「交渉犬」

「静かにしろやゴルアァァァァァァァァァァっ!!!!!!!!!!」

バンバンバンバンバン!!!!!

店内に怒号と銃声が響く!
今の俺はジャージ姿に覆面という格好、手には拳銃。
目の前には縛られた店員と客たち。店の周りは機動隊とパトカー。
この状況・・・俺は今、銀行強盗の真っ最中なのである。
なんでこんな事をしてるのかって?それには深い深ーい訳があるんだ・・・

1ヶ月前、俺はパソコンの画面と対峙していた。
(やっぱりいつみ汚里原画のこれは鉄板だな…あとこれは角戸のシナリオか、買わない手はない…)
え、何をしてるか?もちろんエロゲーの購入検討に決まってるじゃないですか奥さん。
(まあシナリオ系はこんなとこか…次は抜きゲーに行くか。
 何々、『猫耳孕ませ女学園』…お、俺の属性にクリーンヒット。
 『最終狐耳電車2』…なんでこうこのメーカーはいちいち俺のツボを突いてきますかねぇ。
 憎い!いや~憎い、憎いねえ!!はっははは)
真夜中、一人エ○スケの画面を見てテンションを上げまくっていた俺の姿は多分相当キモかっただろう。
そんな感じで気が付けば購入予定表には30本近いエロゲーの名が刻まれていた。
(流石にこれは…やばいか?)
実は俺はつい最近バイトをクビになったばかりで、現在絶賛ニート生活満喫中。
ちなみにクビの理由はエロゲーに夢中になりすぎて3日間無断欠勤したこと(だって面白かったんだよ…○国○ンス)
とにかく、全財産を投げ打たなければこれだけの量は買えない。
(が!そこであえて挑戦するのが漢って奴だろう!)
即決だった。俺はあちこちのページを巡って「予約」ボタンを押しまくった。
月末の金曜日、次々に届けられるエロゲーたちを前に笑いが止まらなかった。
それから、飲まず食わずのぶっ通しでエロゲーをプレイし続けて。
5日目に突入したあたりで電気を止められ、HDDの中身がぶっ飛んだところで俺はようやく我に帰ったのだった。
俺はかなり慌てた。めちゃくちゃに切羽詰まった。その末に考え付いたのが―
(襲っちゃいますか、銀行。)
ひどく極端な結論な気がしたが、とりあえず現状を打開するにはそれしかない。
そこからの俺の行動は早かった。近所の銀行を数件回り、良さそうな時間帯を見極める。
とりあえずうさみみ銀行という銀行に狙いを定めた。店員が全員(男も)バニーガールのコスプレをしているという変な銀行。なんだそりゃ。世も末だ。
武器の拳銃は偶然誰もいない交番の傍を通りかかったら見つけた。あの時はドッキリか何かかと疑った。
ちなみに持っていたエロゲーは全て処分しておいた。万一見つかったらまたマス○ミが騒ぎ出すからな。
今後の業界のこともきちんと考えるあたり、やはり俺は並の連中とは違うぜ。
まあそんなわけで、決行の日の今日を迎えた。
犯行は全てが順調にいった。店に入るやいなや拳銃を取り出し、金を要求。
要求はすんなり通り、現金1000万円が用意された。
すぐに警察が来て取り囲まれたが、これは計算済み。こっちには人質がいる。
(どうでもいいがバニー姿の男女が互いに縄で縛られている光景は何ともシュールだ)
その人質を盾に逃走用のヘリコプターを要求。
ヘリの操縦なんて無論したことはないが、今の俺の辞書に不可能という言葉は無い。
俺には犯罪の神様が付いているのだ。切り裂きジャックとか多分その辺の霊が。
そうでもなければこんなに上手くいくはずがない。
失敗といえばわざわざ自宅から覆面を被ってきてしまった事くらいだ。周囲の視線が痛かった。
まあ、そんなことはいい。
この銀行強盗が成功すれば、まさにバラ色。
今、俺は人生の絶頂にいるのを感じていた。
(あー腹減ったな…)
この強盗が始まって3時間ほど。俺は飲まず食わずだった。
バニー姿が気味悪いながらも妙にマッチしている支店長(♂・57歳)に食糧のありかを聞いたが、あることはあるが人参しかないという。ふざけんな。
とりあえず警察連中に要求することにするが、ただの要求では面白くないので一計を案じることにする。
要求をボードに書き、外に見えるように掲げる。
外の連中は一瞬きょとんとしていたが、すぐにワイワイと騒ぎだした。
(おー、慌ててる慌ててる)
まさに、人がゴミのようだ。ふはははははっ!!!あーいい気分。
つーかすげーよ俺、コッカケンリョクをおちょくっちゃってますよ。田舎の父ちゃん母ちゃん見てるー?イエーイ!

そのころ外では・・・

「犯人から新しい要求です」

背広姿の若い刑事が上司に報告する。

「要求の中身は?」
「ええと、『とりあえず松坂牛100キロ、現地直送で』だそうです」
「「・・・・・・・・」」
「…馬鹿だな」
「そうですね…」
「こんな馬鹿をいつまでものさばらせておくわけにもいくまい…アレを使うぞ」

その言葉に若い刑事がピクンと反応する。

「交渉犬…ですか」
「そうだ。試用期間中だが、テストにはもってこいだろう」

何やら不穏な空気が漂い始めていたのだった・・・

食糧が運ばれてくるのを意気揚々と待ち続ける。
我ながら馬鹿な要求だったが、本当に運ばれてきたらかなり面白い。
そんな楽しい想像をしながら笑い転げていると、外の機動隊の列が割れるのが見えた。
(お、来たか?)
本当に松坂牛だったらどうしよう―と思ってそれを見た瞬間、俺の体は固まった。

現れたのは牛肉などではなく、白いワンピースを着た女の子だった。
それだけでもこの緊迫した状況にはあまりにも不釣り合いなのだが、驚くべきことはまだあった。
彼女の顔の横には本来あるべき耳はなく、代わりに頭頂部に犬耳が生えている。
首に見える茶色い首輪。そして尻からは、ふさふさした尻尾。
彼女(?)は凍りついている俺に物怖じもせず店内に入り、大声で挨拶をした。

「はじめまして!わたし、シホっていいます!
 交渉犬の正式任用、第一号です!
 ご飯持ってきました!どうぞ食べてください!」

その声で俺は我に返る。
何が起こっているのかさっぱり分からないが、とりあえず悪役らしく振舞うことにする。

「ありがとう、喜んでいただくよ」

満面の笑みを浮かべ、おにぎりを受け取ると見せかけ・・・

「誰が食うかっ!」

思いっきり床に叩きつけた。

「きゃいん!?そ、そんな、ひどい…」
「ああん?俺は松坂牛持ってこいっつったろうが、なめとんのかワリャぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ひぃっ!ご、ごめんなさいごめんなさい!
 それしか用意できなかったの、とりあえず食べてよぉ」
「ちっ、しゃーねーなー」

口ではそう言ったが、正直腹の減りは限界だった。少女が持ってきたおにぎりのもう一つを頬張る。・・・さっき投げ捨てるんじゃなかった。
食べながら少女をじっと観察する。確かに犬耳と尻尾が生えてはいるが、なかなか可愛らしい容姿をしている。
むしろ耳と尻尾が俺のマニアックな劣情を駆り立てるというかぶっちゃけこの場でヤりたい。
普段エロゲーばっかりやってて2次元にしか興味が無いと思われている俺だが、実は3次元の幼女と無茶苦茶したいというキケンな欲求もあったりするのだ。
彼女はそんな視線に気付いたのか、顔をこちらに向ける。

「ねえ、さっきからそんなにシホのこと見て…もしかして、したいの?」

ストレートだね、おい。

「ふふ、…いいよ犯人さん。シホも、したくなってきちゃった」

「うおわっ!?」
何この超展開脚本家を呼べ脚本家を、と思う間もなく彼女の手が俺のズボンの中に入り込む!
これはやばい。この世に生を受けて30年、純潔を守り通してきた僕ちんには刺激が強すぎる。
その上ここ最近は銀行強盗の準備でまともに、その、オナニーをしていない。いやん、こんなこと言わせるなんて恥ずかしい・・・じゃなくて。
「ふふ、きもちいーでしょー?あれ、何だかぬるぬるしてきたよー?」
柔らかく湿った手のひらで股間の息子を優しく撫で、さすり、扱きあげる。
彼女の手が与える、波のように襲い来る快感の前に俺はあまりにも無力であった。

「ちょ、ちょっ待て…くおっ…」
「我慢しなくていいんだよー?思いっきり出しちゃってね~!」

悪戯っぽい笑みを浮かべながら、刺激を強める彼女。
は、早くも腰の辺りに熱い感触が。

「そーれ、ふぃにっしゅ!!!」
その言葉と共にグイッと息子を捻る。
瞬間、股間が弾ける感触と共に、俺は息子から白濁液をドクドクと吐き出してしまった。

「えへへ、凄ーい。いっぱい出たね、犯人さん♪」

手のひらに付いた大量の精液をぺちゃぺちゃ舐めながら、無邪気な笑みを浮かべる彼女。
まさかリアル幼女と淫行を致してしまうことになるとは想定外だった。これで俺も立派な犯罪者の仲間入りだな。
ふっ、すまないな2○hのみんな。俺は一歩先にオトナの階段を上ってしまったようだ・・・
そんなよく分からない感慨に浸っていると、更に衝撃的な言葉が耳に飛び込んできた。

「ねーえ?…シホと、もっと気持ちいいこと、しよ?」

はあ。もっと気持ちいいこと、でございますか。
それはつまりセックスのことだと理解して宜しいんですね?
しかしですねえ、これ以上はちょっと。社会的にまずいというか、犯罪なんですよ。
え、お前すでに強盗やっちゃってるじゃんって?あーそういやそうだった、いや~ははは・・・
っていうか、何誰もいない給湯室なんかに連れ込んじゃってるんですかお嬢さん?
あっ、ちょっ、やめて!押し倒そうとしないで!!無理やり服脱がさないでっていうか破らないで!!!
初めてなの!だから優しくしてぇ!ビージェントル!

「にっひっひ~。ねえしたいんでしょ~?」

いやまあ正直バリバリしたいっす。そりゃマイサンもエレクトってなもんですよ。

「だったら…素直になっちゃえ~っ!」

そう一声叫ぶと飛びかかるように押し倒され、そのまま騎乗位の体勢になる。

「ねえ、シホのここね…こんなにドキドキしてるんだよ…?」

どっかのエロ漫画で見たようなセリフと共に俺の手を取る。
そしてその手をその未発達なふくらみへ・・・うわああああああああああqあwせdrftgyふじこlp
なんかもうねヤバいわこれ、めっちゃ興奮する。よく分かんないけどこれが背徳感?
とはいえそのまま固まってる訳にもいかない。とりあえず揉んでみよう。

「きゃふ!…ああ、ん…いい…よ、犯人さん」

そ、そうか、いいのか。それじゃもっと強くしてみようか。

「ああん!…くぅ…いいよお、あん…もっとぉ…」

乳首とかもいじってみたりして。

「ひゃあうん、あふうぅ…あう…きもちいいよお…」


頬を赤く染め、髪を振り乱し、一心不乱に喘ぎ続ける。
そのロンリィな外見と裏腹な痴態に俺はすっかり夢中になっていた。
やがて彼女は胸をいじっていた俺の手を取り、

「ねえ、いつまでもおっぱいばっか触ってないで…次、いこ?」

その手を股間に持っていく。
いざ、秘密の花園にLet's go。
触ってみると、そこは既にびしょびしょに濡れていた。まさにエロ小説でいうところの洪水状態。

「シホ、いっぱい感じちゃってね…こんなになっちゃった。えへ♪」

その童顔に似合わないセリフと、妖艶な笑み。
それを見て俺の中の何かがスパークした。
不意を突いて、真下からいきり立つ息子を一気に挿入!

「ひゃあああああああん!だ、だめええええええええ、きゃう、くうぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!」
「はっはあ、さすがっ、イヌだけあってっ、よく鳴きやがるぜぇぇぇっ!」

なんか思わず相当アレなことを言った気がするがもう気にしている余裕はない。
下から腰を思いきり突き上げる度、パンパンと互いの肉が触れ合い淫らな音を立てる。
ぼんやりとした意識の中、不意にちょっとした悪戯を思いついた。確か犬っ娘の性感帯といえば・・・

「きゃふうぅっっっ!だめ、しっぽさわっちゃだめええええええええええっっっ!!!」

あーやっぱりか。付け根をぐっと掴み、さらに片手で尻尾を扱くように愛撫し、先端をくすぐる。

「ひゃう、ひゃうう…わう、わうう、わん、わおおおおおおおおおおおおおおんんんっ!!!」

ひときわ大きな嬌声を上げると、弓のようにのけ反り絶頂に達する。
俺もほぼそれと同時に、彼女の中に白濁をぶちまけていた。

今日は色々あったな。うん。色々。
まず銀行強盗をやった。これは凄い。超一代イベントだなうん。
で、まあいい感じで来た所になぜか犬耳少女が現れた。
そしてその犬耳少女に童貞を捧げ、現在に至る。というわけですね。
      • しかし気持ち良かった。ってか最後らへん、イカせた。
考えてみたら初めてでイカせることが出来たって凄いんじゃないだろうか。
今日の俺には犯罪の神様の他にもAV男優の神様が付いていたのかもしれない。
そんなアホなことを考えていると、息を整えていた彼女が話しかけてきた。

「ふぅ…ねえ犯人さん、…シホが何のために来たか、わかるよね?」

俺はアホなテンションのままそれに答え・・・後々それを激しく後悔することになる。

「HAHAHA!決まってるだろうディアマイハニー!俺に会うために来てくれたんだよな!?
 こんな修羅場にまで押しかけてくれるとは…まったく俺も罪な男だな。
 だがもう心配いらない!奪った金で世界旅行と洒落こもう!君が望むなら例え火の中水の中
「あなたを逮捕するためだよ♪」

瞬間、俺の体は地面に叩きつけられた。

「…へ?」

全身に痛みが走る。
気付けば彼女は俺の背に馬乗りになり、さらに両手を拘束している。

「はい、犯人確保♪
 警察のみなさーん、シホ、やりました~っ」

無線機で何事か連絡する彼女。
どこにそんな物を隠していたんだ?と思う間もなく部屋に警官がなだれ込んできた。
あっという間に手錠を掛けられ、連行されていく俺。
一方彼女はというと、警官の一人からご褒美らしき骨ガムを貰って満面の笑みを浮かべている。
時折、『バカだったから交渉するまでもなかったよ』とか『へたくそな上に早かったです』とか聞こえる。
さすがの俺でも気付いた。・・・騙された。

「て、てめえ!騙しやがったな!?」
「え~、なんのことかな~?」

骨を夢中でしゃぶっていたが彼女が顔を上げる。

「シホは交渉犬だよ?はじめに言ったよね~?」
「確かに言ってたような気がするけど…大体何だよ交渉犬って!聞いたことねえぞ!」
「んーとね、あなたみたいなきょーあくはんを説得するのが仕事だよ!
 実際の事件での任用はシホがはじめてなんだ~。だから犯人さんの名前も永久に犯罪史に刻まれるんだよ?
 『シホのいろじかけ大作戦に見事はまったおばかさん』としてね。よかったね☆」
「良くねえ―――――――――――っっっ!!!!」

殴りかかりに行こうとしたが警官に慌てて止められる。

「そんなにおこんないでよお…きもちよかった、でしょ?」

そりゃ確かに最高に気持ち良かった。
ああ、あの快感を思い出すだけでお前の事を許せ

「じゃ、せいぜい裁判がんばってね、ば~~~かっ!」

やっぱ許せねええええ!こんのクソ犬があああああ!!!!!
俺はべーっとばかりに舌を出す彼女に向け、空しく拳を振りまわしながらパトカーへと引きずられていった。
ちっくしょおおお!出所したら真っ先にブチ殺しに行ってやるううううう!

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強盗、誘拐・・・日々増え続ける凶悪犯罪
それに立ち向かう警察の陰に交渉犬と呼ばれる存在がいる
彼女たちはあらゆる交渉術を駆使し、時には体を使い犯人逮捕に全力を挙げるのだ
行け、交渉犬たちよ!明日の自由と平和のために!

おわり