241 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/27(木) 04:55:54.90 ID:Q0++CEH8
投下乙
妄想し甲斐のあるとこだな
俺はもう少し生命体よりな人造人間だと妄想してるが油圧はロマンだよな
242 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/28(金) 01:23:09.68 ID:991hhbut
やはり機械に油は付き物でしょう。
PMのイメージとするなら、個人的にはオートマータの響きが結構お気に入り
です。 流石に球体間接にする気はありませんが。
243 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/28(金) 04:57:36.00 ID:rnabGTos [1/2]
>>242
球体関節のパシリはリトルウィングに実在する
まあ球体関節っても本当に球体が関節なんですけどね!
244 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/28(金) 22:24:52.46 ID:kdCCWdKI
そろそろフィグマあたりでパシリ出してほしいなぁw
245 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/28(金) 23:18:13.37 ID:rnabGTos [2/2]
>>244
フガだけ画像確認
メーカーしらんけど
246 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/10/30(日) 02:58:33.66 ID:OnlJbSo/
>>243
存在するんですね・・・。 それは球に手や足の棒が付いているだけの様な
気がするんですが。 でもPMの間接が服を脱いだら蛇腹間接だったら嫌かも
247 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/30(日) 23:36:05.93 ID:juIrftKm
>>245
ぐぐったらスヌーピーみたいに小屋の上で寝ているのを見つけたけど
これはもしかして個人製作ではなかろうかw
248 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 04:52:03.03 ID:7bQoK10y
個人制作か考えてもみなかった…
お詫びにちょっと上司のパシリしてくる
249 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 22:33:50.04 ID:gZBxFFCo
ねんどろいどで出してくれればコンプリートするよ!
250 名前:赤箱のリトルウィングレポート[sageファックの人] 投稿日:2011/11/02(水) 03:18:50.99 ID:7Zno6lUr
[1/2]
GH-450「乳酸菌は採っていますか?」
GH-452「今度はなんの話よ…」
GH-450「さて究極の少女を目指して今日も精進潔斎しアリスゲームを繰り広げる訳ですが」
GH-452「目指してないわよ!」
GH-450「そんな事でいいのですか真紅」
赤箱「お父様…」
GH-452「誰が真紅よ!あと百歩譲ってアリスゲームしててもあんた関係ないでしょ!」
赤箱「なんかこう俺もパワーアップするかもしんないじゃん!赤い箱撒き散らして攻撃とか!」
GH-450「撒きますか?撒きませんか?と」
GH-452「薪にして火を点けたいわ…」
GH-450「羽が生えたり薔薇を発射したりする究極の少女ってどんな姿なんでしょうね」
赤箱「いやあんたが言い出したんだろ」
GH-450「まあPMを『人形』とカテゴライズする向きもある、という話です」
GH-452「差別な気もするけど、声高に『私は人間よ!』とか抗う気もしないわね」
赤箱「おや弱気」
GH-452「だって人間扱いされたらPM出来ないじゃないの。まあリトルウィングだとそれ以前の話なんだけど」
GH-450「そんなわけで『GH-510』を呼んでみました」
GH-510「承知いたした!」
赤箱「なんで武家!?」
GH-450「見た目は火星大王とかそういったNDアンティークに分類されるでしょうか」
GH-452「ブリキ、とかそういう系よね」
赤箱「ふたりはブリキや!」
GH-450「やはりあなたもブリキでしたか」
赤箱「やはりってなんだよ!ネタだよ!」
GH-450「まああなたがダン・ボールだろうとブリキであろうとまるで興味ありませんが」
GH-452「レトロな外見に合わせて口調もレトロなのかしら…」
赤箱「いやどピンクで武家言葉とかありなの?!」
GH-510「お気遣いいたみ入る」
赤箱「礼儀正しいじゃん!ピンクになんなよ!」
GH-450「武器にしても散華と夜叉を携える本格派です」
GH-452「確かにチョンマゲも付いてるわね…」
赤箱「あからさまに差別化された外見だとおもうよ?!いいのこれ!」
GH-510「かたじけない」
赤箱「かたじけなくねえよ!」
GH-452「それよりその手で武器を持てるのかしら…」
赤箱「手…というよりマニュピ、いやマジックハンドか」
GH-450「因みに主人が女性の場合『~姫』と呼びます」
251 名前:赤箱のリトルウィングレポート[sageファックの人] 投稿日:2011/11/02(水) 03:26:17.43 ID:7Zno6lUr
[2/2]
赤箱「んなとこまでお武家様かよ!」
GH-510「かたじけない」
赤箱「かたじけなくねえんだって!」
GH-510「では拙者の修行に付き合っていただく!」
赤箱「嫌だよ!だいたい拙者とかどこの流浪人だよ!」
GH-510「刀慣らしにはなった。感謝している」
赤箱「戦ったの?!」
GH-450「GH-510、新人を釣るのはやめなさい」
赤箱「クマー!」
GH-452「ま、まあリトルウィングのPMのバリエーションの中でもかなり特徴あるPMよね」
GH-450「まさかGRMが玩具性というか人形性というか…を押してくるとは思いませんでした」
赤箱「いやこれは最初に言ってた人形と方向性違うだろ?!」
GH-450「世の中には球体関節にリビドーを覚える方もいらっしゃる様ですよ?」
GH-452「そ、そうなの?」
赤箱「多分こっちの球体関節じゃあないんじゃないかなあ…」
ここまで
話に出たから焦って書いた
反省なら年中している
因みに514は顔文字で話すPMで、パシリスレ初期の「ご主人様は無口っ子」を彷彿とさせる
まあこっちは男だけど
レスくれた人ありがとう
ファックの戦闘値はなかなかあがりません
そもそもグラールに行けてないけど
誰かハロウィンネタでも書いてくれよう
252 名前: 忍法帖【Lv=36,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/03(木) 00:37:31.90 ID:NwA7sXdu
>>240
投稿乙です!
名前欄にサブタイトル入ってて読みやすくなってるよ!いい感じ。
ってか、そもそもそのサブタイトルが物騒な件
危険な匂いがプンプンしますな。
>球体間接
r-、 r-、
|/ ̄ ̄ヽ |
/! |ヽ
{}::!. i ' i !::{} <呼ばれた気がして
.l::|ヽ.__/|:/
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ
 ̄ ̄ ̄
冗談はおいておいて、初期設定資料集だと、
PM(確か、モデルはGH-430)は球体間接で書かれているんだぜ?
>>251
一番侍に程遠い姿してるのにな。
やるならもっと、こう・・・チョンマゲ付けて、語尾に「~ナリ」を付けてだn
おっと、誰かきたようだ。
253 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/04(金) 01:35:23.54 ID:jZSehlcs
>>252
おおレスありがとう
もう誰もいないのかと思ったわ
そんな設定があったのか…
試作パシリは球体関節で云々とかで一本書けそうだな
254 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/04(金) 20:27:17.77 ID:CHstGWo9
>>253
>もう誰もいないのかと
ちょうどイベントだったからねぇ。皆そっちを頑張っていたんだと思うよ。
逆に今はその反動で「燃え尽きたぜ・・・真っ白に・・・」状態になっている。ってか俺がなってるw
>そんな設定
設定というほど、しっかり言及されているわけじゃないよ。
初期の設定原画っていうのかな?その手首の部分が少し球体間接っぽくみえるだけ。
255 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/04(金) 22:31:08.87 ID:2npIonNK
つまりなんとかナリとかいうアレとかなんとかだコロンだととかいうアレとかみんなパシリだと
256 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/04(金) 22:52:45.52 ID:PXzpyp4y
や、ルナプロフェシーがイカしてPMもこんなの出な・・・な、何をギャー
257 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/05(土) 01:34:32.03 ID:JwqAPBlS
>>251
投下乙です。
それって、なんてローゼンメ・・・。
510系はマシナリーというよりはロボットな外見ですね。 寧ろ、昭和前半の
頃のブリキな玩具ですが・・・。 どう見てもネタに走ったとしか・・・。
PMも人形といえばそうも言えなくもないですね。 人形(ヒトガタ)には
変わりないですし。
>>252
最初の時に名前が長いと怒られ、数字が半角となりました・・・。
改善の余地がありますね。
後半は物騒というか、何といいましょうか・・・。
やっと、伏線の1つが消化されます。 殆どの方が忘れていると思いますが。
258 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/05(土) 03:07:44.34 ID:U66WEg57
>>256
男は黙ってエドマチクララだブラザー!
259 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/06(日) 14:08:51.93 ID:C7H4de1x
こんなエロパーツあるなんて、けしからん。
260 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 14:19:55.00 ID:yG2sK7fu
お前らのせいで旧文明人服買ってしまったじゃないか
261 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 00:33:35.63 ID:2lPLdSsV
本気で投下減ったなあ
262 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 03:43:13.29 ID:nhoFp0fw [1/3]
>>261
明日から本気出す
263 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 10:41:04.56 ID:UhO4c4pg
>>261
忙しくて書いてる時間が無いんだお・・・
祭りの後日談が書きかけで止まってるお・・・
PCフルメンテしたから環境だけは快適になったお!
いいから早く書けと言う突っ込みは・・・ゴニョゴニョ
264 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 14:16:21.32 ID:nhoFp0fw [2/3]
>>263
俺もネタがなくて人にねだるしかない始末だぜ
だって430真面目で面白い事言わないんだもん…
265 名前:大胆御主人[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 22:46:28.01 ID:0LWe3bYN
とあるマイルーム。
御主人「ふう…か、買っちゃった…」
御主人「人気みたいだし着てみてもいいかなとか思って」
取り出すのはルナプロフェシー。
最近流行の大胆な衣装。さっそく着てみる御主人。
御主人「はわわわ…こ、これ…」
御主人「こんなの着て表に出るなんて私には無理だよ」
身体の大部分を露出する大胆な衣装に尻込みする御主人。
御主人「ふう…これは売りに出すのです」
御主人「誰かに見せる前に試着して良かった」
さっそくショップに売りに出す御主人。
・
・
・
暫くして御主人が出かけたマイルーム。
パシリ「(う…御主人様ごめんなさい…私が見てました)」
パシリ「(それにしても、あの御主人様があんな大胆な)」
パシリ「(ある意味拷問です…あ、鼻オイルが…ヤバ…)」
>>256からの流れで速攻で書いてみました。
最近は大胆な衣装が多いですね。
266 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 23:24:44.90 ID:nhoFp0fw [3/3]
>>265
投下乙!
ルナプロフェシーはCEROが心配になるレベル
267 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/10(木) 05:38:21.20 ID:+1e4JrBd
>>265
着用済み・・・だと・・・
俺が買おう
買わせろください!!
268 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/11(金) 01:35:20.27 ID:whN/3oxG
>>261
書くネタはあっても書く時間がありませぬ・・・。
美ス男を始める前のネタで書き終えてはいるけど、これは内容的にどうか?と
お蔵入りしているのでも良ければ投下出来ますが・・・。
>>265
投下乙です。
ルナプロフェシーはシールドラインが存在するPSUならではの防具かと。
バスタオル1枚でもシールドラインのユニットを付ければ問題ないという世界故の。
とはいえ、海外のTRPGの挿絵の鎧にも防御効果が怪しい様なデザインの物は
結構見受けられますが・・・。
269 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 15:46:40.44 ID:0w82uUWG
ドラクエ2のMSX1版 あぶない水着 ですね わかります
270 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 23:23:10.91 ID:VUtlWoR9
保守間隔ってどんくらいだっけ
271 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 1[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:09:57.32 ID:rA3U8iVS
[1/11]
吹き荒ぶ風が、乾ききった砂を運んでくる。モトゥブでは日常の風景である。
昼間は肌を焼き痛めつける強烈な日差し。夜は温もりを奪い死へと誘う酷寒の星影。
砂漠の住人は、過酷な環境の中で生きねばならない。
弱き者から朽ちていく…それがただ一つのルール。自然は手加減などしてくれないのだ。
やせこけた体に腹部だけが異様にふくれた子供が、虫にたかられながら何を映すでもない
目を泳がせていた。
その子供に影がかかった。ぼろぼろの脚絆に汚れたブーツ、ところどころすり切れて
穴の開いたズボンとジャケット。
汚れを落とす気すらもないのだろうか、暗くくすんだその服装に、胸元で何かが光っていた。
「おい、おまえ。ここらでクバラ製品を売っている場所を教えろ」
「………」
子供は答えない。答える気力があるなら明らかに旅人とわかるこの男に物乞いをしている
だろう。それをしないということは、頻死だということに他ならない。
ただでさえ治安が悪い上に不況下のモトゥブにおいて、他人に情けをかけるのは自殺行為
である。それだけの余裕がある裕福なものと見なされ、略奪にあうだけだ。
この星を実質支配しているローグスは、ただ弱きものから奪い取るならず者にすぎず、
守ってくれるものなどありはしないのだから。
知恵も力もない子供には、朽ち果てるしか道はない。
「答えられんか。なら用はない」
それっきり言葉を発さず、男はその場を後にした。
男の背後から、重力に逆らえなくなった体が地面に倒れる乾いた音がした。
弛緩した手から白い粉が飛び散り、さながら燃え尽きた命の散華の様のようであったが、
男は目をやりもせず、ざりざりと音をたてる砂まみれの道を歩いていった。
巨大戦車襲撃によるクバラシティ壊滅のニュースが流れたのは、数日後のことであった。
272 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 2[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:12:05.65 ID:rA3U8iVS
[2/11]
「ここはなんじゃ…砂丘が延々続いておるが、あれか。因州と同じ観光資源のつもりかえ」
「惑星モトゥブは砂漠とビーストの星ですので」
「星とな?何を言うておるのかわからぬが、先ほどの乗り物は天磐船じゃとでも…」
「だから一度説明したじゃないですか…Gコロニーというのは町でも島でもなくてですね…」
因州といえばウサギじゃが、妾は天狐、ヤオロズ役のイナリィじゃ。GH450、くららの講義
もとい補習が始まったので正座させられておる姿はとても神とは思えぬじゃろうがの。
GH492の姿のままで鼻をほじりながら聞いておったショジョジィことアホ狸が、面倒に
なったのか割り込んできた。
「ところでくららよう、びーすとは獣いう意味だどな。おらたちと同じ妖の出自だか?」
たいしたことではないと思ったのじゃが、くららは急にあわてた様子になって言い出した。
「違います。ビーストは人権の確立された立派な一種族なんです。しゃべっているとはいえ
あなたと同じそのまんま動物と一緒にしないでください」
なんじゃ?なんでそんなにむきになるのじゃ?
「人権?おらたちは人じゃねえだで、そんなもんねえのはわかってるけんどよう、おらたち
が種族でねってのはおかしいっぺ?」
GH492の姿からわざわざ狸に戻ってつぶらな瞳で見つめるアホ狸。動物はかわいいと感じる
のをわかってやっておるあたりがあざとい、さすが狸あざとい。
「そ、それは…アヤカシとかに人権は、今のところないですが…」
目をそらしながらもじもじして、一呼吸置いてからの返事は。
「とにかく、ビーストは動物じゃないんです。動物扱いは差別ですからやめてください」
ふむ。引きこもりのぶん、くららの頭にある記録は出回る情報そのままなのじゃろうが、
差別という言葉にやたら敏感になっておるあたり、偏りがあるようじゃの。
「おぬしはいろいろ勘違いをしておるようじゃの。人権とやらについては人の書いた記録
を鵜呑みにせずに理由を自分で考えたほうが良いぞ」
「わ、わかってるんですよ!記録によれば…」
「おうおう、むきになっとるだん。ちっとばぁしからかってみただけだっぺ、がっはっは」
この場で気づかせてやってもよかったのじゃが、アホ狸が笑い飛ばしておることじゃし、
本人が気づく方が良いじゃろう。またの機会にしておくとしようかの。
273 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 3[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:14:01.79 ID:rA3U8iVS
[3/11]
「お恵みを…」
船を下りて見て回ろうと思った町は、それはひどい有様じゃった。
町のあちこちで明らかに栄養失調の人々が座り込み、物乞いであふれかえっておる。
「これがぐらあるの楽園とかなのかえ?まるで飢饉のようではないか」
「こんなはずは…グラールチャンネルでは独自の文化と任侠の星だと言ってますのに…」
「宣伝と現実は違うとわかっておらんかったのじゃな…くらら、おぬしの得た情報という
のはここに人がきてほしい輩が書いたものじゃ。きてほしいのに悪いことなど書くと思う
かの?任侠というのもおおかたごろつきが自分たちをよく書いたものじゃろうて」
「でも…でも、こんなにひどいなんて」
「引きこもりではいかんと言うた理由がわかるじゃろ?実際に経験せねばわからぬもの
じゃ。頭でっかちはいかん」
物乞いは最初は旅行者のふりをしておる妾たちを見ておるだけじゃったが、ショックを
受けたくららが哀れんで物乞いの一人のところに金をおいてきたのがまずかった。
一人がもらったので、我も我もと全員一度に押しかけてきよったのじゃ。
「お恵みを…」「お恵みを…」
「ま、まずいぞくらら…ここは逃げるが勝ちじゃ」
「え?え?私、何か悪いことしましたか?」
お恵みをお恵みをお恵みをお恵みを…
「決して悪いことではない!しかしこの状況はまずいでな!」
姿を変えて蹴散らすのはたやすいが、物乞い程度にそれをするのは倫理的にまずい。
おめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみを…
「ええいおぬしら、これだけ体が動かせるなら働かぬか!人にたかるでないわ!」
言うとる間にくららは人の山に飲まれてしまい、妾と狸もはぐれてしもうた。
「…どうしましょう、またはぐれてしまいました」
「どうしました、そこのお嬢さん!お金に困っていますか、そうですか!?」
「いえ、お金じゃないんですが…人とはぐれてしまったのです」
「なんとそれは大変な!しかしもう安心!わたくしどもの調査なら少ない費用で簡単に
見つけ出してみせますよ!」
「はあ…」
「はいここで今まで利用された方の声をお届けしましょう!」
『飼いコルトバを見つけてもらいました!』『将来の伴侶と出会えました!』
「この通り、感謝の声も多数ですよ!今はサービス期間中、なんと1分2メセタ!」
「はあ…感謝している人がいるなら大丈夫でしょうね。お願いします」
274 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 3[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:23:33.46 ID:rA3U8iVS
[4/11]
「お恵みを…」
船を下りて見て回ろうと思った町は、それはひどい有様じゃった。
町のあちこちで明らかに栄養失調の人々が座り込み、物乞いであふれかえっておる。
「これがぐらあるの楽園とかなのかえ?まるで飢饉のようではないか」
「こんなはずは…グラールチャンネルでは独自の文化と任侠の星だと言ってますのに…」
「宣伝と現実は違うとわかっておらんかったのじゃな…くらら、おぬしの得た情報という
のはここに人がきてほしい輩が書いたものじゃ。きてほしいのに悪いことなど書くと思う
かの?任侠というのもおおかたごろつきが自分たちをよく書いたものじゃろうて」
「でも…でも、こんなにひどいなんて」
「引きこもりではいかんと言うた理由がわかるじゃろ?実際に経験せねばわからぬもの
じゃ。頭でっかちはいかん」
物乞いは最初は旅行者のふりをしておる妾たちを見ておるだけじゃったが、ショックを
受けたくららが哀れんで物乞いの一人のところに金をおいてきたのがまずかった。
一人がもらったので、我も我もと全員一度に押しかけてきよったのじゃ。
「お恵みを…」「お恵みを…」
「ま、まずいぞくらら…ここは逃げるが勝ちじゃ」
「え?え?私、何か悪いことしましたか?」
お恵みをお恵みをお恵みをお恵みを…
「決して悪いことではない!しかしこの状況はまずいでな!」
姿を変えて蹴散らすのはたやすいが、物乞い程度にそれをするのは倫理的にまずい。
おめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみおめぐみを…
「ええいおぬしら、これだけ体が動かせるなら働かぬか!人にたかるでないわ!」
言うとる間にくららは人の山に飲まれてしまい、妾と狸もはぐれてしもうた。
「…どうしましょう、またはぐれてしまいました」
「どうしました、そこのお嬢さん!お金に困っていますか、そうですか!?」
「いえ、お金じゃないんですが…人とはぐれてしまったのです」
「なんとそれは大変な!しかしもう安心!わたくしどもの調査なら少ない費用で簡単に
見つけ出してみせますよ!」
「はあ…」
「はいここで今まで利用された方の声をお届けしましょう!」
『飼いコルトバを見つけてもらいました!』『将来の伴侶と出会えました!』
「この通り、感謝の声も多数ですよ!今はサービス期間中、なんと1分2メセタ!」
「はあ…感謝している人がいるなら大丈夫でしょうね。お願いします」
275 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 4[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:30:15.54 ID:rA3U8iVS
[5/11]
「おい、おまえ」
「んだ?おらのことだか?」
「パシリだな。食え」
知らぬ男が突然声をかけてきて、ふぉとんだかを出しておらぬ武器をつきだしてきた。
まるで戦地から帰ってきたばかりのような、ぼろぼろの軍装の男であった。
「何言うだか?こんなもん食えねっぺ」
言うまでもないが、小生はこう見えて由緒正しい化け狸である。使おうと思えば標準語も
使えるのである…と思っているうちに、何人かパシリがよってきておった。
「その子が食べないならあたしがもらうよぅ~」
「だめだ、おまえはさっき100個食べただろう。今この場で食ってもらわねば意味がない」
「ちぇ~、けち」
「さあ、おまえも食え」
しかしさしものわしも食物でないものは食えぬ。丁重にお断り申し上げた。
「ちっ…グルメとやらか。まあいい、まだパシリはいくらでもいるだろうからな」
まるで菓子をねだる子供のごとく集まってきたパシリに、くすんだ灰色の武器が配られた。
何をもってこのようなことをするのかは小生のあずかり知らぬところであるが、
一つだけこの男で気になるところがあった。
「おめさん、死の匂いがすっぺ。おらが言うのもなんだけんどよ、寺か神社でも行って
祓ったほうがええだん」
「…あれば良かったんだがな…」
自嘲気味に言うと、男は最後の一つの武器を取り出して渡し、足早に立ち去った。
最初は男についていこうとしていたパシリたちも、男がもうないと示すとお礼だけ言って
散り散りになっていった。
「ぐらあるには寺も神社もねえだか?」
「あるよぉ~?ニューデイズにはいくらでも」
そこらに残っていたパシリに聞いても、寺社仏閣はある模様。
男が何故『あれば良かった』などと言うたのかは、小生にはついぞわからなかった。
ただの中二病であれば良いのだが。
276 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 5[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:38:20.67 ID:rA3U8iVS
[6/11]
おのれ物乞いども、やってくれたのう…
途中で物乞いそのものに化けてやり過ごそうとしたのじゃが、集団の動きにあわせて押し
流されたあげくに妾は街の外れまできてしもうた。
「おーい、狐やーい。お客様の中にバカ狐はいねえっぺか~。信仰大安売りのバカ狐~」
「…アホ狸、おぬし妾がここにおるのをわかって言うとるじゃろ」
「おう、おったっぺや。おめの化け方があんまり見事だで、気づかなかったっぺ!
おらぁ途中で変なのにつかまったけんど、まあ匂いですぐ辿れただん」
ぐぬぬ、物乞いに化けていたのを逆手にとってからかわれるとは。まあそれはともかく、
くららを探しにいかねばならぬが…ぱしりとやらは特徴的な匂いがせぬことが多いようで、
匂いでの追跡は困難じゃろう。どうにかならぬものかの…
と、渇いた喉を潤しつつ考えようと井戸に近づいたのじゃが。
「うぅぅらぁぁぁめぇぇぇしぃぃぃやぁぁぁ」
井戸から不思議な青い光、煙とともに鬼火が乱舞し、どろどろという音もどちらかというと
ズダダンと、ろっくじゃかめたるじゃかいう囃子のごとく。
そして天を指さしながら井戸の中から幽霊が上昇してきた。お菊と書いたたすきをかけて。
「なんじゃこの下品な登場の仕方は…風情というものがわからぬのか?」
「それはどうでもええだん、こいつ日本語でお菊と書いてっぺ」
いや、そこはわかっておるのじゃが。と、つっこむより早く、
「お、おおおぉぉ…あなたがたはまさかぁぁぁ…!」
幽霊のくせにほんのり頬を染めながら、嬉しそうに手をとってきよった。
「おめさんあの番町のお菊だどな?房総でも噂は聞いとるだけんが」
「その通りにございます…ようやく知っている方がきて、なんかもう泣けてきます…
うらめしやと言ってもみんな意味がわからなかったり派手でないと注目すらされなかったり
オキクノイドとか妙な呼び方をしたり、別人の人形と混同されたりしたものですからぁぁ」
「オキクノイド?なるほど発音を変えるだけで絡繰りっぽくなるのう…ところでおぬしは
地縛霊のはずじゃが、なぜにこんなところにおるのじゃ?」
「祈祷師小夜ちゃんの失敗で呼び出されましたぁぁ…今はなぜか置物扱いですぅぅぅ」
「あんだぇー、おらと同じだか!」
「何者か知らんが、そやつものすごく迷惑な輩ではないか?仕置かねばならんの」
「井戸は亜空間につながっておりますので、どこへなりともご案内できますぅぅぅ。
できれば私も連れて行っていただきたくぅぅぅ」
案内してくれるか。これは僥倖…と思うたが、ふと考えついて妾はお菊のほうを見た。
「…いや、良いことを考えたぞ」
「は?んだろっか?狐よ」
「のうお菊よ、亜空間と言うたな?妾の頼みを聞いてはくれぬか」
277 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 6[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:45:01.05 ID:rA3U8iVS
[7/11]
「お、おなかが…!?で、出ちゃう!何か出るぅーっ!んほおおぉぉっ…!」
くららのなのとらんさーをこじ開けて、妾と狸がジャジャジャジャーン。なのじゃ。
「ぷっはー!いやあ窮屈じゃったの…うむ、しかし亜空間じゃかは予想通りなのとらんさー
につながったのう!大成功じゃ」
どうじゃ妾の応用力は。亜空間とやらがなのとらんさーの拡大版のようなものじゃと
きちんと理解しておったということじゃ。ほれ妾を褒めて良いぞ、こもったままのお菊よ。
「おう、くらら無事だったっぺか?」
「ぶ、無事じゃありません!はぁ、はぁ…な、なんてところから出てきてるんですか…
ナノトランサーが故障したのかと思いましたよ…」
「まあまあ、無事合流できたし勘弁してくれい、はっはっは」
と、再会を喜んでおったのも束の間。妙な格好の女がもみ手をしながら近づいてきよった。
「はいどうですか、見事合流できましたねー!わたくしどもの調査能力、見ていただけ
ましたでしょう?」
にやにやとうすら笑いを浮かべるその様は、嘘などたやすく見抜ける妾や狸でなくとも
あからさまに怪しいとわかる類のものじゃった。
「くらら、こやつは何じゃ?」
「そのう…はぐれてしまってから探してくれるというので…」
調査も何も、妾は自力でくららと合流しておる。そしてすぐに寄ってきたということは、
こやつはくららを尾行していただけではないのかえ?
「それでは、調査費用はしめて10億3734万1824メセタになりまーす!」
目が点になった。くららも目が点になっておるところを見ると、これは騙されたな…
「くらら、おぬしいったいどんな依頼をしたのじゃ…」
「1分2メセタでの調査依頼のはずなんですが…」
現実味がわかんのじゃろう、妙に冷静な声でくららが契約内容の書面を呼び出した。
妾も隅から隅まで目を通し、確認する。
「別におかしくはないようじゃが…30分なら60メセタじゃろ。これくらいなら妾も
もっておる、くれてやるから失せい」
「ああ?なめてんじゃねーですよお客様ぁ~♪ここのリンク先を見てくださいよ、
ほら、1分で2メセタ、以降は1分ごとに2乗の意味です☆って書いてあるでしょうが」
「2の30乗で1037341824めせたじゃと?そんな無茶苦茶な報酬計算があるか!」
「おやおや払えない?だったら最初から契約しなきゃよかったんだろうがこのダボハゼ
がっ!サインしたお前が悪いんだよお客様!きっちり耳そろえて払えやぁ!」
「書面からすぐわからぬところに小さく書いておいて何が契約じゃ!詐欺じゃろうが!」
278 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 7[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:49:40.86 ID:rA3U8iVS
[8/11]
言い争いになると同時に、詐欺師の女の周りに男どもがわらわらとわいて出てきよった。
いちいちトゲのついた服やらモヒカンやら品のない格好で統一しておるのは制服かえ?
「払えねえってんなら体で払ってもらうしかねえなぁー」
「パシリにも需要があるからよ、慰み者としてずっと働いてもらうぜフヒヒ」
青ざめたくららが狸の後ろに隠れる。狸は八極拳の構えはとっておるが攻めにはゆかず、
妾にもまだ手は出さぬことを尻尾の動きで伝えてきた。無駄な争いとみておるか…
「くららよ、こんな下郎どもの戯言を真に受けるでないぞ。無視しておれば良い。
明るみに出ればこのような詐欺はこやつらが捕まるものじゃ」
「ひゃはは、バっカじゃねーの!この星じゃあ俺たちローグスがルールなんだぜ!」
ほーう、言いおったな、ならず者風情が。ならばしかるべきところに出てやろうぞ。
……………………
「何言っとっぺ?詐欺は詐欺だん。おめさんら役所でねが、詐欺師に味方するだか?」
「ですからァー、それは認められないということでしてェー…よくあるんですよねェー
貧民が少ない金をカジノにつぎ込んで負けたら詐欺だと来る。自分のせいですからァー」
役所に来たはずのところが、なぜかこの町の役人は賭場の一室におった。
その部屋は気分の悪くなりそうな香水と煙草の匂いが充満し、桃色の照明の中、数人の
着飾った男女、そして首輪につながれたやせ細った女が何人か床に転がされておった。
面倒臭そうにこちらを見るびーすとの役人は、女をあてがわれて隠しもせず酒を飲み、
訴えを最後まで聞きもせずに却下しよった。
それにしても妙に物乞いが多かったのはこのためか。生活に困って少しでも銭を
増やそうとしたか、あるいは勝っても賭博にはまって身を崩してしもうたか。
公が賭博を禁ずるは、このような射幸心から身を滅ぼす愚者が絶えぬからじゃというに。
側におったモヒカンが一人、こちらを見下しきった視線を送ってきた。
「ヒヒヒ、役人ってのも少ねえ金もらって規則通りにやったあげく命ァ狙われるよりも、
金をもらってローグスに従ったほうがいいとわかってるようだぜ、あんたらと違って
賢いねぇ~」
「あなたもビーストこそが支配者なのだと自覚しなさいよォー?我々は選ばれたの
ですよォー、ライア・マルチネスがガーディアンズ総裁になったのはァー、ビースト、
ひいてはローグスの時代だからということでェー…」
279 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 8[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:52:35.71 ID:rA3U8iVS
[9/11]
なんじゃこやつらは。木っ端役人とはいえ、日ノ本ではおおよそ考えられぬ。
不正の見逃しもさることながら、そのような自分たちが特別だとか信じておるのか。
このような下劣な考えで、国が成り立つものなのか?
「革命なのですよ革命ィー…既存の体制を壊すにはァー、犠牲が必要でェー…カジノが
コインを現金に直接換えられるようになったのもォー、必要なことでェー」
「そうよ犠牲よ犠牲!政府にかわって俺らローグスがこの星を成り立たせてやってんだ、
ローグス以外は俺らにひれ伏さなきゃならねえんだ。ドン・タイラーの権威がありゃあ
もうガーディアンズもモトゥブには手を出せねえ!どんなに飢えてようがほれ、
この通り俺らに従うしかねえんだ!うっはっはーっ!」
食べかけの肉を首輪につながれた裸の女の目の前に落とすモヒカン。
おそらくこのならず者集団に従わなかったのであろう、食事もろくにとっていない様子の
女は、震える手で肉をとろうとしたが。
「だぁれが手でとっていいって言ったぁ!ローグスに従わない奴は犬なんだよぉ!
そのまま口で食えオラァ!」
モヒカンがその肉を踏みつけた瞬間、あたりの空気が変わったのをその場の誰もが感じた。
びりびりと張り詰める異様な雰囲気に誰もがきょろきょろと落ち着かない様子になり、
原因のわかっておる狸だけが妾の方を苦い顔をして向いておった。
「お、ぬ、し、らぁぁぁ!!」
こやつらは妾の前で絶対にしてはならぬことをしたのじゃった。どのような顔をして
おるのか妾自身には当然のことながらわからぬが、妾を見る者全てが青ざめておった。
くららもが恐怖に凍りついておったが、もはや知ったことではない。
「許せぬ…日々の糧を、食べられぬ者から巻き上げた食物を!踏みつけおったな!」
「あー…狐よう、もう止めでも無駄だっぺ?おらももう知んね、好きにやっちめえ」
280 名前:ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 9[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 01:54:57.80 ID:rA3U8iVS
[10/11]
「くららよ、おぬしはびーすとを獣扱いするなと言うたな。まったくその通りであったわ、
こやつらは屑じゃ。飢えをしのぐこともできぬ者が大勢いる中で限られた食物と銭を
このような賭け事で奪う下郎も、その賭け事の誘惑に負けて身を滅ぼし他人にたかる
物乞いどもも、畜生にも劣る餓鬼じゃ!」
差別のすべてが容認されるわけではないが、いかなる差別も何故に差別されるに至ったか
その経緯があるもの。これは肌の色での差別ですらもいえることじゃ。
その理由も考えずに慣例で差別を続けるのは論外じゃが、差別された側がその理由の改善
もなく、差別した側の弱みとして利用するようなことは、絶対にあってはならぬのじゃ。
まして赤の他人が地位に就いた威を借りて天狗になったあげく人の道をふみ外しておいて、
何が選ばれたじゃと?
「そこの雌!」
びくっと体を震えさせたのは、先刻くららをはめた詐欺師。
「望み通り払ってやろうぞ、三途の川の渡し賃として使えるようにな」
「さ、サンズ…?スライサーが何ですってぇ?」
怒気をそのままに重い扉を片手で押しのけ、カジノの専用こいんを買う場に向かう。
この場で皆殺しのごとき荒神の所業も悪くはないが、一応例の女王に釘を差されておる
ことで、ぎりぎり踏みとどまっておる。
「20めせたじゃ。こいんに換えよ」
妾が賭博で金を支払うつもりじゃと理解し、その元手の少なさを見てじゃろうか、
開きっぱなしの先ほどの部屋からくすくすと笑いが漏れるのが聞こえた。
笑っておられるのも今のうちじゃ。おぬしらの因業、そっくりそのまま返してくれよう。
畏れを忘れた餓鬼どもに、ふさわしい舞台を用意してやろうぞ!
-続く-
281 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 02:16:11.28 ID:rA3U8iVS [11/11]
えー、もうちょいと言っておきながらえらく悩む部分が出てきて、妙に忙しかったのもあり
今になってやっと第二話モトゥブ編が仕上がりました。
今回のローグスのクズっぷりは、ストーリーミッションでガイークの酒場にたむろしていたビーストが、
ライア総裁就任のニュースで大きく勘違いしていたのを元ネタにしています。
PSPo2および∞ではほとんど描写されていない(カーシュ族以外の)モトゥブですが、
そのぶん裏を掘り下げた描写をするつもりですのでw
とりあえず中編の執筆もがんばります…できれば早く。
282 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 08:26:29.14 ID:VG/y5/6O
今起きた
投下乙
283 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 21:11:27.21 ID:O28YQva3
>>281
>「お、おなかが…!?で、出ちゃう!何か出るぅーっ!んほおおぉぉっ…!」
くそわろたwwww
てか、モヒカンでトゲ付きって何処の世紀末?!
狐が某北斗神拳伝承者になりそうな・・・
いやあ、しかし相変わらずプロじゃねえのかと疑いたくなる上手い文章だw
続きを楽しみにしている!
284 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 22:19:13.30 ID:9qcvv+Q8
>>281
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれは ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 3 を読み終えたと
思ったらいつのまにか ぐらある漫遊記・弐 死免狐禍の巻(前編) 3 を読んでいた』
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
倫理的におk だとか ロリエさんパンツはいてない だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…(AA略
待ってました。投稿乙です。
広いモトゥブ、流石にタイラーの目は行き届いていなかったか。
ブチ切れイナリィ、腐りきった阿呆ども一掃。あたり一面真っ赤かでミセラレナイヨ♪状態と思ったが、
意外に冷静だった模様。ただ、神を怒らせちまったからな・・・
最終的には俺の予想以上の大惨事になりそうな予感。それはそれで楽しみでもあるがw
>>283
んほおおぉぉっ…!の辺り俺もワロタw
(結果的に)引きこもってた時、どの方面まで知識を仕入れてたのか知りたいw
>てか、モヒカンでトゲ付きって何処の世紀末?!
もちろんBGMはテレッテ~ですね。分かります。
285 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 00:11:10.32 ID:O5pBYUuo
間違えて3を2回投稿していた罠w全く気づいてませんでした。
ご理解とご了承を(ry
>>283
そのままテーレッテーしてもいいんですが、先を読めないようにするのが主義なのでw
という作者の都合はまた別として、単に暴力で排除するのではローグスと一緒だからです。
意趣返しをするのが神のやりかたですので…
>>284
PSPo2iのほうでもタイラーはまだ苦労してる(ナノブラストを頻回に使っている)ので、
ローグス間の抗争は絶えないようです。
タイラーがガーディアンズの協力を得たことでローグス全体にガーディアンズは手を
出しにくくなり、結果としてタイラー傘下以外のローグスが調子にのってきて…というのを
今回のローグスの台頭の背景にしています。やっぱり893は所詮893。
286 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 09:35:08.49 ID:Y625kEFA
>>283
上手いのかな?俺は読みづらくてちょっと
読みやすくてもうまくない楽屋オチシリーズよりはいいか
287 名前: 忍法帖【Lv=38,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/15(火) 22:40:44.14 ID:7d/1io50
>>286
うまい、うまくない、読みやすい、読みづらい。人によって感じ方、考え方が違うからな。
読みづらいと思う部分は指摘してあげたらどうか?
作風や上記の好みの問題もあって、あなたが読みやすいように改善されるかは分からないけど、
少なくとも、あなたがどう読みづらいと感じているか分からない事には、作者も改善しようがないぜ?
288 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 01:01:33.97 ID:7sEQLEug
まずはに見やすさを考慮しているかどうか確認とれてからじゃないかなそういうのは
289 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 01:36:59.73 ID:TI8lX0tt
>>287
まともに話が通じる人なら、先に指摘しているでしょうし、指摘する力量があれば、「読みやすくうまい」ものを既に書いているでしょうし
290 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 09:08:32.56 ID:ZV/N/Bj+
書いた本人より先に擁護めいた事書かれるのはちょっと臭うのでやめてくれませんか
291 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 22:22:10.46 ID:A7D4pi6a
私はgdgdもgjも御主人もパシリも書き手も読み手も好きだよ。
292 名前: 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/16(水) 22:56:34.64 ID:yzUa4ofX
>>286>>287>>289
もちついてw
読ませる文になるよう気をつけてはいますが、かなり詰め込んで書く癖が抜けないので、
読みにくいという人もいるでしょう。そこは否定できませんので。
前に一度改行したほうがいいとのアドバイスで変えてみるようにしていますが、
可能なら適宜読みやすいようにはしていきますので、教えてもらえれば助かります。
とりあえず、さくせん:マターリいこうぜ。
293 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/17(木) 01:39:14.80 ID:5f6MzoPH
>>281
投下乙です。
ローグスの傍若無人ぶりがライア総裁就任前以上になってますな。
確かにライアがガーディアンズ総裁に就任した事を、都合よくビーストの時代が
来た、と受け取る輩がいてもおかしくないですね。 ガイークの酒場でビースト
万歳と言っているくだりとか。
イナリィ様の天罰、しっぺ返しとみました。 彼らのやって来た事そのまんま
返しで、今迄に自分達がしてきた事を噛み締めながら黄泉比良坂下るがよいぞ、と。
中編及び後編のんびりとお待ちしています。 個人的には巨大戦車襲撃時の描写が
見たかったです。 勝手に悪役1号風と想像してみたり。
294 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/17(木) 05:52:57.51 ID:fEb02WPf
>>292
改行というか、行間が欲しいかなー
295 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 00:35:19.36 ID:+sNEXjpI [1/4]
ちょいと書いてみるよ
296 名前:1[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 00:36:34.26 ID:+sNEXjpI [2/4]
あるマイルーム。御主人とPM。
御主人「あー…エッチしてー」
パシリ「な!何を言い出すのです御主人!」
御主人「んー?いま俺なにか言ったのか?」
パシリ「言いました!その…ゴニョゴニョしたいとか」
御主人「ゴニョゴニョしたい?何だか良く解らないな」
パシリ「その…エッチシタイ…とか何とかです」
御主人「え?そんな事言ったのか…欲求不満がつい口に」
パシリ「そんな事をロビーで言ったら即BL行きです!」
御主人「そうか気をつけないとな」
パシリ「ええ、気をつけて下さい」
御主人「あー…エッチしてー」
パシリ「おい!」
御主人「ん?いま俺またなにか言ったのか?」
パシリ「気をつけるって言ってすぐそれですか!」
御主人「欲求不満も危ないレベルかもしれないな」
パシリ「私は御主人が危ない人にしか見えません」
御主人「そう言えばルナプロフェシーは色々と堪らないよな」
パシリ「誰もそんな事を聞いてません」
御主人「あの格好を見ると男子なら色々と妄想するよな普通」
パシリ「黙れ変態」
御主人「もう俺はダメかもしれない」
パシリ「え?」
御主人「欲求不満が無意識に口に出ると言う事はもう末期だな」
パシリ「それって、どういう意味ですか?」
御主人「つまり犯罪行為であれでライセンス失格。ジ・エンド」
パシリ「え?」
御主人「当然、俺のパシリのお前もその後は処分。ジ・エンド」
パシリ「え?」
御主人「誰かこの欲求不満を解消してくれないかなー」
パシリ「…う…」
御主人「可愛いマシナリーだといいな」
パシリ「…うう…」
御主人「誰でもいいって訳じゃないぜ」
パシリ「私だって…御主人ずるいです」
297 名前:2[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 00:56:36.47 ID:+sNEXjpI [3/4]
御主人「お前…意外と胸があるな」
パシリ「解説をしないで下さい!恥ずかしいです」
御主人「むう…すまない」
パシリ「…あっ…」
御主人「それに随分と柔らかいな」
パシリ「だから…恥ずかしいって…」
御主人「むう…すまない」
パシリ「…あっ…やだ…あっあ…」
御主人「こんなに感じやすいし」
パシリ「そんなとこまで…だめだめっ!」
御主人「むう…すまない」
パシリ「本当は…だめじゃない…かも」
御主人「むう…すまない」
パシリ「もう…謝ってばかりですね」
御主人「本当にいいのか?」
パシリ「(コクリ)」
御主人「もう俺のSUVゲージが辛抱堪らないぜ!」
パシリ「…こんな時までふざけないで良いのに…」
御主人「何て言えば良いのか解らなくてな…すまない」
パシリ「な…何も言わなくても…いいの…あっ…」
チュンチュン
御主人「ふーコロニーの人口太陽が黄色いな。何故だろう」
パシリ「うう…つい勢いとは言え何回も何回も…うううう」
御主人「欲求不満も解消できてもう問題ないな」
パシリ「あれだけ何回も何回もすれば当然です」
御主人「そうだな」
パシリ「はい」
御主人「あー…アナルしてー」
パシリ「!!」
298 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 00:58:30.60 ID:+sNEXjpI [4/4]
リアルタイムで書き込んでみたよ。
エロパロスレの方が良かったかもしれない…むう。すまない。
299 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 01:12:39.05 ID:ITloe58n
エロパロ スレがDATA落ちして早 半年オーバー
立ててももつかどうかが…
300 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/21(月) 22:46:42.08 ID:Cw5bLECH
やーごめん。反応しずらいねえ。
じゃーまたね。むう。いろいろとすまない。
301 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 05:23:30.34 ID:5xwrgl0n
>>298
俺個人の意見では、
>>296だけなら倫理的におk!
>>297は微妙にアウアウwwww
302 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 10:30:54.19 ID:FXTNv2+s
直接的な行為の描写がなければ倫理的におkじゃないかね?
303 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/25(金) 00:26:50.53 ID:f6wbGqm2
>>298
投下乙です。
表現の何処までが倫理的におkかの明確な取り決めが無いので難しい所ですね。
可愛いマシナリーだといいな、という事は可愛いければティレントスでも・・。
グリナビートとか・・・。
304 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:51:12.27 ID:6YesGZF8 [1/8]
保守代わりの投稿ならまかせろー!
305 名前:PMわかるかな 1/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:51:50.38 ID:6YesGZF8 [2/8]
「……それで? こりゃ一体どういうことだ」
背の高いヒューマンの女性が、呆れたように言った。
彼女の目の前には、相棒であるGH-410……と同型のPM達がひしめいていた。ざっと見て五十体はいる。
かたわらのGH-440が気まずそうに口を開いた。
「ええっと、最近PMの間で流行ってる、遊びっていうか、なんていうか……」
「遊び、ねえ……」
女性が440から恐らくは首謀者であろうGH-450に視線を移すと、450は何故か胸を張って応えた。
「まあ、ちょっとしたテストみたいなもんですよ。この中からあなたのPM……つまりデコ助を見つけてもらいます」
「テスト、ね。正解したらなんかもらえるのか?」
「……正解者には愛するパートナーから熱いキスとか抱擁とかをたぶんプレゼント!」
「微妙にいらねえな……しかもたぶんって」
下らない、と一蹴することも出来たが、PM達の気持ちもわからなくはなかった。
元々マシナリーである彼ら、彼女らは同じ見た目の兄弟、姉妹が星の数ほどいる。
ここ数年の間にPMの型番はずいぶんと増えたが、それでも同じ型のPMを見かけるのは珍しいことではなかった。
ゆえに不安になることもあるのだろう。
自分の主人は、同じ型のPMと自分とを、見分けることが出来るのだろうか、と。
306 名前:PMわかるかな 2/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:53:12.96 ID:6YesGZF8 [3/8]
なるほど、双子でもなければヒトの身では起こり得ない懸念だった。
そうとくれば断るわけにもいかない。パートナーの不安は出来る限り解消してやるべきだ。
まあ、あいつがそんな深刻な悩み持ってるとは思えないけどな。
相棒である410──デコ助の能天気な笑顔を思い浮かべて、女性は小さく笑った。
「あ、わからなかったらライフラインとしてテレフォン、オーディエンス、フィフティ・フィフティが使えますよ」
「いや、いい」
テレフォンって誰に電話するんだよ、と悪乗りしたルールに苦笑しながら、女性は迷うことなくGH-410の群れに分け入った。
こいつらただ面白がってるだけじゃないのかと疑いたくなるような好奇の視線に晒されながら少し歩き、一体の410の前で足を止める。
見た目は周りの者達と同じ、GH-410。顔立ちも、服装も、何一つ変わらない。
しかし──
「アホなことしてんなよ」
そう言って女性が抱き上げると、410の顔にぱっと笑顔が咲いた。
同時に、周りのPM達が一斉に拍手と歓声を上げる。
「当たりぃ! お姉ちゃん、よくわかったねえ!」
「俺がお前を間違えるわけないだろ」
主人がぐりぐりと額をこするように撫でると、410は嬉しそうに笑った。
周りの410達の反応は素直に祝福する者、羨ましそうな顔をする者、つまらなさそうに唇をとがらせる者など、様々だった。
同じ表情をしている者など、一人としていない。
彼女達は、本人が思っている以上に個性的なのだから。
307 名前:PMわかるかな 3/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:54:26.43 ID:6YesGZF8 [4/8]
「いやーお見事! さすがですね!」
見事正解を果たした女性を、450が褒め称えた。
「まあ、これくらいはな。なんならお前ら二人も当てられると思うぞ」
「ほほう?」
自信ありげな言葉を聞いて、450が面白そうに笑う。
「じゃあ、やってみますか?」
「ちょっ、やめなよ……」
「いいぜ、今日は休みだしな。ただし」
止めようとした440を手で制して、女性が応じる。
「助っ人を一人、呼ばせてもらう」
「……んー、まあいっか。じゃあライフラインの代わりってことで。準備するんで、ちょっと待っててくださいね」
そう言って450は通信端末を取り出すと、どこかと通信を始めた。おそらく同じGH-450達に連絡を取っているのだろう。
「そう言えば、間違ってたらどうなってたんだろうな」
「……全員から罵声を浴びせられたあと、協力したPM一体につき三個づつSクラスの武器または防具を与える罰ゲームが待ってます」
「シャレにならんな、それ」
440の答えを聞いて、女性が顔を引きつらせた。
308 名前:PMわかるかな 4/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:55:58.54 ID:6YesGZF8 [5/8]
450が準備を始めてから、約十分後。
女性の目の前には、一体どこから集まったのかと思うほどのGH-450達がひしめいていた。
先ほどの410達より多い気がする。ちなみに彼女らも後ろで観戦しているため、集合場所であるコロニー一階はPMだらけになっていた。
「どんだけ暇なんだよ……」
「ちっちっち。姉妹の願いとあらば即参上する情に厚いPM達なんですよ」
嘘つけ、とまるで遠足にでも来たかのようにはしゃぐ450達を見て、女性は思った。
「それで、助っ人はもう呼ばれたんですか?」
「ああ、さっき連絡したからもうそろそろ……お、来た来た」
女性が手を振る方へ首を向けると、誰かが走ってくるのが見えた。
その人物の顔を確認して、450がぎょっとする。
「ごっ、ご主人様!?」
息を切らせて走ってきたのは、450の主人であるニューマンの少女だった。
「まさか、ご主人様に当てさせるつもりで……!?」
「違うよ。まあ、協力はしてもらうけどな」
ようやく集合場所にたどり着いた少女は、へろへろと地面にしゃがみ込んだ。
「はひっ、はひっ……お、遅くなって、ごめん、なさ……」
「いや、急に呼んで悪かったな。大丈夫か?」
そう言って少女の背を撫でる女性を、450が面白くなさそうににらむ。
少女の息が収まるのを見て、450が声をかけた。
「じゃあ、紛れるんで、後ろ向いててくださいね」
「おう」
309 名前:PMわかるかな 5/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:57:23.24 ID:6YesGZF8 [6/8]
「どうぞー」
背後から声がかかり、女性が振り向く。
目の前には450の集団。隣の少女のパートナーは、その中に完全に溶け込んでいるようだった。
主人でもない者が、この中から見つけられるのか?
そう言わんばかりに450達が視線を向けてくる。
「あの、私はどうしたら……」
いまいち状況が飲み込めていない少女が、不安げに口を開いた。
女性はこちらを見ているであろう450に向かってにやりと笑いながら、少女の腰に手を回す。
「えっ!? あ、あのっ」
「そのまま、そのまま」
うろたえる少女にささやきながら抱き寄せると、450達にどよめきが起こった。
これ見よがしに少女の首元に顔を寄せると、その白い首筋に、つうっと舌を這わせる。
「はぅっ!」
少女が思わず声を上げた、その時。
ぶしゃあっ!
何かが噴出す音がした。
310 名前:PMわかるかな 6/6[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 03:57:55.63 ID:6YesGZF8 [7/8]
「うわー!」
「ぎゃーっ!」
450達の間で悲鳴が上がる。集団の真ん中あたりから、逃げるように450達が離れた。
その中心には、鼻から真っ黒なオイルをだらだらと流す450。足元には既に大きな水溜りが出来ていた。
女性がその450を指差して、一言。
「お前」
「……正解!」
450はとびきりの笑顔で答え、ぐっと親指を立てると、オイルの海に倒れこんだ。
おわり
311 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 04:01:29.30 ID:6YesGZF8 [8/8]
440「ちなみに410を見分けられた原因は?」
主「デコの輝き」
410のおデコって磨きたくなりません?きゅっきゅって。
312 名前: 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/11/28(月) 20:18:24.32 ID:AWb/hLaz
>>311
久々の投稿乙です!
実際同じ型のPMが一箇所に集まってたら圧巻だろうな。
ただ、ここの住人は苦も無く自分のPMを見つけられるだろうがw
>これ見よがしに少女の首元に顔を寄せると、その白い首筋に、つうっと舌を這わせる。
相手の性格(弱点?)をよく理解した上での行動だけど、反則くせぇwww
あ、でも450にとっては役得だからOKなのか。
>主「デコの輝き」
ヘヘヘ
--'´──ヽ ヘヘ
/ /。"`ヽヽ ○
/,/ ∂ ヽヽ ヽ
| イ `ヽ ノ レリ i|
レl ● ● |(Θ) <久々に呼ばれた気がして
◆ l⊃ 、_,、_, ⊂⊃リ ノ ||
/⌒ヽ ヽ ゝ._) ノ /⌒i
\ / ̄ヽ >,、 __, イヽヘ、__/||
ヽ(::::ヾ:::::○::::::( / レ
( (::::::::巛
上のAA探す為ググったら、GH-410スレは2007年8月~2010年5月のdat落ちまで
ずっと同じスレ使っててびっくりした。
313 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 23:23:25.64 ID:Ks6PCcxF [1/3]
>>311
投稿ありがとう。思い入れの数だけPMはいるね。
ところで。
もし沢山の440がいて正解が見つけられないとコロ○レるのかな?
314 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 23:25:08.68 ID:Ks6PCcxF [2/3]
保守代わりに投稿するねー
315 名前:こうたい[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 23:26:38.53 ID:Ks6PCcxF [3/3]
パシリの450が「私も御主人様やってみたいー!」
と言うのでやらせてみた。
450「合成しなさい!」(迫力0)
俺「……(無視)」
450「この無礼者ー!」
俺「……(無視)」
450「ごう……」
俺「……(無視)」
450「言うこと聞いてよー…」
萌えた。
316 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/11/30(水) 22:39:41.90 ID:HgkwksPR
保守
317 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/01(木) 00:32:11.73 ID:ONVk51FZ
>>311
投下乙です。
外見は同じでも癖や性格は其々個性があるでしょうから、それを踏まえれば
同じ型番のPMの中から自分のPMを判別する事は出来るのでしょうね。
流石デコ助と命名されただけに、デコの輝きが他のGH410とは一味違う
という事ですね。
>>315
投下乙です。
ご主人様に合成は流石に無理かと。 合成キットとか売っているなら、話は
別でしょうが。 月刊ガーディアンズ、今月の付録みたいな。
318 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 19:44:52.38 ID:cu3qPcnu [1/2]
保守
319 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 20:50:04.15 ID:cu3qPcnu [2/2]
>>317
何か思いついたので何か書くかも。保守ついで。
320 名前:個体差[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 22:47:32.79 ID:gb1/JU0q [1/2]
GRM本社。メンテナンスルーム。
メンテナンスルームにて定期検査を終えたGH450が四体。
GRM技師「さて今回の君たちGH450。メンテナンスを終えた訳だが、何か違和感とか無いかな?」
GH450A[№10111は問題ありませんとGH450は答えます。」
GH450B「№10222も同じと答えます。」
GH450C「使用状況を考れば同じメンテナンスで問題無いと思われますとGH450№10333も補足致します。」
GH450D「…あ…あの…その…」
同じ容姿のGH450が四体。
同じ容姿。同じ口調だが微妙個性が出るPM達。
GH450A「どうかしましたか?GH450№10774?と№10111は尋ねます」
GH450B「は!…№10774に微妙に違和感を感じると№10222は報告致します」
GH450C「計測によると№10774のバストが1cmアップしていると№10333は緊急報告します!」
GH450D「あ…あうあう…」
GRM技師「ふむ?」
GH450A「全てのGH450同じのはずなのに!と№10111は驚愕を露に致します」
GH450B「その他はどうなのか?と№10222は精密検査を提案致します」
GH450D「あ…あうあうああうあう…」
GRM技師「ま、御主人様によって個体差は出るからねえ…」
GH450C「つまり他の450にナイショでバストアップなるものを実行していたのですか?と№10333は追求を続けます」
GH450A「そう言えば№10774が御主人様の書物を読みふけっていたと№10111はにわかに思い出します」
GH450B「好きな男性に揉まれると大きくなるとの情報を極秘に入手していた事を№10333はここぞとばかりリークします」
GH450D「…あう…たまにしか…あうあう」
GRM技師「君たちも№10774と同じ事をすれば、同じ変化が現れるんじゃないかな」
GH450一同「ギラーン!」
GH450D「…№10774は自身の危機管理能力において…と…逃亡します!!」
GH450一同「キシャアアアアアア!!」
即効でシスターズネタであれであれ。ごめん。
321 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/02(金) 22:51:08.98 ID:gb1/JU0q [2/2]
一部10333と10222を間違えてたよ。ごめんなさい。
なれないことするもんじゃないねえ・・・
322 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/04(日) 15:44:06.50 ID:VkPRZ/bP
保守
323 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/05(月) 01:00:10.28 ID:hdhpUiLS
>>321
投下乙です。
電磁砲ですね。 同じ生産ラインで作られて同一規格の筈なのに、一部の
サイズが違う。 確かにこれは他のPMが疑問に思うのも納得がいくかと。
GH450D、頑張って逃げるんだよ・・・。 捕まったら事細かくまで
尋問確定でしょうから・・・。
自分もふと思いついたネタを保守代わりと書いてみたら、これが予想外に
長くなって・・・。 毎度の事ですが・・・。 書いている途中で5Kとか
今迄のちょっとした短編位の長さだし・・・。
324 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/06(火) 19:23:32.49 ID:NWG/x8SM
ふむ…ここまで廃れると無くてもいいかな?
325 名前:名無しオンライン[『GH450の人』 sage] 投稿日:2011/12/07(水) 22:51:39.84 ID:pQ8tLzq8
[1/2]
~~~ とあるマイルーム ~~~
GH422 『パパーン!!!嬉し恥ずかし、ドキドキバストチェ~ック♪
ターゲットはもちろん。GH450ちゃんで~す。』
GH450 『え、ちょ、ちょっといきなり何ですか!?』
GH422 『だってぇ、経験や環境から個体差が生じるんでしょう?
って事は、逆に個体差を調べれば、経験や環境が推測できるって事じゃないの。』
GH450 『そ、そうかもしれませんが、だからってどうして私なんですか。
それに個体差を調べるのにバストである必要もないじゃないですか!
100歩譲ってバストで検証するとして、それなら自分のバストでやればいいでしょう?』
GH422 『何が悲しくて、自分の乳を自分で計って自分の経験や環境を推測しないといけないのよ・・・
大体、そんなの私が楽しくn・・・ゲフンゲフン。
ほら、やっぱり検証するからには出来る限り長く活動してて、
いろいろ経験を積んでるであろう子の方がいいじゃない。私より年上のGH450ちゃんが適任なのよ~
推測を実証するには、検証が必要なのです!』(キリッ
GH450 『(キリッ じゃ無いです!確かに、私の方が年上ですけど・・・
と言うか、今、楽しくないとか言いませんでした?』
GH422 『イ、イッテナイヨ♪』
GH450 『・・・』(ジー)
GH422 『・・・』
GH450 『・・・』(ジー)
GH422 『あ~もうまどろっこしい!!!そうよ、言ったわよ。ぶっちゃけ、ただの暇つぶしよ!
あんたは大人しくしてればいいの!ワタシ、アナタノ乳揉ム。アナタ、ワタシニ揉マレル。OK?』
GH450 『ぶっちゃけちゃった!ぶっちゃけちゃったよこの子!しかも今揉むって言いましたよね?ってか何で片言!?』
GH422 『ごちゃごちゃうるさ~い!!!いいからさっさと捕まりなさい!』
GH450 『そこまで言われて誰が捕まるか~~~~~』(ドタバタ)
GH433 『・・・平和ね~』(-ワ-)
GH440 『・・・そうですね。』(-ワ-)
GH433 『・・・』
GH440 『♪』
GH433 『・・・』(ガサゴソ)
GH440 『何をしてるんです?』
GH433 『ちょっと探し物をね。あ、あった。あった。』
GH440 『?』
GH433 『さてと。ねえ、GH440ちゃん。』
GH440 『はい?』
GH433 『ここにメジャーがあるんだけど♪』(ニタァ)
GH440 『・・・』(;ワ;)
326 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/07(水) 22:54:19.73 ID:pQ8tLzq8
[2/2]
ってな感じで、ネタに便乗させてもらいました。スマヌ。
>>321
投稿乙!
同じ姿形をしていても、経験や環境から変化が現れ、やがてそれは個性となる良い例?ですな。
ってか、よく見るとGH450Dの個体識別No.10774(名無し)なのね。
>>324
パシリスレは勢いがある時と無い時の差が激しいからな。そんな時もあるさ。まったり行こうぜ!
327 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/10(土) 00:45:11.43 ID:Ct/HgpXN
>>326
投稿GJ。そしてありがとう。
やはり一番大きいのは440なのか・・・何がとは言わないが。
まあ、まったりいきますか。
328 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [] 投稿日:2011/12/12(月) 00:59:53.29 ID:xkkSdd/T [1/9]
>>324
書き込みが無くてもROM専の方々はいますから。 新スレを立ち上げたり、
保守とか行ってくれていますし。
誰も投下や書き込み、保守などを行わなくなって自然消滅した時がこのスレが
本当に無くなってもいいと皆が思った時だと自分はそう思います。
>>326
投下乙です。
以前からよく440系列は胸が他の型番に比べて大きいと、言われますね。
胸の辺りにハッキリとした影がある為に大きいという認識なのかな?
329 名前:流行? 1/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:05:24.61 ID:xkkSdd/T [2/9]
各作者様方々、キャラお借り致します。
「今回は」
「この中から」
「自分のPMである」
「GH440を」
「見つけて下さい」
「「「「「シャッフル ザ GH440。 さあ、本物は誰でしょう!」」」」」
横1列に並んだ5人のGH440が其々1人ずつ、今回集まった目的を説明した後に
最後に5人全員で声を揃えてまるで何かの番組のタイトルの様な怪しいフレーズを合唱した。
「つーか、幾ら流行ってるらしいからってお前までやるのか・・・」
「あん? 何なんだそれ」
中年ヒュマが心底呆れた様な目で横一列に並んでいる中にいるであろう、自分のGH440に
向けて言い放った後に溜息をついた。
その流行っているらしい事について知らない変態が中年ヒュマの方に向きながら、気の抜けた
疑問の声をかけた。
『この頃同じ型番のPM同士が集まって、その中からご主人様に自分のPMを当てさせるって
遊びがPM達の間で流行ってんだよ』
「あら。 そうなのねぇ」
同じく、呆れた様な表情で変態に説明する『』。 だが、その様子はどちらかというと今回の
この事に対してというよりとっとと終らせたいといった素振りが見える。 こんな事で俺様の時間を
消費させるな、とばかりに。 恐らくDVDの発売日といった所だろうか。 その素振りを見た『』の
GH440も心当りがあるらしく、必死に自分を堪える。
説明された内容にに素直に納得した美ス男。 じゃあこの中からぁ、440ちゃんを見つければ
いいのねぇ、と5人のGH440を端から1人ずつ見ていく。
330 名前:流行? 2/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:06:58.12 ID:xkkSdd/T [3/9]
「ちょっとぉ、そんな事の為に態々あたし達呼ばれたっ? 何よ、それっ!」
信じられないと言いたげな表情で、エミリアが素っ頓狂な声を洩らした後に呼び出された内容に
対しての不満を叫ぶ。 その後もあんた達何考えてんのよ、どんだけ暇してんのよ、とブツブツと
文句を言っている。
「あら。 たまにはこの位のお茶目はいいんじゃないのぉ? それにこういうの、初めてじゃ
ないんだしぃ」
「そうそう。 お遊び、お遊び。 という訳で、このお遊びが終った後は俺と遊ぼうか」
「何であんたと遊ばないといけないのよっ! とっととクラッド6に帰るわよっ!」
そんなエミリアを美ス男がなだめる。 ほら前にもホテルでの食事の後にもやったじゃない、と。
そして美ス男に便乗して妙な関連付けを持ち出してエミリアを誘う変態。 そんな変態を目の辺りにして
必死になって自分を押さえる変態のGH440。 変態に怒鳴りつけるエミリアの頭の上に怒りゲージが
見えるのは気のせいだろう。 黄色の辺りまで溜まっている様な感じの。
「440ちゃん、帰るわよぉ。 出掛けついでにお買い物して行こうかしらぁ」
「はい、マスター」
一番最初に自分のPMである440ちゃんを見つけた美ス男が、440ちゃんの前に立って声をかけて
横に並んで歩いて行く。 美ス男が一番最初に見つけると最初から思っていた440ちゃんは驚いたり、
喜んだりする様な様子はなかった。
今回は普通のGH440用のPMスーツと帽子にしてはいましたが、見てサイズ当てが出来るご主人様が
私を見間違えるという事はまずありえませんし。 これで見つける順番でも賭けるというのなら、私は参加
しませんでしたけどね。 最初から結果が解っているのでは賭けになりませんから。
331 名前:流行? 3/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:08:32.51 ID:xkkSdd/T [4/9]
「ほれ。 とっとと帰って、飯でも食いに行くぞ」
「ちょっと待て、おっさん! 置いてく気かっ!」
中年ヒュマが中年ヒュマのGH440の前に立って、声を掛け終わると同時に振り返って歩き出す。
慌てて中年ヒュマのGH440が中年ヒュマの後を追い駆けていく。
「所でおっさん、よく解ったな」
「当たり前だ。 袖口が汚れてるGH440なんか、お前位で他にはまずいないだろうからな」
情報局の制服のポケットに両手を突っ込んで歩いている中年ヒュマに追い付いたGH440が意外と早く
見つけたから感心したぞ、と中年ヒュマを褒めるがその中年ヒュマはやれやれと、首を振った後に中年ヒュマの
GH440の袖口の部分を指差すと、げんなりとした口調であの中から中年ヒュマのGH440を見つけた理由について
説明した。
確かに中年ヒュマの指摘した通り、そういった事をするPMはそんなにはいないだろうし、どちらかというと服に対して
こだわる404ちゃんと元不死身にはまずありえない点であった。
「そうだ。 どうせなら、小太りの店に行こう」
「それはいいが、食い終わった後でまた店内で直ぐに袖口で口の周りを擦るなよ。 洗うの大変なんだぞ?」
「う・・・」
両手を後ろに回して袖口を隠して話を逸らそうとした中年ヒュマのGH440だったが、結局薮蛇だった。
何時もの事ながら漂白しても中々汚れが落ちなくてな・・・と、寧ろ淡々と中年ヒュマに突っ込まれる事になって飯店に
向う道中の間押し黙る事となった中年ヒュマのGH440だった。
そして、飯店での食事の後に結局袖口で口元を拭こうとした中年ヒュマのGH440が中年ヒュマに咎められたのは
お約束である。
332 名前:流行? 4/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:09:42.09 ID:xkkSdd/T [5/9]
「おい、帰るぞ」
「はい。 ご主人様♪」
見つけ出す際に悩む様子が無く、変態のGH440の前に立って声をかけた変態にその事が嬉しいのか
上機嫌な変態のGH440が一歩前に出ると、変態と共に帰っていく。
「見つけ出すのに悩みませんでしたね、変態?」
「ああ、その事か。 お前、自分の顔を鏡で見てみな」
素直に自分を見つけ出した事に対して、嬉しさと驚きの入り混じった表情の変態のGH440の問い掛けに
あっけらかんと変態が答えた。
「え?」
「何だお前、自分で気が付いて無かったのか? ツリ目のGH440なんてお前位だろーが。 しょっちゅう
何かと腹立てて散弾銃振り回してるから、そんな顔になるんじゃねーの?」
変態の言う見つけ出した理由に対して、心当りの無い変態のGH440が疑問の声を洩らした。
そんな変態のGH440に自分の事だろーが、今迄気が付いてなかったのかよ?と呆れ顔の変態の理由の補足を
聞いた変態のGH440が俯いてプルプルと小刻みに震え出した。
「・・・。 そうさせてる元凶が、どの口でほざくかぁっ!」 バキィィッ! ヒュッ
「ファイナルインパクトッ!」 ドタッ・・・
顔を上げると同時にナノトランサーから取り出した散弾銃でのフルスイングが、変態を捉えた。
それは変態のGH440にとって、今迄の最高の散弾銃での打撃であったであろう。 スイングした時の風切り音が
後から聞こえた時点でスイングのトップスピードは音速を超えている上に、クリティカルッヒットしたその一撃は
変態の意識を見事に刈っていた。 気絶している変態の足を掴んで、全く誰の所為でなどとブツブツと文句を言いながらも
変態を引きずって自室に帰る変態のGH440。
変態が自室に戻った後に、変態の膝の上に居座った変態のGH440の機嫌を宥める為に、かなりの時間を費やす羽目に
なったのはまた別の話である。
333 名前:流行? 5/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:11:01.55 ID:xkkSdd/T [6/9]
「・・・」 イライラ
「・・・」 イライラ
そして未だにずっと悩みまくっているエミリアと『』の様子を見て、顔にはおくびにも出さずに内心ではひたすらにイライラ
している残った元不死身と『』のGH440の2人。
「同じに作られてるのに、どーやって見分けろっていうのよー!」
『むおおっ・・・。 解らん・・・。』
残った2人のGH440の区別がつかずに段々とヒステリー気味になるエミリアに、頭を抱える『』。
ジリリリリッ。 そんな中に、目覚まし時計のベルの様な音が鳴り響いた。
「「タイムアーップ! ファイナルアンサー。 尚最後まで解らなかったご主人様には、S武器かS防具計10個の供出が
義務となりまーす」」
「何ぃ! なんじゃそりゃあー!」
「ちょっとぉ! そんなに要求するか、普通!」
最後まで自分のPMを見分ける事が出来なかったご主人様に対してのペナルティとばかりに、にこやかにS級装備10個を
要求する元不死身と『』のGH440。
最後まで解らなかったどちらか一方がそれだけの数のS級装備を要求されるとあって、お互いに不満の声を上げた後に尚更に
悩みまくる『』とエミリア。
そしてお互いに暫しの間ずっと何か違う所はないか?と悩みまくっていた『』とエミリアだったが、ほぼ同時にお互いに何か
閃いたらしく、2人共に並んで立っている2人のGH440の方に顔を上げた。
「チョコレート!」
「箱」
「・・・」
「えっ!」
エミリアが元不死身が甘い物が好きだった事を思い出して、元不死身が反応するんじゃないかと口に出してみたものの当の
元不死身は無反応。 ほぼ同時に同じくして、『』のGH440が異常に箱に執着している事を思い出した『』の思惑通りに
『』の言葉に反応した『』のGH440。
そんな簡単な引っ掛けに引っ掛る私ではありませんよ、マイマスター? それにそういった時に必ずマイマスターが現物を
出さない事も百も承知ですし。 勿論、帽子や服を引き合いに出して同じ事をしたとしてもですけどね。 実際にちゃんと
買ってくれるのなら、反応してもいいのですが。 その際には当然、一番良い物を選びますけどね。
334 名前:流行? 6/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:14:06.92 ID:xkkSdd/T [7/9]
「お前だぁぁぁっ!」 ビシィ!
「箱さん、いるんですかっ」 キョロキョロ
「まったく。 やはり、貴方が最後でしたね、マイマスター。 やれやれ」
「うっ・・・」
そんな『』のGH440の反応を見て、即座に『』のGH440を指差す『』。 『』に見つけられた事を差し置いて、
何処かに箱がいるのだろうか?と辺りをキョロキョロと見回している『』のGH440。
溜息を吐いた後に俯いてやれやれ、と首を振る元不死身。 こうなる事は半ば予想していたかのような、素振りも
見受けられる。
思惑が外れ自分が一番最後になって、更に元不死身にそうなるであろう事を指摘されて返す言葉も無く言葉に詰まる
エミリア。
「何時までも探してねーで、帰んぞ」
「箱さん、いないんですかぁ?」
放っておいたら何時までも箱を探していそうな、『』のGH440に声をかけて箱の索敵?を止めさせた『』が『』の
GH440を連れて帰っていく。
「お前、そんなに箱がいいのか?」
「何言ってるんですか、箱さん、可愛いじゃないですかっ!」
自室に帰りながら、他のGH440と見分ける違いとなった『』のGH440が毎度の事ながらも箱に執着する事に対して
珍しいものを見る様な目で改めて聞いてみる『』に対照的にキラキラとした目をしながら、力の入った即答で『』に答える
『』のGH440。
「相変らずに、お前の可愛いの基準が解らんな・・・」
「箱さんは可愛いんですっ! ご主人様は箱さんの可愛らしさが解らないんですか? 箱さんは・・・」
『』のGH440の答えを聞いて半ば呆れて、半ば諦めた様な目で素直な感想を洩らした『』に箱の可愛らしさを理解して
くれなかった事に対して不満を持った『』のGH440が箱の可愛らしさについて、自室に着いた後もずっと力説していた事も
これもまた別の話である。
335 名前:流行? 7/7[] 投稿日:2011/12/12(月) 01:15:27.45 ID:xkkSdd/T [8/9]
「さあ、帰りますよ、マイマスター。 ちゃんと帰ったらS武器かS防具合計で10個用意して下さいね」
「う・・・。 本当に要求するかぁ・・・」
最後に残ったエミリアにクラッド6に帰る事を促す元不死身に、S級装備を要求されてげんなりとしているエミリア。
遊びなんだからそこまでしなくてもいーじゃない、などとブツブツと文句を言ってたりしている。
「当然です。 最後まで見分けがつかなかったのが悪いんですから、慰謝料代わりに要求する事は当たり前です」
「だって、普通あんな外見が一緒の同じ型番のPM達の中から見分けるなんて事自体が無理だっつーの!」
そんなエミリアの不平不満をしれっと流して、事実を指摘して改めて慰謝料代わりにと、要求した元不死身に自分が其々の
違いが解らなかった事を当たり前の様に言うエミリア。 それを聞いて元不死身が溜息を洩らした。
「いいですか、マイマスター。 私達PMも例え同じ型番同士であっても、其々に成長の環境等で性格は違うんです。
そして性格による個性が個々に現れるんですよ。 実際に美ス男さん、中年ヒュマさん、変態さん達は見ただけで見分けが
ついていましたよね?」
「確かにそうだったけど・・・。 あ。 美ス男さんの440ちゃんは帽子か服が違ってたんじゃないの?」
「いいえ。 今回はそういった点は考慮して、私も440ちゃんも普通のGH440用のPMスーツに帽子でしたが」
「あれ? そうだったの?」
同じ型番のPMでも其々個々に違いがある事を説明する元不死身。 美ス男の440ちゃんのPMスーツや帽子が通常の
GH440用と違う事を思い出したエミリアがその事で気がついたんじゃないの?と指摘したが、今回はそういった点は
予め考慮してあり、その一言が自らの首を締める事となった。
「それならマイマスターが私と他のGH440を見分けられる様にする為に、マイマスターでも見て区別のつくPMスーツを
買いに行きましょう」
「え? ちょっと、待ちなさいよっ! あんた、一体どれだけ高いの選ぶつもりなのよっ!」
エミリア自身から服方面の話を切り出したのをいい事に、それならとPMスーツに帽子を買いに行く事にしてそのまま
向う元不死身を慌てて追い駆けるエミリア。 クラッド6のPMスーツ売り場にて、一悶着起きるのも更に別の話であった。
336 名前:流行? [] 投稿日:2011/12/12(月) 01:24:54.00 ID:xkkSdd/T [9/9]
新参者で御座います。
同じく流行に便乗させて頂いたネタですが、保守代わりにちょこっとしたものを
書くつもりが相変らずに自分の予想よりも長くなりました・・・。
こうして書いてみると同じ型番のPMでも、其々に癖や個性がちゃんと一人一人に
見受けられますね。 中には外見が若干違うPMもいますが。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
337 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/12(月) 01:47:17.09 ID:32ATjanY
相変わらずキモいスレだな
ageてんじゃねーよクソが
338 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/13(火) 08:29:25.38 ID:4jFtGPUQ
>>337
やあひさしぶり
そんなにツンケンすんなよ
339 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/13(火) 09:44:59.26 ID:IWOlSE+v
実際なんでageたし
340 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/13(火) 21:55:02.63 ID:D61t3ZUL
これがAGEシステムの力か・・・
>>336
ともかく投稿サンクス。
440を見分けられなくて殺されなくて良かった。
>>337
やあ また アンタか
341 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/14(水) 01:23:53.98 ID:TmuphTMM
>>339
投下の時に名前とEメールの欄がリセットされていて、題名は書いたものの
Eメールの欄にSageを書き込むのを忘れていたという訳でして・・・。
今迄はずっとEメールの欄にSageが表記されていたままになっていたので、
指摘されるまですっかり気がつきませんでした・・・。
342 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/14(水) 18:08:50.73 ID:LMryxtMJ
>>336
投下乙
エミリアの440は「こんな問題パシリには解けないよね」
ってニヤニヤしながら難問出したら即効食い付いてバレそう
343 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/17(土) 13:37:27.67 ID:cogK1lXw
投稿乙保守
344 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/20(火) 16:45:47.76 ID:QPyr695b
クリスマス近いので保守
345 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/23(金) 06:10:43.12 ID:aeuGYPw1
保守がてらに。
小ビス子氏の「彼女達の一番長い日」を酒を飲みながら読んでいて、前編を
読み終わったのできりがいい所で。
PSUの世界でのPMの扱いは、GRM社よりのガーディアンズの備品として
貸し出しているといった所でしょうか。 リースやレンタルの様な形で。
買取は出来るけど、それでも所有権譲渡という形で本来の売買とは意味合いが
違いますし。
実際に感情のあるPMからすれば、その事をどう思うでしょうか?
物の様に売り買いされる事に対して作られた存在とはいえその様な扱いに対しての
抵抗を持つか、所有権譲渡という形とはいえども大好きなご主人様の物となる
事に対して喜びを感じるのでしょうか?
物として扱われる存在でありながら、人と同じ様な感情を持たされた事の為の
葛藤などもあるでしょう。 マシナリー以上キャスト以下という、微妙な立場な
存在ですし。
346 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 14:49:38.77 ID:AMhrkyWa
>>345
そりゃガーディアンズ、リトルウィングの意思一つで大好きなご主人と離れ離れになってしまう可能性よりも、
所有権譲渡でずっと一緒にいられる方がいいんじゃね?
>物として扱われる存在でありながら、人と同じ様な感情を持たされた事の為の
>葛藤などもあるでしょう。 マシナリー以上キャスト以下という、微妙な立場な
>存在ですし。
結局はご主人とPMがお互いをどう思っているかだろうね。
便宜上「ご主人」と「PM」って書いてるけど、本人達にしてみれば主従関係はないかもしれない。
家族であり、親友であり、恋人であり、同居人であり。「ご主人」と「PM」の数だけ、いろいろな関係があるんじゃないか?
グラールの法律上の問題は多々あるかもしれないが、その範疇でうまくやってると思うよ。
347 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 17:47:51.14 ID:LYlxtf0Q
>>345
御主人「レンタルって響きはエロいよな」
パシリ「また突然ですね変態」
御主人「いやレンタル人妻とかレンタル彼女とか」
パシリ「オマエはもう黙れ」
御主人「レンタルって事はリース期間が過ぎれば自由だよな」
パシリ「…何が言いたいんですか」
御主人「ガーディアンも5年経過したし期間もそろそろかなと」
パシリ「え?」
御主人「じゃあ張り切って減価償却しないとな!」
パシリ「ええ?」
御主人「じゃあ今日から一日三回だな」
パシリ「えええ?」
しまったまたHENTAIだ
348 名前:クリスマス1/2[sage] 投稿日:2011/12/24(土) 00:03:18.46 ID:5nG1Gnvp [1/2]
今夜はクリスマスイブ。
街はイルミネーションに飾られ道行く人々も楽しそう。
そんな夜のGRM社PM用倉庫。
広い倉庫内を埋め尽くす無数のPM達。
そして床から一段高い所に白髪で白ひげの老人。
教官「いいか!パシリ共!!今日は何の日だ!」
PM達「今日はクリスマスであります!サー!!」
教官「お前達は何だ!」
PM達「サンタクロースックであります!サー!」
教官「お前達の役目は何だ!」
PM達「配れ!配れ!配れ!」
教官「よぉーし!上出来だ!これから作戦開始!」
良く見るとPM達全員が赤と白のカラフルな衣装を着ている。
つまりサンタクロースのコスチューム。
GH410「GH410部隊準備完了。ホルサス・シティ配達開始します」
GH420「ポコ隊も準備完了だポコ!モトゥブのあちこちOKポコ」
GH430「GH430部隊も準備完了。私達はオウトク・シティですね」
GH440「GH440部隊はもう少しかかります。準備出来次第出ます」
GH450「GH450隊は問題ありません。コロニー他を担当致します」
そしてグラール中にクリスマスプレゼントを配る為、
大きな白い袋を担いだPM達が続々と倉庫から出て行った。
349 名前:クリスマス2/2[sage] 投稿日:2011/12/24(土) 00:04:26.62 ID:5nG1Gnvp [2/2]
惑星パルム。ホルサス・シティ某所。
繁華街の通りを歩くカップル。
男 「なな、何だあれは!」
女 「ん?どうかしたの?」
男 「今起こった事をあ(ry…小さいサンタが俺の所にプレゼントを持ってきた」
女 「あーはいはいはい。中2病乙…ってサンタクロース幻想は小2病かしら?」
男 「本当だ!い今オマエが向こう見ていた瞬間にスピニングブレイクしつつプレゼントを!」
女 「サンタコスが好きなら好きって言ってくれれば…じゃなくて!スピニングブレイクを?」
男 「そうだ!あれはオマエが昔見せてくれた技に似ていたぞ」
女 「…まさか…ね。それよりプレゼントって何を貰ったの?」
男 「むう。そうだな一応は中身を確認して見るか」
女 「わぁ…ペアのアクセサリー!素敵じゃない?」
惑星モトゥブ。寒村。
あまり裕福には見えないある家。
子供「かーちゃん!かーちゃん!いまサンタがプレゼントくれたぞ!」
母親「そんな事言って…プレゼントなんて買える訳無いじゃないか…」
子供「本当だって。なんかサンタ、ミミがあってポコポコ言ってたぞ」
母親「お父ちゃんが生きてたらプレゼント買えたのにねぇ…ゴメンよ」
子供「仮面パシリ・フォーフォーゼロの変身帽子だ!マジかっけー!」
GRM本社。社長室。
片目を髪で隠した銀髪の男性と眼鏡を掛けた理知的な女性。
眼鏡の女性が銀髪の男性に問いかける。
秘書「何でこんな面倒な事をするのかしら?慈善事業なら多額の寄付でもすれば良いものを」
社長「ふう…解ってませんね。表立って寄付をすれば偽善だって叩かれる。そんなものです」
秘書「それじゃパートナーマシナリーを使う訳は?わざわざ眠っているのを倉庫から出して」
社長「その方が可愛いから…て理由じゃ駄目ですか?」
秘書「んー…理由としてはイマイチかしら?」
社長「では回収されて眠っている彼女達もヒトと触れて幸せになって欲しいかなと」
秘書「呆れたロマンチストね。でもキライじゃないかも」
社長「僕は全ての女性の味方ですから。もちろん貴女も」
そして重なる二人の影。
地には平和をヒトには愛を。
メリークリスマス。
350 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [sage] 投稿日:2011/12/24(土) 01:00:57.15 ID:0bqaUqze
>>346
例え扱いが物であろうとも、大事なのはご主人様とPMのお互いの気持ちの
持ち方ですね。
ご主人様とPMの数だけ色々な関係や間柄の種類がある内でふと、美ス男は
440ちゃんをどういった間柄として見ているのかななどと思ったり。
>>347
投下乙です。
懐かしいですね、PMがご主人様を変態と呼ぶフレーズは。
5年間レンタルし続けたならむしろ、買取では? PMの所有権譲渡の際にも
PMの稼動年数によって金額が変わるとかあるのでしょうか?
>>349
投下乙です。
巷では3連休とか、クリスマスイヴとかクリスマスですが自分は24日も
25日も仕事でございます・・・。
PM達のサンタ姿、是非とも見てみたいものですね。 PMの服も着替えを
出来る様にしてくれれば良かったものを・・・。
351 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/24(土) 18:38:57.11 ID:WJjZh4hK
440「ボクは全ての御主人とトモダチになるパシリさ」
仮面パシリ440近日スタート!
352 名前:koremo[sage] 投稿日:2011/12/25(日) 23:56:29.44 ID:mmZjDG/+ [1/4]
以前に人違いで公安部衛生処理課に襲われて以来、僕の所のPMは今迄以上に更に
様々な事を積極的に行う様になった。 いや、ここまでする必要があるのかどうか、
僕でも疑問に思うんだよね。
「たまには外食しようか?」
「いけません! 万が一に毒や薬でも盛られていたり、待ち伏せされていたりするかも
しれませんから!」
何時も食事の支度をしてくれるGH454の労を労って、たまには外食で楽をさせて
あげようと思ったんだけどなぁ。
毒や薬って、そんな物料理に入れて出したら相手が僕じゃなくても営業停止になるって。
それに確かにあの時は待ち伏せされたけど、いくら何でもGコロニー内の一般区画にある普通の
料理店とかレストランで待ち伏せは無いと思うよ。 そんな事したら、即座にガーディアンズに
捕まるんじゃないかな・・・。
「それじゃぁ、行こうか」
「はいっ、ご主人様」
ミッションに行く時は必ず一緒に行く事になった。 というのも、GH454にお留守番を
お願いしようものなら「私の知らない所でご主人様が危ない目に遭うなんて、耐えられません!」
とずっと僕に抱きついて泣きじゃくったままになって、ミッションに行く所か何も出来ない様な
状態だったよね・・・。 それにどっちかっていうと、この前襲われた時も実際に狙われていたのは
僕の方じゃなくって、君じゃなかったっけ?
「罠は無いよ・・・」
「じゃ、先に進みましょう」
ミッションに行けば扉の手前で必ず、ゴーグルでのトラップのチェックを僕にお願いする。
幾らこの前の時が扉の手前にあった遠隔操作のトラバサミに君が捕まったからって、流石に全ての扉の
手前に罠を設置するって事はないんじゃないかなぁ。 罠の有無の確認をする習慣を身に付ける事は
悪い事じゃないけど、ミッションの場合は罠が設置されてる場所って決まってるよね?
353 名前:これも普通なのでしょうか? 2/4[sage] 投稿日:2011/12/25(日) 23:58:18.21 ID:mmZjDG/+
[2/4]
「この内容でしたら、問題なさそうですね。 ご主人様」
「いやこれ、唯のガーディアンズの定期メンテの案内だし」
以前に人違いで襲われた際のきっかけが、ガーディアンズからの指名でのミッションの依頼のメール
からだった所為か、僕宛のメールも内容を確認したいのか、一緒に見る事になった。
特に送り先の相手が女性からだと、確認している時間が長い様な気がする。 僕宛に来る女性からの
メールって、前にミッションで一緒になった事のあるガーディアンズ仲間位なものなんだけどなぁ。
「買い物に行って来ますね。 少し遅くなるかもしれません」
「うん。 何も無いと思うけど、気をつけてね」
そういえばここの所、普段より買い物に出掛けた際に帰ってくる時間が今迄より何となく遅い様な気が
する。 きっと、特売の店とかが多く出ているのかなぁ。 僕も買い物に出掛けている間に用事を済ませて
おこうかな。
「今日は私、お留守番していますね」
「あれ、そうなんだ。 じゃ、行ってくるね」
珍しくミッションに行く際にGH454の方から、今回はお留守番すると言ってきた。 今迄は何時も
一緒に行くって自分から言ってたのにどうしたんだろう?
それなら、今行っているシュミレーターのグラール防衛計画にでも参加してこようかな。
ここ暫くの間ずっとGH454と一緒だったから、他のパーティの所に途中参加するなんて随分と久しぶり
な気がするなぁ。
「ただいま、454」
「お帰りなさいませ、ご主人様」
初対面のガーディアンズの人達とパーティ組むのも久しぶりだったもので、ついつい遅くなっちゃったけど
心配してなければいいけどなぁ。
そう思いながら自室のドアを開けると、普段通りのGH454が出迎えてくれた。 良かった、僕の事を
心配して塞ぎ込んでいたりしたら可哀想だしね。
354 名前:これも普通なのでしょうか? 3/4[sage] 投稿日:2011/12/25(日) 23:59:16.97 ID:mmZjDG/+
[3/4]
「今日は一段と豪華だね・・・」
「今日はクリスマスイヴですから」
既に準備してあった夕食が何時もにも増して、豪華になってるなぁ。 そういえば、今日はクリスマスイヴ
だよね。 テーブル一杯に並んでる料理の真ん中辺りにある鳥の丸焼きって、あれラプチャじゃないかな・・・。
その隣のクリスマスケーキとか、2段重ねだし。 ルームグッズのウェディングケーキ以外で段重ねのケーキ
なんて初めて見たよ。 もしかして、これらの準備をする為に今回はお留守番をしたのかな?
そこまでして準備してくれたのは嬉しいけど、悪いけど流石にこれ全部食べる自信は無いよ・・・。
「不束者ですが、宜しくお願い致します」
「やっぱり、その格好なんだね・・・」
流石に食べ過ぎでお腹が苦しいから早めに寝る事にしたんだけど、予想通りにサンタドレスを着たGH454が
ベッドの上で正座して三つ指ついて待っていた。 やるんじゃないかとは思っていたけど、本当にやるのが僕の所の
GH454らしいよね・・・。
「今日もお留守番していますね。 はい、お弁当です」
「ありがとう。 行ってくるよ」
今日もGH454の方からお留守番すると言ってきたけど、やっぱりまた夕食の準備をする為にお留守番するって
事だよね。 流石に残すのも悪いから、昨日の夕食の残りはお弁当にでもしてくれないかな、って頼んだんだ。
でも、昨日はミッションに行ったのは自室で昼食を済ませた後の午後からだったけど、今日は午前中からって事は
どういう事なんだろう?
355 名前:これも普通なのでしょうか? 4/4[sage] 投稿日:2011/12/26(月) 00:00:19.94 ID:mmZjDG/+
[4/4]
「ただいま、454」
「お帰りなさいませ、ご主人様。 夕食、もう少しだけ待って下さいね。 直ぐに準備出来ますから」
今日もグラール防衛計画に途中参加してきたんだけど、夕食の時間で準備が終っていないってGH454にしては
珍しいなぁ。 一体今日はどれだけ作ってるんだろう。 昨日であの量だから、一寸不安になってきた・・・。
「お待たせしました、ご主人様」
「今日も頑張ったね・・・」
テーブル一杯に並んだ昨日と違う料理に、極めつけはGH454が台車に乗せて運んできた一瞬ルームグッズの
ウェディングケーキと間違えた位の大きさのクリスマスケーキ。 よく見るとルームグッズのウェディングケーキと
形が違うなぁ。 確かにこのケーキ、大き過ぎてテーブルの上には乗せられないよね・・・。
もう1つGH454が台車に乗せて運んできた鳥?の丸焼き。 あの大きさの鳥ってシャグリースか、クデトウブじゃ
ないかな・・・。 どう考えてもオーブンに入る大きさじゃないんだけど、どうやって焼いたのかなぁ。
PMデバイスで型番変えて、フォイエで焼いたとかやりそうだけど・・・。
「454、これクリスマスプレゼント」
「ありがとうございますっ! ご主人様」
2日連続で食べ過ぎたお腹を取り合えず胃腸薬でなだめてGH454にミッションの帰りに買ったクリスマスプレゼントの
ラッピングしてもらったリボンの形の髪飾りを渡す。 あんなに喜んでくれるとこっちも嬉しいなぁ。 早速付けてるね。
うん、良く似合ってるよ。
「ご主人様、私からのクリスマスプレゼント貰ってくれますか・・・」
「えっと・・・」
やっぱり今日も食べ過ぎでお腹が苦しいから早めに寝る事にしたんだけど、サンタドレスを着た454がその上から
大きなリボンを自分に巻いてベッドの上で正座して三つ指ついて待っていた。 あはは、何て言えばいいのかなぁ。
356 名前:これも普通なのでしょうか?[sage] 投稿日:2011/12/26(月) 00:08:19.91 ID:PvY+0EHZ
新参者で御座います。
クリスマスネタを書こうと思い、ネタになりそうだったのがこの2人でした。
440と変な美ス男300レス記念企画のリクエストにもあったので丁度よかった
ともいえますが。 残りのリクエスト分もネタが思いつき次第取り掛かりますので
お待ち下さい。
何とかクリスマス中にと、慌てた所為で最初のタイトルを見事にミスってます。
時期物はその時期までに書き終わらせるというのが難しいですね。
お目汚し&駄文投下失礼しました。
357 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/26(月) 22:30:40.86 ID:toryEDsL
>>356
投稿乙。まああれだ「家に帰ると妻が死んだふりをしています」みたいな。
実際クリスマスでご馳走後のケーキって拷問なのか!?と思う。
要約するとつまりプレゼントはわた(ry
こうタイトルをミスすのもある意味ライブ感でありありOK!
358 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2011/12/30(金) 15:00:43.48 ID:vYTWcHnU
大晦日近いので保守
359 名前:大晦日のあるPM[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 23:14:53.50 ID:x0dhqMTa
あ、もうすぐ新年ですね。
新年っていつも悩みます。
え?それは御主人と何て話したらいいのかと。
私達には時間はただの計測結果。
一年だろうと二年だろうと百年だろうと。
でも。
新年を迎えてウキウキする御主人。
そんな貴方は見ていると私も不思議な感情が湧いてきます。
今年も貴方と迎えて良かったかも。
何だか不思議ですね。
いつか終わりが来るかもしれませんけど、
今、言っておかないと後悔するかもしれません。
「あけましておめでとう。今年も宜しくお願いします」
・
・
・
新年保守だよこんごともよろしく
360 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2012/01/02(月) 14:47:41.43 ID:orPI+922
新年おめでとう保守