1 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00:43:40.03 ID:y6HlSbKq
[1/16]
合言葉は
( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
 ̄ ̄ ̄
[ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの?
( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ
[ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは?
( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ
[*´・ω・`]<エロネタなんだけど…
( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ
【PS0/PSU】ファンタシースターシリーズのエロパロ
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230886259/
[ ´;ω;`]<叩かれちゃった…
( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ
m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう
[ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは?
( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。
m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ
[ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど
( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/
保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/
( ゚д゚)<前スレ
【PSU】新ジャンル「パシリ」二十五体目
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1314206707/l50
( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう
2 名前:440と変な美ス男260[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00:53:19.09 ID:y6HlSbKq [2/16]
スキヤキ後編
お祭り騒ぎも兵共の夢の後、夜も静かに暮れた頃
念の為に最初に再度各卓の説明をしておきましょうか。
今回関連作品という形で題名を明記しました。 題名の無い
作品に関しましてはこちらで付けましたので、作者様方ご了承を
それと何分自分の把握している範囲での範疇ですので不備も有るかと
1卓
小ビス子と430シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
小ビス子、狂犬(GH430)
ご主人サン(ニューマンさん)、女帝(GH450)
とある440と金髪の少女、より
元不死身は不死身として小ビス子と430シリーズ(主に外伝)にも登場
エミリア(ヒュマ子)、元不死身(GH440)
中年ヒュマとGH440シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
中年ヒュマ(おっさん)、GH440
3 名前:440と変な美ス男261[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00:55:14.16 ID:y6HlSbKq [3/16]
2卓
パパと412シリーズ、より
マリア&イヴは出産編にて登場
ロザリオ(ロザリィ)、ジャスミン(GH433)
ルドルフ(ルド)、リカ(GH451)、マリア&イヴ(双子の赤ちゃん)
箱と450シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
箱(蒼箱)、450(GH454)
ヒュマ男と410シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ヒュマ男(クソヒューマン)、GH410(泥酔色情脳筋)
3卓
ヒュマ助飯店シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ヒュマ助(小太り)、GH442、GH422、
GH43X(補助腕付きの違法改造クバラPM)
この子アホの子430、より
罠師の恋人シリーズ、より
ヒュマ助飯店シリーズ内にも登場
沼虎(ニュマ男)、GH420、虎子(ニュマ子)、獣虎(ビス男)
(各自名称の虎はプロ虎ンザーの略)
4 名前:440と変な美ス男262[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00:57:17.66 ID:y6HlSbKq [4/16]
4卓
寡黙なキャスト、より
黙キャス、GH410
たゆんと410シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
たゆん(銀髪の肉食獣)、お嬢様(ニュマっ子なのじゃー)、GH410
中年キャスト、青年キャスト
青キャス子シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
青キャス子、GH411、GH441
5卓
ラピス&ラズリィシリーズ、より
440と変な美ス男シリーズ内にも登場
ラピス(銀髪のヒュマ子)、ラズリィ(GH450)
パシリと変態シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
変態(ニュマ男)、GH440
『』と440シリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
『』(ヒュマ男)、GH440
ワルキャスとワルパシリシリーズ、より
他にも数多くの作者様方々の作品内に登場。
ワルキャス、ワルパシリ(GH461)
440と変な美ス男シリーズ、ミッション?編アナザーサイド、より
元ローグスA
元ローグスB
娘さん(葱農家の娘さん)
5 名前:440と変な美ス男263[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00:59:27.02 ID:y6HlSbKq [5/16]
6卓
440と変な美ス男シリーズ、より
美ス男、440ちゃん(GH440)
キャスっ子、GH414
タクシーが来たりて笛を吹く、より
ときには風車に挑む騎士のように、より
金色の翼に乗りて行け、我が思いよ、より
誰も裁いてはならぬ、より
ファンタシースター20周年チャレンジモードシリーズ、より
戦乙女シリーズ若しくは女主人シリーズとの明記もあり。
光の主(ヒュマ子)、GH432
黒キャス子と430シリーズ、より
黒キャス子、GH430
騒ぎも料理も1段落ついてそろそろ締めという話になった時。
やっと起きた小ビス子が眠たい目をこしこしと擦りながらとてとてと前に出る。
「皆さん、用意した材料も終わりなので、そろそろ締めにするのです。 はぅ」
そして、そんな折に次の一言を今か、今か?と待っているラピスとラズリィの2人。
ナノトランサーに大量に用意したサ○・キうどん釜揚様が鎮座している。
釜揚げうどんというのは、茹でた後に水で麺を締めないでそのまま食べる食べ方であり、茹でた
釜から直接救い上げて食べる所から釜揚げの名が付いたものである。
これも単に中に収納しておけば鮮度の保たれるナノトランサーがあるからこそ、手打ち後の
生うどんのままの鮮度が保たれて釜揚げの食べ方が可能なのである。
6 名前:440と変な美ス男264[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:02:24.82 ID:y6HlSbKq [6/16]
「いいわねラズリィ。 これだけは譲れないわ! 機先を押さえて主導権を握るのよ!」
(うどん県民?の名に懸けて、おじやにスキヤキの”締め”の座は渡さないわ!」 ゴゴゴゴ
「はいっ! ご主人様っ!」 ドドーン!
(ご主人様が丹精込めて打ったうどん、この私がいる限り誰が何と言おうと食べて貰いますっ!)
ゴゴゴゴという擬音と今直ぐにでも噴火するかの様な火山が背後に似合いそうなラピスに爆発音と
共に5色の5本の煙が背後に似合いそうなラズリィ。 その2人が真剣な眼差しで次の言葉を待つ。
狙うはおじやの”お”と言う、その瞬間。 そのタイミングに出鼻を挫き、場を掌握する。
幸いにも小ビス子さんはニューディズ好きだから、手打ちと言えば興味を示す筈!
それに、女帝さんもニューディズ贔屓だし、美ス男さんも手打ちなら食い付くこと必定!
最悪でもニューディズの料理の締めはニューディズの食べ物で、これで押し通す!
「スキヤキの締めは今回はお・・・」
(行くわよ、ラズリィ!)
(はいっ! ご主人様!)
互いの視線でのアイコンタクトを交わして、今正にラピスとラズリィが立ち上がって小ビス子に声を
掛けようとした刹那のその続きの声は。
「うどんなのです。 はぅはぅ」
「あれ?」
「え?」
立ち上がろうとしてほんの少し腰を上げかけた姿勢で、猫騙しを受けた様に呆気に取られたラピスとラズリィ。
小ビス子が今回は、と言ったのは前回のスキヤキの時の締めがおじやだったので、今回の場合は、という意味だった。
そして締めがうどんなのには、実はもう1つの理由があったのである。
7 名前:440と変な美ス男265[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:05:31.45 ID:y6HlSbKq [7/16]
「あの、スキヤキの締めにと、私達もうどんを打って持ってきたんですけど?」
「そ、そうなんですっ! ご主人様が一生懸命打ちましたっ!」
「はう! 手打ちなのですかっ!」
「ほう。 そいつは大したものだねェ」
「でしたら、折角ですので、ラピスさんの手打ちうどんの方にしましょう。 袋入り製麺ですから後でも使えますし」
「あら。 やるわねぇ。 でもその方が美しいわぁ」
自分達もうどんを持ってきた事を告げたラピスとラズリィに対して、予想通りに反応した小ビス子、女帝、美ス男の
3人と、用意したのが加工済み製麺なので、後でも使えるので今回はラピスさんが打ってきてくれた手打ちうどんの方に
しましょうと、提案したヒュマ助。
まるでクーデターでも起すかの勢いだったラピスとラズリィの思惑とは違い、実に意外とあっけなく締めはうどんに
なったのである。 まる。 そしてうどん用の器が各卓に配られた。
それでは今回もまた其々の卓から見る事としてみましょうか。
1卓
「はぅ。 そろそろ煮えたのです。 美味しそうなのです。 はぅはぅ」
うどんが煮えた事を確認した小ビス子が皆にうどんの入った器を配る。
「またこうして一緒に食事できましたね」
狂犬がうどんの器片手に、皆に向って言いながら、最後に丁度目の前の席に座っていた元不死身に対して、
ややぎこちないながらも微笑みかける。
諜報部時代のあの灰色の…、冷たい部屋の中。 ベッドとデスクだけの、牢屋のような部屋の中。
美味しくもない食事を、不死身と二人で向かい合わせに並べながら、笑いあって食べていた時の事を
思い出しながら。
「最初のスキヤキの時以来なのです。 はぅ」
最初のスキヤキの事を、女帝とご主人サンを見ながら思い出す小ビス子。 あの時は楽しかったですね、
美味しかったですね430、とにこにこと笑いながら、狂犬に話しかけて。 その際に狂犬の視線の先が
元不死身に向いていたので、元不死身にもにっこりと笑いかける小ビス子とその視線に気が付いて微笑み
返す元不死身。
8 名前:440と変な美ス男266[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:16:16.08 ID:y6HlSbKq [8/16]
「そういえば、そうだねェ。 ご主人さん?」
「はい」
自分達の丁度前に座っている中年ヒュマと、中年ヒュマのGH440、小ビス子と狂犬、最後に元不死身に
意地の悪そうな、でも何処か楽しそうな目の笑顔を向けて後に、ご主人サンに話を振る女帝と、それに答える
ご主人サン。 中年ヒュマと中年ヒュマのGH440を見て、2月14日の惨劇と呼ばれた事件の最後の最後に
Gコロニーパージ中止命令が間に合った後にこの2人と一緒に食べた遅い昼食を、小ビス子と狂犬を見て前の
時のスキヤキの事と、同じく2月14日の惨劇の際に小ビス子と狂犬が不死身を止めに向った事を、元不死身を
見て、2月14日の惨劇の一ヶ月後に不死身と会った時の事を、それぞれに思い出しながら。
「あん時は昼食で買いに行かせて、食ったのは殆ど夕食の時間だったけどな」
「そうだぞ! 昼食の買出しに行って散々な目に会うわ、どっかのおっさんは心配かけるわ・・・」
女帝とご主人サンを見ながら、2月14日の惨劇と呼ばれた事件の最後の最後にGコロニーパージ中止命令が
間に合った後にこの2人と一緒に食べた遅い昼食を、思い出す中年ヒュマ。 昼食の買出しに行って戻ってくる
際に諜報部の連中に捕まり、怖い目に会った事と、その連中とおっさんが対峙して勝ったももの、突然おっさんが
倒れかけて心配したら、医者に止められていた急激な運動をした所為だったというオチが付いた時の事を思い出す
中年ヒュマのGH440。
「え? ちょっとちょっと、何よこの空気! あたし1人だけ置いてけぼりっ! 何その、妙な言わなくても
解っちゃってるっぽい雰囲気っ?」
狂犬と女帝の視線に丁度気が付いた元不死身がくすっ、と笑う。 皆が皆其々に視線や言葉を交わしながら食事を
進めていく中で1人だけ、蚊帳の外だったエミリアだった。 最も、元不死身は誰の言葉にも答えてはいないので、
傍から見れば別にエミリア1人だけという訳でもないのだが。
9 名前:440と変な美ス男267[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:20:27.86 ID:y6HlSbKq [9/16]
2卓
「よく眠ってるね。 あっちの2人もぐっすり眠ってるみたいだから自然に目を覚ますか、終りまで起こさない方が
いいのかな?」
「起す必要が無いなら無理に起す事もないだろう」
キャスっ子とGH414にお礼を言った後に双子用のベビーカーに移した、双子の赤ちゃんの寝顔を見ていた
ロザリオが箱とGH454の2人も起こさない方がいいのかな?とルドルフに聞いてみた。 同じく双子の赤ちゃんの
寝顔を見ているルドルフも、必要がないなら起さなくてもいいだろうと答える。 只今ベビーカーはロザリオの隣。
「ん。 もうそろそいいかな」
ラピスから聞いた茹でる目安の時間に合わせてうどんの湯で具合を見たロザリオがうどんの器を配る。
「うどんか。 この前のツミレうどんを思い出すな。 あれは美味かった」
「じゃ、今度また作るね」
「奥様、今度ツミレ入りうどんの作り方教えて下さいね」
「私ツミレ入りうどん、好きぃ♪」
うどんで以前に食卓で出たツミレうどんを思い出すルドルフにそれならまた作るね、と答えたロザリオ。
ルドルフって、今迄作ってた料理などからして洋食派と思ってたら、実は和食派だったようで。
因みにこのツミレ入りうどんは元はツミレ汁で、ツミレというと魚のすり身を想像する方が多いかもしれないが、
この家庭ではコルトバとオルアカの合挽きが主流らしい。
ルドルフがツミレうどんが好きだという事を聞いて今度レシピを教えて下さいね、とロザリオに頼むジャスミンと
素直に自分の好物の名を聞いて喜ぶリカ。 家庭的でいいなぁ。 既に家庭を築いていましたね、失礼しました・・・。
「あ。 そういえばヒュマ男さん、410さんは起さなくていいの?」
「ああ。 このままで構わない。 下手に起すと面倒になり兼ねんからな」
ロザリオがヒュマ男にうどんの器を渡した際に、ヒュマ男のGH410も寝たまま?だった事を思い出して聞いてみる。
現状はともかく、あれは寝たというより気絶させたが正解だと思うが・・・。
そしてヒュマ男がGH410を起さない理由、それは以前のスキヤキの際に酔っ払ったGH410がその時は狂犬の
一撃で気絶させられて、その後に起きてから臨界突破してケロケロを繰り返したという前科があるので、下手にこれ以上
食べさせない&起さない方がいいというヒュマ男の判断である。
10 名前:440と変な美ス男268[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:22:56.90 ID:y6HlSbKq [10/16]
「釘を刺しておいたが、結果は変わらないとはな。 これは今夜のうちから発って朝一で特訓だな」
そう、スキヤキ会開始前からヒュマ男に恥をかくな、と釘を刺されていたヒュマ男のGH410でしたが、結果は
ご覧の通りでして・・・。 酒癖の悪いPMって・・・。
そして下されるお馴染みのヒュマ男の特訓・・・。 しかも、夜の内から出発という事はモトゥブの奥地なのだろう。
もしかしてヒュマ男のGH410は明日は、イカ焼き2本持ったツンデレ親父とデートですか・・・。
きっつい酔い覚ましな気が・・・。 むしろ確かに酔いは醒めるかもしれませんが。
「こらー、はこー」
「うう、ごめんよー」
やはりお酒が入ると熟睡する箱とGH454の2人。 箱に寄り添う様に眠っているGH454は幸せそうなのだが
時々言う寝言の内容が、何時もの箱を追い駆けている時の口調なのが・・・。 一体、どんな夢を見ているやら。
そして何故か同じく寝言に拘らず、GH454の寝言に答えるかの様なタイミングで寝言を言う箱。 2人して同じ
内容の夢でも見ているのだろうか。
3卓
「ヒュマ助様、もうそろそろ大丈夫でしょうか」
「うん。 煮えたみたいだね」
うどんの湯で具合をヒュマ助に訊くGH442と、GH442が持っていた長箸を借りてうどんを挟んで湯で具合を
確認するヒュマ助。 湯で具合を確認した後に長箸をGH442に渡す。 普段は料理を作る側の労を労って交代した
鍋?奉行は未だにGH442で継続中である。 締めでも鍋奉行と呼ぶのだろうか? 煮るのに鍋は使ってはいるが。
ヒュマ助から長箸を受け取ったGH442がうどんの器を配っていく。 常に調理に携わる時には割烹着姿なのは
このGH442のお約束としておこう。 割烹着ってパシリ大通りで売っているのだろうか? まさか、手縫い?
「ヒュマ助、もうお酒無いのー?」
「・・・」 ジー
ヒュマ助に自分もお酌しようとするも、既に全ての徳利が空なので他にないか?とヒュマ助に訊くGH422と
ヒュマ助が追加の徳利を持ってきたら、すかさずにキープしようと無言で様子を伺うGH43X。
この卓はずっと飲みまくっていた連中がいるから、全ての徳利が空になっているのだが。 恐らくこの卓か5卓が
一番飲んでいるだろう。
11 名前:440と変な美ス男269[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:25:45.31 ID:y6HlSbKq [11/16]
「何だ、無くなったか。 どれ、他の卓からでも探してくるかねぇ」
「沼虎様、置いてけぼりはつれないですわ。 おチビちゃん、慰めてくださいます?」 ツツツ
「手前、酔って寄ってくるんじゃねー!」 メゴスッ!
余っている酒がないかと、他の卓に探しに行く沼虎だったが、既に余っている分はなかった。
1卓には女帝、2卓にはルドルフ、3卓には虎の字連中、5卓は変態&『』&ワルキャスとザルな連中がいて、
これらの卓に比べて比較的酒の減りの少ない4卓と6卓の余ってた分を、ワルキャスが回収していたのだった。
沼虎がいなくなると即座に目標をGH420に変えて、何時の間にかに気が付くと隣まで寄って来た虎子の喉に
地獄突きを入れるGH420。 それって、殺る気満々ですか・・・。
因みに大トラ化した後に酔い潰れた獣虎は、黒キャス子のGH430によって芋虫状態にフォトンロープで
ぐるぐる巻きにされていた。 フォトンロープって常に持ち歩いているんですか・・・。
4卓
「これでいい筈ですね。 じゃあ、配りますね」
うどんが煮えた事を確認して全員にたゆんさんのGH410がうどんの入った器を配り終わると、何かを
思い出したらしく一旦部屋に戻って来ますね、と言って席を立ってヒュマ助に店の奥の自室を借りると断ってから
ヴイジホンの自室への転送機能を立ち上げて、自室に戻った。 暫くしてから戻ったたゆんさんのGH410を
見てみると。
「これ、以前に贈って頂いたお洋服です」
「おー。 着替えてきたんか。 よく似合うんよー」
「うむ。 こっちの方がいいのじゃー」
GH410が着替えてきたのは、以前に第0遊撃隊の皆から「家族一同より」と書かれた手紙と共に送られてきた
私服の内の1着だった。 そして、その時はたゆんさんによってファッションショー状態になったのである。
着替えてきた、たゆんさんのGH410の服を見て、喜ぶたゆんさんとお嬢様。 PMスーツの着用義務とか
あったとしても、今宵は宴の席と目を瞑って貰いましょうか。
「態々着替えてきてくれたのか。 済まんな、嬢ちゃん」
「うんうん。 可愛い可愛い、よく似合ってるよ」
態々着替えてきてくれた事に礼を言う中年キャストに着替えてきたたゆんさんのGH410を可愛い、と褒める
青年キャスト。 間違いなくSSも撮っている事だろうが、ちゃんと戻ったら第0遊撃隊の他の連中にも見せる事。
なんせ一度、諜報の連中から取り上げたアモーレル姿のたゆんさんとたゆんさんのGH410のツーショットの
SSを隠匿しようとして他の方々のお怒りを買った前科があるのだから・・・。 流石に二度目はまずいですぜ。
12 名前:440と変な美ス男270[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:28:30.17 ID:y6HlSbKq [12/16]
「いいなぁ・・・」 ジー
(着てみたいなぁ・・・)
「いいですねぇ・・・」 ジー
(解っています、無理な事は解っていますが、やはり一度位は・・・)
「ウッ・・・」 ズキッ
(許してクレ・・・。 我が家ノ家計でハ、どんなに頑張ってモ当分ノ間は無理ダ・・・。 デモ、何時カ!)
そんなたゆんさんのGH410の私服を、羨ましそうに見た後にジーっと青キャス子を見つめ続けるGH411と
GH441の2人。 2人に見つめ続けられて黙ってしまった青キャス子・・・。 心の痛む音が聞こえた様な。
気持ちは解る。 なんせ酷い時は3日で一食、それもペロリーメイト1個のみという食生活をする様な有様では、
とてもじゃないが、PMスーツましてや贅沢品な私服など手を出す余裕は無いだろう。
GH411とGH441の2人もうちの赤字は爆発寸前、いやもう既にしていると解っていてはいても、やはり
一度は着てみてみたいと思うが女心。
5卓
「ちよっと気が抜けたけど、手を抜く気は無いわっ!」 ゴロゴロゴロ ビシャーン!
後ろに背負った暗雲から稲妻を轟かせるかの様な気迫でうどんの湯で具合を見ているラピス。 あの、もしもし
うどんの事になると、キャラ変わっていませんか・・・。
「おい、熱いから気を付けろよ?」
「うふぇふぇふぇ・・。 あ、はい」
渡されたうどんの器を持った時点で念の為に変態のGH440にも熱いからと、声をかけた変態だったが声を
かけられた当のGH440は上の空で、ご主人様の膝の上でストロベリィな妄想の世界に突入中だったりした。
ご主人様の声で慌てて元の世界に戻って来て、うどんの器を受け取る変態のGH440。 そのまま戻ってこないで
いきなり茹でたてのうどんを食べるのは危険かと・・・。
13 名前:440と変な美ス男271[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:32:34.95 ID:y6HlSbKq [13/16]
『何かコルトバヌードルみたいだな』
「こういうのがお好きでしたら、今度うちでも作りましょうか?」
うどんを見てコルトバヌードルを連想する『』に、こういったものが好きなら作りましょうか、と提案した『』の
GH440。 こうして『』が普通にしていれば、『』のGH440も普通のPMと変わらないのに・・・。
逆に言えば、『』のGH440の怒りを買う様な事をやらかしてる『』の自業自得? 『』の場合、『』のGH440が
第4形態になった直後に『』のGH440に撃たれる様な事を『』のGH440にやらかした位だし・・・。
「お? 酒が切れたみてーだな」
「じゃ、他の卓で余ってねーか、見てくっか」 ピョン
「何だ、気が利くじゃねーか」
「う、うっせーよ!」
うどんを受け取った後に酒を注ごうとして徳利に酒が入っていないので、逆さにしたままで2、3回振った後に
ワルキャスが呟くとワルパシリがワルキャスの膝の上から飛び降りて、他の卓にまだ余っている酒がないかを確認しに
他の卓へと向った。 そんなワルパシリの背中に声をかけたワルキャスに背中を向けたままで答えるワルパシリ。
ワルキャスに背中を向けたままで答えたのは、お察しの通り顔が赤い所為なのはお約束っと。
「はい、どうぞ。 あ・・・」
「ん。 ありが・・・」 ドゲシッ!
「あんだよ、うどんよりこっちの方があつ・・・。 っくぅぅぅ・・・」
席の場所の関係でラピスからうどんの器を受け取った娘さんが、元ローグスAにうどんの器を渡そうとした際に
右手でうどんの器の底を押さえて、器に添えようとした元ローグスAの左手が娘さんの右手の上に被さった。
その場で顔を赤くして固まる娘さんと、元ローグスAの2人。 そんな2人を冷やかそうととして元ローグスAに
思いっきり足を踏まれて押し黙る元ローグスB。 まるで以前にキャスっ子達を売っ払おうとしていた同一人物とは
思えない元ローグスAではあるが、人は変わるものである。 まる。
14 名前:440と変な美ス男272[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:35:27.20 ID:y6HlSbKq [14/16]
「打ちたてのままで持ってこれるって、こういう時はナノトランサーって便利だね。 ラズリィ?」
「はい。 ご主人様」 プシュー
(ご主人様の手で打ったうどん・・・。 ご主人様の手が? あんな風や、こんな風にっ!)
「ちょっと、ラズリィ!」
ナノトランサーに入れておけば鮮度が保たれたままという便利さ(ご都合主義?)故に、手打ちの状態そのままで
持ってこれた事をラズリィに言ったまではいいのだが、ラピスに返事をした後でオーバーヒートしたラズリィ。
そう言われてご主人様がうどんを打っている時の事を思い出すのはいいんだが、その後にオーバーヒートとか手打ち
から1体何を想像したのかね、君は・・・。
6卓
「んー。 折角のラピスちゃんの手打ち。 やっぱり茹でたてが一番よねぇ」
そしてここにも1人、妙にうどんに対して気合の入ってる人が・・・。 なんせ、長箸でうどんの1本をずっと
挟んだままで、真剣な表情で湯で具合を確認している位だし。 それもビシィ!とか擬音のつきそうなポーズで。
まあこれらの事でツッコむのも美ス男相手じゃ、いい加減今更だから一先ずおいとくとして。
茹で上がって火を止めた後の余熱での湯で具合まで考慮して、うどんの器を渡してるのは美ス男だけかと。
何もそこまでしな・・・。 え? 中途半端は美しくない? 後、のびたうどんも? 失礼しました・・・。
「うどんもおいしーねー」
「うん、おいしー」
相変らず食べてる時は幸せそうなキャスっ子とGH414。 決して未だこの時点では、GH414の型番を指して
「エロメイドろりえさん」(この後にさん、もしくはちゃん、のどちらを付けるかはお好みで)とは呼ばない様に。
そう呼ばれて追い掛け回されるのは、この後の事なので。
因みにこの2人も、ちゃんと箸は普通に使えてたりする。 ありがちな箸2本共まとめて逆手で握り込んで掻き込むと
いう食べ方ではなかったようで。
15 名前:440と変な美ス男273[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:39:53.35 ID:y6HlSbKq [15/16]
「結局最後まで食べ続けて、飲み続けましたか、我が主よ・・・」
「だって、料理もお酒もどっちも美味しいんだもん。 それなら、自然とそうなるじゃない?」
飲んでる量は目の前の空徳利の数で一目瞭然ですから。 美ス男と440ちゃん、キャスっ子とGH414の所はゼロ
黒キャス子とGH430の前でも2、3本となれば、後は言わずとも自ずと知れたもので・・・。
この様に大勢の皆々様方が一同に会する機会など、そうそうある訳でもありませんから、たまには1つ、ここは無礼講と
いう事で。 えっと、戦乙女の名に懸けて正道を往く、と? そうですね、失礼しました・・・。
「そういえば、430はお酒飲まなかったわね?」
「はい。 私はお酒じゃない方がいいです」
(酔った影響があるなら、素面の私の方が有利! 今夜の訓練は勝ちに行きます!)
黒キャス子に訊かれて答えた黒キャス子のGH430だったが、その目論見は色々な意味で外れる様な気がするが。
酔いとか、二日酔いもアンチメイトで1発な気がするし、前回の中篇の時にちょこーっと昔の戦闘狂なお姉様時代に
戻りかけてた事を忘れてはいませんか・・・。 もしもそうなりでもしたら、寧ろ難易度が上がるといいましょうか、
訓練の範疇で済むといいなぁ、とかそうなる様な気がするけど、気の所為っと・・・。
「あら。 440ちゃん、お酒飲んでないのねぇ」
「マスターが飲んでいないのに、私1人だけ飲むのもどうかと?」
何かをする時は常に全力の美ス男の事だから酔って判断力が落ちるなどという、美しくない事はしないとでも
言うのは解るとして、440ちゃんまでも律儀に付き合わなくてもいいのに。
やはり飲酒ネタはこのスレでのお約束だから1度飲ませてみてどうなるかをって、あの440ち・・・、いえ
440さん? 普段と変わらない表情で目が笑ってないのが凄く怖いんですけど・・・。 何時も笑ってるだけに。
続く
16 名前:440と変な美ス男[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 01:44:22.97 ID:y6HlSbKq [16/16]
新参者で御座います。
やっと書き終わりましたので、新スレ立てた際に投下させて頂きました。
睡魔に勝てそうにもないので、続きは明日にでも投下させて頂きます。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
17 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 10:47:32.01 ID:lUTfyRwu [1/2]
即死回避乙トトル
18 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 21:00:26.64 ID:60/iis2S
>>1乙
これはポニテじゃなくて乙なんだからね・・・あれ?
と言いつつ、即死回避保守
19 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 21:34:43.35 ID:lUTfyRwu [2/2]
即死は怖いよな
20 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 23:16:46.08 ID:Iv3hj9X5
1乙~
21 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 23:23:59.07 ID:Er11qdO0
いちおつ
みんなのPMは何?
俺は450
22 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 00:05:19.18 ID:zPsF1eWp [1/2]
>>21
俺のPMもメインは450
23 名前: 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 [『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/09/27(火) 00:21:30.64
ID:Pa4KVWmt
主 「言わずもがな。(キリッ」
GH450 『でしゃばらなくても・・・』
ちなみにたまに出てきてたGH422、GH433、GH440が
順番に2nd~4thキャラのPMだったりするがどうでもいいなw
即死回避保守~。
>>1乙です。
スキヤキ編(後編)きましたな。
途中との事なので、全部揃ってから読ませてもらいます。
つーかぶっちゃけ俺が睡魔に負k・・・Zzzz
24 名前:440と変な美ス男274[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:21:51.14 ID:7thwuNAc [1/17]
スキヤキ編 後編の続きです。
皆々様方がうどんも食べ終わった辺りで、ヒュマ助と小ビス子が前に来て並びまして。
「皆様方、本日はご満足頂けたでしょうか?」
「締めのおうどんも食べ終わった所で、第2回スキヤキ会も終了なのです。 はぅ」
「尚、お土産としてスキヤキ弁当をご用意致しましたので、皆様方、お持ち帰り下さい」
「みなさん、又会いましょうなのです! はう!」
ヒュマ助と小ビス子の締め括りのご挨拶で幕となった訳ですが、このスキヤキ弁当は?と申しますと、美ス男達が
持ってきた材料が多かったので、それならお土産にしようと、皆様方が集まる前に厨房内にてヒュマ助と小ビス子の
2人が用意していたのがこのお弁当用で、このお弁当にご飯を使ったので、締めがおじやでなく、うどんになった
理由でして。 帰り際に1人ずつにお土産のお弁当を渡しているヒュマ助と小ビス子の2人。
そして空いた卓から順にお片付けをしているGH442、GH422、GH43X、狂犬の4人のPM達。
後片付けといってもなんせ人数が人数ですからねぇ・・・。 しかも、440ちゃんは素材を入れていた、今は空と
なったクーラーボックスを自室まで持ち帰るのに、何度も飯店と自室とを往復中。
「あと、アタシからもお裾分けよん。 今回のスキヤキに使ったお肉、まだまだあるから持っていってねぇ」
今回のスキヤキ用に持ってきた肉のクーラーボックスは、実に最初に確保した90個中の50個。
その内の30個をスキヤキ用に出して、残りの20個をお裾分け用としていたのだった。
同じく帰り際に一組に1個ずつ肉のクーラーボックスを渡していく、美ス男。
今回のスキヤキ会で最初に決まっていた招待客計19組+キリのいい数と予備という事で、計20個のお裾分け分の
クーラーボックスを用意していたのですが・・・。
「ラピスちゃん達はぁ、後片付けはいいわよぉ。 アタシ達がやるからぁ。 急遽開始時間前に呼び出して、お手伝い
させちゃった訳だしぃ」
PM達が後片付けをしているのを見て、準備に携わっていたので自分達も後片付けを手伝おうとしていたラピスと
ラズリィに急遽準備のお手伝いさせたから、後片付けまでさせるのは悪いわぁ、と伝えた美ス男。
25 名前:440と変な美ス男275[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:23:34.20 ID:7thwuNAc [2/17]
「調理に携わると最後まで終らせないと、って」
「そうなのよねぇ。 確かにその考え方は美しいわぁ。 でもぉ今回はラピスちゃん達もぉ招待した側だからぁ、調理が
終った後はお客様側でいて欲しいわぁ」
「それでしたら、そうさせて貰いますね」
「そういう事でしたら私達も帰りましょうか、ご主人様」
(このままだと、料理の話とかで盛り上がりそうですし・・・。 相手が美ス男さんなら大丈夫な気もするけど)
自分が携わった料理なら最後の片付けまで、と言うラピスに今回は準備のお手伝いはさせたけど本来はお客様だから、と
理由を説明した美ス男。 理由を聞いて納得したラピスとラズリィ。
ご主人様と美ス男だとずっと、料理やニューディズの話で盛り上がりそうなので、帰りを促すラズリィだったが、ふと
美ス男なら問題ないのでは?という考えも頭をよぎった。 あの口調は如何見てもソッチの人と思われるでしょう・・・。
実際にミッション中とか、そこら中に薔薇振り撒いてるし・・・。
「はぁい。 後でうどん粉のイイ物が入ったらお裾分けに行くわねぇ。 あら。 ラズリィちゃん、アタシの顔に何か
付いてるかしらん?」
「いえ。 美ス男さんならいいお嫁さんになれるんじゃないかなって・・・」
(あうー・・・。 ど、どうしよう誤魔化すのに変な事言っちゃった。 でも美ス男さんなら、ありそうだし・・・。)
「あら。 アタシはノンケよん。 ただ、美しいものが好きなだけよぉ」 ザワッ! ピタ シーン
美ス男が自分にとって、敵になるかどうかを美ス男を見ながら考えていたラズリィの視線に気が付いた美ス男がラズリィに
声をかけると、考えていた事を誤魔化す為に言ったつもりでとんでもない事を言ったと自覚したラズリィだったが、寧ろ
それは素直な感想じゃないかと・・・。 その後の美ス男の一言で一瞬ざわめいた後に水を打った様に静まり返る店内。
「あはは・・・。 じゃ、帰ろっか、ラズリィ」
「は、はい・・・。 ご主人様」
「? はぁい。 またねぇ」
何とも言い難い表情で美ス男に挨拶をして自室へと戻ったラピスとラズリィであった・・・。 確かに2人の言わんと
する事は解るのだが、これは事実なのである・・・。
26 名前:440と変な美ス男276[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:28:27.74 ID:7thwuNAc [3/17]
「今日はご馳走になった。 土産まで貰っておきながら、こいつを起して礼を言わせられない事を許して欲しい。
起きた途端に前の時の二の舞は勘弁だからな。 このまま今夜の内に発つ事にする」
「無理に起す必要はないのです。 はぅはぅ」
お土産のスキヤキ弁当とお裾分けのクーラーボックスを仕舞って小ビス子達に礼を言いヒュマ男のGH410を起して
礼を言わせられない事への非礼を詫びるヒュマ男。 ここでヒュマ男のGH410を起して前回のスキヤキの時の様に
ケロケロになる事を避ける為の最後の予防策である。 小ビス子も寝ているなら、と起さなくてもいい旨を告げた。
明日はかなり遠くまで特訓に行くのでこのまま、今夜の内から出発する事を小ビス子に告げた後に、ヒュマ男の
GH410を回収しに行く。
「ご主人さまぁ・・・」
「・・・明日の朝からにするか。 失礼する」
「はぅ。 ヒューマンさん、またお会いしましょうなのです」
寝ているヒュマ男のGH410を小脇に抱えようとした際に、ヒュマ男のGH410が寝言でヒュマ男の名前を呼んだ
のを聞いてお姫様抱っこに持ち直して、特訓への出発を明日にすると呟くと、小ビス子達に挨拶をしてから自室に帰る
ヒュマ男だった。
「それじゃあ私達も帰るね、ヒュマ助さん。 それと、2人共離乳食に入ったから」
「そうでしたか。 それでしたら、離乳食も調べてみましょう」
「途中、騒がせて済まなかったな」
「お気になさらずに。 赤子は泣く事と寝る事が仕事、と言いますし」
眠っている双子の赤ちゃんを乗せた双子用ベビーカーを押しながらヒュマ助に声をかけたロザリオとルドルフ夫妻。
双子の赤ちゃんが離乳食に入った事を告げるロザリオと、途中で双子の赤ちゃんが泣き出した事を詫びるルドルフ。
離乳食に入ったと聞いてどういった物がいいか、調べてみましょうとロザリオに答え、それが赤子の仕事ですから、と
ルドルフに気にせずと言いながら、ガーディアンズになる前にいた孤児院で、自分より年下の子達の面倒を看ていた時の
事を思い出したヒュマ助。
27 名前:440と変な美ス男277[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:30:22.61 ID:7thwuNAc [4/17]
「430さん、また部屋に遊びに来てね」
「はい。 お誘い有難う御座います。 また後程寄らせて頂きますね」
「430が何時もお世話になっているのです。 ありがとうなのです。 はぅ」
「私の方も430さんには、お世話になっていますから」
しゃがんで目線の高さを合わせると狂犬にまた遊びに来てね、と誘うロザリオに丁寧な口調で答えた狂犬。
430が何時もお世話になっている事のお礼を言う小ビス子にも、しゃがんだままで小ビス子に目線の高さを合わせたまま
自分も430さんのお世話になっていますから、と答えてから、今度2人で遊びに来て下さいね、と付け加えたロザリオ。
「またね、小ビス子さん、430さん。 ヒュマ助さん、落ち着いたら皆で来るね」
「暫くの間は、落ち着かないかもしれんがな」
「失礼します」
「またねぇ~」
「はぅ 今度430と一緒に遊びに行くのです。 また会いましょうなのです はぅはぅ」
「ミスタ、ミセス、皆様方も帰りの道中お気を付けてお帰り下さい」
「また、皆さんで来て下さいね。 お待ちしていますので」
小ビス子、狂犬、ヒュマ助達と挨拶を交わして店の外に向う双子用ベビーカーを押すルドルフ、ジャスミン、リカだったが
ロザリオが店の外に向う途中で女帝とご主人サンに向って、肩の高さまで持ち上げた手を軽く振った。
その事に気が付いて、咥えていた煙管を手に持つと普段通りのやや意地の悪そうな笑みを浮かべる女帝と女帝のやや後ろに
控えていたご主人サンも、ほんの少し頭を下げて答える。
流石にガーディアンズが堂々とまぁふぃーあなお仕事のシャッチョさんであらせられる上に、お上(Gコロニー側)からも
散々目を付けられている”女帝”と仲良くしてるのはまずいでしょうから・・・。
「ご主人様、私達も帰りましょう」
「あら、どうしたの? 何か戻ってから楽しい事でもあるみたいじゃない?」
早く自室に帰ろうと促す黒キャス子のGH430。 どうやら、本気で今日の毎日恒例の午前0時の訓練は勝ちに行く気の
ようである。 そして、そんなGH430の内心を知ってか、知らずか・・・。
「そうねぇ、たまには訓練お休みにしましょうね。 何着か新しい服が手に入ったから」
「ええっ!」
「あら、430ったらそんなに嬉しいのね。 それじゃあ、お先に失礼するわね」
「はぅ。 似合うといいですねー。 黒キャス子さん、GH430さんまたなのです。 はぅはぅ」
新しい服が手に入ったと、帰ったらGH430を着替えさせる気満々の黒キャス子。 目論見が外れて驚いた事を
喜んだと黒キャス子に勘違いされたGH430。 これで更に駄目出しになった訳でして。
帰ってからご主人様によって着せ替え人形状態でも、あのまま獣虎に捕まって、獣虎のお嫁さんにさせられるよりは
多分まだマシだと思うが。
28 名前:440と変な美ス男278[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:33:05.09 ID:7thwuNAc [5/17]
「今日はご馳走さん。 また来るぜ」
「はい。 又、皆さんでいらして来て下さいね」
「・・・」
(また、次に来る時もヒュマ娘とニュマ娘の4人なのかなぁ・・・)
ヒュマ助に又来ると挨拶をした変態に皆さんで来てくださいね、とのヒュマ助の返答で本当は変態と2人でデートの
つもりがヒュマ娘とニュマ娘が後から来て全部で4人になって、結局そのまま4人で飯店に来た時の事を思い出して、
無言で落ち込んでいる変態のGH440。
「何、しょ気てんだ? 帰るぞ」
「あ・・・」
(こ、これは・・・。 うふぇふぇ)
そんな変態のGH440を見兼ねてかお姫様抱っこで抱き抱え上げて、お姫様抱っこのままで左手の平だけを
体の外側に向けてずらして、手の平と背中をヒュマ助に向けたままで左手の平をヒラヒラと動かして自室に
戻る変態と、変態にお姫様抱っこされて内心が素敵にストロベリィな変態のGH440。
「2人して最後まで寝ちゃってて、ごめんね・・・」
「気にする事はないのですよ。 みんなで楽しめたらそれでいいのです。 はぅ」
「う・・・。 頭が・・・」
「あんだ? 二日酔いかー? そーゆ時ぁ迎え酒に限るっとな!」 ガボッ!
「モガッ!」
途中で酔って眠ってしまった事を謝る箱に、楽しければいいのです、と気にしないでという小ビス子。
その2人の脇でちょっと頭を押さえているGH454。
そのGH454の様子を見たワルパシリが二日酔いには迎え酒と、GH454の口に酒瓶を突っ込んだ。
PMの習性でついつい飲んでしまったGH454。
29 名前:440と変な美ス男279[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:35:06.53 ID:7thwuNAc [6/17]
「おい、何飲ませたんだ?」
「あん? ハッピージュースだと思うぜ?」
「お? 冷蔵庫んなら全部飲んじまったろーが?」
「やべぇ、って事は後残ってんのは・・・」
「「特製ブルーフィーター!」」
特製ブルーフィーター。 それは下戸のキャストでも楽に飲めるようにワルキャスとワルパシリが研究に研究を重ね、
その性能はメギスタライド以上の能力アップに加え、精神的なリミッターを全て切るという代物。
以前、囚われの450を助けに行こうとする箱に対してワルキャスが用いた一品である。 本来の目的はミッション
終了後のお疲れ会の際に使用して、無事450と既成事実を作ってあげようという、ワルキャスのささやかな心遣いの
元に作られた物である。 その事を思い出して、ハモるワルキャスとワルパシリ。
「ごひゅじんたま~~~~」 ムギュッ
「呑んでるーーー!?」
「んふー」 ニコ
「な・・・なに?」
「ちゅう」
「はい?」
「ちゅーーーーーーーー!」
「ぎゃーーーーー!!」
箱に抱きつくGH454。 その時のGH454の呂律からして、GH454が酔っていると判断した箱。
焦り始めた箱にGH454が微笑んだ。 普段とちょっと様子の違うGH454に更に焦る箱。
そんな箱にチューをせがむGH454に対して、言われた意味が解らずについつい疑問の声を挙げる箱だったが、
その様子に業を煮やしたかGH454が実力行使に出る! 飯店の外に逃げ出した箱を物凄い勢いで、珍しく杖も無しに
追い駆けていくGH454。
30 名前:440と変な美ス男280[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:37:25.11 ID:7thwuNAc [7/17]
「箱さ・・・」
『やめいっ!』
「は、はぅ・・・。 そ、その・・・。 ご、ごめんなさい・・・」
『い、いやいや。 叫んだりして、済まんかったな』
逃げ出した箱を散弾銃を取り出そうとしながら、追い駆けようとした『』のGH440を止める『』。
叫ばれた事で怒っていると思った『』のGH440がシュンとして謝る。 『』が詫びたが、あぅあぅと言いながら涙目の
ままの『』のGH440。
『驚かせて悪かったな』 ポンポン
「ぐしぐし・・・」 プルプル
『帰んぞ。 しゃーねーな。』
「あぅ? ・・・」
『んじゃ、またな』
「はい。 又のご来店をお待ちしてますね」
『』が『』のGH440の頭をぽんぽんと叩きながら慰める。 怯えた小動物かの様にプルプルと震えながら、手の甲で
涙をぐしぐしと拭う『』のGH440。 まだ震えている『』のGH440のそんな様子を見た『』が『』のGH440を
お姫様抱っこに抱き抱えてヒュマ助に挨拶をして、抱き抱えられた際に焦りながらもちょっと照れた様に俯く『』の
GH440と共に自室へと戻っていった。
「今日ハ色々とご馳走にナッタ。 イズレ皿洗いニ来ようかト思うのダガ」
「お気になさらずに。 今日は皆さんへのお礼のつもりですから。 それよりも、余り無理をせずにちゃんと食事をして
下さいね。 僕の所でしたら、お勘定の代わりに皿洗いで構いませんから」
「済まないナ、店主・・・」
「いえいえ。 何時でも来て下さって構いませんから」
ヒュマ助に礼を言いながら、最初に来た時点でも今回は何時も来ている方々へのお礼、という事を聞いているにも拘らず
何れ皿洗いでも、と律儀にヒュマ助に恩を返そうとする青キャス子。
今回は今迄来て頂いているお客様方への感謝の気持ちですから、と気にせずにと青キャス子に伝えた後に青キャス子達の
食事の事を心配するヒュマ助。
31 名前:440と変な美ス男281[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:39:44.94 ID:7thwuNAc [8/17]
「モトゥブの方に来たら、俺ん所にも顔出せや! 飯位は食わせてやんぞ!」
「ウム! ソノ時はそうさせて頂ク! ワルキャスとワルパシリもGコロニーに来たラ是非とも顔を出してクレ!
食事は出せるかハ怪しいガナ・・・」
「おめーらも、たまには顔出せよっ! 元気でな!」
「はいっ!」
「ワルパシリさんも体には気をつけて下さいね」
青キャス子達の帰り際に声をかけて、青キャス子に挨拶をするワルキャスと、GH411とGH441に挨拶をする
ワルパシリ。 それに答える青キャス子達。 一度は共に戦った事のある仲間であるワルキャスとワルパシリに見送られて
振り返って互いに手を振りながら自室にへと戻る青キャス子、GH411、GH441であった。
「んじゃ、俺達もあいつ等の挨拶が済んだら引き上げっか」
「おう。 そうすっか」
青キャス子達を見送った後で元ローグスAと娘さんがキャスっ子達にお礼を言いに行っているので、終ったら一緒に
モトゥブに戻るつもりのワルキャスとワルパシリ。
「母の病気まで治して頂いて、何から何までも色々とお世話をして頂き、有難うございました」 ペコ
「お陰様であの後すっかり元気になったよ。 ありがとな、キャスっ子さん」 ペコ
「ふぇ? きにしないー」
母の治療代為の借金の肩代わり、それも違法な利息な上に水増し請求していたので、その分が娘さん達の農家の方に
払い戻される形になった事、お陰で先祖代々の畑仕事を続けられる事、後から再会した時に母の病気を治してくれた事、などの
お礼を改めてキャスっ子達に言ってキャスっ子達に頭を下げる娘さん。 元ローグスAも娘さんのお母さんが元気になった事を
伝えて礼を言ってキャスっ子達に頭を下げた。
お礼を言われた当の本人であるキャスっ子達は葱の代金を受け取ってくれるように、と行ったのとスキヤキ会の事を伝えに
行って再会した時も、これでお母さんの病気治るかなー?と、お礼を言われる様な事をした自覚が無いので、?マークだったが
娘さんと元ローグスAが頭を下げたので気にしない、と頭を上げるように促した。
32 名前:440と変な美ス男282[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:42:38.03 ID:7thwuNAc [9/17]
「おーおー。 こうして見てっとほんと、仲のいいふ・・・」 メシッ!
娘さんと元ローグスAが並んでキャスっ子達にお礼を言っている様を、冷やかそうとした元ローグスBの足を踏んで途中で
遮った元ローグスA。 顔が真っ赤である。
「何、言ってんだよ!」
「いっ痛ぇぇぇじゃねーか! あんだよ、いいじゃねーか。 傍から見てても、おめーら仲良いんだしよー」
途中で遮った元ローグスBの言おうとした事を察してツッコむ元ローグスAに対して、傍から見てても2人が仲が良い事には
変わりないんだから、いいじゃねーか、と反論する元ローグスB。 元ローグスA達に背を向けたままで小声でブツブツと
文句を言いながらも最後に聞こえない様に一言、そのまんま幸せにな、と呟く。
「済みません、貴方方の分まではお土産を用意していなくて」
「ご免なさいなのです・・・。 はぅ・・・」
「いえ、気にしないで下さい。 元々私達は来る予定に入っていなかったのですから」
「本当なら、キャスっ子さん達にお礼言って帰るだけだったのにご馳走になったし」
「そうそう。 俺達が予定外だっただけなんだから」
元ローグスA&Bと娘さん達の分のお土産のスキヤキ弁当が無い事を、お詫びするヒュマ助と小ビス子。
慌てて自分達が予定外だったのですから、気にしないで下さいねとヒュマ助と小ビス子に非が無い事を伝える元ローグスA&Bと
娘さん。 その様子を見て、自分が元ローグスA&Bと娘さん達を呼んだ事に責任を感じたキャスっ子。
GH414に向き直ると一言、話してから2人で頷き合うと2人でトコトコと元ローグスA&Bと娘さん達の方に歩いて行く。
「「あげるー」」
「お裾分けの分も余ってるしぃ、アタシの分で丁度3人分じゃなぁい?」
元ローグスA&Bと娘さん達に自分達の分のお土産のスキヤキ弁当を差し出したキャスっ子とGH414。
お裾分けの分はまだ余裕があるからと、肉のクーラーボックスと自分の分のお土産のスキヤキ弁当を元ローグスA&Bと娘さんに
渡す美ス男。
33 名前:440と変な美ス男283[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:52:43.07 ID:7thwuNAc [10/17]
「ありがとうございます」
「悪いな、キャスっ子さん、美ス男さん」
「今度は遊びにでも来てくれよな」
「あはは。 よかったー」
「アタシはぁ、出来る事をしただけよぉ。 出来る事をしないなんて、美しくないわぁ」
其々キャスっ子達と美ス男にお礼を言う元ローグスA&Bと娘さん。 実はこの3人、作者の意図とは別に急遽登場となった
方々なのです・・・。
「お? もう済んだのか?」
「はい。 お待たせしました」
「んで、おめーら何時の便で帰るんだ?」
「明日の朝便でさぁ」
「んじゃぁ、どっかで二次会やんぞ」
「ななななんだよ、それ・・・・」
戻って来た元ローグスA&Bと娘さんに声をかけたワルキャスに答える娘さん。 ふと、元ローグスA&Bと娘さんの
帰りの便の時間を確認するワルキャスに朝一の便と答えた元ローグスB。
一般人用の民間PPTシャトルの出発時間を考えて、二次会を提案するワルキャスにこの後はワルキャスと2人っきりだと
思っていたワルパシリが抗議の声を挙げた。
「折角久しぶりにこいつ等共会ったんだ、今日はこれ位で勘弁しとけや」 ヒョイッ
「ばばばば馬鹿やろ・・うっ・・・」
「んじゃ、来れたら又来るぜ。 んじゃ二次会、行くぜぇ」
「はい、お待ちしていますね。 帰りはお気をつけて」
そんな拗ねたワルパシリの様子を見て折角会った連中なんだから、大目にみろや、とワルパシリをお姫様抱っこで抱き上げる
ワルキャスとその腕の中で真っ赤になりながら、しどろもどろのワルパシリ。
ヒュマ助に又来れたら来る、と伝えて元ローグスA&Bと娘さん達を連れてワルパシリをお姫様抱っこのままで二次会へと
繰り出したワルキャスだった。
34 名前:440と変な美ス男284[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:53:55.30 ID:7thwuNAc [11/17]
「今日は済まなかった。 スキヤキ会は終了した。 あのキャストの2人も私の大切な家族、久し振りに家族と食事が出来た。
君達の分の土産のスキヤキ弁当とお裾分けの分の肉のクーラーボックスだ。 受け取って欲しい」
「いえ、手前共は既に途中で帰った者ですので、その土産とお裾分けの分は御手前様方の家族であられるキャストの御二人に
渡して頂けないでしょうか?」
お土産のスキヤキ弁当2人分とお裾分けの分の肉のクーラーボックスを持って電柱?陰の黙キャスと黙キャスのGH410の
所に向ったたゆんさん。 中年キャストと青年キャストと交代して貰った事の礼とスキヤキ会が終った事を2人に告げると、
お土産のスキヤキ弁当とお裾分けの分の肉のクーラーボックスを受け取って欲しいと促すたゆんさんだったが、既にスキヤキ会
からは帰った事になっているので、中年キャストと青年キャストの2人に渡して欲しいと申し出た黙キャス。
「ならば、どちらか一方だけでも受け取っていってはくれないだろうか?」
「それでしたら、手前のGH410は料理が出来ますのでお裾分けの肉の方を頂いていく事に致します」
たゆんさんからの提案に対して、黙キャスのGH410も料理が出来るから、とお裾分けの肉のクーラーボックスを受け取り
ナノトランサーに仕舞う黙キャス。
「これは私からの礼だ、最大の感謝の気持ちを送る時はこうするものだと、本に書いてあったのでな」
「・・・」
「!」
少し屈むと黙キャスの頬に軽くキスをしたたゆんさん。 無反応というよりどう反応していいか解らない黙キャスに
ちょっと驚いている顔の赤い黙キャスのGH410。
「然らばこれにてお暇させて頂きます。 皆々様方に御挨拶せずに去る事をお許し願いたい、とお伝え下さい。
行きましょうか、ファミリア」
「あ。 はい、ご主人様」
「ああ、また何処かで会おう」
35 名前:440と変な美ス男285[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:56:29.90 ID:7thwuNAc [12/17]
たゆんさんに挨拶無しで去って行った事へのお詫びを言付けて、まだ驚いてちょっと唖然としていたファミリアに声を
かけた黙キャス。 黙キャスに声をかけられて我に返ったファミリアと共にたゆんさんに一礼してから自室へと戻っていく
黙キャスとファミリア。 2人の背に声をかけた後に飯店に戻るたゆんさん。
「今日は楽しかったんよー。 ワシ、スキヤキ食べたの初めてやったん、美味しかったんよ」
「そうなのじゃー。 ここは何でも美味しいのじゃ」
「何時も色々と気を使って頂いて、ありがとうございます」
「いえいえ、何時も皆さんで来て頂いているサービスですよ」
今日の事のお礼とまた食べに来る事を伝えるたゆんさんと、同じくまた来ると伝えて、何時も来て食べている時の感想も
伝えるお嬢様。 流石にそろそろ眠たそうですが。 今回も含め、何時も来店の度に気を使って貰っている事のお礼を言う
たゆんさんのGH410。
「俺達まで入れ替わりって、形でご馳走になって済まなかったな。 後であの2人も礼を言わないとな」
「本当。 し・・、いやたゆんさんと一緒の食事なんて久し振りだし、俺達の送った服を着てくれたお嬢ちゃんも見れたし」
予定外の客としての事を詫びる中年キャストに、たゆんさんの事を少佐と言いそうになったのを慌てて言い直してから、
たゆんさんと食事が出来た事と、その後にたゆんさんのGH410の方を見ながら、自分達が送った服をたゆんさんの
GH410が着てくれている事を共に喜ぶ青年キャスト。
「いえいえ、皆さんが喜んで頂ければ幸いです」
「これ、黙キャスさんとファミリアちゃんの分のお土産のスキヤキ弁当、2人に渡してくれって言われたんよー。
用事が出来たからって、あの2人先に帰ったんよー。 挨拶しないで、帰って済まなかったって言っとったんよ」
「そうだったんですか。 用事でしたら仕方が無いですね」
中年キャストと青年キャストの2人に黙キャスとファミリアの分のお土産のスキヤキ弁当を渡して、黙キャスとファミリア
が用事で先に帰った事をヒュマ助に告げるたゆんさん。
「ちょっと待っててねぇ。 今2人の分のお裾分け分、取って来るわぁ」
「あげるー」
「あら。 キャスっ子ちゃん、偉いわねぇ。 後でキャスっ子ちゃん達の分のお裾分け届けに行くわよぉ」
中年キャストと青年キャストの2人が、お土産のスキヤキ弁当を受け取った後に、キャスっ子が来て自分の分のお裾分けの
肉のクーラーボックスを、美ス男が中年キャストと青年キャスト達の分のお裾分けの肉のクーラーボックスを自室に
取りに行こうとした際に差し出した。 キャスっ子に後でキャスっ子達の分のお裾分けの肉のクーラーボックスを届ける事を
伝える美ス男。 中年キャストと青年キャストの分は用意していなかったって事だけしか考えてないらしく、途中で黙キャスと
ファミリアが帰ったのだから、本当ならその分が余る事に気が付いていないようで・・・。
36 名前:440と変な美ス男286[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 01:58:25.43 ID:7thwuNAc [13/17]
「おー。 偉いんよー」 ガシッ
「「「あ」」」
「ふぇ?」 ムギュッ ジタバタ たゆん ジタ バ・・・ クテッ
自分の分のお裾分けの肉のクーラーボックスを渡したキャスっ子を抱き上げて抱き締めるたゆんさんを見て、この後の結果を
予想して声を出した既に経験済みのGH442、GH422、GH43Xの3人。
抱き抱え上げられて最初何が起こったか解らずに、胸の谷間に頭を挟まれて暫くジタバタしていたものの、死の谷間から
逃れられずに廃熱不可でオーバーヒートして、だんだん動きが鈍くなった後に遂には動きが止まるキャスっ子。 南無・・・。
「マスター、流石にキャスっ子さんが危険な状態かと・・・」
「あ。 ワシ、力が強いからなぁ」
たゆんさんのGH410に指摘されて、慌ててキャスっ子を胸から放して謝るたゆんさん。 いや、原因は力が強いから
だけじゃないと思いますが。 そして、これがもしかしてキャストでのたゆんさんの犠牲者第1号? 身長低い事が災いしてか
完全に足が浮いてたし・・・。
「起きたん? 済まんなぁ、ワシ力が強いんよ・・・」
「あはは。 きにしないー」
「今度うちに遊びに来るといいんよー。 その時はお詫びにお茶位出すんよー」
「はーい。 じゃ414ちゃん、かえろーか」
「はーい」
「「ごちそうさまでしたー。 またねー」」
「またねぇ。 知らない人に付いていっちゃ、駄目よぉ」
キャスっ子がオーバーヒートでの緊急停止から再起動すると、キャスっ子に謝るたゆんさんと気にしていないから、と
告げるキャスっ子。 それなら、今度遊びに来るといいと誘ったたゆんさんに手を振りながら、自室に戻るキャスっ子と
GH414。 美ス男の心配はするだけ無駄な気が・・・。 既に1回元ローグスA&Bに釣られてるし・・・。
キャスっ子達なら、多分飴玉1個でも釣れるんじゃないかと・・・。
37 名前:440と変な美ス男287[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 02:00:31.14 ID:7thwuNAc [14/17]
「ほな、ワシらも帰るんよー。 またなぁ、今度は皆でオコサマランチ食べに来るんよー」
「それでは失礼しますね」
「はい。 ご来店の際には腕を揮ってオコサマランチを作りますね」
遂に寝てしまったお嬢様をたゆんさんがおぶって、ヒュマ助に今度は皆でオコサマランチを食べに来ると告げて
たゆんさんのGH410と共に店の外に出る。
「店主、何時も差し入れ済まんな。 まともに食べにこれたらいいのだが・・・。 丁度いい機会だから、せめて
差し入れの礼位はさせてくれないか」
「貴方方も仕事でしょうから、仕方がないですよ。 いえいえ、差し入れの事でしたら気にせずに。 大切なお客様を
守って頂いている訳ですし」
「持って来てくれるお嬢ちゃん達にも宜しくって伝えといてくれないかな」
「はい、伝えておきますね」
折角の機会だから、と今迄の差し入れの礼を言ってからその分を、と言い始めた中年キャストに対して、大切なお客様を
守って頂いていますからと、気にせずにと申し出を辞退するヒュマ助。
何時も差し入れを届けに来てくれるPMのお嬢ちゃん達にも宜しく伝えておいてくれないか、と青年キャストがヒュマ助に
伝えると、中年キャストと青年キャストの2人も店の外へと出ていった。
「黙キャスとファミリア、これは黙キャスのGH410の個別名称だが、この2人には私から礼を言っておいた。
流石に途中で抜け出したのに、何時までも残っているのもまずいという事で先に帰って貰ったのでな」
「そうでしたか。 確かにそれはまずいですね。 一言礼が言いたかったんですが」
「あのお嬢ちゃんにも差し入れ届けて貰ったりしてたからなぁ・・・」
店の外で合流したたゆんさんとその背中の上で熟睡中のお嬢様にたゆんさんのGH410、中年キャストに青年キャスト。
たゆんさんが黙キャス達に交代して貰った礼は告げておいた事と、黙キャス達は既に先に帰った事になっているので、ずっと
残っている訳にもいかないので自室に戻った事を中年キャストと青年キャストに告げた。
「何、またその内にでも会えるだろう」
「そうですね。 どうせ、暫くはまだこのまま現状維持みたいですし」
「じゃ、俺達もそろそろ戻りますね」
「ああ。 何時も済まんな。 今日は久し振りに家族と食事が出来て楽しかった」
「その家族と、生きる事と死に場所を与えてくれたのも少佐ですよ」
「少佐がいなかったら、俺達当の昔に鉄屑でしたから。 これ位じゃまだまだ恩返しをした事にもなりませんよ」
軍から退いたとはいえ、未だに第0遊撃隊の頃のたゆんさんの戦闘力と統率能力を惜しむ軍によって継続監視されている
事を知った第0遊撃隊の面々が軍の諜報部からたゆんさんの監視任務を強引に奪ったのである。
この先も暫くは継続監視の為に顔を合わす事となるのでまた明日、などと簡単な挨拶を其々で交わすと、たゆんさんと
その背中の上で熟睡中のお嬢様にたゆんさんのGH410は自室に、中年キャストと青年キャストは第0遊撃隊の宿舎へと
其々戻っていった。
38 名前:440と変な美ス男288[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 02:02:24.09 ID:7thwuNAc [15/17]
「今日はすっかりご馳走になっちまったなあ、ヒュマ助。 今度は俺も差し入れでも持ってくるわ」
「お気になさらずに。 何時も来て皆さんで来て頂いているお礼ですから」
「今度、我、正々堂々、勝負する!」 ゴチッ!
「・・・ちゃんと客として来い。 それなら相手してやる」 ボソッ
今度来るときは差し入れでも持って来るから、と告げた沼虎に気持ちだけで、と答えたヒュマ助達の会話に割り込む様に
GH43Xに勝負の約束を取り付けようとして、GH43Xの補助腕のゲンコツを貰う獣虎。 ゲンコツをくれたその後に、
ちゃんとお客として来るなら接客してやる、と小声で呟いたGH43Xだった。
「おっし、帰ったら土産のスキヤキ弁当つまみにして飲むぞぉ」
「まだ飲むのかよっ!」
「おチビちゃんは帰ったら寝てて構わないですわよ? ここから先は大人の時間ですわ」
「お前も自分の部屋に帰れー!」 ブン! スカッ
「お?」
「あら。 もう酔ってるようですわね」
帰っても更に飲むという沼虎にツッコんだGH420に寝てて構わないですわよ、と寝る事を勧める自分の部屋に戻る
気の無い虎子。 そんな虎子にツッコみという名の蹴りを放とうとしてあっさりと虎子にかわされたGH420。
「何だよ、酒が足にでもきたかぁ? 仕方がねぇなぁ。 んじゃ、ヒュマ助またな」
「ちょっ。 バカ虎?」
「私の場所はありませんの?」
「わりーが、定員オーバーだ。 それとここ、指定席な。 ほれ、獣虎も帰んぞ」
「はい。 お待ちしていますね。 皆さんも帰りは気を付けて下さいね」
沼虎がGH420と虎子のやり取りを見て酔いが足にでも回ったかな?と、GH420をお姫様抱っこに抱き抱えると
ヒュマ助に挨拶をして獣虎にも帰る事を促して店の外へと歩き始めた。 私の場所は?と、途中で声をかけた虎子の意見は
あっさりと却下されて、皆が其々の自室へと戻るのであった? この連中は素直に自室まで戻るか怪しいし・・・。
39 名前:440と変な美ス男289[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 02:04:47.78 ID:7thwuNAc [16/17]
「さてと、私達も帰ろうか」
「はい、我が主よ」
「そうそう、美ス男さん。 キャスっ子ちゃんにご馳走様って伝えておいてね。 何時の間にかに帰っちゃってた
みたいだから」
「はぁい。 伝えておくわよん」
立ち上がって背伸びをするとGH432に帰ろうと、声をかけてから美ス男の元に向った光の主。
気が付くとキャスっ子が先に帰っていたので、美ス男にキャスっ子への言伝を頼む事にしたのだった。
「スキヤキご馳走様。 お裾分けまで貰って。 それじゃ、また会いましょう」
「それでは失礼致します」
「はぁい。 またねぇ」
美ス男にスキヤキとお裾分けのお礼を言って店を出る光の主とGH432。
「途中どうなるかと思ったけど、終ったみたいね」
「何の事でしょうか、我が主よ?」
「ひ・み・ちゅ(はぁと)」
「………………」 ガクッ
何処を見るとなく呟いた光の主の一言の意味を問い質したGH432だったが、その答えに脱力して絶句するだけだった。
そんな荒ぶる戦乙女のGH432に置いてくわよー、と声をかけながら共にマイルーム『席のある部屋』に帰る光の主だった。
「いやー、スキヤキ美味しかったー。 おまけにお土産にお裾分け分まで貰っちゃって」
「気にしなくていいわよぉ。 アタシが440ちゃんと元不死身と見間違えたお詫びだしぃ」
「是非ともクラッド6に来た時は立ち寄って下さいね。 マイマスターの懐具合だとお持て成しは余り期待出来ないでしょうが」
「あんたが帽子やら、服やらに注ぎ込むからでしょーがっ!」
「そうですか? 私は過剰使用資材の請求の所為と聞き及んでいますが?」
「う゛っ。 それって、何時の話よー! っていうかあんた、その話どっから聞いたー?」
今回のスキヤキ会に参加するきっかけになった440ちゃんが戻ってくるまで待ちましょう、という元不死身の提案で
残っていたエミリアと元不死身が440ちゃんが戻って来ると美ス男と440ちゃんの元に来て今回のお礼を言うのだが、
相変らず色々と何かエミリアが標的になっている様で・・・。 そんなエミリアをしれっと流して。
40 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 02:10:07.04 ID:zPsF1eWp [2/2]
さるよけ
41 名前:440と変な美ス男[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 02:13:52.52 ID:7thwuNAc [17/17]
新参者で御座います。
さるさん確定な気がしたので、続くと書いていませんが、一旦ここまでで。
続きはまた明日にでも投下しますね。 これで取敢えず40までは行きましたし。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
42 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 16:15:06.13 ID:OfqvesHg
>>1乙
>>41
投下乙です。
良い感じに即死回避になってますな。
いよいよ終盤ですね。次でラストかな?
43 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 00:11:22.52 ID:9peUSm/w [1/2]
>>42
安心するのはまだ早いかもしれんぜ?
保守~
44 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 00:53:04.66 ID:7ZVjvTwY
>>43
まだ安心できないのかよ保守
45 名前:440と変な美ス男290[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:06:53.30 ID:n5DH75g1 [1/14]
スキヤキ編 後編の最後までとなります。
「前回ご馳走になった時も楽しかったですが、今回も楽しかったです」 スッ カサッ
「私は提案したに過ぎません。 実行したのはマスターですから」
440ちゃんに右手を差し出す元不死身。 440ちゃんも右手を出して握手した際に元不死身が左手も出して440ちゃんの
右手を両手で包む形になると、元不死身が440ちゃんの手の平の中に何かを入れて、440ちゃんが元不死身が渡した物を
握ってから元不死身が両手を離した。
「それでは皆様、これで失礼しますね」
「またねー! ビスっち、440ちゃん」
「はぁい。 またねぇ」
「はい。 帰りもお気を付けて、よい夜を」
帰りの挨拶をした元不死身の視線の先には女帝と後片付けをしているご主人サン、小ビス子、狂犬の姿。
そして何気にエミリアが美ス男を呼ぶ時の呼び方がビスっちになってるんですが・・・。
さりとて、別段誰も気にする事無く其々が挨拶を交わした後にPPTシャトルポートに向うエミリアと元不死身を
店を出るまで見送る美ス男と440ちゃんだった。
440ちゃんが手を開いて元不死身から渡された物を見てみると、3つの小さく折り畳まれたメモがあった。
其々に440ちゃん、女帝、狂犬と宛名が書いてある。 その内の自分宛のメモを開いて読む440ちゃん。
『貴方のお陰で女帝と狂犬と会う事が出来ました。 ですが、面と向って話せない理由があるので2人にこのメモを
渡して頂けないでしょうか。 貴方のご主人様、私達が入れ替わった事に最初から気が付いていたのでは?』
なるほど。 何か理由があって、普通に話す事が出来なかったのですか。 本当なら折角の再会で話したい事も
あったでしょうに。 狂犬が誰の事かは女帝に聞けば解るかな。
やっぱり、私達が入れ替わった事にご主人様が気が付いていたって知っていたんですね。 ご主人様、一旦帽子の
所で視線が止まりましたし。 逆にご主人様が服などに関心がある事が気付かれる原因となりましたか。 やれやれ。
46 名前:440と変な美ス男291[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:09:35.12 ID:n5DH75g1 [2/14]
さて、と。 只今ご主人様、ヒュマ助さん、小ビス子さん、ご主人サン、は厨房でお片付け中、GH442さん、
GH422さん、GH43Xさん、GH430さんが卓と食器のお片付け中、女帝はご主人サン待ちでカウンターに座って
いますか。 中年ヒュマさんと中年ヒュマさんのGH440さんも、そんな皆さんの後片付けの様を見ていますが何故に
残っているのでしょうか?
「隣、よろしいでしょうか?」
まずは、中年ヒュマさんと中年ヒュマさんのGH440さんの目が卓などの片付けをしているPM達の方に向いているので
設置してあるカウンターの椅子をよじ登って女帝の隣に座ります。 横に座ると、無言で退屈そうな目を私に向ける女帝の
カウンターの上に乗っている煙管を持っている右手を左の肘で突付いて視線を下に下げさせてから、女帝と狂犬宛のメモを
其々の宛名が見える様にしてカウンターの上に折り畳まれたままの状態で女帝にも見える様に置いて、と。
狂犬と称されるPMが、まだこの飯店内にいればいいのですが。
ほんの一瞬だけ驚いた様な目をした後にやや目を細めた女帝が自分の名の書かれた方のメモの上に右肘を被せると、ついっと
首を動かして煙管で指し示した先に、片付けをしているGH430さんこと狂犬がいました。 残りのメモを回収して、と。
「私も手伝いますね」
「ありがとうございます」
食器を片付けている狂犬ことGH430さんの側に行って声をかけてから、狂犬が持ち上げようとしている食器の脇に
メモを置きます。 メモに気が付いた狂犬が右手でテーブルの上のメモを拾ってから左手で持ち上げた食器を被せて、食器を
両手で持って厨房の方へと運んで行きました。 私も食器を持って厨房に向います。 うん、これでよし。
そして、店内の後片付けが終ると。
「はう! 今日は楽しかったのです! ありがとうなのですよ。 また会いましょうなのです。 はぅはぅ」
「こうしてこの様な人数にも拘らず、スキヤキ会が出来たのも皆様のご助力あっての事、有難う御座いました」
「んー、お片付けも終ったからお暇するわねぇ。 またねぇ」
「それでは皆様方、お先に失礼致します」
「料理も酒も美味かったし、久しぶりに楽しませて貰ったねェ。 これで失礼するよ」
「・・・」
「はい。 皆様方もお疲れ様でした。 今度は是非ともお客様として、来て下さいね。 お待ちしています」
今回のスキヤキ会の素材集めや、場所を貸してくれた事と、準備を手伝って貰った事のお礼を其々に言って、その都度に頭を
下げる小ビス子と狂犬。
店を営業しているせいか、安い食材の仕入先があるなら教えてくださいね、と美ス男に訊くヒュマ助に時間がある時に連絡して
くれれば教えに行くわよん、とヒュマ助にパートナーカードを渡す美ス男と440ちゃん。
一瞬遠い目をした後に、意地の悪そうに見える笑顔ながらも何処か楽しそうな目の女帝と、その後ろに控えて無言で会釈をする
ご主人サン。
皆の挨拶が終った後に準備に携わった方々への労いの言葉の後に、今度はお客様として来て下さい、その時は是非とも御持て成し
しますから、と伝えると共に頭を下げたヒュマ助の挨拶が終ると、其々が店を出て行く。
47 名前:440と変な美ス男292[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:12:49.71 ID:n5DH75g1 [3/14]
「おう。 また会おうや」
「ヤク・・・」
そんな面々を未だに卓に着いたままで右手を情報部の制服のポケットに突っ込み、テーブルに肘を付いた左手をヒラヒラと
動かしながら、何時ものニヤニヤ笑いでなく、穏やかな笑顔で見送る中年ヒュマ。 同じく卓に残ったままで、何か言いそうに
なったのを慌てて手で口を塞いで無言で空いてる方の手を振って皆を見送る中年ヒュマのGH440。
店内にヒュマ助、GH442、GH422、GH43X、自分と中年ヒュマのGH440だけになった事を店内を見回して
確認した中年ヒュマがポケットの中の通信用の携帯端末のメール送信ボタンを右手で押した。
「おし。 ほれ、440帰るぞ。 今日はごっそーさん。 またこいつ連れて来るわ」
「おう。 また来るぞ、小太り」
「今日の事でしたら、何時も来て頂いているお礼ですから。 それにお2人には色々とお世話になりましたし。
また2人で来て下さいね。 お待ちしてます」
中年ヒュマがGH440に帰る事を促して2人して席を立ってヒュマ助に挨拶をする。
中年ヒュマにその呼び方は止めろ、と言われたGH440だが、ついつい周りに他の人間がいないとヒュマ助の事を小太りと
未だに呼ぶのである・・・。
今回は何時も来て頂いているお礼ですから、と言いながら犯人が蜘蛛と称された連続殺人事件の解決の際に中年ヒュマと
GH440に助けられた時の事も言い足すヒュマ助。
「連絡が来た。 内容も確認した」
飯店側の路地裏に佇む2人の男と1人のヒューマンの女性。 男2人組は帽子を被っていて耳は見えないが、ヒューマン
だろう。 1人が携帯端末で受信したメールの内容を確認すると、ヒューマンの女性を飯店に行く様に促した。
2人の男に無言で頷いて飯店に向うヒューマンの女性。 メールを受け取った男が時刻を腕時計で時刻を確認した。
店を出る中年ヒュマとGH440と入れ違いに店内に入るヒューマンの女性。
「お久しぶりです、ヒュマ助君・・・」
「マコ、さん?」
店内に入ったヒューマンの女性が申し訳無さそうにヒュマ助に挨拶すると、ヒュマ助の方も相手が誰だか気が付いた
ようだった。 以前に会った時よりは、ほんの少しやつれた元常連さんの1人。 蜘蛛と呼ばれていた殺人機だった頃の
GH43Xの主。
48 名前:440と変な美ス男293[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:14:44.27 ID:n5DH75g1 [4/14]
「マコぉぉぉぉっ!」 ダッ!
「ごめんね、43X。 まだ帰ってくるまでには、もう暫くかかるの・・・」
ヒュマ助にマコと呼ばれた女性の声を聞いてマコの元に走ってきて、そのままマコに抱き付いて泣き始めるGH43X。
GH422を促してGH422と二人で奥のヒュマ助の自室に向うGH442。
ずっと泣きじゃくるGH43Xを抱き締めて、その頭を撫でるマコを目に涙を溜めて微笑みながら見守るヒュマ助。
GH43Xは今迄にマコに面会に行く事が出来なかった。 PMも当然の事ながら面会前にチェックはされる。
ナノトランサーを外す事の出来ないPMはその分念入りにチェックが行われ、ナノトランサーなどのガーディアンズの
システムもロックされる。 チェックの際に違法PMという事がバレれば如何いう扱いになるか、解らないのだ。
「ヒュマ助君、もう少しの間だけ、43Xの事、お願いできるかな。 あと少しだから・・・」
「はい、僕でよければいいですよ。 でも、面会室以外、それもここでの面会とかよく許可が出ましたね」
「そうなの。 看守さんの話だと、誰かが手を回したんじゃないか、って」 ピピピピ
マコがGH43Xの頭を撫でながら、ヒュマ助の方に向き直って出所するまでのもう少しの間、GH43Xを預かって
貰えないかを訪ねるとGH43Xもヒュマ助の方を向いた。 2人に微笑みながら頷くと、今回この飯店にての面会の事を
不思議に思ったヒュマ助もその事を訪ねてみた。 マコの答えを聞いて、手を回した誰かの見当が付いたヒュマ助。
以前にマコが捕まった後もそれとなく、刑の減刑やGH43Xの処遇など、色々と手を回していてくれたから、今回も
間違いないだろうし、何よりも中年ヒュマと中年ヒュマのGH440が帰った後に入れ替わりでマコが来るなど、明らかに
タイミングが良過ぎる。
「ごめんなさい、時間なの。 行き帰りの時間の分だけ、面会時間が少ないから・・・。 43X、ヒュマ助君、またね」
「はい。 マコさんもお体に気をつけて」
「・・・待ってる」
マコの付けていたブレスレットからアラームが鳴った。 面会時間終了の合図なのだろう。 勿論、発信機などの役割も
あるのだろうが。 アラームの音を聞いて立ち上がってGH43Xとヒュマ助に挨拶をしてから、深々と頭を下げてると
ヒュマ助とGH43Xが笑ってマコを送り出した。 マコが店の出口に向い、店の外に出るまでの間もその背中を2人して
ずっと見送っていた。
49 名前:440と変な美ス男294[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:17:30.58 ID:n5DH75g1 [5/14]
「はぅ 今日は楽しかったのですね、430。 前の時よりも沢山の人が来てくれたのです。 はぅはぅ」
「そうですね、ご主人様。 沢山の人達とお鍋を囲んで。 お土産にお裾分けまで頂きましたし」
「430も楽しそうだったのです。 はぅ 440さんと会えて、良かったですねー」
「ご主人様、気が付いていたのですね・・・。 はい、元気そうだったので安心しました」
(気が付いていたけど、周りの事も考えて黙っていてくれたんだな。 ご主人様はこういう人だ。 何時も自分の事よりも
先に他の人の事を考える。 そんな優しいご主人様と一緒にいられる私は幸せだ)
飯店から自室への帰り道の途中で先程のスキヤキの事を思い出しながら話す小ビス子と狂犬。 そんな折にエミリアと
一緒にいたGH440が元不死身だと小ビス子が気が付いていた事を知って驚いた狂犬だったが、敢えて黙っていてくれた
そんなご主人様と一緒にいられる事の幸せを再認識する。
「はぅ 440さんもご主人様と一緒にいて楽しそうだったので、何よりなのです。 はぅはぅ」
「はい。 私達は”パートナーマシナリー”、ご主人様と共に在ってこそですから」
元不死身とエミリアの事をを思い出しながら、元不死身が普通のPM然としていた事を喜ぶ小ビス子を見ながら歩く狂犬。
ご主人様は人の喜びを自分の喜びと受け止めて一緒に喜んで、人の悲しみを自分の事以上に感じて共に涙を流す。
そんなご主人様と一緒に喜びも悲しみも分ち合いたい。 ご主人様の後ろを、時にはご主人様の横に並んでずっと一緒に
歩いて行きながら。 歩き難いなら、手を引きましょう。 疲れたなら共に休みましょう。 でも、どうか歩みを止めないで
下さいね。 私達は何処までもご主人様と共に歩みますが、ご主人様を連れては歩けないのですから。
「ちょっと、いいかしらん?」
「あん? お前サンの方から用事切り出すなんて珍しいねェ」
「今回の報酬の事でお願いした事があるのよぉ」
「ああ、そういう事かい。 なら、立ち話もなんだからアタシのヤサで話そうかねェ」
飯店を出てから出迎えの車に向おうとする女帝を引き止めて、話しかけた美ス男の話の内容を聞くと美ス男と440ちゃん
にも車に乗る様に女帝が促す。 そして女帝の部屋にて。
50 名前:440と変な美ス男295[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:22:12.94 ID:n5DH75g1 [6/14]
「アタシゃてっきりまたぞろ何か揉め事に巻き込まれた時にでも、頼まれると思ってたんだがねェ」
「んー。 それよりもぉ、先に解決しておきたい事があるのよぉ」
「まあ、アンタが揉め事起すなんて早々ないだろうねェ。 精々情報部か諜報部の連中がちょっかい出す位じゃないかねェ」
「あら。 そうかしらん?」
この変なビーストが早々に揉め事起す様には見えないからねェ。 どうせ意見が対立しようにもその理由を聞いた途端に
相手も馬鹿馬鹿しくなるだろうさね。 対立したとして、その理由は決まってるんだからねェ。 「その方が美しいから」
なんざ言われた日にゃ呆れるだけさね。 後は精々、そこのPMの嬢ちゃん絡みで情報部か諜報部位だろうさ。
「お願いしたい事はぁ、440ちゃんの定期メンテをお願いできる所を紹介して欲しいのよぉ。 幾ら440ちゃんが自分で
直るっていってもぉ、正常に作動していてこそだしぃ。 440ちゃんの構造の事考えたら普通の場所じゃまずいわぁ」
「アンタもよっぽどPM好きか欲が無いのかねェ。 まあ、アタシの妹の事を大事にしてくれるのは嬉しいがねェ。
けど、そのこの嬢ちゃんの事ってェなら話は別だがねェ」
なんだい。 最初に会った時の服の事といい、またPMの事かい。 これでPM好きいっていうんじゃないなら、よっぽどの
お人好しか世話好きってなると思うんだけどねェ。 まあ、本人に言わせりゃ美しいものがずっとそのままでいるようにって事
なんだろうけどねェ。 何も知らない他人が聞いたらどう思うかねェ。
「あら。 何か特別になるのかしらん?」
「いや、逆さね。 そこの嬢ちゃんにゃ、アタシもちょいと借りが出来ちまったのさ。 メンテの件はその借りを返させて
貰うとするよ」
そう、この嬢ちゃん絡みってんなら話は別さね。 今回のスキヤキに元不死身を呼んでくれた事に、言付けのメモまで
預かって来てくれたんじゃ、ちゃんと借りは返さないとねェ。 あの元不死身がちゃんと普通のPMしてる姿が見れた上にあの
言付けの内容なら安いもんさね。
51 名前:440と変な美ス男296[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:26:22.50 ID:n5DH75g1 [7/14]
「嬢ちゃん、元不死身を今回連れて来てくれた事とメモの言付けの分、返させて貰うよ。 礼を言いたい位さね」
「いえ、あの方々をご招待したきっかけは私ですけど、実際にご招待したのはマスターですし」
「あら。 それはぁ、アタシが440ちゃんと元不死身を見間違えたお詫びだからぁ別に招待したって程でもないわよぉ」
「まあ、何にせよ最初に提案したのは嬢ちゃんならアタシは嬢ちゃんの分って事にしとくさね。 メモは嬢ちゃんからだしねェ」
あの元不死身が普通のPMとしての姿が見れたのと元不死身からのメモの内容は本当に嬉しかったねェ。 元不死身もやっと
自分に素直になれたんだろうさ。
しかし、このビーストも相変らずだねぇ。 幾ら提案したのが嬢ちゃんだったとしても、結局決めるのはご主人様の方だろうに。
折角、嬢ちゃんへの借りって事にしてるんだからそれでいいと思うがねェ。
「じゃ、アタシの方でメンテの件はナシ付けとくから決まったら連絡するかね」
「ありがとう、嬉しいわん♪」
「お手数かけます」
「何、礼を言われる事じゃないよ。 アタシゃ借りを返しただけの事さね」
決まったら連絡する事になって美ス男と440ちゃんが部屋を後にすると女帝が狂犬に連絡をつけた。
後日、狂犬を呼び出した女帝が狂犬にGRM社とコネのある知り合いの事を訊ねてロザリオ経由でGRM社PM開発課課長と
主任を紹介されて、一切外部に公開しないという約束を取り付けて440ちゃんの定期メンテを頼んだのでありました。
「んー。 これでスキヤキの事も全部終ったわねぇ」
「マスター、でも良かったのですか? 素材集めの報酬を私のメンテ先の確保にしたのは」
「あら。 それでいいのよぉ。 幾ら440ちゃんがぁ自力で直るにしてもぉ、正常に作動してての事だしぃ。 アタシに
とっては 440ちゃんが美しいままでいる事の方が重要よぉ」
「確かに定期メンテは必要ですが」
自室に着いて寛ぐ美ス男に素材集めの報酬を、自分のメンテの事にした事を問う440ちゃんだったが、美ス男の返事の
内容は相変らず。 結果は何時もの事、美ス男にとっては側にいる440ちゃんが美しいままでいる事の方が大事。
52 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:33:17.75 ID:xOPi4Pig
繰り返しというかカブり多いな
53 名前:440と変な美ス男297[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 01:56:38.15 ID:n5DH75g1 [8/14]
「そうねぇ。 スキヤキの時はお酒飲んでなかったしぃ、無事に終ったから乾杯しましょうねぇ。
440ちゃんはぁ、今迄にお酒は飲んだ事あるのぉ?」
「いいえ、一度も飲んだ事はありません」
「なら、丁度いい機会かしらぁ」
美ス男が座ってた椅子から立ち上がってキッチンの方へと向った。 ご主人様の事だからワインでしょうか。 キッチンの
冷蔵庫の横に小さい冷蔵庫位の小型のワインセラーがありましたし。 確かにワイングラス2個を手に持って戻って来た美ス男
だったが、もう一方の手に握られていたのは2本のハッピージュースだった。
「マスターの事ですから、てっきりワインかと思ったのですが。 これは予想外です」
「んー。 他の人達に出す時はそうするけどぉ、2人で飲む時はぁお酒の銘柄よりも、誰と飲むかの方が大切なのよん」
そう言いながら美ス男がテーブルの上にワイングラスとハッピージュスを置いて座ると、ワイングラスにハッピージュースを
注いで440ちゃんにワイングラスを渡してから自分も手に取った。
なるほど、それがご主人様のお酒の飲み方なのですね。 形や物意外にも美しさを見出すご主人様らしいとも、言えますが。
誰と飲むかの方が大切。 はい、初めて飲むお酒で一緒に飲む相手がご主人様で良かったです。
「お疲れ様ねぇ」
「お疲れ様でした、マスター」 チン
2人のグラスが合わさって澄んだ音が響いた後にワイングラスのハッピージュースを飲み干した美ス男と440ちゃん。
空になったワイングラスを暫く見ていた美ス男がふと何かを考える。
「んー。 そうねぇ。 久しぶりに弾いてみようかしらぁ。 一寸準備に時間かかるのよねぇ」
「準備? その様子からするとワイングラスを使うとか?
「そうよん。 一寸使う数が多いからぁ、時間がかかるのよねぇ。 それにぃ、専用のワイングラスじゃないからぁ
その分調律に時間がかかるのよねぇ」
そう言って席を立った美ス男が大量のワイングラスと水差しを持って戻ると、テーブルに大量のワイングラスを並べて
一つ一つに慎重に水を入れると、目線の高さをワイングラスの水面の高さに合わせて、一つ一つが水位の高さの違う
ワイングラスの位置や水量を調節していく。 そして何時も着けている手袋を取るとテーブルの上に置いた。
54 名前:440と変な美ス男298[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 02:02:01.30 ID:n5DH75g1 [9/14]
「これでいいかしらぁ」
「マスター、これは一体何を始めるのですか?」
「グラスハープよん。 一応はぁ楽器っていえなくもないんだけどぉ。 音階の調整に手間どったりぃ、水が蒸発したり、
上手くグラスの縁で指を滑らせないと綺麗に鳴らないから結構難しいよのねぇ」
「もしかしてその為だけに、この大量のワイングラスを置いていると?」
「そうよん」
言い終わると、美ス男がグラスの1つに指を浸して濡らしてグラスの縁を擦って音を鳴らして一つ一つのグラスの音を
確認しては水量と位置を調節する。 相変らずといいますか、ご主人様らしいといいますか。 最初見た時はこのワイングラスの
数の来客などどう考えても部屋に入れないと、思っていましたが演奏?用でしたか。 普通は二桁のワイングラスなど置いては
いないと思いますよ。 まったく。
「これでおkよん」
最後の1個の調整を終らせて曲を弾き始める美ス男を見ながら、初めて聞く音色にイヤーパーツを傾けていた440ちゃん。
気が付くと、美ス男の演奏が終る頃にはハッピージュースの瓶も2本とも空になっていた。
ご主人様にはワイングラスでも楽器になるのですね。 というか、態々楽器として扱う為だけにこの数のワイングラスを用意
するのはご主人様だけかと。 でも、この音色が出るのなら不必要といえる数も多めに見てあげましょうか。 やれやれ。
「じゃぁ、これ片付けてる間に440ちゃん、先にお風呂使っていいわよぉ」
「はい。 そうさせて貰いますね」
美ス男がワイングラスと水差しを片付けている間に、先にお風呂を済ませた440ちゃんがドレッシングルームから出ると
片付けを終らせた美ス男と入れ違いになる。
美ス男が風呂に入っている間に明日の朝食の材料を冷蔵庫を開けて確認する。 ふむ。 これは中々微妙な組み合わせな
材料ですね。 一寸料理のサイトでも見てみますか。
55 名前:440と変な美ス男299[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 02:10:52.83 ID:n5DH75g1 [10/14]
「マスター、先にお休み下さい。 一寸明日の朝食の献立でも探してまますので」
「あら。 そうなのねぇ。 それじゃお先に寝るわねぇ。 おやすみなさぁい、夢の中で会いましょうねぇ」
「おやすみなさい、マスター。 良い夢を」
ご主人様がベッドに行った後でショップスペースの方のヴィジホンで、朝食のメニューを調べてからベッドによじ登って、
既に眠っている事を確認してから、ご主人様を起さない様に腕を動かして腕枕の位置に動かして、と。
本当に相変らずに美しいものが好きなご主人様です。 演奏用に態々あれだけの数のワイングラスを用意したりとか。
最も何時もの事ですけどね。 そう、何時もの口癖「美しいものが好きなだけよぉ」とこの言葉も既に今迄に何度聞いた事やら。
そういえば好きとはよく聞きますが、愛してるという言葉は一度も聞いた事がありませんね。 好きなだけ、愛とは違う?
好きという範疇までで、愛するまではいかないと?
「美しいだけでは愛するに値しないと?」
なら、ご主人様が愛しているものは? ズキッ あれ? 今胸のリアクターの辺りに痛みが。 チェックをしても異常無し。
おかしいですね。 なんでしょうか、今の痛みは。 ハッピージュースの影響という訳でもないみたいですし。
異常が無いのであればこのまま眠りましょうか。 何でしょうか、このハッキリとしない感覚は。
騒ぎの数は多々あれど、奇しい事のみに留まらずに最後は暮れた今宵の夜。
忌まわしき事も一時位は忘れて頂きたく、数奇夜忌もこれにて幕に御座います。
56 名前:440と変な美ス男[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 03:03:36.69 ID:n5DH75g1 [11/14]
新参者で御座います。
何かと色々ありました、スキヤキですがやっと幕となりました。
準備のミッション?編まで含むと累計340kという予想外な長さに・・・。
箱氏、支援の際に書かれていたネタ、拾って今回で使わせて頂きました。
事後承諾ですが、ご了承を。
最後に書くと言っていたので座席表の事などを。
まずは、キャラ同士の係わり合いのあるキャラなどを同じ卓に配置したり、5卓の
様に組み合わせからして、既に何が起そうかを想像出来る点。
2卓のヒュマ男のGH410の泥酔色情脳筋、これは自分で付けた呼び名です。
実際に最初のスキヤキの時にほぼ同じ様な内容で呼ばれてはいましたが。
3卓の沼虎、沼子、獣虎のプロトランザー組の後のプロ虎ンザー、この呼び方?も
自分が付けました。
4卓の黙キャスのGH410、本来ですと黙キャスが名付けたファミリアと
いう名前がありますが、敢えて座席表にも明記せずに最後まで名前を出しませんでした。
それと、たゆんさんのお嬢様の所のニュマっ子なのじゃー、これも自分が付けた呼び方?
です。
各キャラをお借りした各作者様方、有難う御座いました。
投下の際に支援してくれた皆様方、有難う御座いました。
>>52
そうでしたか・・・。 やらかしたようで・・・。
中篇の時の意図的なキャスっ子の子守唄ならまだしも、天丼は本来ギャグの
やり方の1つですし・・・。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
57 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 09:28:47.85 ID:rs8SSmch
>>56
投下乙。
長くなれば最後がグダってしまうのはやむを得ずな所もあるかと。
登場人数が登場人数なだけに、締め後のエピローグ的な部分がどうしても
冗長になってしまうのは分かりますが、この部分を如何にコンパクトに
纏めるかで、読者に強い印象を残したまま幕を引けるのではないかと思います。
そう言った点では、話しの最後の方の一部は、後日談的に別ネタとして扱っても
良かったんじゃないかと感じました。
何はともあれ、299レスに及ぶ長編お疲れ様でした。
58 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 10:43:47.89 ID:81771Pen
機動戦士ガンダムのララァのセリフ
「美しいものが嫌いなひとがいて?」
が想い浮かんだ
59 名前:好奇心は猫殺す2[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 11:33:47.37 ID:n5DH75g1 [12/14]
後半となります。
「で、何でお前がここにいる?」
「理由は3つだ。 それと、これからは教官と呼べ」
朝GH101に起されて朝食と身支度を済ませ、予定時間5分前にチャイムが鳴ったのでドアを
開けるとそこには何故か例の幼馴染が立っていた。
ちょっと待て。 そんな話は一言も聞いてないぞ。 素直な気持ちを言えば、チェンジと言った
後に即座に回れ右をしてドアを閉めたいものだが、そんな事をした日にはその後がどうなるものだか
知れたものじゃないからな・・・。 俺の身の安全とか、今後の指導内容とか・・・。
「その理由ってのは?」
「第一、指導教官は其々同じ種族同士で行う事となっている。 第二、私は指導教官のライセンスを
持っている。 第三、貴様は入院したくはないだろ?」
「一寸待て。 第一と第二はいいとして、何だそのいかにも怪しい第三は?」
聞く限りで同じ種族同士ってのもコミュニケーションが取り易いって事だろうから解るし、あいつが
指導教官のライセンスを持っているから、指導教官が出来るのもまあ当然だが、何だその最後の理由の
入院ってのは?
「ニューマンの指導教官は大抵マヤ・シドウという女が行う事が多いんだが、この女の作った料理の
所為で今迄8割の人間が病院送りになっている。 残りの2割はキャストかPMでGRM社直行で
緊急修理だが。 お前もそうなりたいか?」
「いや。 謹んで遠慮させて貰う」
当たり前だ。 誰が好き好んでそんなもの食いたいとも、入院したいとも思わんわ。 特にキャスト
やPMまで修理の必要があるって、それって如何いう料理だよ・・・。 料理と呼べるのか?
同じ料理をする者からすればゆゆしき事なんだが。 1度如何いう作り方をしているのか聞いた後に
それでも駄目そうなら教えにでも行くか。 いや、止めておこう。 後で試食でもさせられそうだ。
「理解したようだな。 まずはこれだけは基本らしいから、伝えておかないとな。
教官の言う事は絶対である。 白と言ったらそれが黒でも白だ。 言われた事への返事もはいか、
Sir、で答えろ。 質問は許されるが、選択権は無い。 口を動かす暇があったら頭と体を動かせ」
「それ、本当に基本か?」
「私はそう教わったぞ?」
いや、お前はそうかもしれないが色々と何かが違う様な気がするのは、気のせいじゃないよな・・・。
ガーディアンズは何時からどこぞの軍隊になったんだよ、おい・・・。
「で、お前のPMの育てる指針は決まっているのか?」
「ああ。 取敢えずは防具特化にしようと思う。 自分に使う分を合成させようと思ってな」
「よし。 なら今日の実地訓練は餌集めに行くぞ。 最低100個以上を集めるまでは、終ると思うな。
何、3日もあれば人型にはなるだろう」
「何だよ、それ・・・」
こうして俺のガーディアンズとしての一日が始まった・・・。 本当、親切な幼馴染を持つと嬉しいぜ。
血の涙が出る位にな・・・。
続く、のかな?
60 名前:好奇心は猫殺す[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 11:54:52.17 ID:n5DH75g1 [13/14]
新参者で御座います。
残りの半分です。 申し訳ありません、余り長くないと思ってつい横着して
纏めて投下してしまいました・・・。 題名は外国の諺だったかと。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
>>57
なるほど。 中年ヒュマとGH440が帰って飯店内に飯店シリーズの方々のみに
なった時点で終らせて、その後をプロローグ的な形で別に書いた方が良かったと
いう事ですね。
参考になります。 今後の作品を書く際に生かしていきたいと思います。
ご意見有難う御座いました。
>>57
懐かしいですね。 確かアムロとララァが初めて会った時に2人して湖にいた
白鳥を見てた時でしたっけ。 その台詞、美ス男の中で使ってみようかな。
61 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/28(水) 14:51:46.24 ID:n5DH75g1
[14/14]
む。また安価ミスってるし・・・。 2個目の57は58の間違いです。
62 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 16:43:02.84 ID:iYg6DhQz [1/2]
スキヤキ乙
300はすげえわ
63 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 17:36:45.40 ID:zz+L4uhN
前スレ埋まりました。埋め部隊の皆乙
前スレ>>592
かわええw
何かのキャラ?
64 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 17:40:43.01 ID:iYg6DhQz [2/2]
埋め立て乙
即死回避乙
投下乙
久しぶりのガーディアンズ達も乙
65 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 18:12:07.30 ID:YhC2aAc3
>>63
適当に拾った狐AAだから詳細は不明
サンクスフェスタ落ち着いたしヒュマ男と沼子の同居生活物でも投下してみよう
66 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 22:07:58.78 ID:9peUSm/w [2/2]
>>56
スキヤキ編投稿お疲れ様でした。
これだけ多くのキャラを動かすのは大変だろうし、やり遂げるのも凄いと思います。
反面、人数が多すぎて、俗に言う「広く浅く」になってしまったのでは?と感じました。
後、今回のようにスキヤキ編として1つの話が続く場合、
後々来た人が分かりやすいように、名前欄の所を「440と変な美ス男 続き番号」
でなく「第2回スキヤキ(材料集め編)1/○○」とか「第2回スキヤキ(中編)1/○○」のようにして欲しいです。
また長編になりそうな時はお願いします。
最後に一言、これだけは言わせてください。
美ス男ノンケかよwwww
>>65
つまりヤオロズさm…おっとだれか来た様だ
67 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 00:08:50.57 ID:FB9Wmbzl
>>56
お疲れ様でした。内容はどうあれ、完成させたのはいい経験になっただろうと思います。
忌まわしい出来事も、半分はあなたの責任であったことはゆめゆめ忘れぬよう。
68 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/29(木) 01:27:16.71 ID:BiyN98w4
[1/2]
>>66
確かに書いていて自分もそう思いました。 流石に後編辺りはネタも早々に
浮びませんでしたし、やはり本来の作者様方程はキャラを動かせていないな、と感じました。
題名は今迄通りの440と変な美ス男に通し番号+その時のタイトル名だと
まずいでしょうか?
ノンケ宣言の台詞は野良の際に姉さんとか、イッコさんなどと呼ばれる度に
その都度に言っていた台詞そのままです。
>>67
ええ。 今回の事は忘れない様に、と二つのお詫び文を今迄投下したSSを収めている
ファイルの中に保存しました。
69 名前:名無しオンライン[sage ラピ] 投稿日:2011/09/29(木) 19:35:26.89 ID:M5gDFoKc
前から練っていた読み切り短編ストーリーがやっと組み上がったので投下して行きます。
今回はPMがほぼ登場しない話しの為、アップローダーを使います。
読んでやろうじゃねぇか。って人は、下記からダウンロードして下さい。
ttp://upload.saloon.jp/src/up2597.zip.html
pass:pasiri
txtをzip圧縮していますので、解凍してメモ帳等でお読みください。
70 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 20:08:06.97 ID:BeUjSBAj
>>69
乙です。読みました。GJ
上手いなー
71 名前:66[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 20:30:22.63 ID:LE6QkTln
>>68
>題名は今迄通りの440と変な美ス男に通し番号+その時のタイトル名だと
>まずいでしょうか?
ざっと見直しただけなので、間違いがあるかもしれませんが、お許しください。
第2回スキヤキ編は
1.440と変な美ス男40(ミッション?編) で始まり
2.アナザーサイド編1(ミッション?編 アナザーサイド) が入り
3.440と変な美ス男49(ミッション?編) に戻った後
4.440と変な美ス男152 (スキヤキ編前編) となり
以後、440と変な美ス男に通し番号+その時のタイトル名
となっていると思います。
後から来た人が第2回スキヤキ編だけを読もうとした場合、1~3が見つけにくいんじゃないかな?
と思ったもので、ああいった形で書かせてもらいました。
440と変な美ス男に通し番号+その時のタイトル名
の形で書かれるのでしたら、例えば1~3の場合、
440と変な美ス男40(スキヤキ編 ミッション?編)
アナザーサイド編1(スキヤキ編 ミッション?編 キャスっ子サイド)
440と変な美ス男49(スキヤキ編 ミッション?編 美ス男サイド)
という感じで、「その時のタイトル名」から「スキヤキ編の一部」である事が一目見て分かるようにして欲しいです。
>>69
ダウンロードしました。読んできます。 ノシ
72 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 22:29:54.08 ID:T93rZHJk [1/2]
エロメイドろりえさんで辿り着けないのは何故だ…
73 自分:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 22:33:35.79 ID:vPQtdxM0
>>72
E(エントランス)2のマイルームで広告検索しないと見つからないんだ
E2なら誰の部屋でもいいんだが……どうもシステム上の問題らしい
74 返信:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 22:37:42.63 ID:T93rZHJk [2/2]
>>73
ありがとうE2なのか!
有り金を杖にしてパシリに食わせてから行く
75 名前: 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/29(木) 22:39:49.03 ID:tumb1Zuz
[1/2]
>>70
読んで頂いてありがとうございました!
パシリあんまり出なくてすみません・・・w
>>71
是非感想をおまちしt(ry
>>72
今部屋に出入りして優先順位上げたから、今なら検索に掛かるんじゃないかな?
それでもだめなら、ショップ検索で「ハクトウラ・封」を20万で売ってるE3さん
のお部屋が目的地だッ!
76 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/29(木) 22:51:09.55 ID:BiyN98w4
[2/2]
>>69
アップ、乙です。
早速読ませて頂きました。 これから読む方々へのネタバレにならない様に
一言だけ。 今迄の分、PMに幸多からん事を。
>>71
丁寧な説明、有難う御座います。
以降、その様な形で極力話の題名を付けるようにします。
>>72
広告で検索したでしょうか? もし名前で検索していたとしたら出ないかと。
それと、キャラのエントランスによってもヒットしない事もあります。
E1のキャラでの検索はE1のキャラが出しているお店、E2のキャラでの
検索はE2のキャラが出しているお店となります。
品物名、フトズナアタで検索してもヒットするかと。 確かお店に並べて
いたと思いましたので。
77 名前: 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/09/29(木) 23:00:34.99 ID:tumb1Zuz
[2/2]
速報!
こちらスネーク。
ろりえさんルームに伏字の人発見ッ!
78 名前:66[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 00:06:40.57 ID:AiGVX+z8
>>75
ネタバレしない程度に感想を書くのは難しいですね。
読んできました。
展開的にどっちに転んでもおかしくなかったので、
最後までハラハラしながら読ませてもらいました。
投稿乙でした。
79 名前:ファックの人[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 00:08:18.84 ID:SR8tRrSA
いろいろありがとう!
浦島太郎過ぎてごめんなさい
あと今回は伏せ字でしたが主人の名前も下品です
80 返信:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 01:23:17.59 ID:Xbs5IWT3
>>73
「エロメイドろりえさん」E3ルームはE1だ
E2はオリジナルご主人銭湯部屋のはず
81 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 09:23:17.48 ID:7RAhJ9bC
>>76
PMは殆ど出ないお話でしたが、それなりに楽しんで頂けたようで何よりです。
>>78
おぉ、感想どうもです!
作者的にはやはり最後まで楽しく読んでもらえる作品を目指していますので、
最後までハラハラして頂けたのは、作者冥利に尽きます。
>>79
この主人にしてこのPMと言った感じなのか?なのか!?
さて、次はメインのラピ&ラズ書こうかなぁ。
82 自分:73[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 22:02:10.23 ID:5Gmd7q59
>>80
しまった、逆だった……スマヌorz……
83 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/01(土) 00:09:09.22 ID:j+ht1T35
>>69
ようやく今読んだ俺からGJを
面白かったありがとう
84 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/01(土) 09:03:51.40 ID:zqAF2A7s
>>83
GJをありがとう。
なんだかんだで好評だったみたいで一安心しました。
85 名前: 忍法帖【Lv=28,xxxPT】 [『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/10/02(日) 00:09:40.16
ID:E5OkqIti
GH431 『ついにこの時が来ましたね・・・』
GH421 『毎年毎年、屈辱的なこの時が!』
GH423 『いよいよですね。』(ドキドキ)
GH453 『・・・期待しない方がいいんじゃないかしら?』
\パパーン/
つ ttp://phantasystaruniverse.jp/event/5th_anniversary/report/partner/
GH453 『ほらね?』
GH431 『・・・分かってたけど、けど・・・ねorz』
GH423 『・・・期待したっていいじゃない。PMだもの』
GH421 『・・・』(ぐすん)
比率が少しだけ伸びていた。そんなささやかな変化を胸に秘め。
頑張れ!ドベ4!負けるなドベ4!
PSU wikiの台詞がほとんど埋まってないけど気にスンナ!
4人 『ドベ4って言うなぁぁぁぁ!!!!!』
ついにGH450がトップに立って嬉しいんだけど、
4周年時、約3割占めていたGH410の急激な比率減少と、GH420のランク急落が気になる所だな。
GH510 『そろそろPSUでも拙者達の出番を頂きたく!』
GH520 『それこそ、期待しない方がいいんじゃないかな~』(遠い目)
86 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 03:48:51.59 ID:cRzvqfEk [1/2]
>>85
5位がツボったw
87 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:16:03.38 ID:u4q5PAGK
[1/16]
>>85
GH450がトップになったのは、ここの所のアサクラマンセーとレツザンの
所為でAFとか、FFが増えた所為で回復用とか?
GH410が減ったのは、最初は合成用に打撃特化で育てたけど、この頃は
新しい基板も出ないから、他の型番にしたのかと。 もしくは引退?
個人的にはGH440の順位が上がったのが良かったですか。
そして、相変らずに不動のドベ4・・・。 南無・・・。
需要があるかどうか怪しいですが、既に書き終っていてスキヤキも終ったので
投下。
88 名前:ふたりでけんさ1/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:17:24.22 ID:u4q5PAGK [2/16]
事のきっかけはスキヤキ開始前の飯店内から。
、カウンターで持ち込んだ酒を一人でチビチビ飲みながら時折下準備をしている
ご主人サンを見ている女帝。
これといってやる事が無くて時折店内を見回したり、ご主人サンの様子を見ては
手酌でチビチビとコップの酒を呷る。
料理も出来なくはないのだが、どういう了見かはさておき、お声が掛かる事も無く、
ましてやそれならば自分から名乗り出て手伝う性でもない。
「まあ、こんな日もあらァさねェ」
そんなこんなで、ボーっと店内を見回してた時にふと、目に入ったのが同じくして
余ったテーブルで絵本を読んでいるキャスっ子とGH414の2人。
最初は暫く見ていたがやがて先程までと同じく、時折店内を見回してご主人サンの
様子を見ては手酌でチビチビとコップの酒を呷るを繰り返す。
「・・・見て貰った方がいいかねェ」
何度目かのキャスっ子達に視線を回した後に、その結果が同じだった事で一つの
可能性に辿り着いた。
「ご主人サン、ちょいとあれ見ておくれな」
作業の終りの目処が付いた辺りを見計らって、女帝が厨房内で下準備中のご主人サンに
声をかけた。
美ス男とGH442に断りを入れてから、厨房からカウンターに回ったご主人サンが
言われるままに女帝が顎を向けて指した先にいる一緒に絵本を読んでいるキャスっ子と
GH414を見る。 小声で囁き合う女帝とご主人サン。
89 名前:ふたりでけんさ2/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:18:33.27 ID:u4q5PAGK [3/16]
「どうだい、あのPMは?」
「”壊れている”という事はないと思いますが、明らかに普通とは違います。
PMなら同等若しくは見下ろす様な口調や態度を示しても、ご主人様であるという
認識があるのですが、あのPMはキャスっ子を肉親もしくは近しい存在と見ています」
「もう少し、詳しく見た方がいいかねェ。 アタシの”妹”も一人増えてるしねェ」
「はい。 それでしたら、ご主人様がキャストですから念の為に2人一緒がいいかと」
「作ってるのが同じGRMだからねェ。 いけ好かない連中さね」
一通りキャスっ子とGH414を見たご主人サンに、評定を聞いてみる。
”壊れちゃ”いないがちょいと毛色が違うって辺りはやっぱりアタシと同じかい。
知らずにアタシの”妹”が増えてたなんてェのも後々困りモンだからこの際後で
ちゃんと見とくとするかい。
せめて、あの嬢ちゃん達から胸糞悪い結果でも出なけりゃいいけどねェ。
フン。 アタシゃ、あいつ等のやった事はGRMの名が残ってる限り忘れないよ。
そして第2回スキヤキ会が終った後日
「あら。 キャスっ子ちゃんに何か頼み事するならぁ、あの子達のお気に入りの絵本が
あるわよぉ」
キャスっ子の顔見知りの美ス男にキャスっ子達に出向いて貰う様に口利いて貰う旨の
メールを打った際の返信。
絵本、ねェ。 ああ、そういえばスキヤキ始まるまで2人して見てたねェ。
最もそんな様子でさえ、見てて気が付いちまったんだけどねェ
「ついたー。 ここー」
美ス男からの連絡で女帝の住まう廃ビルに向ったキャスっ子とGH414の着いた先は
何故かPM用の裏口。
門番のGH430に用件を伝えると、女帝の部屋の入り口まで案内してくれた。
キャスっ子の身長ならPM用の出入り口でも、問題なく通れるからいいのだが、美ス男が
教えたのは表口だった筈だが・・・?
90 名前:ふたりでけんさ3/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:19:38.14 ID:u4q5PAGK [4/16]
「この先がそうです」
「はーい。 「ありがとー」」
「姉さん、連れてきました」
女帝の部屋の前で一旦案内のGH430が止まってこの先に女帝がいる事を告げると
案内してくれたGH430にお礼をいうキャスっ子とGH414だが、GH430に対して
お礼を言った時の2人の声がハモってたりする。
2人からお礼を言われたGH430が2人に対して一礼してから扉の先に声をかけると、
扉を開いて中に、と促してから2人が室内に入ると一礼して扉を閉めて門番に戻っていった。
「「こんにちわー」」
「よばれたから、きたよー」
「ご苦労さん、嬢ちゃん達。 早速だけどアタシぁ、回りくどい事が嫌いだ。 ちょいと
アンタ達2人の事、調べさせて貰おうかねェ」
「ふぇ? けんさ? いいよー」
「いいよー」
室内に通されて最初の挨拶でもハモるキャスっ子とGH414。
労いの一言の後に早速用件を切り出してみれば、言われた事が解った途端に速攻で2人から
二つ返事が返ってきた。
呆れたモンだねェ・・・。 この嬢ちゃん達、疑うって事知らないんかい・・・。
普通なら万が一それで何か仕込まれたり、何処かに連れ去られて売り飛ばされたりとか大抵は
何かしら考えるもんさね。
確かに以前にキャスっ子とGH414を売り飛ばそうとして、痛い目見た連中がいました、
はい。 結局組織壊滅の憂き目に遭いましたが。 まあ、総人数一桁の弱小ですし。
「ここにたてばいいのー?」
「はい。 なるべく動かないで下さい」
ここは同じ廃ビル内の一室。 部屋中を埋める計測機器類は恐らく全てが「ここにいると
時間だけはありますから」というご主人サンが部品集め、チェック、組み上げ、調整の全てを
一人の手で行った物なのだろう。
キャスっ子が立っているのは直径1メートルで高さ20センチ程の台の脇に回転しながら
上下に稼動する超音波の発振装置と受信装置を取り付けた輪で構成された超音波検査装置の上。
キャスっ子が終ると今度は入れ替わりにGH414が台の上に上がる。
2人のスキャンが終ると測定結果を解析映像処理化した2人分の立体構造図が表示された。
91 名前:ふたりでけんさ4/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:21:47.97 ID:u4q5PAGK [5/16]
「内部構造は一般的な標準のキャストとPMと変わりありません」
「その辺は”壊れちゃ”いないって事かねェ」
比較用の通常のキャストとPMの構造図と見比べたご主人サンが結果を女帝に告げる。
その様を見ていても場慣れしているのか、普段と様子の変わらないキャスっ子とGH414。
「次はプログラムを見てみましょう。 2人共、そこに座ってこちらからアクセスしたら
スリープモードを起動して下さい」
「「はーい」」
自分達から接続コードを首の後ろの端子に接続して椅子に座るキャスっ子とGH414。
ご主人サンが端末を操作すると2人の目の光が消えた。
どうやらプログラム領域にアクセスしたらしく、スリープモードに移行したのだろう。
2人の映し出されるプログラムを交互に見比べるご主人サン。
「2人共基本プログラムに関しても通常のキャストとPMと変わりありません。
これは?」
最初の部分の基本プログラムをチェックして女帝に告げたご主人サンが2人に共通して
存在する、とある物を見つけた。
「普通のキャストとPMには存在しない回路が2人共に存在しています。 開いてみます」
「やっとくれ。 気ィ付けるんだよ」
ご主人サンの細い指がキーボードの上を目まぐるしく動いて止まるとモニターの表示が
基本プログラムの表示からたった今開いた回路の内容に切り替わった。
「シンクロナイズドフラッターシステム? どうやらお互いにリンクする事で主にPMの
戦闘力を上げる為のシステムの様です」
「ケッ。 まァたGRMの”実験”かい・・・」
「GRM社製か解りませんが、GRM社で調べてみます」
再度、ご主人サンの細い指がキーボードの上を目まぐるしく動くが然程の時間を掛けずに
止まり、モニターの表示を見つめるご主人サン。
”実験”と言い放った時からずっと、半眼になって機嫌の悪くなった女帝がモニターの
表示から目を逸らして煙管を燻らせる。
「ありました。 GRM社製で間違いありません。 重要度はほぼ最低クラス、辛うじて
名ばかりのプロテクトが掛かっているレベルです。
シンクロナイズドフラッターシステムに関する概要、経過報告、実験状況、実験結果、
結果考察、全て閲覧可能です」
92 名前:ふたりでけんさ5/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:23:52.27 ID:u4q5PAGK [6/16]
シンクロナイズドフラッターシステムに於ける一連の報告、と記されたファイル。
1・概念。
このシステムはパートナーマシナリー(以下呼称をPMと略記)に於ける戦闘能力向上の
為の方法の一環として構築されたシステムである。
PMの戦闘能力を向上する為の手段として同時に製造された同型のブレインコアを用いて
当システム起動時に当システム搭載のキャストとPMをリンクさせた後に、ブレインコアが
同型である事を利用して共振作用によって行動、戦闘機動、戦闘情報処理などをキャストと
共有する事で、PMに対してキャストに等しい戦闘能力を持たせる事を提案する。
2・経過報告
このシステムの考察の為に同時に同型のブレインコアを用いてキャストとPMを製造。
製造時の時点から、キャストとPMに当システムを搭載。
このキャストはデュアルブレインコアと、シングルブレインコア等のPMとの違いはあるが
PMに近付けるべく、女性型の最低身長で通常のキャストの精神年齢よりも低いものとした。
尚、特定の目的使用を前提としてのキャストの製造は禁止されているので、このキャストに
対しての”刷り込み”は一切行っていない。
更にPMとの良好な関係を構築する為にキャストに予めベビーシッター用のプログラムを
入力した。
早速このキャストに同時に同型のブレインコアを用いて製造されたGH101を与えて
研究棟内にて成長経過を観察する事にする。
これら験体の製造No及びロットNoと成長経過過程は別紙報告書No263を参照。
「あはは。 こんにちわー。 初めましてー。」
「ワタシノナマエヲ、ニュウリョクシテクダサイ」
「ふぇ? 名前? 好きな名前でもいいのー?」
「ハイ」
キャスっ子はよく読んでいた自分の好きだった絵本に出てくる主人公の子猫の名前を
GH101に名付け、そこから研究棟内に設けられた部屋での2人の生活が始まった。
93 名前:ふたりでけんさ6/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:25:14.98 ID:u4q5PAGK [7/16]
「へー。 進化すると人の形になるんだー」
「ウン。 ソウダヨー」
「どんな風になるんだろー? あ。 これがそうかー。 似た武器の型番があったー」
「オソロイー」
進化すると人型になる事をGH101から聞いたキャスっ子が興味津々でその事を
GH101に詳しく聞くと、部屋に置いてある各PMのカタログデータを見て自分の趣味の
バトンと似た武器であるダブルセイバーを装備するGH414を見つけた。
クルクルと回すキャスっ子のバトントワリング用のバトンを見ながら、その事を嬉しがる
GH101。
それこそがキャスっ子が大きくなったらガーディアンズになって、GH101を育てて
GH414にしよう、と決めたきっかけだった。
3・実験状況
このキャストが成長してガーディアンズの訓練課程終了となり、PMもこのキャストの
希望であるGH414に進化したので、戦闘能力の計測の為の実験を行う準備にとりかかる。
尚、キャストがガーディアンズの訓練課程終了及び、PMがGH414に進化した時点で
この2体に関する検査を執り行い、計測データより、既に当システム起動時の推定予測値は
試算済みである。 推定予測値は別紙報告書No275を参照。
実験に用いるマシナリーの機種、機数、製造No、ロットNo等の詳しい詳細に関しては
別紙報告書No278を参照。
「414ちゃん、時間だよー。 行こうかー」
「はーい」
「お互いに頑張ろうねー!」
「うん!」
殺風景な研究棟内の自室にて、実験開始予定時刻前の集合時間にもうすぐ差し掛かる時点で
キャスっ子がGH414に声をかけた。
頑張ろうね、と声をかけたキャスっ子に笑って答えるGH414と一緒に実験の目的地の
屋内演習場に向かうキャスッ子とGH414。
94 名前:ふたりでけんさ7/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:27:28.70 ID:u4q5PAGK [8/16]
4・実験結果
実験の結果は戦闘能力の計測の為に用意したマシナリーの全機稼動停止、及び実験開始前に
試算した推定予測値を全て上回るという、当システムの実験結果として望むべくして最良の
記録を残す事となった。
キャスト及びPMの被弾状況及び損壊状況、目標マシナリーに対しての攻撃命中率及び
攻撃命中時の威力、実験開始~終了までの経過時間と経過内容、実験終了時の験体に対する
過負荷などの詳しい詳細は別紙報告書No281を参照。
「あう。 414ちゃん、無理してまで頑張ってたの。 一生懸命、無理して・・・。
一緒に頑張ろうねって言ったから、こんなになるまで無理して・・・」
額や体の上には冷却用の保冷材が被せられ、整備台の上に寝かされているGH414。
その横に座ってGH414を見ながら、ずっと泣いているキャスっ子。
実験に使用された全てのマシナリーを稼動停止にして、実験終了の合図が鳴ると共に
既にシンクロナイズドフラッターシステムの連続起動限界時間を超えていたGH414は
倒れたのだった。
5・結果考察
当システムはキャストがガーディアンズとなって与えられたGH101をGH414に
進化させた後の実験結果を以って完成とする。
このGH414は当システム構築段階には無かったキャストとのフォトンアーツを共有
すも使用可能としていた。
この事に関してはPMデバイスGH414にてGH414に進化した際に獲得した事と
推測する。
推測の根拠及びPMデバイス使用時の進化がPMに与えた影響に関しては別紙報告書
No286を参照。
尚、当システム完成に至って幾つか当システムを運用の際の欠点が露呈したので、
その内容を記す。
95 名前:ふたりでけんさ8/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:30:37.57 ID:u4q5PAGK [9/16]
1
キャストのデュアルブレインコアとPMのシングルブレインコアの共振の際に構造の
差によって当システム起動時にPMのシングルブレインコアに一方的に過負荷がかかり
実験時には推定予測値を上回っていたものの、当システムの連続起動時間には限界時間が
存在する。
2
キャストであるが故に成長するまでの時間は短縮出来るものの、信頼関係を築く為に
一緒に成長させると一定段階までの間、成長するまで待つ必要がある。
3
順調に成長したとしても、キャストがガーディアンズとならなかった場合及び、
PMに対して全くもって興味を抱かない、もしくはPMを第4形態及び第5形態まで
進化させなかった場合は意味をなさない。
4
仮にキャストがガーディアンズとなり、PMを第4形態及び第5形態まで進化
させたとしても、互いに使う武器とフォトンアーツが合致しないと当システムを
起動させても見当違いな結果にしかならない事。
当システムを起動してキャストが長銃を構えてもPMがGH450なら長杖を
長銃の様に構えてキャストと同じ目標に向けるだけで終る、と安に推測される。
5
当システムはその性質上からキャストとPM間にしか使えないという点。
また同型のブレインコアのキャスト及びPMの各自、どちらかが失われた時点でも
当システムは起動不能となる。
96 名前:ふたりでけんさ9/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 05:47:53.67 ID:u4q5PAGK [10/16]
結論
これらの欠点の露呈により、当システムに関しては実験の結果は最良となり、
当システムは完成したものの、不採用とする事が決定。
尚、験体に於いてはキャスト及びPM共に、既にガーディアンズとしての登録が終了
している為に開放する事とする。
そして今迄の実験に協力していた事に対する報酬という形で、このPMの所有権譲渡
をキャストに執り行う。
当システムの起動確率及び起動条件などを踏まえると、重要度は余りにも低い為に
このキャストとPMに対しては追跡調査や監視の対象としない事が決定。
以上、ここまでの報告を以って当システムにおける事柄全ての所定を終了とする。
管理責任者ID-PDX097385 持ち出し許可NoーC023
「あう。 ごめんね、414ちゃん。 ごめんね、ごめんね・・・」
「う・・・。 ここはー?」
「よかったー。 414ちゃん、おきたー」
自分が頑張ろうね、と言ったからGH414が無理をしたと、泣きながらずっと
GH414に謝り続けるキャスっ子。 自分の中に一つのプログラムを構築しながら。
やがてブレインコアの過負荷による緊急強制停止のスリープモードからGH414が
目を覚ました。
GH414が目を覚ました事に喜ぶキャスっ子。
GH414が本調子に戻るまでの間、ずっとGH414の世話をし続けていた。
「これが記録の全てです」
「って事ァ、何かい? 試して出来上がっちゃあみたものの、他の連中にゃ使えそうも
ないからってェ、口止め料にPM付けておっ放り出したって事じゃないか!
ガーディアンズになるまでもずっと棟内に閉じ込めといて、ふざけんじゃないよ!!
アンタら一体、何様のつもりだい!!!」 バキッ!
「450・・・」 ソッ
自分もGRM社に拘束され、実験に供された時の事を思い出して手にしていた愛用の
煙管を折る程に激怒した女帝を、静かに抱きしめるご主人サン。
女帝が激怒した理由の1つはキャスっ子が成長するまでの間、研究棟内のみで暮らして
いた時期と、女帝がGRM社に拘束されていた時期が一時とはいえ同じだった事だった。
97 名前:ふたりでけんさ10/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 06:21:29.37 ID:u4q5PAGK [11/16]
「では早い所終らせて、あの子達を起してあげましょう」
「ああ、そうだったねェ」
ようやく女帝が落ち着いた時点で抱きしめていた女帝からそっと離れたご主人サンが
まだ基本プログラムですから、と作業に戻った。
へし折った煙管をテーブルの上に放り投げて、座って眠るキャスっ子とGH414を
普段よりは優しいが悲しみと哀れみの色も浮かべた瞳で見つめる女帝。
やがてシングルブレインコアでの容量の違いかGH414のプログラムのチェックが
先に終った。
「これは・・・」
「どうしたんだい、ご主人サン?」
キャスっ子のプログラムの中に本来のキャストと違っていた点を見付けてその違いに
驚くご主人サン。 ご主人サンに近付いて女帝が声をかけた。
「キャスっ子は自分のプログラムを割いて、シンクロナイズドフラッターシステムが
起動した際の、過負荷を軽減するプログラムを持っています・・・」
「それってどういうこったい?」
女帝の問い掛けにご主人サンは目を伏せて俯いて答えた・・・。
「デュアルとシングルとのコアの差から発生するコアの共振時のPM側の過負荷を
効率良く処理して負担を軽くする為と、過負荷の負担を自分の方でも肩代わりして
処理するように、自分のプログラムの一部を構築し直しています・・・。
恐らく今のキャスっ子は知性体としてのレベルは、キャストとPMとの中間的な
存在です・・・」
「なんてこった! それじゃあ、自分の魂削ってる様なモンじゃないかい!」
俯いて目を伏せながら答えたご主人サンを見上げながら、右手を肩の高さで後ろに
振り払いながら信じられないとばかりに怒鳴った女帝。
この嬢ちゃんはアタシらPMの為に自分の身ィ割いてる・・・。
それも、自身の存在を落としてまでじゃあ、本当に魂削っちまった様なモンだよ。
アンタはそこのPMの為にそこまで出来るんか・・・。
いや、アンタにとってはそれだけ大切な存在って事なんだろうねェ。
98 名前:ふたりでけんさ11/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 06:22:40.14 ID:u4q5PAGK [12/16]
「製造された時からずっと一緒に暮らして来たGH414はキャスっ子にとって、
本当の姉妹の様な・・・。
いいえ、同型のブレインコアを使用している時点で”血”の繋がっている、
実の妹なんでしょうね・・・」
「それでキャストとPMなのに、普通の姉妹みたいに見えたってェ事で違和感
感じちまったんだろうねェ・・・。
そりゃあ、悪い事しちまったねェ。 普通の姉妹にしか思えないなんて
言っちゃあ、バチが当っちまうよ」
流石、美ス男の知り合いだけあって、このキャスっ子も変わり者だねェ。
幾らキャストたァいっても、アタシらPMの為にここまでする奴ァ、まずいない
だろうさ。
けどもこんな変わり者なら、隣にいると春の日差しみたいに暖たけェんだろうねェ。
最も当の本人は、あははって笑ってそんな事に気付いちゃいないんだろうさ。
「あ。 ご主人サン、この2人ってェ・・・」
「はい。 かあさんの”絵”」
それは病んだ心でもかくありたいと、思いを込めてスケッチブックに描いた
人とPMとの姿の絵。 PM開発の折に心を病み、病床で思い描いた夢の形。
幼い自分の娘と戯れる人型マシナリーと、その2人を笑顔で見守る母親。
人型マシナリーは未だ見ぬ妹。 自分の娘に対しての。
ご主人サンには、ご主人サンのかあさんがスケッチブックに描いた絵の、
幼い頃のご主人さんと、ご主人サンの妹として描いたPMが戯れている姿が
このキャスっ子とGH414の姿と重なっているんだろうねェ。
99 名前:ふたりでけんさ12/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 06:23:37.21 ID:u4q5PAGK [13/16]
「これはかあさんが思い描いた人とPMの姿のひとつ。
キャスっ子は幼い頃の私、GH414はその頃未だ見ぬ私の妹。
かあさん、貴方の夢見た姿。 届きましたでしょうか?」
目を伏せて俯いていたご主人サンが顔を上げて天井の先をを見上げると、
その拍子に涙が一条頬を伝って落ちていった。
グシュッ、と湿る鼻をすすって、そっと目を細めて天井の先を見上げる
女帝。
お袋サン、見えたろう・・・? アンタが夢見た絵、これで何枚目だい?
GRMは相変らず何も変わっちゃあ、いないねェ。
けどこうして、ゆっくりと一枚ずつでもお袋サンの夢を描く奴ァちゃんと
いるんさね。
「お疲れ、嬢ちゃん達」
「これで検査は全て終了しました」
「「はーい」」
全ての検査を終えて目を覚ました、キャスっ子とGH414を見る普段と変わらない
女帝の目には何処か優しい光が感じられた。
「姐さん、失礼しやす。 買ってきやした・・・」
「じゃあ、そこのキャスっ子に渡してやんな」
「へい。 ですが、姐さん。 もう勘弁して下さいや、この歳で絵本なんざ・・・」
「やかァしいやね! そんな使い位で何泣き言ほざいてんだい! この唐変木!
ちったァ、このキャスッ子でも見習いな!」
黒服な男が断りを入れてから、げんなりとした様子で室内に入って来ると女帝の指示で
キャスっ子に持っていた包みを渡した。
そして、本屋や古本屋巡りをして、絵本を買い集めた不平を漏らす・・・。
そりゃあ、黒服ないかつい顔の如何にも強面なお兄サンが、絵本買い集める様はいい注目の
的だろうに・・・。
100 名前:ふたりでけんさ13/13[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 06:25:03.89 ID:u4q5PAGK [14/16]
「ふぇ?」
「し、失礼しやしたっ・・・」 ダッ!
そんな苦労もいざ知らず、キャスっ子を比較に出して黒服を怒鳴り飛ばした女帝。
何故自分の名前が出たのか、見当が付かない為に暫くキョトンとしていたキャスっ子の
疑問の声と共に逃げるかの様に、慌てて部屋を後にした黒服な男だった・・・。
「検査に付き合った貰った礼さね。 開けてごらんな」
「「わーい、ありがとー」」
「今度は遊びにでも来るといいさ。 嬢ちゃん達、又おいでな」
「「はーい。 またねー」」
引き出しから愛用の煙管の予備を取り出しながら、女帝が包みを開けるように促す。
キャスっ子が渡された包みを開けると、中からキャスっ子とGH414の大好きな題名の
絵本のサイン入り限定版が中から何冊か現れた。
それを見て2人して喜んで、お礼までハモるキャスっ子とGIH414。
煙管に煙草の葉を詰めながらも、火を点けない女帝とその脇に控えるご主人サンの2人の
普段と変わらない表情ながらも、何処か暖かさを感じた視線に見送られながら自室へと
戻るキャスっ子とGH414の2人。
これはスキヤキが終ってほんの少しだけ後のお話
キャスっ子とGH414の初めてから今に至るまでのお話
キャスっ子は今日も元気に、グラールの何処かで駆け回っています
101 名前:ふたりでけんさ[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 06:34:13.27 ID:u4q5PAGK [15/16]
新参者で御座います。
本来はキャスっ子とGH414のシンクロナイズドフラッターシステムの説明的な
話だったのですが、書いている内に女帝とご主人サンも絡み、キャスっ子の過去なども
出てきていました。 果たして需要あるかなぁ・・・。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
102 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 12:49:39.12 ID:cRzvqfEk [2/2]
投下乙
パシリ→ファティマ
キャスト→騎士
PA→MHって事かな
シンクロナイズドフラッターなんて久しぶりに聞いたわ
103 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 18:14:35.89 ID:1lM1K17E [1/2]
ヘビーメタルとはちょっと違うイメージ
ふたりの同期技な感じ
ガンダムXのMSビット一体な状態かと
104 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 18:19:30.84 ID:1lM1K17E [2/2]
しまった モーターヘッドだった
105 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/02(日) 22:42:16.61 ID:u4q5PAGK
[16/16]
>>102
PM=ファティマ、キャスト=騎士のイメージで以前にパシリ23体目のログ
196に投下した魔性という作品が、FFSの3巻でのブルーノの話をPSU版に
書き換えてみた話です。 このエピソード、好きなもので。
そして、この投下で原作物の難しさを知りました。 最も自分などがあの方の
作品にての原作物とか、余りにも恐れ多いのですが・・・。
>>103
キャスっ子とGH414の2人のシンクロナイズドフラッターシステムは
モーターヘッドの方とガンダムXの両方的な特徴でしょうか。
互いに専属として製造されて、同調する事で戦闘力を上げるという点などは
モーターヘッドの黒騎士と同じで、互いの動き方が同じという点がガンダムXの
MSビット的な状態ですね。
106 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 00:46:25.07 ID:v4NKMSVL [1/3]
これがろりえさんの部屋か…ゴクリ
107 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 02:05:35.88 ID:rbH6VMS9 [1/2]
>>106
出遅れたあああ
108 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 09:26:05.63 ID:Wo7f2hmS
>>85
450が1位ですか。
まあ当然の結果ですな。
しかし、ふと、この中のどれだけの数のPMがもう何か月も主人の帰りを待つ、引退者
のPMなのかと思うと、ちょっと切ないものがありますね。
>>100
投下乙です。
機械であるが故に人の都合によって運命すら左右される、悲しいお話しのような気が
しなくもないですが、本人たちが幸せに生きているならそれはそれでいいじゃないかと。
読む人によって受け止め方が大きく変わりそうなお話しですね。
109 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 20:48:21.88 ID:kD//oHeo
>>101
投稿乙です。
個人的にはク○ノトリガーの反作用ボム2みたいに
単純に息の合った2人の同時発動技かと思ってたが
システムとして組み込まれた物だったか。
そして、目を離した隙にろりえさん部屋にファックの人来てたっぽいな。残念。
これだから油断できない。全くパシリスレは地獄だぜぇ~
110 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 21:19:36.02 ID:v4NKMSVL [2/3]
>>108
450「私、二年放置されてます」
箱「うっ・・・」
450「二年放置されてます」
箱「・・・」
450「現在二年間放置されています」
箱「・・・あ、ああっ!部屋を片付けていたらこんなところにネットキャッシュの用紙が!
でもきっと数百円分しか残って無さそうだよね」
450「・・・残高照会してみましょう」(用紙をひったくる)
箱「いや・・・きっと数百円くらいしかないって。そうじゃないと放置するはずないじゃない?」
~お客様の残高は1480円です~
450「・・・・・・・ほうほうこれはまた少ない残高ですね」
箱「意外にたくさんのこってたーーーー!?」
箱「や、やったあ!これでろりえさんの部屋に行けるね!よしちょっと行ってくる!!」
450「あっ!ちょ、ちょっと!わた・・・じゃない部屋の整理にくるんじゃないんですかっ!?」
箱「というわけでいってきまーーーす!!」
ヤオロズ「行ってまいるぞ~~!!」
450「ってあんたもですか!!」
111 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 21:46:09.00 ID:rbH6VMS9 [2/2]
GH-450「箱450様へ。昨日ろりえさんルームのパパガイが『箱、参上!』って言ってました」
GH-452「何してんのよ…」
GH-450「少々お手紙をば。…匿名希望のファック450より、と」
GH-452「あんたそれチクリじゃないの…」
GH-450「二年分イチャイチャするきっかけをと思いまして」
GH-452「イチャイチャな結果になるのそれ?」
112 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/03(月) 22:12:13.02 ID:D0TkomRp
速報
今、「エロメイドろりえさん」の部屋に青い箱が座ってるわよぉ
113 自分:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 22:15:23.72 ID:M5xBb/Qd
>>112
居るのに気づいたんですが、そっとしておきました
114 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/03(月) 23:50:41.43 ID:v4NKMSVL [3/3]
>>112
450「なにやってるんですかあの方は・・・(モギモギ)」
115 名前: 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/03(月) 23:53:49.53 ID:990qi+si
速報
箱氏落ちた1分後に450の人現る
116 名前:名無しオンライン[『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/10/04(火) 00:42:52.67 ID:wEaXtip9
[1/2]
くそう!箱さんには会えなかった。
しかし、寝る前に伏字450の作者さん達とカード交換出来たぜ!
117 名前:名無しオンライン[『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/10/04(火) 01:00:48.63 ID:wEaXtip9
[2/2]
よく見ると何かややこしいな。
>>115はたぶん伏字450の作者さんの事だな。
俺は>>116を書き込む直前の10分くらいしかいなかった。
しかし、こうやってろりえさん再現部屋に集まる事が多いと、
マイルーム6人制限が悔やまれるな。
何が言いたいかというと、もう眠・・・Zzzzz
118 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/04(火) 01:12:42.30 ID:/ytqeNE/
普段ROM専だけど思い切って行ってみた。
生箱さんに会えた♪
他の方々もカードありがとう。
一回だけ話投下したんだけど、またネタを考えてみるか…
119 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/04(火) 02:37:34.15 ID:vF7ysP7G
>>108
確かにキャスっ子は実験終了までほぼ軟禁状態という、不遇な生い立ちでは
ありますがガーディアンズになる前からGH414と出会い、共に暮らす事と
なったのもこの実験のお陰ですし。
今となっては自由奔放とか、天真爛漫という辺りの表現が似合いそうな2人
ではありますが。
>>109
GH414の戦闘力をキャスっ子と同等にまで上げる為の、システムですね。
そうする事でお互いの足並みを揃えて、より確実な連携を行う事にもなります。
>>110
課金したら速やかに部屋に戻らないと、GH450に戻りたてでの久しぶりな
ハウジロドウを刺されますよ・・・。 ヤオロズ様、来る気満々ですね。
>>111
匿名になっていないと思いますが。 杖を頭に刺す事がスキンシップと言うなら
イチャイチャするきっかけとも言えますが・・・。
120 名前:PMの十戒[sage] 投稿日:2011/10/04(火) 05:43:08.16 ID:OMFTShfw
1. 私の一生はだいたい10年かそれ以上。 あなたと離れるのが一番つらいことです。
どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しい。
2. あなたが私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って欲しい。
3. 私を信頼して欲しい、それが私の幸せなのだから。
4. 私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで欲しい。
あなたにはミッションがあって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。
でも、私にはあなたしかいないから。
5. 話しかけて欲しい。 感情は分からなくても、あなたの声は届いているから。
6. あなたがどんな風に私に接したか、私はそれを全て覚えていることを知って欲しい。
7. 私を殴ったり、いじめたりする前に覚えておいて欲しい。
私は武器とPAであなたを傷つけることができるにもかかわらず、あなたを傷つけないと決めていることを。
8. 私が言うことを聞かないだとか、頑固だとか、怠けているからといって叱る前に、私が何かで苦しんでいないか考えて欲しい。
もしかしたら、食事に問題があるかもしれないし、長い間放置されているかもしれない。
それか、もう体が劣化して、弱ってきているのかもしれないと。
9. 私が経年劣化しても、私のメンテナンスをして欲しい。 あなたもまた同じように年を取るのだから。
10. 最期のその時まで一緒にいて欲しい。
言わないで欲しい、「もう見てはいられない」、「私ここにいたくない」などと。
あなたが隣にいてくれることが私を幸せにするのだから。
忘れないで下さい、私はあなたを愛しています。