あの事変から数週間が経った。おけいはんが隊長代行を務めていた部隊は
ウジヤマダ率いるクーデター部隊の阻止の最中に女王操る軍用ヘリの空襲を受けて
大打撃を被り、戦闘機能がほぼ完全に停止していた。しばらくの療養を経て、隊の上級メンバーが次々戦線復帰。
そしてようやく隊長であるテンマバシが復帰し、隊に活気と戦力が戻った。

おけいはん「おかえりなさいませ、テンマバシ様」
テンマバシ「ただいま。全く、酷い目に遭ったものだ」
キョウバシ「ようやくお帰りか」
キタハマ「全く。俺達はイコマ山でとんでもない目に遭ってきたってのに」
ヨドヤバシ「それはそうだな。まさか、女王がヘリに乗って突っ込んでくるなんてよ」
テンマバシ「いやー、迷惑をかけたな、もう大丈夫だ。・・・といっても、もう戦いは終わったがな」
おけいはん「ウチらはイコマ山でえらい目におうてたのに、のん気なモンやね」
テンマバシ「いやいや、テロに遭って大怪我してたこっちの身も考えろ」
キョウバシ「そうそう」
キタハマテンマバシ様だって、大変な目に遭ってたんですよ?それくらいカンベンしてあげてくださいよ」
おけいはん「カンベンできるかい!ウチらは命削る思いでアイツの空襲から逃げとったんやで!
なのにこの方はなー、ポケモンセンターのベッドで寝ながら見てただけや!!」
テンマバシ「大怪我してたのに出られるか ボケタレ」
おけいはん「う・・・んー、まぁそれもそやね。・・・ん?」

おけいはんはふと、後ろを向いた。何と、ロンシャンの側近であるはずのあゆみが、
ほうきとチリトリを持って、落ち葉を掃除しているではないか。

あゆみ「はぁ~、掃除ってタイヘン・・・。どうしてこうなっちゃうの?」
ヨドヤバシ「ありゃ?あれは確か・・・ロンシャン様の側近の・・・?」
おけいはんあゆみはんやね。一体どうしたんや?」

おけいはんは不審に思い、あゆみへ歩み寄り、話を聞くことにした。

おけいはん「ちょっとアンタ、愛しのあの人はどないしたん」

そうおけいはんが言うと、あゆみはふくれ気味で人事異動に関することが書かれた紙を見せた。

あゆみ「昨日付で、あたし有原あゆみは、ロンシャン様の側近から更迭!
掃除係へと異動となりましたっ!!」
おけいはん「更迭やて?何でまた急に」
あゆみ「わからないよ、そんなの。突然知らない幹部がやってきて、『お前は掃除係だ』ってそれだけ」
ヨドヤバシ「知らない別の幹部だって?お前知ってるか」
キョウバシ「知らん。お前知ってるか」
キタハマ「知らん。お前知ってるか」
隊のメンバー「知らん。お前知ってるか」「知らん。お前知ってるか」「知らねぇよ・・・」
おけいはん「皆知らんってゆーとるで。そいつは何て名前やった?」
あゆみ「えーと・・・確かここにそいつのサインが入ってたような・・・。ホラ、コレ」
おけいはん「どれどれ・・・。・・・ん~?」

そこには、おけいはんには見覚えのない名前が書かれていた。
書かれていた名前はイバン♪。そんな名前の幹部は誰も見たことがないという。

おけいはん「イ・・・イバ・・・イバン♪???何や、コイツ?ウチはこんな奴知らんで」
あゆみ「えっ?」
テンマバシ「私も見たことがない。そんな奇妙な名前の奴、R団にはウオッカ♪くらいしかおらんぞ」
あゆみ「じ、じゃあ・・・これを渡したのは・・・一体?」

???「何だ、早速トラブルでも起きているのか」

あゆみ「えっ!?」
テンマバシ「何だ!?」

おけいはんらが上を見上げると、そこには1匹のフワライドがたたずんでいた。

テンマバシ「誰だ、貴様は!?」
おけいはん女王の手のモンか!?」
???「違うな・・・。私はただ、お前たちと戦いに来ただけだ・・・。」
ヨドヤバシ「どこの誰だか知らないけどな!」
キタハマ「俺たちを敵とみなすのなら、撃ち落としてやるぜ!!」
ヨドヤバシキタハマ「こおりのつぶてッ!!!」

2匹から放たれたこおりのつぶては、1つは回避されたものの、1つは謎のフワライドに命中した。

???「そんな気持ちでいるから、戦いは永遠に終わらないのだ!!!食らうがいい!エアカッター!!」
テンマバシ「エアカッター・・・!?く・・・ぬおおおお!!!」
おけいはん「何や・・・技の威力はそれほどちゃうけど・・・吹き飛ばされる!」

その瞬間、謎のフワライドから多方向にエアカッターが放たれ、
テンマバシおけいはんを含め、ほとんどのポケモンが吹き飛ばされてしまった。

あゆみ「な、なんて威力なの・・・!ただのエアカッターなのに!!」
キョウバシ「技そのものの威力よりも、相手を吹き飛ばす風圧が強いんだ・・・!厄介な技を使いやがる!
だが、今度はこっちの番だ!ぜったいれいどを食らいやがれ!!」

キョウバシから、一撃必殺技ぜったいれいどが放たれる。
ところが、謎のフワライドは先ほど避けた時とは比べ物にならないスピードでこれを回避してしまった。

キョウバシ「何!?」
あゆみ「速い!!」
???「呆れたものだ・・・、お前たちはポケモンの特性も理解せずに戦ってきたのか・・・。」
キョウバシ「い、いつの間に・・・!」
???「シャドー、ボール!!」
キョウバシ「な・・・  ぬわーーーっ!!!

謎のフワライドのシャドーボールの直撃を受け、キョウバシは戦闘不能となってしまった。

あゆみ「ウソ・・・。R団の上級メンバーが、こんなにあっさり・・・!」
???「全く。お前たちのバトルには『楽しみ』が足りなさすぎる・・・。
目の前の敵を排除することしか考えていないから、楽しめないのだ。」
あゆみ「あなたは誰!?一体どこから来たの!?」
???「私は快速軍・・・。いずれ、お前たちR団とは再び戦うことになるだろう。
さらばだ、R団テンマバシ隊!」

謎のフワライドは風に乗ってどこかへ消えてしまった。

あゆみ「快・・・速軍・・・。1匹だけでこんなに倒しちゃうなんて・・・!」
テンマバシ「うむむ・・・また、厄介な奴が来てしまったな」
おけいはん女王の仲間ちゃうってゆーてたな・・・。一体何モンや」

新たに現れた謎のポケモン組織、快速軍。おけいはんらには全く心当たりがなかった。
彼らは何者なのか、あのフワライドが誰かであることすらも、全くわからなかった。

<<作者は聖鎧亜キング・アルカディアスに埋葬されました>>