4 童話 あにきかねもととやののびっくり大作戦

むかしむかし、あるところにはんしん村という村がありました。
ある日、はんしん村にひとりの ちゅうねんがやってきました。
そのちゅうねんは うまれもったうつわのでかさで、みんなにしたわれるようになりました。
みんなは そのちゅうねんを「あにきかねもと」とよぶようになりました。
きょうも はんしん村はみんなでくらしています。

前回のお話:
はんしん村を おいだされたつらいさんは、
人としてのそんげんをぎせいに、だんかんの手によりツライボーグと かした。
口からはほのお、手からはどくガス、わきからバラのかおりをちらつかせ、あにきかねもとのストーカーとなったつらいさん。
あにきかねもとのすむはんしん村は いったいどうなってしまうのか。





今日もげんきに はんしん村でいなさくをつづけるめんめん。

あかほしは、せんじつ あたまからの“ヘッドダイビングいなさく”で みずからくびに とどめをさしてしまい、
しばらく つかいものにならなくなってしまいました。
それにくらべて あにきかねもとは よくいえば「けんじつ」 わるくいえば「たいまん」なさぎょうで のうさぎょうをつづけています。

そんなあにきかねもとが、ひじょうにだるそうにみえた とりたには
「そんなにしんどいなら やすめば…」
と いいかけたところで なぐられました。


ばきっ!!!「しもさっ!!」

とりたには れいのあんもくのりょうかいを はだでかんじてはいましたが、言わずにはいれなかったのです。
しかし、とりたにのせつないひめいは やみにきえました。
あにきかねもとのフルイニングは、えいえんにふめつなのですから。

しかしちかごろ、

『あにきかねもとの休んだぶんのたい力で はたらいたほうが 村としてのこうりつも いいのでは?』
とかんがえられるようになりはじめました。


しかし、まゆみ村長は やくたたずなので とうぜんいいだせませんでした。
みかねたみんなは、かげのさんぼうやのに そうだんしました。

しかし、あにきかねもととおないどしの やのでさえいいだすゆう気は ありませんでした。
あにきかねもとは、いちおう よかれと思ってやっているのですから。


なんとか やすませるほうほうはないだろうか。やのは うんうんうなりながら考えました。
ちえをまわすのが とくいなやのは ひとつだけ、なにかおもいついたようで、
「おいとりたに、ちょっと話がある。」
と言い、とりたにをよびよせました。


よく日、とりたには あにきかねもとといっしょに 田んぼにきていました。
「おいとりたに、田んぼにかんするそうだんってなんや。」
あにきかねもとは、とりたににそう言いました。
なぜこんなことになっているか というと、
とりたには、あにきかねもとに
「そうだんがあるんですが、田んぼにきていただけないでしょうか」
と言って、じぶんの田んぼに あにきかねもとをつれてきていたのです。


ここはやはり、じせだいリーダーとして、ことばでせっとくするのでしょうか。

「あにきかねもと、このいねをみてください」

とりたには あにきかねもとに、じぶんのあしもとのいねをゆびさしました。
あにきかねもとが ちかよったそのしゅんかんでした。

「ゴットバードラリアット!!」


あにきかねもとは、ひざから 田んぼにしずみました。
『これもあにきかねもとの…はんしん村のためなんや…。』

とりたには、せきにんかんが わりとつよい方だったので、
やののそのことばが、とりたにをにんむすいこうへと つきうごかしたのです。
そう、やののだしたさくせんは
『ころしてでも、やすませる』。


とりたには「すみませんな。」とつぶやいて めをつぶりました。


ところが、とりたにが いちれいして そのばをさろうとしたとき、はやくもあにきかねもとが立ち上がりました。
そのご、そのありあまるうつわのでかさで、とりたにはぼっこぼこにされました。

とりたにのゴットバードラリアットは、あかほしなら いちげきで 車いすプレーヤーのできあがりだったでしょうが、
あにきかねもとのがんじょうさは、そうぞうをはるかに こえていたのです。


いちぶしじゅうをみていたやのは、つぎのさくせんにうつりました。

ころしやの いわせときさぬきを つれてきたのです。


よく日、なにごともなかったように、ちんたらのうさぎょうをつづけるあにきかねもとに

きさぬきがしのびよります。

そして こぶし大の石をつかむと あにきかねもとに ぶんなげました。


それがころしやのすることか!とやのはつっこみそうになりましたが、すんでのところでこらえました。

いらいぬしがじぶんだとばれたら、つらいさんのにのまいです。


ところが石をなげるちょくぜん、あにきかねもとは

「今日はなんだかヘルメットな気分じゃ!!」

とひとりごとをいいながら ヘルメットをかぶりました。


ばきっ!!にぶいおとがして、あにきかねもとはそのばにうずくまります。

しかし10びょうごには ちんたらたちあがり、あたりをみまわしたあと

「あかほし ころす・・・」

とつぶやき そのままちんたら さぎょうにもどりました。


そのまたよく日、

なにごともなかったように、ちんたらのうさぎょうをつづけるあにきかねもとに

いわせがしのびよります。

そして こぶし大の石をつかむと あにきかねもとに ぶんなげました。


それがころしやのすることか!とやのはつっこみそうになりましたが、すんでのところでこらえました。

いらいぬしがじぶんだとばれたら、つらいさんのにのまいです。

けっしてさくしゃが 手をぬいているわけではありません。


ところが石をなげるちょくぜん、あにきかねもとは

「今日はなんだかヘルメットな気分じゃ!!」

とひとりごとをいいながら ヘルメットをかぶりました。


しかし あたったのはひだりうで。

こううんは そうつづけておこりません。

あにきかねもとのひだりうでは、けがでしばらくはつかえなくなってしまいました。


しかし、きさぬきに こぶし大のいしを あたまにぶつけられようが、

いわせにうでをおられようが、あにきかねもとは 休もうとはしませんでした。

このらいふわーくこそが、あにきかねもとのあにきかねもととよばれるゆえんなのです。


こまったやのは、こんどは 村いちばんのまじめな男・ひらの(アゴドリルポケモン)に

「そのあごで しんぞうつきさしてこい。」

とさくせんをだしました。


それをきいたせきもとが、はじめてはつげんしました。

「やのさん、もうこのさくせん、やめましょう。ぼくが ひっしのぱっちでせっとくしてみます。
 さすがに あにきかねもとがかわいそうですよ。」

それをきいたやのは

「そやね。」

とかいだくしました。


とりたには
「もっとはやくに ていあんしろよ。」
と きけんなめつきで つぶやきましたが、だれもきいていませんでした。


そのご、せきもとをせんとうに、むらのしゅうかいじょで はなしあいがおこなわれました。

せきもとは、いをけっして あにきかねもとに言いました。

「あにきかねもと、あなたのからだはもうぼろぼろじゃないですか、
 休んでいただいた方が 見ているほうもあんしんです…」


あにきかねもとは、それをきいて しんみょうなかおをしてかたりました。

「みんなにめいわくかけとるんはわかっとる。

 でもおれは、ぶきような男なんや。いっかいやりつづけて、それを休んでもうたら、もうにどとかえってこれへん気がするんや。

 おれははんしん村がすきやから、まだまだみんなとはたらきたいんや。

 (しんぱいとめいわくをかけて)すまんな。」


みんなは かんどうしました。

あにきかねもとの こころいきと うつわのでかさに。

わきあがるあにきかねもとコール。

その中でとりたには、なぜじぶんだけ さいしょになぐられたのか なっとくしていませんでしたが。

あかほしがいなくなると、とりたにがやばい。


そうです。

みんながいいたいことを いいあえる。

それがほんとうの なかまなのです。

なんでもかんでも、てっけんせいさいと サブミッションでかいけつできると思ったら大まちがいだったのです。


そのばんは みんなで うたげをおこないました。

やのはひとり ぎこちないえがお。

「こんどからは もうちょっとましなころしやをよぼう。」

そうおもった やのでした。

そして、みんながあにきかねもとのもとに またいっそう、だんけつ力をたかめたのでした。


いっぽうそのころ。

あにきかねもとへのコンプレックスにくるうまゆみ村長は、

はらいせにいたずらしてやろうと あにきかねもとのいえにしのびこんでいました。


まゆみ村長は、すでにあにきかねもとの家のひょうさつを

「かねむら」にかえていましたが、それだけではあきたらず しょくりょうをぬすんでやろうと考えたのです。


しかし、しょくりょうこにはすでに なにものかのけはいがありました。

やばい。そうおもったころには ときすでにおそし。

せんきゃくの しもさんに、いかりのかくとうわざ「まわしもさんげり」のえじきになり まゆみ村長はゲームセット。


みんながねしずまったころ、ひっそりと ただしっかりと。

はんしん村の平和は、しもさんにまもられていたのでした。


しもさんは、かぜがのせてきた バラのかおりをうけながら 

「(前回の)かりはかえしたで・・・」

とつぶやきながら ひとり 今日のせんりひんを むさぼるのでした。

  つ  づ  く






じかいよこく:
はんしん村でのたちばがなくなって ふまんをおぼえる いまおか と ひやま。
しゅぎょうをするために、それぞれたんしん もりのなかにはいりこむ。
もりのなかでであった なぞのみんぞくに きっこうしばりにされたじょうたいで であったふたり。
のまされるなぞの水。かおるバラのにおい。
いったいどうなってしまうのか!!(変更の恐れあり)

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最終更新:2009年10月18日 21:27
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