けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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だれでも歓迎! 編集
投稿日:2010/11/18(木) 00:29:09

ふと、思い出した

それはずっと昔の話
私と律が知り合って、1年くらいが経った頃のこと・・・
そのころに起こったとある出来事が
少なからず、今の律と私の関係を築く上で欠かせないものになっているのではないか
最近ではそんなことを思うようになった

キッカケが何だったかなんて、もう記憶の片隅にも残っていない
ただ、その日の私と律はえらく荒れていて
売り言葉に買い言葉、周囲が引くほどの口げんかを繰り広げていた。
そのときに・・・口をつついて出てきた一つの言葉
それを律に振りかけてしまった

「嫌い」

決して本心ではない、むしろそのとき私は既に
律に心から惹かれ、好きになっていた

だから だからこそ
私の気持ちをわかってくれない律に、腹が立って
律の気持ちをわかってやれない私に腹が立って
そんな言葉を口に出してしまったんだ・・・

絶対に忘れない

そのときに律が見せた表情を


先ほどまでの喧騒が嘘のように止み、そこには
自分の発言を信じきれない私と
私の発言に傷つけられた律だけが残っていた

眉毛をハの字に曲げ、強く唇を噛み、目に涙を浮かべて・・・

不覚にも、そのあとの記憶はほとんど飛んでしまっている
思い出せないのか、思い出したくないのか・・・

その日から、私は「嫌い」という言葉を心の奥にしまい・・・
律に向けることはなくなった。

もし、またその言葉を使うときがきても・・・
それはきっと、愛情の裏返し。その分律のことを好きっていうことになるはずなんだ

だけど、私は怖い・・・嫌いという言葉が怖い。

私は、眠った横顔をこちらに向ける律の、その頬に一つキスを落とし
胸がぎゅうっと締まるような思いを引きずりながら
ゆっくりと目を閉じた・・・



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