブソルを出し忘れていた。
「あ、そうだ。いけ、アブソル!」
……アブソルはボールから出るやいなや、一つのワープパネル目掛けて走っていく。
「わかるの?アブソル」
そして、そのワープパネルの先には……。

そこにいたのはマグマ団幹部としずかちゃん。
幹部が捨て台詞を残して、潜水艇に乗り込んだところだ。
もちろん、僕達はしずかちゃんに今までのことを話した。
「……わかったわ。スネ夫さんのこと、手伝ってあげる」
そして、僕達3人は、明日に備えるために宿で夜を過ごすことにした。

今日は、なんだか眠れそうな気がする。



≪のび太サイド≫

翌朝。僕達は朝早く出発して、トクサネシティに着いた。
「さっさとジム戦を終わらせて、早くいきましょう」
まず最初に、しずかちゃんがジム戦をすることになった。
しずかちゃんって……強いのかな?

――それから5分も経ってないだろうか。
「終わったわ。次は武さんね」
ジムのドアが開き、しずかちゃんが出てきた。
「……えっ?」
僕は思わず声を出していた。
しずかちゃんがこんなに早くジムリーダーを倒せるなんて……。

そして、ジャイアンも続いてバッジをゲットした。
「よし、次は僕だね」
僕は意気揚揚とジムへ入っていく。
だが……やっぱり上手くいかない。

「おせぇぞ、のび太!」
「いくらなんでも遅すぎよ、のび太さん」
日はかなり西に傾いていて、夕焼けが見える。
「ごめん、ちょっと苦戦して……」
「でも、今日中には海底洞窟にいかないと。早くしないと手遅れになるわ」
え?今からいくの……?

僕達はトクサネシティを後にし、夕焼けの映える海へと飛び込んだ。



≪のび太サイド≫

「ミロカロス、ダイビング!」
僕とジャイアンは、しずかちゃんのミロカロスに乗って海底洞窟まで行った。
……ゲーム通り、奪われた潜水艦がある。
僕達はひたすら走り、海底洞窟の中を進んだ。

「う、うわっ!」
上からしたたり落ちてくる水滴が、僕に当たる。
なんだか気持ち悪いな。
――その時。僕達の前に、二人の幹部が立ちはだかった。
「俺はマグマ団幹部のホムラだ!ここから先はとおさねえ!」
「同じく、カガリよ。ちょっと遊んでくれるかしら……」

「ジャイアン、ここは僕達に任せてよ」
僕は一歩踏み出し、言った。
「ええ。スネ夫さんのことだから……武さんが行くべきよ」
しずかちゃんも後に続く。
「のび太、しずかちゃん……」
「さあ、いきなよ!」
僕はジャイアンの背中をそっと押して、手を振る。
「ありがとうな!スネ夫は俺に任せろ!」

「頑張ってね、ジャイアン……お前等の相手は僕達だ!」



≪のび太サイド≫

「ダブルバトルか、いいだろう!」
「精々遊び道具にならないようにね……」
ホムラとカガリがボールを投げる。
「いけ、コノハナ!」
「頼んだわよ、ミロカロス!」

ホムラはバクーダ、カガリはアブソルだ。
この勝負、負けるわけにはいかない。
「コノハナ、アブソルにタネマシンガン!」
僕のコノハナのタネマシンガンが、アブソル目掛けて飛んでいく。
「甘いぜ。バクーダ、火炎放射で焼き尽くせ!」
火炎放射がタネマシンガンを襲う。
「あら、甘いのはどっちかしら……ミロカロス、水の波動!」
今度は、水の波動が火炎放射を打ち消した。
そして、タネマシンガンはアブソルに直撃する。

まさに一触即発。激しい技の応酬。
「のび太さん、まずはバクーダを狙うわよ……ミロカロス、バクーダに水の波動!」
「わかった!コノハナ、バクーダにタネマシンガン!」
攻撃はバクーダを完全にとらえた。だが……
「アブソル、冷凍ビームで水を凍らせなさい……そして、燕返し!」
水の波動は凍って崩れ落ち、タネマシンガンは燕返しによって切り裂かれた。
強い。これが幹部の実力か……。

でも、僕達だって負けられない……スネ夫を取り戻すために。



≪のび太サイド≫

「狙いをアブソルに。水の波動!」
しずかちゃんの命令と共に、僕もコノハナに攻撃命令をする。
「コノハナ、タネマシンガン!」
……だが、相手は一手先を読んでいた。
「バクーダ、岩雪崩でアブソルの周囲を囲め!」
岩が次々をアブソルの周囲に落ち、それは攻撃を無効化する。
僕は舌打ちし、必死に作戦を考える。

考えろ、僕。勝機は必ずあるハズだ。
……僕のコノハナの技は、タネマシンガン、騙し討ち、自然の力、ソーラービーム。
威力の高いソーラービームを当てることができれば……。
だけど、相手にスキを見せたらやられるのは明白だ。
相手にスキを見せないにはどうすれば……そうだ!
僕は考えた末に、一つの作戦を導き出した。
いわゆる、頭の豆電球が点灯した状態だ。

「しずかちゃん、ミロカロスに竜巻を命令して!」
僕は声を張り上げる。
「どういうこと?……ミロカロス、竜巻!」
しずかちゃんはよくわからないという素振りを見せるが、竜巻を指示した。
これで、準備は整った。

よし……目にもの見せてやる!



≪のび太サイド≫

竜巻によって辺りの砂が巻き上げられ、トレーナーの視界を奪った。
「うおお、相手が見えない……」
ホムラが声をあげる。
次第に砂が多くなり、砂嵐に似たような状態を作り出す。
これこそが、僕の狙いだ。
今は相手の視界がこっちまで届いてない。ポケモンに命令も出せない。
何故なら、僕達の姿をとらえることが出来ないから……。

暫くして、竜巻が消え、砂嵐もだんだんおさまっていく。
――その時。眩いばかりの青白い光が、敵のアブソルを襲った。
アブソルは強烈な一撃を食らい、鈍い音を立てて地面に倒れる。
「何っ!どういうこと?」
今の事態が把握できていないカガリを見て、僕は薄ら笑いを浮かべる。
「まだわからない?今のは僕のコノハナのソーラービームさ」
自信満々に言い放つ僕。
「……ということは、あの砂嵐は攻撃を防ぐためと、
ソーラービームを気付かれないようにするため……」
幹部の二人はあっけにとられたようだった。

「ご名答。全ては僕の……作戦通りだ!」