立ち切り禁止の立て札を越えて竹やぶの中に入ってから数時間・・・
”家の近くだから”という好奇心の赴くままに行動した結果
僕は実家から僅か10分の山で遭難した。

夏の日差しで小学生だった僕の肉体は激しく消耗し、
ヘトヘトになりながら歩きつづけたが一向に竹薮は終わらず
山から出れないままに日が傾き、あたりには夕闇が立ちこみ始めた。

そこでふと開けた場所に出たかと思うと、目前にこじんまりした社の
ような家屋が現れた。こんな藪の中に家があるなど聞いていなかった僕は
周囲の薄暗さもあいまって恐怖が湧きあがってきた。

「そこに誰かいるか」
――社から若い女の声が響いた

「ひっ」
突然の声に僕は驚き、短い悲鳴を挙げてしまった。
「子供か・・・?まぁ、よい。坊主、水を持っておらんか?」
こちらの心情など意に介さぬ呆気らかんとした声に
僕の中の恐怖感はやんわりと引いた。
「喉がカラカラでな。水をくれ」
その声に誘われるように、僕は水筒の残りの水を
確認すると急いで社の扉に手をかけて、勢いよく開いた。

途端絶句した。八畳ほどの広さの木造りの社の部屋は
一面お経のような文字で埋めつくされており、まるで
蜘蛛の巣のように真白い晒し布が張り巡らされていた。

そして何より、その部屋の中央には子供の眼にもわかる程
美しい女が、白い浴衣を大きくはだけさせ横たわっていた。

女は横たわったまま顔だけをこちらに僅かに傾け、笑みを浮かべた。
「坊主、いぃモノを持っておるな?ソレを飲ませてくれ」

淡い白髪、黒い目、透き通るように透明感のある肌――
一瞬見ほれていた僕は慌てて、女の下に行くと頭だけ抱えて水筒の水を
女の口に流しいれた。すると、すぐに変化が現れた。
女の体が急に湿り気を帯びてきたのだ。僕は濡れた浴衣が
女の妖艶な肢体を浮かび上がらせる様を除き見ながら、水を飲み終える
のを待った。
「っはァ。生き返るわ・・・だがまだ足りんな」
やっと起き上がった女は今や全身”湿って”いた。
僕「お、おねぃさん暑いの?」
「ぬ?いや・・・うむまだ渇くな・・・喉が」
あいにく僕の水筒はもう空であったが
「社の裏手に水瓶が置いてあるゆえ・・・」
僕「?」
「融通の利かぬな坊主。汲んで来い、と言ったのだ」
僕「そ、そんなに近くにあるなら自分でい」
「妾はこの社から外へは出れぬ」

社の裏手・・・と言われてすぐの場所を期待した僕は後悔していた
追い立てられるように、社を出た僕は夕闇の山をひたすら歩いていた。
水瓶など影も形も無く、社から響く”もっと向こうだ”
の一声の記憶を頼りに歩を進めた。そうするうちに
よく見知った所に出た。何のことは無い、山を出たのである。

僕は狂喜し家に一目散に駆けいりたい衝動を抑えながら
”今なら暗くならないうちに水筒に水を汲んで社に帰れる”
と妙な使命感を抱え、近くの神社の上水道から水を汲むと
もと来た道を辿った。
しかし、社が見えた頃には生憎、月が顔を出すほどの暗さだった。
息を切らしながら扉に手をかけた僕は部屋に踏み入った。

僕「おねぃさん、水汲んできたよ?」
先ほどまでと違い真っ暗な社の中は所々に月明かりが漏れていた。
「!?・・・この阿呆・・・何ゆえ戻ってきた」
「夜に出会えば・・・坊主を喰わねばならなくなるだろう?」
様子がおかしいことに気付いた時にはすでに手遅れだった―――

一旦社を出ようとした僕は扉が固く閉ざされている事に気付いた。
暗闇で人影が立ち上がるのが見えた。
「坊主、この山は昔シオシの森と呼ばれておったんだが
どうやら知らんようだな?」
此方に近づいてくる足音に混じってペチャ、ペチャと何かの
滴る音がした。
「シオシとは”塩”で”死”ぬから付けられた妾の蔑称でな・・・」
人影は眼前に迫っていた。そして月明かりが彼女の姿を照らし出した
シオシ「そう、江戸の時代より生きる大蛞蝓の化身である妾の名だ」
上半身こそ美しい女の姿だが、下半身は透き通ったジェル上のまさに
蛞蝓で全身をくまなく覆う滑り気を帯びた液体が怪しく垂れていた。
女の姿はもはや人ではなくなっていたのだ。

恐怖のあまりに声を失った僕は、その場にへたり込んでしまい
女の”搾取する側”の瞳を下から覗き込むことしか出来なかった。

シオシ「では、いただくとするか・・・ニ百年振りの養分だ・・・」

そう言うと、扉に背中をもたれたかけた状態の僕の上に巨大な蛞蝓の
下半身がのし掛かってきた。生暖かい粘液が僕の衣服を侵食した。
シオシ「ふふ、坊主・・・幼いわりにきちんと反応しておるな・・・」
シオシと名乗った女は僕の顔の両脇に手をやり扉に手をつく形で
その豊満な乳房を顔に擦りつけてきた。

甘い香りが鼻をつき僕の一物は痛いくらいに固くなった。
そして、いつのまにか下の衣服は全て剥ぎ取られており女から
滴る粘液を一物はこれでもかと一身に浴びていた。
僕  「あ・・・う・・・」
シオシ「愉悦に打ち震えておるな。とくと味わうと良い
    事が終わる頃には生きておらぬだろうからな」
女の下半身に変化が起きたのは直後であった。両脇のヒダの
ようなものが僕の体に張り付いたかと思うと、女の下腹から
少し下の部位が、ねっとりと口を空けたのだ―――

シオシ「はぁ・・・フフ。なんだ坊主その面は」
本能というものがあるなら、きっとソレだと思う。
僕の全身を快感とは別の恐怖感が走った。
僕「やめて!!ごめんなさいっ」
僕が急に暴れだしたので、女は面倒そうな表情をし
僕の両手を扉に押さえつけた。そしてぞっとするような
笑みを浮かべると。非常にのろのろと先ほど空いた膣で
僕の一物飲み込んでいった。

シオシ「フフ、あははは。何度やっても堪らぬのう!
    この瞬間の男児の泣きそうな顔を眺めるのは」
僕は声にならない叫びをあげ狂いそうな快感に身を捩った。
シオシの膣穴は意思があるように、しゃぶるが如く咥え込んで行った
ねちょり、ねちょ、ねちょり、ねちょりくちゅり
辺りは真夏だと言うのに虫の声すらせず、ひたすらに僕を
犯す女の笑い声と水音だけが支配した。

シオシの膣は、生き物だった。何千本はあろうかと言うヒダのようなもの
が一本一本吸い付き何かを求めるように僕の一物に刺激を加えた
僕の中から出る先走り汁はでた瞬間からシオシの膣に吸い取られていた。
シオシ「はあぁあん♪美味だぞ坊主、これは甘露に相違ないっ」
一点の曇りも無い清冽な笑顔で僕は犯されていた。

やがて、ただ僕の上に乗ってじっとしているだけの状態のシオシに
僕は射精した。そして吸い取られていくのがわかった・・・
シオシ「ふぁ・・・・なんと・・・フフ」

僕が抵抗する気が無いのが解るとシオシは手を離し僕の両手を自らの
胸に当てた。そして耳元に唇を近づけて囁いた
シオシ「さぁ、夜は始まったばかりだ。存分に坊主も味わえ」
僕の中で何かが外れた気がした。僕はシオシの乳房に吸い付き
その肢体に滴る液体諸ともに舐めだした。
僕  「ハァ、ハァ、ハァ、ちゅ」
シオシ「あっ、く・・・そうだ心置きなく愉しめ」

僕の一物はシオシの中で再び硬くなっていた。

もう何度シオシの膣に射精したか記憶に無かった。
僕の体は粘液でどろどろになっていたが意に介すことは無かった。

シオシ「これで何回お前の精を妾の膣は受け止めただろうなぁ・・・」
僕  「はぁ・・はぁ・・・はっ。妊娠しちゃ、う?」
はははっ、と女の笑い声が響いた。丁度人間で言う所の騎乗位の
体制で僕たちは腰を絡めあいながら語り合っていた。
シオシ「人の精液では妾は身篭らぬよ。それにお前、気付いておらんかも
    しれんが後一回精を放てば、死ぬぞ?」

射精の時に、精子以外の”何か”が搾られていた事には薄々感づいていたが
いざその宣告を受けると、忘れていた「死の恐怖」が蘇ってきた。

シオシ「どおした?震えておるのか?先ほどまでとは
   顔色が大違いだぞ?」
明らかに僕の狼狽の理由を見抜いた上で女は尋ねてきた。
シオシ「ふふ、ほれ。ほ~れ。」
意図的に腰を振り出したシオシに僕はいつ射精しても
おかしくない状況になった。
シオシ「死と隣り合わせの快楽は、堪らんだろう?」

女が一際高い嬌声をあげた

僕は気が付くと、山の入り口で寝ていた。
家に帰ると口々にどこにいっていたのか訪ねられたが
山で迷っていた、とだけ言っても信じてもらえなかった。

昨晩は村を上げて山狩りが行われたらしく、隅から隅まで
青年団の人たちが見て回ったらしいのだが人っ子一人
見つからず、大騒動となったらしい。

あれから、約十年がたった今も山の奥ふかくに立ち入ったりして
いない。そして当時の水筒もどこで無くしたか不鮮明のままである