澪「おーっす」ｶﾞﾁｬｯ
唯「あ、澪ちゃん、しーっ」
澪「どうかしたのか？」
紬「みて、りっちゃんったら」
律「」ｽｩ ｽｩ
澪「あ、おい、律。練習始め」
唯「澪ちゃん！今はそっとしとこう？」
澪「え…？なんで」
紬「昨日の夜部長会議用の書類揃えるのに遅くまでかかっちゃったんですって」
澪「そうだったのか…。なんだかんだいっても部長やってるんだな」ｸｽｯ
律「」ｽｩ ｽｩ
澪「ふふっ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
律「ん…うぅ…えへへ…」ｽｩ ｽｩ
ｶﾞﾁｬｯ
梓「すみません、遅れました！」
澪「梓、静かにしてくれ。律は部長の仕事で疲れてるんだ」ｷﾘｯ
梓「あ、はい」
唯「それにしてもりっちゃんの寝顔かわいいね～」
澪「そうだな」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
紬「りっちゃん顔立ちすごく綺麗だものね」
澪「…あぁ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
梓「確かに、律先輩は普段のイメージで損してる感じですね。髪型でごまかさないのって実はすごいんですよね」
澪「………」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
紬「髪下ろせばきっとモテモテね。かわいさがすぐ目につく上に、もともと優しくて面白い性格だから」
澪「………」
梓「あ、でも私たちの学年では今でも律先輩の隠れファンって結構多いんですよ。澪先輩のファンが目立ってるだけで、それほど負けてもいないと思います」
澪「…！」
紬「あら、じゃあそんなことしたら大変ね」ｸｽｯ
唯「でもやっぱりりっちゃんはカチューシャつけた方がりっちゃんらしいよね。元気いっぱいですごく明るいの」
梓「そうですね」ｸｽｯ
紬「ええ」ﾌﾌｯ
澪「……ｸﾞｽｯ」
律「んぅ…ふわぁぁぁ」
澪「ぁ…」ｺﾞｼｺﾞｼ
澪「…おはよ、律。もういいのか？」
律「あれ…私寝てたのか…？」
澪「あぁ」
律「そっか、ごめんごめん」
澪「いいんだよ。頑張ったんだろ？」
律「まぁ、ね…」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ
律「…それより澪、なんかあった？目、赤いぞ」
澪「な、なにもない！もう遅いし帰るぞ！」
唯「お茶…」
梓「練習…」
紬「まぁまぁ」
―――――
―――――
律「じゃーなー！また明日ー！」
澪「じゃあ」
律「…よし。帰るか、澪」
澪「あぁ」
律「………」
澪「………」
律「なぁ澪、さっきなんで泣い」
澪「律」
律「な、なに」
澪「…どこにも行かないでくれ」ﾎﾞｿｯ
律「え…？」
澪「や、やっぱり何でもない！早く帰るぞ！」
律「………」
律「澪！」
澪「なんだ…」
律「プロポーズは…もっと、ちゃんとしてほしい、な…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ
澪「な、プ、プロ」ｶｧｧ
律「……ぷっ」
澪「あ…り、りつぅ！」
律「あっはは！ごめんごめん」
澪「くぅ…！先帰る！」
律「あ、待てって」
澪「知らない」
律「澪！」
澪「しつこい！…わっ」
ｷﾞｭｳ
澪「…りつ？」
律「どこにも行かないから、どこにも行くなよ」ｷﾞｭｯ
澪「あ…うん」ｷﾞｭｯ
澪「でも、律」ﾊﾟｯ
律「うん？」
澪「やっぱりプロポーズはちゃんとしなきゃな」ｸｽｯ
律「…ん」ｸｽｯ
澪「帰ろう？」
律「あぁ、そうだな」
おわり
