けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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澪の部屋で勉強中。
私は宿題を片付けていて、既に宿題を終えた澪は予習をしながら私の宿題を見てくれている。

勉強をはじめて、2時間。
そろそろ私は飽きかけていた、いや……既に飽きていて倒れそうだった。
そんな私に気づいたのか、ただ単に疲れたのか澪は休憩しよう、と言ってシャーペンを机に置いた。

やっと休める、と思ったのも束の間だった。

「りぃ~つぅ~」

甘えたような、そして誘惑するかのような澪の声。
またか、と思うのと同時に私の身体を抱きしめてくる。
どうやって抜けだしたものか、と少し呆れを含んだ視線で澪を見てやれば

「えへへ、つかまえた」

少し頬を染めてふわりと微笑んでくる。……そんな顔されたら逃げる気もなくなっちゃうっての。
……はぁ。あーもう、りっちゃんは捕まっちゃいましたー。
そう思いつつ、逃げる意志はないという意味を込めて私も腕を回してやる。

そんな私の行動に気を良くしたのか、私の首に頬ずりをする。
少しくすぐったくて身を捩ると、私を抱きしめる腕に力が込められる。……逃げないってば。

しばらく頬ずりをした後、さて本題、と言わんばかりに私の胸元あたりに顔を埋め、大きく息を吸う。

なにかしゃべろうか、いや……でも。
そんなふうに妙に躊躇してしまって、結局何も言えない、何も出来ない。
ただただ私は、澪にくっつかれているだけの状態だった。


私も澪もしゃべらないものだから酷く静かになっている澪の部屋に、呼吸をする音だけが響く。
いや、もしかすると部屋中に私の鼓動も響いてるかもしんない。
そう思ってしまうくらい、私はドキドキしていた。

私の胸元に顔を埋める澪には、私の心臓の音がしっかりと聞こえてるはずなんだ。
だから、すっげードキドキしてるのが分かるはずなんだ。
そんで……ドキドキした分と同じだけムラムラしてるのだって、分かってるはずなんだ。

なのに。

「律分補給終わり」

と言って、さっさと離れていく。
それはもうあっさり過ぎて清々しいくらいに。

いつもこうだ。……やっぱり今日も、こうなんだな。
事あるごとにこうやって律分補給とかいってくっついてくる。
そんで、私をその気にさせるだけさせたあとに、急に離れて放置。ひどい。
……とは言っても、なかなかそんなことを伝えられる私ではなく。
悶々とした気持ちのまま、私も机に向かう。

澪には休憩になったかもしれないけどさ、私は休んだ気がしないんだよね。はは……はぁ。
思わずため息が出る。

「律、どうかした?」
「うぇ?!……っなんでもない」

素っ頓狂な声が出てしまった。何たる不覚。
どうやって誤魔化そうかと思考を巡らせるも、うまくいかない。

「律?」

不思議そうにこちらを見てくる澪は、何時も通り。
……なんだか、途方もなくイライラしてきた。
だって、私はこんなにもドキドキムラムラしているというのに、こいつは素知らぬ顔。
なんとか、やり返してやりたい。


ん?……やり返す、か。
……そうだよ。こっちも同じことしてやりゃいいんじゃん。
何で気づかなかったんだろ。ばっかでー。
いやいや、でもまあそしたら、やるっきゃないよな。ははははは!

「澪」
「ん?」

澪の近くに移動して、澪の胸元目がけて抱きつく。
私の頬あたりにむにゅっとした感触。これは、あれだ。
みおのおっぱいマシュマロみたいにふーわふわ♪
なーんちゃって。…………澪の前で歌ったら張り倒されそうだ。黙っとこ。

「り、律?」

おっとと。おっぱいの感触に満足してどうすんだ私。
そう、勝負はこれからなのだ。
えーと、えーとなんだっけ。……ああそうだ。

「み、澪分が足りない」

……言葉にしてみると、結構恥ずかしい。
なんだこれ、やばいやばい。熱が身体全体に広がっていく感覚を覚える。
きっと顔はタコ顔負けの赤さだ。
澪の方はといえば、少し驚いたように目を瞬かせたかと思ったら直ぐにいたずらっぽい笑みを浮かべた。

「そっかそっか……で、澪分はどうやって摂取するんだ?」

くつくつと喉を鳴らしながら澪は聞いてくる。こいつ絶対楽しんでる。
くっそー、なんだよなんだよ。なんか余計ひどい感じになっちゃったじゃんか。私のバカ。

ドキドキとムラムラとイライラとがミックスされてもう何がなにやら分からなくなった私は、
とりあえずそのまま澪を押し倒して覆いかぶさってみた。

「澪分は結構過激な摂り方なんだな?」

押し倒されたというのに余裕そうな澪の表情がなんかむかつく。
なんだよー余裕ぶっちゃって、澪のくせに。

「澪と違って、禁断症状出ちゃってんの」

そう言ってやると、澪は何故か満足そうに微笑んだ。
え、何。どういうこと。

「この鈍感」
「なっ」
「私が何度も誘ってるのに何もしてくんないんだもん」

そう言いながら、澪は少し拗ねたような顔をした。


…………え。

「わっかりにくいんだよおぉぉぉぉぉ!!」
「えぇぇ?!」

なに、誘惑する「ような」声じゃなくてしっかり誘惑してたの?
分かる訳ないだろ。お前、こういうことしてくるヤツじゃないじゃん。
それに、なーにが「してくんないんだもん」だよ、そんなに私を混乱させたいの?可愛すぎだ、ばか澪!
……あぁぁぁぁ、もう!

「…………言いたいこといっぱいあるけどさ」
「うん」
「とりあえず、澪分吸収すんのが先、な」
「はいはい」

こうして私は、澪分を過剰なまでに摂取するのだった。




おわる。

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