「お前ら、これはどういうことだ?」
 真夜中のあるマンションの一室に、男の声が聞こえる。その横には全裸の少女。
 彼の名前は神崎和魔(しんざき かずま)。そして、いまカズマは身動きが取れずにいる。
 何故なら、それは彼が寝ているときに、知り合いの蛇のお姉さんから貰った痺れ薬を飲まされてしまった為。
 それは誰に飲まされたのか、カズマと共に暮らしている蝙蝠娘ヘルに飲まされたのだ。
 油断したとカズマは思った。ヘルは夜行性、昼夜逆転しているので夜のほうが元気がいい。
 そしてもう一人も、夜行性だった。
「私は、ヘルのお食事のお手伝いをしているだけです」
「そうそう、サンって優しいね?」
「まぁ、それほどでも」
「照れなくていい。その優しさは間違っている」
 ヘルに褒められ頬を赤くさせたもう一人の女の子。名前はサン。
 彼女もまた、ヘルと同様カズマと共に暮らしている白髪に、ヘルと同じく綺麗な緑の瞳の猫娘。
 彼女はヘルと違い丁寧な言葉遣いだが、結局行動パターンはヘルと殆ど同じなのでカズマは軽くため息を吐いた。
「ヘル、また飯か?」
「うん!」
 カズマの問いに、ヘルは元気よく答えた。
 彼女の言う食事とは、カズマの血液のことである。
 だが、直接吸ってはショックで死んでしまうことがあるため、毎回こうして何らかの刺激を与えそれに便乗する形で吸わなければならない。
 そしてその刺激とは、相手をイカせることがもっとも手っ取り早いのだ。
 現に今も、カズマのズボンは脱がされてしまい、二人の舌により刺激させらていた。
「んんッ……きもちい? カズマ」
「相変わらず大きいです、舐めるのが大変……」
 いつもなら拳骨か、彼の仕事道具の妖銃『シエル』を使いお仕置きというところだが、生憎身体が動かない。
 だが、快感だけは伝わり、カズマの呼吸は荒くなっていった。
「早く、出して、かずま……」
 ヘルは上目遣いでカズマを見つつ、亀頭を吸い上げる。
 サンはカズマの唇を奪い、一方的に舌を絡ませる。
 彼女達が何かをするたびに、ヘルの悪魔のような漆黒の翼や、サンの白く長い尻尾は嬉しそうに動き続けていた。
「んんッ、んちゅッ……カズマ、早くぅ……」
 ヘルの肉棒を刺激する舌使いが激しくなっていく。
 彼女は既に空腹で、早くカズマの血を吸いたいのだ。
 だが、素直に言えばいいものを、こんな形で食事を取ろうとしているヘルに抵抗し、カズマもぐっと堪えた。
 そしていつまで経ってもイカないカズマにヘルが苛立ってきた頃、サンが彼女を止めた。
「どうしたの?」
「ここは私に任せてください。ヘルはお食事の用意を」
 サンの言うとおり、ヘルは肉棒から口を離し、カズマの肩に顔を近づけた。

「お、お前ら、何する気だよこら」
「ふふ、すぐに出させてあげますから」
 優しげだったサンの笑みは妖艶なものへと変わり、彼女は肉棒を片手で握りながらカズマの上に跨ぐ。
 そして、ゆっくりと腰を下ろし、濡れている秘所に肉棒をあてがうと一気に挿入した。
「にゃッああぁッ! あ、熱ッ……」
 挿入した瞬間、カズマの我慢が切れそのまま射精してしまう。
 それと同時に、ヘルが彼の首元を吸血鬼のように噛み、そして血を吸い始めた。
「じゅるる……んくっ、じゅる」
「うッあぁッ」
 血を吸われている瞬間だけはカズマは好きになれない。
 痛い上に、力が抜けていくからだ。
 もっとも、今はサンが前かがみで腰を上下に動かしたことで、快感が送られて力が抜けるということもあるが。
「ひぁッ! あんッ、カズマさん、きもちい、ですッ」
 サンの上下運動は、やがて回転運動へと変わっていく。
 口から唾液を垂らし、丁寧な言葉遣いで上品さを感じさせていたサンは乱れる。
 ヘルに吸われている感触も感じ、サンが動いている間もカズマは射精し続けた。
 それはすべてサンが受け止めており、膣内に流れる精液の感触にサンは笑みを浮かべていた。
「ハァ~♪ おいしかったぁ!」
 やがてヘルの食事が終わり、綺麗な付近で噛んだ後に滲んでいる血を吹きつつ、口の端から一筋流れる血を舌で舐め取る。
 その刹那、カズマは再びサンの中に射精する。
 その感触に、サンは身体を痙攣させて絶頂した。
「んんんんッ……あぁああぁぁッ!」
 彼女の声が部屋中に響いた。
 結合部からはびゅくびゅくと音がし、サンの膣内に収まりきれない精液が溢れ出て布団を汚す。
 やがて肉棒を深く咥え込み痙攣していたサンが、カズマから離れるとヘルとサンの舌が肉棒を刺激した。
「ぐぉっ!」
「んッ、せーしの味がする、これもおいしーなぁ」
「カズマさん、ヘルも私も久々なので、まだ終わりませんよ?」
「そーだよ、次はヘルの番なんだから」
 射精後の敏感な肉棒を刺激され、カズマは声を上げた。
 二人は妖しく微笑み、翼を羽ばたかせつつヘルがカズマの上に跨ぐ。
 血を吸われた刺激と、痺れ薬によりカズマは動けない。
 そんな彼に、蝙蝠娘と猫娘は休むことなく自分の性欲を満たしていった。

 なお、翌朝になり彼女は自分の武具、大鎌と大きなショーテルでカズマにお仕置きされたのは別の話。

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最終更新:2007年06月09日 17:25