第18章
「秘密」
目覚めると汗が滲んでいた。
ソーマ「また、あの夢か…。もう忘れたと思っていたのに…。」
ー納得学園、図書室ー
ハクとボブは今、席巻している綺麗祭壇の地位のルーツを探るため、図書室にいた。
ハク「ここ数日は、綺羅祭壇も大人しいな。」
ボブ「もう勘弁だよ、あんな事件は…。大丈夫なのか?綺麗祭壇を探ったりして。」
ハク「いずれ、ぶつかる相手だ、孫子によると、相手を知っておくことが大事なんだよ。」
しかし、思ったより作業は困難を極めた。
ハク「『綺麗祭壇の歴史…、我々は納得学園をよりよい学園にするために…』、ダメだ!これも本質じゃない!」
図書室の資料でさえ綺麗祭壇の検閲がなされている。
ボブ「これもだ…。綺羅祭壇、万歳、万歳…。もう諦めようよ、何も見つからないよ。」
ハク「あ~、ちょっと休憩…。」
休憩がてら、ハクはおもむろに、歴代の卒業生達の写真をまとめた本をめくっていた。
ボブ「そろそろ帰ろうぜ、無断で図書室に入ったんだ、もし、先生に見つかったら停学だぜ。」
ハク「……何で知ってるんだ…?」
ボブ「何でって有名じゃないか、図書室には綺羅祭壇の許可がいるってのは。」
ハク「あいつ…何で石覇をやっつけたのがカウンターだって知ってるんだ…?」
ボブ「え?」
ハク「確かに右ストレートを交わしたのは事実…、でも知ってるのは、本人と近くにいたお前だけだよな…?」
ボブ「確かに、あのおしゃべりな大黒屋さんですらハクが石覇に勝ったとしか知らなかった…。」
ハク「見ろよ…、これ…、あいつ…、何か隠してるぜ…。」
ハクが指さしたのは、四年前の卒業生の集合写真と名簿のページだった。
平成14年度、卒業生
…
…
…
…
相馬 麗
最終更新:2006年12月12日 16:29