パパと412番外編:謎のテクニック
ロザリオ:「パパ、ぷよめんとオーラでコロニーに被害、負傷者が出たってニュースやってる」
パパ :「なんだ、そりゃ?」
ロザリオ:「ええっと、『睡眠中に同ユニットを外さず、起動状態のまま放置した所、ぷよが異常発生。
着用者が同色4個を連結して、いわゆる消去を試みたが、とうめいぷよの大量発生が起こり、
マイルームに充満、内壁を破壊した。
同部屋の住人一名が負傷、同居しているPM2体のうち1体が負傷、もう一体が謎の重傷。
住人の証言によれば、PMの食欲を利用して消去を試みたが、体内で連鎖が起こってしまい
大量のとうめいぷよが室内にあふれて手の施しようが無くなったとの事。
総務部の発表によれば、コロニーに対する推定被害額は180万メセタ。
保安部は、居住区でのぷよめんと着用を禁止する方針を出した』だって」
パパ :「ぷよを消去って、そこの住人は『オワニモ』使えるのか」
ロザリオ:「『オワニモ』ってなんですか?」
パパ :「そうだな…アセナリンを4つ出して、そこに並べて置いてみな」
ロザリオ:「はい、どうぞ」
パパ :『オワニモ』!
ポン! ぽこっ(ぽよんっ)
ロザリオ:「わっ、消えた!……で、何ですか?このぷにぷにした透明な物体」ツンツン
パパ :「同じ色の同種類のものなら、4つ合わせると消す事が出来るテクニックが『オワニモ』だ。
問題があるとすれば、消した後にとうめいぷよと呼ばれるそのぷにぷにした奴が発生する事だな」
ロザリオ:「便利なんだか、不便なんだか分かりませんね、それ。
そういえば、パパって自分じゃテクニック使えないアレルギーがあったんじゃ?」
パパ :「そうなんだが、これは何故か平気だし、習得枠にも引っかからない妙なテクニックなんだ」
ロザリオ:「そんな妙なテクニック、何処で覚えてきたんですか?」
パパ :「それがどうにも、かなり過去の事で思い出せないんだよな。
ショートカットの髪の、白い上着と青いズボンを穿いた少女に習ったのは覚えているんだが、
場所がどうにもなぁ…」
ロザリオ:「そんな怪しいテクニック、さっさと忘れてください。
何が消えるか、分かったものじゃありませんから」
キュポン!
つ『オワニモ』
ロザリオ:「これでよし!」
パパ :「お前も妙な技を…誰に教わった?」
ロザリオ:「通りすがりのパシリさんが似たような事をやってましたので、見よう見まねで」
パパ :「お前も論外なやつだな。んで、それをどうする?」
ロザリオ:「もちろん、ダストシュートへ、ポイ♪」
がらん、がろん、「ぐぅ~~~~っ」
パパ :「…なんか聞こえなかったか?」
ロザリオ:「気のせいですよ。さて、今日の夜食はカレーですよ」
数日後、廃棄処分場がある種の法則で綺麗になり、代わりに透明な物体であふれかえったという、まこと
しやかな噂が広がったが、あくまでそれは噂である。