けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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投稿日:2010/01/08(金) 21:52:19

澪「ほら律、勉強しろ!」
律「え~甘い…キスしてくれないとやる気でないよ~」
澪「さっきからそれしかしてないだろ!」
律「む~~~…あっ、じゃあさ、10問解けるたびにキス一回とか、どう?」
澪「……ご、5問に一回にしてやるから、さっさとやれ///!!」

律「解けた!」チュッ

律「よっしゃあ!」チュッ

律「どうだ!」チュッ……

真夜中。
澪「……む…ふ………あーーーっ!! 勉強!!」
律「まさか、忘れてたのか!?」
澪「……ま、全く、律がかわいすぎるのがいけないんだぞぅ~……」
律「我慢できないとか、攻めてきたのは誰だ!」
澪「つーん……まあ、今日はもう遅いし、明日はまじめにやるからな…」
律「……うん。おやすみ」
澪「おやすみ、律」

チッ チッ チッ チッ チッ……
律「………。」
ゴソ。ガサガサ。ゴソゴソ。ギィー・・・バタン。
ほとんど覚えてない廊下を手探りで進んで誰も起こさないように慎重に降りる。
暗くて冷え切った廊下がすごく長く感じられて、玄関を出ていくのに随分時間かかった。

ハッ…ハッ…ハッ……
真夜中の道を必死に家に向かって走る。誰にもすれ違わないけど、止まらない涙を誰にも見られたくなくて、ワックスで無理やり固めた前髪を無理やり撫で付けて下ろす。
唯「ごめん……ごめん、りっちゃん……!」



律「ん……ぁ……みおぅ」
澪「律……律」
今日は澪の部屋で二人勉強会。センターも近いし、結構集中して出来た。で、夜は二人の時間。こっちのほうがメインになってたりして。
澪「律……カチューシャ外すぞ」
律「うん……」
澪にスイッチが入った。

律「………トイレ……」
夜中に目が覚めた。横で眠る澪を起こさないようにゆっくり起き上がる。
律「……ん?」
なんだろう。ほんのわずかに感じた違和感。
それも、数回呼吸するうちに消えてしまうようなもの。ちょっと首をかしげながら立ち上がるあたし。
律「? なんか踏んだ……?」
暗くて何か分からないものを持ち上げる。
律「カチューシャ?」
これ、あたしがつけてたやつじゃん。あれ、でもあたし今……。
今身につけてるカチューシャを外す。レースのカーテン越しに漏れる月明かりに照らしながら、二つのカチューシャを見つめる。
律「何でこのカチューシャがここあるんだ?」



放課後、部室。今日も4人で勉強会。梓は進路相談で遅くなるらしい。ムギがいるけど、今日一日我慢してきたあたしにはもう限界だった。
律「なー、唯。この前憂ちゃんを驚かすって言って貸したカチューシャ、そろそろいいかな」
唯「あ、ごめんりっちゃん! どっかにおいて……平沢隊員目下全力で捜索中でございます!」
律「だろうな。あたしが見つけたもん」
唯「ほんと!? どこでどこで?」
律「澪の部屋」
唯の顔が一瞬で紙のように白くなった。
律「どこにあったと思う? 澪のベッドの側だよ」
唯「………」
澪「り、律?」
律「あたしに変装して、どうする気だったのかな?」
自分でも気づかないうちに立ち上がって唯の側に立った。
律「このドロボウネコッ!!」
パァン! 唯がイスから転げ落ちた。
ムギ「り、りっちゃん!」
あたしは無理やり立ち上がらせてもう一発殴った。
律「信じてたのに!! 親友だって、信じていたのに!」
澪「律! やめて!」
ムギ「やめて!!」
うずくまる唯の前にムギが立ちふさがった。
律「出てけよっ!! お前の顔、見たくない!」
澪に羽交い絞めにされながら全身で叫んだ。唯は泣きながら鞄とギー太を背負って、部室から出て行った。



紬です。この前、みんなで初詣に行ったのが遠く感じられます。
センター試験が終わり、いよいよ本試験の勉強しなければいけないんだけど……。
梓「お願いです、教えてください! もう、もう憂がかわいそうで……」
憂ちゃんはふさぎこんでしまった唯ちゃんを何とかしようとしてるみたいです。でも、理由がわからないんじゃ、それも無理な話で……。
私も毎晩唯ちゃんに電話して、話を聞いてるんだけど……このままじゃ、みんなで同じ大学にいけなくなっちゃう。

その日の晩。あたしの携帯が鳴った。りっちゃんだった。
ムギ「はい?」
律「ムギ? こんな時にごめんな。 時間ある?」
ムギ「ええ」
律「唯と話したいんだ、直接」
ムギ「え・・・うん、わかった」
それだけ。すぐにりっちゃんは電話を切った。

部室。今日はあたし達だけ。最初に口を開いたのは唯だった。
唯「りっちゃん、ごめんなさい! わたし、」
律「先にあたしの話聞いてくれ。澪はあの時、唯に気付いてたってさ。」
沈黙。
律「そりゃそうだよな、あたしとの付き合いは長いし、唯とも3年一緒にいたんだ」
大きく息を吐いて一気にしゃべる。
律「あの時、バレバレなのにあたしのフリを演じる唯がおもしろくてイタズラしたくなったって。どんどん顔が真っ赤になる唯がおもしろくて、調子に乗って押し倒してみたら全然抵抗されなくて、引っ込みがつかなくなったって…」
あたしが初めてこの話を聞いたときのように、唯も呆然として聞いている。
律「澪、泣いて謝ってた。唯もあたしも裏切ったって。ああ、後で澪がここに来るよ」
あたしは立ち上がって唯に頭を下げた。
律「唯の気持ちも考えずに殴って悪かった」
唯「ちがうよ、あたしが最初にりっちゃん裏切ったから」
律「澪とは今離れてる」
律「もし本当にあいつのことが好きなら平沢唯としていってこいよ。あたしはもう止めない」
あたしは唯の手を握った。
律「親友に戻れるかな?」
唯「……ヴン」
あたしは無理やり笑顔を作って部室を出た。せめて、涙を見せたくなかった。



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