「待て優ぅーー!!」
「待ってくださぁーい!!」
真夜中の道を必死に走ってる俺は神島 優(かしま ゆう)って言います。少し普通じゃない生活を送ってる高校生。
村を離れて単身都会の学校に入学して、2年目に突入するところ。
1人暮らしだから、アルバイトと親の仕送りで学費を払って生活している。
少し貧乏だけど、去年まではごく普通の高校生活を送っていた。春休みが終わったら後輩が出来る。
だけど、そんな普通の生活はある時一変した。
なぜなら今、俺を追いかけている女の子達が俺と同じ町に引っ越してきたから。
理由は俺と同じ学校に進学する為。
近くの高校に行けばよかったものを、俺を追いかけてきたらしい。
「どこ行った?」
「近くにいるはずです」
ひとまず今は、空き地の大きな土管の中に身を潜めている。
追跡者達はここから離れて行ったようだ、とりあえず危機は脱した。
相変わらず体力に差があり過ぎる。俺は息切れしてるのに、向こうは全くの余裕。
ちなみに追跡者達の名前は毬奈(まりな)と愛奈(あいな)。
小学校から中学まで一緒だった所謂幼馴染ってやつ。
名前も容姿も身長も似ているから、双子とよく間違えられるけど血がつながってないから姉妹ってわけじゃない。
タダ単に2人の両親の片方が双子だかららしい。俺にはよく分からないけど。
腰まで伸びている黒い長髪なのが毬奈で、茶色い短髪なのが愛奈。
性格は毬奈が活発で、愛奈が大人しめってところかな……ってなんであいつ等の紹介してるんだ俺は……
「みぃーつけたぁ!」
「げっ!」
毬奈の親父さんもよく俺と同じような体験をしていたらしい。
俺も同じ道を歩むのか。
否、俺は双馬さんのようにはならない、メビウスの輪から抜け出してみせる。
いい加減相手くらい自分で決めたい。
と、心で決意を固めた矢先、土管に毬奈と俺の声が響いた。
ある影響で真紅色になった瞳を光らせて、毬奈はこっちを見て微笑む。
「もう逃げられませんよぉ?」
「げげっ!!」
土管の片方が塞がれたからもう片方か逃げようと思ったけど、愛奈が立ちはだかって出られなくなった。
目が慣れてきたものの、やっぱり暗くて狭い土管の中は更に俺の恐怖心を倍増させる。
「お、お前ら、どっか行ったんじゃ」
「ふりだよふり。どっか行ったふりぃー」
「ずっと聞こえてました、優くんの息遣い。ハァ、ハァって」
「ちぃっ!」
そうだ忘れてた、この2人は耳が良いんだった。
なにせ毬奈と愛奈の耳は普通の、人間の耳じゃなくて狐の耳だから。
さっきからピクピク小刻みに動いている。
毬奈と愛奈は人間じゃない、簡単に言えば狐と人間のハーフかな。
詳しく言えばクォーターだと毬奈のお母さんが言ってたけど、どっちでもいいや。
だからこの2人には尻尾も生えている。2人の上半身ほどある尻尾はどう考えてもでか過ぎだと思うけど。
ちなみに耳と尻尾の体毛の色は共通で、髪の毛と同じ色だけど耳の先っぽだけは白い。
と、こんな説明している場合ではない、俺は今危機的状況。
ジリジリと俺との距離を縮めていく毬奈と愛奈、一筋の汗が頬を伝う。
「もう逃げられないよ優ちゃぁーん♪」
「ちゃんって言うな!」
「そんな事言える立場?」
「さあ、今度こそ大人しくしていてくださいね? 大丈夫、痛いわけではありませんから」
「や、やめっ!」
そしてついに、左右から伸びてきた手が俺の服に触れた。
そのまま押さえられて、俺の上に毬奈と愛奈が覆いかぶさってきた。
息苦しい、でもそんな事言っている場合じゃない。
こうなってしまったら脱出は困難、ズボンのベルトを外そうとしている毬奈の手を振りほどこうとしたが、愛奈に両手首を掴まれる。
走ったときはならなかったのに、2人の呼吸が荒くなってきている。
この2人、今発情期なんです。狐の血が濃いから発情もするんです。
まぁそれは自然の摂理だから仕方ないけど、どうして4月早々俺がエロい意味で襲われなければならんのだ。
年末に帰ってきたときに散々俺を襲っただろうに……てか、今日までずっとムラムラしてたのかこいつ等。
「ズボン取ったぁー!!」
毬奈の歓喜の声が土管内に響いた。
その意味のとおり、俺はズボンを脱ぎ取られてトランクス一丁になってしまった、寒い。
残酷にも毬奈は俺のズボンを外に放り投げ、再び俺に迫ってきた。
「ふっふっふっふ、一緒に気持ちよくなろうね優たぁん」
「たんはやめろ! 絶対にやめろ!」
2人は妖艶な微笑で俺を見下ろす。
もうだめだ、そう思い諦めかけたその時、俺を救う女神が光臨なさった。
「姉さん、毬奈さん、そこに蜘蛛がいるよ?」
「「いやああああああーーーー!!」」
小声でも土管の中だと結構大きく聞こえる。
高い女の子のような声の直後、毬奈と愛奈の絶叫が土管内に響き渡る。
鼓膜が破れそうになったが、愛奈が両手を離した事で耳を塞ぐことができた。
それでも絶叫が終わったらしばらく耳がキーンとしたけど。
体力は有り余るほどある上に愛奈に至っては頭もいい。
だけど誰でも弱点と言うものがあって、それも毬奈と愛奈は揃って同じで蜘蛛が苦手なのだ。
原因は、子供の頃に森で遊んでいたら蜘蛛の化け物に襲われたからである。
ちなみに俺ともう1人いた子は大丈夫だった。
「ゆーう、姉さんたちいなくなったよ! はいっ、ズボン」
「げ……聖奈」
俺を救い出してくれた人物に、正直喜ぶべきか悩んだ。
それだけ色々と微妙なのだ、この聖奈(せいな)は。
土管から抜け出て、聖奈からズボンを受け取って靴を脱いで穿く。
その様子を聖奈はニコニコ笑いながら見ているだけ。こいつが女だったら着替えるのも躊躇うけど、俺は全く気にしない。
「危なかったねぇ、僕に感謝してよ?」
「お、おう……」
この聖奈は愛奈の”弟”
その証拠にこいつにも狐耳と狐の尻尾が生えている。。
俺もよく間違われるけど、聖奈は俺よりずっと小柄な体型で、体も細くて童顔。
髪型も金髪に染めた長いのツインテールなもんだから、初対面の奴は高確率で女と間違える。
そして聖奈のある意味恐ろしいところは、女として生きているという点である。今聖奈が着ている服も女物。
聖奈は村の学校ではなくて、村から少し離れた町の中学に通っているのだが、どうやらファンクラブが存在するらしい。
確かに可愛いとは思うが……世の中色んな人がいるもんだ。
そしてこいつも、来年俺が通ってる高校に入学するとか言ってるから恐ろしい。
「あ、ありがとな、聖奈」
「ううん、優のためなら例え火の中水の中!」
「そ、そうか、そりゃ頼もしい。じゃ、俺は部屋に……」
ズボンと靴を履き、俺は早くこの場から立ち去ろうと、少し早歩きで歩き出した。
だが、世の中うまくいかないもんで、聖奈に腕を掴まれて、土管の影に誘導された。
そして押し倒された。
真夜中とはいえ人が通れば気づいてくれそうな体勢だが、残念な事にここは道路から見たら完全に死角なのだ。
「せ、聖奈君? 何をなさっておられるのでしょうか?」
「んふふ、分かってるくせにぃー♪」
「わ、分かんないなぁ」
やばい、忘れていたけどこいつも発情してるんだった。
毬奈と愛奈と同様、瞳の色は真紅に変わっていて俺を見下ろしている。
EXAMシステムでもあんのかこいつ等は……あながち間違ってないかもしれない。
ていうかこいつは年中発情みたいなもんだ、変態だからな。
前の学校の先生曰く、聖奈は俺に惚れているらしい……女なら大歓迎だが、こいつは男、迷惑もいいとこだ。
徐々に近づいてくる聖奈の顔。なぜ目を瞑る……
何をされるか容易に予想できた、だからこそ俺は聖奈の顔を手で押さえて力を入れた。
「ゆ、ゆーうぅ! 何するのさ!?」
「う、うるさい……お前に襲われるくらいなら、毬奈達の方がマシだ!」
「いいじゃないっ、キスくらいっ!」
「何度も言ったが、男、同士だろうが、俺達はっ!」
「そんなのっ、気にしちゃダメだよ。 姉さんたちが、できない、技だってあるんだよっ。きっと気持ちいいよっ!」
「俺に、やるなっ! ファンクラブの奴らにでも、やれっ!」
「僕は、優にやりたいのっ! それに、ロリショタって、知らないのっ?」
「知りたくもないわっ!!」
聖奈の顔が近づき、そして遠ざけるという攻防がしばらく続いていた。
だが持久戦は俺に不利だ。
何故なら聖奈の身体能力も俺より勝っているから。それもギリギリではなくて余裕で。
こうして取り押さえているだけで、俺は全身全霊なのだ。
力では勝てない、だから俺は別の方法でこのガチホモから逃げる事にした。
「わかった、もう諦めるよ」
「え?」
「お前を受け入れてやる。でも、無理やりってのはあんまり趣味じゃないんだ。退いてくれない?」
「う、うん分かったよ! 嬉しい、やっと僕の想いが伝わったんだねぇ」
「あぁ、伝わった。伝わったから土管の中で待っててくれ。お互い心の準備ってもんが必要だろ? ましてや俺たちゃ同性なんだからな」
「うん! でも早くしてね♪」
我ながらヘタレな芝居もいいところだが、どうやらうまくいったようだ。
聖奈は嬉しそうに満面の笑みを俺に向けて土管の中に入っていく。
土管に入っても大きな尻尾だけ見えてユラユラ揺れている。
いつも思うが、聖奈は何で男として生まれてきてしまったのか……
少し可哀想だが、俺は男を抱く趣味は無いから土管には当然入らず、そーッと空き地を後にした。
どうやら気づかれなかったようだ、このまま家に帰ってアパートの部屋に鍵を閉めてしまえば俺のものだ。
いかにお隣さんでも、不法侵入になるから毬奈も愛奈も聖奈も諦めるだろう。
「よく考えれば蜘蛛なんていなかったじゃん!」
前方に毬奈を発見した。愛奈と一緒じゃないところを見ると途中ではぐれたらしいな。
それでも俺は毬奈に見つからないように隠れようとするんだけど、ここは普通の道、隠れ場所が無い。
後退しようにも、後ろは聖奈がいる空き地だ。
やばい、これじゃあさっきの状況に逆戻りだ。
「お兄さん、お兄さん……」
「ん? 誰だ?」
「こっちよ、こっち」
まだ気づかれてないようだが、毬奈の姿が近くなっていく。
今度こそ終わった、諦めよう、そう思った時、どこから俺を呼ぶ声がした。
辺りを見渡しても誰もいないが、声は確かに聞こえる。
そしてその声は下から聞こえ、声がした方向を向く。
そこにはコンクリートの、俺がギリギリ通れる位の穴が開いていて、またそこから声がした。
女の人らしき声は穴を潜って隠れろと言う。
壁の向こうはもう何年も誰も住んでいないという、ボロッちいけど大きな屋敷。
「……しかたない」
正直怪しいと思ったが、毬奈から逃れる為だし俺は穴を潜る。
毬奈に捕まったほうがいいと思う人もいるかもしれないがとんでもない。
あいつ等の性欲は底知れないから、毎年毎年ムスコが痛くなるまでヤラされる。
しかもそれが2倍、最初は確かに気持ちいいが、後半は地獄でしかない。
少しケツが通らなくて焦ったが、何とか無理やり引き抜くことに成功した。
毬奈は気づいていないようだ、足音が徐々に遠くなっていく。
茂みの中で俺は安堵の息を吐いた、そして俺のすぐ横にいる存在に気が付いた。
「危ないところだったわね」
「あ、ありがとうございます……では俺はこれで……」
「待ってよ。ちょっとついて来てくれる?」
「え、ちょっと……」
俺を助けてくれた人はやはり女の人だった。
もう夜も遅いし、俺はお礼を言ってさっさとこの場から立ち去ろうとした。
だけど、女性に手を掴まれて強制的に何処かへ連れて行かれた。
少しだけ歩いて着いた場所は屋敷の、雑草だらけの中庭。
そして、この庭で行われている光景に俺はかなり驚いた。
「あぁんッ! も、もっと……っ、んあぁッ!」
3人ほどの全裸の女性がお互いの体を擦り合ったり、舐めあったりしている。
これが俗に言うレズビアンってやつだろうか……
目の前に広がる淫らな光景と女性達の嬌声、そして興奮が高まっていくようなにおいで、俺は思わず生唾を飲んでムスコが覚醒していく感覚を感じた。
しかし俺が驚いたのはそれだけではない。
女性達には、毬奈たちと同じように人間じゃない動物の耳と尻尾があったのだ。
あの耳と尻尾は、犬か……そういえばこの屋敷に野良犬が住み始めたという噂を聞いたことがある。
同じような犬耳と尻尾を見ると、品種は全員同じのようだ。
1人の女性は体を舐められるたびに嬉しそうに尻尾を振っている、どうやら本物のようだ。
そして俺の横にいる人にも同じような耳と尻尾が生えていた。今気づいたがこの人も裸だ。
その人は俺の手を離さず、妖しく微笑んでいる。。
「みんなぁ、雄を連れてきたわよぉ」
隣の女性が叫ぶように言うと、今までお互いの体を絡めあっていた女性達の動きが止まり、犬耳をピンと張らせて一斉にこちらを見た。
何人もの視線を感じる。どの人、いや犬か……犬の表情はとろけていて、視線は俺の下半身に集中していた。
少し怖い、思わず体が震える。
そして封じられていた手が解放され、隣に居た女性は俺の背後に回りこんだ。
「私達、今発情中なの……お相手、よろしくね?」
「え、ちょ……っ!」
後ろから囁かれ、そして両手を掴まれ後ろに回される。
その直後、俺を見ていた数匹の雌犬さん達が尻尾を振りながら一斉に俺に近寄ってきた。
逃げる事もできず、俺は押し倒されてしまい、雌犬さん達の手によって服が脱がされていく。
「可愛い子ね、女の子みたい♪」
「久しぶりのおちんちん♪ たっぷり味あわせてもらうわぁ」
「抵抗しちゃやぁよ? こんな綺麗な肌に噛み付きたくないもの」
あっという間に全裸にされる俺。
春とはいえ夜中となれば結構寒い。
くしゃみをして体が震えた。
まぁ体の震えは寒さだけではなくて、欲情丸出しの雌犬さん達を見た恐怖に似た感情とか、身体中舐められ始めたという要素もある。
「ふふ、まずはぺろぺろしてあげる。犬は得意ですもの」
「ぅっ、ぁ、ぅ……」
俺の背後に回っていた犬は、囁いた後俺の頬を舐め始めた。
4本の舌が俺の体を張っていく感触は気持ち悪く、確実に俺の力を奪っていく。
俺の体は犬達の唾液でコーティングされていき、1本の舌がすでに天を向いていたムスコに触れた。
ゾクッと体が震えて、我ながら女みたいな声を出してしまう。
「あら、可愛い声♪ 私も、んちゅぅッ」
「ひぅッ、やめ、ろ……」
「やめろだなんて、ご主人様でもないクセに私たちに命令してるわよ。でも、そんな事出来るわけないじゃない」
最初の犬に続けとばかりに、他の2匹も俺のムスコを舐め始めた。
3本の舌はムスコの亀頭を、竿を、袋を舐め上げていく。
その間、もう1匹の雌犬によって口を犯される。
唇を重ねられ、歯を割って俺の口内に舌が進入してくる。
顔を逸らそうにも、彼女の手によって正面を向かされた。
息苦しくなってきた……
そう思った時、タイミングよく俺の唇は解放された。
唾液の糸が俺と雌犬を結び、そして消えていく。
雌犬は興奮し呼吸を荒くしてこちらを見つめている。
彼女の瞳は金色で、とても綺麗だ。
「ねぇーぇ、私が獲ってきたんだから、まず私からでいいでしょ?」
立ち上がり、雌犬の声の後ムスコを這っていた舌の感触が消えた。
射精は何とか抑えたけど、逆に寸止めされて少し苦しい。
そう思っていると、再びムスコが握られる感触が伝わった。
起き上がろうとしたけど他の雌犬達に腕を押さえられて、大の字で俺は寝かされた。
そしてさっき俺の口を嘗め回していた雌犬が、俺の上に跨いでいた。
「それじゃ、久しぶりにいただくわね……」
俺の上に乗っている雌犬は舌舐めずりをした直後、腰を下げていく。
「ぅ、くっ……」
「んっ、おっき……あんッ!」
甘い声を漏らし、雌犬は重力に身を任せて一気にムスコの根元まで挿入した。
暖かくてギュッとムスコを締め付けてくる肉壁。
思わず出してしまいそうになるほどの快感が容赦なく襲ってくる。
体が震えて声が出ない。
しかし、雌犬は俺の上に乗ったまま動かない。
動かずにこの快感、動いたらどうなるのだろう……
「ふ、ふふ、見て、全部入っちゃったね。これから、動くから、頑張ってね……んッ!」
俺の胸に両手を置いて、雌犬は腰を浮かせて、また沈めた。
ゆっくりこの動きを繰り返し、徐々に動きは速くなってきた。
雌犬の腰のリズムに合わせるように、ムスコを飲み込んでいる肉壁がうねる様に動く。
「あぁんッ、おッぅんッ……、ほ、ほら、君も攻めてよ……ッ!」
「ぐぅぅッ」
まるで雌犬に操られているかのようだ。
彼女の言葉のとおり、俺は自然と腰を突き上げていた。
結合部はテンポ良く卑猥な水音を奏で、雌犬は激しい嬌声を響かせた。
口から唾液を流し、舌を出している彼女の姿はまさしく犬。
その声もどこか犬の遠吠えに似ていた。
「ぉあんッ! 久しぶりだから、も、イッちゃうぅッ!」
雌犬は自らの絶頂を予想したらしい。
犬耳をピクピク動かし、腰を一層激しく動かす。
そして俺もさっきから絶頂感に襲われている。
しかしこのまま雌犬の中で絶頂するわけにもいかない。
せめて外に出そうと俺は彼女を退かそうとするが、声は既に変な声しか出ないし、体は他の雌犬達に押さえつけられてしまっている。
俺を押さえつける雌犬達は、にやにや笑いながら俺の手の指や、胸を舐め始めた。
射精感がこみ上げてくる、もう我慢の限界。
「あんッ、あッ、アッ! アアォオオォオォオオーーーー!!」
ムスコを根元まで飲み込み、彼女の動きが止まった。
その直後、本当に犬の遠吠えみたいな叫びと共に膣の肉壁が今まで以上にムスコを締め付けた。
その衝撃に俺は耐えられず、彼女とつながったまま絶頂してしまった。
白濁した液体が雌犬の膣内に流れていく、もう自分でもどうにもならない。
「あぁー、すごぉい」
「いっぱい出てるわねぇ、溢れてる」
周りから興奮したような声が聞こえる。
まだ出ている精液は、確かに溢れ出ていて、1匹の雌犬が舐め取っていた。
そしてようやく射精感がなくなってきて、精液の噴射は終了した。
雌犬がムスコを引き抜く、ようやく終わったかと思った。
しかしそれは大きな間違いで、ムスコが萎え始める前に別の雌犬が俺の上に乗ってきたのだ。
「あんッ、一度出したのに大きいわねェ……」
「ちょっ! ま、待っ、てぇ……ッ!」
俺の言葉なんて軽くスルーされて、再びムスコは温かな空間に包まれた。
先程の雌犬とは微妙に違う肉壁の動き。
絶頂したばかりでより敏感になってしまっているムスコを刺激されて、俺は体を痙攣させる。
そして両手両足を押さえられ、雌犬達は次から次へと俺の体、というよりムスコを求めてきた……
あれから何時間経っただろうか……なんか空が明るくなってきている。
俺はずっと体の自由を奪われ、今も1匹の雌犬が俺の上に乗って、髪を乱し嬌声を上げながら腰を上下に動かしている。
上体を寝かせて唇も奪い、俺の口内に舌を入れてかき回す。
もう何度目だろう、この雌犬に襲われるのは……
そう思いながら俺は何もせずに、ただ何度目になるか分からない絶頂が来るのを待つだけ。
抵抗なんてしたって無駄だし、何より体がもう動かない。
意識は朦朧とする。だが、ムスコは何度も何度も覚醒してしまうのは、やっぱり俺が男だからか……
「んんッ! ま、また……んッ、んんんッ!!」
「うッ、ぐうぅうッ!!」
唇を重ねたまま、雌犬はムスコを舌の口で根元まで飲み込んで絶頂した。
絶頂時の膣の締め付けで、俺も絶頂してしまう。
もう射精しても痛みしか感じない、精液も血が混じってた。
エッチが永遠に続くと拷問だと言った人がいたが、本当だったようだ。
口とムスコが解放され、荒くなった呼吸しか聞こえない。
またすぐに誰かが俺の上に乗ってくるんだろう……
俺はそう考えていたんだけど、誰も俺のムスコを求めてくる気配が無い。
もしかしてもう満足したのだろうか……だとしたらようやく解放される。
しかし、俺のそんな僅かな希望も、最初に俺の相手をした雌犬の笑顔で砕けてしまった。
「空も随分明るくなってきたし、屋敷の中で続きをしましょう?」
雌犬1の言葉に他の雌犬達も賛成していた。
後どのくらい続くんだろうか。
これ以上の性交はこっちの命に関わると感じたものの、自力で逃げる事もできない。
雌犬達は目の前の屋敷内に連れ込もうと、俺の体を持ち上げる。
彼女達の尻尾が目に映る、はち切れんばかりに振られている。
もうだめだ……俺はこの発情雌犬達に死ぬまで犯されるんだ……
そう思った時だった。
「目標を駆逐します」
機械的な声が聞こえたと思ったら、不意に4匹の雌犬がほぼ同時に地面に倒れた。
当然俺も地面に落ちていくのだが、誰かに体を支えられた。
それと同時に意識が遠のいてく……
とてつもない眠気と疲労が俺を襲い始める…………
「裸で眠ってしまったら、風邪を引くであります」
意識が途切れる直前、なんか聞き慣れた声が聞こえたような……気がした…………おやすみ……
気が付いたらちゃんと服を着て、俺は自分の部屋の布団の上で寝ていた。
そして何故か発情狐の3匹が、俺と同じ布団で眠っていた。
最終更新:2008年06月06日 20:02