121 名前:続・俺と420[sage] 投稿日:2011/09/01(木) 05:36:08.96 ID:B19gIdKX [7/7]
新参者で御座います。
簡単に書けそうなネタを考えてはみたものの、どうも思いつかなかったので
今迄投下した分を眺めてみてふと、今迄に投下した分のリサイクルは出来るか?
と試してみたのですが、実際は全部最初から書くのと変わらない時間がかかり
気が付くとこんな時間でした・・・。
副題を付けるなら「倫理的におKの逆襲」、若しくは「倫理的におKは二度死ぬ」
とかでしょうか?
お目汚し&駄文投下失礼しました。
122 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 00:25:12.83 ID:HDskKO2o
>>115
逃亡したPMを狩る専任捜査官とか思いついたりするマイナス思考。
それなんてブレードランナー。
>>121
投稿ありがとうございます。
それにしても精力的な投稿はいつも感心致します。
見習いたいものです。
123 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 04:05:05.51 ID:I6i2A18c
さて書き込みできるかなと
124 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 04:23:04.51 ID:Nf5a/VVg
新参者で御座います。
>>122
いいですねぇ、ブレードランナー。 自分もあの映画好きです。
あの独特の雰囲気とか正しくサイバーパンクの世界観のようで。
こんな感じの話も書いてみたいですね。 ちょっと設定を変えて。
スキヤキ続編をお待ちしている方々、スキヤキ続編と平行作業で進めますので
お許しを・・・。
今迄の投下を見て頂けるとお解かりでしょうが、ついつい触発されると、
書かずにいられないもので・・・。
単に自分の場合はまだ幾つかネタがあったり、こうして皆様方のレスに触発
されて書けるからかと。
自分は時々投下した後でこうしてネタが思い浮かんだり、形はともかくとして
文に出来るという事は幸せなのだろうか?と考える事があります。
人によっては、自分も何か書いてみたいと思ってもネタが思い浮かばない、
ネタが思い浮かんでもどうも文面に出来ない、という方もいるとすれば、内容は
ともかくとして投下出来た自分は幸せなのだろうか?と。
最も、自分の自惚れや思い上がりなのかもしれませんが。
もしそうだとしたら、気を悪くした方々申し訳ありませんでした。
125 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:15:11.02 ID:CNSgRFW+
[1/19]
>>121
投下乙です。
逆襲wwwww
やはり我々は倫理に勝てないのか(マテ
さて、やっと最後まで書けましたので、ラスト後半パートの投下をしたいと思います。
最後が上手く纏まらず、グッダグッダになってしまったのはご勘弁をorz
126 名前:花も恥らう少女と乙女 22[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:17:05.55 ID:CNSgRFW+ [2/19]
再び戻る事パラカバナ海岸―――――
ミッションのB1区画の入り口に並ぶ4つの人影。
そう、ラピスと愉快な3人組。
各々のPM達がリアルタイムに「覗き見」している事も露知らず、ラピスに一番カッコイイ所を見せようと
各々が得意武器を手にし、気合い十分である。
ラピ「ちょっとまってね。えーっと、えーっと。」
ナノトランサーからウォンドを取り出すと、強化魔法を掛けて行く。
普段はファイマスターかファイガンナーと言う前衛火力職の彼女だが、今日はアクロテクターなのだ。
普段のPAリストの中には、テクニックは一切無いのだが、今日の為に後輩のニュマ子ちゃんから
一式借りてきたのである。
以前、アクロテクター自体も育てて居た時期もあったので、職の認定LVも15とそこそこだ。
3人組の誰も気が付いて居なかったのだが、実に彼女の認定LVは180、いわゆる「カンスト」で、
ファイマスター、ファイガンナー共火力特化仕様でフルカスタム済みだ。
男性陣を尻目に敵をなぎ倒してしまうのは、彼等に申し訳ないと言う彼女なりの配慮があったりもしたのだ。
ラピ「えっとね、一番活躍してくれた人にはミッションが終わったら、ちょっと恥ずかしいけど
と・く・べ・つ・にサービスしちゃおっかな~って思ってるの。」
一同「「「!!?」」」
ラピ「さ、行きま――――――」
一同「「「俺を見ていてくださいッ!!」」」
彼女の「行きましょう」の言葉が終わる前に、ライフルから弾き出されるフォトン弾のように駆け出す3人組。
彼女は「何を」特別サービスするのかは言っていないのだが、彼等の脳内では倫理的におkな事でキッチリ
補完されているのであろう。
127 名前:花も恥らう少女と乙女 24[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:17:41.40 ID:CNSgRFW+ [3/19]
キャス「手柄はオレのだぁぁぁぁぁッ!!」
先陣を切ったのはワルキャス――――
『 』「させるかぁぁぁぁッ!!」
変態「まちやがれぇぇぇッ!!」
一瞬遅れてワルキャスに続く『』と変態。
キャス「パクダッ!?」
『 』「マンバッ!?」
変態「マガントゥ!?」
そして開幕早々、ゴ・バジラに蹴散らされ、宙を舞う3人。
すかさずレスタを詠唱するラピス。宙を舞う3人に光が集まり、瞬時に傷が癒えていく。
変態「ちょっ・・・何だこの敵の強さは!?」
『 』「おいッ、敵のステータスウィンド見てみろ・・・!!」
キャス「LV・・・180・・・だと・・・・!?」
変態「まさ・・か・・・オイッ・・・俺達・・・争ってる場合じゃねぇ・・・!!」
ラピ「みんな強そうだったから、S3ランクで受けたよ~。テヘッ」
かわいく舌を出し、はにかむラピス。
青ざめる男3人。
そして、阿鼻叫喚の地獄絵図が始まるのだった・・・
ラピ(あの子達の為にも時間稼ぎたかったしそれに・・・みんなごめんね・・・)
128 名前:花も恥らう少女と乙女 25[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:19:33.19 ID:CNSgRFW+ [4/19]
一方その頃―――――
ビキッ!!
ニュマ「ヒッ!!」
ビキッ!!
ニュマ「ひゃう!!」
ビキビキッ!!!
ニュマ「ふ・・・ふぇぇぇぇっ・・・」
ニュマ子の必死の説得の末、武器を取り出すことは絶対にしないとPM達と約束はしたものの、
順番に派手な効果音と共に浮かび上がる青筋と般若のような剣幕に、ニュマ子は先程から半泣きである。
しかし、折角見に来た花火も、ずっとこの状態ではオチオチ楽しむ事すら出来そうにない。
そして、考えに考えた結果、ラピスへテクニックディスクを貸した時に受け取った、
「どうしようも無くて困った時に見てね」と渡された一通の手紙を開封する事にした。
カサカサ――――
ふむふむ――――
なるほどなるほど――――――
よし、これならきっと――――――!!
ニュマ「みんな~、かき氷買ってあげるからこっちにおいで~」
その瞬間―――
まさに「バビュン!!」と言う効果音が聞こえそうな勢いで駆け寄り、ニュマ子を取り囲むPM×4達。
そして目をキラキラさせながら・・・
パシ「か!!」
『』440「き!!」
変態440「氷!!」
ラズ「キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!」
こちらも何とも単純である。
そう、手紙に書いてあった内容――――
「こっちのミッションが始まったら暫くの間は落ち着く筈だから、それまでは食べ物で機嫌を取りながら引率して
みてね。必要なら、共有倉庫に使わないS武器も入れておいたから、モギらせてあげるといいかも。」
要は「食い物で釣れ」だったのだ。
129 名前:花も恥らう少女と乙女 26[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:20:45.05 ID:CNSgRFW+ [5/19]
ニュマ「みんな、ちょっと忘れ物したから、共有倉庫に行ってくるのでここから動かないでくださいね?」
一同「「「「モギモギモギュモギュ」」」」
ニュマ「・・・・。」
返事は無かったが、一心不乱にかき氷をモギる彼女達を見て暫くは大丈夫そうだと判断したニュマ子は、全速力で
倉庫へと走った。
息を切らせながら倉庫を開いてみると、なるほど、確かに普段入っていない☆11~12程度の適当な武器類が幾つか
入っていた。
彼女達がかき氷を平らげてしまう迄に戻らないといけないので、慌てて取り出し、この後の事を想像して縋るような
気持ちで、手持ちのナノトランサーへ投げ込む。
そして再び全力疾走で戻ると、彼女たちのカップから丁度かき氷が無くなった所だった。
ラズ「あれ、ニュマ子さん何処に行ってたんですか?」
ニュマ「・・・ゼェ・・・ゼェ・・・ちょっと・・・忘れ物を・・・取りに・・・ゼェ・・・ゼェ・・・」
パシ「ふ~ん?・・・しっかしアンタ、そんなに息切らせて運動不足じゃねぇか?」
ニュマ「!!」
『』440「パシちゃん、ニュマ子さんはテクターさんだそうですから、ハンターさんほど動かないでしょうし・・・」
ニュマ「・・・ハァ・・・ハァ・・・そ・・・そうなの・・・ハァ・・・ハァ・・・ですよ・・・ハァ・・・」
ラズ「ニュマ子さん・・・まだ息が荒いですよ?大丈夫ですか・・・?
私も法撃系ですから戦闘で動く量は少ないですけど、ある程度体は動かしておかないと太りますよ?」
ニュマ「ガビーン・・・orz」
『』440「ガビーンなんて言葉、古典辞書以外で初めて聞きました・・・」
変態440「・・・ラズリィちゃん・・・図星だったみたいですよ?」
ラズ「ひぇ・・・ごっ・・・ごめんなさい・・・」
ニュマ「シクシクシク・・・・」
図星を言い当てられ、地面にのの字を書くニュマ子だった。南無・・・(=人=)
130 名前:花も恥らう少女と乙女 27[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:22:30.47 ID:CNSgRFW+ [6/19]
再び戻る事パラカバナ海岸―――――
キャス「マダマダァァァァッ!!―――――おぶるぁッ!?」
『 』「こいつらかてぇぇぇぇぇ!!―――――ハナモゲラッ!?」
変態「これ・・・今日中にクリア出来るのか?―――――ウパクラダッ!?」
ドサドサドサッ!!
死屍累々とはまさにこの事か。
ラピ「ギレスタ~。」
一同「「「おっしゃぁぁぁぁ!!復活!!」」」
ラピ「みんな・・・ガンバッテ(ハート)」
キャス「オレ達に――――」
『 』「任せて下さい!!」
変態「ラピスちゃんには指一本たりとも―――――」
一同「「「触らせまs―――――ラプチャッ!?」」」
ラピ「ギレスタ~。」
ラピスは定期的にギレスタを掛けながら3人に聞こえないように小声で呟く。
ラピ「みんなの代わりに、モンスター達がみんなのご主人に制裁加えてるから、これで我慢してね~」
隠しカメラ用の音声は向こうに送られるものの、向こうからの音声は届かないのできちんと伝わっているか
確認する事は出来ない。
ラピ(さて――――このままじゃ埒が明かないわね。私も加勢しますか――――)
ラピスは右手に握っていたウォンドのPPが空になった事を確認すると、それをナノトランサーへ投げ込み、
新しい武器を取り出す。
ヒュッ――――ガキィン!!
ヒュヒュッ―――――ガガキィン!!!
次々と凍って行くモンスター。
変態「なっ!?」
『 』「これは・・・!?」
キャス「ムムッ!!」
131 名前:花も恥らう少女と乙女 28[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:23:59.17 ID:CNSgRFW+ [7/19]
突然目の前のモンスターが凍った事に驚く愉快な3人組。
3人が一斉に振り返ると、そこにはフォトンウィップを握るラピスの姿があった。
そう、彼女が持っていたのは強力な凍結効果を持つ、バル・ウィップだったのだ。
ラピ「これくらいしかできないけど・・・私も頑張るね(ニコッ)」
変態「流石ラピスちゃん、俺のパートナーにふさわs―――――」
―――ドカッ!!
キャス「いやいや、fFの俺にこそ相性抜群!!是非俺の伴侶n――――――」
―――バコッ!!
『 』「凍らせての連携とはさすが!!是非俺と夜の連携m―――――」
凍った敵をそっちのけでアピールタイムに突入する愉快な3人組。
背後から聞こえる「パキッ」との音も聞こえていないようだ。
そして次の瞬間―――――
一同「「「ア゛ッ―――――――!!」」」
ドサドサドサッ!!
凍結状態から立ち直ったモンスター達に蹴散らされ、宙を舞い、結局一山ナンボになったのである。
132 名前:花も恥らう少女と乙女 29[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:25:04.20 ID:CNSgRFW+ [8/19]
そしてニューデイズ―――――
ヒュ~~~・・・・ドーン!!
ヒュ~~ヒュ~~~・・・・ドドーン!!!パラパラパラ・・・・
変態440「わー!!」
パシ「おぉ~!!」
ラズ「きれーい!!」
『』440「本物は凄いですね~!!」
口々に感嘆の声を漏らすPM達。
夜空を彩る様々な光が大きな花となり、消えていく。
それはまるで本当の花の命のように儚く、美しいものだった。
ヒュ~~~・・・ドーン!!
ニュマ子「たーまや――――――!!」
パシ「おぉ?」
『』440「ニュマ子さん、今のは何でしょうか?」
ニュマ子「花火を見る時に掛ける、伝統的な掛け声ですよ。」
ラズ「へぇ~。」
パシ「何か楽しそうじゃん!オレ達もやろうぜ!!」
変態440「やりましょう!!」
ヒュ~~~・・・
一同「「「「「せーの・・・・」」」」」
ドーン!!
一同「「「「「たーまや―――――!!」」」」」
彼女たちは手にしたリンゴ飴を食べるのも忘れ、夜空に輝く花火に夢中になっていた。
133 名前:花も恥らう少女と乙女 30[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:27:00.38 ID:CNSgRFW+ [9/19]
あれから1時間―――――
変態「ゼェ・・ゼェ・・・」
キャス「結構・・・進んだな・・・・ゼェ・・ゼェ・・」
『 』「・・・しかし・・・ゼェ・・ゼェ・・・終わりは何処だ・・・?」
肩で息をし、足取りもおぼつかない愉快な3人組。
あまりにもの強敵続きに遅々として前に進まず、未だミッションは続いていた――――
ラピ「この先が最後ね――――もう少しだからみんな頑張って!!」
キャス(最後・・・)
『 』(と言う事は・・・・・)
変態(これが終われば・・・・・・)
一同(((あの服の下が―――――解 禁 !!)))
今までのモンスターとの激戦の末の為か、3人組には妙な連帯感が生まれていた。
確かに個々ではどうにもならないモンスターばかりだったが、協力すれば何とか倒して来れたのである。
と、見えたのも束の間・・・
変態「いやぁぁぁっほぉぉぉう!!俺につづけ―――――!!」
ゲシッ!!ズザァァ――――ッ!!
キャス「テメェじゃねぇ!!キサマラこそ俺につづけえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
ゲシッ!!ズザァァァ――――ッ!!!
『 』「俺が先頭に決まってんだろ!!おめぇら脇役こそ俺の後ろに続け―――――!!」
ミッション前にチラリと見せられた巨乳が現実になると分かるや否や、手柄は俺のだと言わんばかりに
他者を蹴落としながら猛然と走り出す愉快な三人組。
エロの前に連帯感は一瞬にして崩れ去ったのである。
134 名前:花も恥らう少女と乙女 31[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 12:28:20.10 ID:CNSgRFW+
[10/19]
ゴル・ドルバ「ブモ――――――!!」
一同「「「お呼びじゃねぇ!!!!」」」
ドガガガガガガガガガガガ!! ズズ―――――ン・・・・
哀れ、ゴル・ドルバ・・・。
愉快な3人組のエロパワーの前に、一瞬にして沈んだのであった。合掌(=人=)
そして3人同時にくるっと振り向き・・・・
一同「「「見ていただけましたか!!俺の活躍ッ!!!」」」
それぞれに謎のポーズを決める3人組。しかし、そこには肝心のラピスの姿は無く・・・・
ラピス「ふんふん~♪コンテナ~♪あっサグラキブレード!!回収っと~♪」
引率料と言わんばかりにコンテナからせっせとアイテムを回収するラピス。
愉快な3人の佇む真夏の太陽が照りつけるビーチに、-10℃の風が吹いたのであった。
135 名前:花も恥らう少女と乙女 32[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:20:18.24 ID:CNSgRFW+ [11/19]
その頃――――――
ニューデイズの花火大会は、壮大な滝を模した仕掛け花火で幕を閉じ、見物客たちは思い思いに
帰路についていた。
ラズ「凄かったねー!!」
一同「「「うんうん~!!」」」
思い思いの感想を口にしながらキャッキャと興奮の冷めやらぬPM×4。
ニュマ子も無事花火を満喫出来た事に安堵を覚えたのか、満面の笑顔だった。
そしてPPTスペースポート前―――――
パシ「さて、それじゃぁ―――――」
変態440「花火も満喫出来た事ですし――――――」
『』440「ご主人様をお迎えに上がると致しますか。」
ガシャコ!!ジャキッ!!―――――ギンッ!!
ニュマ子「ヒィィィィィィィィィ!!銃器もセイバーも仕舞ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
カツーン・・・カツーン・・・
ニュマ子「・・・ん?」
ラズ「ボソボソ・・・」
ニュマ子「!!」
ラズ「・・・・も血の池で~♪ よっつ黄泉路の花畑~♪」
ニュマ子「イィィィィィィヤァァァァァァァァァ!!数え唄歌いながらウシノコクに釘打っちゃだめぇぇぇぇぇ!!」
ラズ「(ユラーリ)・・・パルム・・・ですね。」
一同「・・・・行きましょう。」
ニュマ子「(((((((( ;゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル」
136 名前:花も恥らう少女と乙女 33[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:21:51.89 ID:CNSgRFW+ [12/19]
戻る事パラカバナ海岸―――――
ラピ「みんなお疲れさま~(ニコニコ)」
ビーチの一角にはパラソルが立てられ、さっきまで疲労困憊だった3人組と、相変わらずマイペースな
ラピスの姿があった。
ラピスはナノトランサーからクーラーボックスを取り出すと、その中に納められた、よく冷えたフルーツ
ジュースを人数分取り出す。
ラピ「はい、みんなのど渇いたでしょ?みんなカッコ良かったゾ?(モジモジ)」
そして、誰に向かってとでもなく、眼前にジュースを差し出すと・・・
キャス「ラピスちゃんも疲れましたよね!?ささっ、こいつらなんてほっといて俺と・・・」
ガシっとジュースを持つラピスの手を握るワルキャス。
しかし、次の瞬間にはドカッと言う派手な音と共に明後日の方向に飛んでいく。
ラピスは手が離れた一瞬の隙を逃さず、すかさず次のジュースを手に持っていた。
ラピ(はぁ・・・ジュース配るのも一苦労ね・・・)
そして、一通りジュースがみんなの手に渡ると、3人組は最も気になっていた事を一斉に口にした。
一同「「「ところで、俺の活躍が一番でしたよねっ!?」」」
そう。最初の約束、一番活躍した人には「特別」サービス。勿論この3人が忘れている筈も無い。
この後の倫理的におkな展開を期待しているのか、3人の表情は真剣そのものだ。
ラピ「みんな一生懸命頑張ってくれてたから、誰が一番だなんて決めれないよぅ・・・だから・・・」
そして彼女も、こんな時でも上目遣いは忘れていない。
ゴクリ・・・と唾を飲み込む音が響く。
ラピ「だから・・・みんなにトクベツサービスしちゃう(イヤンイヤン)」
一同「「「ラピスちゃ~ん!!」」」
137 名前:花も恥らう少女と乙女 34[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:22:38.07 ID:CNSgRFW+ [13/19]
恥らう彼女の仕草に、我慢できなくなったのか、3人が一斉に熱い抱擁をすべく飛び掛るが・・・・
すっと体をずらし、クーラーボックスの中を覗き込むラピスに寸での所で届かなかった。
ゴゴゴッ!!
鈍い音と共に崩れ落ちる3人。目標を失った勢いで、お互いの頭が凶器と化していたのだった。
そして、崩れ落ちた3人の前に並ぶ「バスケット」。
『 』「ん、ラピスちゃん、これは―――?」
ラピ「みんな、おなかがすくだろうって思って、お弁当作ってきたの。私のて・づ・く・り(ハート)
いっぱい食べてね(ニコニコ)」
変態「もちろん、ラピスちゃんが作ってくれたお弁当を一欠たりとも残す筈がありませんッ!!」
ラピ「それじゃ、トクベツサービスだよ?・・恥ずかしいけど・・・はいっ、あーん(ハート)」
一同「「「!!?」」」
我先にと彼女の差し出す色とりどりなサンドイッチに食いつく。
その姿は、「あーん、パクッ」と言う物とは程遠く、餌を奪い合うひな鳥と言った方が的確だろう。
パルムG支部―――――
受付「ガーディアンズパルム支部へようこそ。本日はどういった――――ヒッ!!」
ジャコッ!!
物騒な音と共に完全武装するPM×4。
PM×4「パラカバナ海岸へ今すぐに。」
受付「はっ・・・はいっ、直ちに!!」
身の危険を感じてか、目にも留まらぬ速さで手続きを完了させる受付嬢であった。
138 名前:花も恥らう少女と乙女 35[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:24:25.52 ID:CNSgRFW+
[14/19]
パラカバナ海岸―――――
『 』「ふー、喰った喰った。」
変態「・・・ウチのパシリもこれくらいウマイの作れればなぁ。」
キャス「こんなにウマイ飯喰ったの、スキヤキ以来だよなぁ。」
『』&変態「うんうん。」
キャス「ラピスちゃん、今夜はお礼に俺が夕食を奢りますかr――――」
ドカッ!!
変態「いやいや、俺がパルムの夜景が見えるレストランn――――」
ドカッ!!
『 』「いやいや、俺が――――」
ラピ「ねえ、みんなそれより・・・・」
一同「「「ん?」」」
ラピ「折角の海だし、泳ぎましょ?」
一同「「「!!!」」」
ラピ「水着になるから・・・恥ずかしいからみんな後ろ向いてて?(頬を染めて涙目上目遣い)」
一同(((ついにこの時が・・・・ご開帳タ――――――イム!!!)))
この時ばかりは素直に後ろを振り向く3人組。
スルスルと衣擦れの音と、波の音と、唾を飲み込むゴクリという音が重なる。
ラピ「いいよ・・・こっち向いて?」
そこには・・・ぷるんと震える胸、引き締まったウェストすらりと伸びるしなやかな脚・・・
白い肢体に赤い水着がアクセントとなり、太陽の光を受け、輝く彼女の姿があった。
一同(((ご開帳━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!)))
キャス(( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!)
『 』(( ゚∀゚)o彡°おっぱい!!おっぱい!!)
変態(( ゚∀゚)o彡°おっぱい!!!おっぱい!!!)
一同「「「ラピスちゃ――――――――」」」
139 名前:花も恥らう少女と乙女 36[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:25:07.44 ID:CNSgRFW+ [15/19]
ジャコッ!!ジャキッ!!
???「ご主人様・・・・」
???「ミッションで稼いでくるって・・・」
???「おっしゃいましたよね・・・・?」
男共「「「!!?」」」
聞きなれた声にギギギっと音がしそうな速度でゆっくりと首を振り向ける愉快な3人組。
そこには、花火を見に行った筈の彼等のPM達が・・・・
PM×3「「「おどりゃあ、なめくさっとんのか―――――――!!!」」」
バスバスバスバスッ!!!ドグシャッ!!ザクザクッ!!
男共「「「GYAAAAAAAAAAA!!!」」」
ドンドンドンッ!!ズダダダダダダ!!ブシュ―――!!
キャス「ゴディヴァ!!」
『 』「ギャランドゥ!!」
変態「チョモランマッ!!」
ラピ「ギレスタ~」
キャス「ハァハァ・・・あぶねぇ・・・今の回復が無かったら死んでたぞ・・・」
『 』「ゲフゥ・・・俺は今・・・お花畑が・・・」
変態「・・・奇遇だな・・・俺は川だったが・・・・向こう岸で死んだ筈のバーチャンが手ぇ振ってたぞ・・・」
140 名前:花も恥らう少女と乙女 37[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:26:40.65 ID:CNSgRFW+ [16/19]
ザッザッザッ・・・
砂を踏みしめる音と共に、各々の主人の前に陣取るPM達。
変態440「まさかご主人様・・・」
『』440「今ので終わったなどと、セレブケーキも真っ青なような甘い事を・・・」
パシ「思ってんじゃねぇだろうなぁ?」
男共「ヒッ!!」
パシ「テメェバキャスト、そんなにあーんしてもらいてぇのか?」
キャス「そりゃぁもちr―――――」
パシ「じゃあオレがテメェにデスダンサーモギらせてやんよ!!」
キャス「ちょっ・・まっ・・・オレには喰えな・・・ギャー!!」
『』440「ご主人様、確かに私はオークションはお控えになるようにとお約束致しましたが・・・」
『 』「ナ・・・ナニモカッテナイヨ・・・?」
『』440「それ以外なら何をしても良いとは言ってませんよ?(グイグイ)」
『 』「ちょっ・・・」
『』440「そんなに女性にあーんしてもらいたいのなら、私がして差し上げますね♪(グィッ)」
『 』「モガッ!!?」
タタタタァーンッ!!
『 』「モガガガガガッ!!」
変態440「あれ程通報されるような事は自重しろと言った筈ですが?」
変態「してねぇよ!!」
変態440「この口はまだそんな事言いやがりますか。」
変態「現に通報なんてされてな―――――」
変態440「ラピスちゃ~~~ん(ル○ンダイブの真似)」
変態「!!?」
変態440「通報されなくて良かったですね。されなければ良いってモンじゃ無いでしょ変態!!」
バスバスバスバスッ!!
変態「おぶぁ!!イダッ!!やめっ!!ギャ―――!!」
141 名前:花も恥らう少女と乙女 38[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:28:28.40 ID:CNSgRFW+ [17/19]
―――――30分後
パシ「さ、帰るぞ。」
ズルズルズルズル――――――
『』440「確か本棚の裏にDVD妹ルウシリーズ~ツンツン妹はお兄ちゃんしか見えないの~がありましたね・・・」
ズルズル――――
『』440「今回はそれで手を打ちますか。さ、早く帰りますわよ」
ズルズル――――
変態440「さて、こんな所に居たら今度は誰に向かって声を掛けるか分からないし・・・さっさと帰りますか。」
ズルズルズルズル――――――
PM達は各々にラピスへお礼を言うと、主人を引きずって帰っていくのだった。
カツーン、カツーン・・・・
ラピ「って、コラッ!ラズリィ、あんた何やってんのよ。(ペシッ)」
ラズ「あいたっ!!・・・あ、ご主人様・・・これは・・・その・・・」
ラピ「みんな帰っちゃったわよ?」
ラズ「あ・・・居ない・・・・」
ラピ「折角だし、二人で遊んで帰ろうか?」
ラズ「はいっ!!」
その後、私はもう二度と見れないであろうプルンプルンと震えるご主人様のバストを動画に記録し、
厳重にロックを掛け、保存したのはナイショだ。
おしまい。
142 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:32:39.95 ID:CNSgRFW+
[18/19]
以上で終了です。
やっぱりギャグ物?は苦手だなぁ・・・。
バリエーションが意外と難しかったですね。
さて、やっと書き終わりましたのでGBRを周回する作業に行って参ります。
グダグダでしたが、お読み頂きありがとうございました。
143 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 13:41:26.40 ID:CNSgRFW+
[19/19]
>>各作者様
キャラをお貸し頂きありがとうございました。
ぞんざいな扱いになってしまって申しわけありません。
もし、またお借りする事がありましたら、その時も宜しくお願いします。
次のネタは思いついているので、ストーリーを推敲中です。
纏まりましたらまた、執筆、投下させて頂きたいと思います。
全てのPMとその主人が幸せでありますように(=人=)
144 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】 [sage] 投稿日:2011/09/02(金) 20:25:43.46 ID:9U1ZFlEq
>>143
投稿乙~
懐かしい変態系ご主人達とそのPM達のスキンシップ(フルボッコとも言う)堪能しましたw
とりあえず、ニュマ子が心労で倒れるんじゃないか?と心配してます。
>やっぱりギャグ物?は苦手だなぁ・・・
そんな事はない。いい味出してましたよ~
ただ、どんどん暗黒面に近づきつつあるラズリィ450を何とかしないとヤバいかもしれないw
次回も楽しみにしてます。
145 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/03(土) 00:24:49.71 ID:51QUva2H
>>144
乙でしたー。
ラピス嬢はこういう面々には困惑するタイプかと思ってた。
ここまで男どもを手の平で転がせるとは想像もしてなかったわ…
天然小悪魔系とは恐ろしい子!w
146 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/03(土) 02:29:07.41 ID:pdkT9dr3
>>143
投下乙です。
ラズリィが段々と腹黒というより怪しい方に進んでますな。
ウシノコク3丁は其々変態、『』、ワルキャスの分でしたか。
夏が終る前に今迄時事物のネタはやっていなかったので、海物のネタでもと
思いながらもネタが思い浮かばないという・・・。
147 名前: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/03(土) 22:20:35.99 ID:zz5tTuqc
>>144
自分が生み出したキャラではなく、お借りしたキャラと言う、限られたログの中から
特徴をつかんでくるのに苦労しましたが、楽しんで頂けたようで何よりです。
450は地が出t・・うわっ何をすrくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
次回作は単発読み切りの予定です。ちょっとシリアス系になるかも?
また是非読んでください!
>>145
こう見えて実は純情系ではなくてご指摘の通り天然小悪魔系の設定です。
書き手としては読者様の想像を裏切るお話しが掛けた事にささやかな喜びがあります!
今後も、良い意味で読者様の想像を裏切れるお話しが書けるように頑張りますので、
是非また投下させて頂いた際には、お読み頂けましたら幸いです!
>>146
中編投下のタイトルNo21であった、
>何でウシノコク3つも握ってるんデスカ―――――――――――!!?
>しかもそのキャンドルはお部屋に飾るもので、頭に付ける物ではナイデスヨ―――――!?」
の通り、ウシノコク(藁人形)+キャンドル(ローソク)=丑の刻参り(知らない人は下記参照)
(丑の刻参り 参照:wikipedia ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%91%E3%81%AE%E5%88%BB%E5%8F%82%E3%82%8A
)
ご主人にちょっかい掛ける男=敵=暗殺対象(マテ と言う図式です。
この辺りは、想像力の豊かな方であれば、すぐ連想して頂けるかなと思ってました。
夏ですので、怪談系の絡め方を狙った一節でもあります。
あれだ、時代を先取りして秋物のネタでいくんd(ry
148 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:31:18.87 ID:3Dl4Ycda
[1/77]
新参者で御座います。
内容をチェックしてたらこの様な時間となりました・・・。
各作者様方の作品の題名は極力人物名鑑にて作者様方が記した題名で書いて
います。
皆様方色々と突っ込み所は満載でしょうが、ネタとして書いているので、
ご了承して頂けると幸いです。 それでは投下
149 名前:440と変な美ス男185[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:37:49.63 ID:3Dl4Ycda [2/77]
スキヤキ編中編
そして更に、スキヤキの夜は続くのである。
念の為に最初に再度各卓の説明をしておきましょうか。
今回関連作品という形で題名を明記しました。 題名の無い
作品に関しましてはこちらで付けましたので、作者様方ご了承を
それと何分自分の把握している範囲での範疇ですので不備も有るかと
1卓
小ビス子と430シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
小ビス子、狂犬(GH430)
ご主人サン(ニューマンさん)、女帝(GH450)
とある440と金髪の少女、より
元不死身は不死身として小ビス子と430シリーズ(主に外伝)にも登場
エミリア(ヒュマ子)、元不死身(GH440)
中年ヒュマとGH440シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
中年ヒュマ(おっさん)、GH440
150 名前:440と変な美ス男186[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:41:19.39 ID:3Dl4Ycda [3/77]
2卓
パパと412シリーズ、より
マリア&イヴは出産編にて登場
ロザリオ(ロザリィ)、ジャスミン(GH433)
ルドルフ(ルド)、リカ(GH451)、マリア&イヴ(双子の赤ちゃん)
箱と450シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
箱(蒼箱)、450(GH454)
ヒュマ男と410シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ヒュマ男(クソヒューマン)、GH410(泥酔色情脳筋)
3卓
ヒュマ助飯店シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ヒュマ助(小太り)、GH442、GH422、
GH43X(補助腕付きの違法改造クバラPM)
この子アホの子430、より
罠師の恋人シリーズ、より
ヒュマ助飯店シリーズ内にも登場
沼虎(ニュマ男)、GH420、虎子(ニュマ子)、獣虎(ビス男)
(各自名称の虎はプロ虎ンザーの略)
151 名前:440と変な美ス男187[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:44:54.58 ID:3Dl4Ycda [4/77]
4卓
寡黙なキャスト、より
黙キャス、GH410
たゆんと410シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
たゆん(銀髪の肉食獣)、お嬢様(ニュマっ子なのじゃー)、GH410
青キャス子シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
青キャス子、GH411、GH441
5卓
ラピス&ラズリィシリーズ、より
440と変な美ス男シリーズ内にも登場
ラピス(銀髪のヒュマ子)、ラズリィ(GH450)
パシリと変態シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
変態(ニュマ男)、GH440
『』と440シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
『』(ヒュマ男)、GH440
ワルキャスとワルパシリシリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ワルキャス、ワルパシリ(GH411)
440と変な美ス男シリーズ、ミッション?編アナザーサイド、より
元ローグスA
元ローグスB
娘さん(葱農家の娘さん)
152 名前:440と変な美ス男188[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:46:57.31 ID:3Dl4Ycda [5/77]
6卓
440と変な美ス男シリーズ、より
美ス男、440ちゃん(GH440)
キャスっ子、GH414
タクシーが来たりて笛を吹く、より
時には風車に挑む騎士のように、より
ファンタシースター20周年チャレンジモードシリーズ、より
戦乙女シリーズ若しくは女主人シリーズとの明記もあり。
光の主(ヒュマ子)、GH432
黒キャス子と430シリーズ、より
黒キャス子、GH430
今回用意した量、実に各自大盛3人前。 各卓に乗り切らない具材の皿が
店内カウンターに保護シートに包まれて、各卓の番号が書かれて置いてある。
そう、暫くの間は今迄と変わらずにワイワイと各卓にて普通に盛り上がっては
いたのだが、とある出来事によって各卓に変化が訪れた。
それは、黙キャスと美ス男の2人が各自2本ずつ差し入れ、それならば、と
ヒュマ助も2本提供した酒が各卓に振舞われた事。
ニューディズ産の一升瓶が丁度6本、各卓に2合徳利9本ずつが配られた
のであった。 では、前回と同じく各卓から順番に行きましょうか。
153 名前:440と変な美ス男189[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:54:26.45 ID:3Dl4Ycda [6/77]
1卓
「はう! 徳利って事はニューディズのお酒なのですね!」
「良かったですね、ご主人様」
(これは如何にして、先にあの泥酔色情脳筋を潰すかだな・・・。
そうすりゃあ、ご主人様酔わせてあんな事やこんな事を・・・。
「よんさんぜろ、私酔ったみたいなのです」とか言っちゃってさあ!
こう、おめめウルウルさせながらぁ! あー、たまらん!)
ビーストでニューディズ贔屓という、どちらかというと変わった趣味を持つ
小ビス子が徳利を見て喜んだ。
ニューディズの骨董品集めという、外見が10歳位にしか見えない小ビースト
とは思えない渋い趣味をの持っている小ビス子なのである。
そんな嬉しそうなご主人様を見つつ、前回のスキヤキにてひたすら絡んできた
ヒュマ男のGH410を排除してご主人様を酔わせて不埒な事を考えている狂犬。
「ほう。 徳利で出すたァ、気が利いてるねェ」
「・・・」 トクトク
同じく、ニューディズ贔屓の女帝も徳利を見て目を細める。
この女帝もニューディズの骨董品集めを道楽と称して趣味としているのは今迄の
やり取りからもお察しの通りである。
それに開始前から既に一人で自前で持ち込んだ酒を飲んでいたのだが・・・。
未だに飲むようである。
徳利と同じくして周ってきた空のコップを2個、女帝と自分の前に置くと徳利を
一本手に取り、無言で女帝にお酌をするご主人サン。
154 名前:440と変な美ス男190[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 04:57:25.42 ID:3Dl4Ycda [7/77]
「マイマスターには、まだ早いようですね。 ここは大人しく自粛して下さい」
「何よー! いーじゃない、こういう席位はー! 付き合いよ、付き合いっ!」
「後で代表役にしぼられますよ?」
「う゛。 あのおっさんだって、しょっちゅう酒飲んでるんだから、酒に関しては
文句言わせないわよっ!」
どう見ても、未成年のご主人様に前もって釘を刺す元不死身。
空のコップを手にした所を見ると、本人は飲むつもりだが。
初めて見る徳利の酒に興味津々で、あからさまに元不死身の忠告を聞く気の無い
未成年で酒を飲む気満々のエミリア。
「おっさん、今回は多少は大目に見てやるけど、飲み過ぎるなよ? 医者からは
止められてるんだからな!」
「解ってっから、そう心配するなって。 第一お前がいるから、どうせ飲み過ぎに
なる前に取り上げるんだろ?」
折角だから、多少の飲酒は許すが医者から止められているんだぞ、と中年ヒュマの
身体を心配して釘を刺す中年ヒュマのGH440。
お前が一緒にいるから大丈夫だろ?と、その気遣いに何時も煙草を取り上げる
中年ヒュマのGH440を思い出して、ニヤニヤと応える中年ヒュマ。
155 名前:440と変な美ス男191[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:00:09.80 ID:3Dl4Ycda
[8/77]
「このお酒、美味しいのれすね、よんさんぜろ」 ヒック
「はい。 持ってきてくれた方に後でお礼でも言っておきましょう」
(お? をおおおっ!? ご主人様、一寸酔い始めて来た? これって、このまま
いけばチャンスじゃね?
ん? 待てよ? チャンスっていえば、この場に丁度ご主人様にちょっかい
出した青キャス子に『』も集まってんな。
今周りも大分グダグダになり始めてっし、いい機会だからドサクサに紛れて
纏めて全部潰しとくか?)
一寸酔いが回り始め来た小ビス子に、この先のチャンスを見出して期待し始めた狂犬
だったが、チャンスでふと別の事を思案する。
そう、このスキヤキ会場にはかつて自分を騙してご主人様をテイクアウトしようとした
青キャス子達、ご主人様にちょっかい出した後に追い詰めるもご主人様からの呼び出しの
為に仕留め損ねた『』達がいるのだ。
「・・・お注ぎ致しましょう」 トクトク
「はぅはぅ! わわわ、ありがとうなのれす! わふー、ニューマンさんにお酌して
頂けるらんて嬉しーのれす! ひっく」 コクコク トサッ スー スー
「ををっ!?」
(来たー!? これだよ、これ! あいつら潰してる場合じゃねー!)
ご主人サンにお酌して貰って喜びながらお酌して貰った酒を飲んで、酔い潰れて
狂犬の肩にもたれかかって寝てしまう小ビス子。
そんなラッキーな状況になって、ご主人様に手を出した不埒者をどう潰そうかと
いった考えなぞ後回しの狂犬。
156 名前:440と変な美ス男192[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:06:55.97 ID:3Dl4Ycda [9/77]
「よんさんぜろぉ・・・」
しかも、にへらぁと楽しそうに頬を緩めての寝言付き。
「をををっ!? ご主人様っ!?」
(何これ、何これ!? この無防備な状態でその一言!? それは誘ってるんですか、
誘っちゃってるんですね! この私をっ! この場でっ!
即ち、喰っちゃってもいいって事ですねぇぇぇっ! ふへっ、ふへっっ。 おぅふ!
やべぇ。 これは来るよ、来る。久々なこの感じ! 何かスイッチ入るぅぅっ!
狂 犬 再 臨
咄嗟に私は”狂犬”現役時の動作でご主人様から顔を反らし、その勢いでご主人様が
私の肩からずれない様に神速をもって、細心の力加減でご主人様の肩をホールドする!
その刹那、物凄い勢いで狂犬の鼻から噴出すオイルが飯店の床を黒く染め上げた。
止まらない狂犬の鼻オイルと、その床のオイル溜まりよりも黒い欲望・・・。
「うふふふっ・・・。 430さん、一緒に飲みましょうよぉぉっ!」
「・・・」
(やっぱり来やがったかぁぁ、この酒乱の色情魔! 今、それどころじゃねぇぇ!
やっぱこいつだきゃあ、先に殺っとくんだったぜぇぇ!
大声出すんじゃねぇ! ご主人様が起きんだろーが!)
「PM同士、裸の付き合いという事でぇぇっ!」
「・・・」
(やめいっ! こちとら、そんな趣味は無ぇんだよっ!
しかも、両手の塞がってる時に来やがるかぁぁぁっ!
つか、クソヒューマン! こいつはお前の管轄だろがぁぁ!)
157 名前:440と変な美ス男193[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:14:23.57 ID:3Dl4Ycda [10/77]
突然狂犬に詰め寄る泥酔色情脳筋こと、ヒュマ男のGH410。
既に色々と良い感じに出来上がっている。 特に狂犬の服を脱がせようとする辺りとか。
だが、肩にもたれかかっている小ビス子の肩をホールドして反対の手で鼻オイルが
ご主人様に掛からない様にと、鼻を押さえている為に手も出せず、寝ているご主人様を
起さない様にと、無言の狂犬がガラにもなく、どうしたものかと思案した矢先に。
「モルスァ!」 ビシッ! ガクッ
「へ?」
「俺のPMが迷惑をかけた。 済まなかったな」 スッ フキフキ
突如奇妙な叫び声を上げて倒れるヒュマ男のGH410とその後ろに立つ、手刀の
構えのクソヒューマンこと、ヒュマ男。
呆気にとられた狂犬の鼻オイルを懐から取り出したハンカチで拭うと床にのびている
ヒュマ男のGH410を小脇に抱えて自分の卓に戻っていった。
予想外の応援と出来事に毒気を抜かれたか、黒化の狂犬モードから普段の白い状態に
戻って大人しくご主人様の寝顔を堪能する狂犬であった。
158 名前:440と変な美ス男194[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:21:40.69 ID:3Dl4Ycda [11/77]
「何やってんだかねェ、この犬は・・・。」 グビグビ
「・・・」 トクトク
そんな狂犬の様子を酒の肴にするかの様に、どんどん酒を飲んでいる女帝と、女帝に
無言でお酌をしているニューマンさんこと、ご主人サン。
「全く、女同士で絡んだ所であの2人じゃ華が無いったらありゃしないねェ。
最も、あんな凹凸の無い二人じゃ見ても面白くもないけどねェ」
「・・・ご所望とあれば」
2人のPMの絡みを見てつまらなさそうにぼやく女帝の言葉を聞いて、自分の服に
手を掛け始めたご主人サン。
「おおおぅ!」 ゴスッ!
「おっさん、鼻の下伸びてるぞ!」
「待てィ、ご主人サン。 TPOってもんを考えておくれよ」
その様に身を乗り出さん勢いで凝視する中年ヒュマに、横から容赦ない肘撃ちを
撃ち込む中年ヒュマのGH440。
取敢えず、ご主人サンを止める女帝。 その口ぶりだと、TPOを弁えていれば
いいって事か・・・。
159 名前:440と変な美ス男195[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:24:51.39 ID:3Dl4Ycda [12/77]
「あんた、やっぱサイテー・・・。 本っ当っ、何でおっさん連中ってばこんなのしか
いないかなー・・・」 ハァ
「それは男性の本能ともいうべき事ですから、仕方が無いかと。 最もマイマスターが
同じ事をしても私は止めませんけどね。 誰も見ませんから」
「ちょっと、それどういう意味よー!」 ジットー
「言葉の通りです。 それ以上でも以下でもありません」 コクコク
そんな中年ヒュマの様子を見ておっさんって、これだからと溜息を漏らすエミリアに
最もらしい事を言った後に、相変らずさりげなく素敵な事をのたまう元不死身。
その後のエミリアにかなり物騒な視線で睨まれ続けても普段のままでニコニコと
意にも介せずに酒を飲むのも元不死身らしいと言えるが。
「ぐおお・・・。 脇腹は止めろと・・・」
「鼻の下伸ばしてたおっさんが悪い」 モギモギ
古傷を直撃されたのか、卓に突っ伏しかねない位、悶絶している中年ヒュマに対して
そしらぬ顔でスキヤキを食べている中年ヒュマのGH440。
160 名前:440と変な美ス男196[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:27:41.68 ID:3Dl4Ycda [13/77]
「大っ体ねー、あんたは何時も、何時も、あたしの事をー・・・。 って、一寸440
聞いてんのー!」 ヒック
「・・・」 イラッ
(これは私の立場じゃない、何というか、私の立ち位置じゃないと何かがこう・・・)
何時の間にかに酒を飲んでいたエミリアが元不死身に絡んで日頃の愚痴を言い始めた。
そんなエミリアを見て、胸中複雑な心境の元不死身。
エミリアに気付かれない様に席を立つと厨房からよく冷えた氷水の水だけのコップを
持ってきてエミリアが飲んでいる酒のコップと気付かれぬ様に掏り換える。
「あー、もう何かと帽子だの、服って・・・。 って、あんたの事よー?」 ゴクゴク
「・・・」 ニコニコ
「うわっ!? 冷たっ!?」 キーン
「くすっ。 どうやら酔いは醒めたようですね、マイマスター?」
「一寸、もう少しましな方法とりなさいよぉ・・・。 あたた・・・」
「ならばもう少し、節度を弁えて下さい。 未成年の飲酒は禁則事項でしたが?
何でしたら、フリーズトラップもお付けしましょうか?」
(おお、ぞくぞくする。 何でだろう)
相変らずに愚痴を言いながら、掏り換えられたコップに気が付かないで飲み干す
エミリアのその様を無言で見守る元不死身。
どうやら元不死身の不意討ちで、エミリアも酔いが醒めたようである。
冷水の一気飲みが、カキ氷を食べた時の様に頭にキーンと来たせいか、泣きそうになる
エミリアの声に妙な感情を抱く元不死身。
161 名前:440と変な美ス男197[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:33:33.28 ID:3Dl4Ycda [14/77]
「まあ、たまにはこういう馬鹿騒ぎもいいもんだな」
「こっちは何が起こるか、気が気じゃないんだぞ!」
「そうかも知れないが、こんな風に何も考えずに馬鹿騒ぎが出来るって事はそれだけ
今が平和ってこった」
「あ。 そっか・・・」
周りの様子を見ながらしみじみと呟く中年ヒュマ。
最初はそんな馬鹿騒ぎに付き合わされる方の事も、と言い返していた中年ヒュマの
GH440だったが、中年ヒュマの言わんとしている事に気が付くとふと、もう一つの
事に気が付いた。
今日は中年ヒュマの酒を飲むペースが普段よりも遅い事に。
周りでワイワイやっている騒がしい連中を見ては、ほんの少しずつ酒を飲む。
「だからこそ、こういう時位は羽目外して飲み食いしたっていいじゃないか」
「そうだな、おっさん」 モギモギ トクトク
おっさんに声をかけようとして、先におっさんにまだまだあるから今日は好きなだけ
食え、と言われておっさんこと、中年ヒュマと一緒にスキヤキを食べる中年ヒュマの
GH440。
ふと、中年ヒュマの持つ酒のコップを見て、一旦スキヤキを食べる手を止めると
中年ヒュマのコップにお酌をする中年ヒュマのGH440。
「お? 珍しいな」
「こういう時だからな。 たまにはいいんだろ?」
何時もなら飲むのを止めるか、酒を取り上げる中年ヒュマのGH440だけにちょっと
驚いた中年ヒュマだったが、注がれた酒を一口飲んで中年ヒュマのGH440にニヤッと
軽く笑うとつられる様に笑い返す中年ヒュマのGH440だった。
162 名前:440と変な美ス男198[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:50:06.97 ID:3Dl4Ycda [15/77]
2卓
「徳利って事はニューディズ産の酒か。 飲むのは久しぶりだな」
「へぇ。 そういえば私、未だニューディズ産のお酒ってまだ飲んだ事無いなぁ」
「なら、丁度いいから試しに飲んでみるといい」 トクトク
「うん。 ありがとう、あなた」 トクトク
周ってきた徳利を見て懐かしそうに呟くルドルフ。
見慣れぬ徳利を見て、ニューディズ産のお酒って、どんなのだろ?と考えるロザリオに
コップを渡して、徳利を1本手にとってロザリオのコップに酒を注ぐルドルフ。
注ぎ終わった徳利を返杯の為にルドルフから受け取って今度はルドルフのコップに
お酌をするロザリオ。
「いいなぁ。 ニューディズ産のお酒って、美味しいのかなぁ?」
「仕方がないですよ、リカ。 流石に2人の面倒を見ながら私達がお酒を飲む訳には
いきませんから」
「はあ~い」
「後で、そういう機会も来ますよ」 チラ
ルドルフとロザリオ夫妻の注がれたコップの酒を見てから徳利を羨ましそうに見る
リカ。 結構興味津々の様だ。
今は赤ちゃんのお世話中なので、我慢しましょうとリカに言うジャスミンだが、
楽しそうにお酒を飲んでいるルドルフとロザリオの方を見るなど、皆と一緒に
お酒を飲みたい事には変わらないのであった。
163 名前:440と変な美ス男199[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:54:00.85 ID:3Dl4Ycda [16/77]
「ねえ、450。 これって、前に飲んだお酒と同じなのかなぁ・・・」
「銘柄までは同じかはともかくとして、ニューディズ産という事ですから似ている
のではないでしょうか?」 ハァ コクコク
卓の上に置かれたお酒の入ったコップを目の前にして、以前に『』さんから
お見舞いの時に貰ったお酒の事を思い出す箱。
そんな箱の問いに答える箱に450と呼ばれたGH454。
以前に箱と一緒に飲んだ時の事を思い出して溜息を吐いた後にコップの酒を飲み干す。
「ご主人様、飲んでますか?」 コクコク
「え? あ、うん。 飲んでるよー」 アセッ
「嘘って、解りますよ? 全然減ってないじゃないですか、ご主人様?」 コクコク
「ごめん・・・。 いやぁ、何かやっぱり、匂いがきつくて・・・」
「やっぱり、わらしといっしょりはお酒が飲めないっていうんれすか?
ごしゅりんらまは?」 コクコク ジトー
「う・・・。 解ったよ、飲みますよー・・・」 チビッ
164 名前:440と変な美ス男200[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 05:55:26.71 ID:3Dl4Ycda [17/77]
全然箱のコップの酒が減っていない事と、箱の態度から嘘を吐いている事を指摘した
GH454がジト目で箱を睨むが、既に呂律が怪しくなり始めている。
なんせ先程からずっと、飲む度にコップを空にしているのだから。
結構早いペースである。
そんなGH454にジト目睨み続けられて、遂に決心して酒のコップを手に取る箱。
一口だけ、酒を飲む。
「う。 ううう。 よーんごーよ・・・じゃない、よーんごーまるちゅわーーーん!」
「え? ええっ!? こんどこそれすかー?」 アセアセ
「はう」 バターン スカー スカー
「やっぱり、こうらるんれすね・・・。 あいかわらす、酒弱すぎれす・・・」 ツン
突然怪しい事を口走りなら、GH454にル○ンダイブで飛び掛った箱に一寸不安と
期待の入り混じった表情でメイロドウを構えるGH454。
たが、途中で失速して床に墜落した後に寝息を立てて寝ている箱をメイロドウで
突付いて結局は、とばかりに溜息を吐くのであった・・・。
165 名前:440と変な美ス男201[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:31:14.72 ID:3Dl4Ycda [18/77]
「ふむ。 前回のスキヤキの時と同じニューディズ産の酒か。 今回も料理に合わせたと
いう事だな」
「ご主人様、どうぞ」 トクトク コクコク
徳利を見て前回のスキヤキの時に出た酒を思い出して、こういう場合は酒も料理に
合わせるものだという事に合点するヒュマ男。
ヒュマ男のコップににお酌した後に自分の分をコップに注いで飲み始めるヒュマ男の
GH410。
「410、解っているだろうな?」
「あうう・・・。 解ってますよぉ・・・。 でもこのお酒、美味しいです」 コクコク
一口酒を飲んだ後にヒュマ男が酒を飲んでいるヒュマ男のGH410に釘を刺す。
答えてはいるものの飲む手は止めずに美味しいです、と更に飲むヒュマ男のGH410。
「やれやれ、仕方がないな。 ロザリィ、GH454の方を頼むぞ」
「はぁい」
床に寝ている箱を長椅子の上に運ぶルドルフと、ルドルフに言われてGH454を箱と
同じ長椅子の方に連れて行くロザリオ。
「結局、こうなったか。 後で特訓だな」
やはり、目を離した隙に酔っ払って羽目を外した挙句に狂犬の所に行って、今回も
狂犬に絡んでいるヒュマ男のGH410を止めに行くヒュマ男。
166 名前:440と変な美ス男202[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:33:21.19 ID:3Dl4Ycda [19/77]
「それゃあ、すれにふうふのひとらちにはわかららいとおもいらすが、わらしだって
いっしょうけんれい、らんろ(何度)もあぷろーりしれるんれすよ・・・」
「参ったな・・・」
「あはは・・・。 どうしよっか・・・」
床で寝ている箱を長椅子の上に運んだルドルフと運んだ箱の元に案内したロザリオの
2人に絡んでいるGH454。
「ずっろ(ずっと)、ずっろ(ずっと)、がんらっれ(頑張って)るろに、れんれん(全然)
ごしゅりんらまはきがついれくれらいれす・・・」
「こりゃあ、相当溜め込んでたな」
「うん。 何となくだけど、言いたい事は解る気がする」
がしがしと後頭部を掻くルドルフと呂律が回っていないながらもGH454の言いたい
事を理解するロザリオ。
「「ふぎゃあ、ふぎゃあ!」」
「え? ふえっ!?」 ビクッ! アセアセ
「ジャスミン、落ち着いてぇ」
丁度他の面々が席を外している時に泣き出すマリアとイブの双子の赤ちゃん。
急に同時に泣き出した双子にパニくるジャスミン、取敢えずパニくってるジャスミンを
落ち着かせようとするリカ。
167 名前:440と変な美ス男203[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:39:55.68 ID:3Dl4Ycda [20/77]
「はい、代わるわよぉ。 んー、オムツは汚れてないわねぇ。 ミルクの時間かしらぁ」
「かわるー」
双子の泣き声に速攻で反応して駆けつけたのは美ス男にキャスっ子の2人だった。
ジャスミンとリカから双子を抱き受けてあやし始める美ス男とキャスっ子。
「キャスっ子ちゃん、2人看れるかしらぁ? ミルクの準備、貸してねぇ」
ビ-ストの嗅覚で双子のオムツが汚れていない事からミルクの時間と判断した美ス男が
キャスっ子に双子の面倒を看れるかを確認すると、ジャスミンとリカにミルクの準備を
渡す様に促す。
「へいきー」
キャスっ子が自分の所に来ていたGH414と視線を合わせてお互いに頷きあう。
キャス子とGH414の視界の片隅にシンクロナイズドフラッターシステムの起動
アイコンが点滅し、GH414の緑の瞳がキャス子と同じ青色に変わる。
GH414が美ス男から赤ちゃんを抱き受けると、キャスっ子と同じ仕草で
あやし始めた。 ミルクの準備一式を受け取った美ス男が厨房へと向う。
168 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:45:05.55 ID:0a0v5pXE [1/5]
雨戸を叩く雨風に起こされた支援 って支援いるの?まあいいやw
箱「ちょっとギールゾーグの様子をみてくるね」
450「ご主人さまそれ死亡フラグーーーー!!」
169 名前:440と変な美ス男204[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:47:44.28 ID:3Dl4Ycda [21/77]
「わらしっれ、そんらにみろく(魅力)らいれすか・・・?
そうかんらえると(考えると)、からし(悲しく)くって、れすなく(切なく)て、
いっるも(何時も)、いっるも(何時も)らきそう(泣きそう)になるんれすよ」
「む。 この流れはそろそろまずいな・・・」
「けど、放っておく訳にもいかないでしょ? あなた」
「まあ、そうだが・・・」
「それに、双子の事は美ス男さんとキャスっ子ちゃんが看ててくれてるし」
「正直、あれは意外な組み合わせだがな・・・」
パニくったジャスミンとそれをなだめるリカに代わって双子の世話を行っている
美ス男とキャスっ子の事を確認しているので、もう少しGH454の愚痴に付き合う
ルドルフとロザリオだった。
「ミルク、普通でいいかしらぁ?」
「あ、はい」
分量を確認する美ス男にパニくってるジャスミンをなだめていたリカが答えた。
お湯を温めている間に、哺乳瓶の乳首を薬用アルコールを染込ませたガーゼで拭いて
消毒して軽量スプーンで分量を量った粉ミルクを哺乳瓶に入れる。
お湯の温度を同じく先に消毒した温度計で測った後に、哺乳瓶に目盛の分量まで
注いでから蓋をしてよく攪拌する。
170 名前:440と変な美ス男205[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:50:06.21 ID:3Dl4Ycda [22/77]
「はい、出来たわよぉ」
「「はーい」」
何故か、妙に手馴れた手付きでミルクを準備した美ス男が互いに椅子に座って
膝の上で双子をあやしているキャスっ子とGH414にミルクを手渡した。
手渡されたミルクを双子に飲ませるキャスっ子とGH414。
ミルクを飲み終わって、自分達からゲップをする双子の背中を念の為にトントン、
と軽く手の平で叩くキャスっ子とGH414。
「「ゆりかごのうたを かなりやがうたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
お腹一杯になって眠くなり始めた双子をあやしながら、キャスっ子とGH414が
子守唄をハモりながら歌う。
「「ゆりかごのうえに びわのみがゆれるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
先程まで慌しかった店内が双子の泣き声でそちらに集中した後にキャスっ子と
GH414に視線が集まっていた。
「「ゆりかごのつなを きねずみがゆするよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
双子をあやしているキャスっ子とGH414。
キャストとPMという本来ならば子を生す事すら出来ず、母となる事の無い筈のこの
2人の姿が一つに重なる。
「「ゆりかごのゆめに きいろのつきがかかるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
その姿は正しく”母”そのもの。
その姿を見て今迄騒々しかった店内が静かになると、キャスっ子とGH414が繰り返して
歌う子守唄だけが静かに、ゆっくりと響くのであった。
171 名前:440と変な美ス男206[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:53:39.55 ID:3Dl4Ycda [23/77]
支援して頂けると助かります。
3卓
「みんな、初めてだと思うから、最初は一度に飲んじゃ駄目だよ?」
ヒュマ助がGH442、GH422、GH43Xの各自の前に置いたコップに酒を
三分の一位だけ注いだ。
「ありがとうございます、ヒュマ助様」
「えー。 もっと多くてもいいのにー」
「・・・」 ジー
コップに注いで貰って素直にヒュマ助にお礼を言うGH442。
これ位は大丈夫だから、と既に飲む前からヒュマ助にもっと量を、と要求するGH422。
無言でコップの酒を凝視しているGH43X。
「ふぅ。 美味しいお酒ですね、ヒュマ助様。 ヒュマ助様も、どうぞ」 トクトク
「ありがとう、GH442」
「ヒュマ助ー、おかわりー!」 ビシッ
「・・・」 ジトー
最初にコップに注がれた分を飲み干して、飲んだ感想を述べた後にヒュマ助にお酌をする
ほんの少しだけ頬を染めたGH442。
ややハイになりつつ、ヒュマ助にコップを突き付ける様に追加を強請るGH422。
既にこの時点で顔が赤くなりつつある。
飲む前から飲んだ後まで終始無言のGH43Xがヒュマ助にお酌をしているGH442の
姿をジト目で見続けていた。
172 名前:440と変な美ス男207[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:56:26.46 ID:3Dl4Ycda [24/77]
「こいつはいいや、ニューディズの酒か。 ここ暫く飲んでなかったぜ」
「何でしたら、私が幾らでも飲ませて差し上げますわよ?」 クイッ スッ
「やめーい!」 スパーン!
「あら。 おチビちゃん、いきなりするから飲んでしまいましたわ」
ニューマン故かニューディズ産の酒を久しぶりだなと、懐かしそうに飲む沼虎。
それでしたら、と自分のコップの酒を口に含んで沼虎に口移しで飲ませようとする虎子の
後頭部を思いっきりはたく、GH420。
後頭部をはたかれた拍子に、口に含んでいた酒を飲み込んでちょっとむせた後に誤解を
招く様な台詞を呟く虎子。
「!」 ボッ
「何も知らない奴が聞いたら勘違いする様な、エッチぃ事言ってんじゃねー!」 ドガッ!
「我、今日、酒、飲む! 我、酒も強い!」 グビグビ
その台詞に一瞬言葉を詰まらせて顔を真っ赤にした後に席を立つと、身長差を利用しての
ラリアットという名前のツッコミを虎子の首の後ろに入れるGH420。
そしてGH43Xに投げ飛ばされた場所からやっと自分の席に戻ってくるなり、かなりの
早さのペースで酒を飲み始めた獣虎。
173 名前:440と変な美ス男208[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 06:59:51.48 ID:3Dl4Ycda [25/77]
「何時もは持て成す側ですので、たまにはこういう時があってもいいのでは?」
「確かにお店やってる時はずっと、作る側だからね。 ありがとうGH442」
「皆さんもどうぞ、まだありますので」
ヒュマ助から鍋奉行を代わってヒュマ助を労うGH442。
具の盛られた小鉢を受け取ってGH442にお礼を言うヒュマ助。
長箸で返しながら具の煮えた事を確認すると、まだスキヤキはありますからと、周りにも
声をかけるGH442。
「じゃ、あたしも貰えるかなー」
「はい、どうぞ」
「あたしもー」
「・・・ん」 ズイッ
GH420の差し出した小鉢を受け取って具を盛ってGH420に渡すGH442に後から
GH422も小鉢を差し出す。
そして相変らずに無言で小鉢をGH442に差し出す、酒が回りり始めたのかほんの少し
顔の赤いGH43X。
順番に差し出された小鉢を受け取っては具を盛って渡すGH442。
174 名前:440と変な美ス男209[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:02:13.73 ID:3Dl4Ycda [26/77]
「ははっ。 酒より食い気かねぇ」 トクトク
「なら、私達はお酒の方でいいですわ」 クイッ スッ チュッ
其々のPM達が小鉢を差し出す様を見て、嬢ちゃん達には酒はまだ早いかぁ? などと
PMらしいねぇ、と言いながら徳利の酒を手酌する沼虎。
GH420が小鉢を受け取っている隙を衝いて、自分のコップの酒を口に含んで沼虎に
近付くと口移しで酒を飲ませた虎子。
「てめーのは食い気よりも色気だろー!」 グイッ! チュッ
「ん!? っはぁ、ちょ。 こん、んっ」 チュッ チュッ
「黙ってろ、口直しだ」 チュッ
「・・・。 ぬ、まとらぁ・・・」
受け取った小鉢をテーブルに置くと、虎子に突っ込もうとしたGH420を沼虎が不意に
抱きしめてキスをする。
何か言おうとする度に、沼虎に唇を塞がれて言えなくなるGH420。
何度かキスされているうちに、唇を離されても沼虎の腕の中で身体の力が抜けた状態で
潤んだ瞳で沼虎を見つめていた。
175 名前:440と変な美ス男210[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:04:34.23 ID:3Dl4Ycda [27/77]
「相変らず、見せ付けてくれますわね」 トクトク ゴクゴク
「・・・」 ボーゼン
「・・・」 ジー
「・・・」
「あはは・・・」
取り残されて、一人で手酌にて、ヤケ酒を飲んでいる虎子。
人前でもはばからない沼虎達を見て、ちょっと呆然としているGH442。
両手で顔を覆ってはいるものの、指の間からしっかりと見ているGH422。
真っ赤になって、俯いているGH43X。
沼虎とGH420のやり取りとそれを見た周りの反応を見て、苦笑するヒュマ助が
徳利を手に取って自分のコップに手酌しようとして。
「・・・ん」 シュバッ ズイッ トクトク
「え? ありがとう、GH43X」
「・・・」 プイッ
それに気が付いたGH43Xが手短な徳利を補助腕で掴んでから手に持ち直すと
自分で手酌しようとしていたヒュマ助の脇から徳利を突き付けた。
突如突きつけられた徳利にちょっとびっくりして手酌しようとしていた手を止めた
ヒュマ助のコップに無言でお酌をするGH43X。
お礼を言うヒュマ助からそっぽを向いたGH43Xだが、顔が真っ赤だった。
そんなGH43Xを見て微笑みながら、注がれたコップの酒に口を付けようとした
ヒュマ助だったのだが。
176 名前:440と変な美ス男211[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:07:33.84 ID:3Dl4Ycda [28/77]
「我、今日こそ、GH43X、持ち帰る!」
「私はGH43Xじゃないですぅぅっ!」
ヒュマ助の脇を黒キャス子のGH430が駆け抜けていった。
青い巨大な獣、ヴンデ・ヴァルにナノブラストした獣虎に追い駆けられて・・・。
どうも静かだと思った獣虎だったが、どうやら酔っ払って黒キャス子のGH430を
GH43Xと見間違えていて、虎視眈々とお持ち帰りの隙を狙っていたらしい。
そして、現在実行中。 GH430なら他にも狂犬がいたのだが、50%の確率は
黒キャス子のGH430を選んだのである。
最も、派生派も含めればロザリオのジャスミン(GH433)、光の主のGH432と
選ばれる確率は25%になったのだが・・・。 ドンマイ、黒キャス子のGH430。
「あー! あたしも注ぐー!」
「・・・」 ジャキッ!
やっと中身の残っていた徳利を見つけたGH422がヒュマ助にお酌をしようとして
移動するも、4本の補助腕全てを展開したGH43Xが無言で立ち塞がった!
「どうやら、決着を付けないと駄目なようだね・・・」 ゴソゴソ
「・・・」 ジトー ジャキッ
「ヒュマ助様、どうぞ」 トクトク
「ありがとう、GH442」
猫顔帽子を取り出して被り、グッダ・ゴッダを構えニャンポコ仮面となるGH422。
無言のジト目で4本の補助腕を開いて対峙するGH43X。
その最中でヒュマ助にお酌するGH442とGH442にお礼を言うヒュマ助。
既にかなり酔いが回り始めているGH422とGH43Xの2人が互いの隙を伺い、
同時に動こうとしたその時!
177 名前:440と変な美ス男212[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:09:19.54 ID:3Dl4Ycda [29/77]
「「ふぎゃあ、ふぎゃあ!」」
突如の双子の赤ちゃんの泣き声が響いた。
その声につられるかのように、皆の視線が泣いている赤ちゃん達に集中する。
「人は見かけによらないねぇ」
「そうですわね」
「正直、意外ですけどね」
「でも、何故か自然な姿に見えます」
赤ちゃん達の世話をしている美ス男とキャスっ子とGH414の姿に其々の
感想を言う沼虎、虎子、ヒュマ助、GH442の4人。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
赤ちゃんの世話という、初めて見る光景に無言のGH420、GH422、
GH43Xの3人のPM。
そして双子の赤ちゃん達の世話をしているのが美ス男とキャスっ子にGH414
という異例な組み合わせもあってか、自然と色々な意味で皆が赤ちゃん達の世話を
している美ス男にキャスっ子とGH414を見守っているのであった。
178 名前:440と変な美ス男213[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:15:27.12 ID:3Dl4Ycda [30/77]
4卓
お酒の徳利が配られた後にそろそろ頃合、とお互いに頷き合う黙キャスと
黙キャスのGH410。
「GH410さん、お鍋任せて大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですけど?」
「真に申し訳ありませんが、小用が出来たので手前共はこれにて失礼させて
頂きます」
小声で黙キャスのGH410がたゆんさんのGH410に確認した後に
黙キャスも小声で用の為に先にお暇する旨を伝えると、黙キャスと黙キャスの
GH410の二人共々に小さく礼をして静かに席を立ち、そっと店の外に
姿を消す。
その2人に気が付いたたゆんさんが途中で黙キャスと黙キャスのGH410に
声をかけようとしたのだが、初めて見た徳利の事を聞こうとしてお嬢様が
たゆんさんの手を引っ張ったので、声をかけるの中断してお嬢様の方に向き直る。
179 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:16:50.21 ID:0a0v5pXE [2/5]
もいっちょ支援
箱「僕は早々に離脱だねえ」
450「ごひゅじんたま~~~~(むぎゅ)」
箱「呑んでるーーー!?」
180 名前:440と変な美ス男214[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:23:47.84 ID:3Dl4Ycda [31/77]
「ははさま、ははさま。 これは何なのじゃ?」
「ワシも初めて見るんよー、ごめんなー・・・」
「むう」
「これは徳利といって、ニューディズ製でニューディズ産のお酒を入れて
こういった食事の時などに出す為の器ですね」
「「おー!」」
「まだお嬢様のお歳でしたら、お酒は飲めませんから今迄に余りお目にする
機会が無かったのでは?
流石にそのお歳で既にお酒を召し上がっていたとしたら、色々と問題が
ありますし」
たゆんさんの手を取って声をかけた後に徳利を指差して質問するお嬢様と、
同じく初めて見た故に解らないので申し訳ない、といった表情でお嬢様に
答えるたゆんさん。 でも、眼鏡の奥の目は吊っている・・・。
その2人に徳利の説明をするたゆんさんのGH410。
ニューディズ出身のお嬢様でも、その年齢故に今迄に目にした事が無かった
のでは?と付け加えて。
181 名前:440と変な美ス男215[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:26:00.62 ID:3Dl4Ycda [32/77]
「あっはっは。 お酒は未だ早いんよー」
「むー。 そう言われると仕方がないのじゃ・・・」
「今日の所はこれで我慢して下さいね」
「今日はそうするのじゃー」
「なら、ワシも付き合うんよー」
「では、私もそうしましょうか」
お酒は大人になってからにするんよー、と笑うたゆんさんだが、やはり
眼鏡の奥の目は吊っている。
何時でも、如何なる時でも、どんな表情をしても目が吊っているのが
たゆんさんクオリティ。 そう、眼鏡を外すと子供が泣き出す程に。
たゆんさんにそう言われて諦めるお嬢様の目の前ににフルーツジュースを
置くたゆんさんのGH410。
置かれたフルーツジュースを飲むお嬢様とそれと同じくフルーツジュースを
持ってきて一緒に飲み始めるたゆんさん。
それなら自分も、とフルーツジュースを持ってきてテーブルの上に置いた
たゆんさんのGH410。
スキヤキを肴にしてフルーツジュースで乾杯する、たゆんさん、お嬢様、
たゆんさんのGH410の3人。 何か違うような・・・。
182 名前:440と変な美ス男216[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:28:40.57 ID:3Dl4Ycda [33/77]
「これだけ食べテ、更に酒まで出て来ル事はこの後は無いだろうナ・・・」
「うう・・・。 そ、そんな事はありませんよご主人様ぁ。
私達だって、何時かきっと・・・」
「そうですよ、マスター・・・」
卓に配された徳利を見て、後々の普段の自分達の食事の内容を想像しては
すっかり落ち込む青キャス子。
そんな事はない、何時か私達の食事にもお酒の出せる位の余裕がある日が
来ます、と慰めるGH411だが、やはりこの後の食事を想像してしまい、
涙目になっている・・・。
同じく、精一杯笑顔で青キャス子を励ますGH441もこの後の食事を
想像しつつも、自分も励ますつもりで精一杯笑っているのだろう・・・。
健気なPM達じゃないか。 幸せ者だな青キャス子、そんなPM達と
一緒で。 借金の総額は敢えて触れないが・・・。
183 名前:440と変な美ス男217[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:29:50.65 ID:3Dl4Ycda [34/77]
「ソウダナ。 何時かきっと私達にモ、そういう日が来る筈ダ!
そんな日が来るまでに備えテ、飲み食い出来るだけ食べテ飲むゾ!」
「はいっ! ご主人様!」
「そうですよ、マスター」
ガシッ!と3人で手を取り合って、咽び泣きそうになるのを我慢する
青キャス子、青キャス子のGH411、GH441。
そして今日だけはと、ばかりに笑顔でスキヤキを食べて、徳利の酒を
コップに注いでは飲んでいる青キャス子、青キャス子のGH411、
GH441のであった。
なんせ、今回のスキヤキは量なら半端無く用意してある。
それにこの卓だと、青キャス子達以外では酒は殆ど減らないのでは
ないだろうか。
何時の間にかにたゆんさん、お嬢様、たゆんさんのGH410の
3人共飲み物がフルーツジュースになってるし。
184 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:29:58.74 ID:0a0v5pXE [3/5]
支援支援
450「んふー(ニコ」
箱「な・・・なに?」
450「ちゅう」
箱「はい?」
450「ちゅーーーーーーーー!」
箱「ぎゃーーーーー!!」
>>182
各卓ラストに「この卓おしまい」みたいなのを入れてくれるとぶった切らずに支援できるかも
185 名前:440と変な美ス男218[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 07:36:10.94 ID:3Dl4Ycda [35/77]
了解しました。 お心遣いに感謝。
一方、飯店を出た黙キャスと黙キャスのGH410の2人。
「御手前方、おられましょうか?」
「お2人さん、お久しぶりですね」
黙キャスが黙キャスのGH410が示す十字路角の電柱?の影に向って
声をかける。
反応が無いので、黙キャスのGH410が電柱?の影に近付いていって
再度声をかけてみた。
「何だ、嬢ちゃんか」
「いや、少佐のお嬢ちゃんと違うよ。 前に飯店のお使いで来た子かな?」
電柱?の影から現れた岩のような中年キャストと飄々とした雰囲気の
青年キャストの2人が黙キャスのGH410に声をかけた。
青年キャストが中年キャストにたゆんさんのGH410じゃない、と
伝える。
この2人とて、第0遊撃隊の立派な現役の軍人。
気が緩んでいる時でもない限りは、そうそうに気付かれる事は無い。
黙キャスが声をかけたのも定位置を知っていた黙キャスのGH410が
先に場所を指し示していたからなのである。
186 名前:440と変な美ス男219[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:23:06.34 ID:3Dl4Ycda [36/77]
「はい、飯店主人からのお使いでお会いした事があります。
先に声をかけたのは私のご主人様です」
「お初にお目にかかります、手前、黙キャスと申します。
本日は日頃お世話になっている皆様方に、とスキヤキの場を設けて
おりますので、この度お誘いに参らせて頂きました」
黙キャスのGH410が会った時の事を話して自分のご主人様の事を
伝えると、3人の側に来て控えていた黙キャスが一礼してから、2人の
前に来た目的を伝えた。
「そう言われてもここを離れる訳にはいかんしな」
「そうそう、仕事だからねぇ」
「その件に関しましては、僭越ながら手前共が務めさせて頂きます。
スキヤキが終るまでの間、御手前方にはごゆるりと寛ぎになって
頂きたい所存に御座います」
「・・・」 ウルウル
流石に仕事を放棄する訳にもいかず、最初のうちは断る中年キャストと
青年キャストの2人だったが、黙キャスの説得よりも寧ろ、ウルウルと目に
涙を溜めて今にも泣きそうな、無言の黙キャスのGH410を見ると二人共
飯店に向うのであった・・・。 女の涙は武器だそうな・・・。
そして中年キャストと青年キャストの向った飯店内4卓へ移行すると。
187 名前:440と変な美ス男220[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:27:48.53 ID:3Dl4Ycda [37/77]
飯店内4卓にて
「お前等、揃いも揃って何をしている?」 ギン!
飯店内に入ってたゆんさんを見つけてたゆんさん達のいる卓まで行った
中年キャストと青年キャストに声をかけるたゆんさんだが、口調、雰囲気が
普段のお気楽極楽なたゆんさんとは違い、そこにはかつて少佐と呼ばれ、
銀髪の肉食獣と称されて恐れられていた元第0遊撃隊隊長がいた。
「いえ、黙キャスって人から中でスキヤキやってるから是非に、と・・・」
「そうそう、自分達が代わるからって、黙キャスのGH410のお嬢ちゃん
と2人して言ってて・・・」
蛇に睨まれた蛙さながら、自分達がここにいる事の事情を焦りまくりながら
説明する中年キャストと青年キャストの2人。
文字通り自分達の部隊の元上官の銀髪の肉食獣と称されていた頃の目付きの
たゆんさんに睨まれている訳なのだが・・・。
188 名前:440と変な美ス男221[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:30:58.67 ID:3Dl4Ycda [38/77]
「私に用事があるから、と言って席を立ったので、間違いないと思いますよ」
「そうか。 なら、さっさと席に着け。 後であの2人に礼を言わないとな」
たゆんさんのGH410の助け舟で事情を納得した少佐こと、たゆんさんが
席に着く様に促したので、ホッとしながら席に着く中年キャストと青年キャスト。
中年キャストと青年キャストの2人が席に着いた時には第0遊撃隊の少佐から
普段のたゆんさんに戻っていた。
小鉢を渡されて黙キャスと黙キャスのGH410の分のスキヤキを2人に
代わって食べようとしていた中年キャストと青年キャストがふと、箸を止めた。
「あー! あの時のPM虐待の青キャス子っ!」
「まさか、こんな所で会うとは思わなかったわなぁ」
以前に青キャス子がたゆんさんをお持ち帰りしようとした時に、PMに対して
普段からまともな食事を与えていないという事と、虐待していたという理由で
青キャス子を鉄拳制裁に処した事を思い出した中年キャストと青年キャストの
2人だった。
因みに虐待というのは、GH411の反応が可愛いという理由で青キャス子が
GH411にちょっかいを出していた事なのだが。
189 名前:440と変な美ス男222[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:34:50.53 ID:3Dl4Ycda [39/77]
「何ッ! アノ時、私を袋叩きにしたキャストの2人ダトッ!?」 ビクッ!
「あの時はご馳走様でした」 ペコ
「GH411がお世話になりました」 ペコ
まさかの再会で焦る青キャス子。
GH411がたゆんさんお持ち帰りの際に2人から貰ったコルトバサンドのお礼を
言い、GH441がGH411がお世話になった事にお礼を言い、2人揃って
中年キャストと青年キャストの2人に頭を下げる。
「おう。 今度はちゃんと食べさせて貰ってるか?」
「よう、お嬢ちゃん達。 元気だったかい?」
「「う・・・」」
「は、はい! ちゃんと食べさせて貰ってますっ」
「ええ、こうして」
最初は中年キャストの問いに対して、普段の食事の内容の事を答えられずに
言葉に詰まったGH411とGH441。
そのまま答えれば、また青キャス子が鉄拳制裁に処せられるのでは?と
食べてる、と答えるGH411とその事を示す様にスキヤキの小鉢を
中年キャストに見せるGH441。
190 名前:440と変な美ス男223[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:36:45.52 ID:3Dl4Ycda [40/77]
「それなら、いいんだ」
「その分なら元気そうで良かったよ」
「何してるん? みんなでスキヤキ食べるんよー」
GH411とGH441の返事に満足した中年キャストと青年キャストの
2人に食べる事を促すたゆんさんが合図になるかのように全員でスキヤキを
囲んで食べるのであった。 そして、そんな団欒が一段落した頃。
「「ふぎゃあ、ふぎゃあ!」」
突如の双子の赤ちゃんの泣き声が響いた。
その声につられるかのように、皆の視線が泣いている赤ちゃん達に集中する。
キャストとPMの多い卓故か、美ス男がミルクをキャスっ子とGH414に
渡した後に自分の席に戻ってからもキャスっ子とGH414を見続けている。
「おー。 ちゃんと赤ちゃんの面倒看れるあの2人、偉いんよー」
「う・・・」 グスッ
「お嬢様・・・」 ソッ
双子の赤ちゃん達の面倒を看ているキャスっ子とGH414の2人を褒める
たゆんさん。
赤ちゃんの世話をする2人を見て母親の事を思い出したのか、涙ぐむお嬢様を
静かにそっと抱きしめて慰めるたゆんさんのGH410。
191 名前:440と変な美ス男224[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:39:52.09 ID:3Dl4Ycda [41/77]
「不思議な光景だな」
「そうっすね。 軍曹には縁が無さそうだけど」
どう見ても子供にしか見えないキャストとPMが赤ちゃんの世話をする姿を
見て素直な感想を言う中年キャストに頷きならがらずっと独身そうだし、と
相方をひやかす青年キャスト。
「確かに不思議ナ光景ダガ、自然に見えるナ」
「そうですぅ、ご主人様・・・」
「はい、マスター」
キャストとPMが赤ちゃんの世話をするという、あまり考え難い組み合わせの
その姿にも関わらず、自然に見えると言った青キャス子に頷くGH411と
GH441。
気が付くと、お嬢様とお嬢様を慰めているたゆんさんのGH410以外の皆が
静かに双子の赤ちゃんの面倒を看ているキャスっ子とGH414を見守っていた。
その頃飯店外では。
192 名前:440と変な美ス男225[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:42:48.90 ID:3Dl4Ycda [42/77]
片や一方の飯店外の黙キャスと黙キャスのGH410
「本日は皆様方に感謝の気持ちを、と席を設けられた日で御座います。
御手前様方にも何かと都合はありましょうが、今日のこの場だけは1つ
御引取の程、御願い申し上げます」
律儀にも中年キャストと青年キャストがいた電柱?の陰にいた黙キャスが後ろの
路地裏に振り向かずに声をかけると、普段着ではあるが目立たない黒い服装の
ヒューマンらしき男が2人、路地裏の影から現れた。
現れた男2人に振り向くも姿を現した所を見ると、どうやら素直に帰る気は
無いようだ。
「御引取り願えない様ですね。 貴方はその場にいて下さい」
男2人のその様を見るや、黙キャスのGH410にそのまま電柱の陰に
いて下さい、と言ってナノトランサーから引き抜いたガツ・サンをキナガシの
帯に手挟みながら裏路地の男達に向って走る黙キャス!
それを見て懐から短銃を取り出す男と短銃を取り出した男の右隣に移動して
片手剣を懐から取り出すもう1人の男。
193 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:47:24.64 ID:0a0v5pXE [4/5]
上手く支援できなくてすまんw
194 名前:440と変な美ス男226[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:49:24.10 ID:3Dl4Ycda [43/77]
「御手前様方には何の恨みも御座いませんが・・・」
黙キャスが右手でガツ・サンの柄を握り、左手で鞘を押さえたのを見た男達が
勝利を確信した。
片手剣なら抜くか構える為のどちらにせよ間合いを取るのに手前で止まる筈。
その止まった所を時を撃てばいいと短銃を構える。
片手剣を構えた男も、短銃の方を先に狙えばその男を盾にして斬りつける。
自分の方を狙ったとしても、一旦止まった所を斬り付けるか、相手の片手剣を
抑えれば短銃に撃たれるだけ、そう考えて内心で笑みを浮かべた。
「何っ!」
「ちいっ!」
だが、黙キャスは止まらなかった。
姿勢を低くして短銃の下を掻い潜り、短銃を構えた男にぶつかる様にして初めて
そこで止まる。
短銃を構えた男は動かない。
ほんの少しだけ抜かれたガツ・サンの柄が短銃を構えた男の鳩尾に食い込んでいた。
気絶している男を右肩で自分の前に押し倒しつつ、その勢いのまま片手剣を構えた
男の方に向き直ると、振り下ろされる男の片手剣を受け止める為にガツ・サンを
抜き放って切り上げる!
195 名前:440と変な美ス男227[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 08:59:28.17 ID:3Dl4Ycda [44/77]
「な!?」
「!」
「ええっ!?」
振り下ろされた片手剣を受け止める筈だったガツ・サンの刃は片手剣のフォトンの
刃を斬り飛ばす!
一瞬何が起こったか解らずに唖然とする男、黙キャス、電柱?の陰から見ていた
黙キャスのGH410の3人だったが、真っ先に我に帰った黙キャスがガツ・サンの
刃を返して男の首筋に峰打ちを振り下ろし、男は気絶した。
素材に使われたレリック・エッジと数々の希少金属に刀匠殿の腕前の賜物といった
所であろうか。
以前に黙キャスのGH410から中年キャストと青年キャストの話を聞いて、彼らの
代わりを、と決めた時に念の為にと用意したフォトンロープで男達を縛って路地裏の
奥に転がす。 勿論、猿轡も忘れない。
「恨むな、とは申しませんので」
「ご主人様、お怪我はありませんか?」
路地裏奥に転がした2人に言い放ち、電柱?の陰に戻った黙キャスに怪我の程は?と
確認する黙キャスのGH410。
196 名前:440と変な美ス男228[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:01:47.25 ID:3Dl4Ycda [45/77]
「いえ。 御心配を御掛けしました」
「でも、こんな忍んで抜け出す様な事をしなくても、たゆんさん達に伝えていけば
宜しかったのでは?」
「自分、不器用ですから」
「はうっ!?」 プシュー
無事を伝えて頭を下げる黙キャスに、普通に伝えて行けばよかったのでは?と質問を
する黙キャスのGH410から視線を外すと、横を向いて呟く黙キャス。
その答えを聞いて、撃たれた様に吹っ飛んで壁にもたれると頭から湯気を昇らせて
オーバーヒートした黙キャスのGH410。
どうやらガツ・サンを携えたご主人様を初めて見た時以上にツボだったらしい。
そんな黙キャスのGH410の脳内には何故か「唐獅子牡丹」が響いていた。
何処でそんな知識を仕入れたのかは置いとくとして、流石にその趣味は一寸、いや
かなり渋過ぎだろうに・・・。
これにて4卓終了
197 名前:440と変な美ス男229[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:06:23.87 ID:3Dl4Ycda [46/77]
5卓
徳利が配られたのを継起にか、ラピスの「もうそろそろ許してあげても、
いいんじゃないかな?」との鶴の一声によりやっとレスタをかけて貰うと、
其々の席に戻った元一山ナンボの面々。
まあ、レスタをかけている際にも「これで懲りる様なら未だに変態とは
呼んでいません」とか、「言って素直になるなら撃ちませんけどね」とか、
「それで治りゃ、苦労しねー」などと聞こえた様な気もするが。
「お前、本気で殺る気だったろ・・・ 死ぬかと思ったぞ・・・」
「殺す気はありませんよ? 変態が死んだら、それこそ変態の事を
更正させれなくなるじゃないですか」
未だに脇腹の辺りを擦りながら席に着く変態に、変態が死ぬ迄には
更正させる事が私の役目ですからと、ケイネラを仕舞いながら答える
変態のGH440。
『こんな時に、しかも店の中で撃つか・・・』
「やだなぁ、ご主人様。 ご主人様ならこれ位撃っても平気だからに
決まってるじゃないですかぁ♪」
まずはスキヤキの場で発砲した事を咎めた『』だったが、ケイネラを
仕舞った後に笑いながら、ご主人様ってば、もう♪と丁度撃たれた場所を
変態のGH440に叩かれた『』であった。
198 名前:440と変な美ス男230[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:10:04.37 ID:3Dl4Ycda [47/77]
「おめーはちったぁ、加減しようとか思わねーのかよ・・・」
「けっ。 誰かさんの育て方がいいもんでねぇ」
こんなんじゃ、パーツが幾つあっても足りねーよ、とブツブツ言いながら
席に着くワルキャスに店の中でなければ唾を吐いてそうな前置きで、自分が
こうなったのは何処の誰かさんのお蔭でしょうかねぇ?などと、言いながら
スタアラを仕舞うワルパシリ。
「前にキャストのご主人様に杖を刺すPMの話って、最初に聞いた時は
冗談だと思ってたんだけど、こうして見てると本当みたいだね、ラズリィ?」
「ご主人様に手を出そうとしたんだから、当然です。
いっその事、先程の一山ナンボの時に全員纏めて始末した方が良かった
のに・・・」 ボソ
「ん? ラズリィ?」
「そうですね、ご主人様」
ご主人様に手を上げるPMの話を聞いた時はそんなPMが本当にいるのかな?
と冗談に思っていたラピスだったが、流石にここまでもご主人様に手を上げる
PM達を見れば一目瞭然である。 手加減していたかすら、怪しいし・・・。
そして、ご主人様に聞こえない小声でそれ以上に物騒な事を呟くPMがここに
いるのだが・・・。
更に何事も無かったかの様な笑顔でご主人様に答える。
唯単にラズリィが己の手を汚さずに済んでいたのは、ラズリィが手を出す以上に
手の早い手馴れた先輩PMの方々達がいた所為なのである。 まる。
199 自分:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:12:19.83 ID:peEqIwp6
支援~
200 名前:440と変な美ス男231[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:13:01.15 ID:3Dl4Ycda [48/77]
「徳利かぁ。 久しぶりに見たかな。 ラズリィとお酒飲むの、初めてだね」
「はい、ご主人様」
(あのケダモノ共の事だから、何時酔ってご主人様に襲い掛かるやら・・・)
そう言いながら徳利を1本手にすると、自分とラズリィのコップに酒を注ぐ
ラピス。
ラズリィの分はコップ半分程であったが、注がれたコップを前にしても既に
意識はコップの酒でなく、一山ナンボからケダモノ扱いに変わった変態、『』、
ワルキャスの3人に向けられていた。
「・・・」
「・・・」 ジー
(素面でも初対面の相手に「一緒にボッガ・ダンガしませんか?」なんて言う
位だから酔ったら何するやら)
『・・・』
「・・・」 ジー
(今度から撃たないでルウシリーズのDVD、目の前で処分する事にするかな)
「・・・」
「・・・」 ジー
(普段でも敵だろーと、見境無しに手ぇ出すつーのに酔っ払って手に負えなく
なったら洒落になんねーよ)
そして、同じ様な事を考えている変態のGH440、『』のGH440、
ワリパシリに睨まれて無言の変態、『』、ワルキャス。
このままずっと無言で進むと思いきや、変態のGH440、『』のGH440、
ワリパシリにマークされているのでラピスには手を出さなかったのだが、其々で
徳利を持って世間話に花を咲かせ始め、何時の間にかにラピスとラズリィの2人も
加わっていた。
201 名前:440と変な美ス男232[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:18:28.56 ID:3Dl4Ycda [49/77]
「こうやって大勢で飲むのも久しぶりだなぁ。 昔はよく集まって飲んだっけ」
「あ・・・」
変態は楽しそうな顔をしているのだろうが、悲しそうに聞こえたその声が変態の
心情を現している。
紅葉を見に行った時の様に訓練校時代の仲間と集まって飲んでいた時の事でも、
思い出したのだろう。
同じく、紅葉を見に行った時の事を思い出した変態のGH440も変態が以前に
訓練校時代の仲間と集まって飲んでいた時の事でも、考えているのだろうと思った。
「よいしょ、っと。 はい」 スッ
「お? ん、ああ。 ほれ」 トクトク
変態のGH440が変態の膝の上に座って自分の分の空のコップを変態に差し出す。
最初は膝の上に変態のGH440が座った事に驚いた変態だったが、自分に差し出す
空のコップの意味に気が付いて変態のGH440のコップに酒を注ぐ。
202 名前:440と変な美ス男233[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:20:56.69 ID:3Dl4Ycda [50/77]
「なぁ、・・・」
「はい?」
変態が何かを言おうとして、珍しく言いよどむ。 コップをテーブルの上に置いて
聞き返す変態のGH440。
「・・・いや、なんでも無い・・・」 トクトク スッ
「・・・」
何でもない、と答えて自分のコップに酒を注ぐ変態。
変態の顔を無言で見つめるる変態のGH440。 ふと、変態と目が合った。
変態が視線を自分のコップの酒に移しながら、変態のGH440を空いた片手で
軽く抱き寄せて酒を飲む。
その後もずっと、空いた片手で変態のGH440を軽く抱き締めながら酒を飲む
変態だった。
203 名前:440と変な美ス男234[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:26:18.59 ID:3Dl4Ycda [51/77]
『いやー。 あん時は流石になぁ、っていねぇし! また箱かっ!』 ダッ!
『』が話を『』のGH440に振ろうとしていない事に気付くと、慌てて箱を
探してダッシュしていった。
箱のいる卓にいなかったので店内を見回して箱を見つけてみると。
そこには長椅子に移動させられて酔い潰れている箱と、長椅子の箱の頭側に座って
箱の上にもたれかかる様に寄り添って眠っているGH454を見つめながら、
立ち止まっているピンクのフリフリドレスを手にした『』のGH440がいる。
GH454が箱に寄り添って眠った時点で、ルドルフとロザリオの2人も
自分達の席へと戻っていた。
『おい、いい加減に箱を捕獲す・・・』
『』のGH440に声をかけようとした『』の声が途中で止まった。
まだピンクのフリフリドレスを手にしたままで、箱達を前にして思い悩んでいる
『』のGH440。
204 名前:440と変な美ス男235[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:28:25.13 ID:3Dl4Ycda [52/77]
『なあ、そのままにしといてやろうや』
「うう・・・。 箱さん・・・」
未だに箱を捕獲する事に対して未練があるものの、箱と共に箱に寄り添っている
GH454の2人して眠っている姿を見て思い悩む『』のGH440の背中を押して
席に戻る様に促す『』。
『まあ、飲め』 トクトク
「そうだ、ご主人様が・・・」
『断る』
2人して席に戻ると『』が『』のGH440のグラスに酒を注ぐ。
酒の入ったコップを手にして、ご主人様がドレスを着てみては?と言おうとした
GH440の言葉を『』が途中で遮り、さっきみたいな時位は、そっとしておいて
やれ、と『』のGH440を嗜めながら、一緒に酒を飲む『』であった。
205 名前:440と変な美ス男236[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:31:05.27 ID:3Dl4Ycda [53/77]
「あれ、ワルキャスの兄貴? お久しぶりです」
「お? 本当だ。 兄貴、ご無沙汰してます」
店内に入ってきた元ローグスAとBがワルキャスを見つけてワルキャス達の卓に
行くと、2人してワルキャスに声をかける。
元ローグスAとBの所属していた組織はワルキャスのいたグランブルファミリー
傘下だったので2人共ワルキャスと面識があったのである。
流石に自分達よりも上位の組織にいた事から、ワルキャスに対して珍しく敬語に
なる元ローグスAとBの2人。
「おお? ローグスAにBじゃねぇか! お前ら、如何したんだ、こんな所で?」
「いやぁ俺達、堅気になれたもんで・・・」
「そうそう。 何つーか、あれもキャスっ子のお蔭、つーんかなぁ・・・」
ワルキャスに対してローグスから堅気になった事を伝える元ローグスの2人。
2人揃って歯切れが悪いのは、堅気になるきっかけのキャスっ子関連の事について
言い難い所為、と・・・。
なんせ、キャスっ子達と知り合ったきっかけからして、キャスっ子達を騙して
売り飛ばそうとした事だし、自業自得とはいえ、この2人以外は総数一桁とはいえ
所属していた組織丸々キャスっ子達が潰した訳で・・・。
206 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:34:51.03 ID:0a0v5pXE [5/5]
支援支援
450「すー すー」
箱「し・・・死ぬかと思った・・・」
207 名前:440と変な美ス男237[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 09:35:32.85 ID:3Dl4Ycda [54/77]
「ちょっと待ってろ。 おしっ、と。 後は椅子持ってくりゃ何とかなるか」
他の卓を周って余っている徳利とグラスを取ってきて自分達の卓に置くと椅子を
取りに行こうとするワルキャス。
徳利と酒用の空のグラスは恐らく4卓から持ってきたのだろう。
たゆんさん一家は全員フルーツジュースになってるし、幾ら黙キャスと黙キャスの
GH410に代わって貰ったとはいえ、流石に中年キャストと青年キャストの2人も
任務中には酒は飲まないし。
青キャス子とGH411とGH441の3人もどちらかというと、飲むより食べる
方に集中していた。
『あー。 それなら、ちょっと待った。 ん、しょっと。 これで大丈夫じゃね?』
「え? ご主人様!?」
椅子を取りに行こうとしたワルキャスを『』が止めると、『』のGH440を膝の
上に乗せた。
不意の事でちょっとびっくりしている『』のGH440。
顔が赤いのは酒の所為か、それとも『』の膝の上に乗っている所為なのだろうか?
既に変態のGH440も変態の膝の上だし、これで2人分の席は空いた。
ご主人様の膝の上の変態のGH440と『』のGH440を羨ましそうな目で見ている
ワルパシリ。
208 名前:440と変な美ス男238[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:05:52.05 ID:3Dl4Ycda [55/77]
「あっと、兄貴。 実はもう1人、いまして・・・」
「実は、こいつおん・・・」
「違ぇよっ! 娘さんはキャスっ子さんにお礼を言いに来たっつぅの!」
「へいへい。 そういう事にしときましょうかねぇ」
そう言いながら脇にずれて、今迄2人の後ろにいて見えていなかった娘さんを示す
元ローグスAと、元ローグスAに女が出来たと冷かそうとした元ローグスBだったが
元ローグスAに途中で遮られた。
顔を赤くしながら、娘さんがここに来た理由がキャスっ子にお礼を言う為と続ける
元ローグスA。
意地の悪い笑みを元ローグスAに向けながらそういう事に、と返す元ローグスB。
その後に聞こえない程の小声で良かったな、と呟いて。
「ほう。 それなら最後にでも言うとして折角来たんだから、座って食ってけや」
椅子を取りに行こうとしたワルキャスだったが、ふと羨ましそうに膝の上にいる変態と
『』のGH440の2人を見ているワリパシリに気が付いて、ワルパシリの方を見た。
自分の方を見ているワルキャスに気が付いたワルパシリがワルキャスから顔を反らした。
顔が赤い理由はご主人様の膝の上にいる2人のGH440を見て羨ましがっていた自分を
見られた所為だろうか、それとも自分もそうしたいという考えを見透かされたと感じた為
だろうか?
209 名前:440と変な美ス男239[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:09:57.46 ID:3Dl4Ycda [56/77]
「おらよっと。 なんでぇ、可愛い所もあるじゃねーか」
「ば、バキャスト! 違ぇっつーの!」
「はい。 どうぞ、食べていって下さいね」
ワルキャスがワルパシリを膝の上に乗せると、真っ赤になりながらワルキャスに
反論したワルパシリ。 でも、何処となく嬉しそうではあるが。
3人分の席が空いたので、其々席に付く元ローグスAとBに娘さん。
早速スキヤキの具の盛られた小鉢がラピスから3人に渡された。
「そう言えばお前ら、よくここが解ったな?」
「元はキャスっ子が俺の実家の側にミッション絡みで来て、その際に俺とバッタリ会って
今回の事と場所、教えてくれましてね。
んでもって今度は俺が、元ローグスAの居場所をキャスっ子に教えたって訳でして。
キャスっ子が、元ローグスAにもスキヤキの事を教えるって言い始めたもんで」
「その際にキャスっ子さんがお薬2個、使ってお母さんの病気を治してくれたんです」
「いやぁ薬っつっても、ソルアトマイザーとスターアトマイザーなんですけどね・・・」
ふと、思った疑問を聞いてみたワルキャスに元ローグスBが経緯を答えると、
娘さんが自分達の所にその後来たキャスっ子が、母親の病気を治してくれた事を話すと、
元ローグスAがキャスっ子の使った薬の内容を補足した。
キャスっ子はソルアトマイザーを使った! お母さんの病気という名前の状態異常が
回復した! キャスっ子はスターアトマイザーを使った! お母さんの体力が全快した!
こんな感じでしょうか?
210 名前:440と変な美ス男240[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:17:41.25 ID:3Dl4Ycda [57/77]
「あー・・・。 あの手の薬っちゃあ、ガーディアンズにしか売られてねぇからなぁ。
後は精々、製造先からの横なが・・・・」
「・・・」 ジロッ!
ワルキャスがガーディアンズで使っている薬の元ローグス時代での裏の入手法を
言おうとして、ラピスに無言で睨まれて途中で口を噤む・・・。
「ん? どうしたの、ラズリィ?」 ピカッ
ワルキャスの方を睨んだ際に変態と変態のGH440、『』と『』のGH440を
羨ましそうに見ているラズリィを見たラピスがラズリィに声をかけた際に1つの事が
思い浮かんだ。
「べ、別に何でもありません・・・」
(そりゃぁ羨ましいけど、まさか自分の方から言う訳にもいかないし・・・)
「あの人達が羨ましいんでしょ? ラズリィも私の膝の上に来る?」
(あー、もう解り易いのに無理しちゃって。 そんな所が、可愛いなぁ)
「いいい、いえ、そんな・・・」
(ご主人様の膝の上・・・。 初めての領域が・・・)
「ラズリィ、無理しなくてもいいよ?」 ヒョィ
(無理してる、無理してる・・・。 もうそろそろ、いいかな?)
「え? ええっ?!」
(ご主人様の膝の上っ! これはもしかして、このままご主人様の方を見ると
ご主人様と目が合って、その後に・・・)
真っ赤になって俯きながら答えたラズリィと、そんなラズリィの様子を見ながら
ラズリィとやり取りをしていたラピスがこの辺りでいいかな?とラズリィを自分の
膝の上に乗せた。
突然の事に驚きながらも、色々とその後のご主人様との事を自分の都合のいい方に
想像してどんどんブレインコアの温度が上昇し始めたラズリィ・・・。
211 名前:440と変な美ス男241[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:19:45.75 ID:3Dl4Ycda [58/77]
「もう、最初から言ってくれればいいのに?」
(流石にこの状況なら、羨ましくもなるよね? それなのに、もう)
「でも、ご主人様がご迷惑かと・・・」
(こんな絶好の機会、今日は堪能させて頂きますっ!)
「ラズリィってば、可愛いっ!」 ギュッ! ミシッ
(本当、素直じゃないなぁ。 そんな所が可愛いんだけど)
「ええっ!?」 プシュー
(ご主人様の膝の上&ホールドのコンボぉ・・・)
オーバーヒートに近付くラズリィを知ってか、知らいでか何時もの如くラズリィを
ラピスが自分の胸に抱き締めると、ご主人様の膝の上という状況がプラスされている
所為で普段抱き締められた時よりも、より短い時間でオーバーヒートして強制冷却
するラズリィだった。
ラピスに抱き締められた時にラズリィから、危険な音が聞こえた様な気もしたが。
ラズリィ、定期メンテの際には、フレームと間接周りはしっかりと診てもらおうな。
「『「おおっ!?」』」
変態、『』ワルキャスの3人共に、ラピスが膝上のラズリィを抱き締めた際に
身を乗り出しそうな勢いで見るというか、其々の膝の上に各自のPMがいなかったら
恐らく身を乗り出していたに違いない・・・。
そして、この後の展開は今迄以上の修羅場だろうに・・・。
誰しもがそんな惨状を想像出来たそんな矢先に、正しく変態のGH440、
『』のGH440、ワルキャスが動こうとした瞬間。
212 名前:440と変な美ス男242[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:26:15.82 ID:3Dl4Ycda [59/77]
「「ふぎゃあ、ふぎゃあ!」」
突然の双子の赤ちゃんの泣き声に、5卓の全員が泣き声の元を向いた。
テキパキと赤ちゃん達の面倒を看る美ス男とキャスっ子達の組み合わせに最初の内は
呆然と見つめる面々・・・。
「こいつは・・・」
『意外・・・』
「だよな・・・」
見た目の素直な感想を洩らす変態、『』、ワルキャスの3人。
なんせ最低身長のキャストのキャスっ子とGH414の2人という、普通ならまず
子を生す事が出来ない上に2人共子供の大きさなのだから。
「・・・」
(はあ・・・。 もし私が子守をするとしたら、変態とヒュマ娘との赤ちゃん
なのかなぁ・・・)
「・・・」
(ご主人様の子供って、想像つかないなぁ・・・)
「・・・」
(子供かぁ・・・。 バキャストの相手っつーたらニュマ姉か・・・。 あー!
止め、止めっ! オレってば何考えてんだっつーの!
バキャストなんだから、子供なんざ、出来ねーだろーが!・・・)
そして一様に無言ながらも、其々で胸中複雑な心境の変態のGH440と『』の
GH440とワルパシリ。
213 名前:440と変な美ス男243[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:30:22.64 ID:3Dl4Ycda [60/77]
「母親、かぁ・・・。 私も何時かはそうなるのかな」
「ご主人様でしたら、望めばなれますよ。 それこそ候補なんて探せば幾らでも」
(最も、ご主人様の魅力なら引く手数多でも、邪まな連中は私が全て排除しますっ!
下心だけでご主人様に近付く輩は、灰の一片たりとも残さずに、この私が全員
燃やし尽くしますっ! これが完全燃焼ですっ!)
同姓であるが故に自分も何れはそうなるのかな?など、とふと思ったラピスに
ご主人様なら望めば幾らでも相手はいます、と答えつつも、内心ではその相手を全て
燃やす気満々のラズリィ・・・。
そんなキャスっ子とGH414の2人の光景を不思議と見る者、胸中複雑な者、
己の先を重ねる者、内心穏やかでない者と其々でありながらも、皆が静かにキャスっ子と
GH414を見守っていた。
これにて5卓終了
214 名前:440と変な美ス男244[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:38:34.32 ID:3Dl4Ycda [61/77]
6卓
「あら。 徳利で出すなんて、解ってるわねぇ。 美しい心がけよぉ」
「マスター、この器は徳利というのですか?」
配られた徳利を見て関心する美ス男の徳利という聞き慣れない名称を聞いて、徳利を
1本手にして徳利の事を美ス男に訊く440ちゃん。 実は意外と知りたがり屋さん?
「そうよぉ。 ニューディズ製で、ニューディズ産のお酒を入れて出す為の器よん」
「という事は料理に合わせたお酒を、そのお酒に合わせた器で出すと?」
「そういう事よん。 そういった趣も大事ねぇ。 煮え加減も大事だけどぉ」
440ちゃんの問いに答えた後も更なる440ちゃんからの質問に答えながら、長箸で
具の煮え具合を確かめる美ス男。
無論こうして目の前で調理して皆に出す以上は、最も最適なタイミングを見計らう事は
質問に答えながらでも忘れない。
215 名前:440と変な美ス男245[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:40:05.37 ID:3Dl4Ycda [62/77]
「414ちゃん、おさけのむー?」
配られた徳利を見ながら、スキヤキを食べているGH414にお酒を飲むかどうかを
訊いてみるキャスっ子。
自分の前には空のグラスを用意していない所を見ると、GH414には訊いてはいるが
本人はお酒を飲む気は無いようだが。
いや、これで飲みっぷりと飲んだ後の態度がオヤジ化したら、流石に色々とまずいと
思うぞ。 特に大トラ化だけは止めてくれ・・・。
キャスっ子の場合だけは大トラ化すると、その時にGH414が素面だったとしても
シンクロナイズドフラッターシステム起動で2人に増えるのだから・・・。
2人してトルダンでそこら中飛ばれまくったら、目も当てられんわ・・・。
飲んだら飛ぶな、飛ぶなら飲むな・・・。
「いらなーい」 モギモギ
暫く徳利とフルーツジュースを見比べた後に、いらないと断って再びスキヤキを
食べ始めるGH414。
216 名前:440と変な美ス男246[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:43:36.17 ID:3Dl4Ycda [63/77]
「そかー」 トコトコ ヨジヨジ トクトク ヒョィッ トコトコ コトッ
その返事を聞いてキャスっ子が自分の席を離れると、カウンターの方にトコトコと
向った。
カウンター前に固定してある椅子をよじ登り、カウンターの上に手が届く様にすると
ようやくカウンターの上に置いてあったフルーツジュースの入った水差しから、側にある
空コップにフルーツジュースを注ぐと椅子から降りて、フルーツジュースの入ったコップを
手にして自分の席に戻り、GH414の前にフルーツジュースのコップを置いた。
最低身長のキャスっ子だと、この様な一寸高目に設定されている事の多い飲食店などの
カウンターの上の物をどうにかするにも一苦労なのだ・・・。
なんせカウンターに設置してある椅子の高さは、丁度キャスっ子の肩の高さと同じだった。
カウンターの上は目線の上、すなわちカウンター上の奥の方に関してはキャスっ子からは
死角になるという・・・。
「ありがとー」 コクコク
「はーい」 モギモギ
目の前に置かれたフルーツジュースを見て、嬉しそうにキャスっ子にお礼を言ってから、
フルーツジュースを飲むGH414と、自分も嬉しそうにお礼に答えた後にスキヤキを
食べる事を再開したキャスっ子。 因みにキャスっ子もずっとフルーツジュースである。
217 名前:440と変な美ス男247[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 10:49:26.33 ID:3Dl4Ycda [64/77]
「所で我が主よ、流石にそれは飲み過ぎでは・・・」
「んー、これ位平気だってばぁ。 432ってば固いのよねぇ。
そんなに何時も固い事ばっかり拘ってると、動作まで固まっちゃうわよ?
そうなったら蝶々、追い駆けられなくなるからね?」
「それはGH430だけですっ!」
「・・・」 ギロッ!
ご主人様の結構ハイペースな飲み方を注意するGH432だったが、ご主人様から
固っ苦しいと言われた後の冗談に、ついつい気付かずに言ってはいけない返し言葉を
言ってしまった・・・。
そう、この卓にはGH430がいるのだ。
それも今は丸くなったとはいえ、戦闘狂なご主人様と毎晩の様に自室内でも訓練している
GH430に対してである・・・。
無言でGH432を睨んだ後に、ご主人様の黒キャス子に目を向けたGH430。
ご主人様に向けた目がこれ、やっちゃってもいいですか?と静かに語っていた。
そして、このスキヤキ会場にいるもう1人のGH430には聞こえてなくて幸いだった。
そう、もう1人のGH430こと”狂犬”に・・・。
過去スレを見るとGH430という型番はどちらかというと戦闘では余り役に立たない
などの傾向や風潮が見られるのだが、このスキヤキ会場内のGH430を見ている限りは
そうは思えないというか、殊更戦闘になると最も過激な気がするが・・・。
218 名前:440と変な美ス男248[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:23:52.65 ID:3Dl4Ycda [65/77]
「そうねぇ、終った後ならいいかしら? うふふ・・・」
黒キャス子のGH430の目線に答える相変らず笑ってはいるが、目が笑っていない
黒キャス子。
スキヤキ会が終った後ならと、ご主人様の了承を得て、それなら終った後に何時、何処で
どう仕掛けるか?と考えようとしたGH430だったのだが、ご主人様のとある様子に
気が付いて慌ててその考えを放り出した。
ご主人様の右手にはお酒の入ったコップ、左手がナノトランサーの直ぐ脇に・・・。
まずい・・・。 これはまずいです・・・。 その手は今にも短銃を取り出す気ですかっ!
1人、2人だけならいいですけど、流石にこの人数の時は自重して下さいっ!
周り全部、敵にする気ですかっ!
いや、相手が1人や2人だけならいいのか?
その考え方は君も中々ご主人様色に染まってきてると思うぞ、黒キャス子のGH430?
「ご主人様、流石にこの人数は・・・」
「なぁに? 430? うふふふ・・・」
ああああ・・・。 ご主人様、飲んでますねっ! もしかして、もうそろそろ何かの
スイッチが入っちゃう位飲んでますねっ? まずい、これは何とかしないと・・・。
はっ?! これは以前に聞いたアレを試す? 試してみるしか? 非常に危険とは
聞きましたが。 そうと決めたら、私は目標を索敵する為にスキヤキの鍋を見つめるっ!
219 名前:440と変な美ス男249[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:29:29.69 ID:3Dl4Ycda [66/77]
「んー。 いい加減に煮えたわねぇ」
「美ス男さん、その焼き豆腐下さいっ!」 ビシッ
「あら。 よく見てたわねぇ。 丁度よく染込んでいい色に変わってるわよぉ」
目標発見! しかも丁度鍋奉行の美ス男さんも同時に気が付きました。
私は索敵を済ませてロックオン済みの目標を確保すべく、小鉢を差し出すっ!
自分と同じタイミングだった事に、感心した美ス男さんが焼き豆腐を掬う為に長箸を
お玉に持ち替えたのを見て、私は焼き豆腐のコンディションを確信した。 これならいける!
「ご主人様、焼き豆腐が丁度いい加減に煮えましたので、どうぞ。
スキヤキの汁を吸って、いい感じに色も変わっていますし、丁度いいかと。
この食べ頃のうちに」
「あら、気が利くわね」
私の焼き豆腐の盛られた小鉢を丁度空いていたご主人様の小鉢と交換する。
これもご主人様を止める為、ごめんなさい、と心の中で呟く・・・。
「あら?」 スパッ
「ご主人様。 柔らかいようですし、そのままツルっといってみては?」
「そうね、そうしようかしら」 ツルッ
ご主人様が焼き豆腐を箸で掴もうとして、柔らかい為に掴めなくて、焼き豆腐を箸で
切ってしまう。 丁度固い表面に焼きの入った部分は下側になっていた・・・。
そんなご主人様を見て、私は小鉢に口を付けてツルッといってみては?と提案する。
ご主人様、430は悪い子です・・・。
220 名前:440と変な美ス男250[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:35:37.29 ID:3Dl4Ycda [67/77]
「ア゛ーッ! ア゛ーッ゛ッ゛ッ゛イ゛ッー!」 ゴロゴロ ゴロゴロゴロ
「あら。 やっちゃったのねぇ・・・。」 ダッ
飲み込んだ焼き豆腐の熱さに苦しみ悶えながら、床中を転げ周る黒キャス子。
飲み込んでから、舌、口中、食道、胃と熱に苛まれたのだろう。
皆さんもくれぐれも、煮物の豆腐や焼き豆腐を食べる時はご注意を。
特に、玉子の無い湯豆腐などは危険かもしれません・・・。
そしてその惨状を見て、何が起こったかを理解してテーブルの上を確認するや
カウンターに向って走る美ス男。
カウンターの上に置いてあった水差しからコップに水を注いで手にして戻ると、
440ちゃんにコップを渡す。
「アタシが押さえるから、お水飲ませてあげてねぇ」 ガッ!
「はい、マスター」 コクコク
「・・・」 ガクッ
そこら中の床上を転げまわる黒キャス子を何とか美ス男が押さえて動きを止める。
よく見ると動かない様に押さえているというか、黒キャス子に袈裟固めが極まっている様な
気がするのだが・・・。 それも教本に載っている挿絵の様に完璧に。
そこに440ちゃんが黒キャス子にコップの水を飲ませると、やっと熱の苦しみから
解放された黒キャス子が動きを止めた。
それよりも、寧ろ今迄の体内を苛む熱のダメージで緊急停止したのではなかろうか・・・。
焼き豆腐恐るべし・・・。 南無・・・。
221 名前:440と変な美ス男251[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:42:59.30 ID:3Dl4Ycda [68/77]
「「?」」 キョトン
「・・・」
「・・・」
「・・・」
(私は何も見てない、何も聞こえない・・・)
そんな惨状をキョトンと見ているキャスっ子とGH414。
熱かったら玉子を使うといい、と言われた事を素直に実行していたのでこの惨状が何故に
起こったのか理解していないのだろう。
うわぁ、という様な表情でこの惨状を無言で見つめる光の主とGH432。
2人共内心は自分はやらなくてよかった、という所だろうか・・・。
そしてギュッと固く目を瞑り、イヤーパーツを手で塞ぐ黒キャス子のGH430。
心の中で何も見てない、何も聞こえないと繰り返し呟きながら・・・
「まさか430にこうもやられるとは、私もまだまだね」
「ごめんなさい・・・」
緊急停止から回復した黒キャス子が自分の席に戻りつつ、黒キャス子のGH430の方を
見ながら呟いた。
その瞳にあるのはここまでも成長?したGH430に対しての喜び、この後の黒キャス子の
GH430に対する楽しみ、侮りがたい相手としての注意など、様々なものが見受けられた。
これからの毎日の日課のGH430との訓練の内容がより一層ハードになる様な気がするが
それはまた後日の事である。
ご主人様の己の成長?を褒めるべく言葉をかけられたが、やはり先程の焼き豆腐を敢えて
飲み込ませた事に対する罪悪感からか、ご主人様に謝りつつ俯く黒キャス子のGH430。
ずっと罪悪感にかられた為か、黒キャス子のGH430がついつい周囲に対しての気配りを
怠ったそんな状況を正しく虎視眈々と狙っていた者がいた。
222 名前:440と変な美ス男252[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:49:50.57 ID:3Dl4Ycda [69/77]
「我、GH43X、持ち帰る、その時、今!」
「ええっ!?」
ここぞ、とばかりにGH43Xと間違えて黒キャス子のGH430の事をお持ち帰りしようと
酔っ払った獣虎がGH430に襲い掛かる! 大トラ化したのはこいつか。 獣虎故に・・・。
慌てて突き出された獣虎の両手を掻い潜って避ける黒キャス子のGH430。
どうやら酔っ払っている獣虎はGH430型の髪飾り等の”形”だけで判断している様だ。
「お前、やっぱり、強い。 だが、我、お前より、強い!」 ピカー!
「え? それってもしかしてー!?」
黒キャス子のGH430が己が捕まえようとしたのを避けられたと知るや、ナノブラストの
ヴンデ・ヴァルを発動した獣虎。
獣虎が光に包まれたのを見てナノブラスト発動と判断すると、それなら手加減する必要は無いと
やる気満々のGH430。
223 名前:440と変な美ス男253[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:56:59.22 ID:3Dl4Ycda [70/77]
「我、今日こそ、GH43X、持ち帰る!」
「私はGH43Xじゃないですぅぅっ!」
ヒュマ助の脇を黒キャス子のGH430が駆け抜けていった。
青い巨大な獣、ヴンデ・ヴァルにナノブラストした獣虎に追い駆けられて・・・。
「ご主人様ぁぁぁっ! 見てないで止めて下さいよぉ!」
「それ位、自分で1人で何とかしなさい。 掴まった所で多分お嫁さんになる位だから、死には
しないわよ?」
「って、青ナノですよっ!? 無敵じゃないですかぁぁぁっ! それにお嫁さんって、どういう事
ですかぁぁっ!」
ヴンデ・ヴァルにナノブラストした獣虎に追い駆けられる黒キャス子のGH430を生温かい目で
見守る黒キャス子。 もしかしたら焼き豆腐の事を根に持っているのか?
224 名前:440と変な美ス男254[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 11:59:33.74 ID:3Dl4Ycda [71/77]
「随分と何かと個性的な人達が集まっていますね、主よ。 あれ?」 キョロキョロ
今迄の各卓の騒ぎの事を主はどう思いますか?とGH432が問いかけようとした時だった。
GH432が立っている場所はスキヤキ会の会場である飯店内ではなく、石造りで数多くの席の
連なる一室。
何故、この様な場所に?、主は何処に?、とキョロキョロと辺りを見回すGH432。
どうもこの場所に見覚えが有る様な無い様な?、そんな疑問を抱きながら。
「この場所に集った各々もこの部屋に席を有する資格を持つ者達」
GH432にとって聞き覚えの有る様な無い様などこからともなく聞こえてくる女主人の声。
連なった席の先に見えるスキヤキ会場にいる各々の、1人ずつその姿が消える度に姿が消えた者の
名が刻まれた席が1つずつ増えていく。
1人、又1人と連なった席の先に見えるスキヤキ会場の面々が1人消えては席が1つ増える、
を繰り返してスキヤキ会場から全ての姿が消えると、席の先に見えていたスキヤキ会場自体も消えた。
「英雄は1人じゃない」
再度聞こえた女主人の声に声の主を探して見渡すGH432だったが、声の主は見付らなかった。
その際に残された席のうち、GH432がこの場所に立っていた時点から存在していた席の中の
幾つかにはGH432が見知った英雄と称された名前も見受けられた。
225 名前:440と変な美ス男255[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 12:07:33.73 ID:3Dl4Ycda [72/77]
「それは己が試練を知り、挑み、乗り越えた結果。 試練に関る、拒むも、また己次第」
女主人の声が響くと今度は誰もいないスキヤキ会場が連なる席の先に見え、席が1つ消えては
スキヤキ会場に1人、その姿を現わす。
席が1つ消えてはスキヤキ会場に1人ずつ増えるを繰り返した後に、やがて残った席の数が最初に
この場に立っていた時の数に戻った。
「英雄は生まれ出でるものではない。 己の行うべき事を遂げた者が後にそう称される」
女主人の声が響くと、連なる席の先に見えていたスキヤキ会場が消えた。
「かの場所はこの部屋に席を有する資格を持つ者達が数多く集っていたに過ぎない。
かの場所以外に集う 今だ見ぬ英雄たらんとする者を導く事が、戦乙女の名を持つ
汝の務め」
「「ふぎゃあ、ふぎゃあ!」」
「あれっ?」
突然響いた双子の赤ちゃんの泣き声。
その泣き声で我に返ったGH432。 気が付けば元のスキヤキ会場で自分の席に座っている。
GH43Xと間違えて黒キャス子のGH430を追い駆けていた獣虎と追い駆けられて逃げ回る
黒キャス子のGH430も足を止めた。
226 名前:440と変な美ス男256[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 12:15:06.71 ID:3Dl4Ycda [73/77]
「あら。 キャスっ子ちゃん、行くわよぉ」 ダッ
「はーい。 いてくるねー」 ダッ
「いてらー」
双子の赤ちゃんが泣き始めたとほぼ同時にキャスっ子に声をかけて泣き声の元に向った美ス男。
同じく赤ちゃんの泣き声と同時に泣き声の元に向かいながら、美ス男に返事をしてGH414に
自分も行って来ると伝えたキャスっ子。 キャスっ子を見送ったGH414。
「はい、貸してねぇ。 んー、オムツは汚れてないわねぇ。 ミルクの時間かしらぁ」
「かしてー」
ジャスミンとリカから双子を抱き受けてあやし始める美ス男とキャスっ子。
「キャスっ子ちゃん、2人看れるかしらぁ? ミルクの準備、貸してねぇ」
ビ-ストの嗅覚で双子のオムツが汚れていない事からミルクの時間と判断した美ス男が
キャスっ子に双子の面倒を看れるかを確認すると、ジャスミンとリカにミルクの準備を
渡す様に促す。
キャスっ子の元にGH414が来てキャスっ子と同じ様に赤ちゃんをあやし始めた事を
確認すると何故か、妙に手馴れた手付きでミルクを準備した美ス男が互いに椅子に座って
膝の上で双子をあやしているキャスっ子とGH414にミルクを手渡して自分の席に戻った。
227 名前:440と変な美ス男257[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 12:21:06.09 ID:3Dl4Ycda [74/77]
「あの手際なら、いい主夫になれるんじゃない?」
「我が主よ、それは失礼かと。 確かに言われてみればその通りですが」
美ス男の手際の良さに対して妙な褒め方をした光の主とその事を指摘するGH432。
美ス男の手際を思い出して納得するも、実は内心で主の言った主夫とは、果たして主夫と
主婦のどちらとして言ったのだろうか?と考えていた・・・。
「人は見かけによらないものね。 430も覚えておいた方がいいんじゃない?」
「何故ですかぁぁっ!」
美ス男とキャスっ子の面倒の様を見ていた黒キャス子が素直な感想を述べた後に
430もそのうちに必要になるから、覚えておいた方がいいんじゃないと促す。
私はお嫁さんなんかにはなりません、そもそも普通のPMは子供は産めませんからと
全力で否定する黒キャス子のGH430。
そして騒ぎの元の獣虎はしこたま酒を飲んだ後で走り回った所為で完全に酔い潰れて
眠っていた・・・。 大抵こういった騒ぎの元凶は、後々に潰れてるなぁ・・・。
228 名前:440と変な美ス男258[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 12:32:07.28 ID:3Dl4Ycda [75/77]
「所でマスター。 流石にマスターが何が出来るか、という事には驚きませんが、
キャスっ子も子供の面倒を看るのが得意というのは意外です」
「そうなのよねぇ。 あの子、どういう訳か子供の面倒看るのに手馴れてるのよねぇ。
最初その事を知ったのはぁ、やっぱりこうして近くで赤ちゃんが泣いた時にぃ
泣き声に反応して駆けつけてまだ子育てに慣れていなかった母親の代わりに面倒看てた
キャスっ子ちゃんを見たのよねぇ」
自分の席に戻った美ス男にご主人様の事でなくキャスっ子の事を訊く440ちゃん。
いい加減にこのご主人様が予想外な事が得意だとしても、驚かなくなったようだ・・・。
そんな440ちゃんにキャスっ子が子守が得意だという事のあらましを伝える美ス男。
ただ、キャスっ子が子守が得意な理由までは知らないらしい。
「でもぉ、あの姿の前だと理由は必要無いと思うわよぉ?」
「そうですね。 本来でしたら違和感がある筈の組み合わせが何故か不思議と自然に
見えます」
229 名前:440と変な美ス男259[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 12:38:10.26 ID:3Dl4Ycda [76/77]
「「ゆりかごのうたを かなりやがうたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
お腹一杯になって眠くなり始めた双子をあやしながら、キャスっ子とGH414が
子守唄をハモりながら歌う。
「「ゆりかごのうえに びわのみがゆれるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
先程まで慌しかった店内が双子の泣き声でそちらに集中した後にキャスっ子と
GH414に視線が集まっていた。
「「ゆりかごのつなを きねずみがゆするよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
双子をあやしているキャスっ子とGH414。
キャストとPMという本来ならば子を生す事すら出来ず、母となる事の無い筈のこの
2人の姿が一つに重なる。
「「ゆりかごのゆめに きいろのつきがかかるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪」」
その姿は正しく”母”そのもの。
その姿を見て今迄騒々しかった店内が静かになると、キャスっ子とGH414が繰り返して
歌う子守唄だけが静かに、ゆっくりと響くのであった。
数々の奇しい出来事の起こった夜も、さながら更けて参りました。
忌まわしき事と胸に止めるは各々方次第、数奇夜忌もそろそろ幕引き近くと。
230 名前:440と変な美ス男[sage] 投稿日:2011/09/04(日) 13:03:28.39 ID:3Dl4Ycda [77/77]
新参者で御座います。
支援して頂いた方々、有難う御座いました。
タイミングに関しましてはお気になさらずに。
結構時間がかかった理由というのがネタが其々の卓とも交差している為に
最後まで全部書く必要があった所為で、今迄の様に途中のキリのいい場所で
投下、という形が取れなかったからでして・・・。
その分頑張って最後まで投下しました。 ロダにUPしようかとも思った
のですが、携帯で見ている方々もいますのでこの形となりました。
さるさん4回・・・。
箱氏、酒に弱いキャラですと速攻でリタイヤは寂しいですが、自分の中では
箱氏の書いた時のイメージでしたので今回の形になりました。 ご了承を。
450の名前と型番が一致しないという点、しっかりとネタにさせて頂きました。
そして数奇夜忌はまだ終っていませんので、もう暫くお借り致します。
スキヤキ後編は然程の容量にはならないと思いますので。
スレ124で書いた触発されたネタですが、書いていて形が変わりつつも、
シリーズ物になりそうな長さになりそうな気が・・・。
既にまだ途中で30Kとか・・・。
お目汚し&長々と駄文投下失礼しました。
231 名前: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/05(月) 02:02:52.34
ID:BqdUUJRm
>>230
投下乙です。
やっと終わりが見えてきましたね。
通し番号が凄い事になってますがw
もう一息、頑張ってくださいな。
232 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/05(月) 08:49:15.64 ID:6d4sW+ie
>>230
通し番号259ワロタwwww 300いくのかなw
>速攻でリタイヤ
いやあ箱はしゃーないですよ。 呑んだら離脱しかないですからw
まあその分相方が暴走しそうですがw
ていうか折角卓の終わりに一文加えて貰ったのに
全然効果的に支援できなくてスマンカッタ
233 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 19:51:41.51 ID:dyobzn5V
投下乙
久しぶりに来たからこれから読んでくる
234 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/07(水) 02:38:29.50 ID:y297rzu+
新参者で御座います
>>231
はい、やっとこれで最後が見えてきましたので、もう一踏ん張りして
最後まで頑張らせて頂きます。
>>232
やはり、早々に離脱した分は他に何か考えないと。 まだ終っていませんし。
支援に関しては気にせずに。 支援して頂けただけで十分ですので。
敢えて通し連番にしていますが、正直最初に書いた時はここまでも続くとは
思っていませんでした・・・。
300までですか。 ミッション?編とか、スキヤキ編クラスを書いたら、
一発で300超えそうですが・・・。
本当は100番と200番記念で何かやりたかったのですが、早々上手く
きりがよくはならなかったので結局何もやっていませんが。
300は丁度上手く終る様に狙ってみたいものです。 出来るかなぁ。
大抵書いていると長くなる事の方が多いだけに・・・。
235 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/07(水) 22:54:44.05 ID:WlSkUKcm
>>234
投稿乙です。追いついたぜ…
予想通りっちゃ予想通りなんだが、箱さん速攻リタイアワロタwww
皆、酒が入ってきて、大変な事になりそうですな。
ここからが本当の地獄だ…(良い意味でw
ところで、ちょっと説教臭くなるんだけど聞いてほしい。
今回、美ス男とキャスっ子の子守シーンがメインテーマになってるのは分かるんだが、
もう少し自然な感じにしてほしかったな。
出だしはいいんだ。グズった赤ちゃん達の近くにいた、
ぶっちゃけ一番似つかわしくない2人がてきぱきと子守を始める。
意外な展開で面白いと思う。
ただ、美ス男とキャスっ子、どれだけ子守がうまかろうが、
自分の子供がグズっている事に気づいていて、しかもすぐに駆けつけられる距離にいるにもかかわらず、
初対面の相手に一切声もかけないで、完全に子守を任せたままにする親はいないと思うんだ。
そりゃ初対面でも相手が産婦人科医とかその道のプロと分かっていたり、
自分が今その場所から離れる事で死人が出るとかなら任せっぱなしにするかもしれないが、
今はそういう状況じゃないからね。
ここまで書いておいていまさらだけど、俺は子供もいないし子育てもした事はない。
だから、親の気持ちなんて本当は分かってないと思う。ただ、自分が親ならやらないだろうと思った。
俺だったら、気づいたらすぐに駆け寄って、美ス男かキャスっ子に一声掛けてみて、後は赤ちゃんの様子しだいで
美ス男達に悪いと思いながらも任せるかもしれない。美ス男達と交代に手間取ってまたグズりだしたら意味無いからね。
結果は同じ「子守を任せる」なんだけど、ちょっとした描写でずいぶん見え方が違ってくると思うんだ。
長々と書いてゴメン。最後は俺だったらこうするってなっちゃったし。
1読者の考え方ですので、よければ参考にしてみてください。
ここからどうまく纏めてくれるのか。後編楽しみにしてます!頑張って!!!
236 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/08(木) 02:46:30.49 ID:0ykwM+li
[1/2]
新参者で御座います。
>>235
まずは描写が多いのでその様に思えるかもしれませんが、実は美ス男とキャスっ子の子守
はメインテーマでなかったりします。
自分の子供がグズっている事に気づいていて、しかもすぐに駆けつけられる距離にいるにもかかわらず、
初対面の相手に一切声もかけないで、完全に子守を任せたままにする親はいないと思うんだ。
それが出来ない状況として、酔っ払った箱とGH454の世話をしている
場面を先に出しています。
本来の親であるルドルフとロザリオが離れている場所にいる事を示す為に、
丁度他の面々が席を外している時に泣き出す、と赤ちゃん達が泣き出した際の
出だしに持ち出しましたが、ここでもう少しそういった状況が解る様に書いておく
べきでした。
そりゃ初対面でも相手が産婦人科医とかその道のプロと分かっていたり、
自分が今その場所から離れる事で死人が出るとかなら任せっぱなしにするかもしれないが、
今はそういう状況じゃないからね。
すぐに駆け寄って、美ス男かキャスっ子に一声掛けてみて、後は赤ちゃんの様子しだいで
美ス男達に悪いと思いながらも任せるかもしれない。美ス男達と交代に手間取ってまたグズりだしたら意味無いからね。
ルドルフとロザリオが美ス男とキャス子に子守を任せた理由は二人に任せても
大丈夫な事を予め確認している事と、「心を持つ兵器」として過ごした時期のある
ルドルフと元PMというロザリオの2人はGH454の事も捨て置く事も出来なかった
訳でして。
ロザリオの「うん。 何となくだけど、言いたい事は解る気がする」という台詞も
元PM故に回らない呂律でも言おうとしている事が伝わるという事ですな。
ともあれ、色々と書き足りなかった点があればこそですので、ご意見参考にして
後々に見直してどうした方が良かった?と考えてみたいと思います。
長さに関してはお気になさらず。 寧ろ、子守1つとってみてもこういった
意見が出るという事とその内容で参考になりますので。
期待にお答え出来る様に最後に向けてのもう一歩、努力致します。
237 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 09:39:50.34 ID:BQb3QHv1 [1/2]
>>236
たしかにメインテーマではないだろうよ。
しかしその文だけで矛盾していることに気づかないかね…
気づかないからそんな失礼なことも書いていられるんだろうな。
君の次の言い訳は「それもわかっててやってる、だがこういう理由が~」だ。
238 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 10:18:08.57 ID:3EgUEQDs
>>237
あなた「そういう人」だって分かって書いてますよねw
予想ごっこ楽しいですかw
239 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 15:00:39.24 ID:5dMYo6LV
まったりいこうよ
240 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 20:14:48.33 ID:BQb3QHv1 [2/2]
>>238
何回も同じように、今考えたってのがありありとわかるつまらんごまかしばかりなら予想もつくだろ。
そういう人だとわかっているなら受容しろとでも言いたいのか?
冗談じゃないよ気持ち悪い。
他人をだしにして自らを持ち上げる行為を咎められて見苦しい言い訳をする奴に賛同なんかできるか。
それぞれの作者さんがただってつまらん虚栄心に利用されるためにキャラを作ったんじゃないんだ。
あとお約束で言っとく。本人乙w
>>239
そうしたいのはやまやまだが、いい加減新参者の不遜な態度は目に余る。
>>89といい、ミスなどない逆らうなと文の端端からにじみ出てて、何様のつもりだと思う。はっきり言って見てて不快だ。