頼む、だれか助けてくれ。
俺の家は、今乗っ取られているんだ。

俺の家は賃貸の平屋アパートだ。イメージとしては長屋と言う所か。
六畳間と四畳半、浴室とトイレに簡単なコンロと流しがついている。
やや古めな物件だけど、一介の大学生が一人暮らしする分にはそれなりに気に入っていた……んだ。

事の起こりは一ヶ月前だった。近所の猫達が俺の部屋の前にある茂みでニャアニャア合唱していたんだ。
元々俺は犬派で猫は好きじゃなかった。窓が開いてれば不法侵入して部屋を荒らしたりする野良猫はもっと嫌いだった。

だから、洗面器に水を入れて茂みに向かってぶちまき、こう怒鳴ったんだ。

「てめーら、こんなトコでにゃあにゃあ鳴いてないで家に帰りやがれこの野良猫が!」

そしたら、静かになったんで俺は満足してそのまま眠った。
そして、朝起きたら驚いた。

「あんまり綺麗な部屋じゃないわねぇ」「独身の人間の部屋なんてこんなモンじゃない?」
「おねーちゃん、冷蔵庫の中に秋刀魚あったよー」「後で焼いて食べよっか?」
「上がったよ~、いやー良いお湯だった」

5人の娘っ子がバスタオル一枚体に巻いた状態で人様の部屋で思い思いに寛いでいました。
しかも俺、拘束された挙げ句猿ぐつわまでかまされています。しかも素っ裸に向かれて。

「あー、起きたみたいだね」「ぐっすり寝ていたもの。容易かったわね」

くすくす笑う女達。笑う事に頭に生えた耳や尻から生えている尻尾がピクリピクリと……耳と尻尾!?

「貴方の疑問に答えるわ。私達は此処一帯を縄張りにしている野良猫又」「貴方がこの間水ぶっかけてくれた猫達よ」
「あんな酷い事言われたから……私達、今日からここを家にするわ」
「家があれば、野良猫じゃなくて飼い猫になるからね~うん、水ぶっかけられた恨みを果たせて問題解決!」

いや、ここはペット厳禁だし。俺の抗議は届かず―――

「さぁ、引っ越しパーティーの始まりよっ!」
「「「「おー!」」」」

五枚のバスタオルが宙に舞い、俺の悲鳴を掻き消した。

……そして、今に至るんだ。今奴らは眠ってるんで久し振りに起き出してパソコンに電源を入れてこれを書き込んでいる。
あの淫乱雌猫は俺が抵抗出来ない事を良いことに散々俺を玩んだ。
朝も夜も関係なく、発情したら俺の上に乗っかって腰を振りまくる。
飯を食う時と、気絶している時以外はずっとセックス漬けの日々。
大学にももう一週間行って居ない。だれか、だれか助けてくれ……。