理想の和風MMORPGを妄想する
思想・信仰・精神世界
最終更新:
mmorpgidea
-
view
目次 〔思想・信仰・精神世界〕 |
背景
- 舞台となる中世は、いまだ物質文明で覆い尽くされていない世の中であり、日々発生する物事を人間の活動以外のものに起因すると考える傾向がある時代である。
- 中世の鉄加工技術進歩を受けた農耕器具の発達により人間の手による開墾活動は進んでいるが、自然との戦いは生活の大部分を占めている。多くの人々が農業をはじめ林業や漁業、加工業など第一次産業に従事しており、いまだに人知を超越した信仰に頼らざるを得ない部分が多かった。
- また深い森、山々には、多くの神が宿り、不可侵のものとされていた時代であり、古代からのアミニズム(古神道および神祇信仰)、上古の仏教伝来、鎮護国家を支えた律令に結びついた仏教、平安期の密教、鎌倉以降の禅宗、道教、陰陽道など各種信仰が渾然一体としたイメージ。
- 御霊信仰
ゲームにおける”神”の扱い
- 統一、一元化された世界ではなく、八百万の神々として種々の神々が別々に存在する。
- 所属する組織や地域特性により信奉する対象が異なり、日々の行動に若干の制限を与えもする。所属組織の信奉度合いにより、その影響力行使の強弱が出る。
不可思議なパワーとして
- 当時の人々が神々に対して抱いてた、神威、怖れ、邪気を祓う力、相手を呪う力などを具現化する。
- その神を信奉する勢力をNPC勢力として登場させ、その勢力のみが持ちうるパワーの源泉や、独占する分野を持たせる。
- 直接シンボリックな形で登場させ、何らかの能力を与える。ストーリー構成上の登場人物の一人とし、行動させる。
- 呼び出す・または宿る形で、能力のみを具現化する。小さくした能力をアイテム化したり、魔法として一部開放したり。
祭事行為
- イベントやストーリ上のきっかけ、舞台としての祭を活かす。
学問として
- 学問と同じくして伝播するものは、その神を信仰し傾倒すればするほど高度な学問との結びつきが強くなる
音楽として
- 宗教音楽にはある種効果を持たせることで、世界の幅を広げる
詩歌
- 芸能
- 宇治座(本所・離宮八幡)、白川座(本所・金色院鎮守白山権現)
- 大和四座(観世・宝生・金春・金剛)、近江上下三座(山科・下坂・比叡、敏満寺・大森・酒人)
- 言霊として
歌聖
- 柿本人麻呂と山部赤人。紀貫之が編纂した古今和歌集仮名序において、「歌の仙なりける」としてどちらもあい比べがたく優れているとされている。
古より、かく伝はる内にも、平城の御時よりぞ、広まりにける。かの御世や、歌の心を、知ろし召したりけむ。かの御時に、正三位、柿本人麿なむ、歌の仙なりける。これは、君も人も、身を合せたりと言ふなるべし。秋の夕べ、竜田河に流るゝ紅葉をば、帝の御目に、錦と見給ひ、春の朝、吉野山の桜は、人麿が心には、雲かとのみなむ覚えける。又、山の辺の赤人と言ふ人有りけり。歌に奇しく、妙なりけり。人麿は、赤人が上に立たむ事難く、赤人は、人麿が下に立たむ事難くなむ、有りける。
六歌仙
その外に近き世にその名聞えたる人は、すなはち僧正遍昭は、歌のさまはえたれども、誠すくなし。たとへば絵にかける女を見て、徒に心を動かすが如し。在原業平はその心余りて詞たらず。しぼめる花の色なくて、にほひ残れるが如し。文屋康秀は、詞たくみにてそのさま身におはず。いはば商人のよき衣着たらむが如し。宇治山の僧喜撰は、詞かすかにして始め終りたしかならず。いはば秋の月を見るに、曉の雲にあへるが如し。よめる歌おほく聞えねば、これかれかよはしてよく知らず。小野小町はいにしへの衣通姫の流なり。あはれなるやうにてつよからず。いはばよき女のなやめる所あるに似たり。つよからぬは女の歌なればなるべし。大伴黒主はそのさまいやし。いはば薪を負へる山人の花の陰にやすめるが如し。
- 紀貫之が編纂した古今和歌集仮名序において、「近き世にその名きこえたる人」として上げられた歌人。
- 僧正遍昭
- 良岑宗貞。桓武天皇の子・大納言良岑朝臣安世の八男。
- 在原業平
- 桓武天皇の曾孫で平城天皇の孫であり、母伊都内親王は桓武天皇の皇女。臣籍降下して在原氏を名乗る。
- 文屋康秀
- 喜撰法師
- 小野小町
- 大伴黒主