英国は国王を擁する立憲君主制の国であり、国王は議会の招集、解散の布告等を発し法律を裁可、さらには内閣や裁判官の任免、条約の締結、軍隊の統率などの権限を持っている。
内閣は議会に対して責任を負い、議会の信任を失えば総辞職するか、議会を解散するという議院内閣制を採用している。この議院内閣制は名誉革命後の議会の優位、政党の発達によってもたらされたものである。
首相は下院で第一党になった党首が、国王の任命によって選出され、閣僚は首相の推薦によって国王が任命する。日本においては内閣法により内閣の首長としての総理大臣の地位及び閣議の役割を明確にしているが、英国では内閣は法律上一定の地位が明記されているわけではない。閣議に席を置く閣僚は最大22名と定められている。