「ねぇ、シンジは明日何か予定はあるの?」

チルドレン待機室でぼーっと壁を見ていたシンジに話しかける。
そんな気は無いのだろうがシンジは少し馬鹿にされたように感じてしまう。

「え、別に何も無いけど…」
「クリスマスイブだって言うのに予定が無いなんてつまんない男ねぇ」
「…そういうアスカはどうなんだよ。」


「ふふん、あたしの予定が気になるの?」
「別に気になるわけじゃないよ。アスカが聞いてきたから聞き返し…」
「気にしなさいよ」
「なっ……わかったよ、気になるよ。それでアスカの予定はどうなんだよ」
「ん~?このあたしの予定をバカシンジに教えなきゃならない理由は
ないんだけど、まぁ特別に教えてあげないこともないわよ」

 ……やれやれ、といった顔で、シンジは話の続きを促すように
アスカを見る。

「詳しいことを全部話すとキリがないから、忙しいとだけ言っとくわ。
んー、でもそうねぇ……あんたがどーしてもって言うなら…」
「アスカなら暇よ」
と、そこに二人の側にいたハルヒが割って入った。
「先週からずっと『ハル姉クリスマス遊んで~』ってうるさいのよ。
あたしはSOS団で集まらなきゃならないのに、そう言ったら
『じゃああたしも連れてって~』とか言い出して。
だったらシンジ君でも誘えば?って聞くと急に黙っちゃってさ」
「ちょっ……ハ……ハル姉……」
「この子見かけによらず奥手なのかしら。ホントは
シンジ君のこと誘いたいのが見え見えなのに。
だからシンジ君、予定無いならアスカと遊んであげてくれない?」
 笑顔でそう話すハルヒと、真っ赤な顔で目を泳がすアスカを前に、
「え……あ、はい。ぼ、僕は別に予定ないし。いいですよ、
アスカと遊んでも」
 しどろもどろで答えるシンジ。
 それを聞いたアスカは、顔を赤らめたまま唇をかみしめ
シンジを睨む。
「あっ……遊んであげてもいいみたいな言い方しないでよ!
バカシンジのくせに!大体あんたにはデリカシーってもんが…」
 急に怒りだしたアスカをなだめるように、
「はは……悪かったよ。僕はヒマだからさ、
もしアスカ予定なかったら、一緒に遊ばない?」
 シンジが言った。

「……予定なんてないわよ。だからあんたと一緒にいてあげるわ」
「うん。ありがとう」

 アスカは、どこか悔しそうに、でも嬉しそうにしていた。


翠「て、ことがあったそうですぅ。
まったくアス姉が素直になればもっと楽にことが運んだのに、ぶきっちょな姉ですぅ」
ルリ「そういう翠星石さんは桜田家に行かないんですか?」
翠「な、なんでわたしがわざわざ行くですか!
ち、ちび人間なんてぜーんぜん眼中なしですよ?!」
ルリ(誰もジュンさんとは言ってませんけどね)

ルリ「シンジさんはそういう予定らしいですよ」
レイ「あの赤猿…ぬけがけするなんて…」
有希「聖夜に刃傷沙汰は感心しない」
ルリ「ていうかやめてください。
ちゃんと言えばシンジさんが断るわけじゃないですか」

 


冬月「碇、なんだこのプレゼントの山は」
ゲンドウ「ルリルリへのプレゼントだ」
冬月「なぜ息子にやらん」
ゲンドウ「女の子にモテモテのやつなど知ったことか」
冬月(ユイ君…私にはこの男のおもりはできんよ…)

3名の作者さんによる連作です。

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最終更新:2007年12月31日 10:59