その日は、よく晴れた日で、今日はいい日だ、なんて、暢気に思っていたんだ。
「レイ姉さんとルリが誘拐された」
「レイ姉さんはネルガルに」
「社長派も禄なことをしてくれないねぇ」
「……どうしますか」
「どうもこうも、全力を挙げて救出に向かってくれ」
「……どうしますか」
「どうもこうも、全力を挙げて救出に向かってくれ」
「ルリはネルフに」
「ドイツ支部の仕業か?」
「ああ」
「どうする?碇」
「問題ない」
「……保安部の特殊部隊を手配しておくぞ」
「ああ」
「どうする?碇」
「問題ない」
「……保安部の特殊部隊を手配しておくぞ」
「情報統合思念体はこの変化に興味をもっている」
「涼宮ハルヒがどう動くのかを観察しようとしている」
「よって私がこの事象に干渉するのは許されていない」
ああ、長門
「しかし」
お前の親だかパトロンだかに伝えておけ
「私は涼宮ハルヒ、及びさまざまな力の影響によって偶然『家族』を得た」
くそったれ、ってな
「私という固体はこの幸せを手放したくないと考えている」
安心しろ
「レイ姉さんとルリは助け出す」
何の力もないけど俺も手伝ってやる
「必ず」
だから泣くな、長門
「……ありがとう」
さて、まずは古泉辺りに話してみるとしよう。あいつは一度だけ長門を助けると約束しているしな。
朝比奈さんやアキト兄さん、シンジなんかにも連絡しなければ。いざとなったらハルヒも巻き込まなければいかんだろうしな。
今回はやれやれなんて妄言を吐くことは出来ないだろう。なぜなら俺は報酬を貰ってしまったからだ。
長門のゆるやかに降る、水じゃなくてもっと寂しい……しかし何よりも美しい宝石を。
朝比奈さんやアキト兄さん、シンジなんかにも連絡しなければ。いざとなったらハルヒも巻き込まなければいかんだろうしな。
今回はやれやれなんて妄言を吐くことは出来ないだろう。なぜなら俺は報酬を貰ってしまったからだ。
長門のゆるやかに降る、水じゃなくてもっと寂しい……しかし何よりも美しい宝石を。