第九十七話
「仕官願い」
劉備達は公孫サンから徐州救援の指示を受け、出立の準備を始めていた。
『徐州の民、大量虐殺。』
連日、トップニュースを飾るこの事件は、曹操の父を警護した徐州の兵が、職務を怠り、それを見殺しにしたことから端を発する。
曹操はその件の責任を徐州牧、陶謙に着せ、徐州の民を虐殺しながら侵攻していった。
劉備はその援軍として徐州へ派遣されるわけである。
劉備「ん?君はあの若武者君じゃないか。」
趙雲「劉備殿……、私も連れて行ってはもらえぬでしょうか。」
劉備「仕官かい?」
趙雲「はい。あなたを…、戦える場所を探しておりました。」
趙雲の若い顔が少し強張っていた。
最終更新:2007年01月13日 14:15