どんどこどんどこどんどこどこどこ……

何処からか、風に乗って太鼓の音と祭囃子の音が聞こえる。
付き添いの犬獣人のガイドに『これは何の音だ』と聞いた所、
宿の近くの狼獣人の村で今、収穫祭が執り行われているらしい。との事。
旅行記者だった私は祭りと聞いて、早速祭りの取材に行きたいとガイドに言った。
だが、彼から「悪い事は言わん。今はあの村に男が近づくべきじゃない。下手すると命に関わる」と、
何処か慌てた感じに言われてしまった。

気になった私は『そんなに危険な祭りなのか?』と彼に尋ねてみると
祭りその物は、何処の集落でもやっているような、満月の日の夜に狩猟の神へ感謝の踊りを捧げる祭りであって、
問題はその時に村の女たちが行う儀礼にあるそうだ。

何も彼の話によれば、女達は何人かのグループで他の部族や観光客の男を待ち伏せし、集団で襲い掛かるそうだ。
そして男の身包みをはがした後、男性器を無理やり勃起させて輪姦すると言う。

その話をする時の彼の表情は暗く、尻尾は股の間に隠されていた。
彼の様子から見て、余程その『儀礼』とやらは恐ろしい物だと言う事が分かった。

だが、だからと言って一旦火の付いてしまった私の好奇心は止められる筈もなく
彼の必死な制止に対して、私は「大丈夫だ、流石に死ぬような事はされないだろう」と言い、
空に浮かぶ真ん丸の満月を楽しみながら、その村へ足を運んだ。
(……思えば、この時点で彼の言葉に従っていれば、私はあんな目に遭わされる事は無かったのだろうが
いまさら後悔したところで遅いと言う物である)

―――好奇心は猫をも殺す。

件の村へ向かう道すがら、ふと、私の頭に思い浮かんだ言葉だ。
確か、英語の諺『Curiosity killed the cat』.の訳で。
猫は九つの命を持っているが、その猫でも死んでしまう事から言われている。
なんでもかんでも興味本位に首を突っ込んでしまうと命がいくらあったとしても足りないと言う事で
好奇心の赴く限りに行動するのは止めなさい、と言う事の例え、だとか何かの本で読んだ事があった。

しかし、何でこのような言葉が不意に頭に浮かんだのだろうか?
これが危険なテロリストが闊歩する情勢不安定な街や、
普通に出歩いただけで強盗に出くわすような無法地帯の街ならばともかく、
ここは犯罪のハの字すら見当たらない、平和その物な地域ではないか。
それに幾らなんでも、ただ祭りを見に行くだけで殺される、なんて事は無い筈だ。

まあ、尤も、ニホンと言う国のとある山奥の地域で行われる祭りは危険だとか言われているらしいが……。

そんな取り止めの無い事を考えている内に、私は祭囃子の音がだいぶ近くに聞こえる場所まで来ていた。
件の村まで後もう少し、そう思った私は首に下げたカメラをチェックしつつ、歩みを進める。

――と、不意に私の直ぐ近くの茂みがゆれた。
その音に、何事かと私が振り向く間も無く、茂みから飛び出した数人の影に私は取り押さえられてしまった。

慌ててその影の正体を確かめてみると、私を抑え込んでいたのはいずれも十代から二十代位の若い女性で。
その頭には銀毛に覆われた三角形の獣耳が立ち、腰にはふさふさの尻尾が揺れていた。
恐らく、彼女らは件の村の狼獣人の女達、と言った所なのだろうか?

彼女らは私に対して現地語で罵る様に喚き立てると、引き裂く様に私の着衣を剥ぎ取ってしまった。
いきなりの事で私が呆然としていると、彼女らのうちの一人が私の後ろに回り、抱き付く様にして私の自由を奪う。
そして、残る二人が私の下腹部へ手を伸ばし、アソコを弄くり始めたのだ。

私自身は訳が分からず困惑するも、どうやらアソコの方は思いの外正直だったらしく
刺激を受けたアソコが、その機能を果たすべく硬く大きくなってしまう。

それを見て取った彼女らの一人がおもむろに私に前から抱き付き、
既に熱く濡れていた陰部へあてがう様に私のアソコを指で調整すると、そのまま一気に腰を下ろした。
たちまちアソコ全体が熱く濡れた粘膜に包まれ、その快楽の刺激に私の意識は快楽の色に染まる。

対面座位の形で私のアソコを根元まで飲みこんだ女は、尻尾を揺らしながら前後に激しく腰を揺らす。
熱く纏わりつく愛液とぎゅうぎゅうに締め付ける粘膜にアソコをもみくちゃにされる激烈な快感を前に
私は情けない事に、あっという間に女の中で果ててしまった。

女は僅かに腰を揺らしながら精液の最後の一滴まで搾り取ると、結合を解いて私から離れる。
私が射精の余韻でぼんやりとしていると、好色な笑みを浮かべて行為を眺めていた女の一人が
先ほど私を犯した女と入れ替わる様にして私に抱き付き、まだ硬直している私のアソコを秘所へと挿入する。

再び快楽に染まる私の意識、今度の女は締め付けこそ先ほどに比べやや緩いが
その代わりに膣内にみっしりと詰まった肉襞が、私のアソコにびっちりと纏わり付き、
先ほどとはまた違った快楽の刺激を私の脳へ送り込んで行く。
女は淫らに腰を揺らしながら、私の首筋を舐め、じゅぶじゅぶと音を立てて耳朶をしゃぶる。
そして女が私の唇を奪い、私の舌に舌を絡めて来た所で、私は限界に達して女の中に出してしまった。
この女も先程の女と同じく、私の所為を一滴残らず搾る様に腰を揺さぶり、結合を解いて私から離れる。
この時点で、私は若干の疲労を感じ始めていたのだが、彼女らがそれで止めてくれる筈も無いだろう。
今の私が何を言った所で、彼女らは聞く耳すら持ってくれないのは確実だからだ。
そして、後ろから私に抱き付いていた女が、まってましたとばかりに私を押し倒し、騎乗位の体勢に入る。
私が何か言おうとする間も無く、女が愛液と精液で濡れたアソコを秘所へあてがい、一気に腰を下ろした。
どうやらこの女は処女だったらしく、一瞬だけ破瓜の苦痛に顔を歪める。

だが、直ぐに快楽の方が苦痛よりも勝ったらしく、女は破瓜の血を潤滑油代わりに腰を動かし始めた。
再度、快楽の色に染まってしまう私の意識。そろそろ快楽を司る神経には自重して貰いたい所だったが
生憎、生物の三大欲求の一つである性欲に対して、人間の意識はとても弱く、如何し様も出来ないのが現実だった。

女が遠吠えのような嬌声を上げながら、乳房を上下に揺らし、快楽と本能の赴くままに腰を振りたくる。
動きに合わせタイミング良く締め付ける膣壁、ぱちんぱちんと下腹部に当たる形の良い安産型の臀部。
飛び散る液体は女の愛液か汗か、それとも止めど無く押し寄せる快楽に私が浮かべた涙か、

気が付けば、何処からか淫らな行為を嗅ぎ付けた他の女達が、私の周囲に集まってきていた。
どうやら、この狂乱の宴は長くなりそうだ……


その数時間後、私は警察に運良く救助された。
どうやら、私の身を案じたガイドが通報してくれていた様だ。
だが、救助された時点で既に私の身体の疲労は深刻な状態にあり、一時は危ない状態に陥ったそうだ。
そして、結局。私は約一ヶ月ほどの入院を余儀なくされた。


あれから既に半年ほどの月日が経とうとしているが、私は未だにあの日の夜の事を忘れられないで居る。
――煌煌と照りつける満月の下、女達が魅せる狂乱と欲望の舞を。

―――――――――――――――――――――了―――――――――――――――――――

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年10月31日 17:47