>>109
wktkしながら待っていますw
それでは、第六話「第一回凶飛獣討伐選手権大会・後編」を投下です。
オンマゴウグの咆哮を合図に、三人は手早く散開した。沼虎と虎子は左右へ、そして420は真正面へと疾走する。
420へ牽制の炎石を放ったオンマゴウグの両翼に、それぞれ三本のフォトン矢が突き立った。
沼虎「やるじゃねえか」
虎子「沼虎さまも」
視線をあわせ、挑戦的な笑みを交わすふたり。その光景に、かすかな胸の痛みを覚えつつ420は突進した。
射撃は、わずかに沼虎が遅れたらしく、オンマゴウグは沼虎に向き直った。
420「ドコ向いてんの? この──」
一気に距離を詰めた420が、オンマゴウグのわき腹を鋼爪で抉った。飛び散る血飛沫を回避するようにステップして、さらに一撃。
腕を振り回しての反撃を、420は余裕の笑みすら浮かべて回避した。
420「あれ? なんかヨワヨワ!」
オンマゴウグのがら空きになった背中に、再び絶妙の呼吸で矢が射掛けられた。
420「……やだ」
口から漏れた小さな声。慌てて口元を押さえ、それから振り返ったオンマゴウグの背に鋼拳を叩き込んだ。
二振りの小剣へ持ち替え追撃しようとした420の目の前に、太い腕が唸りをあげて迫っていた。
420「!!」
すかさず小剣をクロスして一撃を受け止めた。そのまま吹き飛ばされる力に逆らわず、420は後方へ着地した。
沼虎「今だ! 合わせろ、虎子!」
虎子「はい、沼虎さま!」
沼虎と虎子が、得物を長剣へと持ち替えた。オンマゴウグとの距離を詰め、ほとんど同時にスピニングブレイクを放つ。
沼虎&虎子「長剣に!」
宙からの斬撃を叩き込み、着地と同時に大斧を立てて突進。両側から挟みこむ拍子が、ぴたりと重なった。
沼虎&虎子「大斧で!」
次に武器を持ち替える動きは、まったくの同時。
沼虎「こいつは」
虎子「おまけの」
沼虎&虎子「散弾銃(ですわ)!」
両サイドから無数のフォトン散弾を受け、オンマゴウグがよろめいた。スキを逃さず、二人が武器を収めて肉迫した。
沼虎&虎子「フィニッシュ!」
バーントラップGとポイズントラップGが炸裂した。たまらず空中へ飛び出したオンマゴウグが両手を振り上げ、巨大ミミズを召還する。
素早く走り、地中からの攻撃を避ける二人。だが、ぼんやり立っていた420は、反応が遅れた。
420「……きゃっ!」
沼虎「!?」
普段の420なら、軽く避けていたはずだった。ましてや、戦闘前はあれほど気合の入っていた420である。なぜ、という問いが、
沼虎の足を鈍らせた。オンマゴウグの放つ雷撃が、420を捉える。
沼虎「! 420っ!」
慌てて駆け寄り、スターアトマイザーを使用する。
420「沼虎……ごめ…」
沼虎「気にすんな。……今から、アイツを射落とす。しっかりトドメ、刺してこいよ?」
ぽん、と背を押してから、沼虎が弓を構える。沼虎の意図を察してか、虎子も遠くで射撃体勢に入っていた。
420「……オッケー。まかせなさいっ!」
420も、鋼爪を構えて駆け出した。
沼虎「っつーわけで、勝者は虎子!」
虎子「ほほほ、正義は勝つ! ですわ」
沼虎「てか、420。腹でも壊したのか? なんか、いつもより動きがイマイチだったんだが……」
420「~~っ! この、バカ虎ああああっ!」
渾身の力を込めたスピンキックが、沼虎のあごを捉えた。
沼虎「こ、この威力……いつものとおりだ……」
ふん、とそっぽを向く420。倒れる沼虎。そんなふたりを見やりつつ、虎子はくふくふと含み笑いをしていた。 つづく
wktkしながら待っていますw
それでは、第六話「第一回凶飛獣討伐選手権大会・後編」を投下です。
オンマゴウグの咆哮を合図に、三人は手早く散開した。沼虎と虎子は左右へ、そして420は真正面へと疾走する。
420へ牽制の炎石を放ったオンマゴウグの両翼に、それぞれ三本のフォトン矢が突き立った。
沼虎「やるじゃねえか」
虎子「沼虎さまも」
視線をあわせ、挑戦的な笑みを交わすふたり。その光景に、かすかな胸の痛みを覚えつつ420は突進した。
射撃は、わずかに沼虎が遅れたらしく、オンマゴウグは沼虎に向き直った。
420「ドコ向いてんの? この──」
一気に距離を詰めた420が、オンマゴウグのわき腹を鋼爪で抉った。飛び散る血飛沫を回避するようにステップして、さらに一撃。
腕を振り回しての反撃を、420は余裕の笑みすら浮かべて回避した。
420「あれ? なんかヨワヨワ!」
オンマゴウグのがら空きになった背中に、再び絶妙の呼吸で矢が射掛けられた。
420「……やだ」
口から漏れた小さな声。慌てて口元を押さえ、それから振り返ったオンマゴウグの背に鋼拳を叩き込んだ。
二振りの小剣へ持ち替え追撃しようとした420の目の前に、太い腕が唸りをあげて迫っていた。
420「!!」
すかさず小剣をクロスして一撃を受け止めた。そのまま吹き飛ばされる力に逆らわず、420は後方へ着地した。
沼虎「今だ! 合わせろ、虎子!」
虎子「はい、沼虎さま!」
沼虎と虎子が、得物を長剣へと持ち替えた。オンマゴウグとの距離を詰め、ほとんど同時にスピニングブレイクを放つ。
沼虎&虎子「長剣に!」
宙からの斬撃を叩き込み、着地と同時に大斧を立てて突進。両側から挟みこむ拍子が、ぴたりと重なった。
沼虎&虎子「大斧で!」
次に武器を持ち替える動きは、まったくの同時。
沼虎「こいつは」
虎子「おまけの」
沼虎&虎子「散弾銃(ですわ)!」
両サイドから無数のフォトン散弾を受け、オンマゴウグがよろめいた。スキを逃さず、二人が武器を収めて肉迫した。
沼虎&虎子「フィニッシュ!」
バーントラップGとポイズントラップGが炸裂した。たまらず空中へ飛び出したオンマゴウグが両手を振り上げ、巨大ミミズを召還する。
素早く走り、地中からの攻撃を避ける二人。だが、ぼんやり立っていた420は、反応が遅れた。
420「……きゃっ!」
沼虎「!?」
普段の420なら、軽く避けていたはずだった。ましてや、戦闘前はあれほど気合の入っていた420である。なぜ、という問いが、
沼虎の足を鈍らせた。オンマゴウグの放つ雷撃が、420を捉える。
沼虎「! 420っ!」
慌てて駆け寄り、スターアトマイザーを使用する。
420「沼虎……ごめ…」
沼虎「気にすんな。……今から、アイツを射落とす。しっかりトドメ、刺してこいよ?」
ぽん、と背を押してから、沼虎が弓を構える。沼虎の意図を察してか、虎子も遠くで射撃体勢に入っていた。
420「……オッケー。まかせなさいっ!」
420も、鋼爪を構えて駆け出した。
沼虎「っつーわけで、勝者は虎子!」
虎子「ほほほ、正義は勝つ! ですわ」
沼虎「てか、420。腹でも壊したのか? なんか、いつもより動きがイマイチだったんだが……」
420「~~っ! この、バカ虎ああああっ!」
渾身の力を込めたスピンキックが、沼虎のあごを捉えた。
沼虎「こ、この威力……いつものとおりだ……」
ふん、とそっぽを向く420。倒れる沼虎。そんなふたりを見やりつつ、虎子はくふくふと含み笑いをしていた。 つづく
【祝十体】と言うことで記念に投下しよう・・・没ネタだけど。
~ラフォン草原~
410「・・・?」
トモエ「・・・?」
主「どうした、二人とも?」
410「上空に何かあります」
主「何も見当たらんが?」
410「10kmほど先です」
主「見えねーよ!」
トモエ「こちらに近づいてきますね」
主「・・・ん~・・・お?何か見えてきた・・・皿?」
410「あ、縦になりましたよ」
主「くるくる回転して・・・何だ!?こっちくるぞ!」
410「も、もしかして・・・墜落?」
主「逃げ・・・間に合わねえー!!」
トモエ「・・・ドッセイ!!」
・・・ガシィッ!!・・・ズザザザザザーーーーー・・・・・・ピタッ
落ちてきた物体を受け止めるトモエさん・・・見慣れ・・・ねーよこんな光景!
主「・・・さすがというか何というか・・・」
410「・・・何か音がしますよ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パカッ
???「あ~んもう、ドライバー連れてくればよかった!」
・・・出てきたのは以前どこかで・・・織姫様!?に雰囲気のよく似・・・てねー!ギャル(死語)だ。
トモエ「ヒューマン・・・ですか?」
主「似てると言えば似てるような・・・」
ヒュマ子?「あ、ねえあなた達ヤマト人?」
主「は?何ですかそれ?」
ヒュマ子?「え、ここチキューでしょ?」
410「いえ、ここはグラール太陽系惑星の一つパルムです」
ヒュマ子?「パルム?どこそれ?」
主「いや、どこって言われても・・・」
410「・・・?」
トモエ「・・・?」
主「どうした、二人とも?」
410「上空に何かあります」
主「何も見当たらんが?」
410「10kmほど先です」
主「見えねーよ!」
トモエ「こちらに近づいてきますね」
主「・・・ん~・・・お?何か見えてきた・・・皿?」
410「あ、縦になりましたよ」
主「くるくる回転して・・・何だ!?こっちくるぞ!」
410「も、もしかして・・・墜落?」
主「逃げ・・・間に合わねえー!!」
トモエ「・・・ドッセイ!!」
・・・ガシィッ!!・・・ズザザザザザーーーーー・・・・・・ピタッ
落ちてきた物体を受け止めるトモエさん・・・見慣れ・・・ねーよこんな光景!
主「・・・さすがというか何というか・・・」
410「・・・何か音がしますよ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パカッ
???「あ~んもう、ドライバー連れてくればよかった!」
・・・出てきたのは以前どこかで・・・織姫様!?に雰囲気のよく似・・・てねー!ギャル(死語)だ。
トモエ「ヒューマン・・・ですか?」
主「似てると言えば似てるような・・・」
ヒュマ子?「あ、ねえあなた達ヤマト人?」
主「は?何ですかそれ?」
ヒュマ子?「え、ここチキューでしょ?」
410「いえ、ここはグラール太陽系惑星の一つパルムです」
ヒュマ子?「パルム?どこそれ?」
主「いや、どこって言われても・・・」
~マイルーム~
・・・プシュー・・・
織姫「今日は入口から来たぞよ・・・ん?」
ヒュマ子?「あら、織姫じゃない?」
織姫「・・・!お、お主は・・・かぐや!?何故ここに?」
主「かぐやって・・・もしかして、かぐや姫?」
410「ご存知ですか?」
主「これもヒューマンに伝わるお伽噺で、老夫婦に育てられたかぐや姫はいろんな人に求婚されるのだが『自分は月世界の人間
だから帰らなければならない』と言って断り、別れ際に不老不死の薬を老夫婦に渡すのだが、老夫婦は『会えないのなら
不老不死になっても意味がない』と言って薬を火で焼いて別れを惜しんだという悲哀話だ」
織姫「そんな良い話では無い!こやつはのう、女神の間ではアフロディーテ、フレイアに並ぶと称される【男たらし】じゃ!
他人の夫に手をだして下界に落とされ、そこでもさんざん誘惑して好き勝手しおった。おまけに世話になった老夫婦に
渡したのは精力剤じゃ!」
主(・・・お伽噺のイメージが・・・壊れていく・・・orz)
かぐや姫「下品な言い方ね~・・・恋多き乙女と言ってよ」
織姫「な~にが乙女じゃ。お主のせいでどれだけの男が人生狂わされたと思っておる?」
かぐや姫「なによ、負け犬になるのが嫌でダメ男と結婚したくせに!!」
織姫「ダ、ダメ男!?」
かぐや姫「それにあなたほど老けてないわよ!」
織姫「ふ、老け!?・・・・・・怒り頂点なり!!!」
・・・女神にあるまじき禍々しいオーラを漂わせる織姫・・・凄まじい量のフォトンエネルギーが集中していく・・・
主「お、織姫様!?何をする気ですか?」
織姫「知れたこと!・・・ス・ベ・テ・ム・ニ・キ・ス!!」
主「トモエさん、止めて!止めて!!」
トモエ「織姫様、落ち着いて!・・・あなたも口が過ぎますよ?」
かぐや姫「なによ、ちょっと良い身体してるからっていい気になって・・・使う相手がいないと意味無いわよ!
・・・大事な所がカビてるんじゃないの?」
トモエ「・・・(無言で薙刀を手に取る)」
主「待ったー!トモエさん、あなたが暴れたら地球が滅・・・じゃなくってコロニーが壊れる!!」
トモエ「お放しください主様、この女・・・ツブス!!」
主「410、手伝ってくれ~!!」
410「は、はい。今すぐ・・・」
かぐや姫「あらあら、かわいいわね~・・・色気の欠片も無いお子ちゃまは」
410「・・・ヤッチャイマス!!」
主「オマエモカー!?」
・・・プシュー・・・
織姫「今日は入口から来たぞよ・・・ん?」
ヒュマ子?「あら、織姫じゃない?」
織姫「・・・!お、お主は・・・かぐや!?何故ここに?」
主「かぐやって・・・もしかして、かぐや姫?」
410「ご存知ですか?」
主「これもヒューマンに伝わるお伽噺で、老夫婦に育てられたかぐや姫はいろんな人に求婚されるのだが『自分は月世界の人間
だから帰らなければならない』と言って断り、別れ際に不老不死の薬を老夫婦に渡すのだが、老夫婦は『会えないのなら
不老不死になっても意味がない』と言って薬を火で焼いて別れを惜しんだという悲哀話だ」
織姫「そんな良い話では無い!こやつはのう、女神の間ではアフロディーテ、フレイアに並ぶと称される【男たらし】じゃ!
他人の夫に手をだして下界に落とされ、そこでもさんざん誘惑して好き勝手しおった。おまけに世話になった老夫婦に
渡したのは精力剤じゃ!」
主(・・・お伽噺のイメージが・・・壊れていく・・・orz)
かぐや姫「下品な言い方ね~・・・恋多き乙女と言ってよ」
織姫「な~にが乙女じゃ。お主のせいでどれだけの男が人生狂わされたと思っておる?」
かぐや姫「なによ、負け犬になるのが嫌でダメ男と結婚したくせに!!」
織姫「ダ、ダメ男!?」
かぐや姫「それにあなたほど老けてないわよ!」
織姫「ふ、老け!?・・・・・・怒り頂点なり!!!」
・・・女神にあるまじき禍々しいオーラを漂わせる織姫・・・凄まじい量のフォトンエネルギーが集中していく・・・
主「お、織姫様!?何をする気ですか?」
織姫「知れたこと!・・・ス・ベ・テ・ム・ニ・キ・ス!!」
主「トモエさん、止めて!止めて!!」
トモエ「織姫様、落ち着いて!・・・あなたも口が過ぎますよ?」
かぐや姫「なによ、ちょっと良い身体してるからっていい気になって・・・使う相手がいないと意味無いわよ!
・・・大事な所がカビてるんじゃないの?」
トモエ「・・・(無言で薙刀を手に取る)」
主「待ったー!トモエさん、あなたが暴れたら地球が滅・・・じゃなくってコロニーが壊れる!!」
トモエ「お放しください主様、この女・・・ツブス!!」
主「410、手伝ってくれ~!!」
410「は、はい。今すぐ・・・」
かぐや姫「あらあら、かわいいわね~・・・色気の欠片も無いお子ちゃまは」
410「・・・ヤッチャイマス!!」
主「オマエモカー!?」
三人「殺!」
かぐや姫「滅!」
主(ど、どうする?どうすれば?・・・・・・・・・!そうだ!!)
・・・ギ・バータ!!・・・カチーン・・・
四人「・・・!?」
主「・・・あ、もしもし?ニャンポコ運輸さんですか?・・・そうです、場所は・・・ラフォン草原のど真ん中辺りで・・・
はい、クール便でお願いします・・・よろしく」
~ラフォン草原~
・・・パリーン・・・
織姫「魂に刻め!!」
410「武で語るがよい!!」
トモエ「改心なさい!!」
かぐや姫「失せろ、虫けらー!!」
・・・見よ!草原は紅く燃えている!!
~マイルーム~
主「・・・平和だな~・・・お、茶柱!・・・ズズズー・・・」
かぐや姫「滅!」
主(ど、どうする?どうすれば?・・・・・・・・・!そうだ!!)
・・・ギ・バータ!!・・・カチーン・・・
四人「・・・!?」
主「・・・あ、もしもし?ニャンポコ運輸さんですか?・・・そうです、場所は・・・ラフォン草原のど真ん中辺りで・・・
はい、クール便でお願いします・・・よろしく」
~ラフォン草原~
・・・パリーン・・・
織姫「魂に刻め!!」
410「武で語るがよい!!」
トモエ「改心なさい!!」
かぐや姫「失せろ、虫けらー!!」
・・・見よ!草原は紅く燃えている!!
~マイルーム~
主「・・・平和だな~・・・お、茶柱!・・・ズズズー・・・」
>>115
>410「武で語るがよい!!」
このセリフにノックアウトされましたw
それでは、第七話「狂信者の宿!?」を投下です。
クゴ温泉、売店横の茂みを突っ切り獣道を登ること徒歩十分。保護区の景観を損ねぬよう細心のカムフラージュを施された建築物が、
そこにあった。
420「な、なんでこんなトコにコレがあるのよ?」
問いかけた先の沼虎も、口をあんぐり開けて絶句していた。
古びた様式の廃寺院。それは二ヶ月ほど前、沼虎たちがシコン諸島で見たものとほぼ同一の建物だった。
虎子「狂信者の杜、ミズラキ支部ですわ。もっとも、本部が壊滅してしまったいま、その名で呼ぶ者は誰もおりません」
沼虎「……なあ、虎子。俺たちは、温泉に浸かりにきたんだぜ?」
沼虎の言葉に、虎子がこっくりうなずく。そして沼虎の腕に手を絡め、入り口へと歩き出した。
虎子「ともかく、中へ入ればわかりますわ」
420「ちょっと、ナニ腕組ませてるのよ!」
虎子の反対側の腕を、420が取った。そのまま、沼虎の左右で睨み合いが始まった。
沼虎「あのな、お前ら……関節極めるの、やめてくれねえか?」
虎子「だって、解いたらお逃げになりますでしょう?」
420「腕に巨乳押し付けられて、鼻の下伸ばしてるあんたが悪いのよっ!」
沼虎の控えめな提案は、あっさり却下された。
玄関ホールへ入ったとたん、沼虎と420は圧倒された。だだっ広いホールに、ずらりと居並ぶ、従業員オズナとダグバたち。
総勢百人近くが二列に分かれ、いらっしゃいませとお辞儀をする。
沼虎「イヤ、待て。こいつら何で、オカメとヒョットコの面つけてんだ?」
顔を上げた従業員のうちオズナはオカメ、ダグバはヒョットコの仮面を身につけていた。
沼虎の疑問に答えたのは、上がりかまちでお辞儀していた女将である。
女将「テロ組織『狂信者』から足抜けした証として、我々は仮面を捨てました。ですが、仮面着用の掟の痕跡は根強く残り、
これを外したとたんに体調不良を訴える従業員も出てきました」
女将の説明を、横で土下座している番頭が引き継いだ。
番頭「ウホッ。それゆえに、我々は新たな仮面を被る必要があったのです。熟慮した結果、親しみやすいオカメとヒョットコが、
チョイスされたのでありますッ! ……それはさておき」
女将と番頭の二人が、再び頭を下げて言った。
女将&番頭「お久しぶりでございます、沼虎さん!」
仮面を外した二人の顔を見て、沼虎はアッーとなった。
沼虎「オズ美にダグ夫か! 堅気になるってのは聞いたが、こんなトコにいたのか……」
女将「はい。私たち、一からやり直すつもりでこの施設を買い取り、改装したんです!」
番頭「ウホッ。散り散りになったかつての同僚を集め、皆で新しい居場所を作り上げたのでありますッ!」
虎子「私も、彼らからオファーを受けてはいたのですが、沼虎さまを追いかけるために断ったんですのよ」
420「……ね、ねえ。オズ美、さん?」
女将「おかみ、でかまいませんよ」
420「じ、じゃあ、女将、さん。その……宿代のことなんだけど」
そのへんに置いてあるやたら高価そうな置物をおっかなびっくり眺め回して言う420に、女将はにっこりうなずいた。
女将「もちろん、タダでいいですよ。本当なら、お一人様五万メセタをいただいてるんですけど……」
番頭「ウホッ。沼虎さんたちは、自分とオズ美さんの、恩人でありますから」
420「ありがとう! それから、二人とも、おめでとう!」
感激の声をあげる420の隣で、沼虎が苦笑した。
沼虎「ヤレヤレ、げんきんなやつだな……グホァ!」
420「こんな性格に、誰がしたと思ってんのよっ!」
420の華麗な足払いで、沼虎は後頭部を高級石材の床へ思いきりぶっつけた。
二人並んだ女将と番頭は、それを生温かい笑みで見守るのであった。 つづく
>410「武で語るがよい!!」
このセリフにノックアウトされましたw
それでは、第七話「狂信者の宿!?」を投下です。
クゴ温泉、売店横の茂みを突っ切り獣道を登ること徒歩十分。保護区の景観を損ねぬよう細心のカムフラージュを施された建築物が、
そこにあった。
420「な、なんでこんなトコにコレがあるのよ?」
問いかけた先の沼虎も、口をあんぐり開けて絶句していた。
古びた様式の廃寺院。それは二ヶ月ほど前、沼虎たちがシコン諸島で見たものとほぼ同一の建物だった。
虎子「狂信者の杜、ミズラキ支部ですわ。もっとも、本部が壊滅してしまったいま、その名で呼ぶ者は誰もおりません」
沼虎「……なあ、虎子。俺たちは、温泉に浸かりにきたんだぜ?」
沼虎の言葉に、虎子がこっくりうなずく。そして沼虎の腕に手を絡め、入り口へと歩き出した。
虎子「ともかく、中へ入ればわかりますわ」
420「ちょっと、ナニ腕組ませてるのよ!」
虎子の反対側の腕を、420が取った。そのまま、沼虎の左右で睨み合いが始まった。
沼虎「あのな、お前ら……関節極めるの、やめてくれねえか?」
虎子「だって、解いたらお逃げになりますでしょう?」
420「腕に巨乳押し付けられて、鼻の下伸ばしてるあんたが悪いのよっ!」
沼虎の控えめな提案は、あっさり却下された。
玄関ホールへ入ったとたん、沼虎と420は圧倒された。だだっ広いホールに、ずらりと居並ぶ、従業員オズナとダグバたち。
総勢百人近くが二列に分かれ、いらっしゃいませとお辞儀をする。
沼虎「イヤ、待て。こいつら何で、オカメとヒョットコの面つけてんだ?」
顔を上げた従業員のうちオズナはオカメ、ダグバはヒョットコの仮面を身につけていた。
沼虎の疑問に答えたのは、上がりかまちでお辞儀していた女将である。
女将「テロ組織『狂信者』から足抜けした証として、我々は仮面を捨てました。ですが、仮面着用の掟の痕跡は根強く残り、
これを外したとたんに体調不良を訴える従業員も出てきました」
女将の説明を、横で土下座している番頭が引き継いだ。
番頭「ウホッ。それゆえに、我々は新たな仮面を被る必要があったのです。熟慮した結果、親しみやすいオカメとヒョットコが、
チョイスされたのでありますッ! ……それはさておき」
女将と番頭の二人が、再び頭を下げて言った。
女将&番頭「お久しぶりでございます、沼虎さん!」
仮面を外した二人の顔を見て、沼虎はアッーとなった。
沼虎「オズ美にダグ夫か! 堅気になるってのは聞いたが、こんなトコにいたのか……」
女将「はい。私たち、一からやり直すつもりでこの施設を買い取り、改装したんです!」
番頭「ウホッ。散り散りになったかつての同僚を集め、皆で新しい居場所を作り上げたのでありますッ!」
虎子「私も、彼らからオファーを受けてはいたのですが、沼虎さまを追いかけるために断ったんですのよ」
420「……ね、ねえ。オズ美、さん?」
女将「おかみ、でかまいませんよ」
420「じ、じゃあ、女将、さん。その……宿代のことなんだけど」
そのへんに置いてあるやたら高価そうな置物をおっかなびっくり眺め回して言う420に、女将はにっこりうなずいた。
女将「もちろん、タダでいいですよ。本当なら、お一人様五万メセタをいただいてるんですけど……」
番頭「ウホッ。沼虎さんたちは、自分とオズ美さんの、恩人でありますから」
420「ありがとう! それから、二人とも、おめでとう!」
感激の声をあげる420の隣で、沼虎が苦笑した。
沼虎「ヤレヤレ、げんきんなやつだな……グホァ!」
420「こんな性格に、誰がしたと思ってんのよっ!」
420の華麗な足払いで、沼虎は後頭部を高級石材の床へ思いきりぶっつけた。
二人並んだ女将と番頭は、それを生温かい笑みで見守るのであった。 つづく
突然ですが、青キャス子の容姿について…
顔10番 目は白 ヘッドタイプ5番 服ディジエルシリーズ
メインカラーは青、サブカラー濃い青
身長はルウ教官より頭一個分大きいぐらい デス
それでは冒頭だけですが投下してみますね、
マイルームの倉庫で何やら作業をしているのだろうか
朝早くからナノトランサーに色々詰め込んでいる青キャス子
その音に気がついた411が目を覚ます
411「おはようございますご主人様、何をしてるんですか?」
青キャス子「ム、起こしてしまったか …っとコンナモンかな」
411「何やらかなりの量の荷物ですねー、どこへ行かれるのですか?」
青キャス子「難度SSのミッションに行くのさ、2~3日戻れないかもしれヌ」
難度SS… 凄腕のガーディアンズでも無傷では帰れない危険なミッション
411「そんな… 私もお供させてください!」
青キャス子「ダメだ、危険すぎる 大事なオマエをそんな危ないミッションに連れて行けんよ」
411「でも…」 「大丈夫だ、必ず戻ってくるからさ 留守を頼むぞ」
「わかり…ました」
主人にそこまで言われてしまっては折れるしかない
青キャス子「では、行ってくるよ」 「いってらっしゃいませ…」
青キャス子を見送る411 プシューと扉が閉まる
主人のいないマイルーム、もうそこには誰もいないかのように静寂が広がっていた 実際 誰もいなかった
411「そんな危険なミッションをご主人様だけに任せるなんてデキマセン」
「影ながらお手伝いさせていただきますからっ!」
青キャス子にみつからないように後を追いかける411の姿があった
続く
顔10番 目は白 ヘッドタイプ5番 服ディジエルシリーズ
メインカラーは青、サブカラー濃い青
身長はルウ教官より頭一個分大きいぐらい デス
それでは冒頭だけですが投下してみますね、
マイルームの倉庫で何やら作業をしているのだろうか
朝早くからナノトランサーに色々詰め込んでいる青キャス子
その音に気がついた411が目を覚ます
411「おはようございますご主人様、何をしてるんですか?」
青キャス子「ム、起こしてしまったか …っとコンナモンかな」
411「何やらかなりの量の荷物ですねー、どこへ行かれるのですか?」
青キャス子「難度SSのミッションに行くのさ、2~3日戻れないかもしれヌ」
難度SS… 凄腕のガーディアンズでも無傷では帰れない危険なミッション
411「そんな… 私もお供させてください!」
青キャス子「ダメだ、危険すぎる 大事なオマエをそんな危ないミッションに連れて行けんよ」
411「でも…」 「大丈夫だ、必ず戻ってくるからさ 留守を頼むぞ」
「わかり…ました」
主人にそこまで言われてしまっては折れるしかない
青キャス子「では、行ってくるよ」 「いってらっしゃいませ…」
青キャス子を見送る411 プシューと扉が閉まる
主人のいないマイルーム、もうそこには誰もいないかのように静寂が広がっていた 実際 誰もいなかった
411「そんな危険なミッションをご主人様だけに任せるなんてデキマセン」
「影ながらお手伝いさせていただきますからっ!」
青キャス子にみつからないように後を追いかける411の姿があった
続く
>>115
帰ってきたこのメンバー!
しかしまあ女同士の争いってのは危険な香りがしまくりだなぁ・・・w
ほおって置いていいのかこのメンバー・・・w
>>116
おかめとひょっとこの仮面被った奴らがずらっと居たらそれはそれで怖いだろなぁ・・・w
>>117
青キャス子のシリアスストーリーかこれは!
しかしひそかにギャグの予感がする俺が居る・・・w
帰ってきたこのメンバー!
しかしまあ女同士の争いってのは危険な香りがしまくりだなぁ・・・w
ほおって置いていいのかこのメンバー・・・w
>>116
おかめとひょっとこの仮面被った奴らがずらっと居たらそれはそれで怖いだろなぁ・・・w
>>117
青キャス子のシリアスストーリーかこれは!
しかしひそかにギャグの予感がする俺が居る・・・w
>>118くそう…w ばれてやがるw
>>117の続きです
411は焦っていた 青キャス子が角を曲がり 視界から消えた一瞬の間に見失ってしまったのだ
411「ハァハァ…まさか感づかれてたのでしょうか?」
賑やかな商店街にポツンと一人残された411
がっくりと肩を落とす 残念! 411の旅はここで終わってしまうのか
とぼとぼと今来た道を歩く411 ふと顔をあげると下着を試着している青キャス子の姿が
視界にとびこんできた ドテッ ミ(ノ;_ _)ノ =3 思わずずっこける411
411「ら、ランジェリーショップ?」
店員にアレコレと試着させてもらっていた
411(何やってるんですかぁあああああ!ご主人さまぁああああ!(血涙))
さっきまで落ち込んでいた自分が腹立たしい411であった
~30分後~
ご主人様は結局試着させてもらうだけさせてもらって何も買わずに出てきました…
なんという冷やかしでしょう、心なしか顔がニヤけてる気がします…
あの人はもはやキャス子の皮をかぶったネーヴ先生です
みなさん、くれぐれもキャス子詐欺にはお気をつけくださいね…○| ̄|_
主人を見失った時よりも落ち込む411 もう帰ろうかとも思いはじめていた
しばらく後をつけていると とあるマイルームの前で立ち止まった
あたりを見回し人が居ない事を確認するとスッっと中へ入っていった
411(あそこは誰の部屋なのでしょうか… まさか!)
先のランジェリーショップの事もあってか妙に嫌な予感のする411
411「さ、させませんよぉおおお!」 迷う事なくマイルームに突撃する
「いったい何をしようとしてるんですか!ご主人さ…ま?」
411の視界に移ったのは見慣れない女性のキャストとGH441であった
キャストの方は髪も肌も目も真っ白で頭にバンダナを巻いていました
謎のキャス子「Σ(゜д゜|||)411!?何故オマエがここにい、いいいるんdなあgふぁ」
411「その喋り方は…ご主人様!?」
鉄仮面を外した姿は見るのがはじめてな411
441「マスター、どうされました?」
青キャス子の事をマスターと呼ぶ441
411「ご主人様!これはどういうことですかっ!」 あわてて鉄仮面をかぶる青キャス子
青キャス子「いや、これはだな その何というか…」
441「マスター…?」 ビクッと後ろをふり返り鉄仮面をとる青キャス子
青キャス子「あぁ、その何でもないんだ ちょっとマッテ…」
411「ご主人様!?」 鉄仮面をつける 「ちょっと外に出…」
441「マスター!」 鉄仮面をとる 「あの、少しここで待…」
411&441「ご主人様!マスター!?」鉄仮面をつけ…
青キャス子「ああああああああああ!!」
411と441に挟まれて身動きのとれない状態で
頭を抱えて絶叫するしかない青キャス子であった
続く
>>117の続きです
411は焦っていた 青キャス子が角を曲がり 視界から消えた一瞬の間に見失ってしまったのだ
411「ハァハァ…まさか感づかれてたのでしょうか?」
賑やかな商店街にポツンと一人残された411
がっくりと肩を落とす 残念! 411の旅はここで終わってしまうのか
とぼとぼと今来た道を歩く411 ふと顔をあげると下着を試着している青キャス子の姿が
視界にとびこんできた ドテッ ミ(ノ;_ _)ノ =3 思わずずっこける411
411「ら、ランジェリーショップ?」
店員にアレコレと試着させてもらっていた
411(何やってるんですかぁあああああ!ご主人さまぁああああ!(血涙))
さっきまで落ち込んでいた自分が腹立たしい411であった
~30分後~
ご主人様は結局試着させてもらうだけさせてもらって何も買わずに出てきました…
なんという冷やかしでしょう、心なしか顔がニヤけてる気がします…
あの人はもはやキャス子の皮をかぶったネーヴ先生です
みなさん、くれぐれもキャス子詐欺にはお気をつけくださいね…○| ̄|_
主人を見失った時よりも落ち込む411 もう帰ろうかとも思いはじめていた
しばらく後をつけていると とあるマイルームの前で立ち止まった
あたりを見回し人が居ない事を確認するとスッっと中へ入っていった
411(あそこは誰の部屋なのでしょうか… まさか!)
先のランジェリーショップの事もあってか妙に嫌な予感のする411
411「さ、させませんよぉおおお!」 迷う事なくマイルームに突撃する
「いったい何をしようとしてるんですか!ご主人さ…ま?」
411の視界に移ったのは見慣れない女性のキャストとGH441であった
キャストの方は髪も肌も目も真っ白で頭にバンダナを巻いていました
謎のキャス子「Σ(゜д゜|||)411!?何故オマエがここにい、いいいるんdなあgふぁ」
411「その喋り方は…ご主人様!?」
鉄仮面を外した姿は見るのがはじめてな411
441「マスター、どうされました?」
青キャス子の事をマスターと呼ぶ441
411「ご主人様!これはどういうことですかっ!」 あわてて鉄仮面をかぶる青キャス子
青キャス子「いや、これはだな その何というか…」
441「マスター…?」 ビクッと後ろをふり返り鉄仮面をとる青キャス子
青キャス子「あぁ、その何でもないんだ ちょっとマッテ…」
411「ご主人様!?」 鉄仮面をつける 「ちょっと外に出…」
441「マスター!」 鉄仮面をとる 「あの、少しここで待…」
411&441「ご主人様!マスター!?」鉄仮面をつけ…
青キャス子「ああああああああああ!!」
411と441に挟まれて身動きのとれない状態で
頭を抱えて絶叫するしかない青キャス子であった
続く
ちょw青キャス子二股ww
やはりそんな予感がしてたぜ・・・w
しかしランジェリーショップとか二股とか何してんだ青キャス子・・・w
しかしランジェリーショップとか二股とか何してんだ青キャス子・・・w
激しくいまさらだが、PCトラブルで見られなかった間に小ビス子話最終回か!
サイトをオフライン保存で見られるのか? 無知ですまない…
サイトをオフライン保存で見られるのか? 無知ですまない…
見れるはずだと思うけど、でも早くしないと4月になって削除されてしまうぞ。
俺は方法は知らない、役立たずだな。
俺は方法は知らない、役立たずだな。
>>122
テキストファイルとして残すなら>>124の方法を、htmlで残すならページごとファイルに保存すればいいと思う
後IEならページをお気に入り登録してオフラインで見れるように設定するとか
IEじゃない場合は出来るかどうかしらんけど
テキストファイルとして残すなら>>124の方法を、htmlで残すならページごとファイルに保存すればいいと思う
後IEならページをお気に入り登録してオフラインで見れるように設定するとか
IEじゃない場合は出来るかどうかしらんけど
眠い、日曜だからって夜更かししすぎた…おかげで早めに書けたのでこっそりと投下
>>119の続き
とあるマイルーム その小さな空間は激しい憎悪に包まれていた
2体のPMの目の前で正座をさせられている青キャス子
441「それでは 詳しい話しをお聞かせ願えないでしょうか?」
その手にはしっかりとジッガブラダが握られている
411「そんな…ソンナ!私というものがありながらあぁあああああ(;´д⊂)」
さめざめと泣く411 やはりその手にはデスダンサーが握られている
青キャス子「いやソノ…何と言いますか…」 逆らったら殺される…すべてを話す青キャス子
Aランクの防具がどうしてもほしくて防具特化のPMを求めていた
ガーディアンズに鉄仮面と素顔を使い分け2重登録に成功し
実質2体のPMを所持していた事をうちあけた
青キャス子「という訳でアリマスです…」
411「ソンナ…防具合成なら私でもできるじゃないですかぁああああ(;´д⊂)」
わんわんと泣く411 デスダンサーが2本に増えていた
441「ナルホド…だいたいわかりました マスターが2重登録をしてしまったのは」
「過ぎた事ですから仕方がありません 問題なのはPMを2体所持しているという事でしょう」
「特例がない限りは原則としてPMはガーディアンズに一人1体まで」
411の方を向き 淡々と喋り続ける441
441「ここまで言えばわかるでしょう?あなたが邪魔なのですよ、411さん?」
411「Σ(゜д゜|||)なっ! 私の方が先に登録されているのですよ!」
「廃棄されるのはそっちでしょう!」
たしかに441が生まれたのは411が生まれてからだいぶ後の事だ クスッと微笑む441
441「何か忘れていませんか?マスターはこう申されているんですよ」
「Aランクの防具がほしかった、と あなたの能力では成功率は20%程度でしょう」
「私の能力ならば40%、今ご主人様が求めているのは私の方なんですよ!」
411「そ、そんなこと!私にだってお料理とかミッションのお手伝いとか」
「それに武器の合成なら得意です!」 負けじとくいさがる411
441「では…やはり最終的にマスターに決めてもらうしかないようですね?」
すっかり小さくなった青キャス子の方を見る 「は、はい(つ´∀`)?」
441「二人で並んで立ち 同時に呼びかけるのです 本当のパートナーなら」
「マスターが選んでくれることでしょう」
411「望むところですよっ!私とご主人様の愛は本物なんですから!」
何かを決心し立ち上がる青キャス子 2体のPMが同時に呼びかけた
続く
>>119の続き
とあるマイルーム その小さな空間は激しい憎悪に包まれていた
2体のPMの目の前で正座をさせられている青キャス子
441「それでは 詳しい話しをお聞かせ願えないでしょうか?」
その手にはしっかりとジッガブラダが握られている
411「そんな…ソンナ!私というものがありながらあぁあああああ(;´д⊂)」
さめざめと泣く411 やはりその手にはデスダンサーが握られている
青キャス子「いやソノ…何と言いますか…」 逆らったら殺される…すべてを話す青キャス子
Aランクの防具がどうしてもほしくて防具特化のPMを求めていた
ガーディアンズに鉄仮面と素顔を使い分け2重登録に成功し
実質2体のPMを所持していた事をうちあけた
青キャス子「という訳でアリマスです…」
411「ソンナ…防具合成なら私でもできるじゃないですかぁああああ(;´д⊂)」
わんわんと泣く411 デスダンサーが2本に増えていた
441「ナルホド…だいたいわかりました マスターが2重登録をしてしまったのは」
「過ぎた事ですから仕方がありません 問題なのはPMを2体所持しているという事でしょう」
「特例がない限りは原則としてPMはガーディアンズに一人1体まで」
411の方を向き 淡々と喋り続ける441
441「ここまで言えばわかるでしょう?あなたが邪魔なのですよ、411さん?」
411「Σ(゜д゜|||)なっ! 私の方が先に登録されているのですよ!」
「廃棄されるのはそっちでしょう!」
たしかに441が生まれたのは411が生まれてからだいぶ後の事だ クスッと微笑む441
441「何か忘れていませんか?マスターはこう申されているんですよ」
「Aランクの防具がほしかった、と あなたの能力では成功率は20%程度でしょう」
「私の能力ならば40%、今ご主人様が求めているのは私の方なんですよ!」
411「そ、そんなこと!私にだってお料理とかミッションのお手伝いとか」
「それに武器の合成なら得意です!」 負けじとくいさがる411
441「では…やはり最終的にマスターに決めてもらうしかないようですね?」
すっかり小さくなった青キャス子の方を見る 「は、はい(つ´∀`)?」
441「二人で並んで立ち 同時に呼びかけるのです 本当のパートナーなら」
「マスターが選んでくれることでしょう」
411「望むところですよっ!私とご主人様の愛は本物なんですから!」
何かを決心し立ち上がる青キャス子 2体のPMが同時に呼びかけた
続く
>>126の続き
411&441「ご主人様ーーー!! マスター(ニコッ)」
マイルームに響く2体の少女の声 ゆっくりと歩き出す青キャス子
まっすぐ、そして力強く 一人の少女を抱きしめた
441「マスター…嬉しい」
青キャス子の腕に抱かれ 目じりに涙を浮かべる441
411「ご、ご主人様…?」
とても信じられないという表情を浮かべ、崩れ落ちる411
そんな… 私はいらない子なの? ご主人様… うぅ ごしゅじんさまぁ…
私は… 私はっ! いつもおそばにいて 投げられもしたけど…
それでもおそばにいたくて… 離れたくなくて… っくぅ…
ご主人様… ご主人様…! ご主人さまぁあああああ( TДT)
…世界が終わる時もこんな気分なのだろうか? 深い悲しみが411を襲う
最後にご主人様を見つめる411 大事に441を抱きしめている
あまりのショックに幻覚でも見えているのだろうか…
青キャス子と441の周りに無数のハートが飛び交っている
411「ってぇえええええええええ!ちょっとまてぇええええええ!!」
青キャス子に近寄りソルアトマイザーを使う 「チッ…」
我にかえる青キャス子 「ム?私は今まで何を…」
411「もー!;;もぉおおおおお!!;; 卑怯ですよっ!」
「魅了とかっ! 私本当に捨てられるかと… ひどいですよ!」
「うぁあああああん!よかったよぉおおお(;´д⊂)」
441「はて、何の事でしょうねぇ…」
バラタチャムンガ、現状441にしか実装されていないフォトンアーツ
撃った相手を魅了状態にし、敵の注意をひきつける効果がある
終始441のペースにはまっている411 しかしこの441、策士である
青キャス子「いったい何が(つ´∀`)… うぉっ!」
ガポッと青キャス子から鉄仮面を外しそれを411に投げつける
441「あなたのご主人様はコレでしょう?それを持ってさっさとお帰りください」
ブツン、411の中で何かがきれた そして思い出す一つの言葉
(ん?あぁ素顔を見られたら見たヤツを殺すか愛さねばならんのダヨ)
続く
411&441「ご主人様ーーー!! マスター(ニコッ)」
マイルームに響く2体の少女の声 ゆっくりと歩き出す青キャス子
まっすぐ、そして力強く 一人の少女を抱きしめた
441「マスター…嬉しい」
青キャス子の腕に抱かれ 目じりに涙を浮かべる441
411「ご、ご主人様…?」
とても信じられないという表情を浮かべ、崩れ落ちる411
そんな… 私はいらない子なの? ご主人様… うぅ ごしゅじんさまぁ…
私は… 私はっ! いつもおそばにいて 投げられもしたけど…
それでもおそばにいたくて… 離れたくなくて… っくぅ…
ご主人様… ご主人様…! ご主人さまぁあああああ( TДT)
…世界が終わる時もこんな気分なのだろうか? 深い悲しみが411を襲う
最後にご主人様を見つめる411 大事に441を抱きしめている
あまりのショックに幻覚でも見えているのだろうか…
青キャス子と441の周りに無数のハートが飛び交っている
411「ってぇえええええええええ!ちょっとまてぇええええええ!!」
青キャス子に近寄りソルアトマイザーを使う 「チッ…」
我にかえる青キャス子 「ム?私は今まで何を…」
411「もー!;;もぉおおおおお!!;; 卑怯ですよっ!」
「魅了とかっ! 私本当に捨てられるかと… ひどいですよ!」
「うぁあああああん!よかったよぉおおお(;´д⊂)」
441「はて、何の事でしょうねぇ…」
バラタチャムンガ、現状441にしか実装されていないフォトンアーツ
撃った相手を魅了状態にし、敵の注意をひきつける効果がある
終始441のペースにはまっている411 しかしこの441、策士である
青キャス子「いったい何が(つ´∀`)… うぉっ!」
ガポッと青キャス子から鉄仮面を外しそれを411に投げつける
441「あなたのご主人様はコレでしょう?それを持ってさっさとお帰りください」
ブツン、411の中で何かがきれた そして思い出す一つの言葉
(ん?あぁ素顔を見られたら見たヤツを殺すか愛さねばならんのダヨ)
続く
うぇw殺されるか愛されるかの二極www
>>129 ネタというか伏線というか…w
>>127の続き
ゴゴゴゴゴゴ… 411から禍々しい波動を感じる
この異質な闘気… 以前どこかで? あ、あれは!
青キャス子「れ、レンヴォルト・マガシ!」
吹き荒れる黒い煙とともに、411の身体からマガシが出ている
411「素顔を見られたら見た奴を殺す、ミタヤツヲコロスゥゥゥ!!」
青キャス子「Σ(゜д゜|||)うおおおーい、あれは冗談だってばよ!」
441「マガシオーラ… まさかあなたも使えるとは思いませんでしたね」
そう言って精神を集中させる 441の目が怪しく光る
まばゆい光が人の形を形成していく
青キャス子「同盟軍177遊撃隊小隊長 フルエン・カーツ大尉!?」
ま、まずい これはマズイ 何とかとめないと… ム、後ろから気配を感じる?
後ろを振り向くと青キャス子の身体からルウ教官が出ていた
青キャス子「Σ(゜д゜|||)えええええええ!何で私からルウ教官がでてんの!?」
3体のキャストのオーラが一斉に腕を広げる
411「キサマラの死へのカウントダウンだぁ!」 シュトルムバスターが転送された
青キャス子「ちょ待、誰かトメテーー!」
441「司令部!SUVウェポン起動を申請する!」 グロームバスターが転送された
青キャス子「おおおおちつけ、話せばわかるって!」
ルウオーラ「本部、SUVウェポン起動申請」 ラファールバスターが転送された
青キャス子「Σ(゜д゜|||)オマエは幻影だろ 自重しろよ!w」
せまいマイルームに3対のSUVウェポンがひしめく
411「終わりだ!!」 ズドズドズドズドドドドド
441「いけー!!」 ゴォオオオオオオ
ルウオーラ「シュート」 ガガガガガガガガガッガ
青キャス子「アッーーーーーー!」
ザザッーーー
突然ですが、緊急のニュースをお送り致します 今日の昼頃
ガーディアンズ宿舎の一室が爆発し大破するという事件がおきました
被害は大きく近隣のマイルームまでもが半壊するという 大惨事となりました
負傷者は今のところ確認されておらず、ガーディアンズ本部では事故とテロの両方
を視野にいれて調査を進めるとのことです 以上、緊急ニュースでした
青キャス子の秘密 完
>>127の続き
ゴゴゴゴゴゴ… 411から禍々しい波動を感じる
この異質な闘気… 以前どこかで? あ、あれは!
青キャス子「れ、レンヴォルト・マガシ!」
吹き荒れる黒い煙とともに、411の身体からマガシが出ている
411「素顔を見られたら見た奴を殺す、ミタヤツヲコロスゥゥゥ!!」
青キャス子「Σ(゜д゜|||)うおおおーい、あれは冗談だってばよ!」
441「マガシオーラ… まさかあなたも使えるとは思いませんでしたね」
そう言って精神を集中させる 441の目が怪しく光る
まばゆい光が人の形を形成していく
青キャス子「同盟軍177遊撃隊小隊長 フルエン・カーツ大尉!?」
ま、まずい これはマズイ 何とかとめないと… ム、後ろから気配を感じる?
後ろを振り向くと青キャス子の身体からルウ教官が出ていた
青キャス子「Σ(゜д゜|||)えええええええ!何で私からルウ教官がでてんの!?」
3体のキャストのオーラが一斉に腕を広げる
411「キサマラの死へのカウントダウンだぁ!」 シュトルムバスターが転送された
青キャス子「ちょ待、誰かトメテーー!」
441「司令部!SUVウェポン起動を申請する!」 グロームバスターが転送された
青キャス子「おおおおちつけ、話せばわかるって!」
ルウオーラ「本部、SUVウェポン起動申請」 ラファールバスターが転送された
青キャス子「Σ(゜д゜|||)オマエは幻影だろ 自重しろよ!w」
せまいマイルームに3対のSUVウェポンがひしめく
411「終わりだ!!」 ズドズドズドズドドドドド
441「いけー!!」 ゴォオオオオオオ
ルウオーラ「シュート」 ガガガガガガガガガッガ
青キャス子「アッーーーーーー!」
ザザッーーー
突然ですが、緊急のニュースをお送り致します 今日の昼頃
ガーディアンズ宿舎の一室が爆発し大破するという事件がおきました
被害は大きく近隣のマイルームまでもが半壊するという 大惨事となりました
負傷者は今のところ確認されておらず、ガーディアンズ本部では事故とテロの両方
を視野にいれて調査を進めるとのことです 以上、緊急ニュースでした
青キャス子の秘密 完
~数日後~
青キャス子「くぅ~(;´д⊂)こりゃ一生どころか末代までタダ働きだナ」
411&441「ごめんなさい… すみません…」
夕日がさしこむ道をしょんぼりと歩く3人
青キャス子「イヤ何、もとは自分がまいた種だ 謝る必要はないよ」
~数時間前~
メンテナンスが終了した青キャス子は本部に呼び出されていた
役員「まったく、前代未聞ですよ… マイルームでSUVウェポンを起動するなんて」
「しかも3つも 近隣がほとんど空き部屋だったからよかったものの…」
青キャス子「も、もうしわけない…」
役員「おまけに2重登録ときたもんだ、今回の件は本部のメンツもあり」
「テロリストの仕業としておきましたが、まぁよく生きてましたね」
青キャス子「3つのSUVウェポンがぶつかり相殺され直撃は何とか回避できたみたいで…」
役員「ほんと、生きててよかったですよ(笑顔)…でこれを見てください」
青キャス子「こ、これは?」 ずらっと並ぶ1と0の数字
役員「マイルーム修理代、治療費、その他もろもろですよ?」 頭を抱え込む青キャス子
「あとは、パートナーマシナリーの事ですが 原則として一人1体までなので」
「どちらかを廃棄してもらう事になります」
青キャス子「なっ!どうにかなりませんか せめてデバイスZEROとか」
役員「一度起きたバグを治すのは大変なんですよ…今回はPMの謎の暴走が原因みたいですし」
「消してしまうのがてっとり早いというのが上の判断です」
青キャス子「そんな…倫理的に、倫理的に話し合おう!PMにそんな事していいと思ってるのか!」
おのれソ〇チ、PMを何だと思ってやがる!
役員「そう言われましても私にはどうすることもできませんよ」
青キャス子「ええい、キサマでは話しにならぬ 総裁と話しをさせろ!」
役員「ちょっ、待ちなさい!警備員ー!」
青キャス子「うおおおお、離しやがれ!」
警備員におさえられながらも 抵抗する青キャス子
総裁「いったい何の騒ぎだね?」
青キャス子「PM2人に囲まれて暮らしてもいいじゃないかああああああああ!」
総裁「倫理的におk」 「話しが早いぜ総裁(つ´∀`)b!」
「では、PM1体を買取ということで」
青キャス子「馬鹿をいうな、2体に決まってるだろう!」
総裁「ふふ、君の守るべきものは幸せ者だな よかろう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こうして青キャス子は多額の借金を抱えつつも、2体のPMと一緒に暮らせるようになった
申し訳なさそうに青キャス子の後ろをついて行く二体のPM
スッと 青キャス子の手のひらが目の前に差し出される
二人の心境を察してか 決してふりかえらない青キャス子
おそるおそる手を重ね合わせる、しっかりと手を繋ぐ とてもあたたかかった
青キャス子「明日から返済の日々だ これからもヨロシク頼むよ」
411&441「了解ですっ! はいっ!」
終わり
青キャス子「くぅ~(;´д⊂)こりゃ一生どころか末代までタダ働きだナ」
411&441「ごめんなさい… すみません…」
夕日がさしこむ道をしょんぼりと歩く3人
青キャス子「イヤ何、もとは自分がまいた種だ 謝る必要はないよ」
~数時間前~
メンテナンスが終了した青キャス子は本部に呼び出されていた
役員「まったく、前代未聞ですよ… マイルームでSUVウェポンを起動するなんて」
「しかも3つも 近隣がほとんど空き部屋だったからよかったものの…」
青キャス子「も、もうしわけない…」
役員「おまけに2重登録ときたもんだ、今回の件は本部のメンツもあり」
「テロリストの仕業としておきましたが、まぁよく生きてましたね」
青キャス子「3つのSUVウェポンがぶつかり相殺され直撃は何とか回避できたみたいで…」
役員「ほんと、生きててよかったですよ(笑顔)…でこれを見てください」
青キャス子「こ、これは?」 ずらっと並ぶ1と0の数字
役員「マイルーム修理代、治療費、その他もろもろですよ?」 頭を抱え込む青キャス子
「あとは、パートナーマシナリーの事ですが 原則として一人1体までなので」
「どちらかを廃棄してもらう事になります」
青キャス子「なっ!どうにかなりませんか せめてデバイスZEROとか」
役員「一度起きたバグを治すのは大変なんですよ…今回はPMの謎の暴走が原因みたいですし」
「消してしまうのがてっとり早いというのが上の判断です」
青キャス子「そんな…倫理的に、倫理的に話し合おう!PMにそんな事していいと思ってるのか!」
おのれソ〇チ、PMを何だと思ってやがる!
役員「そう言われましても私にはどうすることもできませんよ」
青キャス子「ええい、キサマでは話しにならぬ 総裁と話しをさせろ!」
役員「ちょっ、待ちなさい!警備員ー!」
青キャス子「うおおおお、離しやがれ!」
警備員におさえられながらも 抵抗する青キャス子
総裁「いったい何の騒ぎだね?」
青キャス子「PM2人に囲まれて暮らしてもいいじゃないかああああああああ!」
総裁「倫理的におk」 「話しが早いぜ総裁(つ´∀`)b!」
「では、PM1体を買取ということで」
青キャス子「馬鹿をいうな、2体に決まってるだろう!」
総裁「ふふ、君の守るべきものは幸せ者だな よかろう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こうして青キャス子は多額の借金を抱えつつも、2体のPMと一緒に暮らせるようになった
申し訳なさそうに青キャス子の後ろをついて行く二体のPM
スッと 青キャス子の手のひらが目の前に差し出される
二人の心境を察してか 決してふりかえらない青キャス子
おそるおそる手を重ね合わせる、しっかりと手を繋ぐ とてもあたたかかった
青キャス子「明日から返済の日々だ これからもヨロシク頼むよ」
411&441「了解ですっ! はいっ!」
終わり
どんどん長く、ぐだぐだになっていく… 書いてみるとわかるこの難しさ
駄文にお付き合いいただきありがとうございました、
借金やら新たなPMやらいろいろフラグはたちましたが…
オンマ子編ではった伏線も使いきり ネタも9割方使いきりました○| ̄|_
正直ここまでやれるとは思ってませんでした、またネタが浮かんだら
投下してみたいと思います、書いてて楽しかったw
それでは 失礼致しました
駄文にお付き合いいただきありがとうございました、
借金やら新たなPMやらいろいろフラグはたちましたが…
オンマ子編ではった伏線も使いきり ネタも9割方使いきりました○| ̄|_
正直ここまでやれるとは思ってませんでした、またネタが浮かんだら
投下してみたいと思います、書いてて楽しかったw
それでは 失礼致しました
総www裁wwwwwwちょwww
流石総裁だぜ…
割と本気で総裁は話が分かる人だと思っている俺がいる。
割と本気で総裁は話が分かる人だと思っている俺がいる。
>>132
>総裁「倫理的におk」
総裁って話の解る奴だwwwww
とりあえず書き上げお疲れさまって事で>>117のレシピを元に青キャス子を作ってみた
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu2947.jpg
似てなかったらすまぬ
またネタが湧いたら続き書いてほしいもんだw
>総裁「倫理的におk」
総裁って話の解る奴だwwwww
とりあえず書き上げお疲れさまって事で>>117のレシピを元に青キャス子を作ってみた
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu2947.jpg
似てなかったらすまぬ
またネタが湧いたら続き書いてほしいもんだw
朝日が昇り、夕日に成り、日が沈み、夜の帳が下りる。
そんなごくごく当たり前な事、それが一日。
そして今日もまた夜が来る。
「・・・おっと、もうこんな時間か、そろそろ寝ないとなってこら420、勝手に人のベッドを取るな!」
「早い者勝ちだもんね~、なんなら・・・一緒に寝てもいいよ?」
ベッドから半身だけ起こしてポッと顔を赤らめマスターを見る。
まあ男の人にはこういうのが効くってパシ通に書いてあったのをそのまま実践してみただけだけど。
「全く、そう言う余計な知識を何処から拾って来るんだか・・・仕方ない、俺はソファーで寝るか・・・」
「ふふっ、秘密~」
そういってもそもそとソファーに寝そべるマスター、ベッド取っといてなんだけど風邪引かないといいなぁ・・・。
「それじゃマスターおやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
ベッドに入って明かりを消してまぶたを閉じ、そしてうとうととしているうちに眠りについて私は夢を見る。
この夢と言うのが私は大好きだったりする、だから毎晩しっかり眠るし毎日のお昼寝も欠かさない。
夢の内容は日によってまちまち、楽しい夢もあるし怖い夢もある。
そしてその夢に混ざって見る夢とは違うもの、知らないはずなのに知っている懐かしい記憶。
夢と言えばつい最近見た夢も一ついい事を思い出させてくれた。
と言っても別に忘れていたというわけじゃない、ただ覚えていたのに思い出せなかった、それだけ。
以前、それもかなり前になるけど私はこのパートナーマシナリーと言う立場に不満があり、嫌いだった。
―――何故マスターに仕えなければ駄目なのか
何故マスターの命令に従わなければ駄目なのか
何故自分で好きな生き方をしちゃ駄目なのか―――
意外にもその疑問に答えてくれたのは私と同じパートナーマシナリーだった。
その答えを他のみんなに話したところで笑われるくらい当たり前でみんなが生まれながらに知っている、
でも深い意味でその言葉の本質を知ってるのは誰も居ないと思う。
そう、それは至極当然だけど誰の考えにも上らない事
そう、それは生まれながらに教えられているのに誰の記憶にも無い事
あの時彼女が言った言葉はまだ私の耳に鮮明に残っている。
それは―――
ニューデイズ・アガタ諸島緑林地帯。
ここは独自に進化した木々の根が風船のように膨らみそこに土が被さる事で浮き島となった土地。
人の手が殆ど入ってないこの土地は自然がとても綺麗でグラール教がここに聖地を置くのも何となくわかる気がする。
水も綺麗だし何より空気が美味しい、こういう場所で美味しいものでも食べながらゆっくり出来ればきっと気持ちいいんだろなぁ。
けれどもそんな場所で私はのんびりと風景を眺める事もなくただ只管に走っていた。
後方から追いかけてくるのは小型の昆虫型マシナリー、バグが一体。
絡み合った木の根や岩場などの条件の悪い足場を走る私に対してバグは悠々と飛行しながら追いかけてくる。
バグからは常に私を追跡していると言うデータが送られ続ける為このまま逃げ続けるのも得策ではない。
「ったくもう、しつこいなぁ!」
追っ手がバグのみである事を確認すると私は後ろへと振り向きガミサキを取り出す。
突然の転進に驚いたのかバグも臨戦態勢に入ろうとする。
倒すのに手間取っていたら後続が追いついてくる、時間は掛けれない。
私は先手必勝と言わんばかりにバグに斬りかかる、しかし小型で高速なバグは変則的な動きでそれをかわす。
そしてバグは反撃に細い針のような物を打ち出して攻撃をしかけてくる。
細い針はかわしたつもりでも何発か足に命中していた、でもこれくらいなら痛くない。
素早く動き回るバグを相手に更に動きで追い詰め斬りかかるがバグは軽々とそれを回避する。
だが回避したと思った次の瞬間、行動範囲を狭められたバグにシンツキザシが突き刺さる。
フェイントからの飛翔刃連斬。
この一撃でバグは機能を停止、完全に沈黙した。
「ふー・・・思ったよりてこずっちゃったなぁ」
耳を澄まして回りの音を探る、遠くから数人近寄ってくる足音が聞こえる。
のんびりしてる暇はなさそうだ、足に刺さった針を抜き捨てると私は足早にその場を後にした。
あれからどれだけ走ったんだろう、私は疲れから徐々に走る速度を落とし周りをキョロキョロと見渡す。
何処を見ても似たような風景、正直なところ自分が今何処にいるのかすらよくわかってはいなかった。
周囲から音は聞こえない、追っ手はもう居ないようだ。
そろそろ森が暗くなる時間、私は一際大きい木の幹に身体を預けるように腰を下ろした。
すると緊張が解け、全身から一気に力が抜け、そしてそれと同時に足に鈍い痛みが走る。
「ッ・・・!」
足が赤く腫れている、さっきの針が打ち込まれた場所だ。
あれはただの追跡用マシナリーではなかった、どちらかと言えば捕縛、追撃の任を主にするマシナリーだと思う。
さっきから手足が少しピリピリとして力が入りにくい、麻痺効果か何かがあったのかもしれない。
追っ手を撒く為とは言えそんな状態で走り回った影響で麻痺は全身へと広がりかけている。
もうじき暗くなる、暗くなれば身を隠しやすくなるし追っ手が来る事もまず無い。
でももし暗くなりきるまでに誰かに見つかったら・・・まだ気を抜くには早い。
きゅ~・・・空腹のお腹が情けない声を上げる、気は抜けなくても身体は正直だったらしい。
「むー・・・お腹すいたなぁ」
ここ数日あまりご飯を食べれていない、
手持ちの食料はモノメイトとお菓子が少し、それと木の実を取って食べるくらい。
部屋に戻ればご飯はいくらでも食べられる、でも私には戻る部屋が無い。
私にはマスターとなる人物が居なかった、いや、少し前までは居たと言うのが正しいのかもしれない。
ここは独自に進化した木々の根が風船のように膨らみそこに土が被さる事で浮き島となった土地。
人の手が殆ど入ってないこの土地は自然がとても綺麗でグラール教がここに聖地を置くのも何となくわかる気がする。
水も綺麗だし何より空気が美味しい、こういう場所で美味しいものでも食べながらゆっくり出来ればきっと気持ちいいんだろなぁ。
けれどもそんな場所で私はのんびりと風景を眺める事もなくただ只管に走っていた。
後方から追いかけてくるのは小型の昆虫型マシナリー、バグが一体。
絡み合った木の根や岩場などの条件の悪い足場を走る私に対してバグは悠々と飛行しながら追いかけてくる。
バグからは常に私を追跡していると言うデータが送られ続ける為このまま逃げ続けるのも得策ではない。
「ったくもう、しつこいなぁ!」
追っ手がバグのみである事を確認すると私は後ろへと振り向きガミサキを取り出す。
突然の転進に驚いたのかバグも臨戦態勢に入ろうとする。
倒すのに手間取っていたら後続が追いついてくる、時間は掛けれない。
私は先手必勝と言わんばかりにバグに斬りかかる、しかし小型で高速なバグは変則的な動きでそれをかわす。
そしてバグは反撃に細い針のような物を打ち出して攻撃をしかけてくる。
細い針はかわしたつもりでも何発か足に命中していた、でもこれくらいなら痛くない。
素早く動き回るバグを相手に更に動きで追い詰め斬りかかるがバグは軽々とそれを回避する。
だが回避したと思った次の瞬間、行動範囲を狭められたバグにシンツキザシが突き刺さる。
フェイントからの飛翔刃連斬。
この一撃でバグは機能を停止、完全に沈黙した。
「ふー・・・思ったよりてこずっちゃったなぁ」
耳を澄まして回りの音を探る、遠くから数人近寄ってくる足音が聞こえる。
のんびりしてる暇はなさそうだ、足に刺さった針を抜き捨てると私は足早にその場を後にした。
あれからどれだけ走ったんだろう、私は疲れから徐々に走る速度を落とし周りをキョロキョロと見渡す。
何処を見ても似たような風景、正直なところ自分が今何処にいるのかすらよくわかってはいなかった。
周囲から音は聞こえない、追っ手はもう居ないようだ。
そろそろ森が暗くなる時間、私は一際大きい木の幹に身体を預けるように腰を下ろした。
すると緊張が解け、全身から一気に力が抜け、そしてそれと同時に足に鈍い痛みが走る。
「ッ・・・!」
足が赤く腫れている、さっきの針が打ち込まれた場所だ。
あれはただの追跡用マシナリーではなかった、どちらかと言えば捕縛、追撃の任を主にするマシナリーだと思う。
さっきから手足が少しピリピリとして力が入りにくい、麻痺効果か何かがあったのかもしれない。
追っ手を撒く為とは言えそんな状態で走り回った影響で麻痺は全身へと広がりかけている。
もうじき暗くなる、暗くなれば身を隠しやすくなるし追っ手が来る事もまず無い。
でももし暗くなりきるまでに誰かに見つかったら・・・まだ気を抜くには早い。
きゅ~・・・空腹のお腹が情けない声を上げる、気は抜けなくても身体は正直だったらしい。
「むー・・・お腹すいたなぁ」
ここ数日あまりご飯を食べれていない、
手持ちの食料はモノメイトとお菓子が少し、それと木の実を取って食べるくらい。
部屋に戻ればご飯はいくらでも食べられる、でも私には戻る部屋が無い。
私にはマスターとなる人物が居なかった、いや、少し前までは居たと言うのが正しいのかもしれない。
私が今の姿、GH-420へと進化したばかりの頃、マスターは喜んで私をミッションへと連れて行ってくれた。
怪我をする事もあったけど戦闘が好きだった私にとっては凄く充実してて楽しかった。
敵を倒すたびにマスターは褒めてくれたし自分でもかなり活躍できていたと思う。
けれども新しいミッションが開放されるにつれてマスターは私が付いてこれないと判断し、次第に連れて行ってもらえなくなった。
元々ジッとしているよりも動き回っている方が好きだった私には部屋でジッとしていると言うのは退屈でしかなく、
事あるごとにマスターの目を盗んではよく一人でミッションへと向かうようになっていた。
その影響もあってか自慢の身軽な体を生かした戦闘は自分でも驚くほど成果を上げ、気が付けばちょっとした敵くらいなら一人で難なく倒せるまで上達していた。
もちろん勝手に部屋を抜け出した事で幾度となく怒られた事もあった、それでも懲りずに一人ミッションへと足を運びその度に口論になった。
・・・その頃からだと思う、私がパートナーマシナリーと言う立場に疑問を抱き始めたのは。
何度目の口論の後かは覚えてないけどマスターはGRMに直接連絡を取り、私はすぐに故障の検査を受ける事になった。
普通、パートナーマシナリーは主人の命令に従うように出来ている、だから反発する私は異常だ、と。
検査の結果はすぐに出た。
――異常が見つかった為交換修理
GRMが言うには製造段階でプログラムに異常が発生、その結果私の人格構成に予期せぬ不具合が出た、との事だった。
自分の事は自分が一番よくわかっているし念のためにチェックもした、それも一度や二度じゃない。
でもその事をいくらマスターやGRMの職員に話しても聞いては貰えなかった。
それどころかみんな口をそろえてこう言うのだ。
――おまえは普通じゃない。
そんなことない、私は至って普通だ、
ちゃんと運動もしてたし夜だってちゃんと寝てた。
ご飯だってちゃんと食べてたし好き嫌いもしてなかった。
仮にもしそうだとして何故普通じゃなきゃダメなのか・・・。
その問いに答えてくれる人は・・・もう誰も居なかった。
明日にはGRMが私を回収にやってくる。
マスターが事故や引退などで居なくなってしまったPMは初期化され他のガーディアンズに再配布される。
では、不具合が出て回収される場合はどうなるんだろう。
私もまた初期化されて新たなマスターの元へ移されるのだろうか。
それとも欠陥だからと破棄されてしまうのだろうか・・・。
破棄されれば私と言う存在が終わってしまう、それは人で言う死と同じ。
・・・では新しいマスターの元で生まれ変わるとすればどうか。
新しいマスターは私をちゃんとミッションに連れて行ってくれるだろうか?
私が何かしても怒らずにいてくれるだろうか?
私の意見をちゃんと聞いてくれるだろうか・・・。
・・・PM-ZEROで生まれ変わった私は私ではない別の私になると思う。
即ち今の私は消える、私は私によって殺される・・・。
明日の夜には私が私のままで居られる保証もない。
考えたくも無いような事ばかりが浮かんでは恐怖に変わり、いつしかいっぱいになった私を一つの衝動へと駆り立てた。
「・・・逃げなきゃ」
ここから、マスターから、GRMから逃げる。
何処へ、とか、どうやって、とか、を考えてる暇も無かった。
私は思うがままに部屋を飛び出しスペースポートからすぐに出るシャトルを選んで飛び乗った。
シャトルの目的地は惑星ニューデイズ。
私が逃げたという事はすぐにGRMに伝わったらしく、ニューデイズに着いてすぐに追っ手はかかった。
私の居場所が解っているGRMの回収部隊から逃げるように私は街から離れ、緑林地帯の奥の奥へと身を潜めるしかなかった。
けれども今になって思えば私がこの惑星に来たのもある種の運命だったのかもしれない。
怪我をする事もあったけど戦闘が好きだった私にとっては凄く充実してて楽しかった。
敵を倒すたびにマスターは褒めてくれたし自分でもかなり活躍できていたと思う。
けれども新しいミッションが開放されるにつれてマスターは私が付いてこれないと判断し、次第に連れて行ってもらえなくなった。
元々ジッとしているよりも動き回っている方が好きだった私には部屋でジッとしていると言うのは退屈でしかなく、
事あるごとにマスターの目を盗んではよく一人でミッションへと向かうようになっていた。
その影響もあってか自慢の身軽な体を生かした戦闘は自分でも驚くほど成果を上げ、気が付けばちょっとした敵くらいなら一人で難なく倒せるまで上達していた。
もちろん勝手に部屋を抜け出した事で幾度となく怒られた事もあった、それでも懲りずに一人ミッションへと足を運びその度に口論になった。
・・・その頃からだと思う、私がパートナーマシナリーと言う立場に疑問を抱き始めたのは。
何度目の口論の後かは覚えてないけどマスターはGRMに直接連絡を取り、私はすぐに故障の検査を受ける事になった。
普通、パートナーマシナリーは主人の命令に従うように出来ている、だから反発する私は異常だ、と。
検査の結果はすぐに出た。
――異常が見つかった為交換修理
GRMが言うには製造段階でプログラムに異常が発生、その結果私の人格構成に予期せぬ不具合が出た、との事だった。
自分の事は自分が一番よくわかっているし念のためにチェックもした、それも一度や二度じゃない。
でもその事をいくらマスターやGRMの職員に話しても聞いては貰えなかった。
それどころかみんな口をそろえてこう言うのだ。
――おまえは普通じゃない。
そんなことない、私は至って普通だ、
ちゃんと運動もしてたし夜だってちゃんと寝てた。
ご飯だってちゃんと食べてたし好き嫌いもしてなかった。
仮にもしそうだとして何故普通じゃなきゃダメなのか・・・。
その問いに答えてくれる人は・・・もう誰も居なかった。
明日にはGRMが私を回収にやってくる。
マスターが事故や引退などで居なくなってしまったPMは初期化され他のガーディアンズに再配布される。
では、不具合が出て回収される場合はどうなるんだろう。
私もまた初期化されて新たなマスターの元へ移されるのだろうか。
それとも欠陥だからと破棄されてしまうのだろうか・・・。
破棄されれば私と言う存在が終わってしまう、それは人で言う死と同じ。
・・・では新しいマスターの元で生まれ変わるとすればどうか。
新しいマスターは私をちゃんとミッションに連れて行ってくれるだろうか?
私が何かしても怒らずにいてくれるだろうか?
私の意見をちゃんと聞いてくれるだろうか・・・。
・・・PM-ZEROで生まれ変わった私は私ではない別の私になると思う。
即ち今の私は消える、私は私によって殺される・・・。
明日の夜には私が私のままで居られる保証もない。
考えたくも無いような事ばかりが浮かんでは恐怖に変わり、いつしかいっぱいになった私を一つの衝動へと駆り立てた。
「・・・逃げなきゃ」
ここから、マスターから、GRMから逃げる。
何処へ、とか、どうやって、とか、を考えてる暇も無かった。
私は思うがままに部屋を飛び出しスペースポートからすぐに出るシャトルを選んで飛び乗った。
シャトルの目的地は惑星ニューデイズ。
私が逃げたという事はすぐにGRMに伝わったらしく、ニューデイズに着いてすぐに追っ手はかかった。
私の居場所が解っているGRMの回収部隊から逃げるように私は街から離れ、緑林地帯の奥の奥へと身を潜めるしかなかった。
けれども今になって思えば私がこの惑星に来たのもある種の運命だったのかもしれない。
物思いに耽っていると気が付いた頃には日はもう赤みがかかり明りなどない森は早くも夜になろうとしていた。
そろそろ完全に日が沈む、回収部隊は私の位置を掴んでいると言っても大まかな位置しか判別できない、
その為人手やマシナリーを使って捜索を進めているがそれが出来るのも昼の間だけ、夜になれば殆ど出会うことは無い。
それにしかしここはグラール教の聖地が近いという事もあり、GRMも大規模な捜索は出来ないんだと思う、
その為遭遇頻度はそこまで高くは無い、不意に見つかったとしてもここは小柄な私には都合が良く、相手が少数なら逃げるのは比較的容易だった。
「少し・・・やすもっかな」
でも空腹に疲労に孤独感、そして身体の痺れ、それらから逃げるには眠るのが一番だった。
木の窪みに身を埋め、ガミサキを懐に抱きながらゆっくりと目を瞑る。
と言っても目を瞑ったとしてもここ数日深く眠れた例は無い、でもこうしているだけでも気を落ち着かせることは出来る。
ガミサキをギュッと抱きながらゆっくりと、少しずつ意識を落としていった。
――日はもう沈みきっていた。
シリアスな長編が書きたくなったので出来上がってる部分を少し投下します
420にシリアスな雰囲気は似合わないと思うけれどもこういうシナリオを書いてみたかった・・・w
シナリオ背景は420の過去で、まだビス男の元でぐーたらしてない頃なので性格も多少まじめな感じ
(ぐーたらしてたり甘えたりしてるのはビス男の影響)
続きは出来上がったらまた投下します、遅いと思うけど・・・w
420にシリアスな雰囲気は似合わないと思うけれどもこういうシナリオを書いてみたかった・・・w
シナリオ背景は420の過去で、まだビス男の元でぐーたらしてない頃なので性格も多少まじめな感じ
(ぐーたらしてたり甘えたりしてるのはビス男の影響)
続きは出来上がったらまた投下します、遅いと思うけど・・・w
最近は、世間を賑わせる様な大きな事件もなくなり、平和そのものだった。
飯店に来る人々には笑顔が戻っており、そのPM達もまた笑顔だった。
バレンタインに起きた居住区切り離し騒動以来、実しやかに騒がれた噂。
曰く、「あれはPMによって引き起こされた」とか…
曰く、「ワンオブサウザンドという謎のPMだった」とか…
そんな噂も薄れ、ゴシップになり始めたある日。
静かに、けれど確実に…不穏な事件は僕達の飯店にも見え始めていた。
ある日の昼下がり。例の如く、人もまばらになり始めた昼食時間過ぎ。
今日も注文がひと段落した為、ヒュマ助はフロアの常連さんと他愛も無い会話を楽しんでいた。
「はい、コレはお店からのサービスですよ?」
「さすが小太り店主!どっかのオッサンと違って気が利くな!」
「どっかの大食らいのせいで、俺の財布は虫の息なんだがな」
あの騒ぎがあった頃から、この二人は何かとお店に来てくれるようになっていた。
今ではお得意様であり、440もこの店の良心的価格と量にご満足な様子だ。
「おっさんの安月給は知っている。だからこの店なんだろう」
「まぁな。此処は他より大分安いし旨いし、大盛りなんかもサービスだからな」
「あはは。まぁ、美味しいと言ってくれる…それだけで僕は満足ですから」
「聞いたか、おっさん?おっさんの数倍解る男だぞ、小太りは。クッキーもくれたし」
そういって、美味しそうな匂いのするクッキーの包みを大事そうに抱える440。
「あんまりコイツに餌付けしないでいいぞ?すぐ調子にのるからな」
「いえいえ。これは一種の趣味みたいなものですので…構いませんよ」
笑顔で答える青年店主に、中年ヒュマもフ…っと苦笑する。
アレだけの事件の後の平穏だ。彼も、そしてあの時の当事者たちも…
きっと今は、安らぎを平穏な生活の中に取り戻しつつあるだろう。
飯店に来る人々には笑顔が戻っており、そのPM達もまた笑顔だった。
バレンタインに起きた居住区切り離し騒動以来、実しやかに騒がれた噂。
曰く、「あれはPMによって引き起こされた」とか…
曰く、「ワンオブサウザンドという謎のPMだった」とか…
そんな噂も薄れ、ゴシップになり始めたある日。
静かに、けれど確実に…不穏な事件は僕達の飯店にも見え始めていた。
ある日の昼下がり。例の如く、人もまばらになり始めた昼食時間過ぎ。
今日も注文がひと段落した為、ヒュマ助はフロアの常連さんと他愛も無い会話を楽しんでいた。
「はい、コレはお店からのサービスですよ?」
「さすが小太り店主!どっかのオッサンと違って気が利くな!」
「どっかの大食らいのせいで、俺の財布は虫の息なんだがな」
あの騒ぎがあった頃から、この二人は何かとお店に来てくれるようになっていた。
今ではお得意様であり、440もこの店の良心的価格と量にご満足な様子だ。
「おっさんの安月給は知っている。だからこの店なんだろう」
「まぁな。此処は他より大分安いし旨いし、大盛りなんかもサービスだからな」
「あはは。まぁ、美味しいと言ってくれる…それだけで僕は満足ですから」
「聞いたか、おっさん?おっさんの数倍解る男だぞ、小太りは。クッキーもくれたし」
そういって、美味しそうな匂いのするクッキーの包みを大事そうに抱える440。
「あんまりコイツに餌付けしないでいいぞ?すぐ調子にのるからな」
「いえいえ。これは一種の趣味みたいなものですので…構いませんよ」
笑顔で答える青年店主に、中年ヒュマもフ…っと苦笑する。
アレだけの事件の後の平穏だ。彼も、そしてあの時の当事者たちも…
きっと今は、安らぎを平穏な生活の中に取り戻しつつあるだろう。
そんな中、一部の常連客が会話しているのが、中年ヒュマ達のテーブルにも届いた。
「…本当か?怖いねぇ」
「あぁ、何でもGRM関係者やキャストばっかりだっていうしな」
「怖いねぇ…。夜になったら『蜘蛛』に注意しないとな」
何か、冗談半分と言うような感じで雑談している一団。見ればガーディアンズだろうか?
「蜘蛛…?」
「あぁ、アンタも夜は気をつけると良い」
中年ヒュマがタバコをつけようとしながら呟く。目ざとく、440がタバコを奪い取る。
「此処最近になってなんだが…GRM関係者やキャストが連続で襲撃されていてな」
「襲撃、ですか」
「正しくは殺害に含まれるんだが…キャストは破壊という扱いだからな」
「その破壊されたキャストや怪我したGRM関係者が口々にいうんだ。『蜘蛛』って」
クッキーをはぐはぐと食べながら、二人の会話に割ってはいる440。
「なんでも、急に襲撃されたと思えば目の前に蜘蛛みたいな腕の殺人鬼が居たんだとよ」
「蜘蛛みたいな…って、足が8本あるとか…ですか?」
あはは…と笑いながら答えるヒュマ助。それに苦笑で応じながら頷く中年ヒュマ。
「それが、そうらしい。足2本に腕が6本。計8本の腕でズタズタにされたそうだ」
「…冗談じゃ、すみませんね…それ」
ヒュマ助の顔も、普段見ない様な真面目な顔になる。440も唖然とそれを見つめていた。
「まぁ、何はともあれ…警備部でもソイツを捕まえようと厳重に警備を強化した」
「小太りも気をつけろよ?美味しい飯が食べれなくなるのは困るからな」
すぐにまた平和になるさ。そう告げると、二人は飯店を後にしていった
「…本当か?怖いねぇ」
「あぁ、何でもGRM関係者やキャストばっかりだっていうしな」
「怖いねぇ…。夜になったら『蜘蛛』に注意しないとな」
何か、冗談半分と言うような感じで雑談している一団。見ればガーディアンズだろうか?
「蜘蛛…?」
「あぁ、アンタも夜は気をつけると良い」
中年ヒュマがタバコをつけようとしながら呟く。目ざとく、440がタバコを奪い取る。
「此処最近になってなんだが…GRM関係者やキャストが連続で襲撃されていてな」
「襲撃、ですか」
「正しくは殺害に含まれるんだが…キャストは破壊という扱いだからな」
「その破壊されたキャストや怪我したGRM関係者が口々にいうんだ。『蜘蛛』って」
クッキーをはぐはぐと食べながら、二人の会話に割ってはいる440。
「なんでも、急に襲撃されたと思えば目の前に蜘蛛みたいな腕の殺人鬼が居たんだとよ」
「蜘蛛みたいな…って、足が8本あるとか…ですか?」
あはは…と笑いながら答えるヒュマ助。それに苦笑で応じながら頷く中年ヒュマ。
「それが、そうらしい。足2本に腕が6本。計8本の腕でズタズタにされたそうだ」
「…冗談じゃ、すみませんね…それ」
ヒュマ助の顔も、普段見ない様な真面目な顔になる。440も唖然とそれを見つめていた。
「まぁ、何はともあれ…警備部でもソイツを捕まえようと厳重に警備を強化した」
「小太りも気をつけろよ?美味しい飯が食べれなくなるのは困るからな」
すぐにまた平和になるさ。そう告げると、二人は飯店を後にしていった
物騒な話題に、多少顔をしかめつつも、営業スマイルに戻してヒュマ助は歩き出す。
黙々と食事をするPMと、紅茶を飲んでたそがれている主人のいるテーブル。
それは、数週間前から訪れ始めた新しい常連の指定席だった。
「いらっしゃいませ。今日もご注文有難う御座います」
「あ、ヒュマ助君…。うん、今日もお邪魔しています」
「………、…(まくまく…」
席に近づき挨拶をすると、主人であるヒューマンの女性…マコは笑顔で手を振った。
そのPMである430…らしきPMは、無愛想。振り返りもせず食事を続けている。
「これをどうぞ。飯店からのPM様へのサービスです」
手にしていたクッキーの包みを43Xへ差し出す。43Xがチラっとだけ振り返る。
少しだけ無愛想なまま逡巡した後、シュパっとヒュマ助の腕から包みをひったくる43X。
「もぅ…43X。有難うでしょう?」
「………、……(プィ」
主人に注意されても、そっぽをむいて続きを食べ始める43X。
それを見つめて、お互い顔を見合わせて苦笑するヒュマ助とマコ。
「ごめんなさい。この子、天邪鬼だから…」
「いいんですよ、マコさん。それより、43Xちゃんに嫌われてないか不安でした」
「それは…無いわね」
そういって、食事中の43Xの頭をナデナデするマコ。
ヒュマ助の手を取ると、そっと43Xの頭へと導き、撫でるように促す。
「………、…(チラ」
手を置かれた瞬間、ジーっと無愛想なまま睨まれた。しかし…
「………(まくまく…」
それ以上何もせず、撫でても嫌がろうとしないでまた食事を続けている。
一瞬だけだが、撫で始めた瞬間…気持ち良いのか目を細めたのを見逃さなかった。
黙々と食事をするPMと、紅茶を飲んでたそがれている主人のいるテーブル。
それは、数週間前から訪れ始めた新しい常連の指定席だった。
「いらっしゃいませ。今日もご注文有難う御座います」
「あ、ヒュマ助君…。うん、今日もお邪魔しています」
「………、…(まくまく…」
席に近づき挨拶をすると、主人であるヒューマンの女性…マコは笑顔で手を振った。
そのPMである430…らしきPMは、無愛想。振り返りもせず食事を続けている。
「これをどうぞ。飯店からのPM様へのサービスです」
手にしていたクッキーの包みを43Xへ差し出す。43Xがチラっとだけ振り返る。
少しだけ無愛想なまま逡巡した後、シュパっとヒュマ助の腕から包みをひったくる43X。
「もぅ…43X。有難うでしょう?」
「………、……(プィ」
主人に注意されても、そっぽをむいて続きを食べ始める43X。
それを見つめて、お互い顔を見合わせて苦笑するヒュマ助とマコ。
「ごめんなさい。この子、天邪鬼だから…」
「いいんですよ、マコさん。それより、43Xちゃんに嫌われてないか不安でした」
「それは…無いわね」
そういって、食事中の43Xの頭をナデナデするマコ。
ヒュマ助の手を取ると、そっと43Xの頭へと導き、撫でるように促す。
「………、…(チラ」
手を置かれた瞬間、ジーっと無愛想なまま睨まれた。しかし…
「………(まくまく…」
それ以上何もせず、撫でても嫌がろうとしないでまた食事を続けている。
一瞬だけだが、撫で始めた瞬間…気持ち良いのか目を細めたのを見逃さなかった。
「ね?手を出しても払いのけられないじゃない。しかも食事中に」
「そうですねぇ…」
「撫でられるのだけでも怒るのに、食事中でも気を許すなんて…この子には珍しいわよ?」
「そ、そうなんですか?」
「えぇ。ヒュマ助君、大分この子に気に入られた見たいね。ふふふ」
黙々と二人の事はお構いなしといった様子で食事を続ける43X。
思えば、最初の頃は物凄くこの子に嫌われていた様な気がする…
料理を運んできて、ギロっと睨まれたり…
肩に付いた糸くずを取ってあげただけで、ベチっと叩かれたり…
お菓子をあげても、プイっとそっぽを向かれたり…
「長かったなぁ…。それこそ、43Xちゃんに嫌われてなくて本当に良かったよ…」
「そうね。私に何かあっても…君にこの子を任せれるわね」
ふいに、そう呟いたマコを見返して、怪訝な顔になるヒュマ助。
「何かあったら…って」
「んと、ほら…今巷で騒がれてる殺傷事件があるじゃない」
「あぁ、ありましたね。『蜘蛛』がどうたら…」
「もし、私がそれで怪我とかしても、君ならこの子の面倒見てくれそうだし」
そういって、宜しくね…と笑いかけるマコ。
何故かその笑顔が、少しだけ不思議に感じたヒュマ助。
「僕の店は託児所じゃないですよ…?マコさん」
「それもそうね…。ちょっと軽率だったかな」
「いえ…。でも、もしそうなら僕は43Xちゃんを責任持ってお預かりします」
「本当?…なら、安心だねw」
先ほどとは違う、暖かな笑顔を見せたマコに、ヒュマ助は少しだけ安堵する。
先ほどの悲しげな笑顔が何なのか、それは聞くのがはばかられる思いだったが…。
「そうですねぇ…」
「撫でられるのだけでも怒るのに、食事中でも気を許すなんて…この子には珍しいわよ?」
「そ、そうなんですか?」
「えぇ。ヒュマ助君、大分この子に気に入られた見たいね。ふふふ」
黙々と二人の事はお構いなしといった様子で食事を続ける43X。
思えば、最初の頃は物凄くこの子に嫌われていた様な気がする…
料理を運んできて、ギロっと睨まれたり…
肩に付いた糸くずを取ってあげただけで、ベチっと叩かれたり…
お菓子をあげても、プイっとそっぽを向かれたり…
「長かったなぁ…。それこそ、43Xちゃんに嫌われてなくて本当に良かったよ…」
「そうね。私に何かあっても…君にこの子を任せれるわね」
ふいに、そう呟いたマコを見返して、怪訝な顔になるヒュマ助。
「何かあったら…って」
「んと、ほら…今巷で騒がれてる殺傷事件があるじゃない」
「あぁ、ありましたね。『蜘蛛』がどうたら…」
「もし、私がそれで怪我とかしても、君ならこの子の面倒見てくれそうだし」
そういって、宜しくね…と笑いかけるマコ。
何故かその笑顔が、少しだけ不思議に感じたヒュマ助。
「僕の店は託児所じゃないですよ…?マコさん」
「それもそうね…。ちょっと軽率だったかな」
「いえ…。でも、もしそうなら僕は43Xちゃんを責任持ってお預かりします」
「本当?…なら、安心だねw」
先ほどとは違う、暖かな笑顔を見せたマコに、ヒュマ助は少しだけ安堵する。
先ほどの悲しげな笑顔が何なのか、それは聞くのがはばかられる思いだったが…。
―その夜。
人々が眠りにつき、静寂に包まれているガーディアンズコロニー。
その通路。人気の無い裏路地の様な場所で、動く影が二つ。
「はぁ…はぁ…はぁ……っ、くそっ…」
「…………、……(カツ…カツ…」
無言で迫り来る影に、少しずつ後ずさる影。
後ずさる影は、GRM製のキャストであり、本社にも関係がある男だった。
少しずつ、影は歩みを速め、後ずさる男と距離をつめていく。
「貴様…何が目的だ!何故キャストを…GRMを敵にする!」
影は答えない。歩みは止まらず、既に男を大きく映し出された自身の影で捉えていた。
「…っ!うぉぉぉぉぉ!」
男が武器を取り出す。身の丈ほどもあるカリバーンを担ぐと、一気に影へと走る。
距離をつめ、速度と全体重の乗った一撃を、その影へと振り下ろす。
影が気が付いたように男を見つめる。
「くたばれ!化け物ぉぉぉぉ!」
振り下ろされた重い一撃に、通路の床が弾け、大きなひび割れを生む。
コロニーへ響く轟音。間違いなく、彼は軍に所属していてもエースだった。
しかし、振り下ろされた場所に影は無く、男を捉えた影は消えていない。
「くそっ…何処だ!何処に…っ!?」
男が上を見上げると、そこに、影があった。
影は腕を広げ、壁からはワイヤーが影を支えている。そう、影には腕が6本あった。
人々が眠りにつき、静寂に包まれているガーディアンズコロニー。
その通路。人気の無い裏路地の様な場所で、動く影が二つ。
「はぁ…はぁ…はぁ……っ、くそっ…」
「…………、……(カツ…カツ…」
無言で迫り来る影に、少しずつ後ずさる影。
後ずさる影は、GRM製のキャストであり、本社にも関係がある男だった。
少しずつ、影は歩みを速め、後ずさる男と距離をつめていく。
「貴様…何が目的だ!何故キャストを…GRMを敵にする!」
影は答えない。歩みは止まらず、既に男を大きく映し出された自身の影で捉えていた。
「…っ!うぉぉぉぉぉ!」
男が武器を取り出す。身の丈ほどもあるカリバーンを担ぐと、一気に影へと走る。
距離をつめ、速度と全体重の乗った一撃を、その影へと振り下ろす。
影が気が付いたように男を見つめる。
「くたばれ!化け物ぉぉぉぉ!」
振り下ろされた重い一撃に、通路の床が弾け、大きなひび割れを生む。
コロニーへ響く轟音。間違いなく、彼は軍に所属していてもエースだった。
しかし、振り下ろされた場所に影は無く、男を捉えた影は消えていない。
「くそっ…何処だ!何処に…っ!?」
男が上を見上げると、そこに、影があった。
影は腕を広げ、壁からはワイヤーが影を支えている。そう、影には腕が6本あった。
広がった『蜘蛛』が、男を捕らえていた。影がニタリと笑った気がした。
男が愕然とする。広げた腕が、男に向けて構えられる。
ワイヤーが放たれる。すんでで男はそれを回避し、カリバーンを構えなおす。
影は地面に降りることなく、宙を蹴って男を目指す。
違う、宙にはまるで蜘蛛の糸の如く、ワイヤーが張り巡らされている。
それを蹴って、まるで蜘蛛が糸を渡るように男へと飛び込んでくる。
「はぁっ!」
振りかぶるカリバーンが空を切る。蜘蛛を捕らえることなく、虚しく空間を凪ぐ。
早い。男より、エネミーより、それこそ…都市伝説のワンオブサウザンドの様に…
―ザグッ…
「ぐっ…」
見れば、男の足に一本のアンカー、そして、ワイヤーが刺さっている。
それを矢次に、次々とアンカーが四方から打たれ、男の身体を貫く。
「ぬっ…ぐぁ…!!」
前身くまなくアンカーとワイヤーで囲まれ、まるで蜘蛛に絡めたられた獲物の様。
その男の前に、蜘蛛はゆらりと着地する。
長い髪。それに覆われた背中より伸びる、長い4本の腕。
本来の腕には、アンカーを打ち出したであろう片手弓が握られている。
ツカツカと…無表情にそれは歩み寄り、背にした腕を大きく広げる。
「や、やめろ…っ」
そして…
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
鈍い金属がひしゃげる音。機械が壊れ、千切れる音。断末魔。
通路に大きく腕を広げ、獲物を捕食する蜘蛛の影は映し出され、踊る。
数分後。蜘蛛の影が消えた通路。
そこには、悲惨な末路を迎えた男だったモノと、ちぎれたワイヤーだけが残っていた。
男が愕然とする。広げた腕が、男に向けて構えられる。
ワイヤーが放たれる。すんでで男はそれを回避し、カリバーンを構えなおす。
影は地面に降りることなく、宙を蹴って男を目指す。
違う、宙にはまるで蜘蛛の糸の如く、ワイヤーが張り巡らされている。
それを蹴って、まるで蜘蛛が糸を渡るように男へと飛び込んでくる。
「はぁっ!」
振りかぶるカリバーンが空を切る。蜘蛛を捕らえることなく、虚しく空間を凪ぐ。
早い。男より、エネミーより、それこそ…都市伝説のワンオブサウザンドの様に…
―ザグッ…
「ぐっ…」
見れば、男の足に一本のアンカー、そして、ワイヤーが刺さっている。
それを矢次に、次々とアンカーが四方から打たれ、男の身体を貫く。
「ぬっ…ぐぁ…!!」
前身くまなくアンカーとワイヤーで囲まれ、まるで蜘蛛に絡めたられた獲物の様。
その男の前に、蜘蛛はゆらりと着地する。
長い髪。それに覆われた背中より伸びる、長い4本の腕。
本来の腕には、アンカーを打ち出したであろう片手弓が握られている。
ツカツカと…無表情にそれは歩み寄り、背にした腕を大きく広げる。
「や、やめろ…っ」
そして…
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
鈍い金属がひしゃげる音。機械が壊れ、千切れる音。断末魔。
通路に大きく腕を広げ、獲物を捕食する蜘蛛の影は映し出され、踊る。
数分後。蜘蛛の影が消えた通路。
そこには、悲惨な末路を迎えた男だったモノと、ちぎれたワイヤーだけが残っていた。
翌日、発見された男の悲惨な状態に、調査にきた警備部も息を呑んだ。
「間違いない…例の蜘蛛野郎の仕業だな」
中年ヒュマがそっと、バラバラにされ回収されていくキャストを見る。
以前にもあったそのダメージの受け方に、同一犯である事を確信する中年ヒュマ。
現場には野次馬がこぞっており、それを止めようと警備部の新人バリケードが立つ。
その足元をぬって、場違いな程小さな背丈の影が中年ヒュマへ駆け寄る。
「残されてたワイヤーの鑑定結果でたぞ!やっぱり他の時と同じヤツだった」
「なるほど。奴さんがこのワイヤーでどうするのかは知らないが…」
「かなり危険なヤツだろうな。それも、かなり強い…」
破壊されたキャストのデータを見つめながら、440が口を挟んだ。
「こいつは…久方ぶりのでかい山になりそうだな」
「おっさん、無理はするなよ…?」
「こんな胸糞が悪い事件だ。解決しなきゃ安心して眠れやしねぇだろ?」
呟いて、立ち上がる。現場も粗方調査は終了したようで、撤収作業に入っている。
中年ヒュマはタバコをくわえライターを探す。すかさず、440がタバコと取り上げる。
グシゃっと指でつぶして、ゴミ箱へ投げ捨てる440。それを横目で見る中年ヒュマ。
「なぁ、なんで俺がタバコ吸おうとするとそうやって邪魔するんだ?」
「あの小太りも言っていたぞ、おっさん。イライラにタバコは良くないと」
「あのなぁ…一本や二本吸った程度で直ぐにどうなるってもんでも…」
「い、イライラには甘いものだ!」
そう大声でいうと、中年ヒュマの腕を掴んで歩き出す440。
「小太りも、それが良いといっていた。私も…甘いものは好きだ」
「…やれやれ。ま、あの店主の兄ちゃんがいうなら…仕方ないか」
苦笑しながら、二人は飯店を目指して現場を後にした。
「間違いない…例の蜘蛛野郎の仕業だな」
中年ヒュマがそっと、バラバラにされ回収されていくキャストを見る。
以前にもあったそのダメージの受け方に、同一犯である事を確信する中年ヒュマ。
現場には野次馬がこぞっており、それを止めようと警備部の新人バリケードが立つ。
その足元をぬって、場違いな程小さな背丈の影が中年ヒュマへ駆け寄る。
「残されてたワイヤーの鑑定結果でたぞ!やっぱり他の時と同じヤツだった」
「なるほど。奴さんがこのワイヤーでどうするのかは知らないが…」
「かなり危険なヤツだろうな。それも、かなり強い…」
破壊されたキャストのデータを見つめながら、440が口を挟んだ。
「こいつは…久方ぶりのでかい山になりそうだな」
「おっさん、無理はするなよ…?」
「こんな胸糞が悪い事件だ。解決しなきゃ安心して眠れやしねぇだろ?」
呟いて、立ち上がる。現場も粗方調査は終了したようで、撤収作業に入っている。
中年ヒュマはタバコをくわえライターを探す。すかさず、440がタバコと取り上げる。
グシゃっと指でつぶして、ゴミ箱へ投げ捨てる440。それを横目で見る中年ヒュマ。
「なぁ、なんで俺がタバコ吸おうとするとそうやって邪魔するんだ?」
「あの小太りも言っていたぞ、おっさん。イライラにタバコは良くないと」
「あのなぁ…一本や二本吸った程度で直ぐにどうなるってもんでも…」
「い、イライラには甘いものだ!」
そう大声でいうと、中年ヒュマの腕を掴んで歩き出す440。
「小太りも、それが良いといっていた。私も…甘いものは好きだ」
「…やれやれ。ま、あの店主の兄ちゃんがいうなら…仕方ないか」
苦笑しながら、二人は飯店を目指して現場を後にした。
「いらっしゃいませ、2名様ですね?」
看板娘に出迎えられ、何時もの座席へと通される中年ヒュマと440。
客席にはやはり人はまばらで、俗に言うお昼過ぎの「常連時間」である。
見れば、あの店主も早々と座席を巡り、お客と会話していた。
「おや、いらっしゃいませ」
「あぁ、よらせてもらったぞ」
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「甘いもの!」
「畏まりました。中年ヒュマさんも…ですか?」
「いや…俺は」
「甘いもの!!!」
「…俺のも頼む」
妙な剣幕で甘いものを注文した440。それに圧倒され注文した中年ヒュマ。
程なくして、442が厨房からケーキセットを運んできた。
「それで…今日はお疲れのようですね?何かあったのですか?」
「ん?そう見えるか…?」
「えぇ。お客様のご様子なら、何時も見ていますからね」
ふふ、と笑うヒュマ助。中年ヒュマも苦笑する。
「またあの『蜘蛛』がらみの事件が起きてな…」
440もケーキを頬張りながら頷く。
「また、襲われた人が…?」
「あぁ。それも…キャストが一人、破壊された」
看板娘に出迎えられ、何時もの座席へと通される中年ヒュマと440。
客席にはやはり人はまばらで、俗に言うお昼過ぎの「常連時間」である。
見れば、あの店主も早々と座席を巡り、お客と会話していた。
「おや、いらっしゃいませ」
「あぁ、よらせてもらったぞ」
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「甘いもの!」
「畏まりました。中年ヒュマさんも…ですか?」
「いや…俺は」
「甘いもの!!!」
「…俺のも頼む」
妙な剣幕で甘いものを注文した440。それに圧倒され注文した中年ヒュマ。
程なくして、442が厨房からケーキセットを運んできた。
「それで…今日はお疲れのようですね?何かあったのですか?」
「ん?そう見えるか…?」
「えぇ。お客様のご様子なら、何時も見ていますからね」
ふふ、と笑うヒュマ助。中年ヒュマも苦笑する。
「またあの『蜘蛛』がらみの事件が起きてな…」
440もケーキを頬張りながら頷く。
「また、襲われた人が…?」
「あぁ。それも…キャストが一人、破壊された」
呟き、視線を落とす中年ヒュマ。
その様子から、その現場も事件も凄惨なものなのだろうと、ヒュマ助は思った。
「まぁ、必ず蜘蛛野郎は捕まえてやるさ」
「気をつけて下さいね?」
「お?店主の兄ちゃんが俺の心配か?」
「常連さんがいなくなるのは、僕も辛いです。それに…」
言って、440の事を見つめるヒュマ助。440も、視線に気づいてか怪訝に見返す。
「440ちゃんに、心配かけないように…ですよ?」
「ははは。それもそうだな」
自分の分のケーキセットについて来た珈琲を口に含みながら、苦笑する。
「アンタは、ずいぶんとPMについて心配するんだな」
フとでたその言葉に、ヒュマ助は「え…」と声を上げた。
「前に起きた事件でもな、そんな主人がいたんだよ」
「そんな…主人?」
「ん、そうだ。アンタににて、PMを本当に家族のように大切にしている子だった」
そう話すと、ケーキには手をつけず、珈琲だけを飲み干す中年ヒュマ。
それを見つめながら、ヒュマ助は俯きながら答えた。
「僕は、孤児だったんです」
「ほう…?」
「両親はガーディアンズで…僕が物心付いた頃には他界しました」
呟きながら、ヒュマ助の顔には懐かしむ様な表情があった。
その様子から、その現場も事件も凄惨なものなのだろうと、ヒュマ助は思った。
「まぁ、必ず蜘蛛野郎は捕まえてやるさ」
「気をつけて下さいね?」
「お?店主の兄ちゃんが俺の心配か?」
「常連さんがいなくなるのは、僕も辛いです。それに…」
言って、440の事を見つめるヒュマ助。440も、視線に気づいてか怪訝に見返す。
「440ちゃんに、心配かけないように…ですよ?」
「ははは。それもそうだな」
自分の分のケーキセットについて来た珈琲を口に含みながら、苦笑する。
「アンタは、ずいぶんとPMについて心配するんだな」
フとでたその言葉に、ヒュマ助は「え…」と声を上げた。
「前に起きた事件でもな、そんな主人がいたんだよ」
「そんな…主人?」
「ん、そうだ。アンタににて、PMを本当に家族のように大切にしている子だった」
そう話すと、ケーキには手をつけず、珈琲だけを飲み干す中年ヒュマ。
それを見つめながら、ヒュマ助は俯きながら答えた。
「僕は、孤児だったんです」
「ほう…?」
「両親はガーディアンズで…僕が物心付いた頃には他界しました」
呟きながら、ヒュマ助の顔には懐かしむ様な表情があった。
「結果として、僕は孤児院を開いている先生の所で育てられました」
「孤児院か…成程」
「そこは…僕の他にも沢山の同じ境遇の子がいました」
そういって、近くに居た442の頭を撫でるヒュマ助。
「一度失った家族、その大切さ…僕はあの場所で思い出した」
「家族…」
「はい。誰かが帰る場所で待っていてくれる。その幸せを…」
440も、いつの間にか食べる手を止めて、聞き入っていた。
「ガーディアンズに入隊して、そう…マイルームをあてがわれて」
「一人で生活する道を、また一人に戻る道を歩かなければならなかった…」
「そんな時です、PMに助けられたのは」
「一人きりの部屋。孤独で潰れそうだった僕を、支えてくれたその存在」
「PMはパートナーなんです。主人を、大切な人を支える大切な『家族』なんです」
「『家族』…」
「誰もが一人で生きているわけじゃない。誰だって孤独は辛いんです」
「それでも…支えてくれる人がいるなら…、家族がいるのなら」
俯いていた顔を上げるヒュマ助。そこには、あの優しい笑顔があった。
「守って見せます。僕は、家族を、大切な人を…」
「そうか、アンタの『強さ』ってヤツなのかもな」
苦笑しながら、グシグシと440の頭を撫でる中年ヒュマ。
撫でられた440は、少し煙たそうに…それでも満更じゃない顔をしていた。
「孤児院か…成程」
「そこは…僕の他にも沢山の同じ境遇の子がいました」
そういって、近くに居た442の頭を撫でるヒュマ助。
「一度失った家族、その大切さ…僕はあの場所で思い出した」
「家族…」
「はい。誰かが帰る場所で待っていてくれる。その幸せを…」
440も、いつの間にか食べる手を止めて、聞き入っていた。
「ガーディアンズに入隊して、そう…マイルームをあてがわれて」
「一人で生活する道を、また一人に戻る道を歩かなければならなかった…」
「そんな時です、PMに助けられたのは」
「一人きりの部屋。孤独で潰れそうだった僕を、支えてくれたその存在」
「PMはパートナーなんです。主人を、大切な人を支える大切な『家族』なんです」
「『家族』…」
「誰もが一人で生きているわけじゃない。誰だって孤独は辛いんです」
「それでも…支えてくれる人がいるなら…、家族がいるのなら」
俯いていた顔を上げるヒュマ助。そこには、あの優しい笑顔があった。
「守って見せます。僕は、家族を、大切な人を…」
「そうか、アンタの『強さ』ってヤツなのかもな」
苦笑しながら、グシグシと440の頭を撫でる中年ヒュマ。
撫でられた440は、少し煙たそうに…それでも満更じゃない顔をしていた。
「僕は強くないですよ…いつも、442や422に助けられてばかりで」
「それでも、いいんじゃないのか?」
「え…?」
「その子達がアンタを支えるように、アンタだってその子達を支えているんだろ?」
言って、中年ヒュマはにやりと微笑む。
まるで、映画のワンシーンのような笑顔と風貌。目の前の男性が生み出す雰囲気。
この人は凄い。そう、ヒュマ助は感じていた。
「さて、俺達はそろそろ退散するよ」
「おぃ、おっさん!ケーキのこってるぞ!」
「あぁ、やっぱ甘いものばっかは流石に食えないわ…」
「ふふ、でしたら包みますよ?お持ち帰り(テイクアウト) 用に」
そういって、菓子折り様の詰め箱を探しに行くヒュマ助と442。
ソレを見ながら、呟く中年ヒュマ。
「まったく、あんなヤツばっかりなら…事件なんざ起きないだろうに」
その呟きは、誰に聞こえるともなく霞んでいった。
「それでも、いいんじゃないのか?」
「え…?」
「その子達がアンタを支えるように、アンタだってその子達を支えているんだろ?」
言って、中年ヒュマはにやりと微笑む。
まるで、映画のワンシーンのような笑顔と風貌。目の前の男性が生み出す雰囲気。
この人は凄い。そう、ヒュマ助は感じていた。
「さて、俺達はそろそろ退散するよ」
「おぃ、おっさん!ケーキのこってるぞ!」
「あぁ、やっぱ甘いものばっかは流石に食えないわ…」
「ふふ、でしたら包みますよ?お持ち帰り(テイクアウト) 用に」
そういって、菓子折り様の詰め箱を探しに行くヒュマ助と442。
ソレを見ながら、呟く中年ヒュマ。
「まったく、あんなヤツばっかりなら…事件なんざ起きないだろうに」
その呟きは、誰に聞こえるともなく霞んでいった。
えー…ついに長編完成に至り、此処に投下してしまいました。
PMスレなのにPMよりヒュマ助の方が目立ってます。どうしよう…
追記として、中年ヒュマ作者様に…キャラをお借りした事を感謝致します。
どうしても、ヒュマ助では大人な部分やそういう要素は無理でしたので…。
あくまで、彼はスーパーヒーローではなく一般人代表なのです。
>>132
待っていましたよ!!あぁもう…なんでも壊しちゃう勢いがGJ…w
これで終わりなんて事はないですよね!?ないですよね!?
…ヒュマ助とwktkしながら待っております…(;´д⊂)
>>135
なんというGJ。まさに迷探偵ロマン…w
さり気に411とSS取っちゃってる当たりに、凄みを感じましたw
>>140
書き進める速さなんて関係ないです…っ!
続きが気になる以上、wktkが止まりません。
直立不動でお待ちしております(敬礼ビシィ
一応、長編ですのでこの後「中盤」「後半」「エピローグ」となっています。
一気に投下するのは流石にアレだと思いますので…
1日ずつに分けて投下します。あ、後半+エピという形ですよ?
ちなみに…ちゃっかり43Xは我が愛しのプイデレですよ。はいw
PMスレなのにPMよりヒュマ助の方が目立ってます。どうしよう…
追記として、中年ヒュマ作者様に…キャラをお借りした事を感謝致します。
どうしても、ヒュマ助では大人な部分やそういう要素は無理でしたので…。
あくまで、彼はスーパーヒーローではなく一般人代表なのです。
>>132
待っていましたよ!!あぁもう…なんでも壊しちゃう勢いがGJ…w
これで終わりなんて事はないですよね!?ないですよね!?
…ヒュマ助とwktkしながら待っております…(;´д⊂)
>>135
なんというGJ。まさに迷探偵ロマン…w
さり気に411とSS取っちゃってる当たりに、凄みを感じましたw
>>140
書き進める速さなんて関係ないです…っ!
続きが気になる以上、wktkが止まりません。
直立不動でお待ちしております(敬礼ビシィ
一応、長編ですのでこの後「中盤」「後半」「エピローグ」となっています。
一気に投下するのは流石にアレだと思いますので…
1日ずつに分けて投下します。あ、後半+エピという形ですよ?
ちなみに…ちゃっかり43Xは我が愛しのプイデレですよ。はいw
>>135ちょwメカ顔はいかんな…似すぎで自キャラバレるw(何
>>140むむ、過去話ですか 非常に続きが気になります
>>152青キャス子も最後にちょろっと出ただけなのに総裁の人気っぷりに自分でもびっくり…w
大丈夫、ヒュマ助よりもプイデレ43Xの方に目が行った私(ぇ
続き楽しみにしております
>>140むむ、過去話ですか 非常に続きが気になります
>>152青キャス子も最後にちょろっと出ただけなのに総裁の人気っぷりに自分でもびっくり…w
大丈夫、ヒュマ助よりもプイデレ43Xの方に目が行った私(ぇ
続き楽しみにしております
事情があり、三日間ほど連載を休止させていただいておりました。スレ住人の皆様への深謝の意を、ここに記します。
それでは、第八話「湯煙ノムコウ」を投下です。
420「い~い湯だなっ、はははん、と♪ ん~、生き返るぅ」
大きな岩風呂に肩まで浸かり、420はご満悦だった。
420「この大浴場は男女別だけど、屋上の露天風呂は混浴だもんね。……い、今のうちに、しっかり身体、洗っとかないと」
声に出して、それから420は真っ赤になった。
かつて見た温泉の中に佇む裸身の沼虎(in 420の妄想)が、再び脳裏へくっきりと浮かび、甘い言葉を連呼する。
沼虎『420……、綺麗だぜ、可愛いぜ、最高の女だ、俺のモノになれよ……』
420「アッー、そ、そんな、だめ、ぬまとらぁ、り、倫理的に、お、おk…なんだから……」
しまりのない表情で身悶えする420。その胸を、いきなり背後から揉みしだく者がいた。
420「みぎゃああああ!」
虎子「アラ、倫理的におkではなくて? それにしても、……ククク、揉み甲斐のないお乳ですわねぇ」
そう言いながら、虎子は的確なポイントを攻め立てる。少しくすぐったいのと妙な感覚とで、420は手足をばたつかせた。
420「こ、コラ、虎子! 何すんのよっ! は、はなして、はなしなさいっ、てばぁ」
虎子「フフフ……想像してごらんなさいな。沼虎さまの指。……こうされたいの? それとも、こうかしら? もしかして
……コッチの方?」
イロイロ活躍する虎子の指が、つっと420のへそあたりに触れた。熱気やらナニやらでぼぅっとしていた420が、
びくっと身体をこわばらせた。
420「やあああああああっ!」
背後の虎子の頭を背中越しに抱え、腰とひざを落とし湯の中へ叩き込む。ごぼごぼと沈む虎子を尻目に、420は脱衣所へ駆け込んだ。
420「はぁ…はぁ…、あ、危なかったぁ」
ほっと胸をなでおろす420の背後で、ガラリと戸が開く。
虎子「少し、飲んでしまいましたわ……。おチビちゃんったら、イキナリなんですもの」
420「……微妙にえっち風味なコト言うの、やめなさいよ」
虎子「どのへんが、ですの?」
420「う、うううるさいわねっ! とにかく、余計なコト言わなきゃいーの!」
虎子「……アッー、そ、そんな、だめ、ぬまとらぁ……とかはイイの?」
420「~~っ!」
全身まで真っ赤になる420へ、虎子が邪悪な笑みを向けた。
虎子「言~ってやろ、言ってやろ。沼虎さまに、言ってやろ♪」
420「!! ちょ、待ちなさい虎子! アンタ、そんなカッコで外行くつもり!?」
狼狽した声で問う420に、虎子の答えは即答だった。
虎子「もちろんですわ。男湯には今、沼虎さまひとり。なれば、このバスタオル一枚が! ベストコーディネイトというものですわ!
ホホホ、そういうおチビちゃんこそ、裸でついてくるつもりですの?」
420「! アッー! ま、待ちなさーいっ!」
出口を通り抜ける虎子に遅れること十五秒、適当に浴衣をひっかけた420が脱衣所を出た。すぐ隣にある男湯の暖簾を、一瞬の
躊躇の後にくぐる。脱衣カゴに沼虎の服だけがあるのを確認し、一気に浴場の戸を開け踏み込んだ。コトは、一刻を争うのだ。
420「そこまでよ、虎子っ!」
沼虎「……落ち着け、420。っつーか、浴衣くらいきちんと着ろ」
すぐ側から聞こえた声に振り向くと、腰にタオル一枚、といういでたちの沼虎が湯気の中に立っていた。
あまりのコトに立ち尽くす420の浴衣の乱れを、沼虎が無造作に直す。
沼虎「さ、出るか。っつーかココ、男湯だぞ? そーいうカッコ、他の男に見られたらどーすんだ」
420「……虎子、は?」
沼虎「ソコだ。こんなこともあろうかと、冷えない『フリーズトラップック』で凍らせてある」
沼虎の指すほうへ目をやると、氷柱になった虎子がいた。
420「……何か、入ってるのかな、コレ?」
バスタオルを押し上げる二つのふくらみを眺めつつ、420は思わずつぶやいていた。 つづく
それでは、第八話「湯煙ノムコウ」を投下です。
420「い~い湯だなっ、はははん、と♪ ん~、生き返るぅ」
大きな岩風呂に肩まで浸かり、420はご満悦だった。
420「この大浴場は男女別だけど、屋上の露天風呂は混浴だもんね。……い、今のうちに、しっかり身体、洗っとかないと」
声に出して、それから420は真っ赤になった。
かつて見た温泉の中に佇む裸身の沼虎(in 420の妄想)が、再び脳裏へくっきりと浮かび、甘い言葉を連呼する。
沼虎『420……、綺麗だぜ、可愛いぜ、最高の女だ、俺のモノになれよ……』
420「アッー、そ、そんな、だめ、ぬまとらぁ、り、倫理的に、お、おk…なんだから……」
しまりのない表情で身悶えする420。その胸を、いきなり背後から揉みしだく者がいた。
420「みぎゃああああ!」
虎子「アラ、倫理的におkではなくて? それにしても、……ククク、揉み甲斐のないお乳ですわねぇ」
そう言いながら、虎子は的確なポイントを攻め立てる。少しくすぐったいのと妙な感覚とで、420は手足をばたつかせた。
420「こ、コラ、虎子! 何すんのよっ! は、はなして、はなしなさいっ、てばぁ」
虎子「フフフ……想像してごらんなさいな。沼虎さまの指。……こうされたいの? それとも、こうかしら? もしかして
……コッチの方?」
イロイロ活躍する虎子の指が、つっと420のへそあたりに触れた。熱気やらナニやらでぼぅっとしていた420が、
びくっと身体をこわばらせた。
420「やあああああああっ!」
背後の虎子の頭を背中越しに抱え、腰とひざを落とし湯の中へ叩き込む。ごぼごぼと沈む虎子を尻目に、420は脱衣所へ駆け込んだ。
420「はぁ…はぁ…、あ、危なかったぁ」
ほっと胸をなでおろす420の背後で、ガラリと戸が開く。
虎子「少し、飲んでしまいましたわ……。おチビちゃんったら、イキナリなんですもの」
420「……微妙にえっち風味なコト言うの、やめなさいよ」
虎子「どのへんが、ですの?」
420「う、うううるさいわねっ! とにかく、余計なコト言わなきゃいーの!」
虎子「……アッー、そ、そんな、だめ、ぬまとらぁ……とかはイイの?」
420「~~っ!」
全身まで真っ赤になる420へ、虎子が邪悪な笑みを向けた。
虎子「言~ってやろ、言ってやろ。沼虎さまに、言ってやろ♪」
420「!! ちょ、待ちなさい虎子! アンタ、そんなカッコで外行くつもり!?」
狼狽した声で問う420に、虎子の答えは即答だった。
虎子「もちろんですわ。男湯には今、沼虎さまひとり。なれば、このバスタオル一枚が! ベストコーディネイトというものですわ!
ホホホ、そういうおチビちゃんこそ、裸でついてくるつもりですの?」
420「! アッー! ま、待ちなさーいっ!」
出口を通り抜ける虎子に遅れること十五秒、適当に浴衣をひっかけた420が脱衣所を出た。すぐ隣にある男湯の暖簾を、一瞬の
躊躇の後にくぐる。脱衣カゴに沼虎の服だけがあるのを確認し、一気に浴場の戸を開け踏み込んだ。コトは、一刻を争うのだ。
420「そこまでよ、虎子っ!」
沼虎「……落ち着け、420。っつーか、浴衣くらいきちんと着ろ」
すぐ側から聞こえた声に振り向くと、腰にタオル一枚、といういでたちの沼虎が湯気の中に立っていた。
あまりのコトに立ち尽くす420の浴衣の乱れを、沼虎が無造作に直す。
沼虎「さ、出るか。っつーかココ、男湯だぞ? そーいうカッコ、他の男に見られたらどーすんだ」
420「……虎子、は?」
沼虎「ソコだ。こんなこともあろうかと、冷えない『フリーズトラップック』で凍らせてある」
沼虎の指すほうへ目をやると、氷柱になった虎子がいた。
420「……何か、入ってるのかな、コレ?」
バスタオルを押し上げる二つのふくらみを眺めつつ、420は思わずつぶやいていた。 つづく
長編シリアスキター!これは期待
―その夜。
人が寝静まった後の、静寂に包まれたガーディアンズコロニー。その通路。
逃げ惑うニューマンの女性と、ゆっくりと近づいてくる影。
「はぁ…はぁ…っ」
「………、…(カツ…カツ…」
歩みは止まらず、獲物を追い求めるかのように規則正しい足音を響かせている。
逃げ惑うニュマ子もまた、必死に何度も影を振り返りながら、走り続ける。
途端、何度も振り返っていた為不注意だったニュマ子が、転倒する。
何度も立ち上がろうともがくが、焦るその腕は振るえ、足は竦んでいる。
―カツ…カツ…カツ…カツ…
足音が近づく。ニュマ子は、トランサーからハンドガン取り出す。
震える手で、影が近づく方向へ銃口を向ける。
銃口の向けられた先、通路を曲がって…影の主は歩み寄って来た。
「こないで…こないでぇ…」
震えるニュマ子へ歩み寄る、影。腕を伸ばすと、サっと姿勢をとる。
その腕に握られた鋭利な刃物に、ニュマ子は「ひぃ…」と怯えた声を上げた。
振りかぶられた腕。その影に、ニュマ子は我武者羅に発砲する。
数度の銃声の後、ニュマ子は胸元に鋭い熱を感じる。
目の前にいたはずの影はいつの間にか消えていて、静寂が帰ってきている。
助かった…。安堵の吐息を吐き出そうとして、気が付く。
「え…ぁ…」
口の中に溢れる鉄の味。口から、胸元に開いた傷口から、吐き出される紅の液体。
痛み。身体に訪れた変化にやっと気づいたかの様なその痛み。
ニュマ子は、傷口を押さえてその場にうずくまった。
人が寝静まった後の、静寂に包まれたガーディアンズコロニー。その通路。
逃げ惑うニューマンの女性と、ゆっくりと近づいてくる影。
「はぁ…はぁ…っ」
「………、…(カツ…カツ…」
歩みは止まらず、獲物を追い求めるかのように規則正しい足音を響かせている。
逃げ惑うニュマ子もまた、必死に何度も影を振り返りながら、走り続ける。
途端、何度も振り返っていた為不注意だったニュマ子が、転倒する。
何度も立ち上がろうともがくが、焦るその腕は振るえ、足は竦んでいる。
―カツ…カツ…カツ…カツ…
足音が近づく。ニュマ子は、トランサーからハンドガン取り出す。
震える手で、影が近づく方向へ銃口を向ける。
銃口の向けられた先、通路を曲がって…影の主は歩み寄って来た。
「こないで…こないでぇ…」
震えるニュマ子へ歩み寄る、影。腕を伸ばすと、サっと姿勢をとる。
その腕に握られた鋭利な刃物に、ニュマ子は「ひぃ…」と怯えた声を上げた。
振りかぶられた腕。その影に、ニュマ子は我武者羅に発砲する。
数度の銃声の後、ニュマ子は胸元に鋭い熱を感じる。
目の前にいたはずの影はいつの間にか消えていて、静寂が帰ってきている。
助かった…。安堵の吐息を吐き出そうとして、気が付く。
「え…ぁ…」
口の中に溢れる鉄の味。口から、胸元に開いた傷口から、吐き出される紅の液体。
痛み。身体に訪れた変化にやっと気づいたかの様なその痛み。
ニュマ子は、傷口を押さえてその場にうずくまった。
「げほっ…げほっ…!」
急に身体に力が入らなくなる。流れ出る血が傷口を刺激し、痛む。
真っ赤になっていく自分と自分の周りに、ニュマこは絶望していく。
見れば、目の前にあの影が立っている。手にした刃が血に濡れている。
「助け…て……」
懇願する瞳には大粒の涙がながれ、まだ死にたくないと腕はもがく。
それを見下ろす影が、ニタリ…と笑った気がした。
―ザシュッ………
壁一面に飛び散った、真紅。壁の前には鋭い刃で切り裂かれた女性の姿。
目の前の影は腕に付いた血を無造作に払うと、刃をトランサーへしまった。
その背に、影が迫る。あの禍々しい腕の影…蜘蛛。
その影は、蜘蛛を恐れることなく近づかせ、あろうことかその姿を撫でる。
血に濡れた手ではなく、もう一方の手で。
「これでいい…キャストもキャストを生み出すGRM関係者も…皆」
その声は、女性だった。影は、唇の端を吊り上げ、恍惚の表情で呟く。
「戦争を生む…お前達は敵だ」
物言わぬ死体となったニュマ子を無造作に踏みつけ、影は嗤う。
「敵は殺す…。邪魔するなら殺す…。私が殺す…。蜘蛛が、殺してやる…」
声に、蜘蛛は小さく動く。それは、肯定の頷きなのだろうか?
そして、嘲笑うかの様な呟きが一頻り通路へ木霊すると、影も蜘蛛も消えていた…。
急に身体に力が入らなくなる。流れ出る血が傷口を刺激し、痛む。
真っ赤になっていく自分と自分の周りに、ニュマこは絶望していく。
見れば、目の前にあの影が立っている。手にした刃が血に濡れている。
「助け…て……」
懇願する瞳には大粒の涙がながれ、まだ死にたくないと腕はもがく。
それを見下ろす影が、ニタリ…と笑った気がした。
―ザシュッ………
壁一面に飛び散った、真紅。壁の前には鋭い刃で切り裂かれた女性の姿。
目の前の影は腕に付いた血を無造作に払うと、刃をトランサーへしまった。
その背に、影が迫る。あの禍々しい腕の影…蜘蛛。
その影は、蜘蛛を恐れることなく近づかせ、あろうことかその姿を撫でる。
血に濡れた手ではなく、もう一方の手で。
「これでいい…キャストもキャストを生み出すGRM関係者も…皆」
その声は、女性だった。影は、唇の端を吊り上げ、恍惚の表情で呟く。
「戦争を生む…お前達は敵だ」
物言わぬ死体となったニュマ子を無造作に踏みつけ、影は嗤う。
「敵は殺す…。邪魔するなら殺す…。私が殺す…。蜘蛛が、殺してやる…」
声に、蜘蛛は小さく動く。それは、肯定の頷きなのだろうか?
そして、嘲笑うかの様な呟きが一頻り通路へ木霊すると、影も蜘蛛も消えていた…。
連日の騒ぎとなり、事件現場はまたもや野次馬が殺到していた。
今度はキャストではなく、GRM関係者…そう、生身の人が襲われた。
それを聞きつけ、中年ヒュマもその実態を調べに現場へ来ていた。
「酷いもんだな…ご丁寧に急所を2ヶ所も切られてやがる」
最初は胸の大動脈。二度目は首筋の静脈と、明らかに手馴れた相手の犯行だ。
それも、恐ろしいほど正確に、躊躇う事無く切り裂かれている。
「蜘蛛とは違うが…これも蜘蛛絡みの犯行だと見て間違いないな」
「おっさん、これ…」
440が、死体があった付近から何か見つけて来たのか、手を差し出す。
見れば、短い白い紙が握られている。
「ん…こいつは…」
その紙には、食事代と食事のメニューが書かれている。そして…
その紙に、中年ヒュマは見覚えがあった。
「あの小太りの店のレシートだよな?これ…」
「あぁ、そうだな」
何故、殺害現場にあの飯店のレシートが落ちていたのか。そして…
「コイツは…被害者の娘さんのものか、はてまた…」
そう呟いて、タバコを取り出そうと懐を探す。その口に、ムギュっと何かが詰められる。
「ぶっ…甘ぇ!?な、何するんだ440!」
「タバコ控えろっていってんだろ!イライラには甘いものだ…!」
今度はキャストではなく、GRM関係者…そう、生身の人が襲われた。
それを聞きつけ、中年ヒュマもその実態を調べに現場へ来ていた。
「酷いもんだな…ご丁寧に急所を2ヶ所も切られてやがる」
最初は胸の大動脈。二度目は首筋の静脈と、明らかに手馴れた相手の犯行だ。
それも、恐ろしいほど正確に、躊躇う事無く切り裂かれている。
「蜘蛛とは違うが…これも蜘蛛絡みの犯行だと見て間違いないな」
「おっさん、これ…」
440が、死体があった付近から何か見つけて来たのか、手を差し出す。
見れば、短い白い紙が握られている。
「ん…こいつは…」
その紙には、食事代と食事のメニューが書かれている。そして…
その紙に、中年ヒュマは見覚えがあった。
「あの小太りの店のレシートだよな?これ…」
「あぁ、そうだな」
何故、殺害現場にあの飯店のレシートが落ちていたのか。そして…
「コイツは…被害者の娘さんのものか、はてまた…」
そう呟いて、タバコを取り出そうと懐を探す。その口に、ムギュっと何かが詰められる。
「ぶっ…甘ぇ!?な、何するんだ440!」
「タバコ控えろっていってんだろ!イライラには甘いものだ…!」
紙袋の中から、シュクリームが見える。紙袋には、あの飯店のロゴが印刷されている。
昨日、あの店主が包んでくれた品だろう。まったく…
「アイツぁ、味なまねしやがる…」
「だな。おっさん…むぐむぐ、これうまいな…」
お前が食べてりゃ世話ないな…。そう思い、立ち上がる中年ヒュマ。
遺体があったその場に手を合わせると、440の手を取り歩き出す。
今日も、あの飯店で昼食を取ろう。そう思って歩き出した。
―同時刻。
今日も、飯店は連日の賑わいを見せていた。
お客達は笑顔で食事をしており、楽しそうな話し声も聞こえてくる。
常連時間に差し掛かり、店主であるヒュマ助が店内へ出てくる。
「あ…ヒュマ助君」
「マコさん、こんにちは」
「……、…(まく…まく…」
その日も、同じ席で「いつものセット」を注文していた二人。
43Xは今日も振り向く事無く黙々と食事を続けている。
「あ、これ…今日のサービ…」
―シュバッ!!
「スですけど…」
ヒュマ助が言い終える前に、すばやく紙袋をひったくる43X。
勿論、中身はヒュマ助手作りのお菓子である事は、43Xには解りきった事である。
昨日、あの店主が包んでくれた品だろう。まったく…
「アイツぁ、味なまねしやがる…」
「だな。おっさん…むぐむぐ、これうまいな…」
お前が食べてりゃ世話ないな…。そう思い、立ち上がる中年ヒュマ。
遺体があったその場に手を合わせると、440の手を取り歩き出す。
今日も、あの飯店で昼食を取ろう。そう思って歩き出した。
―同時刻。
今日も、飯店は連日の賑わいを見せていた。
お客達は笑顔で食事をしており、楽しそうな話し声も聞こえてくる。
常連時間に差し掛かり、店主であるヒュマ助が店内へ出てくる。
「あ…ヒュマ助君」
「マコさん、こんにちは」
「……、…(まく…まく…」
その日も、同じ席で「いつものセット」を注文していた二人。
43Xは今日も振り向く事無く黙々と食事を続けている。
「あ、これ…今日のサービ…」
―シュバッ!!
「スですけど…」
ヒュマ助が言い終える前に、すばやく紙袋をひったくる43X。
勿論、中身はヒュマ助手作りのお菓子である事は、43Xには解りきった事である。
「…………(まく…まく…」
「えーっと…ごめんね?」
「あはは…。43Xちゃんらしいです…w」
そういうと、マコも苦笑でヒュマ助に答えた。
当の本人である43Xはそ知らぬ風で食事を続けている。
手にした紙袋は、取られないように服の内側にしまってから、だが。
「そういえば、マコさんはクバラ社製品が好きなんですね」
「ん?そうだけど…どうして?」
「いえ、この間マコさんのマイショップをお邪魔した時に、確認して」
「あぁ、成程ね。でも、買ってってくれなかったでしょ?」
「あ、あはは…僕にも色々と懐事情が…」
「ふふ。いいっていいってwちょっと意地悪しただけだよ…w」
そういって、本当に楽しそうに笑うマコ。ヒュマ助も、つられて微笑んだ。
「クバラ社製品て、本当に凄いですよね」
何の気なしにそう呟いたヒュマ助に、マコは驚いたように顔を向けた。
「最初は既製品より下火なんですけど、強化していくうちに味がでると言うか…」
「そう、そうなのよ」
「僕もハルゴウホウつかっていますけど、次はアサシックがいいかなぁ…って」
「本当!?」
「え…!?え、えぇ…そうしようかなー…て思う程度ですけ…」
「そうしなよ?ね?GRMみたいなクソ企業の作った戦争道具じゃなくてさ!」
「え、えっと…」
「アイツらみたいなのがいるから…戦争で商売する奴がいるから…」
「…マコさん?」
「アイツら…絶対に許さない………」
そういって、まるで仇を見るような目になったマコ。
彼女の剣幕におされ、黙ってしまったヒュマ助。43Xも、目面しく食べる手を止めていた。
不思議な沈黙が、その場を流れていった。
「えーっと…ごめんね?」
「あはは…。43Xちゃんらしいです…w」
そういうと、マコも苦笑でヒュマ助に答えた。
当の本人である43Xはそ知らぬ風で食事を続けている。
手にした紙袋は、取られないように服の内側にしまってから、だが。
「そういえば、マコさんはクバラ社製品が好きなんですね」
「ん?そうだけど…どうして?」
「いえ、この間マコさんのマイショップをお邪魔した時に、確認して」
「あぁ、成程ね。でも、買ってってくれなかったでしょ?」
「あ、あはは…僕にも色々と懐事情が…」
「ふふ。いいっていいってwちょっと意地悪しただけだよ…w」
そういって、本当に楽しそうに笑うマコ。ヒュマ助も、つられて微笑んだ。
「クバラ社製品て、本当に凄いですよね」
何の気なしにそう呟いたヒュマ助に、マコは驚いたように顔を向けた。
「最初は既製品より下火なんですけど、強化していくうちに味がでると言うか…」
「そう、そうなのよ」
「僕もハルゴウホウつかっていますけど、次はアサシックがいいかなぁ…って」
「本当!?」
「え…!?え、えぇ…そうしようかなー…て思う程度ですけ…」
「そうしなよ?ね?GRMみたいなクソ企業の作った戦争道具じゃなくてさ!」
「え、えっと…」
「アイツらみたいなのがいるから…戦争で商売する奴がいるから…」
「…マコさん?」
「アイツら…絶対に許さない………」
そういって、まるで仇を見るような目になったマコ。
彼女の剣幕におされ、黙ってしまったヒュマ助。43Xも、目面しく食べる手を止めていた。
不思議な沈黙が、その場を流れていった。
「あ、ご、ごめんね…?変な事言っちゃって」
「いえ…」
慌てて表情を変えたマコに、ヒュマ助は素直に自分の境遇を伝えた。
「僕も、戦災孤児ですから…」
「え…、ヒュマ助君もなの…?」
「えぇ。孤児院に引き取られましたけど、過去の大戦で両親は…」
「そっか…そうだったんだ」
「はい…。だから、マコさんの気持ちもわかります…」
そういって、悲しげに微笑むヒュマ助を、マコは真剣な瞳で見つめていた。
「嫌な事、思い出させちゃったね…」
「いえ。僕はそれでも…信じていますから」
「信じている…?」
「はい。家族の存在を。両親が僕を思ってくれていた事を」
そう呟いて、顔を上げるヒュマ助。その顔には、いつもの笑顔が戻っていた。
「そっか…。強いね、ヒュマ助君って」
「マコさんも、中年ヒュマさんと同じ事いいますね」
「中年ヒュマ…?」
「あぁ、いつもあの席に座っている常連さんですよ」
「あー…あの、440連れのおじさんね」
納得したのか、マコはヒュマ助にうんうんと頷いて見せた。
「いえ…」
慌てて表情を変えたマコに、ヒュマ助は素直に自分の境遇を伝えた。
「僕も、戦災孤児ですから…」
「え…、ヒュマ助君もなの…?」
「えぇ。孤児院に引き取られましたけど、過去の大戦で両親は…」
「そっか…そうだったんだ」
「はい…。だから、マコさんの気持ちもわかります…」
そういって、悲しげに微笑むヒュマ助を、マコは真剣な瞳で見つめていた。
「嫌な事、思い出させちゃったね…」
「いえ。僕はそれでも…信じていますから」
「信じている…?」
「はい。家族の存在を。両親が僕を思ってくれていた事を」
そう呟いて、顔を上げるヒュマ助。その顔には、いつもの笑顔が戻っていた。
「そっか…。強いね、ヒュマ助君って」
「マコさんも、中年ヒュマさんと同じ事いいますね」
「中年ヒュマ…?」
「あぁ、いつもあの席に座っている常連さんですよ」
「あー…あの、440連れのおじさんね」
納得したのか、マコはヒュマ助にうんうんと頷いて見せた。
「いつも今頃お見えになるんですけど…今日は遅いですねぇ」
「何か仕事でもしていらっしゃるのかな?」
「えぇ、警備部に所属していらっしゃるそうで…」
「…警備部」
その言葉に、声を代えて呟くマコ。ヒュマ助も、怪訝そうにそれを見つめた。
「………ご馳走様」
「…ん?あ、食べ終わったのね」
見れば、口元を拭きつつ43Xがヒュマ助とマコをあの無表情で見つめている。
ツリ目気味の目には、「早く帰ろう」という様な感情が見え隠れしていた。
「それじゃぁ、ヒュマ助君。私達はこれで…」
「あ、はい。また来て下さいね」
「………おぃ(チラ」
目面しく、ヒュマ助を見つめてその名前を呟いた43X。
「はい、何でしょう…?」
「……また来る」
それだけ呟くと、プイっと背を向けて店を出て行く43X。
「相当気に入られたみたいね、ヒュマ助君」
「そ、そうなのですか…?」
「えぇ。別れ際にあんな言葉、私にも言わないから」
そういって「羨ましいわ」と呟きながら、二人は店を後にしていった。
「何か仕事でもしていらっしゃるのかな?」
「えぇ、警備部に所属していらっしゃるそうで…」
「…警備部」
その言葉に、声を代えて呟くマコ。ヒュマ助も、怪訝そうにそれを見つめた。
「………ご馳走様」
「…ん?あ、食べ終わったのね」
見れば、口元を拭きつつ43Xがヒュマ助とマコをあの無表情で見つめている。
ツリ目気味の目には、「早く帰ろう」という様な感情が見え隠れしていた。
「それじゃぁ、ヒュマ助君。私達はこれで…」
「あ、はい。また来て下さいね」
「………おぃ(チラ」
目面しく、ヒュマ助を見つめてその名前を呟いた43X。
「はい、何でしょう…?」
「……また来る」
それだけ呟くと、プイっと背を向けて店を出て行く43X。
「相当気に入られたみたいね、ヒュマ助君」
「そ、そうなのですか…?」
「えぇ。別れ際にあんな言葉、私にも言わないから」
そういって「羨ましいわ」と呟きながら、二人は店を後にしていった。
まるで、すれ違いだった。二人が店を出た直後、中年ヒュマと440が店へと来た。
「いらっしゃいませ、今日は何を…」
「あぁ、今日は珈琲だけでいい」
「そうですか」
「あぁ。アンタに聞きたいことがあって来ただけだしな」
「おぃ、おっさん」
「あぁ…。すまんすまん。兄ちゃん、コイツの分は持ってきてくれ」
「あはは…。畏まりました」
程なくして、何時も440が頼む料理に珈琲をつけて、ヒュマ助はテーブルへ戻ってきた。
「それで、僕に聞きたいこと…とは?」
「あぁ、これなんだが…」
一枚の写真。そこには、一人のニューマンの女性が写っていた。
「この写真の人物に、見覚えは?」
「いえ…。お店には来ていらっしゃらないはずです」
「確かか?」
「はい。お店に来る人の顔は大体覚えていますから」
そう言うと、更にもう一枚の紙を取り出して、うーん…と唸る中年ヒュマ。
「そっちの紙切れは…?」
「あぁ、今日起きた事件の現場にあった物でな…」
「レシート、ですか?」
「あぁ、それも…この飯店のレシートなんだ」
「いらっしゃいませ、今日は何を…」
「あぁ、今日は珈琲だけでいい」
「そうですか」
「あぁ。アンタに聞きたいことがあって来ただけだしな」
「おぃ、おっさん」
「あぁ…。すまんすまん。兄ちゃん、コイツの分は持ってきてくれ」
「あはは…。畏まりました」
程なくして、何時も440が頼む料理に珈琲をつけて、ヒュマ助はテーブルへ戻ってきた。
「それで、僕に聞きたいこと…とは?」
「あぁ、これなんだが…」
一枚の写真。そこには、一人のニューマンの女性が写っていた。
「この写真の人物に、見覚えは?」
「いえ…。お店には来ていらっしゃらないはずです」
「確かか?」
「はい。お店に来る人の顔は大体覚えていますから」
そう言うと、更にもう一枚の紙を取り出して、うーん…と唸る中年ヒュマ。
「そっちの紙切れは…?」
「あぁ、今日起きた事件の現場にあった物でな…」
「レシート、ですか?」
「あぁ、それも…この飯店のレシートなんだ」
手渡されたレシート。そこに書かれていた注文を見て、ヒュマ助はふと気が付く。
「しかし、その写真の女性が此処に来ていないという事は…」
「このレシートは、この女性のじゃないですね」
「あぁ。となれば、事件現場で被害者以外にいるのは…」
「犯人……」
「あぁ」
その事実に、ヒュマ助は自身が気づいてしまった事に激しい後悔を覚える。
そして、導き出された推測に、ヒュマ助はこの事件の犯人が誰なのか…解った気がした。
「そのレシートの注文した客、アンタ覚えていないか?」
「え…っ!?」
突如として投げかけられた言葉に、過敏に反応するヒュマ助。
「いえ、ちょっと多すぎて…」
「ふーん…そうか」
あっさり引き下がった中年ヒュマを見て、内心安堵するヒュマ助。
そんなヒュマ助に、中年ヒュマは小さい声で呟いた。
「アンタ一人で、大丈夫か…?」
「…………!?」
その言葉に、この人が自分が気づいていることがバレていることを悟る。
そして、彼はわかっている。ヒュマ助がこの事を自分の手で解決しようとしている事が。
自分よりも、世界を、裏を、知っている男が、目の前に居た。
「しかし、その写真の女性が此処に来ていないという事は…」
「このレシートは、この女性のじゃないですね」
「あぁ。となれば、事件現場で被害者以外にいるのは…」
「犯人……」
「あぁ」
その事実に、ヒュマ助は自身が気づいてしまった事に激しい後悔を覚える。
そして、導き出された推測に、ヒュマ助はこの事件の犯人が誰なのか…解った気がした。
「そのレシートの注文した客、アンタ覚えていないか?」
「え…っ!?」
突如として投げかけられた言葉に、過敏に反応するヒュマ助。
「いえ、ちょっと多すぎて…」
「ふーん…そうか」
あっさり引き下がった中年ヒュマを見て、内心安堵するヒュマ助。
そんなヒュマ助に、中年ヒュマは小さい声で呟いた。
「アンタ一人で、大丈夫か…?」
「…………!?」
その言葉に、この人が自分が気づいていることがバレていることを悟る。
そして、彼はわかっている。ヒュマ助がこの事を自分の手で解決しようとしている事が。
自分よりも、世界を、裏を、知っている男が、目の前に居た。
「大丈夫、じゃないと思います…」
「なら、アンタはどうする?」
「それでも…、僕は」
静かに目を閉じる。ヒュマ助は、先ほどの事を思い出していた。
(GRMみたいなクソ企業の作った戦争道具じゃなくてさ!)
(アイツらみたいなのがいるから…戦争で商売する奴がいるから…)
(アイツら…絶対に許さない………)
「あの人を、止めたいんです」
「…そうか」
呟いて、やれやれとタバコを…吸おうとして、中年ヒュマは手を止めた。
変わりに、440の皿からシュクリームを一つ取ると、無造作に口へ運ぶ。
「あ!おっさん!それ私のだぞ!」
「いいじゃねぇか。イライラしたら甘いもの…なんだろ?」
「む…そ、そういう事なら許す…」
苦笑してシュクリームを頬張ると、ヒュマ助を見つめて語った。
「言って来い。旨い飯食わせてもらっている礼だ。尻拭いくらいしてやる」
「中年ヒュマさん…」
「その代わり…」
呟いて、口の端にクリームをつけた笑顔で、諭す中年ヒュマ。
「男が一丁前に言い出したんだ。ケジメは一人でつけろよ?」
「…はい!」
中年ヒュマが帰った後。ヒュマ助は、愛銃であるハルゴウホウをトランサーから取り出す。
お店を閉め、二人の看板娘が眠りについたのを確認すると…
ただ一人。夜の通路の闇へと駆け出していった。
「なら、アンタはどうする?」
「それでも…、僕は」
静かに目を閉じる。ヒュマ助は、先ほどの事を思い出していた。
(GRMみたいなクソ企業の作った戦争道具じゃなくてさ!)
(アイツらみたいなのがいるから…戦争で商売する奴がいるから…)
(アイツら…絶対に許さない………)
「あの人を、止めたいんです」
「…そうか」
呟いて、やれやれとタバコを…吸おうとして、中年ヒュマは手を止めた。
変わりに、440の皿からシュクリームを一つ取ると、無造作に口へ運ぶ。
「あ!おっさん!それ私のだぞ!」
「いいじゃねぇか。イライラしたら甘いもの…なんだろ?」
「む…そ、そういう事なら許す…」
苦笑してシュクリームを頬張ると、ヒュマ助を見つめて語った。
「言って来い。旨い飯食わせてもらっている礼だ。尻拭いくらいしてやる」
「中年ヒュマさん…」
「その代わり…」
呟いて、口の端にクリームをつけた笑顔で、諭す中年ヒュマ。
「男が一丁前に言い出したんだ。ケジメは一人でつけろよ?」
「…はい!」
中年ヒュマが帰った後。ヒュマ助は、愛銃であるハルゴウホウをトランサーから取り出す。
お店を閉め、二人の看板娘が眠りについたのを確認すると…
ただ一人。夜の通路の闇へと駆け出していった。
えー、お昼前ですが…シリアス長編中盤、投下です。
中年ヒュマは大人の目線、ヒュマ助は青年の目線でこの事件を捉えています。
422&442が蚊帳の外ですが、普段メインなので今回は休憩と言うことで…w
少々、説明が足りなかったりアラやボロだらけかもしれません。
…が、結末とエピローグまでもう少しですので、お付き合い下さい。
それと、もう「影」と「蜘蛛」の正体が解っている方もいらっしゃるかと思いますが…
ニヤニヤしながら、最後の瞬間まで見守って下されば幸いです。
それでは、ヒュマ助作者でした!
中年ヒュマは大人の目線、ヒュマ助は青年の目線でこの事件を捉えています。
422&442が蚊帳の外ですが、普段メインなので今回は休憩と言うことで…w
少々、説明が足りなかったりアラやボロだらけかもしれません。
…が、結末とエピローグまでもう少しですので、お付き合い下さい。
それと、もう「影」と「蜘蛛」の正体が解っている方もいらっしゃるかと思いますが…
ニヤニヤしながら、最後の瞬間まで見守って下されば幸いです。
それでは、ヒュマ助作者でした!
長編で疲れた目にラッキョウ代わりに薬味をUP
お気に入りのコミックから盗用改変ですが・・・
4「おはようございます、450」
5「おはよう440」
4「何か手伝います」
5「じゃあ何か肉の下ごしらえをおねがい」
4「はい」
2「おはよう!」
2「今日は日曜日。1週間で最も自由な1日‥‥
その自由を確認するためにまずは‥‥‥
二度寝だ!」
4「おやすみ」
5「おやすみ」
2「それだけ? もっとかまってくれてもいいんじゃない?
髪結んだのに? とか 何か手伝えとか‥‥‥」
5「なら420はトリュフをきざんで」
2「はい」
4「おまえヘタくそだな
もうおやすみ」
2「ひどい!」
お気に入りのコミックから盗用改変ですが・・・
4「おはようございます、450」
5「おはよう440」
4「何か手伝います」
5「じゃあ何か肉の下ごしらえをおねがい」
4「はい」
2「おはよう!」
2「今日は日曜日。1週間で最も自由な1日‥‥
その自由を確認するためにまずは‥‥‥
二度寝だ!」
4「おやすみ」
5「おやすみ」
2「それだけ? もっとかまってくれてもいいんじゃない?
髪結んだのに? とか 何か手伝えとか‥‥‥」
5「なら420はトリュフをきざんで」
2「はい」
4「おまえヘタくそだな
もうおやすみ」
2「ひどい!」
>>166
GJ! もはやwktkしっぱなしの展開です。
さて、今夜も空気読まずに第九話「謀略の夜」を投下です。
障子を開けると、ミズラキの森閑とした木々が見える。雲ひとつない夜空には、まったく星と一緒に月が煌々と照っていた。
窓を開け放っている、沼虎の寝室。微風になびくカーテンの内側では、布団のふくらみがゆるやかに上下している。それを見て、
ほくそえむ女の影ひとつ。
虎子「フフフ……。お食事の時に盛った、お薬が効いているみたいですわね」
つつっと忍び足で沼虎の布団へ接近する。その身にまとっているのは、浴衣一枚きりである。
虎子「いざ、参りますわ……っ!」
するりと浴衣が落ち、虎子の全身が月光で露になった。間髪いれず、掛け布団を剥ぎ取った。
虎子「! こ、これは」
ぴぽ、と間抜けな音が鳴った。避ける間もなく、虎子は煙に包まれ眠りに落ちる。
月に照らされた部屋で、素裸の虎子が突っ伏して寝息を立て始めた。風がまたひとつ、カーテンをゆらりと弄んだ。
天然の岩を削りだした湯船の中で、420の緊張は最高潮まで高まっていた。心臓の音が外まで響いていないか、そんなことを
考えるとますます動悸が激しくなってゆく。
420「沼虎……」
唇からそっと漏れる、愛しいひとの名前。頭の中はもう大変なコトになっており、描写が憚られるほどである。
420「も、もう一回、洗っといたほうがイイかな……」
ざぱんと上がり、洗い場でスポンジを泡立てる。全身から髪の毛から歯から耳の穴に至る、隅々までをも清めて湯に浸かる。
420「沼虎……」
つぶやく声に、応える待ち人はいまだ来ない。
寺院の外壁を伝い、沼虎は目指す一室のバルコニーへたどり着いた。温泉宿マップを手に取り、うなずきをひとつ。
沼虎「鳳凰の間……確かにココだ。間違いねえ」
すっと窓に手をすべらせると、音もなく開いた。こんなこともあろうかと、窓枠にちょっとした細工をしていたのだ。
沼虎「420? ……誰も、いねえのか。ん?」
暗い部屋の中央にきちんと畳まれた布団の上に、メモ用紙があった。手に取り、眺めてみる。
『屋上露天風呂で待つ。 沼虎』
沼虎「なに……!? こ、これは、俺様の筆跡……っ!」
無論、沼虎はこんなメモ用紙など見覚えがない。
沼虎「ったく、手の込んだコトしやがるぜ」
自分のことは棚上げで、沼虎はメモ用紙をポケットへ仕舞った。食事を終えて部屋に戻ってから現在までの時間を逆算してみる。
沼虎「くそ、こうしちゃいられねえ! 420、今行く!」
いやな予感に急き立てられ、沼虎は部屋を飛び出し階段を三段飛ばしに駆け上がる。すぐに着いた屋上露天風呂の脱衣所を浴衣のまま
通過して、浴場へと駆け込んだ。
沼虎「!! おい、420!」
岩風呂の縁に、うつぶせになった420がいた。湯あたりしたのだろうか、上気した肌が苦しげに上下している。
沼虎「しっかりしろ! っつ!」
420を抱き起こしたとたん、沼虎の腕に痛みが走った。なんとか堪え、洗い場へ運んで冷水を頭からぶっかけた。
沼虎「420! 何て熱さだ……」
420の全身から、盛大な蒸気が噴き上がった。
非常用ナノトランサーからソルアトマイザーを取り出し、使用する。ようやく常温に戻った420が、薄目を開けた。
420「ん……、あ、ぬまとら……」
沼虎「イイから、もうちょい寝てろ」
額に軽くキスすると、420は小さくうなずき目を閉じた。まだヒリヒリしている両腕に気合を入れて、420を抱えた沼虎は
浴場を後にした。 つづく
GJ! もはやwktkしっぱなしの展開です。
さて、今夜も空気読まずに第九話「謀略の夜」を投下です。
障子を開けると、ミズラキの森閑とした木々が見える。雲ひとつない夜空には、まったく星と一緒に月が煌々と照っていた。
窓を開け放っている、沼虎の寝室。微風になびくカーテンの内側では、布団のふくらみがゆるやかに上下している。それを見て、
ほくそえむ女の影ひとつ。
虎子「フフフ……。お食事の時に盛った、お薬が効いているみたいですわね」
つつっと忍び足で沼虎の布団へ接近する。その身にまとっているのは、浴衣一枚きりである。
虎子「いざ、参りますわ……っ!」
するりと浴衣が落ち、虎子の全身が月光で露になった。間髪いれず、掛け布団を剥ぎ取った。
虎子「! こ、これは」
ぴぽ、と間抜けな音が鳴った。避ける間もなく、虎子は煙に包まれ眠りに落ちる。
月に照らされた部屋で、素裸の虎子が突っ伏して寝息を立て始めた。風がまたひとつ、カーテンをゆらりと弄んだ。
天然の岩を削りだした湯船の中で、420の緊張は最高潮まで高まっていた。心臓の音が外まで響いていないか、そんなことを
考えるとますます動悸が激しくなってゆく。
420「沼虎……」
唇からそっと漏れる、愛しいひとの名前。頭の中はもう大変なコトになっており、描写が憚られるほどである。
420「も、もう一回、洗っといたほうがイイかな……」
ざぱんと上がり、洗い場でスポンジを泡立てる。全身から髪の毛から歯から耳の穴に至る、隅々までをも清めて湯に浸かる。
420「沼虎……」
つぶやく声に、応える待ち人はいまだ来ない。
寺院の外壁を伝い、沼虎は目指す一室のバルコニーへたどり着いた。温泉宿マップを手に取り、うなずきをひとつ。
沼虎「鳳凰の間……確かにココだ。間違いねえ」
すっと窓に手をすべらせると、音もなく開いた。こんなこともあろうかと、窓枠にちょっとした細工をしていたのだ。
沼虎「420? ……誰も、いねえのか。ん?」
暗い部屋の中央にきちんと畳まれた布団の上に、メモ用紙があった。手に取り、眺めてみる。
『屋上露天風呂で待つ。 沼虎』
沼虎「なに……!? こ、これは、俺様の筆跡……っ!」
無論、沼虎はこんなメモ用紙など見覚えがない。
沼虎「ったく、手の込んだコトしやがるぜ」
自分のことは棚上げで、沼虎はメモ用紙をポケットへ仕舞った。食事を終えて部屋に戻ってから現在までの時間を逆算してみる。
沼虎「くそ、こうしちゃいられねえ! 420、今行く!」
いやな予感に急き立てられ、沼虎は部屋を飛び出し階段を三段飛ばしに駆け上がる。すぐに着いた屋上露天風呂の脱衣所を浴衣のまま
通過して、浴場へと駆け込んだ。
沼虎「!! おい、420!」
岩風呂の縁に、うつぶせになった420がいた。湯あたりしたのだろうか、上気した肌が苦しげに上下している。
沼虎「しっかりしろ! っつ!」
420を抱き起こしたとたん、沼虎の腕に痛みが走った。なんとか堪え、洗い場へ運んで冷水を頭からぶっかけた。
沼虎「420! 何て熱さだ……」
420の全身から、盛大な蒸気が噴き上がった。
非常用ナノトランサーからソルアトマイザーを取り出し、使用する。ようやく常温に戻った420が、薄目を開けた。
420「ん……、あ、ぬまとら……」
沼虎「イイから、もうちょい寝てろ」
額に軽くキスすると、420は小さくうなずき目を閉じた。まだヒリヒリしている両腕に気合を入れて、420を抱えた沼虎は
浴場を後にした。 つづく
>>152.166
気になるといってもらえると続きを頑張って書こうと思える
しかしこちらから言えばヒュマ助がどう蜘蛛を止めるのかが非常に気になる・・・w
しかしヒュマ助は普段は頼りなさげなのにこういうとこはかっこいいなぁ・・・w
>>153
肌の色の指定が無かったからデフォで通したけど似ててよかった
過去編は頑張って書きまする!
>>154.168
虎子の罠って基本的に420にしか使ってないような気がする・・・w
沼虎も他の人が罠に掛かっさて420と沼虎は無事倫理的におkとなるのか!
えー、ちなみにシリアス長編に関しては現在何故か規制が掛かっているので解除されたら落としますorz
気になるといってもらえると続きを頑張って書こうと思える
しかしこちらから言えばヒュマ助がどう蜘蛛を止めるのかが非常に気になる・・・w
しかしヒュマ助は普段は頼りなさげなのにこういうとこはかっこいいなぁ・・・w
>>153
肌の色の指定が無かったからデフォで通したけど似ててよかった
過去編は頑張って書きまする!
>>154.168
虎子の罠って基本的に420にしか使ってないような気がする・・・w
沼虎も他の人が罠に掛かっさて420と沼虎は無事倫理的におkとなるのか!
えー、ちなみにシリアス長編に関しては現在何故か規制が掛かっているので解除されたら落としますorz
―その夜。
人々が寝静まり、静寂に包まれたガーディアンズコロニー。
その通路。歩き出した影が二つ。
一つはあの女。手には刃が握られており、瞳には爛々と輝く狂喜が灯る。
そして、蜘蛛。隣に佇むその異形は、畏怖すべき蜘蛛の影だった。
その影に迫る一つの姿。
「待ってくれ」
影が止まる。蜘蛛も止まる。それに追いつく形で近づく、姿。
「何処へ行くつもりなの…?その子を連れて」
「………、………」
蜘蛛に、影に、その姿は語りかける。手にした銃を向ける事無く、静かに…。
影が振り返る。そして、蜘蛛はソレに続くように後ろへと振り返る。
影が、嗤った気がした。
「こんばんは、ヒュマ助君…」
「………」
姿…、ヒュマ助は答えない。手にした銃を向けることもなく、ただ影と対峙する。
「何処へ行くか…は、解っていると思うわ。敵の所よ」
「敵は…GRM?」
「えぇ。アレを守る…キャストも、全て…」
そう紡いで、影はヒュマ助に手を差し出した。
人々が寝静まり、静寂に包まれたガーディアンズコロニー。
その通路。歩き出した影が二つ。
一つはあの女。手には刃が握られており、瞳には爛々と輝く狂喜が灯る。
そして、蜘蛛。隣に佇むその異形は、畏怖すべき蜘蛛の影だった。
その影に迫る一つの姿。
「待ってくれ」
影が止まる。蜘蛛も止まる。それに追いつく形で近づく、姿。
「何処へ行くつもりなの…?その子を連れて」
「………、………」
蜘蛛に、影に、その姿は語りかける。手にした銃を向ける事無く、静かに…。
影が振り返る。そして、蜘蛛はソレに続くように後ろへと振り返る。
影が、嗤った気がした。
「こんばんは、ヒュマ助君…」
「………」
姿…、ヒュマ助は答えない。手にした銃を向けることもなく、ただ影と対峙する。
「何処へ行くか…は、解っていると思うわ。敵の所よ」
「敵は…GRM?」
「えぇ。アレを守る…キャストも、全て…」
そう紡いで、影はヒュマ助に手を差し出した。
「一緒に行きましょう?君なら…解ってくれると信じているわ」
「僕は…強くない」
「えぇ。それでもいいの。君なら…」
「でもね、負けたりはしないよ、マコさん…」
影、マコはヒュマ助の言葉に目を代える。
残忍で、冷たい、殺人鬼の瞳へと。
「負ける…?」
「そう。君のように…辛い気持ちを復讐なんかに向けるような事には、ね」
言って、銃を握り締める。普段のヒュマ助とは違う、笑みの無い表情。
「君も…結局は私の事、何も解ってなかったんだね」
「解るよ。解るからこそ、此処に来た」
その場所は、GRMからガーディアンズが品を受け取る搬入ドッグ。
研究員や役員、護衛のキャストも、此処を通ってコロニーへ向かう。
「君を止めに…ね」
そう語ると、ハルゴウホウをマコへと向けるヒュマ助。
突きつけられた銃口に、やれやれ…といった様子でため息をつくマコ。
「解ってくれると、思っていたんだけどな」
「解ってはいるよ。けどね…それだけは認めたくない」
「子供ね、そんなの…力の前にはどうにもならないのに」
「それも知ってるよ。だから孤児になった。だから両親を失った」
「だったら何故!?どうして解ってくれないの!どうして私の邪魔をするの!!」
叫ぶ。その声に、ヒュマ助はフ…と笑みを浮かべた
「僕は…強くない」
「えぇ。それでもいいの。君なら…」
「でもね、負けたりはしないよ、マコさん…」
影、マコはヒュマ助の言葉に目を代える。
残忍で、冷たい、殺人鬼の瞳へと。
「負ける…?」
「そう。君のように…辛い気持ちを復讐なんかに向けるような事には、ね」
言って、銃を握り締める。普段のヒュマ助とは違う、笑みの無い表情。
「君も…結局は私の事、何も解ってなかったんだね」
「解るよ。解るからこそ、此処に来た」
その場所は、GRMからガーディアンズが品を受け取る搬入ドッグ。
研究員や役員、護衛のキャストも、此処を通ってコロニーへ向かう。
「君を止めに…ね」
そう語ると、ハルゴウホウをマコへと向けるヒュマ助。
突きつけられた銃口に、やれやれ…といった様子でため息をつくマコ。
「解ってくれると、思っていたんだけどな」
「解ってはいるよ。けどね…それだけは認めたくない」
「子供ね、そんなの…力の前にはどうにもならないのに」
「それも知ってるよ。だから孤児になった。だから両親を失った」
「だったら何故!?どうして解ってくれないの!どうして私の邪魔をするの!!」
叫ぶ。その声に、ヒュマ助はフ…と笑みを浮かべた
「僕達はガーディアンズだ」
「それが…何よ」
「『大切な人』を守るのに、理由がいるの…?」
「ーーーーーーーっ!!!」
マコが走る。手にしたジートシークを振りかざし、ヒュマ助へと走り来る。
ハルゴウホウが撃たれる。正確に、腕や足といった部位を狙い打つその一撃。
手にしたジートシークで弾き落とすと、真っ直ぐにヒュマ助へと走るマコ。
ヒュマ助は、ハルゴウホウをしまうと、トランサーからレイピアを取り出した。
「私はっ!その『大切な人』に全てを奪われたっ!!」
振りかざした剣が、打ち付けられる。
鋭い斬撃を打ち合いながら、マコは叫び続ける。
「家族も…恋人も…」
打ち合わさるジートシークとレイピア。火花が薄暗い通路へとはじける。
「大切な人全て…アイツらは…私から奪った!!」
両手でジートシークを持つと、思いきり…真下にいるヒュマ助へと振り下ろす。
すんでの所で飛びずさり、姿勢を立て直すヒュマ助。
素早い動きで、マコが再度飛び掛る。もう一度、マコとヒュマ助は鍔迫り合った。
「君だって…君だって両親を失ったんでしょう!?だったら…!」
「それは…違うっ!!!」
振り抜いたレイピアが、マコの手からジートシークを弾き飛ばしていた。
「それが…何よ」
「『大切な人』を守るのに、理由がいるの…?」
「ーーーーーーーっ!!!」
マコが走る。手にしたジートシークを振りかざし、ヒュマ助へと走り来る。
ハルゴウホウが撃たれる。正確に、腕や足といった部位を狙い打つその一撃。
手にしたジートシークで弾き落とすと、真っ直ぐにヒュマ助へと走るマコ。
ヒュマ助は、ハルゴウホウをしまうと、トランサーからレイピアを取り出した。
「私はっ!その『大切な人』に全てを奪われたっ!!」
振りかざした剣が、打ち付けられる。
鋭い斬撃を打ち合いながら、マコは叫び続ける。
「家族も…恋人も…」
打ち合わさるジートシークとレイピア。火花が薄暗い通路へとはじける。
「大切な人全て…アイツらは…私から奪った!!」
両手でジートシークを持つと、思いきり…真下にいるヒュマ助へと振り下ろす。
すんでの所で飛びずさり、姿勢を立て直すヒュマ助。
素早い動きで、マコが再度飛び掛る。もう一度、マコとヒュマ助は鍔迫り合った。
「君だって…君だって両親を失ったんでしょう!?だったら…!」
「それは…違うっ!!!」
振り抜いたレイピアが、マコの手からジートシークを弾き飛ばしていた。
「失って…痛いって…辛いって解っているんだ…僕達は」
「解っているわよ…だから…!」
「なら…どうして…」
「え…」
「どうしてその痛みを他の人にぶつけなきゃ納得出来ないんだ!!」
叫ぶ、ヒュマ助の瞳には、苦しそうな…痛みを絶えるような、そんな光があった。
「僕だって、両親がいなくなった辛さも、痛みも、誰かにぶつけたいよ…」
「それこそ、誰かを憎んでいれば、楽になれるさ…。けど…けどさ!」
「誰かを憎んで、復讐して…それで誰が喜ぶの?誰が笑ってくれるの?」
「君の家族は、恋人は…そんな人生を君に望んでいると思うの?」
「うるさい…!!うるさいっ!!」
ヒュマ助の声を掻き消すように、叫ぶ。
解っていた事だった。でも認めたくなかった。認めることが怖かった。
逃げ出したのは自分だった。あの時弱かった自分が…
「アンタなんかに…解るわけないっ!!」
「マコさん…復讐なんて何も変えたりしないんだ!」
「うるさい!!43Xっ!!」
二人の間へ割って入るように、蜘蛛…43Xが間へ飛び込んできた。
「ソイツを殺して…!ソイツは…私の敵よ!!」
「………、……」
腕を広げた影。蜘蛛は、悠然とヒュマ助の前に立ちふさがっている。
銃を構えるヒュマ助。だが、その瞳にははっきりと躊躇いの色が現れている。
蜘蛛は、命令どおりにその腕を広げ、目の前にある獲物を見つめている。
しかし…
「………(フルフル…」
次の瞬間、首を横へ振ると…掲げていた蜘蛛の腕をそっと下ろした。
「解っているわよ…だから…!」
「なら…どうして…」
「え…」
「どうしてその痛みを他の人にぶつけなきゃ納得出来ないんだ!!」
叫ぶ、ヒュマ助の瞳には、苦しそうな…痛みを絶えるような、そんな光があった。
「僕だって、両親がいなくなった辛さも、痛みも、誰かにぶつけたいよ…」
「それこそ、誰かを憎んでいれば、楽になれるさ…。けど…けどさ!」
「誰かを憎んで、復讐して…それで誰が喜ぶの?誰が笑ってくれるの?」
「君の家族は、恋人は…そんな人生を君に望んでいると思うの?」
「うるさい…!!うるさいっ!!」
ヒュマ助の声を掻き消すように、叫ぶ。
解っていた事だった。でも認めたくなかった。認めることが怖かった。
逃げ出したのは自分だった。あの時弱かった自分が…
「アンタなんかに…解るわけないっ!!」
「マコさん…復讐なんて何も変えたりしないんだ!」
「うるさい!!43Xっ!!」
二人の間へ割って入るように、蜘蛛…43Xが間へ飛び込んできた。
「ソイツを殺して…!ソイツは…私の敵よ!!」
「………、……」
腕を広げた影。蜘蛛は、悠然とヒュマ助の前に立ちふさがっている。
銃を構えるヒュマ助。だが、その瞳にははっきりと躊躇いの色が現れている。
蜘蛛は、命令どおりにその腕を広げ、目の前にある獲物を見つめている。
しかし…
「………(フルフル…」
次の瞬間、首を横へ振ると…掲げていた蜘蛛の腕をそっと下ろした。
「どうして…どうしてなのよ!?」
叫び、43Xへ掴みかかる。マコにゆすられ、43Xは悲しそうに答えた。
「マコ…、コイツ、43Xにお菓子くれた…」
「ソレが何なのよ!」
「マコ…、コイツは43Xをナデナデしてくれる…」
「うるさい!敵よ…!そんな事したって敵は敵なのよ…!」
「マコは…」
「…!?」
つかみ合う、二つの影。今はっきりと、影と蜘蛛の間に溝が生まれていた。
「マコは…43Xにお菓子はくれない…。ナデナデもしてくれない…」
「……っ!!」
「マコ…43Xは…43Xはコイツを…」
「43X……それ以上言…」
「………殺したくない…」
それは、殺人鬼に対する…殺人「機」の、初めての反抗だった。
「43X…お前ぇぇぇぇ!」
思い切り腕を振り上げ、43X目掛けて振りぬく。
PMとは言えど少女程度の外見である43Xが、頬をぶたれて地面にうずくまる。
ヒュマ助が駆け寄ろうとすると、マコがハンドガックを43Xへ向けた。
「お前もかっ!!お前も私を…誰も私を…誰もっ!!」
呟いて、43Xへ向けた銃を躊躇う事無く放つ。
数度の発砲を受け、シールドラインを持たない43Xの身体に数箇所の穴が開く。
開いた傷口を庇うように、蜘蛛は腕を丸めてその場でのた打ち回る。
「何てことを…自分の家族に向かって…!」
「だったら何よ…?コイツは…私を裏切ったのよ!!」
残忍に嗤うマコの顔。それは、殺人鬼の笑みその物だった。
叫び、43Xへ掴みかかる。マコにゆすられ、43Xは悲しそうに答えた。
「マコ…、コイツ、43Xにお菓子くれた…」
「ソレが何なのよ!」
「マコ…、コイツは43Xをナデナデしてくれる…」
「うるさい!敵よ…!そんな事したって敵は敵なのよ…!」
「マコは…」
「…!?」
つかみ合う、二つの影。今はっきりと、影と蜘蛛の間に溝が生まれていた。
「マコは…43Xにお菓子はくれない…。ナデナデもしてくれない…」
「……っ!!」
「マコ…43Xは…43Xはコイツを…」
「43X……それ以上言…」
「………殺したくない…」
それは、殺人鬼に対する…殺人「機」の、初めての反抗だった。
「43X…お前ぇぇぇぇ!」
思い切り腕を振り上げ、43X目掛けて振りぬく。
PMとは言えど少女程度の外見である43Xが、頬をぶたれて地面にうずくまる。
ヒュマ助が駆け寄ろうとすると、マコがハンドガックを43Xへ向けた。
「お前もかっ!!お前も私を…誰も私を…誰もっ!!」
呟いて、43Xへ向けた銃を躊躇う事無く放つ。
数度の発砲を受け、シールドラインを持たない43Xの身体に数箇所の穴が開く。
開いた傷口を庇うように、蜘蛛は腕を丸めてその場でのた打ち回る。
「何てことを…自分の家族に向かって…!」
「だったら何よ…?コイツは…私を裏切ったのよ!!」
残忍に嗤うマコの顔。それは、殺人鬼の笑みその物だった。
「裏切った?本気で…本気でそう思っているの…?」
「そうよ!私の事なんて…結局誰も解っちゃいなかった!」
「いい加減にしろ!!」
苦しげにうずくまる43X。その前に立ちはだかるように立つヒュマ助。
「こんなになってまで…この子は君を信じていたんだ…」
傷の痛みに耐え、それでも愛しい主人をけなげに見上げる43X…。
「君が笑ってくれると信じて…この子は君の復讐を手伝っていたんだ!!」
再び、レイピアを構えなおすヒュマ助。
「どんな悪人だったとしても…どれだけ名誉や地位がある人でも…」
「………」
「この子達にとっては主人なんだ…世界でたった一人だけの家族なんだ…」
「だから、何よ…」
「それを君は…どうして…」
「……黙れ…」
「どうして…裏切ったなんて悲しいこというんだ!」
「黙れぇぇぇぇぇぇ!!!!」
―スダ…ン……
一発の銃声に、その声は遮られる。
わき腹を押さえてその場に膝をつくヒュマ助。マコの拳銃の銃口から、白煙が立ち上る。
それでも、歯を食いしばって立ち上がるヒュマ助。
「どうして…家族を失う痛みを知っていて…この子に銃を向けたの…」
―ガァ…ン……
「どうして…裏切られる辛さを知っていて…この子を裏切るの…」
―ガァ…ン……
「どう…し…て…他人を恨む事でしか…」
―ガァ…ン……
「そうよ!私の事なんて…結局誰も解っちゃいなかった!」
「いい加減にしろ!!」
苦しげにうずくまる43X。その前に立ちはだかるように立つヒュマ助。
「こんなになってまで…この子は君を信じていたんだ…」
傷の痛みに耐え、それでも愛しい主人をけなげに見上げる43X…。
「君が笑ってくれると信じて…この子は君の復讐を手伝っていたんだ!!」
再び、レイピアを構えなおすヒュマ助。
「どんな悪人だったとしても…どれだけ名誉や地位がある人でも…」
「………」
「この子達にとっては主人なんだ…世界でたった一人だけの家族なんだ…」
「だから、何よ…」
「それを君は…どうして…」
「……黙れ…」
「どうして…裏切ったなんて悲しいこというんだ!」
「黙れぇぇぇぇぇぇ!!!!」
―スダ…ン……
一発の銃声に、その声は遮られる。
わき腹を押さえてその場に膝をつくヒュマ助。マコの拳銃の銃口から、白煙が立ち上る。
それでも、歯を食いしばって立ち上がるヒュマ助。
「どうして…家族を失う痛みを知っていて…この子に銃を向けたの…」
―ガァ…ン……
「どうして…裏切られる辛さを知っていて…この子を裏切るの…」
―ガァ…ン……
「どう…し…て…他人を恨む事でしか…」
―ガァ…ン……
ついにその場にへたり込むヒュマ助。数発の傷跡から、とめどなく紅い雫は流れ落ちる。
それを見つめるマコの瞳には、はっきりとした動揺が見えていた。
引き金を引くだけの筈の銃口はぶれ、目の前で血を流す青年を正面に捉えきれない。
傷だらけのヒュマ助が、辛そうに…それでも強い光を瞳にともして立ち上がる。
「辛い気持ちを…誰かに伝えれなかったの…?」
「黙れぇ…く、来るなぁ!!」
マコの拳銃へ無造作に手を伸ばす。その銃身を握ると、力強く引き剥がす。
「君が殺した人にもね…君と同じ様に家族がいたはずなんだ…」
「…………っ!!」
「解るよね…?家族が…大切な人がいなくなった痛みは…」
それだけ呟いて、ぐらつく。致命傷には至らない傷だが、数が多すぎる。
足元には小さな赤い水溜りが出来上がり、43Xはヒュマ助を支えようとする。
「もう、終わりにしよう…?」
「私は…私は…っ!」
「少なくともね…」
そういって、グラリとヒュマ助の身体が揺れた。
「僕は…君に…人を殺して欲しくなんか…なかった…」
フっと、まるで糸の途切れた操り人形の様に、赤く地面に広がる水溜りへ倒れる。
ベシャ…と音を立てて、ヒュマ助は手にしたレイピアを離して地面へ倒れた。
それを見つめるマコの瞳には、はっきりとした動揺が見えていた。
引き金を引くだけの筈の銃口はぶれ、目の前で血を流す青年を正面に捉えきれない。
傷だらけのヒュマ助が、辛そうに…それでも強い光を瞳にともして立ち上がる。
「辛い気持ちを…誰かに伝えれなかったの…?」
「黙れぇ…く、来るなぁ!!」
マコの拳銃へ無造作に手を伸ばす。その銃身を握ると、力強く引き剥がす。
「君が殺した人にもね…君と同じ様に家族がいたはずなんだ…」
「…………っ!!」
「解るよね…?家族が…大切な人がいなくなった痛みは…」
それだけ呟いて、ぐらつく。致命傷には至らない傷だが、数が多すぎる。
足元には小さな赤い水溜りが出来上がり、43Xはヒュマ助を支えようとする。
「もう、終わりにしよう…?」
「私は…私は…っ!」
「少なくともね…」
そういって、グラリとヒュマ助の身体が揺れた。
「僕は…君に…人を殺して欲しくなんか…なかった…」
フっと、まるで糸の途切れた操り人形の様に、赤く地面に広がる水溜りへ倒れる。
ベシャ…と音を立てて、ヒュマ助は手にしたレイピアを離して地面へ倒れた。
静寂が戻ったその場。通路には、静かに横たわる青年と、それを揺する蜘蛛。
そして、復讐という名の夢から覚めた、悲しい殺人鬼がいた。
(どうして…家族を失う痛みを知っていて…この子に銃を向けたの…)
(どうして…裏切られる辛さを知っていて…この子を裏切るの…)
(どうして…他人を恨む事でしか辛い気持ちを…誰かに伝えれなかったの…)
ヒュマ助に言われた言葉が、夢から覚めた自分へ重く圧し掛かる。
(君が殺した人にもね…君と同じ様に家族がいたはずなんだ…)
(解るよね…?家族が…大切な人がいなくなった痛みは…)
思い出してしまった、自分の知った痛み。
恨む事でしか、それを忘れる事が出来なかった自分の、弱さ。
(僕は…君に…人を殺して欲しくなんか…なかった…)
自分とは違う道を歩んだ、自分と同じ痛みを知る青年の、自分を思う言葉。
きっと、彼が守ろうとする『大切な人』に、自分と43Xも含まれているんだ…。
全てに気づいた。全てが遅かった。血に濡れた自分の手が恨めしかった。
その場に、静かに嗚咽が響き渡る。泣いているのは、夢から覚めた殺人鬼。
ふと、何を思ったかヒュマ助の傍へ歩み寄るマコ。
必死にヒュマ助を揺する43X。近づく主人に気づいて、庇うようにヒュマ助へ被さる。
しかし、その後に続く衝撃も音も無いことに、そっと顔を上げた43X。
その目に、レイピアを片手に…泣き顔で微笑む主人の姿があった。
そして、復讐という名の夢から覚めた、悲しい殺人鬼がいた。
(どうして…家族を失う痛みを知っていて…この子に銃を向けたの…)
(どうして…裏切られる辛さを知っていて…この子を裏切るの…)
(どうして…他人を恨む事でしか辛い気持ちを…誰かに伝えれなかったの…)
ヒュマ助に言われた言葉が、夢から覚めた自分へ重く圧し掛かる。
(君が殺した人にもね…君と同じ様に家族がいたはずなんだ…)
(解るよね…?家族が…大切な人がいなくなった痛みは…)
思い出してしまった、自分の知った痛み。
恨む事でしか、それを忘れる事が出来なかった自分の、弱さ。
(僕は…君に…人を殺して欲しくなんか…なかった…)
自分とは違う道を歩んだ、自分と同じ痛みを知る青年の、自分を思う言葉。
きっと、彼が守ろうとする『大切な人』に、自分と43Xも含まれているんだ…。
全てに気づいた。全てが遅かった。血に濡れた自分の手が恨めしかった。
その場に、静かに嗚咽が響き渡る。泣いているのは、夢から覚めた殺人鬼。
ふと、何を思ったかヒュマ助の傍へ歩み寄るマコ。
必死にヒュマ助を揺する43X。近づく主人に気づいて、庇うようにヒュマ助へ被さる。
しかし、その後に続く衝撃も音も無いことに、そっと顔を上げた43X。
その目に、レイピアを片手に…泣き顔で微笑む主人の姿があった。
「マコ…一体何を…」
「ごめんね…ごめんね…43X」
そっと、レイピアを見つめ自分の首筋へと向けるマコ。
「やめろ…マコ!やめるんだ…!」
「裏切ったなんていってごめんね…傷つけちゃってごめんね…」
刃を首筋へ目掛け、真っ直ぐに構える。
「もう、終わりにするからね…」
「マコ…!!」
レイピアを持つ手に力を入れる。その時…
―パァ…ン………
乾いた銃声と共に、マコの手から弾き飛ばされるレイピア。
その衝撃に、ペタリとその場にくずれるマコ。
「間に合ってよかったぜ…」
通路の影、数メートル先にある…二つの影。
中年ヒュマと、その相棒…GH440の姿だった。
足早に、倒れているヒュマ助や崩れ落ちたマコの元へと歩み寄る二人。
「おっさん!小太りは傷口塞げばなんとかなりそうだぞ!」
「あぁ、440。そっちは頼む」
「任せろ!…小太り、死ぬな…?確りしろよ…?」
傷口へ応急テープを取り出してグリグルと巻きつける440。
その隣で、放心状態のマコへ、そっと中年ヒュマが語りかけた。
「ごめんね…ごめんね…43X」
そっと、レイピアを見つめ自分の首筋へと向けるマコ。
「やめろ…マコ!やめるんだ…!」
「裏切ったなんていってごめんね…傷つけちゃってごめんね…」
刃を首筋へ目掛け、真っ直ぐに構える。
「もう、終わりにするからね…」
「マコ…!!」
レイピアを持つ手に力を入れる。その時…
―パァ…ン………
乾いた銃声と共に、マコの手から弾き飛ばされるレイピア。
その衝撃に、ペタリとその場にくずれるマコ。
「間に合ってよかったぜ…」
通路の影、数メートル先にある…二つの影。
中年ヒュマと、その相棒…GH440の姿だった。
足早に、倒れているヒュマ助や崩れ落ちたマコの元へと歩み寄る二人。
「おっさん!小太りは傷口塞げばなんとかなりそうだぞ!」
「あぁ、440。そっちは頼む」
「任せろ!…小太り、死ぬな…?確りしろよ…?」
傷口へ応急テープを取り出してグリグルと巻きつける440。
その隣で、放心状態のマコへ、そっと中年ヒュマが語りかけた。
「アンタ、さっきこの兄ちゃんに言われただろうが」
「『家族が…大切な人がいなくなった痛みを知っているだろ』…てよ」
呟いて、傍にあったレイピアを取り上げる中年ヒュマ。
「そこのちびちゃんにとって、アンタは家族であり…大切な人だろうが」
その声に、ハっとしたように43Xを見るマコ。
「そいつ残して勝手にくたばって…残されたちびちゃんはどれだけ辛いと思う…?」
「アンタは死んじゃいけねぇよ…ちびちゃんの為にも、な」
その声に、肩を抱えて泣き始めるマコ。
今更になって、死ぬ事の恐怖と家族への申し訳なさを思い出したように、泣き続ける。
「おっさん!小太りの傷は塞いだぞ!」
「あぁ、ありがとな。440、お手柄だ」
安堵の表情の43Xと、得意げに救護の腕を見せびらかす440。
泣き続ける殺人犯と、その犯人を命がけで止めたお人よし店主。
その場に居合わせた面々をみて、中年ヒュマはやれやれ…と呟く。
「アンタは償わなければならない。それこそ…命がけでな」
「はい…」
弱々しく呟いたマコへ、そっと紙袋を差し出す中年ヒュマ。
「そこの兄ちゃん見たく、辛い気持ちも吹き飛ばす位…笑って生きろ。それでも辛い時は…」
紙袋をそっと開くマコ。涙目に紙袋中身を見つめる。
紙袋には、ヒュマ助の飯店のロゴが印刷されている。
「甘いものでも食べて、イライラなんて忘れちまえばいいんじゃねぇのか?」
「…………はぃ」
―その夜、一人の殺人鬼と蜘蛛の都市伝説は、コロニーから消えていった。
「『家族が…大切な人がいなくなった痛みを知っているだろ』…てよ」
呟いて、傍にあったレイピアを取り上げる中年ヒュマ。
「そこのちびちゃんにとって、アンタは家族であり…大切な人だろうが」
その声に、ハっとしたように43Xを見るマコ。
「そいつ残して勝手にくたばって…残されたちびちゃんはどれだけ辛いと思う…?」
「アンタは死んじゃいけねぇよ…ちびちゃんの為にも、な」
その声に、肩を抱えて泣き始めるマコ。
今更になって、死ぬ事の恐怖と家族への申し訳なさを思い出したように、泣き続ける。
「おっさん!小太りの傷は塞いだぞ!」
「あぁ、ありがとな。440、お手柄だ」
安堵の表情の43Xと、得意げに救護の腕を見せびらかす440。
泣き続ける殺人犯と、その犯人を命がけで止めたお人よし店主。
その場に居合わせた面々をみて、中年ヒュマはやれやれ…と呟く。
「アンタは償わなければならない。それこそ…命がけでな」
「はい…」
弱々しく呟いたマコへ、そっと紙袋を差し出す中年ヒュマ。
「そこの兄ちゃん見たく、辛い気持ちも吹き飛ばす位…笑って生きろ。それでも辛い時は…」
紙袋をそっと開くマコ。涙目に紙袋中身を見つめる。
紙袋には、ヒュマ助の飯店のロゴが印刷されている。
「甘いものでも食べて、イライラなんて忘れちまえばいいんじゃねぇのか?」
「…………はぃ」
―その夜、一人の殺人鬼と蜘蛛の都市伝説は、コロニーから消えていった。
結局、あの後僕は中年ヒュマさんが手配してくれた救護隊に、病院へ運ばれた。
大事には至らなかったものの、結構な無茶をしてしまったらしい。
それから数日。病院のベッドで生活するハメになった。
担ぎ込まれたと聞いて、442は卒倒しそうなくらい慌てて僕の病室へ来た。
422も普段と違って心配そうに、僕の顔を覗き込むばかりだった。
怪我でベッドで生活する時期は足早に過ぎ去り、僕は退院を迎えた。
それこそ、短い入院期間だったが、沢山の人がお見舞いに来てくれた。
先生、ヒュマ恵さん、お得意様、常連さん…。
それこそ、病室に花やらお見舞いのフルーツが溢れそうなほどだった。
422は果物いっぱいで嬉しそうだったが、442に全部没収されてふて腐れていた。
沢山の人がお見舞いに来る中で、どうしても僕にはいえない事があった。
『どうして、そんな怪我をしたの?』
表向きは、中年ヒュマさんの計らいで偽の怪我理由が皆様に伝えられたけど…
けれど、僕は真相が話せないこともそうだが、何より…
マコさんと、43Xちゃんの事が、気がかりだった…。
大事には至らなかったものの、結構な無茶をしてしまったらしい。
それから数日。病院のベッドで生活するハメになった。
担ぎ込まれたと聞いて、442は卒倒しそうなくらい慌てて僕の病室へ来た。
422も普段と違って心配そうに、僕の顔を覗き込むばかりだった。
怪我でベッドで生活する時期は足早に過ぎ去り、僕は退院を迎えた。
それこそ、短い入院期間だったが、沢山の人がお見舞いに来てくれた。
先生、ヒュマ恵さん、お得意様、常連さん…。
それこそ、病室に花やらお見舞いのフルーツが溢れそうなほどだった。
422は果物いっぱいで嬉しそうだったが、442に全部没収されてふて腐れていた。
沢山の人がお見舞いに来る中で、どうしても僕にはいえない事があった。
『どうして、そんな怪我をしたの?』
表向きは、中年ヒュマさんの計らいで偽の怪我理由が皆様に伝えられたけど…
けれど、僕は真相が話せないこともそうだが、何より…
マコさんと、43Xちゃんの事が、気がかりだった…。
「はい、では皆様…お待たせ致しました」
数日後の飯店。人が多数集まるその飯店の戸口には、「本日休業」の札。
「ヒュマ助、無事に復活です」
その声に、集まってくれた人々から歓声があがる。
口々に退院を祝われたり、お店の再開を心待ちにしていたことを知らされたり…
それこそ、「ヒュマ助店主退院祝い」…なんてタレ幕まで準備されているほどだった。
なんだかんだで、料理を作ったのは祝われるはずのヒュマ助なのが…アレだけど。
乾杯の音頭もそこそこに、お店では宴会が始まった。
常連同士でお酒を飲み交わしたり、442や422とお客様のPMちゃん達が語らったり。
僕は、そんな席の端っこ、いつもの席でちびちびとお酒を飲むある人の傍へ歩み寄った。
「今回は本当に、有難う御座いました…」
深々とお辞儀をすると、「よせよ」と照れくさそうに酒を飲み干す中年ヒュマ。
440ちゃんはといえば…あぁ、あっちで422と大食い対決を始めてる…
そっと向かいの席へ座ると、何気なし宴会を見合う。
そっと、中年ヒュマがヒュマ助へと語りかけた。
「あのお嬢ちゃんの事だけどな…、4~5年は仮釈放無しで服役だって話だ」
「そうですか…」
「まぁ、あれだけの事しちまって、この判決なら軽すぎるってもんだ」
「そこら辺も…手を回してくれたんですね?」
「ん?さぁな…」
口には出さないが、この人がマコの事を任されてくれていたのは、感じ取れた。
数日後の飯店。人が多数集まるその飯店の戸口には、「本日休業」の札。
「ヒュマ助、無事に復活です」
その声に、集まってくれた人々から歓声があがる。
口々に退院を祝われたり、お店の再開を心待ちにしていたことを知らされたり…
それこそ、「ヒュマ助店主退院祝い」…なんてタレ幕まで準備されているほどだった。
なんだかんだで、料理を作ったのは祝われるはずのヒュマ助なのが…アレだけど。
乾杯の音頭もそこそこに、お店では宴会が始まった。
常連同士でお酒を飲み交わしたり、442や422とお客様のPMちゃん達が語らったり。
僕は、そんな席の端っこ、いつもの席でちびちびとお酒を飲むある人の傍へ歩み寄った。
「今回は本当に、有難う御座いました…」
深々とお辞儀をすると、「よせよ」と照れくさそうに酒を飲み干す中年ヒュマ。
440ちゃんはといえば…あぁ、あっちで422と大食い対決を始めてる…
そっと向かいの席へ座ると、何気なし宴会を見合う。
そっと、中年ヒュマがヒュマ助へと語りかけた。
「あのお嬢ちゃんの事だけどな…、4~5年は仮釈放無しで服役だって話だ」
「そうですか…」
「まぁ、あれだけの事しちまって、この判決なら軽すぎるってもんだ」
「そこら辺も…手を回してくれたんですね?」
「ん?さぁな…」
口には出さないが、この人がマコの事を任されてくれていたのは、感じ取れた。
「それで…43Xちゃんは…?」
「あぁ、その事で手紙を受け取ってきた」
「手紙…?」
一通のメールをヒュマ助のトランサーへ転送する中年ヒュマ。
ヒュマ助は、その送られてきたメールを静かに再生した。
『ヒュマ助君へ
君に目を覚ましてもらって、私は自分がしてしまった事を悔やみました…。
それでも、君の言葉を信じて、私はもう一度やり直そうと決心が出来ました。
つきまして…、勝手なお願いになりますが、43Xを宜しくお願い致します。
私と言う所有者がいなくなれば、あの子はデバイスZEROで初期化されます。
それは、私はまた家族を失う事を同じなんだと、私は思います。
ですので、あの子をどうか宜しくお願いします。
いつか、必ず…胸を張って私が君の前に帰れる日まで、どうか…
マコ』
メールを読み終えると、ヒュマ助は中年ヒュマを振り返った。
見れば、ふてぶてしく微笑む彼。きっと、このメールの内容を知っていたのだ。
そして…
「………、…(つんつん」
「…?」
中年ヒュマと逆側から、背中をつつかれ振り返るヒュマ助。
そこに、如何して良いか解らないといった表情で佇む…可愛らしい子蜘蛛が一匹…。
それを、そっと手を伸ばして腕の中に迎え入れるヒュマ助。
一瞬、ビクっとしたものの、しぶしぶ…といった表情で腕の中へ飛び込む43X。
「ふふふ…w(ナデナデ」
「………(プイ」
そっぽは向いているが、満更でもなさそうな顔で、43Xはヒュマ助に撫でられるのだった。
「あぁ、その事で手紙を受け取ってきた」
「手紙…?」
一通のメールをヒュマ助のトランサーへ転送する中年ヒュマ。
ヒュマ助は、その送られてきたメールを静かに再生した。
『ヒュマ助君へ
君に目を覚ましてもらって、私は自分がしてしまった事を悔やみました…。
それでも、君の言葉を信じて、私はもう一度やり直そうと決心が出来ました。
つきまして…、勝手なお願いになりますが、43Xを宜しくお願い致します。
私と言う所有者がいなくなれば、あの子はデバイスZEROで初期化されます。
それは、私はまた家族を失う事を同じなんだと、私は思います。
ですので、あの子をどうか宜しくお願いします。
いつか、必ず…胸を張って私が君の前に帰れる日まで、どうか…
マコ』
メールを読み終えると、ヒュマ助は中年ヒュマを振り返った。
見れば、ふてぶてしく微笑む彼。きっと、このメールの内容を知っていたのだ。
そして…
「………、…(つんつん」
「…?」
中年ヒュマと逆側から、背中をつつかれ振り返るヒュマ助。
そこに、如何して良いか解らないといった表情で佇む…可愛らしい子蜘蛛が一匹…。
それを、そっと手を伸ばして腕の中に迎え入れるヒュマ助。
一瞬、ビクっとしたものの、しぶしぶ…といった表情で腕の中へ飛び込む43X。
「ふふふ…w(ナデナデ」
「………(プイ」
そっぽは向いているが、満更でもなさそうな顔で、43Xはヒュマ助に撫でられるのだった。
「ヒュマ助、その子は?」
気が付けば、大食い対決していたはずの422が3人のいるテーブル前に来ていた。
先ほどの辺りを見れば、440はお腹を苦しそうに擦っている。
積み上げられたお皿を見る当たり、流石の440もギブアップしたのだろう。
まったく、422の胃袋は底なしである…。
「新しい家族…かな」
そういって、腕の中の43Xを降ろしてあげるヒュマ助。
「そうなの?」
「そそ。今日から43Xもウチの子だよ?」
「………(ジロリ」
まるで、「私は仕方なく納得した」と言いたげな鋭い目つきに、苦笑するヒュマ助。
「そっか!よろしくね、43X。ボクは422!」
「………(プイ」
「ちょ…!?あからさまにボクの事どうでもいいって態度なんですけど!?」
「あぁ、この子なりの宜しくって挨拶じゃないかな」
「違う、違うよヒュマ助!これは『聞いてない、ボケ』っていうボクへの挑戦だ!」
ナックルを装着して腕を振り回す442。それをどうどう…となだめる442。
「解ってるのか?その子は…」
振り返ると、真面目な顔をしてヒュマ助を見つめる中年ヒュマと目が合った。
気が付けば、大食い対決していたはずの422が3人のいるテーブル前に来ていた。
先ほどの辺りを見れば、440はお腹を苦しそうに擦っている。
積み上げられたお皿を見る当たり、流石の440もギブアップしたのだろう。
まったく、422の胃袋は底なしである…。
「新しい家族…かな」
そういって、腕の中の43Xを降ろしてあげるヒュマ助。
「そうなの?」
「そそ。今日から43Xもウチの子だよ?」
「………(ジロリ」
まるで、「私は仕方なく納得した」と言いたげな鋭い目つきに、苦笑するヒュマ助。
「そっか!よろしくね、43X。ボクは422!」
「………(プイ」
「ちょ…!?あからさまにボクの事どうでもいいって態度なんですけど!?」
「あぁ、この子なりの宜しくって挨拶じゃないかな」
「違う、違うよヒュマ助!これは『聞いてない、ボケ』っていうボクへの挑戦だ!」
ナックルを装着して腕を振り回す442。それをどうどう…となだめる442。
「解ってるのか?その子は…」
振り返ると、真面目な顔をしてヒュマ助を見つめる中年ヒュマと目が合った。
「解っています。それでも…」
「そうか…」
そういって、グっとジョッキ生を飲み干すと、また笑顔に戻って言った。
「なら、頼んだぜ。違法PMだとしても、主人がアンタなら任せられる」
「あはは…、責任重大ですね」
振り返ると、422と43Xが一触即発状態である。
ナックルを構え、「かかって来いやー!」と騒ぐ422。
とその時、43Xの後ろ髪の下から補助腕が伸びて、422をあっという間に捕縛する。
「離せー!!」とジタバタ暴れる422をジーっと見つめてやれやれといった表情の43X。
他のお客も、彼女の補助腕を見ても何も思わないらしく…
むしろ、422を捕まえるその腕に、わいわいと騒ぎ立てている。
「これから、宜しくね…?43X」
その言葉が聞こえたのか、チラっと振り返った43X。
422をポイっと投げ捨てるとと、補助腕を背中にしまってヒュマ助の足元へ駆け寄ってくる。
そのまま、速度をつけたジャンプ。ヒュマ助の腕の中にムギュっと飛び込む。
「ヒュマ助、422に勝った」
「ん?あぁ、お見事。43Xは強いなぁ…(ナデナデ…」
「………、……(プイ」
キャイキャイと再戦を騒ぎたてる422。それを上手になだめる442。
ヒュマ助の腕の中で、そっぽを向きつつ幸せそうな顔の43X。
新しい家族のぬくもりを胸に、飯店の宴会は続いていくのだった。
「そうか…」
そういって、グっとジョッキ生を飲み干すと、また笑顔に戻って言った。
「なら、頼んだぜ。違法PMだとしても、主人がアンタなら任せられる」
「あはは…、責任重大ですね」
振り返ると、422と43Xが一触即発状態である。
ナックルを構え、「かかって来いやー!」と騒ぐ422。
とその時、43Xの後ろ髪の下から補助腕が伸びて、422をあっという間に捕縛する。
「離せー!!」とジタバタ暴れる422をジーっと見つめてやれやれといった表情の43X。
他のお客も、彼女の補助腕を見ても何も思わないらしく…
むしろ、422を捕まえるその腕に、わいわいと騒ぎ立てている。
「これから、宜しくね…?43X」
その言葉が聞こえたのか、チラっと振り返った43X。
422をポイっと投げ捨てるとと、補助腕を背中にしまってヒュマ助の足元へ駆け寄ってくる。
そのまま、速度をつけたジャンプ。ヒュマ助の腕の中にムギュっと飛び込む。
「ヒュマ助、422に勝った」
「ん?あぁ、お見事。43Xは強いなぁ…(ナデナデ…」
「………、……(プイ」
キャイキャイと再戦を騒ぎたてる422。それを上手になだめる442。
ヒュマ助の腕の中で、そっぽを向きつつ幸せそうな顔の43X。
新しい家族のぬくもりを胸に、飯店の宴会は続いていくのだった。
はい、昼前に一気に最終部&エピローグ投下です。
こんなクオリティ曖昧な長編にお付き合い下さって誠に有難う御座いました。
書ききれなかった一部を追記と言う形で、締めくくろうと思います。
○マコ
はい、GRMへは逆恨みです。戦争の責任は誰にある…という社会批判です。
果たして兵士が悪いのか、戦わせる政府が悪いのか、戦争の道具が悪いのか?
そういった個人的な批判が入っています。gdgdなのはそのせいかも…
○GH43X
マコが改造したクバラPMです。正規品ではないので形式番号表記が出来ない。
その為、ベースのナンバーに最後尾をX表記と言う名前に。
普通のGH430の外見で髪を銀色、服を黒で考えてください。クバラカラーで。
○決着つけたのが主役じゃなく中年ヒュマ
これも、前にお教えしたとおり…
「ヒュマ助はあくまでヒーローではなく一般人代表」という一面の反映です。
ガチバトルで格好つけたりは出来ません。あくまで感情論です。
精神的な強さ。これこそ、英雄でなくとも人が持てる「強さ」だと私は思います。
ですので、子供な一面として対立、大人が尻拭い…という構成に。
ていうか…中年ヒュマさんはこういう役所が似合いすぎてるのが驚き…w
さて、長々と私的占有みたいな形で投下してしまいました。
今後の43Xの加わったのほほん飯店物語の作成に取り掛かりつつ
しばしの休息と致します。皆様、次回でまたお会いしましょう!
応援、ご愛読、有難う御座いました。ヒュマ助作者でした。
こんなクオリティ曖昧な長編にお付き合い下さって誠に有難う御座いました。
書ききれなかった一部を追記と言う形で、締めくくろうと思います。
○マコ
はい、GRMへは逆恨みです。戦争の責任は誰にある…という社会批判です。
果たして兵士が悪いのか、戦わせる政府が悪いのか、戦争の道具が悪いのか?
そういった個人的な批判が入っています。gdgdなのはそのせいかも…
○GH43X
マコが改造したクバラPMです。正規品ではないので形式番号表記が出来ない。
その為、ベースのナンバーに最後尾をX表記と言う名前に。
普通のGH430の外見で髪を銀色、服を黒で考えてください。クバラカラーで。
○決着つけたのが主役じゃなく中年ヒュマ
これも、前にお教えしたとおり…
「ヒュマ助はあくまでヒーローではなく一般人代表」という一面の反映です。
ガチバトルで格好つけたりは出来ません。あくまで感情論です。
精神的な強さ。これこそ、英雄でなくとも人が持てる「強さ」だと私は思います。
ですので、子供な一面として対立、大人が尻拭い…という構成に。
ていうか…中年ヒュマさんはこういう役所が似合いすぎてるのが驚き…w
さて、長々と私的占有みたいな形で投下してしまいました。
今後の43Xの加わったのほほん飯店物語の作成に取り掛かりつつ
しばしの休息と致します。皆様、次回でまたお会いしましょう!
応援、ご愛読、有難う御座いました。ヒュマ助作者でした。
>>185
ヒュマ助の熱さに惚れましたw シリアス編、お疲れ様でした!
それでは、第十話「倫理的に…お約束」を投下です。
そよそよと心地よい微風を頬に感じて、420は目を覚ました。
420「……ぬま、とら?」
沼虎「よお、目ぇ覚めたか」
左手はウチワを使い、沼虎の空いた右手が額へ乗せられた。
420「ん……」
冷たい手が心地よかった。ましてやこれは、沼虎の手なのだ。
沼虎「もう、大丈夫みてえだな」
すっと、額から手が離れる。
420「あっ……」
思わず、420がその手を取った。見下ろす沼虎の目が、僅かに緩む。
髪の間を、沼虎の指が這う。耳の裏へ、それからうなじへ。指が滑り落ちてゆき、沼虎の顔がそっと近づいた。
420「……待って、沼虎」
沼虎「あん?」
唇が触れ合う寸前、420が沼虎をそっと押し戻した。
420「ねえ、聞かせてほしいの……。ホントに、あたしで、いいの?」
沼虎「…どーいう意味だ、そりゃ」
真面目な声で、沼虎が聞き返す。その手は、まだ420の背に回されていた。
420「あたし、くやしかった。ううん、……羨ましかった。虎子のコト」
沼虎「何でアイツが出てくるんだ?」
420「さっきオンマゴウグと戦ったとき、息、ぴったりだったじゃない。ああ、コレがプロトランザーのコンビネーション
なんだなあって。あたしはPMだから、プロトランザーにはなれないもん。でも、虎子は」
沼虎「……呆れた」
なっ、という形に口を開いたときには、沼虎が覆いかぶさっていた。抱きすくめられ、キスをされただけで、頭の中が
甘い痺れに支配されてゆく。
420「ん……ぅんっ……ぷはっ、ぬまとら……?」
沼虎「そんなコトぐらいで、ぐらついてんじゃねえ」
少しの休憩の後、また唇を塞がれた。
420「んっ、でもっ」
沼虎「デモもストもねえ。……俺様のコト、そんな信用できねえか? それに、だ」
長いキスのあと、ようやく沼虎は腕をゆるめた。420の身体は解放され、布団の上にふわりと落ちた。
沼虎「初めのうちは、アイツが無理やり合わせて来たんだよ。……まあ、熱くなっちまったコトには変わりねえけどよ。でもな」
沼虎の細い指が、420の浴衣にすっと掛けられた。
沼虎「俺様を一番アツくできるのは、420……お前だけだぜ」
露になった420の肌に、沼虎の唇がゆっくりと降りた。
420「ぬ、ぬまとら……だめ…恥ずかしいよ」
沼虎「駄目? 却下だ。俺のコトを信じられるようになるまで、たっぷりおしおきしてやる」
舌が、肌の上をゆっくりと這う。あごの下から首へ、それから鎖骨へ。焦らすように、沼虎は動き、そして止まる。
420「ん……やだ、やめないで……ぬまとらぁ」
沼虎「これから、どんなコトがあっても俺様を信じるか?」
420「うん、信じる……」
沼虎「俺様のコト、好きか?」
420「うん、あいしてるの……」
420の囁きに応えるように、沼虎の腕が420をきつく抱き締める。
420「ぬまとら……きて……」
唐突に、沼虎の身体がびくりとなった。
420「?」
沼虎「ったく、ようやくココまで漕ぎ着けたってのにな……。覗きってのは、粋じゃねえぜ? 虎子」
あっけに取られる420を置いて、沼虎が窓の外へ吼え立てる。
虎子「ホホホ、あの程度の陳腐なトラップで私を止めようなどチョロ甘ですわよ、沼虎さま!」
沼虎「てめえ……上等だ! ここでケリつけてやる! 女だからって、容赦しねえぞ!」
叫びながら外へ飛び出してゆく沼虎。部屋の中には、間の抜けた格好の420がぽつねんと座っていた。 つづく
ヒュマ助の熱さに惚れましたw シリアス編、お疲れ様でした!
それでは、第十話「倫理的に…お約束」を投下です。
そよそよと心地よい微風を頬に感じて、420は目を覚ました。
420「……ぬま、とら?」
沼虎「よお、目ぇ覚めたか」
左手はウチワを使い、沼虎の空いた右手が額へ乗せられた。
420「ん……」
冷たい手が心地よかった。ましてやこれは、沼虎の手なのだ。
沼虎「もう、大丈夫みてえだな」
すっと、額から手が離れる。
420「あっ……」
思わず、420がその手を取った。見下ろす沼虎の目が、僅かに緩む。
髪の間を、沼虎の指が這う。耳の裏へ、それからうなじへ。指が滑り落ちてゆき、沼虎の顔がそっと近づいた。
420「……待って、沼虎」
沼虎「あん?」
唇が触れ合う寸前、420が沼虎をそっと押し戻した。
420「ねえ、聞かせてほしいの……。ホントに、あたしで、いいの?」
沼虎「…どーいう意味だ、そりゃ」
真面目な声で、沼虎が聞き返す。その手は、まだ420の背に回されていた。
420「あたし、くやしかった。ううん、……羨ましかった。虎子のコト」
沼虎「何でアイツが出てくるんだ?」
420「さっきオンマゴウグと戦ったとき、息、ぴったりだったじゃない。ああ、コレがプロトランザーのコンビネーション
なんだなあって。あたしはPMだから、プロトランザーにはなれないもん。でも、虎子は」
沼虎「……呆れた」
なっ、という形に口を開いたときには、沼虎が覆いかぶさっていた。抱きすくめられ、キスをされただけで、頭の中が
甘い痺れに支配されてゆく。
420「ん……ぅんっ……ぷはっ、ぬまとら……?」
沼虎「そんなコトぐらいで、ぐらついてんじゃねえ」
少しの休憩の後、また唇を塞がれた。
420「んっ、でもっ」
沼虎「デモもストもねえ。……俺様のコト、そんな信用できねえか? それに、だ」
長いキスのあと、ようやく沼虎は腕をゆるめた。420の身体は解放され、布団の上にふわりと落ちた。
沼虎「初めのうちは、アイツが無理やり合わせて来たんだよ。……まあ、熱くなっちまったコトには変わりねえけどよ。でもな」
沼虎の細い指が、420の浴衣にすっと掛けられた。
沼虎「俺様を一番アツくできるのは、420……お前だけだぜ」
露になった420の肌に、沼虎の唇がゆっくりと降りた。
420「ぬ、ぬまとら……だめ…恥ずかしいよ」
沼虎「駄目? 却下だ。俺のコトを信じられるようになるまで、たっぷりおしおきしてやる」
舌が、肌の上をゆっくりと這う。あごの下から首へ、それから鎖骨へ。焦らすように、沼虎は動き、そして止まる。
420「ん……やだ、やめないで……ぬまとらぁ」
沼虎「これから、どんなコトがあっても俺様を信じるか?」
420「うん、信じる……」
沼虎「俺様のコト、好きか?」
420「うん、あいしてるの……」
420の囁きに応えるように、沼虎の腕が420をきつく抱き締める。
420「ぬまとら……きて……」
唐突に、沼虎の身体がびくりとなった。
420「?」
沼虎「ったく、ようやくココまで漕ぎ着けたってのにな……。覗きってのは、粋じゃねえぜ? 虎子」
あっけに取られる420を置いて、沼虎が窓の外へ吼え立てる。
虎子「ホホホ、あの程度の陳腐なトラップで私を止めようなどチョロ甘ですわよ、沼虎さま!」
沼虎「てめえ……上等だ! ここでケリつけてやる! 女だからって、容赦しねえぞ!」
叫びながら外へ飛び出してゆく沼虎。部屋の中には、間の抜けた格好の420がぽつねんと座っていた。 つづく
>>185
ヒュマ助かっこいいなあ・・・w
そしてパシリがついに三体に!
羨ましいハーレムだなあ畜生w
>>186
もはや語るまい、倫理的におk!
しかし最近はライトエロが増えてるな
全く持ってよい傾向だ!w
ヒュマ助かっこいいなあ・・・w
そしてパシリがついに三体に!
羨ましいハーレムだなあ畜生w
>>186
もはや語るまい、倫理的におk!
しかし最近はライトエロが増えてるな
全く持ってよい傾向だ!w
相変わらずのスレの名作っぷりにおいちゃん嬉しいわw
お料理のお話は風呂敷広げすぎて没になりそーだぜ!
だがそれにしてもイルミナスはネタの宝庫だ…
ワルキャス「うひょー! キャシーの胸に俺のコインを全賭けしちまいそーだぜー!」
カジノの子「いやーん♪ もうっワルキャスったらー♪」
ワルパシリ「お前は最初からクライマックスじゃあああ!」
ワルキャス「モモタロスウウウウウッ!!」
ワルキャス「俺と君の運命を占って欲しいんだが…」
巫女さん「は?」
ワルパシリ「悪霊退散! 悪霊退散!」
ワルキャス「ドーマンセーマアアアアアン!」
ちょっと考えてこよう…
お料理のお話は風呂敷広げすぎて没になりそーだぜ!
だがそれにしてもイルミナスはネタの宝庫だ…
ワルキャス「うひょー! キャシーの胸に俺のコインを全賭けしちまいそーだぜー!」
カジノの子「いやーん♪ もうっワルキャスったらー♪」
ワルパシリ「お前は最初からクライマックスじゃあああ!」
ワルキャス「モモタロスウウウウウッ!!」
ワルキャス「俺と君の運命を占って欲しいんだが…」
巫女さん「は?」
ワルパシリ「悪霊退散! 悪霊退散!」
ワルキャス「ドーマンセーマアアアアアン!」
ちょっと考えてこよう…
時間のあいた今日になって一気に読んでみた。
おっさんと440のコンビがいい感じだねぇ。
ストーリーもしっかりしてて中だるみなく目が離せない展開でグー。
私の読み取りミスだが、終盤まで蜘蛛の大きさのイメージが狂ってて、
PMサイズだと気が付くのが遅れてしまったのがちと惜しかったかも。
ともあれグッジョブ、ワクワクさせていただきました。
おっさんと440のコンビがいい感じだねぇ。
ストーリーもしっかりしてて中だるみなく目が離せない展開でグー。
私の読み取りミスだが、終盤まで蜘蛛の大きさのイメージが狂ってて、
PMサイズだと気が付くのが遅れてしまったのがちと惜しかったかも。
ともあれグッジョブ、ワクワクさせていただきました。
煮込んで煮込んで煮込み過ぎて原型が分からなくなって
やっぱ落とすのやめとくか、と放置した後
やっぱ勿体無いから味直しして出す、
それが変態くおりてぃ
もう覚えてる人もいまい( ゚ω゚)
こっそりと投下
微妙に長いんで生茶でも飲みながらゆるゆるとご覧ください
やっぱ落とすのやめとくか、と放置した後
やっぱ勿体無いから味直しして出す、
それが変態くおりてぃ
もう覚えてる人もいまい( ゚ω゚)
こっそりと投下
微妙に長いんで生茶でも飲みながらゆるゆるとご覧ください
男 「ただいま~」
パシリ 「お帰りなさ~いご主人さまぁ♪」
男 「やぁパシリ、今日も沢山稼いできたよ」
パシリ 「わぁ凄いです!さすがご主人様♪」
ぎゅう~~~~☆
っとご主人様を抱きしめる私
男 「ふふ、さ、おなか空いたろう、ご飯にしよう」
パシリ 「はぁ~い♪」
男 「・・・・・・・・・・・・」
パシリ 「・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
男 「パシリ・・・なんか気持ち悪い・・・」
パシリ 「気持ち悪いとはなんですか、人がわざわざノってあげたと言うのに」
( ゚A゚)な顔をしてそんな事を言う変態
男 「たまにはさわやかに会話してみようと言ったのはそっちだろ?」
パシリ 「私はいつも通りで十分さわやかなのにあなたが自分だけ変えるのは嫌だと無理にやらせたのでしょう、この変態」
男 「いつもいつも散弾銃をぶっぱなす奴がさわやかなわけ無いだろ」
パシリ 「あなたがいつもいつも散弾銃を撃たれる様な事をするからでしょう」
男 「普通はこう「もお~~!!!ご主人様の浮気者~~~~!!」とか言ってポカポカ☆殴るもんじゃ無いのか?」
パシリ 「どこのエロゲーですかそれは」
男 「『ご奉仕PM☆好き好きご主人様♪』」
そういえばあったな、ベットの下のお宝にそんなゲームが
パシリ 「お帰りなさ~いご主人さまぁ♪」
男 「やぁパシリ、今日も沢山稼いできたよ」
パシリ 「わぁ凄いです!さすがご主人様♪」
ぎゅう~~~~☆
っとご主人様を抱きしめる私
男 「ふふ、さ、おなか空いたろう、ご飯にしよう」
パシリ 「はぁ~い♪」
男 「・・・・・・・・・・・・」
パシリ 「・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
男 「パシリ・・・なんか気持ち悪い・・・」
パシリ 「気持ち悪いとはなんですか、人がわざわざノってあげたと言うのに」
( ゚A゚)な顔をしてそんな事を言う変態
男 「たまにはさわやかに会話してみようと言ったのはそっちだろ?」
パシリ 「私はいつも通りで十分さわやかなのにあなたが自分だけ変えるのは嫌だと無理にやらせたのでしょう、この変態」
男 「いつもいつも散弾銃をぶっぱなす奴がさわやかなわけ無いだろ」
パシリ 「あなたがいつもいつも散弾銃を撃たれる様な事をするからでしょう」
男 「普通はこう「もお~~!!!ご主人様の浮気者~~~~!!」とか言ってポカポカ☆殴るもんじゃ無いのか?」
パシリ 「どこのエロゲーですかそれは」
男 「『ご奉仕PM☆好き好きご主人様♪』」
そういえばあったな、ベットの下のお宝にそんなゲームが
男 「やはりPMはだな、こう・・・何を求められても断れない程ご主人様が大好きでだな・・・」
パシリ 「はいはい、妄想はご飯食べてからにしてください、せっかくのご飯が冷めてしまいます」
男 「「やぁ~ん☆やめてくださいご主人様ぁ~(ハァト」ふふ・・・そんな事言ってもここはウブハァ!!」
愛用のシッガ・ボマが火を噴く
パシリ 「ご飯が冷めますよ、変態」
男 「ウオオオオ・・・・ご飯が冷めるより先に俺が冷たくなるぞ・・・・」
よれよれと食卓に着く変態
結構強めに撃ったのに冷たくならないあたりはさすがだ
男 「ふ~やれやれ・・・・しかし、いよいよ明日かぁ」
パシリ 「明日・・・?あぁ・・・・」
男 「ふふ~ん♪楽しみ楽しみ~♪」
パシリ 「はぁ・・・・」
変態はえらくご機嫌だ・・・まぁそれもそうだろう・・・
事の発端は1週間程前にさかのぼる
・・・・・・・・一週間程前・・・・・・・・・・・・
男 「しっかし、パシリも連れて来いなんてどんなミッションなんだろうな?」
パシリ 「さぁ・・・あまり危険なもので無ければ良いのですが・・・」
男 「ぬう・・・」
今朝早く、本部から新しい任務についてのブリーフィングが有るので「PMを連れて」本部に出頭せよとの命令が下った
任務に同行すると言っても私達PMはあくまでご主人様のサポート役であり、
任務に同行させるかどうかの判断も基本的にPMの所有者・ご主人様が決定している
今回の様にPMを連れて行く事を前提とした任務と言うのは極めて異例である
コンコン・・・パシュウ~・・・
男 「失礼します」
パシリ 「失礼します・・・」
ご主人様共々少々緊張した様子でガーディアンズ本部のミーティングルームに入る
事務官 「来たか・・・掛けたまえ早速任務について説明する」
事務官の重々しい雰囲気にご主人様の顔が引き締まる、私も拳を握り締めゆっくりと椅子に座る
男 「あの・・・先に聞いてもよろしいでしょうか?」
事務官 「何かね?」
男 「あの・・・パシリは、何故ここに・・・?」
事務官 「今回の任務には彼女の存在が欠かせないのだ、故にこうして直接ミーティングに参加して貰う事にした」
私が欠かせない・・・
不安とプレッシャーが私に圧し掛かる
男 「・・・・なぜパシリが・・・?」
事務官 「それを今から説明する・・・まずは、これを見てくれ」
フォン・・・
心地良い起動音と共に目の前の壁に綺麗な女性の写真が映し出される
男 「む・・・!!」
ご主人様・・・変態の顔がより一層引き締まる・・・女性の写真を食い入る様に見ている
事務官 「さて、彼女だが・・・」
男 「ガーディアンズ登録番号NO.0259143、種族はヒューマン、ガーディアンズ訓練学校に在籍中で後は実地研修を残すのみ」
「成績は文・武共に優秀、品行方正で友人も多い・・・絵に描いた様な優等生です」
事務官 「・・・・・・・」
男 「趣味は読書-特に甘甘な恋愛小説が好みだとか」
パシリ 「・・・・・・・」
男 「3サイズは上から85/58/84のEカップ・・・清廉そうな顔に似合わずその体は」
事務官 「いや・・・もういい・・・それだけ知っていれば十分だ」
パシリ 「何故この人についてそんなに詳しいのですか・・・ご主人様・・・」
男 「男として当然だろう」
パシリ 「ああ・・・そうですか・・・」
クソ・・・ぶっ放してぇ・・・
事務官の前じゃ無かったら蜂の巣にしてやるのに・・・
男 「それで、彼女が何か?」
やたらテンションの上がった変態が事務官に詰め寄る
事務官 「うむ・・・・実は・・・」
事務官が非常に言い辛そうに言いよどむ
パシリ 「あの・・・」
事務官 「うむ・・・・・・君に・・・彼女の指導教官をやって欲しいのだ・・・」
パシリ 「え・・・・・」
男 「え・・、お、おお!なんだ!!深刻そうな顔してるから何事かと思いましたよ」
「勿論オッケーですよオッケー!!こんな可愛い子の教官なんて頼まれなくてもこちらかr」
パシリ 「えええええええええええええええええええ!!!!!????」
私の大声が狭いミーティングルームに反響する
男 「ぐ・・・お・・・耳が・・・・」
パシリ 「な、何を考えているのですか!そんな事をしたら・・・!!」
男 「いや、そんな事ってお前・・・」
事務官 「分かっている、分かっては居るが・・・こちらも人手が足りんのだよ・・・」
男 「ええ・・・ちょ・・・何その一番使いたくない手みたいな言い方は・・・」
パシリ 「そんな・・・でも、だからって・・・」
事務官 「君の言いたい事は分かる、だが他に選択肢が無いのだ」
男 「あ~・・・その・・・もしもし・・・?」
パシリ 「でも・・・でも・・・・」
事務官 「パシリ君・・・今回の任務は君も必ず同行してもらう」
パシリ 「・・・・・・・・・」
事務官 「君だけが頼りだ」
男 「・・・・・・・・・(´ω`) 、ッペ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明日は研修生と初めて顔合わせをする日・・・
変態のテンションは初デート前の女子高生の如く舞い上がっていた
男 「ふ~んふ~ん♪明日は何着ていこうかな~♪」
ナノトランサーから服を引っ張り出しては鏡の前でポーズを決める変態
男 「ねぇねぇパシリ何がいいかな~♪」
パシリ 「何でも良いから早く決めて片付けてください、このままじゃ休む事もできません」
部屋中に脱ぎ捨てられた服を畳みながら依然服を引っ張り出し続ける変態を睨む
男 「う~ん・・・これかなぁ・・・いや、この渋い奴の方が・・・・いやいや・・・」
パシリ 「・・・はぁ・・・・」
そんな私を無視して尚舞い上がり続ける変態
・・・不安だ、こんな変態をあんな良い子そうな人の教官にして良いものだろうか・・・否、良い筈が無い・・・・
変態のセクハラによるストレスからガーディアンズを止めてしまうのでは無いだろうか・・・
例え止めなくてもセクハラで思い詰めて体を壊してしまうかもしまうのでは・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
いやいや・・・ご主人様だって立派なガーディアン・・・
将来有望な新人を止めさせる様な事はさすがに・・・
うん・・・やる時はやってくれる人だ、今回も・・・
男 「「やぁ~ん☆やめてください教官~(ハァト」ふふ・・・そんな事言ってもここはウブハァ!!」
あ~だめだ・・・やっぱこの変態はだめだ
なんとしてもこの変態から将来有望なガーディアンを守り抜かねば
愛用のシッガ・ボマを片手に決意を新たに気を引き締める
パシリ 「よいっせっと・・・・」
気を失った変態をベットに放り投げ部屋を片付ける
・・・・・・・・・
変態のセクハラは勿論だが私にはもう一つ気掛かりな事が無い訳でも無い
ミーティングが終わった後、事務官から私宛に一通のメールが届いていた
-------------------------
事務官:
今回の件、人手が足りないというのも事実だが実は当人の希望というのが一番の理由である
私達も幾度と無く説得したが(彼の普段の素行についてははぐらかしつつだが)彼女の意思は固かった、
どうも彼女は君の主人に対し並々ならぬ思い入れがあるらしい
それがどんな思いなのかは不明だが君にはこの点も十分考慮に入れて護衛にあたって貰いたい
-------------------------
・・・・・・・・・・・・
ご主人様は外から見ている分にはかなり良い男だ
容姿端麗、仕事はパーフェクト・・・とまでは行かないがまぁそれなりにできる
変態な一面もチラッと見る分には気さくで女性に優しいジェントルメンに映るのだろう
私が秘密裏に処分しているがラブレターやら何かと理由を付けてお誘いのメールをくれる女性も結構居る
・・・・・・・まったく・・・パッと見だけで恋だのなんだの騒ぎやがって・・・
ご主人様は紳士なんかじゃなく変態、ド変態なのに・・・
「こんにちは」と挨拶をしたら「やぁこんにちは今晩どう?」と素で返す様な男なのに
パシリ 「ふう・・・・」
部屋の片付けを終え私も布団に入る
・・・・・・・まぁ・・・・会えばすぐに想像の人物とは違うと気づくだろうし
変態だと分かっててマジ惚れする人も居まい・・・・・
・・・・・・・うん・・・・変態でも好きだ~なんて酔狂な奴はこの世界に二人も居ないだろう・・・・・
-----------------------------------------------------------------------------------------------
続きはまだ煮込み中なので今しばらくお待ちください
>>188
相変わらずテンポいいふたりですねw イルミナスをどういじくるのか、wktkもんです。
>>197
事務官とパシリのやり取りで噴きましたw
それでは、第十一話「さらば、温泉」を投下です。
一対の男女が、宿の屋上で対峙していた。荒く呼吸を繰り返し、上下する肩としたたる汗が、その疲労の凄まじさを物語っていた。
沼虎「なかなか、やるじゃねえか」
虎子「沼虎さまこそ。…ですが、この一撃で終わりにさせていただきますわ!」
宣言して、虎子は手にした長槍を収納。空になった両手を天へと掲げる。
挙動から遠距離攻撃と判じた沼虎は、距離を詰めずに弓を選んだ。
次の瞬間、虎子の低い、だが朗々とした声が響き渡る。
虎子「天光満つる処にエロスあり……エロの門開く処に我はあり!」
虎子のナノトランサーから、光線兵器が転送される。
虎子「受けよ、エロの雷! デガーナ・カノンッ!」
沼虎「そ、それは! そんなバカな、ぐあああああ!」
弓を握ったまま、沼虎は雷光の一閃をモロに受けて倒れた。デガーナ・カノンを収納した虎子が、ゆっくりと近づいてくる。
その顔は満面の笑みで彩られており、わきわきと両手が虚空をもみしだくように動いていた。
虎子「さあ、今度は沼虎さまのデガーナ・カノンを……ご開帳ですわ!」
沼虎のズボンを、虎子が剥ぎ取るように脱がせた。そのときできた、僅かな隙を沼虎は見逃さなかった。
沼虎「かかったな! 俺様の肉体を賭けた、最後の罠に!」
がば、と身を起こす沼虎。ズボンを持った虎子の手が、一瞬の躊躇を見せつつもナノトランサーへ伸びる。
沼虎「ぁアイテムなんぞ、使ってんじゃねえ!」
トラップを取り出そうとした虎子に、沼虎の放つ大斧の一撃が決まった。寺院の屋根をバウンドして、虎子は成すすべもなく
落下する。
沼虎「させるかっ!」
あわや地面に激突、する寸前で、虎子の身体は氷柱に包まれぴたりと止まった。
沼虎「間に合った……みてえだな」
射たばかりの弓を取り落とし、沼虎はがくりと膝を突いた。凄まじい疲労感が、背中を這い登ってくるようだった。
見れば、すでに夕日が沈み行く。夜半すぎから、戦い続けていたらしい。苦笑してから立ち上がり、沼虎は虎子の元へ降りた。
沼虎「結構な点前だったぜ、虎子」
虎子「やっぱり……沼虎さまには、敵いやしませんわ」
凍りついた虎子を溶かして、沼虎はにやりと笑いかける。応える虎子も、また笑顔だった。
死力を尽くして戦い続けた二人の罠師の間に、奇妙な絆が生まれた瞬間だった。
すっと、どちらからともなく手を握り合う。
420「ば~か~と~らああああああああああああ!!!」
恐ろしい咆哮により、二人の笑顔がひきつった。
沼虎「ま、まて420! 話せばわかくぁswでfrtgyhじゅきぉ;p@:」
虎子「お、おチビちゃん! それ以上したら、沼虎さまがアッー!」
沼虎をボコりつつ、虎子の首を420が器用に掴んだ。
420「問 答 無 用!」
体力を使い切った二人には、バーサーカーと化した420を止める力は残されていなかった。
番頭「ウホッ。おありがとうございましたッ! またのお越しを、従業員一同心よりお待ち申し上げているでありますッ!」
女将「次回も是非、みんなで来てくださいね」
420「うん。でも、次もタダじゃ悪いから、ちゃんとお金貯めてくるわね」
番頭「ウホッ。420さん、お元気で」
女将「お疲れ様です。またたーノシ」
手を振るふたりに会釈して、420は狂信者の宿を後にした。
沼虎「う~ん、420~……ソコはマズイんだ……めりこむ、めりこむ~」
右手に、ズタボロになった沼虎と、
虎子「痛いですわ~おチビちゃん……攻めるなら、もう少しプレイ色をを~」
左手には、ボロ雑巾になった虎子を引きずる420。もちろん、持っているのは二人の足首である。
ミズラキの獣道を歩く420の足取りは、ちょっぴり軽かった。 つづく
相変わらずテンポいいふたりですねw イルミナスをどういじくるのか、wktkもんです。
>>197
事務官とパシリのやり取りで噴きましたw
それでは、第十一話「さらば、温泉」を投下です。
一対の男女が、宿の屋上で対峙していた。荒く呼吸を繰り返し、上下する肩としたたる汗が、その疲労の凄まじさを物語っていた。
沼虎「なかなか、やるじゃねえか」
虎子「沼虎さまこそ。…ですが、この一撃で終わりにさせていただきますわ!」
宣言して、虎子は手にした長槍を収納。空になった両手を天へと掲げる。
挙動から遠距離攻撃と判じた沼虎は、距離を詰めずに弓を選んだ。
次の瞬間、虎子の低い、だが朗々とした声が響き渡る。
虎子「天光満つる処にエロスあり……エロの門開く処に我はあり!」
虎子のナノトランサーから、光線兵器が転送される。
虎子「受けよ、エロの雷! デガーナ・カノンッ!」
沼虎「そ、それは! そんなバカな、ぐあああああ!」
弓を握ったまま、沼虎は雷光の一閃をモロに受けて倒れた。デガーナ・カノンを収納した虎子が、ゆっくりと近づいてくる。
その顔は満面の笑みで彩られており、わきわきと両手が虚空をもみしだくように動いていた。
虎子「さあ、今度は沼虎さまのデガーナ・カノンを……ご開帳ですわ!」
沼虎のズボンを、虎子が剥ぎ取るように脱がせた。そのときできた、僅かな隙を沼虎は見逃さなかった。
沼虎「かかったな! 俺様の肉体を賭けた、最後の罠に!」
がば、と身を起こす沼虎。ズボンを持った虎子の手が、一瞬の躊躇を見せつつもナノトランサーへ伸びる。
沼虎「ぁアイテムなんぞ、使ってんじゃねえ!」
トラップを取り出そうとした虎子に、沼虎の放つ大斧の一撃が決まった。寺院の屋根をバウンドして、虎子は成すすべもなく
落下する。
沼虎「させるかっ!」
あわや地面に激突、する寸前で、虎子の身体は氷柱に包まれぴたりと止まった。
沼虎「間に合った……みてえだな」
射たばかりの弓を取り落とし、沼虎はがくりと膝を突いた。凄まじい疲労感が、背中を這い登ってくるようだった。
見れば、すでに夕日が沈み行く。夜半すぎから、戦い続けていたらしい。苦笑してから立ち上がり、沼虎は虎子の元へ降りた。
沼虎「結構な点前だったぜ、虎子」
虎子「やっぱり……沼虎さまには、敵いやしませんわ」
凍りついた虎子を溶かして、沼虎はにやりと笑いかける。応える虎子も、また笑顔だった。
死力を尽くして戦い続けた二人の罠師の間に、奇妙な絆が生まれた瞬間だった。
すっと、どちらからともなく手を握り合う。
420「ば~か~と~らああああああああああああ!!!」
恐ろしい咆哮により、二人の笑顔がひきつった。
沼虎「ま、まて420! 話せばわかくぁswでfrtgyhじゅきぉ;p@:」
虎子「お、おチビちゃん! それ以上したら、沼虎さまがアッー!」
沼虎をボコりつつ、虎子の首を420が器用に掴んだ。
420「問 答 無 用!」
体力を使い切った二人には、バーサーカーと化した420を止める力は残されていなかった。
番頭「ウホッ。おありがとうございましたッ! またのお越しを、従業員一同心よりお待ち申し上げているでありますッ!」
女将「次回も是非、みんなで来てくださいね」
420「うん。でも、次もタダじゃ悪いから、ちゃんとお金貯めてくるわね」
番頭「ウホッ。420さん、お元気で」
女将「お疲れ様です。またたーノシ」
手を振るふたりに会釈して、420は狂信者の宿を後にした。
沼虎「う~ん、420~……ソコはマズイんだ……めりこむ、めりこむ~」
右手に、ズタボロになった沼虎と、
虎子「痛いですわ~おチビちゃん……攻めるなら、もう少しプレイ色をを~」
左手には、ボロ雑巾になった虎子を引きずる420。もちろん、持っているのは二人の足首である。
ミズラキの獣道を歩く420の足取りは、ちょっぴり軽かった。 つづく
変態氏復活age
忘れるもんかい、最初の投下からアンタの作品が好きだぜ。
また折り見て買いてくれよ。
忘れるもんかい、最初の投下からアンタの作品が好きだぜ。
また折り見て買いてくれよ。
プルルル プルルル プルルル
常にコールが鳴り響き、そこにコールを受ける者の声が折り重なる。
ここは情報部。バレンタインの騒ぎが収まり、普段通りになったとはいえ、辺りはそれなりの喧騒に包まれている。
そんな中、自分にあてがわれたデスクにドンと足を置き、煙草片手に、気だるげにコールを受ける男が一人。
プルルル プルルル プルルル
ガチャッ
中年ヒュマ「ヘイ、情報部。…あぁ?エロサイト見たら変な請求画面が出ただぁ?悪い事は言わねぇ、払っとけ」
ガチャン
プルルル プルルル プルルル
ガチャッ
中年ヒュマ「ヘイ、情報部。…あー、その件については主任が。繋ぎます?…はぁ、そーすか。ハイハイ、伝えておきますよ、と」
ガチャン
~~~~~~~~~~
中年ヒュマは先程の電話の要件を伝えるべく主任のデスクへ向かう。
いるにはいたが、イスに座ったまま仮眠をとっている。
中年ヒュマ「主任、しゅにーん」
主任「zzz…zzz…フガッ………あ、お前か」
中年ヒュマ「主任、バレンタインの件でグラール新聞からコメントの要請が」
返答を待つが主任は寝起きで酷く不機嫌そうだ。アイマスクをしていてよく分からないが不機嫌なのは確かだ。
主任「…会見で喋るこたぁ喋った。今更答える事ねぇ。それに…あの件ならテメェの方が詳しいだろう」
中年ヒュマ「………なんの話で…」
急な、確信のこもった問いかけに中年ヒュマは返答に詰まる。
主任は身を起こし、アイマスクから目を覗かせて言う。
主任「あまり俺の情報網をなめるな。お前の経歴も洗いざらい調べた」
中年ヒュマ「………さすがは情報部主任だ。だが俺の経歴調べるなんて、あんまりいい趣味とは言えませんなぁ」
両者の視線が交錯し、しばらくの時が流れる。
主任「フン…。その件は俺がやっとく。行っていいぞ」
中年ヒュマ「フッ…。ヘイヘイ」
くるりと身を翻し、自分のデスクに向かう中年ヒュマの背中に主任が声をかける。
主任「あぁ、そうだ。忘れるとこだった」
中年ヒュマ「ヘイ?」
主任「お前来週から異動な」
中年ヒュマ「ヘイヘイ」
………
中年ヒュマ「へ?」
~~~~~~~~~~
常にコールが鳴り響き、そこにコールを受ける者の声が折り重なる。
ここは情報部。バレンタインの騒ぎが収まり、普段通りになったとはいえ、辺りはそれなりの喧騒に包まれている。
そんな中、自分にあてがわれたデスクにドンと足を置き、煙草片手に、気だるげにコールを受ける男が一人。
プルルル プルルル プルルル
ガチャッ
中年ヒュマ「ヘイ、情報部。…あぁ?エロサイト見たら変な請求画面が出ただぁ?悪い事は言わねぇ、払っとけ」
ガチャン
プルルル プルルル プルルル
ガチャッ
中年ヒュマ「ヘイ、情報部。…あー、その件については主任が。繋ぎます?…はぁ、そーすか。ハイハイ、伝えておきますよ、と」
ガチャン
~~~~~~~~~~
中年ヒュマは先程の電話の要件を伝えるべく主任のデスクへ向かう。
いるにはいたが、イスに座ったまま仮眠をとっている。
中年ヒュマ「主任、しゅにーん」
主任「zzz…zzz…フガッ………あ、お前か」
中年ヒュマ「主任、バレンタインの件でグラール新聞からコメントの要請が」
返答を待つが主任は寝起きで酷く不機嫌そうだ。アイマスクをしていてよく分からないが不機嫌なのは確かだ。
主任「…会見で喋るこたぁ喋った。今更答える事ねぇ。それに…あの件ならテメェの方が詳しいだろう」
中年ヒュマ「………なんの話で…」
急な、確信のこもった問いかけに中年ヒュマは返答に詰まる。
主任は身を起こし、アイマスクから目を覗かせて言う。
主任「あまり俺の情報網をなめるな。お前の経歴も洗いざらい調べた」
中年ヒュマ「………さすがは情報部主任だ。だが俺の経歴調べるなんて、あんまりいい趣味とは言えませんなぁ」
両者の視線が交錯し、しばらくの時が流れる。
主任「フン…。その件は俺がやっとく。行っていいぞ」
中年ヒュマ「フッ…。ヘイヘイ」
くるりと身を翻し、自分のデスクに向かう中年ヒュマの背中に主任が声をかける。
主任「あぁ、そうだ。忘れるとこだった」
中年ヒュマ「ヘイ?」
主任「お前来週から異動な」
中年ヒュマ「ヘイヘイ」
………
中年ヒュマ「へ?」
~~~~~~~~~~
プシュー
440「あ、おかえりおっさん」
中年ヒュマ「へへへ、今帰ったぞーい」
部屋に入ったとたんに崩れ落ちて440に覆い被さる中年ヒュマ。
440「うわっ…ぷ…。おい!?おっさん!?うわっ!くっさ!酒くっさい!」
中年ヒュマ「440ちゅわーん。ちゅー」
完全に酔いつぶれた中年オヤジのクチビルが440のそれに迫る。
ゴッ
440「…ハッ……ハッ……はぁ…」
440はたった今中年の頭部を殴打したショットガンを下ろしため息をつく。
中年ヒュマ「………ふぐおぉぉ………ふぐおぉぉ…zzz」
~~~~~~~~~~
―翌朝―
中年ヒュマ「うぅ………」
440「まったく、どうしたんだ一体…。昨日は大変だったんだぞ?…ブツブツ」
文句を言いながらも二日酔いで寝込む中年ヒュマの額のタオルをテキパキと代える440。
代え終えると、文句を言っていた時とは打って変わって、顔の表情を一変させ真剣な表情で問い詰める。
440「医者に止められてるのにあそこまで酔っぱらうのはおかしいぞ!」
中年ヒュマ「うぅ…でかい声…出すな…頭に響く」
440「おっさん!!」
中年ヒュマ「あ゛っ…分かった…」
観念したようにぽつぽつと喋り出す中年ヒュマ。
中年ヒュマ「………異動になった」
440「………」
中年ヒュマ「また警備部だそうだ」
440「…なっ!医者の診断書見せて取り下げてもらってこい!死んじゃうぞ!」
中年ヒュマの体の事を知っている440は、当然抗議の声を上げる。
中年ヒュマ「う…叫ぶな…最後まで聞け」
中年ヒュマ「警備部っつっても外回りじゃない。内勤だ」
中年ヒュマ「最近コロニーではフォトン製品や違法改造されたマシーナリを利用した犯罪が増えてきたらしい。
大それた武器を携行できないコロニー警察じゃ対処しきれんぐらいにな」
440「………」
中年ヒュマ「で、だ。対抗策として新たにコロニー内部の犯罪の捜査、告発を扱う組織がガーディアンズ内部に誕生。
どういうことか警備部から落ちこぼれたはずの俺が抜擢された」
440「抜擢なんてすごいじゃないか!………でも、飲んだくれてた…おっさん嬉しくないのか?」
無表情に虚空を見つめたまま、中年ヒュマは答えない。
訪れる静寂。440は中年ヒュマの内心を読み取ろうとして失敗し、話を変える。
440「………な、なぁ、その組織ってなんていうんだ?」
440「あ、おかえりおっさん」
中年ヒュマ「へへへ、今帰ったぞーい」
部屋に入ったとたんに崩れ落ちて440に覆い被さる中年ヒュマ。
440「うわっ…ぷ…。おい!?おっさん!?うわっ!くっさ!酒くっさい!」
中年ヒュマ「440ちゅわーん。ちゅー」
完全に酔いつぶれた中年オヤジのクチビルが440のそれに迫る。
ゴッ
440「…ハッ……ハッ……はぁ…」
440はたった今中年の頭部を殴打したショットガンを下ろしため息をつく。
中年ヒュマ「………ふぐおぉぉ………ふぐおぉぉ…zzz」
~~~~~~~~~~
―翌朝―
中年ヒュマ「うぅ………」
440「まったく、どうしたんだ一体…。昨日は大変だったんだぞ?…ブツブツ」
文句を言いながらも二日酔いで寝込む中年ヒュマの額のタオルをテキパキと代える440。
代え終えると、文句を言っていた時とは打って変わって、顔の表情を一変させ真剣な表情で問い詰める。
440「医者に止められてるのにあそこまで酔っぱらうのはおかしいぞ!」
中年ヒュマ「うぅ…でかい声…出すな…頭に響く」
440「おっさん!!」
中年ヒュマ「あ゛っ…分かった…」
観念したようにぽつぽつと喋り出す中年ヒュマ。
中年ヒュマ「………異動になった」
440「………」
中年ヒュマ「また警備部だそうだ」
440「…なっ!医者の診断書見せて取り下げてもらってこい!死んじゃうぞ!」
中年ヒュマの体の事を知っている440は、当然抗議の声を上げる。
中年ヒュマ「う…叫ぶな…最後まで聞け」
中年ヒュマ「警備部っつっても外回りじゃない。内勤だ」
中年ヒュマ「最近コロニーではフォトン製品や違法改造されたマシーナリを利用した犯罪が増えてきたらしい。
大それた武器を携行できないコロニー警察じゃ対処しきれんぐらいにな」
440「………」
中年ヒュマ「で、だ。対抗策として新たにコロニー内部の犯罪の捜査、告発を扱う組織がガーディアンズ内部に誕生。
どういうことか警備部から落ちこぼれたはずの俺が抜擢された」
440「抜擢なんてすごいじゃないか!………でも、飲んだくれてた…おっさん嬉しくないのか?」
無表情に虚空を見つめたまま、中年ヒュマは答えない。
訪れる静寂。440は中年ヒュマの内心を読み取ろうとして失敗し、話を変える。
440「………な、なぁ、その組織ってなんていうんだ?」
中年ヒュマ「…あくまで警備部の傘下だからな、大した名前じゃない」
~~~~~~~~~~
「ガーディアンズ機動警備部治安維持課捜査班へようこそ」
「治安維持課の中でも実際の現場での事件の捜査に当たってもらう。
…これは君の経歴と先の事件での行動力が評価された結果だよ」
何故知っているのか、と聞きたかったが見当はついていたので止めた。
「君の仕事は迅速な犯行現場の保存、微細証拠の採取、分析班と警察との連携の下で犯人を逮捕…。では、行きたまえ」
中年ヒュマ「はっ」
新しい上司に敬礼し、部屋を出て行く。
その背中にかけられるのは暗く、冷たく、重い一言。
「…幸運を」
~~~~~~~~~~
「ガーディアンズ機動警備部治安維持課捜査班へようこそ」
「治安維持課の中でも実際の現場での事件の捜査に当たってもらう。
…これは君の経歴と先の事件での行動力が評価された結果だよ」
何故知っているのか、と聞きたかったが見当はついていたので止めた。
「君の仕事は迅速な犯行現場の保存、微細証拠の採取、分析班と警察との連携の下で犯人を逮捕…。では、行きたまえ」
中年ヒュマ「はっ」
新しい上司に敬礼し、部屋を出て行く。
その背中にかけられるのは暗く、冷たく、重い一言。
「…幸運を」
久しぶりの投稿!
みんなの味付けで中年ヒュマと440がいい感じで嬉しい限りだぜ!
ヒュマ助作者様の作品も楽しく読まして頂きました
何故か中年ヒュマが情報部ではなく警備部になってたので異動ネタを
時間的にはヒュマ助作者様のシリアス編より前ですか
いやはや、勝手にガーディアンズの組織を作ってしまったぜ!
どん底を味わった経験から哀愁たっぷりの中年ヒュマ、大食いでもやることはやる440
これからもどんどん使ってやってください!
みんなの味付けで中年ヒュマと440がいい感じで嬉しい限りだぜ!
ヒュマ助作者様の作品も楽しく読まして頂きました
何故か中年ヒュマが情報部ではなく警備部になってたので異動ネタを
時間的にはヒュマ助作者様のシリアス編より前ですか
いやはや、勝手にガーディアンズの組織を作ってしまったぜ!
どん底を味わった経験から哀愁たっぷりの中年ヒュマ、大食いでもやることはやる440
これからもどんどん使ってやってください!
>>188
料理人ネタは使わせて頂きたいほど魅力的ですよー。
むしろ、表話を私で、裏側の苦労をワルキャス側で描くのも面白いかも?
何はともあれ、ヒュマ助一家はご自由にお使い下さいw
>>197
何故だろう。変体の方が普通に見えてしまっているのは…w
最近はチョイエロや変わり者主人ネタが多いせいでしょうか…
こういう話のほうが楽しい&普通に思えてしまう自分が悔しいですw
続きをwktkして待っております!
>>198
なんというオチ…間違いなく、最強は420…w
このスレのチョイエロ作者は間違いなく貴方の事です!今後もwktkしておりますw
>>203
お、おお、お帰りなさいませぇぇぇ!?
うぅ、部署間違いというとんでもないミスをご本人自らご指摘…
あ、穴があったらダイビングですよ…
今後とも、多分ヒュマ助の失った父親代理として、男を学ぶ背中として…
登場させたいと思っていたところの失態!何てことだ!
先生とのからみとか、考えてたり。当面は43Xとのあまあまですけど…w
料理人ネタは使わせて頂きたいほど魅力的ですよー。
むしろ、表話を私で、裏側の苦労をワルキャス側で描くのも面白いかも?
何はともあれ、ヒュマ助一家はご自由にお使い下さいw
>>197
何故だろう。変体の方が普通に見えてしまっているのは…w
最近はチョイエロや変わり者主人ネタが多いせいでしょうか…
こういう話のほうが楽しい&普通に思えてしまう自分が悔しいですw
続きをwktkして待っております!
>>198
なんというオチ…間違いなく、最強は420…w
このスレのチョイエロ作者は間違いなく貴方の事です!今後もwktkしておりますw
>>203
お、おお、お帰りなさいませぇぇぇ!?
うぅ、部署間違いというとんでもないミスをご本人自らご指摘…
あ、穴があったらダイビングですよ…
今後とも、多分ヒュマ助の失った父親代理として、男を学ぶ背中として…
登場させたいと思っていたところの失態!何てことだ!
先生とのからみとか、考えてたり。当面は43Xとのあまあまですけど…w
>>197
懐かしいなあ変態w
相変わらず問答無用で発砲する440と不死身の変態が良いコンビだ
続きも期待!
>>198
久しく忘れてたデガーナカノンの登場に笑ったw
>>203
なんか多数の作者の合同でできたガーディアンズの方が本物より機能してそうな気がするぜ・・・w
懐かしいなあ変態w
相変わらず問答無用で発砲する440と不死身の変態が良いコンビだ
続きも期待!
>>198
久しく忘れてたデガーナカノンの登場に笑ったw
>>203
なんか多数の作者の合同でできたガーディアンズの方が本物より機能してそうな気がするぜ・・・w
――シュイーン
「ただいま」
「お帰りなさいませ!…ご主人様、私達の登場パターンこればっかりですね」
「そう言う事を言っては駄目だ、441」
「そ、そう言う物だったんですか?すみません…」
「今日はたくさん買ってきたんですね」
「ああ、こっちで節約しても仕方ないし、色々使わないとデータも取れないからな」
私とご主人様は今マイルームにいる…
と見せかけて、実はガーディアンズ本部のVRルームにある装置の中にいる。
周りの物はまるで本物だし触れるけれど、実際はこれは全て頭の中に投影されたビジョンだ。
不満の噴出するガーディアンズ運営を抜本的に改良すべく、本部は漸く重い腰を上げた。
でも大規模な改革というのは多くの弊害がつきまとうもの…そこで、ガーディアンズから集まった要望を
片っ端から取り入れたらどうなるかをシミュレーションする。そのテストモニターに応募したのだ。
あくまでVRテストなのでお金を使っても実際は減らないし、逆に何か手に入れても残らない。
報酬も記念品だけのミッションだが、代わりにVR内には各社から提供された未販売装備がいくつか
設定されていて、これらを使ってみることもできる。(製品テストも兼ねているのだろう)
「PM用にも何か新しい物があればいいのにな」
「いえ、私達も連れ込めるようにしてくれただけでも嬉しいですよ」
「そうか。まぁ確かにこれは良い仕様だったな」
とは言うものの、服装まで新しくなっているご主人様がちょっと羨ましい。
「さて、この二つを合成してくれ」
「はい!」
ご主人様がナノトランサーから数枚の基板を取り出し、そのうち二枚を私に渡す。
デュアルストリームとヒケン…ストリームはツインダガーだけど、ヒケンって何だろ?
成功率は高めみたいだけど、上手く作れるかな…
「レイフォトンとバンフォトンですね。…はい、設定完了しました」
「頼んだぞ。じゃあ合成している間に新しいミッションでも行ってみるか」
「はぁい……ってえ?!」
「ど、どうした?新しいミッションもあるって言われてただろ?」
「いえ、そうじゃなくて…それ…何ですか」
ご主人様が手に持っている物を震える手で指さす。
「ああ、これか。これはロッガピットだよ」
「な、名前の問題ではなくてですね…」
ご主人様の持っていた球体が浮き上がってご主人様の頭の後ろに回る。
「ははは、これが何なのかはミッションに行けば分かるさ」
「ミッションって…は、はぁ…」
何、何なのあれ!
かっ可愛い!…じゃなくて
GH101のまま戦場に出られるPM(誤解)なんて、私の立場は?!
ああっ、ご主人様撫でてるし!(注:テクニックをセットしていただけ)
それからしばらくの間、暇さえあれば横目でマドゥーグを観察する441の姿が見られましたとさ。
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu3102.jpg星霊祭の飾りの光エフェクトが動かなくなってるのがちょっと気になる。。。
「ただいま」
「お帰りなさいませ!…ご主人様、私達の登場パターンこればっかりですね」
「そう言う事を言っては駄目だ、441」
「そ、そう言う物だったんですか?すみません…」
「今日はたくさん買ってきたんですね」
「ああ、こっちで節約しても仕方ないし、色々使わないとデータも取れないからな」
私とご主人様は今マイルームにいる…
と見せかけて、実はガーディアンズ本部のVRルームにある装置の中にいる。
周りの物はまるで本物だし触れるけれど、実際はこれは全て頭の中に投影されたビジョンだ。
不満の噴出するガーディアンズ運営を抜本的に改良すべく、本部は漸く重い腰を上げた。
でも大規模な改革というのは多くの弊害がつきまとうもの…そこで、ガーディアンズから集まった要望を
片っ端から取り入れたらどうなるかをシミュレーションする。そのテストモニターに応募したのだ。
あくまでVRテストなのでお金を使っても実際は減らないし、逆に何か手に入れても残らない。
報酬も記念品だけのミッションだが、代わりにVR内には各社から提供された未販売装備がいくつか
設定されていて、これらを使ってみることもできる。(製品テストも兼ねているのだろう)
「PM用にも何か新しい物があればいいのにな」
「いえ、私達も連れ込めるようにしてくれただけでも嬉しいですよ」
「そうか。まぁ確かにこれは良い仕様だったな」
とは言うものの、服装まで新しくなっているご主人様がちょっと羨ましい。
「さて、この二つを合成してくれ」
「はい!」
ご主人様がナノトランサーから数枚の基板を取り出し、そのうち二枚を私に渡す。
デュアルストリームとヒケン…ストリームはツインダガーだけど、ヒケンって何だろ?
成功率は高めみたいだけど、上手く作れるかな…
「レイフォトンとバンフォトンですね。…はい、設定完了しました」
「頼んだぞ。じゃあ合成している間に新しいミッションでも行ってみるか」
「はぁい……ってえ?!」
「ど、どうした?新しいミッションもあるって言われてただろ?」
「いえ、そうじゃなくて…それ…何ですか」
ご主人様が手に持っている物を震える手で指さす。
「ああ、これか。これはロッガピットだよ」
「な、名前の問題ではなくてですね…」
ご主人様の持っていた球体が浮き上がってご主人様の頭の後ろに回る。
「ははは、これが何なのかはミッションに行けば分かるさ」
「ミッションって…は、はぁ…」
何、何なのあれ!
かっ可愛い!…じゃなくて
GH101のまま戦場に出られるPM(誤解)なんて、私の立場は?!
ああっ、ご主人様撫でてるし!(注:テクニックをセットしていただけ)
それからしばらくの間、暇さえあれば横目でマドゥーグを観察する441の姿が見られましたとさ。
ttp://www.mithra.to/~psu/uploader/src/psu3102.jpg星霊祭の飾りの光エフェクトが動かなくなってるのがちょっと気になる。。。
最後の行コピペミスった…o...rz
トライアルから即興ネタを一つ。
実際は弊害云々どころか一刻も早く現行版に反映して欲しい要素ばっかりですね、イルミナス。
真面目に調整して貰えればかなり良い方向に化ける気配が…
星霊祭の飾りの光エフェクトが動かなくなってるのがちょっと気になる。。。(←本来は後書きの一文
トライアルから即興ネタを一つ。
実際は弊害云々どころか一刻も早く現行版に反映して欲しい要素ばっかりですね、イルミナス。
真面目に調整して貰えればかなり良い方向に化ける気配が…
星霊祭の飾りの光エフェクトが動かなくなってるのがちょっと気になる。。。(←本来は後書きの一文
>>203
中年ヒュマさん、現場復帰おめでとうございます!w
それでは、第十二話「虎子があたしにくれたもの」を投下です。
温泉からマイルームに帰ってきて、三日の時間が過ぎた。合成キットをいじくりながら、420は不機嫌なため息を吐いた。
420「ドコ行ってるのよ、バカ虎……っ!」
モトゥブへ行ってくると言い残し、ついでにかなりの量のクバラ品合成を押し付けたまま、沼虎が出かけたのは昨日のことだった。
420「なにが『遅くならねえようにする。今夜は眠らせねえぜ?』よ! 午前様どころかお昼過ぎても戻って来ないじゃない!」
恋人同士になる前なら、それはよくあることだった。二、三日は当たり前、最長一週間、出かけたまま連絡も寄越さないこともあった。
だが、狂信者の一件以来、沼虎は帰れない場合はきちんと連絡を入れるようになっていた。それが、ないのである。
420「……まさか、あの淫乱色情狂の虎子と……!」
虎子のことを思い出すと、それだけでさらに頭に血が上る。落ち着け、落ち着くのよと自分に言い聞かせ、合成キットを置く。
こんな状況で合成などしようものなら、確実にモノメイトが出来上がってしまう。
気分転換にお茶でも、と立ち上がったところで玄関ドアがぷしゅんと開いた。
420「あ、いらっしゃいま……って虎子!」
ハーイと片手を挙げて入ってくるのは、温泉旅行でさんざん邪魔をしてくれた虎子である。スタスタと近づいてくる彼女に、
420は鋼爪の刃を向けて威嚇した。
420「あたしの、半径十メートル以内に近づくんじゃないっ!」
虎子「どうしたの、おチビちゃん? 沼虎さまはお留守かしら?」
420「どーしたの、じゃないわよっ! あんた、別れ際にロビーであたしにナニやらかしたか、忘れたの?」
言われた虎子は、艶然と微笑んだ。
虎子「忘れるわけ、ありませんわ。420ちゃんのキスの味……。おいしくいただきましたもの」
うっとり浸る虎子の横っ面へ、420は容赦のない一撃を見舞った。
420「あ、あんたがあんなコトするからっ! バカ虎が帰ってこなくなっちゃったのよ!」
その一撃を、虎子が長槍の柄で受け止める。
虎子「それはおかしいですわ。ちょっとディープめにキスして、ついでに服を脱がせて差し上げただけですもの。沼虎さまも、
黙って見ておられましたし」
420「絶句してたのよ、アレはっ! あんたが、男でも女でも見境ないのはもうわかってるんだからっ!」
虎子「見境ないなんて……私は、沼虎さまとおチビちゃん一筋ですわよ?」
420「あたしとバカ虎って時点で、すでに一筋じゃないでしょうが!」
虎子「まあ……おチビちゃん、妬いてくれてますの? 嬉しい! そういうコトなら、私、ずっとおチビちゃん一筋でイキますわ!」
420「ちがあああう!」
爪と同時に蹴りを繰り出し、虎子を吹き飛ばしつつ420は叫んだ。
420「いったい、ナニしに来たのよあんたは!」
虎子「おチビちゃんへ、プレゼントを持ってきたんですの」
ぱんぱんと埃を払い起き上がった虎子が、プレゼントの包みを取り出し机に置いた。
虎子「今のおチビちゃんに、きっと役に立つものですわ……あら、呼び出し。名残惜しいけれど、今日のところはこれにて失礼しますわ。
ごきげんよう、おチビちゃん。ホホホホホ……」
高笑いをお供にして、虎子は来たとき同様唐突に部屋を出て行った。
420「……塩、撒いておかなきゃ」
キッチンからアジシオを取り出し、虎子の立ち去ったほうへぱらりと投げる。それから、420は机の上の包みに目をやった。
420「何だろ、コレ」
手に持って、耳を当ててみる。どうやら、トラップの類ではないらしい。薄い長方形の包み自体には、何の仕掛けもないようだった。
420「どーせ、ロクでもないモノよ」
びりびりと封を破いた420の目に、DVDのパッケージが飛び込んでくる。
『レースクイーン・ルウの 淫らなファイナル・ラップ』
パッケージ上で、ハイレグ水着姿のルウがいかがわしいポーズを取っていた。 つづく
中年ヒュマさん、現場復帰おめでとうございます!w
それでは、第十二話「虎子があたしにくれたもの」を投下です。
温泉からマイルームに帰ってきて、三日の時間が過ぎた。合成キットをいじくりながら、420は不機嫌なため息を吐いた。
420「ドコ行ってるのよ、バカ虎……っ!」
モトゥブへ行ってくると言い残し、ついでにかなりの量のクバラ品合成を押し付けたまま、沼虎が出かけたのは昨日のことだった。
420「なにが『遅くならねえようにする。今夜は眠らせねえぜ?』よ! 午前様どころかお昼過ぎても戻って来ないじゃない!」
恋人同士になる前なら、それはよくあることだった。二、三日は当たり前、最長一週間、出かけたまま連絡も寄越さないこともあった。
だが、狂信者の一件以来、沼虎は帰れない場合はきちんと連絡を入れるようになっていた。それが、ないのである。
420「……まさか、あの淫乱色情狂の虎子と……!」
虎子のことを思い出すと、それだけでさらに頭に血が上る。落ち着け、落ち着くのよと自分に言い聞かせ、合成キットを置く。
こんな状況で合成などしようものなら、確実にモノメイトが出来上がってしまう。
気分転換にお茶でも、と立ち上がったところで玄関ドアがぷしゅんと開いた。
420「あ、いらっしゃいま……って虎子!」
ハーイと片手を挙げて入ってくるのは、温泉旅行でさんざん邪魔をしてくれた虎子である。スタスタと近づいてくる彼女に、
420は鋼爪の刃を向けて威嚇した。
420「あたしの、半径十メートル以内に近づくんじゃないっ!」
虎子「どうしたの、おチビちゃん? 沼虎さまはお留守かしら?」
420「どーしたの、じゃないわよっ! あんた、別れ際にロビーであたしにナニやらかしたか、忘れたの?」
言われた虎子は、艶然と微笑んだ。
虎子「忘れるわけ、ありませんわ。420ちゃんのキスの味……。おいしくいただきましたもの」
うっとり浸る虎子の横っ面へ、420は容赦のない一撃を見舞った。
420「あ、あんたがあんなコトするからっ! バカ虎が帰ってこなくなっちゃったのよ!」
その一撃を、虎子が長槍の柄で受け止める。
虎子「それはおかしいですわ。ちょっとディープめにキスして、ついでに服を脱がせて差し上げただけですもの。沼虎さまも、
黙って見ておられましたし」
420「絶句してたのよ、アレはっ! あんたが、男でも女でも見境ないのはもうわかってるんだからっ!」
虎子「見境ないなんて……私は、沼虎さまとおチビちゃん一筋ですわよ?」
420「あたしとバカ虎って時点で、すでに一筋じゃないでしょうが!」
虎子「まあ……おチビちゃん、妬いてくれてますの? 嬉しい! そういうコトなら、私、ずっとおチビちゃん一筋でイキますわ!」
420「ちがあああう!」
爪と同時に蹴りを繰り出し、虎子を吹き飛ばしつつ420は叫んだ。
420「いったい、ナニしに来たのよあんたは!」
虎子「おチビちゃんへ、プレゼントを持ってきたんですの」
ぱんぱんと埃を払い起き上がった虎子が、プレゼントの包みを取り出し机に置いた。
虎子「今のおチビちゃんに、きっと役に立つものですわ……あら、呼び出し。名残惜しいけれど、今日のところはこれにて失礼しますわ。
ごきげんよう、おチビちゃん。ホホホホホ……」
高笑いをお供にして、虎子は来たとき同様唐突に部屋を出て行った。
420「……塩、撒いておかなきゃ」
キッチンからアジシオを取り出し、虎子の立ち去ったほうへぱらりと投げる。それから、420は机の上の包みに目をやった。
420「何だろ、コレ」
手に持って、耳を当ててみる。どうやら、トラップの類ではないらしい。薄い長方形の包み自体には、何の仕掛けもないようだった。
420「どーせ、ロクでもないモノよ」
びりびりと封を破いた420の目に、DVDのパッケージが飛び込んでくる。
『レースクイーン・ルウの 淫らなファイナル・ラップ』
パッケージ上で、ハイレグ水着姿のルウがいかがわしいポーズを取っていた。 つづく
おー、久しぶりに来たら、まだまだ元気だなーこのスレ
書く気力が全く沸かなくなったので、ここもすっかりご無沙汰してた記念カキコw
書く気力が全く沸かなくなったので、ここもすっかりご無沙汰してた記念カキコw
>>207
イルミナス要素に困惑している441が可愛いなぁw
>かっ可愛い!
そういえば441はそんなきゃらだったなぁw
ちなみにルームグッズの劣化は呪いのパンプキンとかムシキングシリーズでもなってたりする(ムシクイサボテとかは動くが)
あのエフェクト結構好きなんだけどなぁ、イルミナスでこうなってるってのは勘弁してほしいもんだ・・・
>>208
虎子が別の方向に走り出した・・・w
てかルウシリーズとか渡してどうする気なんだ虎子は・・・w
イルミナス要素に困惑している441が可愛いなぁw
>かっ可愛い!
そういえば441はそんなきゃらだったなぁw
ちなみにルームグッズの劣化は呪いのパンプキンとかムシキングシリーズでもなってたりする(ムシクイサボテとかは動くが)
あのエフェクト結構好きなんだけどなぁ、イルミナスでこうなってるってのは勘弁してほしいもんだ・・・
>>208
虎子が別の方向に走り出した・・・w
てかルウシリーズとか渡してどうする気なんだ虎子は・・・w