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太陽が昇ってしばらくたち、姉二人が出発したハルヒ邸の庭で二人の少女が
花を愛で、世話をしている。
「ハア」
ふと、もれた疲れたため息。
「どうかしたんですか?ルリルリ?」
隣から、気遣う声
ルリ「翠ちゃん…いえ、うちの姉さん達ったらまた昨日…」
その赤い顔を見て、すぐに翠と呼ばれた子は理解した。
翠星石「弄ばれたですか?」
ルリ「うぅ…」
翠星石「大変ですねぇ、そういえばうちのお姉達も最近なんかの衣装を持ってきて
    着ろ着ろ言われて困ってるですぅ。」
ルリ「最近姉さん達ったら、前にもましてボケるようになっちゃって…ツッコミ
   が追いつかない上に、すぐに弄ぶようになっちゃって」
翠星石「どうしようもないですねぇ…ホントここ最近はひどさをましてるですぅ」
「「ハア」」
二人のため息が重なり、沈黙が流れ
霜が降りた葉がきらめき、うつむいた二人には眩しかった。
ルリ「家出しちゃおっかなあ」
つい、そんなことを呟いてしまった

翠星石「それですぅ、お姉達に私達の存在の大切さを思い出させてやるですぅ」
ルリ「でも、そんなことしたら…帰ってきたときに何されるか…」
陰りを見せるその顔を見て、やさしく声をかける
翠星石「だから手紙を書くですよ」
ルリ「手紙?」
翠星石「耳貸すですぅ、ゴニョゴニョ」
そして、太陽が頂点に達するころ二人はそろって家をでた
それぞれの手紙を残して…

アスカ「ハル姉~翠しらない?」
ハルヒ「アスカも知らないの?もしかしたらお隣かしら?」
ピンポ~ン
アスカ「ハイは~い」
ガチャ
アスカ「こんば…なによファーストこんな時間に」
不機嫌そうに言い放つ、しかし様子が変であることに気づく
アスカ「どうしたの?」
レイ「ルリが…ルリが家出しちゃったの」
その後ろから顔を覗かせ
有希「手紙には、翠ちゃんと一緒にって書いてあったから何か知らないかと思って」
そこまで聞いて顔を強張らせる
ドタドタ
アスカ「ハル姉!!翠が翠が…家出しちゃったみたい!」
ハルヒ「はあ!?どういうことよそれ!??」
アスカ「わかんないけど、お隣のルリちゃんが家出して、翠と一緒に行くって
    置手紙してたとか」
そこまで聞いて、表情を険しくさせ、すぐに三女の部屋へと駆け出す
ハルヒ「有希とレイちゃんを上げて詳しく話し聞いといて」
アスカ「わかった」
部屋まで駆け、机の上に置かれてある封筒に目をやる
そんなはず無いと思いながら封筒をあけ中身を見る
『お姉達へ
 お姉達との生活には、もう疲れたですぅ
 いつもいつもとっぴょーしもないこと言い出す長女に、キーキー騒ぎ立てる次女
 ずっと一緒ならいいなぁとかおもったこともあったですけど
 最近の振る舞いには、いい加減頭にきたですぅ
 もともと姉妹ではないですし、ここらでサヨナラさせてもらうですぅ
 となりのルリルリと一緒に二人で暮らしていくから心配スンナですぅ』
ハルヒ「そんな…」

ハルヒが手紙を読み終えてからリビングに戻り、アスカに手紙を見せ、お隣と情報交換する
読み終えたときのアスカの顔は怒ってるようでとても悲しそうな顔をした
いや、いまリビングにいる四人は揃いも揃ってそんな顔をしている。
お隣も同じような手紙が残されていたらしい
ハルヒ「とにかく、ふたりを探しましょう!」
そこへ
水銀燈「どうしたのぉ、みんなして暗い顔しちゃってぇ」
ハルヒ「水銀燈…なんでここに?」
水銀燈「いいから、話してみなさぁい」
ハルヒは、今までのことを話した
話が進むにつれて水銀燈の顔は苛立ちを深くする
まわりでは、残りの三人があらゆる人に声をかけて
手伝ってもらえるよう声をかけている
水銀燈「はあ、バカな子達ねぇ…」
水銀燈は家出した二人をそう言うと
水銀燈「あなた達もだけど」
アスカ「どういうことよ!?」
苛立ちを隠さずに怒鳴りつける
水銀燈「あらぁ、だって手紙読むまできづかなかったんでしょう?
    あなた達があの子達を苦しめてたことに」
アスカ「わたしはただ…スキンシップをとってただけよ!!」
レイ「右に同じ」
水銀燈「でも、現に二人はいなくなった
    この手紙を残してね」
言い返す声は無く
沈黙が支配する
水銀燈「何してるのよぅ?
    早く探しに行きなさぁい、お馬鹿さぁん」
有希は留守をまかされ
三人は急いで飛び出していった
水銀燈「さて、あとはあっちのお馬鹿さぁん達ねぇ」
そう言うと、黒い翼をはばたかせ飛んでいった


翠星石「今頃、お姉達はどうしてるですかねぇ」
その声にルリが顔を覗き込む
翠星石「べ…別に心配してるわけじゃないですよ? 
    翠星石たちの有り難味を理解してるか、心配になっただけですぅ」
しかし、ルリにはこの娘が本心から言っているのではないことを知っている
優しく微笑み
ルリ「わかってます…でも、いつまでここにいます?」
ここは、ネルガルのセーフハウスの一つである
二人はこの広いマンションの一室でのんびりお茶を啜っている
すると
水銀燈「こんばんはぁ」
予期せぬ人の声へ二人は顔をむける
翠星石「水銀燈?どうしてここへ?」
ルリ「なぜここがわかったんですか?」
水銀燈「そんなこと問題ではないわねぇ
    ねぇ、どうして家出なんてしたのぅ」
翠星石「お姉達に翠星石とルリルリの大切さを思い知らせるためですぅ」
水銀燈「でも、『もともと、姉妹じゃない』ってのは言いすぎよねぇ」
ルリ「それは…」
罰の悪そうな顔をする二人
それを見て手のかかる妹達をあやすように
水銀燈「もう帰りなさい、みんな心配してるわよぅ
    アスカは泣きかけだし、レイは真剣な顔でルリの名を叫びながら走ってる
    有希は不安そうにひとりで待ってるし、ハルヒにいたっては普段の元気が
    かけらも無い状態よぅ」
翠星石「でも…」
水銀燈「しょうがない子ねぇ…メイメイ」
メイメイが輝きだす
するとハルヒや有希にアスカ、レイの姿が浮かび上がる
その姿は先ほどの水銀燈の行ったとおり…いやいっそう痛ましく見える
ルリ「姉さん!!」
翠星石「お姉!!」
水銀燈「わかったら、いきなさぁい
    早くしないと皆泣きじゃくっちゃうわよぅ?」
二人は即座に走り出す
ふりかえり、ぺこりとお辞儀するルリ

ハルヒ「翠~!!」
走り寄る、ばつが悪そうな顔をしている妹へと
翠星石「ハル姉…」
抱き寄せる
ハルヒ「ごめんねごめんね」
泣きながら謝るハルヒ
翠星石「こっちこそごめんです、ハル姉」
レイ「ルリ…本当にごめんなさい、いつもいつも迷惑かけてばかりで」
ルリ「ホントですよ」
レイ「ごめんなさい」
泣きながら謝るレイを優しく抱きしめる
そういえばこんな風に泣くレイ姉を見るのは初めてかもしれない
有希「ルリ…」
抱きついてくる有希
その目には涙
有希「これがナミダ?泣いてるのは…わたし?
ルリ「そうですよ?もう、レイ姉みたいなこと言わないでください」
有希「わからない、こんな気持ちは初めて」
ルリ「有希姉」
有希「ごめんね」
アスカ「翠…」
少し遅れてアスカがやってくる
翠星石「アス姉…心配させてごめんですぅ」
アスカ「ホントよ、ずっとず~っと心配したんだから」
翠星石「ごめんですぅ」
アスカ「うぅ」
アスカは姉と妹が抱き合う所に駆けて行き
抱きついて泣いた
アスカ「もう、あんたが本気で姉妹辞める気かと思って寂しかったんだから…」
翠星石「あんなん冗談ですぅ、翠星石はずっとお姉達の妹ですぅ」
ハルヒ「今日は、さんにんで寝ましょうか」
その様子を影で見守りながら
水銀燈「まったく、手間のかかる子達ねぇ」
そうぽつりと黒い天使はこぼした