三枝成彰

さえぐさ しげあき

現代音楽方面や、放送音楽・映画音楽の分野の作曲家として、また「11PM」などテレビタレントとして著名な人物。本名は三枝成章。

父親は、作曲家を目指すも戦争の混乱の中でその夢を諦め、放送局のディレクターとなり、軍隊の余興大会をヒントに「NHKのど自慢」を発案した人物であった。
その父親の果たせなかった夢を継ぐ形で、三枝は作曲家を目指し、東京藝術大学の作曲科を主席で卒業した。

その後東京音楽大学で長く教授を務め、同大学の作曲専攻に「映画音楽放送コース」を設立した。佐藤直紀ら多数の作曲家が三枝に師事している。
現代音楽の分野では、初期はいわゆる前衛音楽を書いた。
その後は、プログレ、テクノ、フュージョンといった先鋭なポピュラー音楽も取り入れた。

しかし、90年代に入ると、クラシック音楽のロマン派に回帰するような甘美な作品を発表し始めた。
それ以降、三枝は、衰退した前衛音楽からの揺り戻しとして生まれた「新ロマン主義」と呼ばれるくくりに類別される作曲家である。

一方で、2000本以上もの映像作品の音楽を手掛けている。
代表的な作品としてはNHK大河ドラマの『太平記』や『花の乱』、アニメ『機動戦士Ζガンダム』・『機動戦士ガンダムΖΖ』・『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』など。

ゲーム音楽ではRPG作品である、『エルファリア』と『エアーズアドベンチャー』を担当。
『エルファリア』は森岡賢一郎氏が吹奏楽に編曲したサントラ「エルファリア組曲」が発売。『エアーズアドベンチャー』では音楽監督を務めた。
三枝の他の劇伴音楽と同様に、素直で耳に残る甘い音楽を聴くことができる。
また、若い頃からジャズやロックに囲まれて育った世代らしく、様々なジャンルの音楽を自在に使っている。
どちらの作品も知名度は低く、残念ながらゲーム音楽の作曲家としては知られてはいない。
ただしスパロボプレイヤーなら、『機動戦士Ζガンダム』の「モビルスーツ戦~交戦~*1」や『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の「MAIN TITLE」といった曲は聞いたことがあるであろう。

担当作品の一例



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最終更新:2022年09月04日 08:40

*1 多くの場合、「モビルスーツ戦~敵機襲来~」と誤記されている