スーパーはくと、スーパーいなば、鈴仙・優曇華院・イナバ、因幡てゐ、爆獣イナバ・ギーゼ 共通点は? A.由来が因幡の素兎


ハロア♪杯控え室。圧倒的な強さで勝利したグラン♪の試合を、控えの神滅隊エイリアのメンバー、バーン♪ガゼル♪が批評していた。

ガゼル♪「一方的だったな・・・」
バーン♪「相手はほとんどブレイブバード一本槍、対してグラン♪は自分からはほとんど攻撃していなかった・・・自分の実力を過信した自惚れが自滅した、ただのまぐれ勝ちだな」
ガゼル♪「いや、自信過剰だった点を差し引いても、わたしにはあのクロバットがそこまで弱いようには見えなかったが・・・?」
バーン「お前にはそう見えたのか? アイツ、前評判や観客の下馬評は最悪で、挙句あの負け方だぜ?」
ガゼル♪「前評判の先入観や無知な観客の下馬評など、当てにもならないな。何者なんだ、グラン♪の奴」
バーン♪「おい、グラン♪が戻ってきたぞ」

グラン♪がつまらない表情で戻ってきた。圧勝したにもかかわらず、笑顔や得意げな顔はなかった。そんなグラン♪ガゼル♪は声をかけた。

ガゼル♪「ずいぶんつまらなさそう顔をしているじゃないか」
グラン♪「まぁね・・・本当につまらない試合だったよ」
ガゼル♪「本当にそうだったのか」
グラン♪「ああ・・・あんな奴大した事はない。所詮、オレ1人でも十分なのに最低参加人数を要求するような、レベルの低い大会だ」
バーン♪「何・・・それはどういう意味だ!」
グラン♪「わからないのかい? キミ達なんて大会に出るための規定人数を満たすための、人数あわせにすぎないのさ」
バーン♪「何だと!?」
ガゼル♪「・・・!」

バーン♪ガゼル♪は衝撃を受けた。グラン♪は自分達を『人数あわせ』としか見ておらず『1人でもこの大会は勝てる』そう豪語したのである。

グラン♪「出るなら、せいぜい醜態を晒さないように頑張ってくれよ・・・もっとも、次の相手はキミ達でも勝てるような連中しか、残っていないだろうけどね・・・」

そう言うと、グラン♪は静かに歩き去っていった。バーン♪は我慢ならなかった。自分を人数あわせとしか見ていなかった、グラン♪に対して怒りを覚えていたのである。

バーン♪グラン♪の奴・・・何を考えてやがる、俺達を『人数あわせ』だと!?」
ガゼル♪「どうやらグラン♪は、我々の力を信じていないらしいな・・・」
バーン♪「俺はこんな大会、そもそも出る予定も意思もなかった!
執拗に『大会に出ろ』って言ってきた癖に、それが人数あわせだ?
ふざけやがって!」

バーン♪は怒り心頭で壁をたたきつけた。頭に血が上るバーン♪に対し、ガゼル♪は落ち着くよう諭した。

ガゼル♪「頭を冷やせ、バーン♪。信じられていないならば、見せ付けてやるまでだ。あの自惚れ屋に、我々の本当の力をな。」
バーン♪「言われなくてもそのつもりだ。人数あわせだなんて、言わせねぇぞ」

バーン♪ガゼル♪は誓った。実力で勝ち進み、グラン♪の鼻っ柱をへし折ってやると。その時、何者かの声が聞こえた。

???「その話、本当かな・・・」
ガゼル♪「誰だ!」

2匹には聞き覚えのない声だった。ガゼル♪が叫ぶと、どこからともなく1匹の忍びの姿をしたドクロッグが姿を現した。

???「ふぇっふぇっふぇっ」

不気味な笑い声をあげる謎のドクロッグに対し、バーン♪は驚くように言った。

バーン♪アベノバシ!? 何故貴様がここにいる!」
ガゼル♪「待て。コイツ、何かが違うぞ」

バーン♪は一瞬、R団参謀アベノバシと認識した。が、同じドクロッグであるアベノバシとは雰囲気が全く違うことにガゼル♪はすぐに気づいた。

しかし、彼が誰なのか――そこまでは2匹に分かるはずもなかった。そのドクロッグは語った。

ハンゾウ「我が名、幻のハンゾウ。イガカンベ様に仕える者。アベノ様はどこかへ行かれてここにはいない」

ドクロッグイガカンベに仕える者「幻のハンゾウ」と名乗った。イガカンベR団の忍者部隊の頭。その名前だけはバーン♪ガゼル♪も名を知っていた。

バーン♪イガカンベ・・・R団の忍衆の頭か・・・んなことはどうでもいい、いつからそこにいた」
ハンゾウ「あの試合が始まる前から、だ・・・そなたらがこの大会に参加したのが本意ではないというのは真かな」
ガゼル♪「今の話を聞いていたのか・・・全く、盗み聞きとは卑劣な奴だ」
バーン♪「・・・知られちゃしょうがねぇな。そうさ、俺たちはグラン♪に連れて来られただけだ、こんな参加する価値もない大会にな!
周りを見渡しても、調整の上手くいってない奴やお遊び気分のチャラけた連中ばかり! あんな骨のない奴らに勝っても強くなれやしねぇ」
ガゼル♪R団の幹部ポリドリはるか♪様の最も弱いポケモンにいとも簡単に敗れ去り、最高幹部ウエロクは非戦闘員に手も足も出ず叩きのめされ・・・。大会はもとより、R団そのもののレベルが疑われるな! 笑わせてくれる」
ハンゾウ「ぬぅ・・・」

次々と非戦闘員に幹部クラスが敗れ去っていくR団のあまりの不甲斐無さを批判するバーン♪ガゼル♪。さらにバーン♪は付け加えた。

バーン♪「こんなくだらない大会に参加する価値なんて無い。むしろ棄権して勝ちを恵んでやりたいくらいだぜ。お前らの『優勝候補』が次々初戦敗退してる有様を見ていたら、むしろ哀れでしょうがねぇよ」
ハンゾウ「そうか・・・。尤も、強者が幹部だけと思ったら大間違いだがな・・・せいぜいダークホースに敗れないように気をつけたまえ」
ガゼル♪「フン、お前に言えた事か・・・では、アドバイスの礼だ」
ハンゾウ「ぬ」
ガゼル♪「わたしのふぶきを、浴びていけッ!!」

ガゼル♪は突如、冷気を溜め込み始めたかと思うと、それを一気に吐き出して猛吹雪を巻き起こした。その場に立っていたハンゾウは避ける事ができるはずがなく、そこには氷漬けになった部屋だけが残った。

ガゼル♪「やはり、たいしたこと無いな・・・忍びを語る者がしゃしゃり出るからだ」

ガゼル♪はハンゾウが氷漬けになったものと、絶対の自信を持っていた。しかしその瞬間、ガゼル♪の後ろから声がした。

ハンゾウ「ふぇっふぇっふぇ、確かに豪語するだけあって大した威力だ・・・当たらなければどうということはないがな」

ハンゾウの声だった。その言葉を聞いたガゼル♪はとっさに後ろを向いた。

ガゼル♪「何ッ!?」

後ろを向いたガゼル♪が見たもの、それは何と吹雪を食らって氷漬けになったはずのハンゾウだった。バーン♪ガゼル♪も、これには驚きを隠せない。

バーン♪「いつの間に・・・じゃあガゼル♪が攻撃したのは・・・」
ハンゾウ「そいつか? よく見たまえ」

バーン♪ガゼル♪は氷漬けになった方のハンゾウを見た。その中身は、木の切り株――そう、『みがわり』だったのである。

ハンゾウ「ふぇっふぇっふぇっ」
ガゼル♪「みがわり・・・!?」
バーン♪「あの一瞬でみがわりだと・・・何てスピードだ」
ハンゾウ「拙者・・・いや伊賀の忍びには、このくらいは造作も無いことよ。また会おう・・・むんっ!」

ハンゾウはとっさに手に持っていたけむりだまを投げ、その瞬間部屋は煙に包まれ何も見えなくなってしまった。

バーン♪「何!?」
ガゼル♪「けむりだまか・・・!」
バーン♪「畜生、何て姑息な野郎だ!」

バーン♪ガゼル♪は必死に煙を振り払う。振り払いきった時には、もうそこにハンゾウの姿は影も形もなかった。

バーン♪「ちっ、いねぇ・・・逃げられたか」
ガゼル♪「逃げるスピードだけは速い奴だ」
バーン♪「奴は『また会おう』・・・そう言っていたな。一体どういうことだ・・・ん」

その時、バーン♪は紙切れを見つけた。ハンゾウが残したと思われるメモ書きだ。

バーン♪「何だこれは」
ガゼル♪「奴の残したものか・・・『イガカンベ様の僕(しもべ)に5つの忍衆あり。

  • 威牙(いが)
  • 光牙(こうが)
  • 土隠(とがくし)
  • 轟火(ごうか)
  • 斬隠(きりがくれ)

表に姿を現した忍びの者に気をつけよ』・・・だと?」
バーン♪「引っかかるな・・・忍者ってのは『忍び』の『者』って書くんだぜ? わざわざ自分からバラすなんて、罠か何かに違いねぇ」
ガゼル♪「フン、ならばあえてその『罠』に引っかかろうではないか。忍びとやらに一泡吹かせてやる」
バーン♪「その前に、グラン♪に一泡吹かせるほうが先だ・・・次はお前の番じゃないのか」
ガゼル♪「そうだったな。わたしの力を見せてやるとしよう」

<<作者は黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールドに世界を終わらされました>>

グラン♪の性格は基本的にエイリア学園のグランとしてのキャラクターを強化したもの。丸くなったイナズマジャパンの基山ヒロトとは違い、より生意気で強気な性格にしたのだ。(ロンシャン(作者)談)

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最終更新:2011年03月06日 20:24