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エイリアン


絶滅種族


プロセアン

5万年前、プロセアンは銀河で唯一、宇宙航行技術を持つ種族であった。
だが彼らは短期間の間に全銀河系から姿を消し、現在はその帝国の遺産だけが残されている。
プロセアンが建造したとされているマス リレイやシタデルがなければ、現代のように幾多の種族が宇宙を航行し発展することはなかったであろう。

プロセアンの遺跡は銀河の各地に残っている。
今でも当時の姿をとどめているのは驚きだが、残されたプロセアンの古代技術の多くは機能しない。
太鼓に滅びた彼らの街やステーションは、長い年月の間にたびたび略奪にあい、荒らされている。

プロセアンが他の種族の進化に介入したと考える者もいる。
たとえばハナーの故郷、カジェには、過去にプロセアンが居住していた痕跡がはっきりと認められる。
プロセアンの観測施設跡が火星で見つかり、人類の間では「介入進化論」が再燃した。
この進化論の信奉者は、古代文明の神や神話はエイリアンとの遭遇の記憶が誤って伝承されたものである、と信じている。

ラクナイ

ラクナイは絶滅種だが、過去にはシタデル宙域の全種族をおびやかしたことがある。
2千年以上前、探検者たちは愚かにも未知の星系につながるマスリレイを開いてしまい、謎の生命体と遭遇した。
それこそが群れを形成する知的昆虫型種族、ラクナイであった。

不幸にもラクナイは敵対的な種族だった。こうして銀河系に「ラクナイ戦争」が勃発した。
ラクナイの故郷は猛毒の惑星であり、その地下で兵隊を指揮する女王たちと直接交渉することは物理的に不可能であった。

ラクナイ戦争を終結させたのはクローガンであった。
どんな苛酷な環境にも耐えられる彼らが、ラクナイの巣に突入して女王を攻撃し、
ラクナイが評議会から奪った惑星を返還するよう求めた。
ラクナイはクローガンの要求を拒み、その結果、銀河系から絶滅させられた。


評議会加盟種族


アサリ

アサリはシタデルを最初に発見した最初の種族である。
次いでサラリアンがシタデルに到着したとき、アサリは銀河系の平和維持のためシタデル評議会の設立を提案した。
以来、アサリは中道派として評議会の調停役を務めている。

アサリは単為生殖を行う女性のみの種族である。相手の性別や種を問わず、互いの神経系を同調させることで子を授かる。
この特異な能力から、アサリの生殖行為については根も葉もない噂が流布しがちである。

アサリの寿命は長く1,000年以上も生きる。アサリの人生は3段階からなる。
「メイデン」の段階では知識と経験を追い求めて旅を続け、「マトロン」の段階に入るとパートナーを得て結合による子孫を作る。
最後の段階では「メイトリアーク」と呼ばれ指導者や評議員の地位に就く。

サラリアン

サラリアンは、アサリに次いでシタデルを発見した種族である。
温血両生種族であり、新陳代謝が活発で頭の回転が速く、早口のうえ動作もすばやい。
そのため、彼らの目には他種族が愚鈍に映る。
残念ながらその代謝の速さゆえに寿命が短く、40歳まで生きることは稀である。

サラリアンはラクナイ戦争で、当時は原始的な種族だったクローガンの文明を開化させ兵力として利用した。
しかしその数世紀後には、トゥーリアンが「クローガンの反乱」の鎮圧に使用した生物兵器「ジェノファージ」の開発を陰で支えた。

サラリアンは観察力に優れ非線形的な思考を持っているため、研究や諜報活動に向いている。
また、常に実験や発明を行っており、他種族からはいつも何か隠し事をしていると見られがちである。

トゥーリアン

約1200年前、トゥーリアンは銀河系の平和維持に貢献するべくシタデル評議会に加わった。
トゥーリアンはシタデル宙域で最大の艦隊を保有しており、評議会軍の最大勢力でもある。

トゥーリアンはその領有宙域と影響力が拡大するにつれ、諜報分野ではサラリアンに、外交分野ではアサリに依存するようになった。
彼らに対し、いくぶん上位支配者的な態度を示しつつも、トゥーリアン総統府はサラリアンやアサリを軽視すれば得るものより失うものの方が大きいことを理解している。

トゥーリアンの社会は専制的であり、規律を重視し個人や組織の名誉を重んじる。
トゥーリアンと人類の間には、2157年のファーストコンタクト戦争(トゥーリアンの歴史では「リレイ314事変」)を端緒とする敵対意識が根強く残っているが、表向きは同盟を結び儀礼的な外交関係を築いている。


評議会非加盟種族


エルコー

エルコーは重力の大きな惑星、デクーナを故郷とする種族で、シタデル評議会の傘下にある。
身体が非常に大きく、安定を保つため筋肉質な4本足を持っている。
動作が緩慢だが、これは転倒が死につながる環境に適応するための進化である。
このことは精神面にも影響し、慎重で保守的な性格を持つ。

エルコーの会話は退屈で一本調子である。
エルコー同士は匂いやちょっとした仕草、不可聴の超低周波音などでコミュニケーションをとり、その表現力は人間の表情などとは比べものにならないほど豊かである。
反面、他種族との意思疎通が難しく、喜怒哀楽を伝えるには、いちいち言葉で説明しなければならない。

エルコーの故郷デクーナは重力が大きく、山が形成されない。
惑星の大半が平地で、先史時代のエルコーは広々とした平原を小規模な家族単位で移動していた。
現代のエルコーも広々とした空の下を好み、宇宙船での生活に居心地の悪さを感じるようだ。

キーパー

アサリはシタデルを発見すると同時に、キーパーに遭遇した。
キーパーはプロセアンが残した巨大宇宙ステーションを維持し修復するためだけに生息するかのような、
従順なる多足昆虫種族である。

当初はキーパーとの意思疎通を試みる研究が行われたが、すべて失敗に終わった。
現在ではキーパーへの干渉や活動妨害は違法である。
人畜無害なキーパーは誰からも無視される存在だが、同様にキーパーも他種族に関心がいないようである。
ただしシタデルに初めて訪れる者に対しては、早く馴染めるようサポートを提供する。

老化、暴力行為、事故などが原因で多くのキーパーが命を失うが、その総数は一定している。
新たなキーパーの発生源は謎だが、彼らはシタデルの最深部で遺伝子から作り出される生体アンドロイドだという説もある。


クォリアン

約300年前、クォリアンはゲスの手で故郷の星系を追われた。
それ以来、ほとんどのクォリアンは、旅客用シャトルから移動式宇宙ステーションに至るまでサイズの異なる5万隻で構成される「移民船団」内で生活している。

1,700万人のクォリアンが暮らす船団では当然、資源が不足している。
こうした背景から、「成人の儀式」と呼ばれる通過儀礼が生まれた。
クォリアンは成人に達すると船団を離れ、価値のあるものを見つけるまでは帰還が許されない。

ゲスの生みの親であることや、移民船団がおよぼす悪影響から、他種族はクォリアンを見下す傾向にある。
そのせいか、クォリアンに関する根も葉もない噂話は絶えない。
たとえば、クォリアンの衣服やマスクの下は有機生命体と機械パーツが合体したサイバネティックである、というものだ。

クローガン

クローガンは過酷な環境下で進化してきた。
クローガンの最大の死因は火器の発明によって「射殺」に変わったが、それまでは「被食」であった。

サラリアンによる発見当時、クローガンは原始的で野蛮な種族であり、自ら引き起こした核の冬を懸命に生き抜いていた。
サラリアンはクローガンを文明化し、ラクナイ戦争で兵士として戦えるよう、近代技術の使用法や生産法を教え込んだ。

故郷の苛酷な環境を克服すると、繁殖力の強いクローガンの人口は爆発的に増加した。
その結果、クローガンは先住民の有無にかかわらず、近隣惑星への強引な入植を開始した。
この「クローガンの反乱」は1世紀近く続き、サラリアンが開発した生物兵器「ジェノファージ」をトゥーリアンが散布して、ようやく終結した。

ジェノファージは反乱を鎮圧したが、その影響でクローガンの妊娠の確率は1,000分の1に低下し、現在クローガンはゆっくりと絶滅に向かっている。
クローガンがトゥーリアンを初めとする他種族に悪感情を抱くのも無理はないと言えるだろう。

ゲス

ゲスは、300年前に労働と戦争の道具としてクォリアンによって生み出された、ネットワークAIを持つ人間型ロボットである。
ゲスに自己進化の兆しが現れると、クォリアンは彼らを破壊しようと試みたが、自己意識を獲得したゲスに逆襲され、敗退した。
これを教訓として、銀河系社会では人工知能の開発を法的、体系的に制限するに至った。

ゲスは独特の分散型知能を持つ。
各個体は初歩の動物的本能を有するにとどまるが、数が増えて互いの距離が縮まると、驚異的に知性が向上する。
集団になると、他の有機生命体種族と同様に状況を分析し、戦術を用いることができる。

ゲスの宙域は銀河系ペルセウス腕の先端部分、無法地帯となっているテルミナス宙域の向こう側にある。
ガスとチリで構成される暗黒星雲、「ペルセウス雲」はゲスの宙域とテルミナス宙域の狭間に存在する。

コレクター

ターミヌス系にあるオメガ4マス リレイの向こう側に住むコレクター種族は、姿を現すことがめったになく、謎めいていて、銀河社会のほとんどの種族からは神話と考えられている。
実際は、人間と同サイズで二足歩行の羽を持つ昆虫型ロボットであり、巨大カブトムシに似ている。
銀河において、その力は驚異的で、無数の殺傷を行っている。

コレクターは、自分たちの周囲に恒常的なステーシス フィールドを生成し、それが不気味な赤い光を放つ。
戦闘では、攻撃的なバイオティクスとほぼ無限のパワーにより、非常に粘り強い。
二足歩行するコレクターについては、奴隷、ディフェンダー、狂信者、砲撃手など、いくつかのタイプが特定されている。

コレクターは集団の力により、都市をまるごとステーシス状態で拘束する。
拘束されたものたちの運命を解明できる法医学的証拠は存在しないが、犠牲者は主に科学的実験および、神経生物学的な素材として利用するため捕獲されているのではないかと推測されている。

ハナー

ハナーはシタデル評議会の傘下にある種族で、非常に礼儀正しいことで知られる。
正確な表現を好み、言葉の誤りや乱用を嫌う。
他種族と接する機会を持つハナーは、事前に不適切な語法を許容できるよう、特別な訓練を受けるほどである。

ハナーは2つの名前を使い分けている。
「フェイス ネーム」は一般的に用いる名前、「ソウル ネーム」は親友や親族の間柄でのみ使用される名前である。
ハナーはフェイス ネームで付き合う相手との会話では、自分のことを一人称で呼ばない。
自分を指して「私」や「ぼく」などと言うことは利己的であると考えており、代わりに「この物」または「これ」という表現を用いる。

ハナーの故郷であるカジェは、地表の90%が海である。
高エネルギーの白色矮星の周囲を公転しているため、空は常に雲で覆われている。
惑星に点在するプロセアン遺跡は彼らの崇拝の対象であり、ハナーの神話には言語と文明をもたらした古い種族が登場する。

ドレル

文化
8世紀前、ドレルの故郷ラカナは、爆発的な産業発展により死の惑星へと変化しようとしていた。
人工は110億に膨れ上がり、星間飛行のテクノロジーもなかったドレルは、ハナーの介入がなければ滅びていたに違いない。

初めての接触の後、ハナーは自分たちの故郷カジェへの移住を希望する375,000ものドレルの移送に10年を費やした。
(後略)
生態
ドレルは爬虫類と人間の特徴を持ち合わせた種族で、その寿命は銀河標準歴で約85歳とされている。
卵胎生の繁殖によって生まれる子は、誕生した時から堅い物も食べることができる。
(後略)

バタリアン

2160年代の初め、連合はスキリアンヴァージ(Skyllian Verge)で積極的なコロニー開発を開始したが、この動きが数十年にわたって同宙域の開発を進めていたバタリアンを刺激した。
2171年、バタリアンは評議会に異議を申し立て、ヴァージは「バタリアンの領宙域」であると宣言した。
評議会はこれを認めず、人類は当該宙域の未開の惑星にいつでも入植できるとの決定を下した。

バタリアンは対抗処置としてシタデルの大使館を閉鎖し、評議会との外交関係を絶って、事実上、無法種族となった。
その後、バタリアンはヴァージ宙域で代理戦争を引き起こした。
犯罪組織に資金や武器を提供して人類のコロニーを攻撃させたのだ。

2176年のスキリアン強襲作戦で、バタリアンが雇った宙賊や奴隷商人が人類都市、エリジウムを攻撃すると、バタリアンと人類の敵対関係はいよいよ緊迫した。
2178年、連合はスキリアン強襲作戦の報復として、バタリアンに雇われた犯罪者たちの中継基地であったトルファンの衛星を攻撃した。
その結果バタリアンは自らの星系に退却し、現在ではその姿をシタデル宙域で見かけることは稀である。

プラエトリアン

タコと巨大ガニの中間のような浮遊する重武装の戦闘マシンで、その起源は謎に包まれている。

プラエトリアンはその中に閉じ込められた複数の人間を予備リソースとして活用する。
武器は目から放たれる粒子ビームで、至近距離から強力なエネルギー攻撃を敵に与え、それにより同時にシールドを再生することもできる。
プラエトリアンは死後数時間以内に死体の有機部位が分解して変性した膿になり、機械部位は灰と化す。
死後数分の、あるサンプルを解剖したところ、ナノマシンがプラエトリアンの有機的および機械的な部位を分解した後、自壊している可能性が判明した。

この自己溶解の仮説が正しければ、プラエトリアンの残骸が、窒息による麻痺や即死に近い状態を引き起こす、神経毒性のガスを放った3件の報告ともつながる。
辺境の施設においては、プラエトリアンの調査にあたっていた17名の兵士が、このガスにより死亡している。
破壊されたプラエトリアンの近くでは、呼吸装置などでの自衛策を取ることが望ましい。

リーパー

リーパーはすべての星をむさぼる宇宙モンスターであるという、銀河のいくつかの文明に共通する神話がある。
そのような神話の起源を暴こうとする考古学者や神話学者はほとんど成果を出していない。
わかったのは、原始的な文明に共通する宗教に、すべてをむさぼる悪魔が登場することだけである。

ヴォルス

ヴォルスはシタデル加盟種族でシタデルに大使館を持っているが、同時にトゥーリアンにも従属している。
何世紀も前に、彼らは進んでトゥーリアン総統府に帰属し、その商才を提供する代わりにトゥーリアンの軍事的庇護を受けてきた。

ヴォルスの出身星であるイリューンは恒星の生命圏をはるかに超えた場所にあるが、温室効果を持つ高気圧の大気がアンモニア系生物生息を可能にしている。
ヴォルスは他種族と接する際、与圧服と呼吸装置を必要とする。
彼らにとって、窒素と酸素を含有する標準的な大気は有害であり、ほとんどの種族が暮らす低気圧の環境では体が裂けてしまう。

ヴォルスの文化は旧習的で、地位を得るために土地や人すら差し出すことがある。
こうした等価交換文化を背景に持つため、彼らの経済観念は発達している。
「統一銀行法」を起草したのはヴォルスであり、今も、シタデル経済を監視し、その均衡を保っている。

ヴォーチャ

ヴォーチャとは、人間と爬虫類の中間のような姿をしているが、内部器官はまったく異なる。
見た目は人間に近いが、地球の虫、プラナリアのように、切断してもそこから再生する、新生細胞を持っている。
傷ついた細胞は特殊な組織へと成長して、ケガやストレスを緩和する。
その変形には、ケガに伴って厚くなる皮膚や、呼吸がほぼ不可能な大気に順応する肺、大きい重力の下でより強くなる心臓や骨格筋も含む。
頭蓋骨の容量や脳の大きさは変わらない。また、全身の適応変化は一生に1度にとどまるようである。

ヴォーチャは、たびたび仲間内で殺し合いをし、若者はそこから、力、知性、回復力を得る。
結果として、痛みを与えたり与えられたりすることは彼らにとってコミュニケーションのひとつに過ぎない。
専門職を学ぶヴォーチャはめったにいない。その理由の1つに、平均寿命がわずか20年であることが挙げられる。
ほとんど何でも摂取したり呼吸したりできるため、どこにでも生息できるが、大多数の社会は彼らを害虫として排除しており、その種族差別ゆえに、クローガンの傭兵部隊以外で雇用されることはほとんどない。


非知的生命体


スレッシャーモウ

スレッシャーモウは地価に生息する肉食動物で、常に食べるか獲物を探して一生を過ごす。
スレッシャーモウは胞子から育つ生物である。
この胞子は大変頑丈で、数千年も休眠でき、長らく宇宙を漂った挙句大気圏に突入しても死ぬことはない。
実際、大昔の宇宙旅行者によって運ばれたスレッシャーモウの胞子があちこちの惑星で見られる。

スレッシャーモウが全身を地上に現すことはない。
頭と触手だけを地表に出して獲物を攻撃する。
直接攻撃に加えて、猛毒の化学物質を噴射し、超低周波で衝撃波を起こしてターゲットを倒す。
(後略)

ハスク

ゲスは侵攻地域の制圧を完了すると、捕らえた生存者や死体を集め、鋭くとがった装置で串刺しにする。
この装置が犠牲者の体から水分やミネラルを抽出してサイバネティクスに作り変え、短時間で彼らを機械化されたゾンビ、「ハスク」に変えてしまう。
(後略)

ハスク:シオン
コレクターに捕らえられた種族の運命は性格には不明だが、シオンたちの人間に似た外見に恐ろしい手がかりがある。
シオンの体格と頭蓋は人間やアサリと似ているが、骨格は金属のような樹脂に覆われている。
彼らの体の死後検査で、肌質や色はリーパーのハスクの外皮と似ているが、変形の過程はより広範囲に及んでいることが判明している。
ハスクと同じく、彼らはサイバネティクス的になのレベルで調整されており、そのため高真空でも動ける。
血管や筋肉組織と言うより、ホースが体の主な部分をつなげているといった感じだ。
片腕は大きなライフルがぴったり収まる構造に換わっているせいで、この生物は人間型の移動砲台となっている。
そして肉厚の袋が背中と頭に支えられている。

その袋には脳物質と脊髄組織が入っているが、1人の犠牲者からでは足りない量である。
つまりシオンは数人分の混合体で、最初の犠牲者が骨格を提供し、複数の第2の犠牲者が、分散した半機械的な神経系の組織を提供している。
この分散のおかげで彼らは銃撃にきわめて耐性が強く、頭を打たれても必ずしも死ぬとは限らない。

シオンの武器は、彼らが生体組織を保持しているか、あるいは少なくとも人間のバイオティックと同じような電気化学的な反応に耐えられるという事を示している。
武器は強力なワープ効果を生むが、それは彼らの膨張性のある神経系の中にあるエレメントゼロ節と密接に関係している。
人間のバイオティクスの希少性を考慮すれば、粒子状のエレメントゼロ節は、バイオティックからの移植を必要とするのではなく、シオンへの変化の最中に生まれるものと思われる。

ヴァレン

ヴァレンは雑食だが、とりわけ生きた獲物を好む。
もとはクローガンの星、トゥチャンカに生息していたもので、トゥチャンカの生物の例にもれず、どう猛で縄張り意識が強く、呆れるほどしぶとい。
集団で弱い獲物を狩り、数や強さでかなわない場合は、ハイエナのように死肉を食らう。
(後略)



シタデルと銀河政治


シタデル

シタデルはプロセアンの手で建造された古代の宇宙ステーションだと考えられている。
プロセアンが絶滅した後、数多くの種族がシタデルを故郷としてきた。
シタデルは銀河系社会の政治的、文化的、経済的な首都として機能している。
大半の種族はシタデルの行政区に大使館を置いている。

行政区の中心にそびえるシタデルタワーの中には評議会ホールがある。
評議会で審議される内容は、銀河系全体にかかわることが多い。
行政区からは商業区と呼ばれる5本の腕(アーム)が延びている。
商業区には都市が建設されており、銀河系各地の住民が何百万人も暮らしている。

シタデルを破壊することは不可能に近い。
攻撃を受けると、ステーションはその腕(アーム)を閉じて難攻不落の外殻を形成する。
シタデルはその完成以来、キーパーと呼ばれる謎の種族によって維持管理されている。

スペクター(SPECTRE、Special Tactics and Reconnaissance)

スペクターは、特務捜査官のエージェントであり、シタデル評議会の特命で任務にあたる。
平和と秩序を乱す者が現れた場合、手段を問わずに解決する特権を与えられたエリート軍事工作員である。

スペクターの活動は単独か少数名のグループで行われる。
スペクターの中には外交手段で問題解決をはかる平和主義もいれば、ターゲットを容赦なく抹殺するなどの近道をとる冷血な者もいる。
いずれにせよ、銀河系の法の枠を超えて活動することが多い。

スペクターはサラリアンが評議会に加盟した後に創設された制度である。
スペクターは長年にわたり隠密に活動し「闇の解決者」として機能していたが、クローガンの反乱以後、その存在が公にされた。
評議会によるスペクターの派遣は軍事的配備ほど大袈裟なものではない。
だが、彼らが派遣されること自体、評議会が問題に関心を持っている何よりの証拠である。



テクノロジー


エレメント ゼロ(通称ゼロ)

希少な物質であるエレメントゼロ(通称ゼロ)は、電流に触れるとマスエフェクトフィールドを作りだし、フィールド内の物体の質量を増減させることができる。
この「マス エフェクト」は、人工的に重力を作り出したり、強度の高い建築材料を建造したり、他にもありとあらゆる用途に使われている。
だが中でも重要なのは、FTL(Faster-Than-Light、超光速)宇宙航行に利用されていることである。

ゼロは、惑星などの固体が超新星爆発のエネルギーを受けることで作られる。
中性子星や脈動星の起動を漂う小惑星の欠片から見つかることが多い。こういった場所での採掘は非常に危険を伴う。
死んだ星の放つ強烈な放射線を避けるため、ロボット、テレプレゼンス、シールドを使った防護処置は欠かせない。
採掘作業に必要な費用を捻出できるのは一部の大企業だけである。

オムニ ツール

オムニツールは携行機器で、コンピューターマイクロフレーム、センサー分析パック、製作モジュールを内蔵している。
多目的で信頼性の高いオムニツールは遠隔からでも武器、アーマーなどの標準装備を分析し、機能を調整できる。

製作モジュールを使えばリサイクル可能な工業用プラスチック、セラミック、軽合金などを使用して、短時間で三次元の物体を組み立てられる。
この機能によって、アイテムの修理や改良を現場で行えるだけでなく、回収した装置の再利用も可能になる。

オムニツールは、兵士や未開惑星に上陸する入植者にとっての必須の装備と言えるだろう。

バイオティクス

バイオティックとは脳からの電気信号でダークエネルギーを操作し、マスエフェクトフィールドを作り出す、限られた者だけが持つ能力である。
実用に耐えうる強力なマスエフェクトフィールドを作り出すには、厳しい訓練はもちろん、外科的にバイオティック アンプを埋め込む必要がある。
バイオティック能力の高さは個人や種族によって大きく変る。

バイオティックには3つの分野がある。
質量を減らすフィールドを作り出すターゲットを浮かべたり移動させたりする「テレキネシス」、
質量を増やすことでターゲットの動きを封じる「キネティックフィールド」、
マスフィールドの動きによってターゲットを切り刻む「ディストーション」である。

有機生命体の種族なら誰でもバイオティクスになり得るが、それには危険がともなう。
そもそもバイオティックは母親の胎内でエレメントゼロに被爆した結果、身につく能力である。
通常はガンを誘発するが、ごくまれに成長中の胎児の神経細胞と融合しバイオティクスになることがあるのだ。

マス エフェクト フィールド

エレメント ゼロは電流に触れると、領域内の質量を増減させることができる。
正の電流なら質量は増し、負の電流なら質量は下がる。
強い電流を流すほど、そのダークエネルギーも強くなる。

宇宙空間では、負のマスフィールドはFTL航行や地表から軌道上まで物を輸送したりするのに使われ、正のマスフィールドは、人工重力を発生させたり、スペースデブリの排除に使われる。
工業の分野では、均質に混ぜられた合金の製造や、高密度で頑丈な構造物質を作るのに用いられている。

軍では運動性を高めるためのテクノロジーとして採用しており、マスエフェクトを利用した乗り物が軍の最前線に配備されている。
マスエフェクトフィールドもまた、敵の砲火を避けるキネティックバリアやシールドを生成するものとして重宝されている。

マスリレイ

マスリレイは現存するどの種族の技術をも凌駕する、プロセアン工学が生み出した傑作である。
マスリレイは銀河系に点在する巨大構造物で、質量の制約を受けない宇宙空間の通路を作り出し、FTLドライブ航行では数百年もかかる距離を瞬時に移動できる。

プライマリーマスリレイは何千光年もの距離、たとえば銀河系の渦状腕から渦状腕へと宇宙船を移動できる。
しかし、起点と終点は固定されており、決まった場所にしか移動できない。
セカンダリーマスリレイは数百光年程度しか移動できないが、到達範囲内に限り、どのリレイにも行くことができる。

多くのプライマリーマスリレイは、終点側のリレイの位置がわからないため、使用されていない。
敵意を持つ種族と遭遇する危険性をはらんだ通路をむやみに開けるのは懸命ではないからだ。

保安用メック

シタデルの戦いで警備や軍などの何千もの要員が命を落としたのは、全銀河にとって大きな痛手だった。多くの優秀な軍人が後任としてシタデルに転属する一方、人手不足に陥った警備会社は大量のロボットでその穴を埋めた。
こうした保安用ロボットは、一般には「メック」と呼ばれ、軽量型と重量型に大別される。
軽量型には大小さまざまなものがあるが、物を扱うことができる汎用性が特徴で、重量型は危険地域で治安を維持するための兵器となる。四つ足の犬型メックは、密輸品の検知センサーとしての役割を持つ一方で、密輸人が抵抗したときに備えて武器も装備している。

一般的な保安用メックは、機能の限られた仮想知能(VI)を備えている。
こなす任務は、管轄地域の警護、侵入者に対する敵味方の識別、録音音声を使った退去勧告など、単純なものに限定される。
軽量型はスプレーや電気ショッカーを使って相手を従わせ、重量型は激しい光を放つ「スタナー」を用いることもある。
相手が火器を所有している場合は、メックも直ちに対人兵器を使用し、脅威を排除する。状況が急速に悪化した場合は、警告なしに撃つこともある。

実際の軍事任務における保安用メックの評判は芳しくない。頑丈なので銃撃戦には耐えられるが、彼らのVIに待ち伏せの立案、人質の救出、負傷者の手当てといった、兵士として当たり前の行動がプログラムされていないのが原因だ。

ドローン

ドローンは、戦場で生身の兵士の支援、補助を行う小型ロボットである。
人工知能は一切装備しておらず、最低限の柔軟性を備えた固定プログラムを実行する。
機動性を高めるため、ほとんどの機種がマスエフェクト浮上機能を装備している。


人類と連合

(※前作での選択肢により内容が異なる)

連合の躍進 (1をインポートしていない、または1で評議会を犠牲にしウディナを選択した場合)

コロニーの共同安全保障のための政治協定である連合は、銀河中枢にある人類社会の機関。
2165年にシタデル評議会の準会員となり、2183年に元大使であるドネル ウディナが議長となり、指揮を引き受けた。

多くの種族が、人類は乱暴な種で、エデン プライムへの攻撃に続く2183年の勝利は、残忍に計算したうえで軍事的ライバルを犠牲にしたものだと思っている。人類は軍事的な勝利を政治的に利用し、急激に人数が減った評議会から、準会員としての立場を手に入れたと言われている。

評議会が救われた時、人類初のスペクターであるシェパードが極めて重要な役割を果たしたおかげで、多くのアナリストが、あと数名の人間がスペクター候補となり、銀河和平への人類の貢献をさらに確固たるものにするだろうと結論付けた。

他の種族が数世紀もかけて手にする成功を、人類は数十年で果たし、しかも非常に血なまぐさい紛争の後だったため、銀河中から激しい敵意と懸念を受けることが確実となった。

人類の外交 (1で評議会を犠牲にしアンダーソンを選んだ場合)

コロニーの共同安全保障のための政治協定である連合は、銀河中枢にある人類社会の機関。
2165年にシタデル評議会の準会員となり、2183年に元連合の大佐であるデイヴィッド アンダーソンが議長となり、指揮を引き受けた。
(以下は上の項目と同じ)

連合の躍進 (1で評議会を救いアンダーソンを選んだ場合)

コロニーの共同安全保障のための政治協定である連合は、銀河中枢にある人類社会の機関。
2165年にシタデル評議会の準会員となり、2183年にデイヴィッド アンダーソン大使を人類代表として、正式な会員となった。

人類と他種族との政治経済関係は、戦闘的だったり、利益を生んだりと変化する。
2157年のファーストコンタクト戦争で人類と戦ったトゥーリアンは、社会に敵意が残っているにもかかわらず、有益な貿易相手となった。
その他の関係は、もっと複雑だ。
人類は評議会に対する政治的な影響力を急速に高めており、数十年で成し遂げたその成功は、他の種族が得るのに数世紀かかった、
あるいは今も願い続けているもので、人類への不信感と怒りのもととなった。
2183年にシタデルが攻撃された時、連合のクルーザーであるカイロ、ケープタウン、エムデン、ジャカルタ、マドリード、ソウル、シェンヤン、ワルシャワと、2,400人の乗組員を犠牲にして評議会を救い、人類が得た敬意や信頼より、その否定的な感情ははるかに大きい。

人類の外交 (1で評議会を救いウディナを選んだ場合)

コロニーの共同安全保障のための政治協定である連合は、銀河中枢にある人類社会の機関。
2165年にシタデル評議会の準会員となり、2183年にドネル ウディナ大使を人類代表として、正式な会員となった。
(以下は上の項目と同じ)



組織


サーベラス

サーベラス

ファーストコンタクト戦争の直後、エクストラネットに、エイリアンによる人類に対しての大量虐殺が必ず起こる、と警告した匿名の声明文が流れた。
その声明文はサーベラスと名乗る軍隊に、カロン リレイを使った侵略を防がせるよう主張していた。

「幻の男(イルーシブマン)が書いた、生存主義者のたわごと」と馬鹿にされた声明文とその匿名の人物は、間もなくメディアの話題から消える。
しかし、2165年に連合宇宙船ジュネーブから反物質が盗まれた事件で、逮捕された男が、サーベラスをスポンサー名として挙げた。
2160年代から2170年代にかけて、サーベラスのエージェントと思われる者たちが政治家を暗殺し、エレメントゼロを載せた宇宙船を破壊し、エイリアンや人間に悪夢のような実験を施すといった事件が頻発する。
人類至上主義者と非難されたサーベラスは、自らを人類生存主義者と呼んだ。

対テロリストの専門家は、最近のサーベラスの船やエージェント、武器の変化から、首脳部の交代を推測する。
男にせよ女にせよ複数の人間にせよ、いずれにしても「イルーシブマン」の資金源は巧妙に隠されている。
その正体を暴露しようとするものは必ず殺される、との噂は多くの者に信じられている。

イルーシブマン

自身を「イルーシブマン」と呼ぶ、陰の支配者は、どれだけ人類以外の種族を犠牲にしようとも、人類の利益を増やそうとする、民族主義者である。
シタデル評議会は彼を、銀河の安全に重大な脅威をもたらす狂信者と見なしている。

どこにも属していない謎の男「イルーシブマン」は、サーベラスネットワークのトップである。
調査した者たちが「イルーシブ帝国」と呼んだサーベラスは、民間の情報機関、バイオティクス研究所、エンジニアと科学研究のチーム、実入りのよい提携企業などの、追跡不可能なシンジケートだと言われている。

テロリストで扇動家の組織だと当局に烙印を押されているサーベラスは、テラファーマ党以外で唯一の人類勢力基盤で、評議会とその人類の代表たちを、脅すとまでは言わずとも、困惑させるぐらいの力はある。


傭兵


エクリプス

アサリのコマンドー、ジョナ セデリスが考案したエクリプスは「先を見越して対策をとる」警備会社として法人化された。
アサリとサラリアンの軍の原則に影響を受けたエクリプスは、破壊工作、暗殺、個人と組織の警護を得意としている。
シタデル政府はエクリプスに疑惑の目を向けているが、スキリアンヴァージやテルミナス宙域では受け入れられている。

当初セデリスは、より定評のあるブルーサンズに対抗して、市場シェアを安定させるために政府との契約をとろうとしていたが、彼女の会社は、アンハー人民解放軍に占拠された数か所の宇宙ステーションを奪回し、解放軍のリーダーたちを無力化したことで、広範なPRに成功した。
エクリプスのマーケティング部が吹聴し続ける勝利だ。

エクリプスはオメガステーションに拠点を置き、小惑星の不動産の20%近くを管理している。
社のサービスは機械の修理から野戦にまで及ぶが、より幅広く長期的な会社の目標(例えば、保険金目当ての配偶者殺しよりは宙賊への先制攻撃)を達成するために、暗殺は見合わせている。
多くの報道があるにもかかわらず、エクリプスは妨害行為や商売敵の誘拐を否定している。

ブラッドパック

もともとはテルミナス宙域にいたヴォーチャの小規模なギャングだったブラッドパックは、先見性あるクローガン戦士、ガナーラングによって軍隊に変えられた。怒りに任せて女性を殴ったためにクランを追われたラングは、失った地位を取り戻すことに、やっきになっていた。

宙賊の一団としてヴォーチャたちを率い、ラングは10年間、その新兵たちを訓練して育成し、悪名を広めた後、スキリアンヴァージ全域で活動する警備会社として法人化した。投資家への新規株式公開で、彼は悪名高さのおかげで、多くのクローガンが夢見る以上に裕福になった。
ラングは意気揚々とクランへ戻り、年長者たちや大勢のクローガン、そして彼らの火器とバイオティクスの援軍を、テルミナス宙域での仕事という名の暴力のために結集した。

シタデル宙域から締め出されたブラッドパックは、賄賂を払ってスペースポートを使い、銀河中の武力紛争に参戦した。
厄介な仕事を請けることを誇りに思っているブラッドパックは、最低限の監視任務と最大限の暴力を要する仕事を選び、ボディーガードや警備は断っている。

ブルーサンズ

悪名高いバタリアンの奴隷商人、ソーレン ダルセラが発足させたブルーサンズの初期の活動は、スキリアン ヴァージで奴隷商人や宙賊から顧客を護衛することだった。
その後、ダルセラは連合に捕らえられ、20件ほどの罪状を回避するものの、1件の共謀罪で有罪判決を受ける。
このとき刑務所で牢を同じくした詐欺師バーナード"レジット"レジャーから得た知識が、彼に利益をもたらす。
5年後に釈放されたダルセラはブルーサンズを合法的な警備会社として法人化した。

今日、ブルーサンズは、銀河全域から集まったバタリアン、トゥーリアン、人類、クローガンからなる部隊を保有する。
どの部隊も、重火器からシェービングクリームまで、あらゆる物資を扱う補給部隊に支援される。
ブルーサンズは捕虜を奴隷として売買しているとの噂にもかかわらず、社員が有罪になったことは一度もない。

多くのものが社のロゴをタトゥーとして身につけることを好むが、任務中はロゴを消しておくことが慣行とされている。



武器、アーマー、装備


アーマー

キネティック バリア(シールド)

一般的に「シールド」と呼ばれるキネティックバリアは、ほとんどのマスアクセラレータ兵器から身を守ることができる。
宇宙船にも兵士のアーマーにも使われているが、基本原理は同じである
(後略)

ボディーアーマー

現代の戦闘用ハードスーツはシールド、ボディーアーマー、自己補修という三つの保護機能を備えている。
最も外側の層はキネティックバリア エミッターが作り出すシールドで、高速で向かってくる物体を検知すると、エミッターがシールドを張ってそれを防ぐ。
ただしパワーセルに十分なエネルギーがある場合に限られる。
(後略)

装備


メディ ジェル

メディジェルは救急救命士や軍人が使用する一般的な医療用ジェルである。
麻酔薬、消毒薬、血液凝固剤として用いることができる。
メディジェルは一度塗布すると、特定周波数の超音波を当てるまで決してはがれ落ちない。
血液など液体の密封も可能で、汚染物質やガスの密封にも使用される。

このジェルは地球に本社を持つ医療技術の大手企業、シルタ兵器財団が遺伝子操作技術で開発したバイオプラズマ製品である。
厳密に言えば、メディジェルは遺伝子工学を禁じる評議会法に違反しているが、あまりに有用性が高いため今日に至るまで販売禁止措置をまぬがれている。


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