今回予告
 聖印教会では、毎年ファーストロード・レオンの誕生日(と伝えられている日)に、世界中の信徒を集めた大規模な聖誕祭を開催している。会場は毎年持ち回りで世界各地で開催されており、今年は大陸北中部に位置するヴァンベルグ侯爵領(『基本ルールブック1』p.311参照)の港町ハルペルが選ばれた。企画進行はヴァンベルグ侯爵アニトニア・フラメルが努め、会場の警備責任者はこの町の領主であるPC①が担当する。
 日輪宣教団団長イザベラ・サバティーニ( BS31 参照)、神聖学術院聖徒会長エルリック・エージュ( BS39 参照)、イェッタ男爵ファルク・カーリン( 人名事典 参照)、ユーミル男爵ユージーン・ニカイド(『基本ルールブック2』p.238参照)、ランフォード子爵クレア・ウィンスロー(『基本ルールブック2』p.243参照)など、世界中から壮々たる君主達が集まる中、PC①の旧友であるPC②やPC③も、この祭に参加することになった。十数年振りに再会する三人と、そんな三人の傍らに寄り添う、互いに見知らぬ子供達。港町での邂逅は、彼等に何をもたらすのか。

グランクレスト単発シリーズ「ブレトランドの光と闇」第6話
「星々の瞬き」

混沌を収め、聖印に至れ!


共通ハンドアウト
  • PC①②③は30歳前後のロードで、10代の頃に教皇庁で共に学んだ仲。ただし、現時点でどこまで強い信仰心を抱き、どのような教義解釈をしているかは各自の自由。
  • レベルは11。サブスタイルは全員パニッシャーを推奨。公式に発表されているデータ(基本1・2、AF、戦記DB、上級RB、百花繚乱、R&R)は全て使用可。
  • それぞれが「レベル1相当の聖印を持つ11歳の子供」を連れている(詳細は各ハンドアウトを参照)。なお、過去に結婚歴や(指定NPC以外の)子供などがいるかどうかは自由だが、現時点では全員独身。
  • 各自がそれぞれ特殊な「伝家のガントレット」「伝家のブーツ」「伝家のハーフヘルム」を持つ。見た目は普通の武具とほぼ大差ないが、いずれも防御力は「1/1/1/1」で、重量・行動力修正・移動力修正は全て「0」。なお、この武具に関してはワークス特技「伝家の宝具」を取得する必要はない(これとは別に鎧や武器などのためにこの特技を習得するのは自由)
  • マスコンはおこなわない(設定上、PC①は領土および兵士を有しているが、今回のセッションでは「ルール上は」使用しない)。

PC①(プレイヤー:Shu)
 キミは、宗教国家ヴァンベルグの港町ハルペルの領主だ。キミの一族はヴァレフールからの亡命貴族が源流で、現在でも同国との関わりは深く、キミ自身も幼少期は母の実家である同国の古都インタシティで育った。現在キミが継承している「伝家のガントレット」も、ブレトランドからの伝来品らしい。
 キミは過去に、流浪の女騎士クレア・シュネージュ(『ルールブック1』316頁)に助けられた恩義があり、最近そんな彼女に頼まれて、ヴァレフール伯爵家の令息であるゴーバンを預かることになった(なお、彼の母親のシリアは、君にとっての「初恋の相手」でもある)。
 今回の聖誕祭では、キミは会場の警備を任されることになった。世界各地から大物の君主達が集まる以上、様々なトラブルの可能性が想定される。十分に警戒する必要があるだろう。
因縁:ゴーバン・インサルンド 推奨感情 メイン:庇護/サブ:任意
+ PC①案
(未記入)


PC②(プレイヤー:みやび)
 キミは、流浪の女騎士だ。ブレトランド中部に位置する聖地フォーカスライトの領主家の出身であり、現フォーカスライト大司教ロンギヌス・グレイの実姉にあたる。グレイ家に代々伝わる特殊な「伝家のブーツ」の継承者でもある。
 また、キミは現アントリア子爵ダン・ディオードの元恋人でもあり、キミと彼との間には「ラーヤ」という名の娘がいる。現在、キミは彼女と共に各地を旅して、混沌を浄化して回っている。なお、ダン・ディオードはキミと別れてアントリア子爵家に婿入りする直前に、「お前はお前の人生を歩めばいい。もし手助けが必要な時はいつでも言え」と言い残していた。
 今回の聖誕祭には、たまたま近くの村に立ち寄っていたこともあり、参加することになった。ラーヤは、表面上は平静を装っているが、内心ではかなり楽しみにしているようである。
因縁:ラーヤ・グレイ 推奨感情 メイン:庇護/サブ:任意
+ PC②設定(案)04/27 UP →04/30 修正
PC②設定(案)
『自分で考え、判断できるようになりなさい。』
ウルスラ(・グレイ)/女/29歳
ロード/パラディン・パニッシャー(騎士C)
出自:名門貴族  経験:恋愛・お忍び
目的:守護  禁忌:定住
趣味嗜好:甘い物は別腹
●性格など
基本的には穏やかな性格だが、娘に何かを教えるときや戦闘時などには厳しく接する。
自分は未熟だと考え、よき母であろうとする努力家だが、甘いものが大好きという子供らしい一面も持つ。
放浪する中で見聞を広め、『混沌は浄化すべきだが、名君もいれば暴君もいる。魔法師や邪紋使いも同じであり、大事なのは自分で見聞きし判断することである。』と考えるようになった。
●戦闘スタイル
 普段は鎧は着けているものの、盾はなく武器もショートソード一振りという戦士(セイバー?)のような姿だが、ひとたび戦闘になれば、聖印の力で【光の盾】を作り出しあらゆる厄災から大事な者を護る。
- ●経歴
●経歴
 聖地フォーカスライト領主グレイ家の長女。家の方針子供のころから教皇庁で学び、優秀な成績を収め将来を期待されていた。しかし父が病に侵され先が長くないことが発覚する。
 姉であるウルスラを尊敬しているロンギヌスは姉に家督を継いでほしいと思っていたが、ウルスラは弟のロンギヌスが継ぐのが妥当と考えたため、家を離れる決意をする。父も反対することはなかったが「せめてコレを持っていくといい」と『伝家のブーツ』を渡される。
 こうして【弟に家督を継がせるための手段】として放浪を始めたウルスラであったが、その旅の過程で現アントリア子爵ダン・ディオードとの運命的な出会いを果たす。彼も放浪の経験があり、ウルスラは彼の魅力に惹かれていき、やがて恋人となる。しかし子爵と結婚するという彼はウルスラに別れを告げる。「お前はお前の人生を歩めばいい。もし手助けが必要な時はいつでも言え。それとコレはお前に一方的に別れを告げる俺のせめてもの償いだ。」そう言って【ひとつの鎧】を残し彼はウルスラの元を立ち去った。
 しかし、ダン・ディオードがウルスラに残したのは鎧だけではなかった。ウルスラはダン・ディオードの子供を授かっていたのだ。別れた後にそのことが分かったウルスラは悩んだ末にダン・ディオードに伝えずに自分の手で育てることに決める。
 ある街で娘を生み育てる中で、ウルスラは市井の人々と生活を共にし、教皇庁では教えられなかった様々なことを知ることとなる。自身の偏った考えと未熟さを知ったウルスラは娘ラーヤがある程度の年齢になるとまた放浪の旅へと出発した。
 それから数年、娘を守りながら旅を続ける中、ラーヤがある程度自分の考えを持ち始めた(10歳?)頃、ラーヤに自身がグレイ家の出身であることを告げ(同時に誰にも言わないように言いつける)代々継承している『伝家のブーツ』があることも教えた。事実を受け止めた上で「自分も母のような立派な君主になりたい」と言ってくれたラーヤにウルスラは従属聖印を与えたのだった。
●因縁など
 ロンギヌス・グレイ 信頼/可能性
家と距離を置いていたウルスラだが、ロンギヌスが大司教に就任した際に、お祝いと自身の無事を知らせる手紙を一度だけ送っている(自分の意馬車や娘のことは書いていない)。実家に帰るつもりはないが、ロンギヌスが危機に陥れば駆けつけるだろう。

 ラーヤ・グレイ 幸福感/慈愛
何よりも大切な愛娘。優しく時に厳しく接している。子育ての際、自身の経験(貴族の教え)を元にしたため、どことなく育ちの良さを感じさせる(清楚系)女の子になった。血筋にとらわれず思うがままに生きてほしいと願う一方で、不憫な生活を強いていることや父親が誰か言えていない(思い出話などはしている)ことなどで負い目を感じている。

 ダン・ディオード 寂しさ/慕情
元恋人にして娘の夫。現状(娘のことなど)について知らせていないし、今後も知らせるつもりもない(ローガンあたりが手を回して把握している可能性はある)。本人の中では過去の人であるが、再会したらどうするか分からない。会いたくもあり会いたくない人物。


PC③(プレイヤー:文一郎)
 キミは、イスメイアの教皇庁に仕える騎士だ。元来は大工房同盟所属の軍事国家ノルドの有力な氏族であるリンドマン家の出身だが、家の方針で教皇庁に留学し、そのまま教皇直属の騎士となった。キミの祖先がかつてブレトランドへの遠征で戦利品として持ち帰ったと言われる「伝家のハーフヘルム」を、キミは亡き父から引き継いでいる。
 最近、キミの兄フレドリクの四女であるロヴィーサ・リンドマンが、教皇庁に留学してきた。彼女の母(兄の妻)は海洋王エーリク(ノルド侯爵)の姉であるため、ロヴィーサは「王族」に近い扱いを受けているのだが、キミはそんな彼女の「教育係」を命じられることになった。
 今回の聖誕祭でキミは「教皇からの祝状」を現地へと届けるように命じられる。ロヴィーサも行きたがっているが、ヴァンベルグは幻想詩連合所属国家である以上、大工房同盟所属のノルドの姫君である彼女を連れて行って良いかどうかは、微妙なところである。
因縁:ロヴィーサ・リンドマン 推奨感情 メイン:庇護/サブ:任意
+ PC③案
【甲案】
「正しいことをしようとするな、やりたいことをやれ!」
ヒューゴ・リンドマン
ロード/マローダー/パニッシャー(貴族B)
出自:継承争い(8人)
経験:機密/暴君
目的:死闘
禁忌:無法
趣味嗜好:人前に出るときは化粧する
イスメイアの教皇庁に仕える騎士。ノルドの貴族家であるリンドマン一族の出身。9人兄弟の次男。過去にリンドマン一族の中で起きた家督継承騒動では長男フレドリクを支持するも、騒動の最中にノルド侯爵家の機密に触れ、ノルド侯による口封じを恐れた兄の手によって騒動終結後教皇庁に留学させられる。
強面の大男で粗暴な振る舞いも多いため暴君として恐れられるが、一応自分なりの君主論を持っており理由もなく他人を虐げることはしない。ただ、その君主論によって罰すべき人間、自分や教皇庁に害を為すと考えた人間には容赦しない。
ロヴィーサへの感情は庇護/可能性。基本的に自分に好意を持っている人間は好きであり、彼女の旺盛な好奇心も好意的に見ている。彼女が行きたいと言えば、多少の無理は押し通してでも聖誕祭へ連れていくだろう。
人前、特に女性の前に出るときは入念に身だしなみを整えるが、その効果の程は推して知るべし。なお、煽てと色仕掛けには滅法弱い。

【乙案】
「自分が愛されたように、他人を愛しなさい。」
エリン・リンドマン
ロード/メサイア/パニッシャー(貴族D)
出自:継承争い(8人)
経験:挫折/失政
目的:喪失
禁忌:暴露
趣味嗜好:ナイトキャップを被って寝る
イスメイアの教皇庁に仕える騎士。ノルドの貴族家であるリンドマン一族の出身。9人兄弟の長女。過去にリンドマン一族の中で起きた家督継承騒動では長男フレドリクを支持するも、騒動の最中に仲の良かった末の妹を手に掛け、傷心の妹を心配した兄の手によって騒動終結後教皇庁に留学させられる。
穏やかな雰囲気の美人。よく城下にある孤児院に手伝いに行っており、周囲からの評判は良い。誰とでも仲良くやれるだけの分別はあるが、前述の家督継承騒動の関係でエーラムの魔法師に対しては多少の不信感がある。
ロヴィーサへの感情は庇護/隔意。大の子供好きである彼女にとって今回の命令は願ったり叶ったりだったが、そうした想いが亡き妹への悔恨から来ていることは本人も自覚しており、一線を越えるべきではないと強く思っている。
手作りのイルカさんナイトキャップを愛用しており、どこに行くときも肌身離さず持っている。なお、少なくとも表向きには過去に恋人がいたことはない。

  • 他のPCとの関係、バランスを考慮して、甲案、乙案、あるいは両案の併用で行きます。提案等あれば積極的にお願いします。
  • リンドマン一族の家督継承騒動に関しては私が勝手に作った設定です。問題があればこちらも連絡願います。


 PCのスタイルなどについての方針の擦り合わせは、下記のコメント欄をご利用下さい。自力で編集出来る人は、各ハンドアウトの下の「折りたたみ」の内側に、自分で詳細を記入してもらっても構いません。


  • >Y武さん、ハンドアウトアップお疲れ様です。  >文一郎さん、設定UPありがとうございます。
    自分も設定は近いうちにUPするつもりですが(ハンドアウトより女性キャラなのは確定)、とりあえずはロード3人ということでスタイルの相談をしておきたいかなと。
    自分は娘(メサイア)と放浪という設定なので、セイバー・パラディン・パニッシャーあたりで検討中です。(「メイン:パニッシャー」は『サブスタイルは全員パニッシャーを推奨』というGMの意図次第ですが。)。 -- みやび(PC②) (2017-04-26 12:54:13)
  •  パニッシャーに関しては、物語の都合上、必要なスタイルなのですが、メインにすると、シナリオの展開次第では重要な局面で不利になってしまう可能性もあるかと思い、サブ推奨にしました。なお、メインをパニッシャーにした場合、ちょっとした裏ハンドアウトが発生します。  Shu君は前に聞いた時にアーチャー希望と言ってたので、今のところはどの組み合わせでも被りはしませんが、BS全体としてはマローダーが不足しているので、③は甲案の方が嬉しいかな(設定的にはどちらも捨て難いですが)。その上で、②が攻防のバランスを考えるか、全力前のめり型で押し切るかは、みやび君に任せます。 -- Y武 (2017-04-26 16:46:01)
  • あと、ゴーバンの母親の名前が一箇所間違えてたので訂正しました。シリアの方が正解です。リンネは婆さんの方の名前でした。 -- Y武 (2017-04-26 16:47:41)
  • ありがとうございます。私は設定で提示した通りマローダーかメサイアで考えています。(ちなみに現時点でマローダー1人、メサイアとルーラーが各2人ですね。)ハーフヘルムが当たったんで、どちらにしても前衛をこなせるように組むつもりです。 -- 名無しさん (2017-04-26 20:00:42)
  • 一応乙案のキャラ設定+マローダーもありだと思っているので、甲案のキャラ設定が自分のPCと合わないならそういう形での対応もありです。 -- 名無しの文一郎 (2017-04-26 20:08:17)
  •  微妙にネタバレになりますが、実は某未執筆回で、こっそりメサイアとルーラーとセイバーが一人ずつ増えていたりするんですわ。なので、現状で少ないのは「マローダー1、パニッシャー2」かな(後発組なので、当然と言えば当然ですが)。  あと、9人兄弟の設定はそのまま採用させて頂きます。てか、設定上、教皇庁に両方いることにしても良いような気がしてきた(もう片方はNPC扱いで今回はお留守番、という形で)。 -- Y武 (2017-04-26 20:46:42)
  • 設定アップしておきました。問題や時系列のズレがあれば修正します(経歴の下線部、特にブーツを娘が所持していることなど)。
    2人がアーチャー&マローダーということでパラディンにしてみました(・・・あれ?今回も盾役か!?(笑))。 パニッシャーの特技自体は取得しても大丈夫ですかね?というのも《聖煌盾の印》を考えているのですが、万が一『不利になってしまう』が『パニッシャーの特技が使えなくなる』だと役立たずになり果ててしまうので。まぁ、さすがにそんな事態はないと思うので、ネタバレにならないようYESかNOで答えていただければ大丈夫です。 -- PL②みやび (2017-04-27 22:33:52)
  • 長女は問題ないです(私の中でもそのイメージだった)。妊娠発覚時期も、それで問題ないです(向こうが気付いてるかどうかは謎ということで)。ただ、ブーツに関しては、代々引き継いでる代物である以上、基本的には成人男性用なので、11歳の女の子に与えるのはさすがにサイズ的に厳しいのではないかと(将来的に引き継がせる予定、というのは問題ないですが)。ところで【ひとつの鎧】というのは、今着てる鎧が彼から譲り受けたもの、ということですか?(それならそれで別に問題はないですが)。 -- Y武 (2017-04-28 10:58:10)
  • おぉ、サイズまでは気が回りませんでした。なら「そういうものがあり、必要があれば渡す。」といったスタンスで。ウルスラとしては娘の血筋を証明するアイテムなので、必要ないのであれば実家に返すのもありだと考えている。 鎧については《伝家の法具》取得して鎧を指定しているので、それらしく設定を付けただけです。どういったものとかも特に考えてはいません。 -- みやび (2017-04-28 12:06:56)
  • 了解です。あと、答え忘れてましたが、不利になる云々は「もしロード同士の争いになった場合、対ロード戦には弱いパニッシャー特技しかないと不利」という程度の話です。今のところ対混沌戦が主体の予定ではありますが、セッション直前で別のアイデアが思い浮かぶかもしれないし、こちらが想定してなくても流れでそういう展開になってしまうこともありえるので。 -- Y武 (2017-04-28 13:18:13)
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最終更新:2017年04月30日 16:03