481 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/11(日) 07:37:34 ID:+z+e0/cB [4/4]
新年明けましておめでとうございます、新年挨拶代わりに一本投下
以前書きたかったけど結局書かず仕舞いだった420舞姫ネタで保守代わりに
なお、舞姫の事は長ったらしくなるのでかなり説明は省いてます(ついでに戦闘シーンも)
しかし遅筆過ぎて泣ける、やっぱ継続して書かないと書けなくなるもんだ・・・
それでは良いお年を
482 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/11(日) 23:48:25 ID:6UXIGvzi
>>469
戦乙女チャレンジモード乙です。
今までも楽しませてもらってましたが、
俺はPSO世代なので、続きが非常に楽しみです。
>さて、次はみなさんの大好きなPSOEP1~EP3の時代に突入です。
あれ?PSOEP4・・・いや、何でもアリマセン
>>478-480
番外編だけど、久々に420話キター♪
姉さん&舞姫は相変わらず逃走生活なのか。
本編の420話も気が向いたらよろしくお願いします。
483 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/13(火) 02:21:21 ID:OsLLOE4Y
獣男「さて>>478な訳だが」
GH-452「堪能いたしました」
獣男「それは何より」
GH-452「420さん達は大変そうですねえ」
獣男「心配はやめて続きを楽しみにしておけ」
GH-452「了解です主。では別の楽しみに耽りましょう」
484 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/17(土) 08:56:49 ID:H0bOKvee
GH-413「久し振りに来たわねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「ほんと久し振りだ…果たして何人が俺達を覚えているかな?」
GH-413「他所様の作品に出させて頂いたので完全に忘れられた訳ではないはずよ」
ヒュマオ「いやあ、ここでのコラボに参加したくて出現したのにもう念願かなって思い残す事は…」
GH-413「早く完結させなさい」
ヒュマオ「…ハイ」
485 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/20(火) 16:45:16 ID:z6DmBcww
GH-452「三日は大丈夫っと」
獣男「スリリングだな」
GH-452「でしょう?」
486 名前:追憶の・・・(後編)1[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:09:41 ID:BIh3AK6i
[1/6]
「惚気話を聞きたい訳じゃないんだがねぇ」
そう言ってGH-450は紫煙を吐きだす
「は、申し訳ありません」
向かい合ったGH-450は深く頭を下げる、本人としても惚気話をするつもりはなかった
こほん、と咳ばらいをした後再び彼女は語り出す
ええとですね、少々逸れてしまいましたが本筋はここからです
翌日の事でした
主人が一人でミッションに出かける際私にこう言ったのです
「あいつとはもう関わるな」
あいつとは話に出てきたヒューマンの方で、幾度となくPM共々遊んでいた仲なのですがそう言われたのは初めてでした
何故なのかと理由を聞いても主人の返答は真意を図りかねるものでした
「理由は言えない、嘘は言わないから言えないとしか言えない」
その時の主人は普段になく真面目な表情だったのですが、私は少々浮かれていました
ええ、昨日の嬉しさから舞い上がっていたのです
きっとあのヒューマンの方に嫉妬してるんだ、と・・・
ですから主人に内緒でこっそりと遊んでいまいた
ヒューマンの方には主人には内緒にと頼み込んで・・・あの方も主人は独占欲が強いんだなと笑って約束してくれました
そして数日が過ぎまして、その方のお仲間との会合にお呼ばれしたのです
主人は前日から数日帰れないと出かけておりまして、会合にも不参加との事なので私も参加する事にしました
場所はパルムのローゼノム・シティで、ガーディアンの方が10数名とそのPM達が参加者でした
ローゼノム在住の方のお家だそうで、これだけの人数でも幾つもの部屋に分かれて談笑していると手狭には感じませんでした
私も色んな人達とそのPMの方と話をしていて、その話の中でこのお家の持ち主のPMがかなり特殊なのだと聞きました
興味の湧いた私はその方と話をしてみたくなったのですが、同じ考えの人達で既にその部屋は溢れていました
流石にその輪の中に飛び込む気は起きず、知り合ったPM達の会話の輪に混ぜてもらっていました
そうして楽しい時間を過ごしていたのですが・・・不意に部屋が暗くなりました
どうやら屋敷全体の照明が落ちたらしく周囲は軽く喧噪に包まれました
直ぐに切り替わる筈の予備電源は一向に機能せず、私も流石に何かおかしいと思ったときでした
「ぎゃああああああああ!」
屋敷の何処からか悲鳴が上がったのです
「うわっうわあああ!」
「きゃあああああああ!」
「何だ!?何がおこっぐあああ!」
「おい、どうした?・・・ぐあ!」
「あ、あんた何なんだ!うわあ!」
悲鳴と怒号、打音やフォトン同士の衝突音が入り混じり、部屋にいた人達は凍りついていました
私も混乱で何も考えられず、呆然と聞こえてくる物音を聞いていました
487 名前:追憶の・・・(後編)2[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:10:43 ID:BIh3AK6i
[2/6]
「な、何なんだ?」
「戦闘?こんな市街地で原生生物でも暴れてるのか?」
「ちょっと様子を見てくる!」
混乱が少し治まると今度は状況が把握したくなるのか一人が部屋を飛び出して行きました
取り敢えず落ち着いて報告を待とうと残りの人達は留まりましたが、室内は重い沈黙が垂れ込めていました
その間も何かが壁にぶつかる音などが散発的に聞こえていましたが、やがて・・・静かになりました
部屋を飛び出した人は戻りません
ガーディアンとして実戦経験豊富な方が中心となり戦闘経験の少ない人、後衛型の人を庇う形で陣形を組みドアの前で構えました
「・・・どうなったと思う?」
「解らんが・・・油断するなよ」
幸いな事にこの部屋には窓がありましたが、危ないから近づくなと言われカーテンを開ける事もできませんでした
そうです、最初はカーテンを閉め照明も薄暗くてちょっと気が引けたのです
直ぐに打ち解けてしまったので気にならなくなりましたが、何故そんな事をするのかと疑問に思ったのでした
そして私は気づきました
これだけの騒ぎなのに外がとても静かなのです
野次馬でもいそうなものなのに不思議なものです
嫌な静寂が周囲を支配し緊張の糸が切れかけた頃、不意にドアがドン!と言う音と同時に室内に吹き飛んできました
ドアの正面にいた数人が巻き込まれ、次いで窓が割れ何かがゴトリと床を転がったのです
密集隊形で陣形を組んでいた事とドアの事で浮足立っていた事もあり人々の足元を転がった何かがどこへ行ったのか解りませんでした
そしてそれは爆発したのです
ドン!という音が聞こえた時には私は数人の人、PM混じった集団に押しつぶされていました
それでも無傷ではないとはいえ無事だったのは幸運だったのでしょう
爆死、圧死、のみならず裂傷、火傷、さらには体の一部が吹き飛ばされのたうち回る事もできない人もいました
そして新たな混乱に合わせて窓を突き破り何かが侵入してきました
それは原生生物なのではなく、明らかに人型をして、周囲の人、PM問わず切り伏せていきました
中には腕自慢のガーディアンもいましたが切られ、或いは撃たれ、或いは燃やされて次々に倒れていきました
ドアや窓から逃げようとした人もいましたが、望み叶わず背中から討たれました
そして・・・部屋の中で無事なのは私と襲撃者だけになりました
顔は隠していませんでした
だから、気づけました
普段とはあまりに違い過ぎていたので・・・顔を見ても半信半疑だったのは事実です
いえ、解っていても認めたくなかったのかも知れません
だって、その襲撃者は・・・
「マスター・・・」
主人は無言でセイバーを薙ぎました
「あう!」
咄嗟に後退したものの、浅くない傷を負い私は転げました
痛みで涙が滲んできました
体も思うように動きません
私は這いずった姿勢のまま必死に手を伸ばしました
「何故ですか、マスター」
手を伸ばせばどうにかなると思った訳ではありません
混乱していて、でも、主人がとても遠い処へ行ってしまう気がして・・・
そして、私は主人の顔を・・・その表情を見ました
主人の顔を見ていたら何となく安心してきました
そして、自分はここで主人に殺されるのだと納得できたんです
だから私はこっそりと読んでいた雑誌の真似事をしてみました
女は愛する男に殺される時は笑うもの、そう雑誌に書いてあったんです
私の記憶はそこで途切れました
488 名前:追憶の・・・(後編)3[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:11:22 ID:BIh3AK6i
[3/6]
「以上が当時の経緯です」
GH-450は語り終えた
「・・・」
話を聞き終えたGH-450は紫煙を燻らせながら自分の情報と照合を行っている
そして暫し後に口を開いた
「確かに状況は一致する、あの件もこの男、あんたの主人が下手人だとはねぇ」
そう言って渋い表情で紫煙を吐きだす
「私も理由は解りませんでしたが、今回の件であれも任務の一つだったのだと解りました」
対するGH-450は得心した表情だ
「ふむ・・・するとアタシの知らない処でもこいつらに妹達が狩られてるって事かねぇ」
「そうなりますね、どうしますか?」
思案するGH-450に対して他人事の様なGH-450
「どうすると言ってもねぇ、こっちは表立って動く訳にはいかないしねぇ・・・アンタはどうするんだい?」
「私ですか?」
「念願の主人を発見できた訳だがねぇ、こいつはちょっと危険過ぎる」
やっと見つけた主人はガーディアンズの暗部の者、しかもワン・オブ・サウザンドに限らずガーディアンズの敵を葬る始末屋
さぞ複雑な心境だろう、とGH-450は思ったのだが
「私は主人に会いに行きます、現住所及び本日の予定と現在位置を教えて下さい」
GH-450はきっぱりと言った
「はあ?」
GH-450は煙管を落としそうになりながら気の抜けた声を上げた
「主人が何者であれ私には関係ありません、関係あるならそもそも今まで探したりもしてませんよ」
そう言ってGH-450は微笑む
「まあ、アンタが決めた事なら止めやしないがねぇ」
一方のGH-450は煙管を銜えながらの苦笑いだ
「今までありがとうございました」
そう言い残しGH-450は部屋を後にする
主人の今日の予定は休暇で湖畔公園に散歩、2体のPMを連れていくらしい
つまり、(少なくとも裏の)仕事ではない
何なら狂犬のやつでも連れてくかい?と言われたのも丁寧に辞退した
「あの」女帝から逃げきった・・・逃げた・・・事からも仕事以外での戦闘はしないだろうと考えての事だ
GH-450はあの時の事を思い出す
そうだ、一太刀目を自分が避けられる筈が無かったのだ
その後重症とはいえ自分が今生きている筈も無かったのだ
では何故か・・・答えはずっと前から知っている
セイバーを振り上げた主人の表情、とても苦しそうなあの表情、主人は自分の事に気づいていたのだ
若しかしたら同じGH-450型だったからかも知れない、しかしそれでも構わない
「今帰ります・・・待っていて下さい、マスター」
GH-450は静かに呟いた
489 名前:追憶の・・・エピローグ1[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:12:50 ID:BIh3AK6i
[4/6]
「今日は休みだし、久し振りに湖畔公園にでも行くか」
対SEED戦で忙しい最中に主人はそう言った
「はあ?そんな暇あるの?」
「わーいお散歩~♪」
疑問を呈する私と大喜びのGH-444
「いいっていいて、休める時には休むもんだ」
そう言って手をひらひら動かす主人、呑気なものね
「まあ、いいけどね」
呆れ顔で溜息を吐く私、少々思う処もあったので実は丁度良いのだけれどもポーズは必要よね
そして私達は今、夕暮れの湖畔公園にいる
GH-444は既に主人の膝の上で寝息を立てている
私は主人の隣に腰を下ろし夕日を眺める主人の横顔を窺う
「・・・」
この前の、恐らくは別件の仕事以来、主人は考え事をしている事が増えた
いえ、正確には以前と言うか最初もそうだったのだけれど
私や、特にGH-444を拾ってきてからはそんな事も少なくなっていたのだけれで、最近再発したのよね
だからこの機会に聞いてみようと思った
「ねえ、最近考え事が多いけどどうしたの?」
「ちょっと、昔の事をな・・・」
遠い眼をして、多分その昔の事を思い出しながら呟く
言葉を濁すのは言いたくないのか言えないのか
「相談ならのるわよ?パートナーの名は伊達じゃないんだから」
「頼もしいな、しかしまあ、個人的な事さ」
そう言って浮かべた笑顔が少し寂しげだったのは私の思い過ごしかしら?
そんな事を考えながら、私のセンサーは動体反応を一つ捉えていた
主人も気づいたらしい、最近サングラスから変えた眼鏡を左手の中指で押し上げた
「ふむ、この時期にここに来るとは珍しい」
「アンタが言う?」
そこで主人の動きが止まった
近づいてくる相手を凝視している
あれはPM?単独行動かな?
そのPM・・GH-450・・・は私達から数メートルの距離で歩みを止めた
「お久しぶりです、マスター」
は?マスター?え?何?どういう事なの!?
「・・・ちょっと、二人で話をさせて貰えるかな?」
硬直していた主人が私に言った
490 名前:追憶の・・・エピローグ2[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:13:29 ID:BIh3AK6i
[5/6]
「あはは~ちょうちょ~♪」
寝言を呟くGH-444をそっと膝から下ろし、主人とGH-450は少し離れた処へ移動した
私は夕日を眺めるふり、基つもりだったのだが、どうしても二人の会話が気になってしまう
・・・態々聴覚センサーの感度を最大にして雑音カットまでしながら
ほ、ほら、主人に万が一の事があったらいけないもんね!
と自分に言い訳してみる
「ただいま帰りました、マスター」
「ああ・・・おかえり」
二人の会話を順調に傍jyゲフン、聞いている
「それと・・・」
そこでGH-450の言葉が一度途切れる、時折聞こえるのは嗚咽だと思う
「ごめんなさい・・・マスターの言いつけを・・・破ってしまって」
「・・・罵倒されるだけならマシ、と思ってたんだがな」
少し躊躇した後で主人がGH-450の頭を撫でた
そしてGH-450が本格的に泣き出して
ああ、こら、何抱きついてんのよ!!
主人も何確り抱きしめてんの!?
何?見せつけられてる!?
うぎいいいいいいいい!
お、落ち着け、落ち着くのよ私!
状況から推察するに・・・細かい事は解らないけど久し振りの再会みたいだし
そう、感極まって包容しても別に・・・は、昔の女と包容!?
だっしゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
あああああああああ、おおおおおお落ち着くのよ私いいいいいい!!
「何一人で唸ってんだ?」
「はう!」
いつの間にか主人が戻ってきてた・・・GH-450がしっかり抱きついてるし・・・
落ち着いて、冷静に、KOOL・・・じゃなくてCOOLに
「話は済んだの?」
よし、普通に喋れた!ナイス私!
「ああ、今日からこいつも一緒だ、一応君達の先輩だな」
「不束者ですが、よろしくお願いします」
「だからそれは違うって・・・」
何?不束者ですがあ?今更現われて何様!?
こほん、be cool be cool
「事情はさっぱりだけど・・・こちらこそ宜しくね、ほら起きなさいGH-444」
「むにゃ・・・おはようございま~す♪」
呑気なものね・・・
「今日からこいつも一緒だ、よろしく頼むぞ」
「不束者ですがよろしくお願いします」
「はい~よろしくお願いしま~す」
あっさりと受け入れて・・・状況が解ってるのかしら?
そろそろ本格的に宵闇の帳が降りてきたので帰る事に、その道中
「姉さま、姉さま」
「ん?何?」
GH-444がこっそりと話しかけてきた
GH-450は主人にべったり、まったくもう・・・
「ライバル登場ですね」
いや、そんな嬉々とした表情で言われてもね
491 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 07:23:52 ID:BIh3AK6i [6/6]
GH-413「ようやく仕上げたわねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「それ辞めたんじゃなかったなかったのか?」
GH-413「気分よ」
ヒュマオ「さいですか」
GH-413「さて、この辺で後書きの様な物でも書いちゃいなさい」
ヒュマオ「何故に命令形ですか」
GH-413「勿論、あんたをサポートする為よ」
ヒュマオ「何か納得いかんがまあいい、それじゃあ軽く後書きだ」
GH-413「さあ、遅筆諸々を存分に謝罪なさい」
ヒュマオ「…ええと、先ずは内容に比してやたらと完成が遅れた事を万が一にも楽しみにしていた人にお詫び申し上げます
次に、作中で出した二つ名は二つ名メーカーで自キャラの名を文字変換させてテキトーにでっちあげました
そして何より女帝様、姉御肌の便利さに思わず狂言回しに使ってしまいました、ごめんなさい、ありがとう
こんなところかな」
GH-413「そもそも何で二つ名なんて出したの?」
ヒュマオ「自キャラネタだけどキャラ名まで出す事無いよな~と思ってキャラ名で呼ばれる時の代理に用意したんだが編集の過程で没になったのだ」
GH-413「その無計画性、流石はラスカルね」
ヒュマオ「一刀両断だな」
GH-413「これでも生易しいくらいよ、感謝なさい」
ヒュマオ「デスヨネー」
492 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 23:25:37 ID:q0rTEK2X
>>491
最近ゼロっててパシリとあそんでなかったが、
このスレはいつもグッジョブ。
ユニバースする気にさせてくれる。
493 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/23(金) 02:15:03 ID:uRB0xwp+
GH-413「追加アップデート情報が来てるわよマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「(突っ込まないぞ~)うーん、オプション課金制度以外は面白そうなんだがな」
GH-413「まるでPMの仕事の奪う様なシステムだと思わない?マイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「(突っ込まないからな!)まだ詳細が出てないからよく解らんがね」
GH-413「・・・スチャッ」
ヒュマオ「・・・ゲフッ」
GH-413「突っ込みを入れないなんてマスター失格よマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「・・・せめて刺す前に言って欲しいかな」
494 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 00:25:14 ID:kFotcsrm
マイルーム。暗い顔で沈むガーディアン達。
獣男 「待望のアップデート来たけれど…」
箱男 「ハイブリット課金デスカ」
沼男 「もうPSU辞めようかな…」
バーン!マイルームのドアをブチ破ってヒュマ男登場。
ヒュマ男「お前らは分かってない…分かってない!」
沼男 「な…?突然なんなんだ貴方は?」
ヒュマ男「いいか良く聞け!課金アイテムと言って何を想像する?」
箱男 「ソレハ…レア武器ヤ、レア防具デスカ?」
ヒュマ男「この馬鹿者!PSUのレア武器やレア防具など何の価値も無い!
そんな物は一部のエリートハムスターに任せればいいのだ!!」
獣男 「じゃあ何なんだよ?」
ヒュマ男「PSUにあって他に無いもの…それはパシリだ!」
沼男 「え…確かにそれはそうだけど…?」
ヒュマ男「少女型のマシナリー…その存在は時には頼れるパートナー、
時には手塩にかけて育てた娘、そして時には恋人の様な存在」
箱男 「ソレガ課金アイテムト何ノ関係ガ?」
ニヤリと笑うヒュマ男。
ヒュマ男「もし特別なパシリが課金で手に入るとしたら…?」
一同 「!!!」
ヒュマ男「そうPC性能をフルに生かしたパシリ。なあにPS2には通常型に見えれば問題は無い。
ポリゴン限界に挑むロリヒラヒラなゴスロリパシリや、シースルーでアダルト全開。
ちょっとコレは危ないじゃないパシリ。さらにセガの豊富なソフト資産を生かした
キャラパシリ。例えば初音ミクやヴァルキュリア。古い所はさくらやサラなどなど」
一同 「(…ゴクリ)」
ヒュマ男「どうだ…課金したくなってきただろう…?」
獣男 「で、でもよ、大の男がパシリの着せ替えで喜ぶなんて変態のような」
ビッシイイイ!!
指を獣男に突きつけるヒュマ男。
ヒュマ男「男が変態で何が悪い!!」
一同 「!!!!」
ヒュマ男「自分に正直になれ!何の為のオンラインだ?辛い事や苦しい事はリアルだけで十分、
ここで自分を偽ったら、何時どこで自分に正直になれるんだ?そうは思わないか?」
獣男 「オレが間違ってましたぁああああ!!」
ヒュマ男「諦めたらそこでゲーム終了だ!夢をロマンを!俺たちの手で掴むんだ!!」
一同 「オオッー!!」
外へ駆け出す一同。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
その様子を一部始終見ていたパシリがポツリと一言。
パシリ 「…馬鹿ばっかりです」
495 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 01:09:49 ID:q9/yniQn
GH-452「>>494というわけで主」
獣男「俺は変態紳士とすら呼ばれた男だが何か」
GH-452「そんな事はベッドで証明していただくので結構です」
獣男「で、何があったら買えと?」
GH-452「ポリゴン・セガ・セクシーだとやはりハニー衣装を」
獣男「誰も覚えてないわそんな昔の格ゲー…」
496 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 04:54:14 ID:gpmmc2iD
ファイティングバイパースですね
そんな記憶があります
497 名前:名無しオンライン[age] 投稿日:2009/01/25(日) 12:43:53 ID:I6+n2pdx
ポリゴン・セガ・ロリだとガラヤカ衣装を。
SUVはヤガランテ変身。
498 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 17:18:28 ID:MXG3nxD7
GH-431「こほん、ほら起きなさい沼男」
沼男「むにゃ・・・おはようございまぶっ!」
GH-431「(シュゥゥゥ) 保守もせずに引退気分を満喫ですか?」
沼男「ずっとGBRしてたもん・・・」
GH-431「何でもいいから何か面白いことを言いなさい」
沼男「え、ええと…あ、ああっ!GRMサポートメカ『ダルガンイレ』に前総統が収まっています!」
GH-431「いや~っ。巻かないで~。」
499 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 22:16:57 ID:XOYsfcW7
450c「今回のオプション課金の件でとーさんが落ちこんどんのよ」
450d「どーしてですか?」
450c「なんでもイルミナス編をちまちまと書き溜めてたみたいで」
450c「舞台がコロニー崩落で壊滅したローゼノム、店長のジャンク屋がある街ね」
450c「旧ローゼノムなんて呼ばれとって見捨てられた街なんやけどね」
450c「そこには街ごと見捨てられた人が残っとって、難民キャンプ作って肩寄せあって生活しとんのね」
450c「店長は崩落したコロニーの残骸から壊れたパシリの部品集めて修理しとんの」
450c「その修理されたパシリ達が生活物資を供給してキャンプを支えてんのね そんなお話」
450d「それとオプション課金と何の関係があるのですか?」
450c「うん、そのキャンプって貨幣経済が成立してないのね キャンプの人は現金収入もないわけだから」
450c「で、キャンプの中だけで通用する仮想通貨を作ってなんとかヤリクリしてるんだけど」
450c「その仮想通貨が、グラール教団以前の古いニューデイズ通貨から名前貰って"円"にしたんよ」
450c「で・・・今回のオプション課金の話でしょ・・・とーさん"洒落にならん!"って・・・・」
450d「とーさんって変に繊細な所があるから」
・・・・オチ無し・・・・
500 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 11:52:25 ID:41o8SWru
>>494
ちょっとコレジャナイに見えた
コレジャナイコレジャナイ
501 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/27(火) 12:24:35 ID:L/ouIAIl
>>494
>ヒュマ男「もし特別なパシリが課金で手に入るとしたら…?」
買います、かいあす、かいmsう
ってか、オプション課金かどうかはおいておいて、
PMに関してアップデート情報を出して欲しいな。
多分PMに関していろいろ要望が出てるだろうし、
素人目にみても実現可能な物もあるだろうに・・・
(例えば、ヴィヴィアンのようにPCキャラの呼び名変更とか)
>>499
オプション課金が実装され1PSUチケット(仮)=○○円だとしても、
それはリアルの話であって、
PSUの世界観的には関係無いからいいんじゃね?
あまり気にすると体に毒にしかならんぞ。
どうしても気になるというなら、
このスレの魔法の合言葉を思い出すんだ!!!
合言葉は
( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
502 名前:名無しオンライン[age] 投稿日:2009/01/27(火) 20:11:31 ID:ksTpJBYP
気にしない。
オレ達はパシリで結ばれたソウルブラザー!
だから書いて欲しい!
おなじ同士として!
503 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/27(火) 20:38:45 ID:IQY0Jq6A [1/3]
沼男「PSUの世界観とは関係ないけど…」
GH-431「何か文句があるんですか?」
沼男「いやほら、ガーディアンズ的には関係大いにあるから…」
GH-431「あるから?」
沼男「倫理的におkは魔法の言葉じゃないっていうか…」
GH-431「結論から言って下さい」
沼男「>>501は間違った励まし方だと思った」
GH-431「>>499も、パシリスレで言う事ではありませんね」
沼男「ああ、言っちゃった。また怒られるなぁ…」
GH-431「機動警護部長から機動警護係に格下げですね」
沼男「黒板係みたいでイヤだなそれ」
GH-431「も~黒板係ちゃんと黒板消しといてよ」
沼男「無理だよぅ~マギー審司じゃないんだから、いちにのさんっハイ!ほら消えない」
504 名前:最後の友達 1/2[sage] 投稿日:2009/01/27(火) 20:56:17 ID:IQY0Jq6A [2/3]
「ええ?!ライセンス違反?!」
ビジフォンの前で素っ頓狂な声を上げるこの俺。ちなみに超かっこいい。
450が壁によりかかってニヤニヤしながらこっちを見ている。
「…またお前の悪戯か!やめろよー!」
「主は反応が新鮮で面白いですね。飽きません。」
この優秀かつアホなマイパシリは、御丁寧にガーディアンズ公式の通知形式を真似て
緊急通達なんつう穏やかでない通知を、シンプルメール通信経由でわざわざビジフォンへ
送ってよこしたのだ。
毎度手が込んでおり、普通の間抜けではまず悪戯だとは気づけない。くそっ。
ぴこ。
「あ、今度はシンプルメールだ。誰からだろ…」
「呼び出しですか?主。」
505 名前:最後の友達 2/2[sage] 投稿日:2009/01/27(火) 20:56:59 ID:IQY0Jq6A [3/3]
「…やっべATのヴィシュヌさんからだ!俺ちょっと行ってくるわ!
あ、髪型おかしくない?ちゃんと決まってる?服の色と合ってる?」
「ええ、バッチリですよ。主。」
「そう!俺ファッションのセンスとか皆無だから!似合ってなくても気づかないから!」
「そうですね。気を付けていってらっしゃい。」
「うん!俺いってくる!」
憧れの超キュウトでプリティなにゅま子たんからのアグレッシブなお誘いだ。
身長のワリにおっぱいが大きくてこの、くうぅー!分かるだろお前らなら!!
フレも減ったし、きっとヴィたんも寂しくてこの俺を誘ったんだろう!うんうん解るぞお!
450が壁によりかかってニヤニヤしながらこっちを見ている。
「………え、…えっ?」
不意に違和感を感じ振り向いた俺と視線が合って、にたあと黒い笑みを浮かべる450。
嘘だろ。嘘と言ってくれ。嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ。
「主は本当に面白いです。つい色々試したくなります。」
「───これもか。
これすらも、お前の悪戯だったのか──────。」
GH-450。
もはや今ではこいつだけが、こんな奴だけが俺の唯一の友達だった。
506 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/27(火) 21:17:10 ID:jnpuxoSt
そんなことは、どうでもいい。
成長途中のパシリをミッションに連れていけるようになるって話を聞いたんだが、誰か知らないか?
507 名前:501[sage] 投稿日:2009/01/28(水) 00:19:05 ID:L8X1APRj
>>503
スマン。気を悪くさせてしまったようだな・・・
>>502も言ってる通り、
「気にせず書いてくれ」的な事が言いたかったんだ。
>倫理的におkは魔法の言葉
これに関しても俺の感じ方が間違っていたようです。
本当に申し訳ない!!!
508 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/28(水) 02:42:41 ID:9xt7Ta1r
沼男「あひいいっ!ひいっ!ひいいっ!」
GH-431「どうかお気になさらず。うちのマスターが大変なご迷惑を」
沼男「ゆるじでえ!もうゆるじでええ!」
GH-431「許してほしければ馬の様にお鳴き!」
沼男「ヒヒーン!ヒヒーン!」
GH-431「PMが愛らしく思える貴方のSS、お待ちしておりますよ。」
509 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/29(木) 00:34:32 ID:PsW3HXZ+
>>504
GJ。深読みするとご主人を引退しないようにと、
けなげにパシリが頑張る風にもとれる。
510 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/29(木) 00:48:31 ID:S+iol1wu
獣男「最後の友達か…」
GH-452「いい感じにセピアに染まっている所申し訳ありませんが一大事です主」
獣男「何が一大事だ?」
GH-452「私を差し置いてお仕置きされてる方が!」
獣男「あれも愛だ」
GH-452「くっ…倫理的におkです…」
511 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/29(木) 02:44:28 ID:28WjEC2r
ヒュマオ「ここは変態の巣窟かっ…!?」
GH-413「あなたがいうの?マイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「・・・え?」
GH-413「PMに愛情を注ぎ欲情するあなたも同類と気付きなさい」
ヒュマオ「!?・・・ハハハ、御冗談を・・・俺はヒュマ子もキャス子もニュマ子もビス子もOKなんだぜ?」
GH-413「只の節操無しだと言いたいのね?」
ヒュマオ「うむ!」
GH-413「それでもこのスレの住人である事とPMに欲情する事実は覆らないわ」
ヒュマオ「・・・Oh」
512 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/30(金) 00:28:10 ID:2IyitkYY
御主人「440。最近巷で流行っているデバイスを買ってきた」
440「御主人。このデバイスはZEROと書いてありますが?」
御主人「440。何でも初期化デバイスとは違うそうだ。安心しろ」
440「今更初期化ネタでもないでしょうし、御主人を信用します」
パク。モグモグモグ…
光に包まれる440。みるみる姿が変化していく。
サリサ「ボク!サリサ!よろしくね!」
御主人「…ZEROはZEROでもそっちできたか」
こんなネタでゴメンナサイ。
513 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/30(金) 19:47:56 ID:rjfOaojt
ヒュマオ「ここは一つ原点回帰でもしてみるか」
ヒュマオ「おーい、合成頼んでたアギレプどうなったー?」
GH-413「これが完成したアイテムよ つ「オキク・ドール」」
ヒュマオ「…」
GH-413「…」
ヒュマオ「…え?」
GH-413「パ、パパーン!パパーン!」
GH-413「そもそもモノメイトのみで育てた私に過度の期待するのが間違いじゃない?」
ヒュマオ「は!性格が変なのは育成に使ったアイテムの質か!?」
GH-413「そして微妙に原点回帰とは違う気がするわね」
ヒュマオ「キニシナイキニシナイ」
514 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/30(金) 23:10:49 ID:HEJgQd3n [1/2]
>>513
なんて原点回帰。このスレも息が長いねぇ。
515 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/01/30(金) 23:15:52 ID:HEJgQd3n [2/2]
新番組の某ライダーを見ていたら、このスレの戦乙女を思い出した。
GH432 「変身!」
ベルト 「PSOライドゥ!リィコゥ(語尾上がりに発音)」
「アタックライドゥ!アッシュゥ!」
アッシュ「トウ!」
516 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 00:19:21 ID:pATyXdce
獣男「アッシュ…だと…?」
GH-452「ダブルセイバーで敵に突っ込みタコ殴りにされる変身でしょうか」
獣男「ある意味最強の敵だったっけな」
517 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 04:30:59 ID:JNsy5XQQ
便乗、そしてただいまデス。
ワルキャス「ふあぁー…たでーまー」
ワルパシリ(GH‐411)「ばかやろおおおおおおっ!」
ワルキャス「ガデッサアアアア! てめぇ! さっそく何しやがる!」
ワルパシリ(GH‐411)「うっせ! ヴぁあああああか! ヴぁああああああか!」
ワルキャス「………」
ワルパシリ(GH‐411)「………(ぷいっ」
ワルキャス「あー…もしかして、ホッタラカシにしてたの…怒ってるか?」
ワルパシリ(GH‐411)「どうせ俺は捨てられた女なんだよっ!
ボーカロイドにでもDSのキャシールにでも浮気してろよっ!」
ワルキャス「おいおい、どっから仕入れてんだよそんなネタ…
こっちはガーディアンズと新生ローグスの掛持ちだってのに」
ワルパシリ(GH‐411)「そんな手に誰が……え? ちょ、抱えるなッ!
ぎゅーってするなぁ!」
ワルキャス「だが断る。姉貴のいるローグスが新生ローグスと手を組んでな
…若い奴の面倒を見つつだからよ。
こっちに寄れる機会がつくれなかったんだわ……わりぃ」
ワルパシリ(GH‐411)「うー……じゃあ……ちゅーしろ///」
ワルキャス「ちゅー? またマセた注文だなぁ」
ワルパシリ(GH‐411)「ううう…うっせぇ! 勢いがあるうちにいわなっ…むぐっ…むっ…むぅ…ぅ…」
ワルキャス「…っ…ふぅ。岩魚がなんだって?」
ワルパシリ(GH‐411)「…ばかっ!///」
こちらは相変わらずエロ元気デス。
518 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 11:35:44 ID:iU0DuBDu [1/2]
GH-413「>>517お帰りなさい、ひさしぶりね」
ヒュマオ「いや、はじめましてだろう」
GH-413「細かい事を気にしてはだめよマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「細かい、か・・・?
GH-413「ええ、とても瑣末な事よ」
ヒュマオ「(そうなのか?俺が気にしすぎなのか?)」
GH-41「(変なところで気にしすぎなのよ)」
ヒュマオ「ちょっ・・・思考を読むのは兎も角念話で返すなよ!?」
519 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 11:38:36 ID:iU0DuBDu [2/2]
ヒュマオ「脱字・・・だと?」
GH-413「あなたらしいミスねマイマスター(ラスカル)」
520 名前:名無しオンライン[sage@513さん勝手に借りてすまない] 投稿日:2009/02/02(月) 02:22:36
ID:MoTJggLT
ヒュマオ「おーい、合成頼んでたアギレプどうなったー?」
GH-413「これが完成したアイテムよ つ「オキク・ガール」」
ヒュマオ「…」
GH-413「…」
ヒュマオ「…ガール?」
GH-413「パ、パパーン!パパーン!」
オキク「フゥー…よろしく、低血圧っぽい話し方だけど気にしないでね…」
人&パ「無駄にセクシー!!」
521 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 01:03:23 ID:WsYW3Qg4
GH-413「オキク・ガール、恐ろしい存在ねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「この場合ならレディ・オキクの方が・・・」
GH-413「それではネタにならないわ」
ヒュマオ「難しいものだな、取り敢えず・・・倫理的におk」
GH-413「何がよ」
ヒュマオ「俺は新しいPMを手にれたぞ!!」
GH-413「あれはあんたなの?」
ヒュマオ「忘れたのか?我々は無限に存在する」
522 名前:名無しオンライン[] 投稿日:2009/02/03(火) 21:36:14 ID:LB5x1zE1
沼男「たでーまー」
GH-431「(ジャキッ)ッゴゥン!!(ジャキッ)」
沼男「な、いきなり何しやがる!」
GH-431「あ、いたんですかマスター。そこ危ないですよ。(ジャキッ)」
沼男「そこってどこだよ!つまり俺のいると…」
GH-431「ゴゥン!(ジャキッ) チッ…。ぱく、ごくん。」
沼男「何その舌打ち!何食べたの今!」
GH-431「ゾディアライドというお薬です。ご存知ありませんか?」
沼男「知ってるよ!一時的に射撃命中率を上げるそのお薬が何故今このマイルームで必よ(ゴゥン!!)」
GH-431「ほったらかしにされたので怒っています」
沼男「(パラパラ…) 状況は理解した!とりあえず語り合おうじゃないか!色々と!」
GH-431「ふん…良いアイディアですね。ではこれをどうぞ。」
沼男「(パシッ!) おお、これはいい銃だ。」
GH-431「手加減は無用です。さあ、存分に語り合いましょう。(ジャキッ)」
沼男「…けっ、盛りのついた雌豚が!ミンチにしてやるぜ!ヒャハー!」
523 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/04(水) 19:42:11 ID:uksvgCvx
GH-413「>>522は楽しそうな豆まきねマイマスター(ラスカル)」
ヒュマオ「危険過ぎるだろう、あれを楽しそうと思える感性はどうかと思う」
GH-413「あら?豆まきには突っ込まないのね」
ヒュマオ「節分だったしな」
GH-444「マスター、鬼は~そと~☆」
ヒュマオ「それグレネーd(ドーン!」
GH-413「GH-444、節分は昨日よ」
524 名前:華麗?なる食卓 前編 1/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:21:47 ID:Dn+PmAFq
[1/6]
*ぐつぐつ*
鍋が美味しそうな音をさせる中、そこに座るのは3人の勝負師達。
450 「………」
430 「………」
412 「………」
暗がりな部屋で流れる不穏な空気の中、皆さんこんばんは!
私はGH-412、とあるガーディアンのパートナーマシナリーをしています。
この異様な殺気溢れる空間、事の始まりはやっぱり過去に遡るわけです。
私達の部屋は、ご主人様が出かけていて、私が留守番という条件が成立する時は…。
450 「姉サン、栗ヨー・カンとかはないのかい?」
412 「そんな高級品、お金持ちなんだから自分で持ってきなさい!」
430 「あーっ! このクソヒューマン、ご主人様になァに気軽に触れてやがんだああああ!!!!」
412 「うるさーい! 近所迷惑になるから静かにしなさーい!」
すっかりワンオブサウザントのお茶会の会場にされていました。
掃除は手伝ってくれないし、変に高いお茶菓子をねだるし、ほぼ毎日来るし…!
大体、450さんは自分のご主人様もいてほぼ常に一緒なのに、何で来てるんですか!?
こんな所で出ないお茶菓子強請るよりも、自宅で優雅な振る舞いをしてればいいでしょうに!
これでご主人様と一緒の時にまで居座られたら、私のストレスはマッハを超えるでしょう。
ええ、それはもう私が持っているよく分からない『進化』の力を使ってでもね?
あ、それとも430さんの部屋に居座り続けちゃうのもいいかなー。
450さんなら乗ってくれそうだし、この人もご主人様の前となれば暴れられないだろうし。
いくら『狂犬』と言えど、最大の弱点を抱える中ではその力もないに等しいのです!
…最近、腹黒くなってきている私自身に少し嫌気が差します。
え、前から? あれは駆除です、駆除! ご主人様を惑わす虫を退治する、立派な害虫駆除!
430 「何得意気にスタアド使ってんじゃコラァ!? それで気ィ引いたつもりかクソガキィ!
ブチ殺ぉぉぉぉす!! ガーディアンズに入った事、ご主人様に出会った事を後悔させらあああ!!!!」
430さんの絶叫で急に現実に戻されました。
あーもう、いくらガーディアンズが不景気でもお隣さんはしっかりいると言うのに!
これで苦情を言われるのは私なんだからたまった物ではありません。
隣両方が空き部屋、という環境への引越しを真剣に考える必要がありそう。
412 「銃を持って暴れない! 全く…そんなに言うなら一緒に行けばいいじゃないですか」
430 「んなこと私が一番よくわかっとるわぁぁぁっ!!!
けど、けど、ご主人様が泣きそうな声で、こんな事を言っちゃうのよ!?
『はう…1人じゃないと取れない物があるので、430にはお留守番をしてほしいのです…』って!
そんな事言われたら、無理に引き止めるわけには行かないでしょうがぁぁぁっ!!!」
あー、なるほど。MAG+に行ってるわけですね。
それで、パートナーマシナリーや教官連中を連れて行くと出て来ない自称英雄さん達に用があると。
本部のお祭り騒ぎは、大体私達に大きな制限をかけてくるのが気に入りませんねー。
自分達で開発しといて、肝心な時にパートナーマシナリーさせないって、考えなしの大統領です!
でも、あの小ビス子さんが1人で取りたい物って何だろう? 物欲と全く疎遠の人っぽいのに。
そういうのって大体、世間の好みとは全くかけ離れてるから想像が付かないんですよね。
ND文化が好みだって言うけど、そんな要素は殆どないし、ちょっと気になる…。
430 「だから、ご主人様の洋服にコッソリ仕掛けたこの盗聴カメラで見守るしか…!」
412 「それ、パートナーとしてどうかと思うんですけど」
430 「倫理的におk!」
450 「止めとき、番犬ってなぁご主人様の事となりゃきゃんこら吼えるもんよ」
525 名前:華麗?なる食卓 前編 2/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:23:08 ID:Dn+PmAFq
[2/6]
412 「大体、450さんも何でほぼ毎日来てるんですか!」
450 「いいじゃないか、アタシだってたまには姉妹のお世話を忘れたい時があるんだ」
412 「何がたまにですか、ほぼ毎日来てるくせに」
450 「バカ妹がバカな事をしなけりゃ、あそこまで保育園状態にはなってないさね」
何でも、『不死身』の反乱後に450さんに身を寄せるはぐれマシナリーが大量に増えたとか?
更にガーディアンズは近年退職者が急増してますから、はぐれマシナリーの増加は止まりません。
タマタマに戻るのを嫌がったはぐれマシナリーが、何処からか噂を聞きつけてやって来るそうです。
世話好きでなければやってられない状況なのは重々承知の上です。
でもいくらなんでも、来る度にお茶菓子に注文つけるのは非常にいただけないんですよ。
こないだなんか、有名店舗の超高級カステラなんて要求してきたし…! あるかそんなの!
ないと言えばグチグチと文句を言い続けるその姿は正に小姑、430さんが言う様に年増です。
ああ、私の方が解放されたい…!
450 「そういや姉サン、スキヤキの事なんだがねェ」
412 「…はいはい、どうせ全部こちらで用意するんでしょう?」
450 「そう邪険にせず話は最後まで聞いとくれ。
その話はアタシ等に振るわせてもらえないかねェ?」
412 「え?」
450さんが愛用の煙管を大袈裟にふかし、ニヤーっと笑いながら提案してます。
絶対何か企んでる顔です。でなければ、こんな邪悪な笑みが出来るわけありません。
爽やかな女帝さんというのも、それはそれで不気味ですけど。
450 「コッチが姉さんにお邪魔になってばかりだってんだ、たまには招待せにゃね」
412 「それは大変ありがたい事ですけど、後日料金請求とかしないで下さいよ?」
450 「仮にも女帝さね、そんなケチな真似するかィ」
困ってないならお茶菓子も自分で用意してほしいです。
450 「ただしかわりと言っちゃ何だがねェ、ちょいと特殊なスキヤキにしようじゃないか…」
412 「はい?」
430 「ちょっと、もうあんなのはコリゴリよ!」
450 「どいつもこいつもせっかちだねぇ、早死しちまうよ?
あの時はお前サンに不利な条件揃いだったから、お互い同じ線の上でやろうってんじゃないかい」
412 「あのー、特殊なスキヤキってなんでしょうか?」
430さんの反応を見るからに、絶対ろくでもない食べ方だと思います。
でもご馳走してくれるらしいし、詳細を聞かないと無碍に断るのも悪い気がします。
いざとなれば、我が家のタダ飯食らいに少しパシリをやってもらえばいいし、うん。
450 「なぁに、ちょいとお熱になれる祭りにしようってだけさね」
526 名前:華麗?なる食卓 前編 3/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:29:20 ID:Dn+PmAFq
[3/6]
412 「…あのー、それってもしかして『数奇夜忌』の事じゃ?」
450 「へぇ! こりゃ驚いたねぇ、姉サンは知ってたのか」
412 「まぁ…ご主人様が若い頃にやった事があるという話を聞きましたから」
ご主人様はND文化の関しての知識を持っています。
以前アギト・レプカの刃に関して「こんな剃りは偽者だ、本物はもっとこう流れる刃だ」と
それはもう長い事、珍しく熱く語ってしまう程にソードに偏ってますが。
そういう事を調べている間に、他のND文化に関して知る機会があったそうです。
ちなみに私がND文化知識を持っているのは、そんなご主人様のお話と独学から。
パートナーマシナリー足る物、ご主人様の好みを熟知する事がゴールインへの基本です!
412 「…って、『数奇夜忌』じゃロクでもないお食事になっちゃうじゃないですか!」
450 「まぁ聞いとくれ姉サン、あたしゃキッチリ完全に落とし前をつけるのが流儀さね。
何処ぞの若造が原因で、つかずじまいになっちまった勝負をハッキリさせたくてねェ…#ビキビキ」
430 「あ~ん…? 上等だ年増ァ、クソガキのいない場所で最後までやったろうじゃねぇか#ビキビキビキ」
412 「自分達でやればいいでしょーが!」
450 「何言ってんだィ、『数奇夜忌』を知ってるなら多人数でなければならない事くらい知ってるだろ?」
412 「こんな目的が100%私怨晴らしの何処が招待なんですか!
巻き添え以外のどんな言葉が似合うんですか、私被害者のままですよ!
もっと普通に、表では味わえない食事を振舞うとか…!」
450 「何だィ、そんな事を気にしてたのかねェ? 心配せずとも使う食材はどれも高級モンさ」
412 「あ~もう、そういう事じゃなくて~!!!」
…ダメだ、まともに話が通じない!
何で私が、この2人のよく知らない腐れ縁の決着の立会人をしなければならないんでしょう。
こうなったら、ありったけのタッパー用意して食材をこっそり頂いて帰るくらいしてやらなきゃ…!
貧乏臭い? 生活の知恵です! スキヤキだろうと何だろうと、ご飯はご飯ですよ!
そんな事を考えてると、430さんが手元の盗撮カメラを更にじーっと覗き込んでました。
また小ビス子さんがちょっかいでも出されたのかな?
430 「…あれ? これ、姉サンのご主人さんじゃないの?」
412 「え? …というか、貴方まで姉サンと言わない!」
430 「救援が駆けつけたんだけど、この今時カン・ウーなビス男、そうでしょ?」
412 「今時言うな! どれどれ…本当だ、ご主人様が乱入なんて珍しい」
そこには確かに、とっても凛々しい私のご主人様の姿が。
430 「グッジョブですよ! これでクソガキとの2人っきりもジ・エンド!
仲良しこよしのままで終わるがいいわぁー! フーハハハハハァ!!」
450 「はいはい、よーござんした。それじゃあ日程が決まったら知らせるよ」
412 「こっ、こっ、このっ、このっ、ヒューマン如きがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
なぁ~~に優等生な顔して、『不良で名高いガーディアンが何の用だ?』、ですかぁッ!!!!
あんなブタッ鼻の命令ホイホイ聞いてるザコより、よっぽど魅力的で素晴らしい方でしょうがぁッ!!!!
せぇぇぇっかくご主人様が小ビス子さんを助けてあげようと言う気遣いを見せてくれているのに
一瞬にして台無しにする方が、よっぽど不良で失礼ってもんだと分からないのかぁぁぁぁぁ!!!!!」
がしっと、私は片手にハンゾウ、もう片手で驚きの430さんの腕を掴みました。
412 「さぁ、行きましょう!」
430 「へ? え…あの、えーと、どちらでしょ?」
412 「決まってます! この失礼極まりない青二才に地獄を見せてやるのです!
ご主人様への暴言へ天誅を下し、小ビス子さんの貞操を護る! 利害一致です! ノープロブレムです!
一思いに死ねると思うな…つまらない物ですが、微塵切りにしてくれましょおおおおおっ!!!」
430 「いや、それはいいけど、ひっぱら…あひょおおおおおおおお………」
1人、部屋に残された450さんは、お茶を片手にポツリと呟きました。
450 「はー、平和だねェ」
527 名前:華麗?なる食卓 前編 4/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:30:11 ID:Dn+PmAFq
[4/6]
- そして、冒頭の数時間前 -
412 「ほえ~…」
私の前には、スラム街に似つかわしくない巨大なND様式のお屋敷が建っています。
そう、正に450さんが居を構える場所にやって来ているのですが、スケールが大きいです。
何処かの古代遺跡のような大きさに、私はただ首の痛みを忘れて見上げていました。
412 「…凄いですねぇ~、流石に大金持ちの家となると」
430 「あー、入ったら中、奴の性格の悪さばりに凄い暗いから気をつけた方がいいですよ」
412 「またややこしい比較の仕方を…」
私の隣には430さん…と、もう1人、私達と同じくらいの背丈の人影が。
412 「それで…どうして小ビス子さんがここにいるんですか?」
そう、430さんの隣にいるのは目をキラキラさせてお屋敷を眺めている小ビス子さんでした。
何か好みを的確に狙われたように、キョロキョロと隅々まで屋敷を見つめては溜息をついてます。
そして、その小ビス子さんを眺めて気味悪い笑みを浮かべている430さん…何でしょう、この絵。
430 「いや~、それがスキヤキって言ったらご主人様も行くって聞かなくて」
412 「オイル流しながら爽やかな笑顔で答えないで下さい」
小ビス子「はうはう! 楽しみなのです! ふふふ~ん、おさかな~♪」
…おさかな? スキヤキとおさかな関係ないような…。
あ、今度は有名な「一万年と二千年前」で始まる歌を歌い出しました。
どういう関連性があるんでしょう? スキヤキとおさかな料理の合体? …考えるだけ無駄そうです。
ただ1つ分かる事は、この気味悪い笑顔の430さんが全ての原因だろうと言う事です。
412 「でも、よく飛び入りで許可してもらえましたね」
小ビス子「ふふふ、それはですねー。じゃあん、これのおかげなのです」
そう言って小ビス子さんが取り出したのは、とっても綺麗なフウ・リンでした。
…大自然にケンカを売るくらいにすっごい季節外れですが、透き通った橙色の球体は
私達と同じくらいの小ビス子さんの指で、とても繊細な音を奏で始めました。
412 「わぁ、綺麗…」
430 「…何ですか、このトライアングルっぽい楽器は?」
小ビス子「これはフウ・リンという物なのですよ。
暑い夏に飾って、風で鳴る音を聞いて涼むNDの鈴なのです」
なるほど、相手は同じND文化好きの450さんだから…。
412 「これを見せる変わりに参加させてほしいと頼んだわけですね」
小ビス子「はう、丁度良かったのです。昨日材料が揃って完成したばっかりだったのです」
412 「え、手作りなんですか? どんな材料でこの橙色を?」
小ビス子「コペルニアで作ってあるのです。まきしまむあたっく、頑張ったのです!」
…え?
412 「ま、まさかコペルニアを取る為にわざわざMAG+を?」
小ビス子「はうー、スゥさんにいっぱい手伝ってもらったのですよ」
わざわざ…今はコペルニアなんて捨てるような値段で売られてますよ。
430さんも教えてあげれば…いや、無理ですね。夢をぶち壊すような真似ですし。
わざと泣かして意地悪しそうな人にも見えますが、夢がかかっていればそうも行かないでしょう。
でもようやく謎が解けました。やっぱり普通じゃない使い道でした。
こんなに綺麗になるなら、私も今度同じような物を作ってみようかな?
528 名前:華麗?なる食卓 前編 4/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:32:33 ID:Dn+PmAFq
[5/6]
そして私達はいざ中に入っては見たものの、もう無駄に広いんです。
430さんの言うように中もとっても暗い為、私達はもう何処に進んでいいやら?
…すると、奥から如何にも柄の悪そうなヒューマンがやってきました。
黒服 「姐サンのお客人方、ようこそいらっしゃいやした。
ささ、どうぞあっしに着いて来てくだせぇ」
小ビス子「は、はぅぅ…」
向こうとしては丁寧な案内なんでしょうけど、もう顔傷だらけです。
小ビス子さんはすっかり耳を垂れ下げて怖がってしまい、私の陰に隠れてしまいました。
この状況を430さんが黙って見ているわけがなく。
430 「…姉さん、変わりなさい」
412 「袖の中に隠した銃の事、バラしましょうか?」
430 「くっ…(後で覚えとけ…! 進化だか何だかしらねぇが粉微塵に…)」
小ビス子「はぅぅ…暗くてよく見えないのです…」
陰に隠れている小ビス子さんはキョロキョロ辺りを見回しながらついて来ていました。
そして如何にも転びそうな歩き方だったんですが…お約束というのはこういう時こそ発動されるのです。
そう、傍に如何にも高そうなツボが置かれている状況で。
小ビス子「ふにゃっ!?」
*どんっ*
412 「へ? 何のお…」
430 「ご主人さ…まぁぁぁぁぁぁ!!??」
小ビス子さんがジャンプしながらバンプしたツボは見事に空に舞い、地面に一直線。
412 「…っとぉぉぉぉぉぉ!」
*ばしぃっ! ずざざざざざざざ…*
セーフ!
430さんがツボよりも小ビス子さんを優先する確率は、如何なる状況下でも120%。
そう即座に判断した私は、小ビス子さんに目もくれずツボをジャンピングキャッチしたのです。
小ビス子「は、はぅぅ…痛いのです…」
430 「ご主人様、大丈夫ですか? ダメですねー、412さんも。
後ろにご主人様がいるのに、ペースを合わせずにスタスタ行っちゃうんですからねー。
ここはやはり、ご主人様のペースをよく存じている私の後ろにどうぞ!」
412 「人が一生に関わる問題を回避してる隙に言いたい放題言ってるんじゃないですよ!
もう、割れたら一生強制労働になりそうなシロモノじゃないですか…」
430 「えー、でもあの年増もっと持ってるから1個くらいなくなっても大丈夫っしょ?
そんなよく分からんモンより、ご主人様の顔に傷がつく方がよっぽど地獄行きです!」
412 「多分、そう考えるのはグラール中探しても貴方だけだと思います」
すると、私が抱えていたツボをちら見した小ビス子さんが急に真剣な顔に。
小ビス子「430、そんな事言っちゃダメなのです! このツボはとっても有名な人の作品なのです!」
あ、誰の作品か分かったっぽいです。
知識人というのは、大体が一般人がどんなに興味がなくても語りたがる物です。
一度熱が入れば、それが冷めるまで誰も聞いてない話を延々と続けてくれます。
この小ビス子さんも例外ではなく…案内の人がもう見えていない事を忘れての説明会が始まりました…。
その後、見事に迷ったのは言うまでもありません。
勿論、今のような危機的状況も何度か…私の服は何時の間にか埃だらけになってしまいました。
529 名前:華麗?なる食卓 前編 6/6[sage] 投稿日:2009/02/05(木) 13:34:30 ID:Dn+PmAFq
[6/6]
450 「お前サン達の事だから、まともに来るとは思ってなかったけどねェ…」
ようやく450さんの部屋に辿り着いた頃には、私はもうすっかりボロボロでした。
430さんはオイルを切らしかけでフラフラ、小ビス子さんはもう半泣き状態。
暗い廊下を何の手がかりもなしに歩くのが怖かったそうです。
自分で語り尽くして孤立したのに。
412 「とりあえず、お着替えの時間とシャワー貸してもらえます?」
450 「ご主人サン、案内してやっとくれ。食卓につくにゃ汚れすぎだ」
女帝主人「畏まりました。どうぞ、こちらに」
私はニューマンさんに案内され、シャワールームに向かいました。
残ったのは、同じくオイルで服が黒くなった430さんと、半泣き状態の小ビス子さん。
よく知った仲とはいえ、ここまでお約束だと流石の450さんも呆れ顔です。
450 「ったく、帰る前に垂れたオイルはキッチリ掃除してもらうよ」
430 「…ぐぐ、だってしょーがないじゃないのよー。
ご主人様ったら、自分のせいで迷ったと分かったら泣き始めるのよ?
しかもその状態でツボ壊しそうになって、更にキュートボイスで謝るのよぉ?
萌えない訳には行かないじゃない…つーか萌えない奴ブチ殺す」
小ビス子「はぅぅぅぅ…ごめんなさい、ごめんなさい…」
450 「少なくとも該当者がここに3人いたんだがねェ?
とにかく、それに気付かなかったこちらの案内の落ち度もあるさね。
それはキッチリやっとくが、お前サン達も落とし前はキッチリつけてもらうよ」
…廊下から、すいやせんという先程の案内の人の悲鳴が聞こえてきました。
ああ、恐らくそれ専用の部屋に連れて行かれて指詰めでもされるんでしょうね。
凄いベタですが、どう見てもこの人達、ヤクザですし…。
450 「とりあえず…姉サンが戻って来る前にフウ・リンを見せてもらおうかねェ?」
小ビス子「はぅぅ…すいませんです…次はもっと色々たくさん持ってくるのです」
450 「(…次は絶対にないと思うがねェ?)」
小ビス子「はう?」
450 「何でもないさ、先に430と行って待ってておくれ」
*じゃきっ*
430 「聞こえたぞコラ…ご主人様を除け者にするつもりか」
450 「これ以上、大事なコレクションを壊されるのは御免蒙りたいんでねェ」
430 「あんなもんをさも壊してくださいという風に飾るのが悪い」
450 「お前サンはもう少し見聞を広めた方がいいねェ?
良品ほど飾って、その優雅さを回りに見せ付けるのが粋ってモンさ。
お前サンだって、ご主人サンが綺麗だったら見せ付けたいだろうに?」
430 「んなわけねーじゃん? 私で独り占めする」
450 「…やれやれ、犬コロにヒトの心意気を分からせようとしたあたしがバカだったねェ」
430 「今殺るか、テメー#ビキビキビキ」
450 「早まるんじゃないよ、舞台はすぐやってくるさ…#ビキビキビキビキ」
こうして、決戦の時間は刻々と近付いてきました。
果たして私は、無事に食事を楽しむ事が…多分、出来ないでしょうね。
- 続く -
530 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 17:20:05 ID:o0azDRQC
GJ
しらけるだけの会話保守なんぞ目じゃねぇ
531 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:31:55 ID:/lVssuV1 [1/9]
最近ゼロってるんだが、このスレって急に書きたくなるんだよな
と言うわけで勢いで書き上げた後半戦突入
532 名前:華麗?なる食卓 後編 1/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:33:40 ID:/lVssuV1
[2/9]
*ぐつぐつ*
こうして、私達は今食卓にいます。
430さん、450さん、そして私が鍋を目の前にして座っているのです。
私達の前には、それぞれの為に用意された肉や野菜が並んでいます。
小ビス子さんはどうなったかというと、これ以上のトラブルは御免だと
ニューマンさんがつきっきりで監視しつつ、別の場所で待機してるそうです。
壊されても大丈夫な安物コレクションを見せているそうですが…多分何個か壊しそう。
この扱いには430さんも最後まで抗議してましたが、高価な品の金額を見せられて
流石にヤバいと思ったか、最後は渋々と了承していました。
小ビス子さんの性格なら、絶対に踏み倒しなんて無理でしょうからね~…。
430 「あれ、これ前回の鍋と大分ちがくね?」
450 「素材が揃わなくてねェ、今回は変わりにシャブシャブにさせてもらったよ」
412 「まぁ、私はどちらでも…。
(どうせどっちでも勝負事になるだろうし)」
450 「今回は鍋奉行とかはなしでやらせてもらうよ。
そういう役目がいると、裏工作も簡単に出来ちまうからねェ」
430 「目の前の肉や野菜を入れてきゃいいんでしょ? 何処が勝負なのよ?」
450 「フフフ、何もその肉と野菜はアンタの為だけに用意されたモンじゃないさ…」
412 「…まさか、横取りOKですか?」
450 「察しが早いねェ。その通り、今回は横取りも全て不問さ。
しかしこれはあくまでシャブシャブ、優雅な振る舞いでなけりゃならない。
その範疇でない行動を取った際にゃ、肉は回数分没収となるねェ」
412 「横取りを許可してる時点で優雅も何もないと思いますけど…」
皆さんに分かりやすく、ここで簡単に説明します。
私達3人には、同じ量だけの肉と野菜が配布されています。
しかし、この肉と野菜は鍋に入れた時点で自分の物ではなくなります。
つまり、誰が取ってもよし。食べたければ死守するか、強奪するかの二択です。
しかし、優雅な振る舞いでなければならないそうなので…。
箸で掴みっ放しにして独占したり、箸バトルを繰り広げた時点でダメなのでしょう。
…私はあまり乗り気ではないですが、多分この2人には共通のルールが作り上げられています。
どちらが数多くの肉を食べれるか、その食べた数で勝敗が決まると…!
面倒な事になりそう…むむ? この鼻に漂ってくるお肉の匂い…。
412 「あれ、このお肉ってまさか…コルトバ・マツザッカですか!?」
450 「仮にも招待しての食事さ、それくらいは当然だろう?」
…流石は大金持ち、高級肉をあっさりと持ち出してきました。
こうなると私も、別に勝敗は関係ありませんが1枚くらいは食べたくなります。
私は恐らく、完全に狙われている安全牌…何とかして凌がなければ!
533 名前:華麗?なる食卓 後編 2/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:36:35 ID:/lVssuV1
[3/9]
先手を取ったのは450さん、肉を1枚入れました。
私の視点だと面白くないでしょうから、ここからは430さん視点でどうぞ!
- 役 者 交 代 -
…この野郎、1枚で様子見って所か。
普通の相手なら様子見に茶々は入れないけど、相手はあの女帝だ。
この1枚だろうと本気でぶんどってやるくらいしないと、私の腹に未来はない!
Quick and Draw!! 一気に行くぞらぁ!
450 「クックック、お前サンなら食いつくと思ったがこれならどうかねェ?」
そう言うと450は周りに次々と野菜を布陣し始めました。
ただ合わせて食おうって魂胆だと思ったら…これが既に450の防御の布陣だった!
その野菜は、端に寄せられている肉をガードするかのように囲っている!
430 「こ、これは…!」
450 「クックック…この野菜を無視して肉にがっつくのは実に優雅じゃないねェ?」
やられた…!
こいつハナっから本気だ! 野菜は全て1枚分の壁の厚みしかない!
私が野菜を排除しようとすれば、たちまち肉を奪いにかかるだろう…。
仮にも私と同速のワンオブサウザント、野菜に構いつつ肉を取る余裕は流石にない!
この412は何の期待もできねぇ…畜生最初から主導権握られる!
*じゃばっ*
450 「なぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」
430 「にぃぃぃぃぃぃぃぃ!!??」
静寂を破ったのは…そのまさかの412姉サンだった。
姉さんが入れたのは肉でも野菜でもない…網!?
網が野菜の壁を崩壊させ、肉を無防備にしていく!
450 「ちょ、ちょっと姉サン、何だいそりゃ!?」
412 「え? アク取りですけど」
450 「…しまっ!?」
ちぇえええええええすとぉぉぉぉぉぉっ!!!!
私がこのチャンスを逃すはずがないっ! 気を取られている内に肉と野菜ゲットぉぉぉぉ!!
450 「チィ、アタシとした事がアク取りを忘れるたァ…!」
後で聞いた話によると、このシャブシャブってすんごい泡が出ます。
それの排除をアク取りと言う訳ですが、これがまた結構な頻度でやらねばなりません。
それに熱中しすぎるがあまりに食べれない人もいるらしい…奉行時のご主人様みたいだわ。
何はともあれ先手取ったりィ! 姉さんナイス! 思わぬ伏兵だ!
うわすっげ気分いい! 前回の屈辱がある分、すっげー勝った気分! うふふー!
534 名前:華麗?なる食卓 後編 3/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:39:04 ID:/lVssuV1
[4/9]
さて、私もそろそろ何かを入れるか。
野菜なんてついでだと思ったけど、防御に使えるなら貴重な道具だ。
うーむ、しかし同じ手を使ってもアイツは破り方知ってるだろうなー。
姉さんがどんな形で壊してくるかも分からないし…ここは肉1枚と野菜数枚で行くか。
*ぐつぐつ*
すると姉さんと450も肉を数枚入れてくる。
450も姉さんも2枚だ、合計5枚の肉が鍋の中で煮え始める。
これは目標かぶると確実に取り損ねますね、確実に誰も狙ってない1枚を取らないと。
…しかしそんな甘くなかった。
仮にも3人のワンオブサウザントの鍋、何が起こるか全くわからない。
ちょっとした変化さえも、この3人にかかればトラブルだという事を私は忘れてました。
*ぐつぐつぐつ…*
うわ、アクすっげ! 半端なく出てる!
おい、450てめぇ取れよ! 姉さんも何じっくり待ってんのよ!?
視線を流しても450は笑ってる…。ハッ、そ、そうか、また仕掛けてきやがったか!
430 「(このアク、取り始めたら負ける!)」
そうしている間にもアクはとんでもない量になっていく。
だぁぁぁ、肉が汚れる! おい450、お前の取り分も汚れるぞ、いいのかこらぁ!
姉さん、さっきアク取りしてたからアンタがアク取り係でしょ!? 早く何とかしなさいって、何とかしろぉ!
畜生、そうこうしてる間にもアクが更に広がる…! こいつら取る気全然ねぇ!
ええいもう構う物か! アクがあろうと高級肉、美味い事に変わりはねぇっ!
一番乗りで先取して、2枚確実に頂く…箸、フェードイーンッ!!!
450 「喝!」
私の箸を止めたのは450の一喝だった。
450 「アクも取らずに肉を貪ろうたァ優雅じゃないねェ? これでお前サンの今回の取り分はナシだ」
430 「なっ、勝手にそんな事決めてんじゃないわよ!」
450 「常識さね? なぁ姉サン」
412 「ええまぁ…普通はアク取ります」
450 「そういう事さね、犬コロさん? だぁっはっはっはっはっはぁ!!」
がっでぃぃぃぃぃぃぃぃぃむっ!!!
やられた…見事にハメられた! ND知識持ちの余裕を見せ付けられた!
私は自分で入れた肉を450と姉さんに取られて行くのを見るだけ…畜生!
ようトーフ(正確には湯豆腐)とネギ、またアンタらか…!! 畜生うめぇなぁ…!!
これで私は最初の先制を見事に覆されて一気にドベになりました。
535 名前:華麗?なる食卓 後編 4/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:40:33 ID:/lVssuV1
[5/9]
攻防が何度か続いた。
そして450が肉をまた数枚入れた時、私は勝負に出る事にしました。
この狂犬たる物、待ちは相応しくねぇ…ここは攻めていくしかない!
*ざぱっ*
450 「何してんだィ、撥ねさすんじゃないよ!」
430 「あーら失礼ー? 何たってよく分からないものでー!?」
412 「熱ッ! それアク取りって動作じゃ…あちゃちゃちゃ!!」
ふふふふ、そうだ! さっきは余裕を見せられたが今回はそうは行くか!
私はNDに関しては疎い、その疎さを武器に攻めに出てやるぜ!
430 「あーらー? アク取ってたら肉すくっちゃいましたよー?」
ふふふ、これが今回の私の狙い!
確かに優雅じゃないですが、事前知識0の私は初心者!
初心者の無礼な行動は1回だけは許されるッ! 教えられたら使えない1回限りの手段!
450 「チッ、ざーとらしいねェ…仕方ないから食やいいだろ」
412 「あーもう、油がシミになっちゃう…」
ふっはっはっはー! 目標撃破ァ!!
ざまぁみろ! 初心者が万事不利とは限らないんだぃ!
狂犬ナメんじゃねぇ! どんな逆境だろうと覆してきた恐怖の存在だぞ!?
しかしこれでもドローでしかない、優位に立つにはもう1つ何かやらねば…。
そこに、食べ頃の肉が1枚私の視野に!
何時の間にか姉さんが入れていたらしいが、白菜の影で全く気付かなかった…!
よっしゃもらったぁぁぁぁ!!!
*しゅぱっ!*
突如、私の箸と激突しそうになった箸があった。持ち主は…450だ。
同時に気付かれていたらしい…くっそ、箸バトルするわけにもいかねぇ…!
自分の肉が1枚も入ってない状態でタブーをすると、次に入れたのが没収らしい。
430 「…退けよ」
450 「お前サンが退かしよ」
*ひゅばばばばばばばばばっ!!*
即座に箸の攻防戦が始まった!
要するにカチ合っちゃいけないのなら、合わさずに先に掴めば勝利確定!
私の方が速さは上だが、450は巧みに箸を操って攻めるコースを妨害してくる!
536 名前:華麗?なる食卓 後編 5/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:42:28 ID:/lVssuV1
[6/9]
くっそ、速さは上だけど箸使いが上の450に攻めに入らせたらお終いだ!
私の指のスピードは既に限界値、長続きさせるわけには行かない…!
それは恐らく450も同じだ、あの巧みな操作にフルパワーを注いできてるはず。
まだ肉は残ってるが、ここで譲るわけにはいかない! 肉1枚が勝敗を決する!
上等だ! この一突きに全てを…賭けるッ!! ご主人様、私に力を!!
430 「肉よ、私の手元に! 独裁者に野菜を!」
450 「飼い犬に肉は勿体無さ過ぎるだろう、神サンよォ!」
*じゃばっ! びちゃっ!*
二人「あ…」
412 「………」
2つの箸から逃れるように、空高く舞った肉は見事に姉さんのデコに。
よく見ると…私達の優雅なる箸バトルで油が撥ね放題だったらしく、そこら中油だらけ。
あらら、この人の事すっかり忘れてたわ。めっ、狂犬☆
412 「あ、貴方達は…!!」
肉をぺらーっと剥がしながら姉さんは般若の顔になっていった。
やっべ、これ死亡フラグ? よりによって最悪のパターン踏んじゃった?
何でこの人、普段は大した事なさそうなのに怒るとこうコエーのよ。
これには流石の450も青褪めている…。
412 「油は愚か肉も撥ねさせるなんて…言語道断です!
2人とも、問答無用でアウトーッ!!!」
430 「しまったぁぁぁぁぁぁ!!!」
450 「チィィ…犬コロに気を取られすぎた!」
こうして、私達の肉は大半を姉さんに取られてしまった。
ぐぬぬ…私とした事がイージーミスで大事な大事な宝を手放す事になろうとわ!
しかし、姉さんにリードを取られたとしても私にとってはさしたる問題ではない!
そう、この嫌みったらしい年増させ倒せれば私の目標は完遂されるのだ!
まだだ、まだ勝負は付いてない! この姑の悪の手からご主人様を守る為にも!
起き上がれ、私の手首!
412 「もう…帰ったら着替えなきゃ」
姉さんが何かブツクサ言いながら自分の肉を眺めている。
私も450も姉さんも既に大分消費してる…恐らく450と私の取り分はほぼ互角だろう。
残り数枚ともなれば、1枚ごとにデッドヒートになるのは確実…!
537 名前:華麗?なる食卓 後編 6/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:44:23 ID:/lVssuV1
[7/9]
412 「あれ…この肉まだ凍り付いてますよ?」
少しの沈黙を破ったのはまたしても姉さんだ。
この人、狙ってやってんのか素でやってんのか掴み辛いな…。
見てみると、姉さんの肉は下が見事に凍っていて剥がれなくなってる。
450 「ちぃと解凍が甘かったかねェ? まだ凍ってるたァ…」
430 「…あれ、私のも凍ってんじゃん!?」
450 「…こいつァしたりだ、アタシのもご覧の通りさね」
気になって見てみたら、見事に私のも450の肉も凍っちゃってます。
あらら、これどーすんのよ? 剥がすにも肉が悲惨な事になりそうですよ。
無理にそんな事をすればまた指摘が来るかもしれない…。
450 「仕方ないねェ、一気に入れて熱で剥がれるのを待つしかないよ」
412 「そうですねー、これは無理に剥がしたら破れちゃいますし」
なるほど、全部ブチ込んで自然に剥がれるのを待つわけね?
…って、ちょい待て。全部ブチ込むって事は、一気に入れるのと同じじゃん。
何のつもりかと450の方を見てみると、私に余裕の笑みを浮かべてきている…!
そういう事か、よーく分かったぜ450? そろそろ決着の時って事をなぁ!
丁度いい、いくら異常出力の私でもそろそろ指間接が悲鳴あげてきた所だ。
やってやろうじゃないの…その一世一代の大ケンカ、買ってやらぁ!
*ぐつぐつぐつぐつ…*
肉を入れたのは全員だった。
2人とも最後の大勝負に挑んできてやがる…!
ありったけの野菜をデコイとして投入し、自分だけ取りやすい様に布陣していく。
そして訪れる煮えるまでの時間…! この短時間で私は攻略コースを作らなければならない!
450と姉さんの妨害を掻い潜って、肉を救出する光のロードを!
*ぴしゅっ!*
恐らく、攻略コースは今見えた1つしかない。
450もそうだが、姉さんの方が未知数で迂闊なコースを作るわけには行かないからだ。
まぁ最悪姉さんは放っておく。多分それ程酷い妨害はしてこないから。
問題はそう、この年増だ! 普段から高いモン食ってるくせに食い意地張りやがって…!
こいつの撃破が達成された時が、私の勝利確定!
412 「そろそろですかねー?」
肉が程好く煮えた色に変わってきている…。
勝負の時が来た! 私のやるべき事はただ1つ、Destroy the 450!
538 名前:華麗?なる食卓 後編 7/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:46:17 ID:/lVssuV1
[8/9]
*しゅばばばっ!*
即座に私は先制の箸を入れる!
私の布陣にある肉は何時でも取れる、それを残して450の城に攻め入る!
小細工抜き、真っ向勝負! 最後の力を振り絞って、いざ勝利の栄光を!
*しゅびっ!*
450 「(そう簡単にやらせるかィ!)」
即座に450が守備に回る! 半煮えの野菜を巧みに動かしてコースを塞いでくる!
畜生、こいつ野菜の使い方がうめぇ! 野菜を掴んだら攻めに入らせちまう!
正直私は守備があまり得意じゃない、最初の「威嚇」射撃でぶっ殺す方だし。
だから、攻め続ける! 野菜の僅かな隙間をあくまで優雅に箸で通すッ!
430 「(―っんの野郎! 普段からいいもん食ってんでしょうが!
たまには人に親切に分け与えないとコルトバみたいに肥えるわよ!)」
450 「(ハッ、PMに肥えるも糞もあるかィ! そっちこそ何だィ?
さっきからキッタない真似ばかりで、ええ? 本当に野性に返っちまったんじゃないかィ!?)」
430 「(あーらごめんなさいねぇ! ND知識ってどうにも疎くてー!)」
450 「(そんなんで未来の嫁と上手くやってけんのかィ!? 危ういねェ!)」
430 「(い、痛い所つくんじゃねぇ! 私とご主人様の仲はそんなモンで壊れないわ!)」
*しゅびっ! びしぃっ! ざばっ!*
前回の反省を踏まえ、あくまで油が飛ばない優雅な箸バトルが繰り広げられる!
こんにゃろ…!! 相手も最後の大勝負とあってか一歩も譲らない!
その時! 勝利の女神、マイスウィートご主人様は私に微笑んだ!
*ぷ~ん*
450 「なっ…んがっ!」
1匹のハエが450の目の前を通り、鼻に止まった。
これには流石の450も手で払い除けたが、それがミスだ!
私の前でそういう真似はするもんじゃねぇなぁ、1秒も逃さぬ狂犬相手に!
430 「もーらったぁぁぁぁぁぁッ!!!」
450 「ククク…、甘い、ヨウカンみたいに甘いねェ!」
450は急に余裕の笑みを取り戻し、既に逆の出て掴んだ箸を出してきた!
何ィ、こいつ両利きか!? 両手で箸というミスは流石にしてなく、既に払い除けた手はフリー。
くっそ! 引き下がる手はない! 今までの最高の反応速度!
指間接、リミッター解除! ご主人様の微笑を裏切るわけには行かないッ!
430 「(勝利の栄光は頂きよ! ヒトラーの尻尾!)」
450 「(負けて小便でも散らすんだねェ! 見境なしの色魔!)」
*ばしぃっ!!*
539 名前:華麗?なる食卓 後編 8/8[sage] 投稿日:2009/02/06(金) 20:48:56 ID:/lVssuV1
[9/9]
…肉は掴んだ。
確かに掴んでいる。私の箸はガッチリと獲物を捕らえている。
しかし、私だけじゃない。450の箸も同時に掴んでしまっていた。
何てこった…ここに来て箸合わせという痛恨のミスが!
*ぷつっ*
あれっ?
肉、切れちった…真ん中で切れて、丁度私と450に1個ずつという状況。
どうやら結構スジんとこが弱ってたらしく、私と450の箸攻撃で崩壊したようだ。
姉さんは見てないのを確認し、私達はささっと肉を頬張る。
うん、バレなきゃいいんですよ。450と珍しく利害一致、黙秘黙秘!
430 「(…次こそは私が制してキングオブミートの称号をもらうわ! もぐもぐ…)」
450 「(クックック…犬は大人しく首輪付けて寒天の夜中で寝ときよ! んぐんぐ…)」
さぁ、食べた所で次なる肉を…って、あら?
私の前に広がっているのは、数少ない野菜だけが取り残された寂しい鍋。
…あ、あれ? 肉何処? 私と450の陣地内にたくさんあった肉、何処だぁー?
二人「ハッ!?」
急いで同じ視線を向けると…そこには肉を頬張っている姉さんの姿が!
ま、まさか…!?
430 「ね、姉さん…全部食べたの!?」
412 「2人とも、肉を放置しすぎですよ。美味しくなくなっちゃいますよ?」
…この顔は間違いない、たらふく食べて幸せの時間を味わってる顔だ!
や、やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
450 「あ、アタシとした事が…熱中しすぎちまった…!」
思わぬ伏兵の奇襲に450は愕然として、私と同じくorzな格好になる。
450以外に敵はいないと思ったが…畜生甘かった! 相手はワンオブサウザントだ!
私達のバトルの真っ最中に、気付かれない様に箸を運んで肉全部掻っ攫いやがった!
(いや…普通に取っても貴方達が気付かなかっただけですけど。)
こうしてシャブシャブ鍋バトルは全ての肉を消費して終わりました。
姉さんの一人勝ちと言う、450に負けるよりあまりに屈辱的な最後を迎えて。
ちなみに私と450の取り分はキッチリイーブン。それ以外は全部姉さんに盗られました。
ド畜生…また勝負が付かなかった…いや、それよりも新たな撃破対象が増えた!
この恨みはいつかぜってー晴らす…! 見てやがれ年増より年増!
412 「………誰が年増より年増ですって?」
430 「ちょっ、心読むの反則、反則!」
- 終 -
540 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/08(日) 00:34:16 ID:4MRQsFEC
次スレどうすんの?
今470KBだぜ
541 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/08(日) 03:24:14 ID:mY/K6mAs
落ちたら立てておk
542 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:13:07 ID:OtBeaGGu [1/11]
ヒュマオと413の人、事後報告だけどキャラ借りさせてもらったわ
543 名前:413の奇妙な1日 1/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:14:14 ID:OtBeaGGu
[2/11]
その日は本当に、気まぐれを起こしただけに過ぎなかった。
私はGH-413、不甲斐ない某ラスカルのパートナーマシナリー。
不甲斐ないとはいえ、主人は普通のヒトとは違う事情を持っている。
主人は、機動警護部に所属してはいるが、本所属ではないわ。
調査部に所属し、その中でも飛び切りの汚れ仕事を任される部門にいる。
「強行調査部」…調査とは名ばかりの、諜報部と並ぶ程の戦闘集団。
要するに、ガーディアンズにとってよろしくない集団を消滅させる番犬のような物。
主人は、ラスカルという蔑称の通り、その番犬の1匹…。
私は主人の所属先を知っているし、どんな仕事をしているかも知っている。
だけど、それを喜ばしく思わなかったり、気に病む事もなかったわ。
だって、してもしょうがないじゃない? それが主人の仕事なのだから。
パートナーマシナリーとして出来る事は、何も言わずにいる事じゃないかしら?
私の発言で主人の仕事に支障が出るなら、それこそ余計なお世話だわ。
そしてその気遣いに気付かれた時、私の内なる思いは成じ…ご、ごっほん!
と、ともかく! 私は主人の仕事に関与する気は全然なかったの。
でもその日だけは違ったわ、偶然にも主人の次の獲物になるかもしれないPMの情報を手に入れたの。
…それは私と同じGH-410シリーズ、万能な戦闘力で人気なGH-412だった。
このPMはまだ保留とされているらしい。
ガーディアンズ総裁府が監視を行っている為、調査部も諜報部も迂闊に動けない。
本部の仕事に茶々を入れれば、あの総裁にどんな処罰を食らうか分からないしね?
戦闘力、欠陥詳細、全て未知数…ただ1つ分かる事は、ガーディアンズにすら反発するという事。
それに加え、マスターである人物は勤務態度最悪でも、戦闘技術は高いという厄介な現実。
他にも複数の危険性があって、もしもの事態があれば即座に抹消開始という準備状態らしい。
未知数か…、不甲斐ないとはいえ主人が負けるとは思わない。
主人はこれまでに、多数の「ワンオブサウザント」と呼ばれる異常固体を粛清してきた。
この娘も可哀想だけど、またグラールからPMが1人消えるだけ、ただそれだけ。
いつもはそう思っていたんだけど、今回だけは違った。
私はどうしてか、この写真に写る一見、何の変哲もないGH-412に興味が沸いた。
544 名前:413の奇妙な1日 2/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:15:23 ID:OtBeaGGu
[3/11]
444 「姉さま~? どうしたんですかぁ?」
413 「わっ!? お、脅かせるんじゃないわよ…」
同居人のGH-444がひょいっと顔を覗かせる。
迂闊だったわ、こんな声を挙げてしまうくらい上の空だったなんて。
他の人には…聞かれてないわよね? よし、OK。
444 「何かあったんですか? むつかしい顔してますよぉ~?」
413 「そうかしら…普通でしょう?」
444 「でもでも、姉さまがあんなふうに驚くなんて珍しいですし~」
413 「あのね、私は銅像じゃないのよ? 驚いたりもするわ」
…全く、人を何だと思ってるのかしら?
こんな状態じゃ主人は愚か、最近来たクソ忌々しい居候にも馬鹿にされるわ。
毎日毎日ベタベタベタベタ…私がそこまで進むのにどれだけ苦労すると…。
ハッ、ごほんごほん! と、とにかくこのままじゃいけないわ!
413 「…444、ちょっと出かけてくるわ」
444 「え~、それなら私も行きますよぅ?」
413 「444、悪いけど今回だけは譲れないわ。私1人で行かせてちょうだい」
444 「…そ~ですかぁ、分かりましたぁ」
この娘は変な所で鋭く、私の今の気持ちも察してくれたようだ。
幸いにもこのGH-412が住んでいる部屋も把握している、行くのはそう難しくない。
444 「それじゃあ、姉さまがいない間に進展させちゃいますね~♪」
413 「ちょ、何言ってるのよ!? 大体、何を進展させるって言うの!?」
…少し褒めたらこれだから、全く。
こうして私は、気まぐれで主人の次の目標になるかもしれないGH-412の部屋に向かった。
見に行った所で何をするかなんて考えていない、ただ行かなければいけないと思った。
向かう最中、色んな考えが私の頭の中をぐるぐる回っていた。
もし、いなかったら再度尋ねるべき?
もし、仲良くなってしまったらどうしよう?
もし、本当は凶暴なPMだったらどうするべきだろう?
もし、主人が負けてしまいそうな実力の持ち主だったらどうしよう?
考えても仕方ないわね…さっさとPPTシャトルの手続きをしてしまおう。
545 名前:413の奇妙な1日 3/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:17:00 ID:OtBeaGGu
[4/11]
着いた所は、コロニーとは違ってそれぞれの部屋に庭があるニューデイズの宿舎だった。
流石にニューマンが作り上げただけあって、優雅よねぇ…庭もあるなんてね。
コロニーに庭なんて作られても、結局は真っ暗な宇宙空間しか見えないんだけどね。
手入れも大変そうだし、そういう事を考えるとコロニーが一番気楽でいいわ。
仮にも初対面だし、いきなりピンポンを押してコンニチハは気が引けるわね…。
これが444の友達とかなら通じるんだけど、相手は主人の獲物になるかもしれない存在。
そんな妙な存在に、気の利いた挨拶を出来るほど私は雑学に詳しくはないしね。
とりあえず、私は裏に回って庭を覗いてみる事にした。
他の誰にも、見られないように。
413 「(…視界縮小、遠近最大距離で…)」
タケと呼ばれるND独特の木材で作られた柵の僅かな隙間から中を覗く。
気付かれないように、識別信号発生装置を切り、レーダーにかからない状態で。
そこには…いた。一見本当に何の変哲もない、箒を持って庭を掃除しているGH-412が。
随分と手馴れた手付きね…庭の作りは彼女によって出来た物なのかしら?
NDに住む変わり者なビーストのPMながらに、こうして見ると変わってるわねぇ…。
すると突然、そのGH-412はこちらを横目で見ながらはっきりとした声で言った。
412 「どなたですか?」
…気付かれてる!?
そんな、識別信号も出していないしレーダーのジャミングもしてるのよ!?
柵で姿は隠れているはずだし、音も出していないはず…何故気付いてるの!?
…落ち着いて、私。BE COOL、ただの独り言かもしれないじゃないの。
ここで迂闊に姿を出すのは危険よ、もう少し様子を見るべきだわ。
そんな私の自分への言い聞かせも、次の一言であっさりと弾き飛ばされてしまった。
412 「…私にGH-413の知り合いはいませんけど、ご主人様に御用ですか?
ご主人様ならローゼノムに出撃してますので、今は留守ですよ」
…独り言なんかじゃないわ。
彼女は、完全に私の存在に気付いている。
普通ならば絶対に気付かれないはずなのに、彼女には見えている。
そして、彼女の目付きがとても凍りついた鋭い物に見えた。
背筋が凍る…こ、これが主人が粛清してきた異常固体ワンオブサウザント!?
わ、私の主人はこんな得体の知れない存在と戦い続けてきたって言うの!?
改めて主人の謎の深さを認識しつつ、無数の後悔の念が私の頭の中を支配し始めた。
来なければよかった。
気まぐれなんて起こさなければよかった。
私はここで終わりなのかもしれない。
…冷静な判断が出来なくなっていた私は、何時でもハルプセラフィを取り出せる状態にあった。
そして、震えているのを懸命に我慢して、口を開いた…。
546 名前:413の奇妙な1日 4/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:18:37 ID:OtBeaGGu
[5/11]
413 「…失礼、覗き見るつもりじゃなかったの」
412 「あ、ごめんなさい! 怒ってるわけじゃないんです!」
返事は私の予想を覆す物だった。
だけど、私にはその声は死神の囁きにしか聞こえなかった。
412 「と、とにかく玄関に行きませんか!? こんな所で話を続けても仕方ないですし」
413 「…そうね、一旦仕切り直しましょ」
掃除器具を片付ける音が聞こえてくる。
彼女は単に箒を置いているだけなのかもしれない。
だけど、私には武器の用意をしている音にすら聞こえてきたわ。
一体何を仕切り直せって言うの? 殺し合いの仕切り直し? 笑えないジョークね。
…GH-412の得意武器はレイピアとハンゾウが一般的だけど、相手は異常固体。
もしかすると、私達には許されていない規格外の装備品を持っているかもしれない。
…ダメだわ、私は完全に混乱している。全く頭が回らなくなってしまった。
逃げるなら今の内だけど、気付かれた以上はこのまま有耶無耶には出来ない。
あの450は消えるのは別にいいんだけど、主人と444にまで被害が広がってしまう。
それだけは避けたい…私は覚悟を決めた。
*ぷしゅ~*
ドアから出てきたのは、先程のGH-412。
別段武装をしているわけではなく、客人に普通に挨拶する格好だった。
412 「いらっしゃい…って言うのも妙ですね」
413 「………」
言葉が出ない。
ただでさえ頭の中グルグルなのに何て言えばいいのよ、こんな状況で。
既に私の服は冷や汗でびしょ濡れ、だけどその不快さなんて感じてもいられない。
ただ何も言えず、じっと412を見つめ続けるしか出来なかった。
412 「ささ、中にどうぞ」
413 「…え? で、でも」
412 「こんな所で要件を済ませるのも味気ないじゃないですか、ね?」
まるでこちらの動揺を察知したように、412は引き気味の私に中に入るように勧めてきた。
断るにも言葉が出ないから、私はただそれに従うしか出来なかった。
NDの風習として靴を脱ぐ部屋なんだけど、迂闊にも靴を転がしてしまったわ。
412 「さ、こちらに居間がありますよー」
413 「………え、ええ」
…今、私の目の前には無防備な412の背中がある。
私の心の闇に潜む悪魔が囁き始めた。
殺るなら今しかない。
547 名前:413の奇妙な1日 5/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:20:36 ID:OtBeaGGu
[6/11]
主人と444に危害を加えず、一番事の収束に導ける方法。
それは私には、目の前にいる412の殺害しか思い浮かばなかった。
PMを壊されたガーディアンズが復讐に来る可能性だって、冷静なら十分に考えられた。
でも、それすら思い浮かばない程に私には余裕がなかった。
私は平凡な413でしかない。
そして相手は、主人ほどの腕前でようやく倒す事が出来る異常固体。
秘密兵器を隠し持っているわけでもない私が、まともにやりあって勝てるとは到底思えない。
そうなれば、私が勝つ為に出来る手段なんて奇襲や騙し討ちの類しかなくなる。
もう私は、その悪魔の囁きに身体を委ねて行くしかなかった…。
汗だくで湿った手で、ハルプセラフィを静かに構えた。
狙うは人間の脊髄に当たる箇所…重要神経を切断してしまえば、どうにでもなる。
…殺れ、やれ、ヤレ!
殺すしかない、ころすしかない、コロスシカナイ…!
412 「…どうして、私を殺そうとするんですか?」
413 「ハッ!?」
振りかざした刃を、一気に降ろそうとする手が止まった。
412の不意の言葉により、私は又しても度肝を抜かれ、悪魔から解放された。
…息苦しい。フォトンエナジーが身体の中を暴れ回っている。非常に気持ち悪い。
今にも吐きそうな私は、身体を支えるのが精一杯だった。
背中を向け続けている丸腰の412に、武器を持った私はただただ圧倒されるばかりだった。
413 「な、何を言ってるのかしら…わ、私は…(ぜぇっ、ぜぇっ)」
412 「…分かるんです。貴方がどんなにレーダーで移らないようにしても。
何て言うかな…人間で言う気配みたいな感じで、大体分かっちゃうんですよ」
非科学的すぎる言葉だ。
412 「…私の事、酷く誤解してませんか?
私は何も、貴方をこれから機能停止させようだなんて思ってませんよ?」
そう言って彼女は振り返った。
その表情は、怒るわけでもなく、悲しそうでもなく、何故か笑顔だった。
差し伸べられた手は、私のハルプセラフィを握る手を静かに下ろし、胸の前にやった。
そして、彼女はその手を両手で包み、笑いながらこう言ったの…。
412 「…私は、お客さんを歓迎しようとしてるだけです。
だから、こんな物騒な物はしまいましょう? お茶菓子を食べるフォークにしては大きすぎますよ?」
その手はとても暖かかった。
私は緊張の糸がぷっつりと切れ…。
*どたっ!*
412 「わ、だ、だ、大丈夫ですか!?」
ただ、その場に崩れるしかなかった…。
548 名前:413の奇妙な1日 6/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:22:22 ID:OtBeaGGu
[7/11]
413 「本当に御免なさい…私、どうかしていたみたい。
最初にかけられた声で、すっかり混乱していたわ…」
私は412と居間のコタ・ツダイに座っていた。
汗びっしょりになってしまった為、私はシャワーを貸してもらうだけに留まらず
412から服を貸してもらったんだけど…どういうわけかこれ、GH-422の服なのよね。
もう、何でこんな所にニャックルの服があるのよ? 胸元が寒いったらありゃしないわ。
でも、これくらいすれば少しはあの鈍バカも私に…そうよ、少しくらい振り向いたっていいわよね?
412 「さ、どうぞ」
413 「………ハッ!? あ、ありがとう。頂くわ」
…迂闊、また想像の世界に旅立つ所だったわ。
412が出してくれたお茶を飲み、冷静さを取り戻そうと必死になる私。
らしくないわ、今日の私は全然らしくない。誰にも見せられない恥晒しよ。
ミスターファイアーヘッドになってないかしら…。
ネタが古い? いいのよ、私は捏造なんてしないし手柄の横取りもしないわ。
413 「…聞いてもいいかしら?」
412 「はい、何ですか?」
413 「どうして、武器を構えた私にあんな事をしたの…?
私はもしかしたら、手を振り解いて斬りかかっていたかもしれないのよ?」
412 「貴方がそんな事をする人には思えなかったからです。
何かに脅えてるんじゃないか、そう私には見えたんです」
413 「全てお見通しだったわけね。
でも、どうしてそんな事が貴方に分かるのかしら?」
412 「そういえば、どうしてでしょうね?」
412はきょとんとしながら考え込み始めた。
…本人でもよく分かっていないのかしら? その妙な観察力に。
普通、レーダーにも映らない物の存在なんて確認できっこないわ。
412 「上手く説明出来ないんですけど~…何時の間にか分かる様になってたんです。
そこには人がいる気配がするなーとか、この空気は私にとって凄い危険だなーとか」
413 「…何それ? まるで漫画みたいな話じゃない」
412 「あはは…そう言われてみればそうですねー。
でも、実際そんな感じだからそうとしか言えないんですよ」
彼女は笑っている。
なるほど、確かにこれは異常ね。というか、解釈次第では脅威だわ。
だって見えない物の存在に気付けるんでしょう? 奇襲が通じないじゃない。
戦う事しか考えない連中が妄想の限りを尽くせば、彼女の危険度は鰻登り間違いなしね。
まぁ、私も最初は恐怖したけど…今はそうでもなくなった。
むしろ、この娘になら何を話しても大丈夫なんじゃないかとも思うようになった。
ヒュマオ「娘って失礼だろ、初期型って事はお前よりもっと歳うえんぷれすぅ!!!」
黙ってなさい。女性の歳に触れるなんてデリカシーのカケラもないわね。
412 「私からも聞いていいですか?」
413 「え、ええ…大体察しはつくけど」
412 「では改めて、どうして今日はここに?」
549 名前:413の奇妙な1日 7/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:24:13 ID:OtBeaGGu
[8/11]
私は全てを話す事に決めたわ。
主人の所属先、主人の裏の仕事。そしてその標的にされかねない事実を。
きっと私の主人の事をとんでもない奴だと思うかもしれない。恨み言も言われるのを覚悟の上だ。
けど、彼女は途中で怒りながら立ち上がる事もなく、私の話を黙って聞き続けてくれた。
413 「…どうしてか、貴方に興味が沸いたのよ。
こんな言い方は失礼かもしれないけど、今回だけはどうしてか。
いつもは単にPMが1人消えるだけだと思ってたけど…」
412 「そんな事情があったんですね…」
412はお茶を飲み、ふぅと一息ついた。
412 「確かに私も同じ状況だったら、気にしちゃうかも。
あーでも、見に行ったら余計変な事を考えて眠れなくなっちゃうそうです」
413 「あ、貴方何とも思わないの? 今から殺しますって言ってるような物なのよ?」
412はお茶碗をテーブルに置くと、少し悲しそうな顔になった。
412 「…私が異常なのは、最近は私自身がよく分かってきてるんです。
他のマシナリーが出来ない事も出来ちゃうし、分からない事も分かるし。
同じような固体と戦って勝っちゃうし、それから体のいいお茶屋さんにされるし…!」
…お茶屋? 後半に凄い怒りを感じるのは気のせいかしら?
いや、気のせいなんかじゃないわね。手が震えてるのが分かるし。
とにかく複雑な状況にあると言うのだけは理解した…本当に色んな意味で。
412 「ガーディアンズを恨みはしますけど、それはあくまで上層部です。
貴方のご主人様みたいな、生きる為に止む無くそういうお仕事をしていらっしゃる方なら
私には何も言う権利はありません。だって怖いじゃないですか?
人間で例えるなら、SEED感染体が堂々と歩いてるような物ですよ。
私だって自分がワンオブサウザントじゃなかったら、いなくなってほしいと思っちゃうかも」
…まるで人間みたいな物言いね。
私達はガーディアンズに仕える事が最優先とプログラムされているから、逆らおうとは思わない。
でもこの娘は、はっきりと自分の意思を持っている…。
412 「あ、でも勿論抵抗はしますけどね?
ご主人様が私を捨てない限り、私はご主人様のパートナーでありたいですし」
413 「…それは困るわ、私も貴方と戦わなきゃいけなくなっちゃうじゃない」
412 「あはは、そうですねー。それじゃあ、そうならないようにしてください」
…私に何が出来るって言うのよ。
気が付いたら、私はすっかりジョークを飛ばせるくらいに落ち着けていた。
550 名前:413の奇妙な1日 8/8[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:26:54 ID:OtBeaGGu
[9/11]
彼女は異常を持つワンオブサウザントと言われる存在。
ガーディアンズにとって、恐怖の対象であり可能なら即座に消さなければならない存在。
でも、私は会ってみてそれは少し極解じゃないかと思えてきた。
実際に話してみると、彼女は私達とあまり変わらない、パートナーマシナリーだ。
自我を持っていたり、特異な性能を持ってはいたけど、それが万事危険に繋がるかしら?
現に私が今、彼女と居間でお茶を飲んでいるこの状況こそがいい証拠じゃない?
一度は死も覚悟したのに…骨折り損だわ。最初から分かっていれば恥かかなくて済んだのに。
気が付くと、夜はすっかり更けていた。
413 「…あら、すっかり長居しちゃったわね。
私はそろそろ帰る事にするわ」
412 「あ、ごめんなさい。すっかり話し込んじゃって…」
413 「いえ、いいのよ。お陰様で色んな事が分かったわ。
貴方には迷惑だったかもしれないけど、私はここに来てよかったと思ってるの」
来なかったら、こんな事に気付けなかったしね…。
きっと他のワンオブサウザントも、色んな事情があるんじゃないかって。
412 「あはは、じゃあ是非またいらっしゃってください」
413 「…え? ちょ、ちょっと待って! そ、それは流石に…」
412 「どうしてですかー?」
413 「わ、私は一度気の迷いとはいえ貴方を殺そうとした存在なのよ!?
それに、私の主人がいずれ貴方を殺しにかかってくるかもしれないのよ!?
そんな人に、是非また来てくれなんて言ったらダメよ! もしかしたら…」
412はくすくすと笑い始めた。
412 「でも、今は違うでしょ?」
413 「だ、だからっ…むぐっ」
412は人差し指で私の口を塞いできた。
412 「それに、私と戦う事になったら困るんでしょう?
避ける為に何とかしてくださいって言ったじゃないですか~。
私は信じてますよ? 貴方はもう私を殺そうとしたりしない人だってね?」
…また見破られてるみたい。
参ったわ、この娘には今の私じゃどうやっても勝てないみたい。
413 「…そ、そうね。気が向いたらまた来てあげてもいいけど?」
412 「ふふ、それじゃあその時を楽しみにしてますね」
こうして、私は412に見送られ、帰路に着いた。
本当に色んな事があって、色んな事を考えさせられる1日だった。
そして迂闊にも私は、彼女が標的にならない事を願う様になっていた…。
551 名前:413の奇妙な1日 エピローグ[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 03:28:39 ID:OtBeaGGu
[10/11]
*ぷしゅ~*
413 「只今」
部屋のドアロックを解除して、私が一番最初に見た物は…。
444 「あ、姉さまおかえりなさい~!」
いつもの様に明るく、私の帰りを歓迎する444の姿と…。
ヒュマオ「遅かったな、何処に行ってたんだ?」
450 「あ、お帰りなさい」
主人の膝の上に…450がすわっ…!!
私の電子頭脳の、理性と言うアプリケーションが機能を停止した。
目 標 確 認 、 排 除 開 始 !
413 「………ふんっ!」
*ひゅんひゅん、ざっくぅ!!*
ヒュマオ「ヴぉばまぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
450 「きゃあああああっ、ご、ご主人様ぁぁぁぁぁっ!!!!」
すっかり忘れてた。
混乱していた時、ハルプセラフィの出力を最大にしてから、ずっとそのままだったわ。
ま、問題ないでしょ? いいお灸だわ、私を差し置いて450を膝の上になんか…。
じゃなくって! 家の中とはいえメルヘンな事をしていた罰ね!
- 終 -
552 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 19:35:11 ID:zzPVdu31 [1/2]
491kか。ヤバイな・・・ちと行ってくる
553 名前:552[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 19:43:38 ID:zzPVdu31 [2/2]
ERROR:新このホストでは(ry
後は、頼ん・・だ・・ぞ
合言葉は
( ゚д゚ )<倫理的におk
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
\/ /
 ̄ ̄ ̄
[ ´・ω・`]<創作能力がしょぼいんだけど投下していいの?
( ゚д゚)<倫理的におk 尋ねる暇があったら投下マジオヌヌメ
[ ´・ω・`]<凄く長くなったんだけどどうすればいい? あとパシリ関係ないのは?
( ゚д゚)<空気嫁ば倫理的におk 分割するなりうpろだに上げるなりするんだ
[*´・ω・`]<エロネタなんだけど…
( ゚д゚)<ライトエロなら倫理的におk あまりにエロエロならエロパロスレもあるよ
【PS0/PSU】ファンタシースターシリーズのエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230886259/
[ ´;ω;`]<叩かれちゃった…
( ゚д゚)<叩きも批評の一つ。それを受け止めるかどうかはおまいの自由だ
m9(゚д゚)<でもお門違いの叩き・批評はスルーマジオヌヌメ するほうもそこを考えよう
[ ´・ω・`]<投稿する際に気をつけることは?
( ゚д゚)<複数レスに渡る量を書きながら投稿するのはオヌヌメできない。まずはメモ帳などで書こう。
m9(゚д゚)<あとは誤字脱字のチェックはできればしておいたほうがいいぞ
[ ´・ω・`]<過去の住人の作品を読みたいんだけど
( ゚д゚)<まとめサイトあるよ ttp://www.geocities.co.jp/nejitu3pachiri/
保管庫Wiki ttp://www21.atwiki.jp/nejitu3pachiri/
( ゚д゚)<前スレ
【PSU】新ジャンル「パシリ」十七体目
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1217500708/
( ゚д゚)<次スレは容量が470kを超えるか、>>800を超えた辺りから警戒しつつ立てよう
554 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/09(月) 20:38:06 ID:OtBeaGGu [11/11]
すまん、立てたはいいけどスレ名書き換え忘れた
555 名前:名無しオンライン[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 00:28:28 ID:D/gV5oib
そのまま使う事になりそうなんで誘導
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/ogame3/1234179402/l50