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エスタブリッシュメント

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エスタブリッシュまたはレデーメードは、すでに広く知られている既存の仕組みやプロット、歴史事実などをそのままナノクフィクションにおいて利用すること、または利用できそうな事項をさす。
 ACDFアラインメントは、ACDFの定義を局所的に利用しているため、再定義が必要であるが、エスタブリッシュやレデーメードと呼ぶ方法は、概念をそのまま使ってさしつかえないものを言う。
 例えばアラインメントシステムについては1960年代にマイケルムアコックが考案しゲイリー・ガイギャクスが広めたLow neutral Chaosアラインメントシステムがある。http://www.geocities.co.jp/Playtown/8080/dd/rgfd/rgfdfaq3.html
 はじめこれは善、中立、悪という意味合いで規定されたが、やがてムアコックの脚色に従い、法に対して順守するもの、中立を保つもの、無視するもの、という意味合いで利用されるようになった。プレイヤーは選択したアライメントに従って行動を行わなければならないため、外部から規定した「性格」によって内面のダイナミズムが生まれる。(ロールプレイコンフェッションも参考のこと)
 このシステムの画期的な点は、ダイナミズムが生じる以外にも選択した性格に応じた社会性をすぐに獲得できるということで、持ち物や技術から共同体、規範様々なものが三つの選択肢を選ぶことでセットで手に入る。

ロバートウッドヘッドはより分かりやすくgood/neutral/badとしたが、とりいれる特質としては変わらない。(ムアコックは恐らくゾロアスター的な二元論や中国の陰陽道などから着想を得てフィクションのバックグラウンドとして取り入れ、それをゲイリーガイギャックスがゲームシステムの中にとりいれた。TSR社はマーガレットワイスとトレイシーヒックマンにこのアラインメントシステムを下敷きに架空の歴史と世界を作らせ、フィクションを作った。)
 共同体や社会が先に生まれたわけではなく、規定した個々人の性格の総体としてギルドや宗派があるという点がボトムアップ的な発想につながり、ナノクとも親和性があるため、エスタブリッシュとして活用できる。

マーガレットワイス&トレイシーヒックマンの例を見る通り、このようなしくみをとりいれたばあい、内面の描写が平滑化する傾向があり、例えば勧善懲悪的なフォーマットで展開しようとすると話しが非常に単調になってしまう、そのため、技巧を凝らそうとすると構成は自然と対話的な群像劇の方向へ行く。この場合利点がある。性格付けが不断の闘争の色づけをしているのである。
我々は制作者として様々なエスタブリッシュメントを取り入れることができる、一部だけ局所的に利用したり、あるいは構造から着想を得て別のしくみを作ることもできるだろう。(推奨するエスタブリッシュメント一覧も参照のこと)

 ※あくまでフィクションの道具立てとして利用する意味であり、これらを批評行為として社会に還元する方向性とは別次元である。特に、社会的な人格の評価手段としてエスタブリッシュを用いるのは推奨しない。
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