2012年03月05日16時ころ


~革命政府・廊下~

「!!!……アンタ、そいつはジュウゾウの≪真打≫! いったいどこでソレを!?」
「…………おととし、貧民街で拾ったんです」
「嬢ちゃん、おそらくアンタの言ってることはホントだろうね。やれやれ、あの時、確実にヘシ折ってやったと思ってたのに」

「ザンネン、実はあんたらに俺は倒せないんでしたーッ! 『今まで秘密にしてたんですけど、実はアタシ、絶対に死なないんです』。なんてな、ギャハハハハハ」
「黙んな!」
「はい」
「嬢ちゃん、あんたは澄んだ目をしてる。きっと革命の時にはその剣を使わなかったんだろうし、今でもそのクズに操られてはいないんだろう。なぁ、何で今更その剣が必要なんだい?」

「革命を、止める訳には、いかないからです…………!」
「確かにアンタの言う事は分かる。革命政府は一時期の熱狂的な支持を失い、貴族領主は暴走を始め、商人達はラッドシティを離れ始めてる。紫の兄弟や黒き聖女のせいで、治安も悪化の一途だ。だからアタシはアンタら革命政府と話し合って、ラッドシティをよくする方法を探しに、ここに来たんだ」

「ありがとうございます、リリアナさん。でも、違うんです。今はそれらとは全く違う事情で、時間がありません。私はこの時が来るのを恐れていました。でも、待ち望んでもいたのかも、しれません」

「おいおい、『待ち望んでた』ってなら、オレと完全合体しないのっておかしくねぇ? その方が争奪戦も有利に」
「黙れダイアモード……!」
「はい」

「ふーむ。だが嬢ちゃん。たとえアンタしか知らない事情があったとしても、ここを通すわけにはいかないねぇ」
「……分かりました。あなたの鮫剣で、私を試してください!」
「ヘイヘイ、そんな量産型持ったオバハンひとりで、何が試せるって」
「黙んな!!!」
「黙れ!!!!」
「はい」

鮫剣の豪商・リリアナ&革命聖女・ゼファー with ダイアモード




登場人物

  • 革命聖女ゼファー
    常に最前線で戦い、革命を勝利に導いた「生ける伝説」とまで言われている女性。武器はガントレット。長い金髪に質素なワンピースという出で立ちをしている。
    誰よりもラッドシティを愛し、誰よりも革命がうまくいっていないことを憂いており、その活路を『何でも叶う宝石』に見ようとしているようだ。
  • 鮫剣の豪商・リリアナ
    ご存知ロックリムラウンダーでエンドブレイカーに素材の収集をお願いしてきた冒険商人。世界各地の秘境を渡り歩き、そこで手に入れた珍重な品々を売ったり、あるいは材料として唯一無二の商品を作り出したりして荒稼ぎをする、知る人ぞ知る凄腕。
    どういう経緯かはわからないが、ダイアモードをへし折るという偉業を成し遂げたことがあるらしい。
    彼女の持つ鮫剣も実はジュウゾウの作った武器で、ダイアモードのセリフからすると「量産型」らしい。
    喋らない…と思う。
  • ダイアモード
    戦神海峡アクスヘイム盗賊王ゴエティアが持っていた喋る剣。ジュウゾウの≪真打≫と呼ばれる武器の一つ。
    2009年8月のアクスヘイムの戦いでエンドブレイカーに敗れた後行方不明となっていたが、いつか不明だがリリアナにへし折られラッドシティの貧民街にいたのを一昨年ゼファーに拾われたようだ。
    ラッドシティの革命前になるが、彼女は革命時これを利用していないらしい。

関連項目

最終更新:2012年03月05日 17:09