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赤髪作殺人事件 事件編 - (2007/06/10 (日) 23:35:57) のソース

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「あれ、赤髪はどうした?」 
「そういえば……居ないな」 
ワタリとルビーが話している。 
「そういえば見かけないな、どこ行ったんだ?」 
マリカ四天王もざわつき始める。 
「どうせ、またサボってるんでしょ? 
 赤髪はよく演劇の部活をサボってたりしたんだし 
 だからモブの役すら与えてもらえなかったのよ」 
Lが、大声で赤髪を罵る。 
「確かにそうだな、腹が減ったら勝手に戻ってくるとは思うし 
 じゃあ先に食べようか。出木杉未来、そろそろいいだろ?」 
「うん、そうだねワタリ君。じゃあ皆、手を合わせて……」 

「「「いただきます」」」 

皆はスプーンを持ち、口の中に入れ始めた。 

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食事を終え、数時間が経った。 
既に就寝時間ではあったが、皆はベッドにつく様子では無い。 
赤髪が未だ見つからないのだ。 

「ったく、あいつはどこ行ったんだよ!?」 
ギンガは、顔から湯気を立てている。 
「いくらサボっているといっても、夜に数時間も出てこないのはおかしいよな……」 
「「確かにな……」」 
マリカ四天王も、顔色を曇らせている。 
「探しに行った方がいいんじゃないか!?」 
ワタリや、ルビーが騒ぎ立てる。 
「……そうも行かないよ、もう夜だしね。 
 いつかは勝手に戻ってくるさ、絶対ね……」 
出木杉未来は、躊躇しながらもそう言う。 
「なんだとっ!?俺たちの仲間が行方不明なんだぞ!皆で探すのが筋ってもんじゃないのか!?」 
ワタリが出木杉未来に突っかかる。 
「じゃあ君らだけで探しに行けばいいじゃないか! 
 夜にここの周辺や、樹海を探しに行くのかい!?」 
出木杉未来はそう反論する。 
「お、おい……挑戦者ァ」 
「仕方……無いだろ…… 
 明日になったら……戻ってくるさ……」 
「そんな……」 
一人絶望するワタリ。 
「くそっ……どいつもこいつも使えないな!!」 
ワタリは悪態をつきながら去っていく。 
そのまま今日はは解散してしまった。 

「本当に……そうだといいのだけれどね……」 

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――炭水化物の部屋 

この部屋はマリカ四天王が使っている。 
「この部屋のベッドは二段ベッドかよ。苦手なんだよな俺……」 
携帯獣が、あからさまな嫌悪感を見せながらベッドに入る。 
「どこの部屋も同じだよ、それにベッドもちょうど人数分だ 
 そんなことより、赤髪はどこ行ったんだ?なんか事件の匂いがするんだよな……」 

書こうかが、問いかける。 
「大丈夫なんじゃないか?俺たちみたいにゲームでもやってるのかもよ?」 
ドラAAモンが、問いに答える。 
「そうかもな、あいつもよく俺たちと一緒にマリカやってたしな」 
「確かに、あいつは無類のゲーム好きだ。なんだっけ……個体値廃人だか言ってたよな」 
「そうだなww俺らの約束も忘れるなよ」 
「分かってるって、午前零時になったら……な」 
「「「あぁ!!」」 

炭水化物の部屋の明かりは消された 

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――鬼畜出木杉の部屋 

ここに泊まっているのは、新カントー、ギンガ、アクアマリンの三人。 
「赤髪は大丈夫なのか?」 
ギンガがそう呟く。 
やはりマリカ四天王の時と、同じような会話内容だ。 
「さぁな……ひょっとしたら……死んでるかもな」 
新カントーは、無機質にそう言う。 
「え、縁起でも無い事言うなよ!」 
「分かんないぜ、ここには幽霊が出るとか色々な噂があるし 
 それに……もしあの噂が本当だったら……死んで当然なんじゃないか?」 
「あんな噂、信じてるのか!?」 
「少なくとも俺は信じてるぜ、現にキョーコ先輩は居なくなってる」 
「…………」 
沈黙が訪れる。 
「アクアマリンなんてもう寝てる。俺らも寝るか」 
「そうだな……」 

鬼畜出木杉の部屋も明かりも消された。 

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――糞眼鏡の部屋 

ここに泊まっているのは、L、活劇、出木杉未来、DPその2の四人。 
「赤髪先輩は大丈夫なんでしょうか?」 
「さぁね……無事だといいんだけど」 
ここの会話内容も、他の部屋と全く同じだ。 
ただ、皆と違う反応を見せる人間が一人居た。 
「僕は……別に居なくなってもいいと思うな」 
その反応を見せたのは、DPその2……いつも三人に虐められている存在だ。 
「な、何を言うんだ君は!?」 
出木杉未来が、DPその2を凄い剣幕で睨み付ける。 
「だってさ、あいつらが消えちゃえば僕は解放されるんだよ…… 
 いっそのことワタリやルビーも……」 

「やめなさい!」 

大声を上げたのはL…… 
「冗談でも……そういうことを言うものじゃないわ……」 
Lの一言で、場は静まった。 
「もう……電気消そうか」 

糞眼鏡の部屋の明かりも消された。 

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――地獄の炎の部屋 

ここに泊まっているのは、ワタリ、ルビー、挑戦者……そして赤髪だ。 
既に蛍光灯は消されていて、皆は布団に身を包んでいる。 
ワタリとルビーは起きているが、既に挑戦者は目を閉じている。 
「なぁ……赤髪の奴、本当に大丈夫だよな?」 
ルビーの声が、暗闇に木霊する。 
「きっと大丈夫さ……あいつなら」 
ワタリが、そう返答した。 
「明日になったらひょっこり戻ってくる、なんてことは…… 
 あいつ、結構ジョークとか好きだし」 
「ジョークにしては……行き過ぎだぜ……」 
とつぜん失踪し、そのまま夜になっても戻ってこない。 
悪戯にしては度が過ぎている。 
「まさか……あの事が関係あるんじゃ……」 
ルビーがそう漏らす。 
「ば、馬鹿野郎、そんなことあるわけ無いだろ!!」 
ワタリは、動揺し、大声でルビーを怒鳴りつけた。 
「そ、そうだよな……」 
「ああ……」 
「もう……寝ようぜ」 

ワタリとルビーも夢の世界へと落ちていった。 
覚めることの無い、悪夢の世界に…… 

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――朝 

「あぁ……眠いぜwwwwwww」 
ドラAAモンが目を覚ます。 
「あれ……まだ起きるの早すぎたんじゃないか?」 
「本当だ……30分ちょっと早起きしたな…」 
書こうかも、目を擦りながら呟く。 
「どうする……?二度寝するか?」 
「いま寝たら、またしばらく寝ちゃいそうだね 
 仕方ない、またマリカでも……」 
「先に仕度をしてからだ、マリカは後だ後」 
「「「またお前らしくも無いな、書こうかwwwwww」」」 
ミュウ、ドラAAモン、携帯獣が一緒になって笑い出した。 
「な、なんだよ!?三人で俺のこと笑いやがって」 
「そんな怒るなよ…お前の言うとおりにするからさ 
 確か……朝の集合場所は川の付近だったよな?」 
「あぁ……さっさとしろよ」 
「しょうがないな……」 
四人は一斉に歩き出した。 

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「うぅ……眠い……」 
川は、割と建物の付近に存在し 
行くのには、さほど労力を使うことは無い。 
しかし、強烈な眠気や、気温の低さが四人を襲い。 
なかなか足が進まないのだ。 

「あぁ……やっと着いた……あれはなんだ?」 
ドラAAモンが、川を指差している……正確には川の中にある何かだ。 
「……人?」 
四人は顔を合わせ、一斉にその何かに近づく。 
「「「「うわぁぁぁああああああ」」」」 

――ゴミのように川に浮かんでいた…
既にその顔は、生気を失っており 
頭からは、血が流れていた。 
それは…赤髪だったもの……

【次回予告】 
――赤髪の死 
それはまだ序章に過ぎなかった…… 
深まる憎悪は止まることを知らずに、どんどんと加速していく。 
次回、二人目の死者が…… 

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「「どうしたんだ!?」」 
四人の叫び声を聞いて、たくさんの人間が川に集合してきた。 
「あ、赤髪……」 
「うわぁぁぁぁあああああ」 
驚いて腰を抜かす者、大声で叫ぶ者。 
さまざまな反応をする。 
その中で、一人だけが死体に近づいた。 
「L、何をするんだ!?」 

「早く警察を呼びなさい!何をやってるの!?」 

「は、はぃぃ!!」 
Lの怒鳴り声に反応し、活劇が建物の中に走って行った。 

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「警察は一時間ぐらいで来るってさ……」 
出木杉未来が、受話器を降ろしながら、そう告げる。 
「何でこの部は、どんどんと人が死んだり居なくなったりするんだよぉ……」 
ギンガが頭を押さえながら、涙声で叫ぶ。 
他のメンバーも、声には出さないが同じようなことを思っているだろう。 

「……なぁ……俺さ、すごいことに気づいちゃったんだけど……」 
「何に気づいたんだい、ミュウ君?」 
「出木杉未来……確かここって今日は俺ら以外には誰も居ないんだよな?」 
「そ、そうだけど……」 
この言葉を聞いたとき、皆の顔に冷や汗が通る。 
「つまりさ、俺たちの中に犯人が居るってことになるよな……」 
「な、なに言ってるんだよミュウ!俺らの中に殺人犯なんか居るわけが……」 
書こうかが、ミュウの胸倉を掴む。 
「そ、そうだ。赤髪の奴は事故で死んだんだ。 
 強く頭を打って、そのまま死んじまったんじゃ……」 

「それは無いわね」 

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書こうかの言葉を遮ったのは、L 
「どういう意味だL!?まさかお前まで俺たちの中に殺人犯が居るとでも言うのか!?」 
「さっき赤髪の傷口を見てみたわ、あれは明らかに鈍器で殴られた傷だったわ」 
Lの言葉を聞き、書こうかは口を閉じる。 
「でも、それはあくまで誰かに殴られたという証拠であって 
 私達の中に犯人が居るという証拠じゃない……」 
「じゃ、じゃあ犯人は俺たち以外の中に居るわけじゃないんだな!?」 
「しかし、第三者が赤髪を殴ったという証拠も無い……」 
Lの言葉を聞き、書こうかは再び口を閉じた。 

「とりあえずさ、まだ寝てる人たちを起こしに行こうよ」 
アクアマリンが皆に提案する。 
「そうだな。まだここに居ないのは、ワタリにルビーに挑戦者か…… 
 全員、地獄の炎の部屋に居る奴らだな」 
ドラAAモンが、三本の指を立てながらそう言う。 
「いくら、部屋が一番奥にあるからって、あの悲鳴が聞こえないとは呑気な奴らだな」 
ギンガが、再び悪態をつく。 
「眠りが深かったんじゃないか? 
 だが起きたらあいつらショックなんじゃないか、赤髪はあいつらと仲良かったからさ」 
新カントーが、そう言いながら立ち上がる。 
「じゃあ、行きましょう」 
出木杉未来を先頭にして、皆は地獄の炎の部屋へと向かった。 

既に、二人目の死者が出ていると知らずに…… 

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"ドンッドンッドンッ" 

「おい、いつまで寝てるんだよ、とっとと起きろ!」 
「大変なんだ、早く起きてくれ!」 
出木杉未来と、書こうかが地獄の炎の間の扉を叩く。 

「あ……ぁ……なんだよ、一体……」 
ワタリの声が微かに聞こえる。 
「起きたの?ワタリ!?」 
「うっ……頭が痛い、何なんだよ一体……」 
「落ち着いて聞きなさい……さっき……赤髪の死体を発見したわ」 
「嘘……だろ?」 
「残念だけど嘘じゃないわ、とりあえず二人を起こして。警察もすぐ来るから」 
「あぁ……分かった」 
ワタリは冷静な対応をする。 
しかし、それもすぐに崩壊することになるのだが…… 

「おい、ルビー、ルビー?……うわぁぁぁぁああああああ」 
「どうしたの、ワタリ!?」 
「ルビーが……ルビーが……冷たくなってるんだよ!!」 

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「おい、ワタリ、どうしたんだ!?」 
ワタリの言葉……それはルビーの死を知らせていた。 
「大丈夫かワタリぃ!!」 
ミュウが、扉の下の隙間から部屋の中を覗く。 
そこからは、腰を抜かしたワタリが見えた。 
「これを使ってくれ!」 
出木杉未来から、鍵が渡される。 
Lはそれを使用し、中へと入っていった。 
それに合わせて、どんどんと他の人間も押し寄せる。 
その時に、誰もが感じる。 
この部屋の空気の冷たさを…… 

腰を抜かしているワタリを他所に 
出木杉未来が、ルビーのところへと向かっていった。 
しばらく、ルビーの体を触った後 
青ざめながら、首を横に振った。 
「う……嘘だろ…?」 
ギンガが、一歩ずつ部屋から遠ざかっていく。 
「もうさ、警察に任せようぜ……」 
ミュウがそう呟く。 
この言葉に、反応するように、皆が部屋から出て行った。 
しかしただ一人、この現場に残るものが居る。 

それは……L。 

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【次回予告】 
ある人物の失踪― 

それが今回の事件に深く関わっていた。 

嫉妬…憤怒…さまざまな憎悪を巻き込みながら事件は進んでいく 

次回、推理編に続く

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