ある休日の昼下がり、神崎優奈君の家の玄関前。
 そこに金色の9本の尻尾と狐の耳を生やし、白い着物を着た長い金髪の女が、青い布に包まれた四角い包みを手に持ちながら立っていた。
「優奈様……」
 女の名前は天一(てんいつ)。
 詩音と同じく九尾の狐で、神崎本家から手作りの料理を届けに優奈の家に訪れていた。
 しかし、何の躊躇もなく侵入する詩音と違い、天一は急に訪ねては迷惑ではないかと不安になり、後日改めて訪れようか迷っていた。
 けれども優奈に会えるのが嬉しく、9本の尻尾を音を立てて振っていた。
「詩音が羨ましい……優奈様ぁ……私はどうすれば」
 玄関の前でそわそわしながらブツブツと呟いている天一は、傍から見れば明らかな不審者だった。
 そんな天一が思いを寄せている優奈はというと、休日なので勿論家にいた。


「あの、青龍さん……その、解いてください」
「だめですよ、主様」
 青龍に呼び出され、青龍の部屋の室内に生えている大きな木の枝や蔓に手足を縛られていた。
 両手はバンザイのように上げられ手首が軽くキツメに縛られ、足は左右に開かれ床に寝かされていた。
 その優奈を、呼び出し優奈を封じた張本人青龍は微笑みながら見下ろしていた。
「こうして見ると、主様はやっぱり女の子みたいです。可愛い」
「ど、どうしてこんな事をするんですか?」
「どうして? そうですね……それは」
 瞳から少し涙を浮かばせ小刻みに体を震わせながら青龍に問う優奈に、青龍はゆっくりと優奈に近寄りながら微笑み口を開いた。
「主様が悪いのです」
「え?」
「私、主様の為に今まで精一杯お世話させていただきました。けれども、一番したかった肉体の交わりは……いつも白虎や玄武とばかり……」
「それは……」
「私、ずっと我慢してきましたけど、もうそれも限界。ですから……強行、です……んッ」
 青龍は、ようは欲求不満なのだ。
 そして優奈に覆いかぶさると、両手で優奈の顔を持ち固定し口を重ねた。
 優奈は目を見開き驚くが、直ぐに眉を顰める。
「んッ……主様ぁ……んむッ……!」
 口を重ねた瞬間、青龍は舌で優奈の口をこじ開け優奈の口内を嘗め回す。
 唾液を吸い、また優奈の口内に自分の唾液を送る。
 何とか引き離そうと優奈は体を揺するが、両手両足は縛られ顔も固定されているので無駄であった。
 青龍が口を離すと二人の舌の先から唾液の糸が伸びる。
「主様の口、久しぶり……頬も……ちゅッ……」
「ぁ……ぁん……」
 青龍は口を離した後も、優奈の頬などをゆっくりとした舌使いで音を立てて嘗め回す。
 まるで美味しい料理を味わうようにゆっくりと首、胸へと体を下げていき、生暖かい舌の感触に優奈は声を抑え体を震わせていた。
「……れろ……さぁ主様? 服を脱ぎましょうね?」
「や、やめ……」
「もう遅いです、止まりません。ですから、一緒に気持ちよくなりましょう……」
 優奈にとって優しいお姉さんと言った感じの青龍の微笑みは、欲望に駆られた妖艶な微笑みになっていた。
 細い木の枝や蔓を使い優奈の服を脱がしていき、青龍も脱がされていく優奈を見つめながら自分の服を脱ぐ。
 そして優奈は半裸に青龍は全裸になると、青龍は再び優奈に覆いかぶさった。
 肌と肌が触れ、少し冷たい感触と青龍の柔らかい胸の感触に優奈は体を震わす。
 青龍は再び優奈とキスをし、しばらく口内を味わった後、優奈の胸へ顔へ体を下げると舌で舐め上げた。
 片方の乳首を舐め回し、もう片方を指でつまみコリコリと動かし、青龍から送られる快感に優奈は少し体を跳ね上げた。
「はッ……ん……や、ぁ……」
「んッ……胸でこんなに感じるなんて……主様ったら女の子みたいです……」
 たっぷりと優奈の胸を味わった青龍は、更に体を下げていく。
 青龍の唾液で優奈の胸は光り、臍を舐める青龍の頭は、ついにそそり勃った優奈のペニスに到達した。
 優奈のペニスは亀頭から透明液が出ていて、青龍が人差し指で亀頭を軽く突付くと優奈の体は跳ね、亀頭から離れる指からは透明液の糸が伸びた。
 優奈のペニスを目の前に、青龍の興奮も増して頬を赤くさせ息が荒くなっていた。
「やっぱり素敵です……主様のオチンチン。……もうこんなになって、主様も気持ちいいんですね」
 荒い息でそう言いながら、青龍は優奈を縛っている蔓や枝を動かすと、優奈は四つん這いの様な格好になった。
 四つん這いという格好に優奈は顔を真っ赤にさせ、青龍はそのまま優奈の尻の窄みに顔を近づけると、そこを舌で舐めた。
「ひゃぁッ!」
 窄みから伝わる舌の感触に優奈は声を上げ体を跳ね上げ、その後何度も来る感触に身を震わせる。
 しかし青龍の舌は止まらず、玉を数度舐め、窄みの回りを舐め上げると、口を離し指を二本口に咥え唾液でいっぱいにすると窄みにあてがった。
 そして一気に突き入れると、優奈は目を見開き声を上げようとするが、挿入の刺激で声が出なかった。


「あは……主様、二本も入りましたよ? すごい締め付け……もう本当に女の子みたいですね?」
「ああぁッ……せ、青龍さん……だめ、抜いてぇッ!」
「だめです。ほら、こんなに液が出てきました。気持ちいいんですねぇ」
 青龍の言うとおり、彼女の指は唾液のほかに腸液によって濡れ更に根元まで指が入っていた。
 そして青龍は数往復二本の指を前後に動かす。
「あッ! ふあああぁッ!」
 すると、優奈の体が今まで以上に跳ねるとペニスから精液が勢いよく噴射した。
 握られてもいないペニスは射精の勢いで暴れ回り床を汚し、青龍はそれを眺めるとゆっくりと窄みから指を引き離し妖艶の笑みを浮かべた。
「あら? もしかして触れてもいないのに出してしまったのですか、フフフ……もうオチンチン触らなくてもイッちゃうんですね? それほどまで白虎達としていたのですか?」
「あ……ぅぁ……」
 射精が終わると、優奈は再び仰向けになった。
 しかし、射精後であっても優奈のペニスは萎えることはなく未だ硬さを保っていてビクビクと震えている。
 それをウットリした表情で見つめる青龍は、優奈の上に跨り片手でペニスを掴むと自らの秘所にあてがう。
 青龍の秘所は既に濡れており、物欲しそうにヒクヒクと動いていた。


「それでは、入れちゃいますね……んッ!」
 亀頭が秘書に触れると、青龍は一気に腰を下ろしペニスを挿入する。
 その刺激に今まで呆然としていた優奈の意識が戻り、優奈は再び声を上げた。
「んあああッ! あ、主様ぁ……の、おおきい……ひさしぶりだからッ……とてもいいッ!」
「せ、せいりゅうさん……だめですよ、出たばっかりなのに……」
「もうイッちゃうんですか? あんッ……いいですよ……あぁッ……いつでも中に出してくださいぃッ……!」
 一度射精したことで優奈のペニスは敏感になっていた。
 青龍が腰を数往復動かすと、優奈の脳裏に射精感が押し寄せ身を震わせ優奈は青龍に訴える。
 青龍はそれを待っていたかのように腰を更に激しく動かした。
「んッ……も、だめ……ああぁッ!」
 そして優奈が声をあげ体を痙攣させた瞬間、青龍の膣内に精液が流れ込んだ。
 久々に感じる射精の感覚に、青龍は笑みを浮かべて根元まで深く咥えて受け止めるが直ぐに腰を動かす。
 その為、射精が終わってもペニスは萎えることなく硬いまま。
「熱ッ……んああぁッ! で、でも……まだ硬いです……ッ!」
「あッ……ああぁッ……や、やめ、て……もう少し、ゆっく……ぁぁッ!」
 射精直後のペニスの感度は更に増し、優奈は唾液を垂らしながら青龍に訴えるも、青龍の耳には届かず押し寄せる快感に何度も体を跳ね上げる。
 やがて青龍は前かがみになりいっそう腰を動かす。
「な、何をしている青龍!!」
 その時、青龍の部屋の扉が開けられる音と共に黄龍の怒声が室内に響き渡った。
 その声に反応し、青龍と優奈は黄龍の方向を見た。
「あら……んッ……黄龍じゃないですかぁ……あぁんッ!」
「こ、こうりゅうさん……ぁッ」
「青龍貴様! 主優奈にいったい何をッ! うわあッ!」
 青龍と優奈の行為を目の当たりにし顔を真っ赤にさせながら近寄る黄龍。
 しかし青龍は腰を動かし続け微笑みながら手を前にかざす。
 すると、黄龍の背後から太い蔓が何本も現れ、瞬時に黄龍の両手両足、胴体に巻きつき身動きを封じた。
 蔓により宙に浮かされ、暴れる黄龍だが手首足首、胴に巻きつく太い蔓に加えて細い蔓も何本も巻きつき完全に動けない。
 力を使おうとしても黄龍の力は地……龍の姿になるも下手したら家が崩壊してしまう恐れがあった。
 そんな黄龍ができるのはただ青龍を睨むのみ。
「フフフ……邪魔をしないで黄龍。んッ……私も龍の姿を主様に見せたくはないから……はぁんッ!」
「な、何をする! は、離せ!」
「嫌よ……ぁんッ……朱雀にでも知られたら……厄介だから、んッ……あなたも一緒に、ね?」


 黄龍の睨みも青龍には全く効かず、青龍が操る蔓はビリビリと黄龍の衣服を破いていった。
 肌が露出し更に顔を赤くする黄龍に、無数の蔓は問答無用に胸や秘所を撫でていき、その度に黄龍は目を瞑り微弱に体を震わせる。
「んッ……せ、青龍……ぁ……やめろっ」
「そんな事言っているけど、あぅんッ……濡れて……あんッ……きてるわよ?」
「こ、これは……違あああぁッ!」
 喘ぐのを我慢し絶え絶えの言葉で青龍に言う黄龍。
 しかし、一本の太い蔓が十分に濡れた黄龍の秘所の中に押し入った時、黄龍の体はビクッと跳ね黄龍は声を上げる。
 その様子を青龍は妖艶な笑みで見ていた。
「フフ……主様のサイズに合わせたの……たっぷり味わって?」
「はぁッ……こ、こんな……だめだッ……わたしもッ、久々だからッ……」
「こ、黄龍さん……んんッ!」
 優奈のペニスとほぼ同じ太さだという蔓は、卑猥な音を立てて黄龍の膣内を擦り上げる。
 青龍同様に密かに欲求不満であった黄龍は、久々の快感に抵抗することなく身を寄せていた。
 その様子を優奈は頭を横にし見ていたが、青龍に再び頭の両端を押さえられ唇を重ねられる。
 唾液を交換し合い、青龍は口を離すとゆっくりだった腰の動きが再び速く激しいものになった。
「だ、だめですよ主様ぁ……今は、ひゃんッ……こちらにしゅうちゅ……していただかないと……あぁんッ!」
「せ、青龍さ……また、出ます……ッ!」
「ど、どうぞッ……何度でも……はあぁッ……ッ!」
 次第に優奈も腰を突き上げ、再びこみ上げる射精感に身を震わせながら青龍に訴える。
 青龍はニッコリと笑い、腰を沈め膣内にペニスの根元まで咥え込む。
 根元まで青龍の膣内に入ったペニスはきつく締め付けられ、その締め付けに耐えられず優奈は三度目の射精をする。
「んッ……はッああああァァッ!! ま、またッ……熱い、たくさん……ッ!」
 再び感じる射精の感覚に、青龍も体を痙攣させ受け止める。
 結合部からは収まりきれなくなった精液が流れ床を汚し、射精し終えても優奈と青龍はしばらくジッと動かなかった。
 黄龍の喘ぎ声と優奈と青龍の荒い息だけが室内を支配していた。
「はぁ……はぁ、はぁ……また……たくさん出しましたね……はぁ、主様」
「青龍……さん」
「はぁ……ハァ……ふふっ、孕めないのが残念です」
 青龍はゆっくりを腰を上げペニスを引き抜くと、さすがに萎み始めたペニスは優奈のお腹へ寝るような形に小さくなり始めた。
 呼吸を荒くし青龍を見上げる優奈に、妖艶な笑みからいつもの笑みに戻った青龍は自分の胸の間に優奈の顔が来るように抱いた。
「やっぱり……主様ダイスキ♪」
「………あの」
 そして満足そうに青龍が言うと、優奈はどこか落ち着きがない様子。
 この時、小さくなっていた優奈のペニスが青龍が抱いた事により再び硬くなってしまっており、それを感じ取った青龍はニコリと笑うと、黄龍を引き寄せた。
「主様……私ばかりでは申し訳ないので、次は黄龍とお願いしますね♪」
「はぁ……はぁ……あの……私は」
 黄龍を縛っていた蔓は大きな木に戻り、青龍はその場から退くと次は黄龍が優奈の上に跨った。
 優奈は断ることはできない。
 それ以前に優奈の両手両足は縛られたままなので動くことはできず、優奈自身思考が少し麻痺してしまっていた。
「はあああァッ! あいかわらずの……大きさだッ!」
 そして優奈は次に、黄龍の膣内に精液を流し込んでいくのであった……。



「うぅ……優奈様ぁ」
 その頃天一はというと、未だに玄関前に立って悩んでいた。
 既に辺りは夕日に照らされ、天一の金髪が綺麗に光っていた。
「天一、まだ渡していなかったのか……?」
 天一が玄関前で悩んでいた時、その背後から静かに彼女を呼ぶ声がし、天一も後ろを振り向いた。
 そこには、天一と同じく茶色い9本の尻尾と狐耳を生やした長髪の茶髪男が立っていた。
 男の名前は六合(りくごう)と言い、いつまで経っても帰ってこない天一を迎えに来たのだ。
「何をやっている……早く入ったらどうだ……?」
「六合……でも、優奈様に迷惑ではないかしら?」
「……そんな事はないだろう……。総代も心配している……早く帰らないと」
「えぇ……わかりました」
 六合に急かされ、天一は恐る恐るインターホンを鳴らした。
 しばらくして、玄関の扉が開くと天一はビクッとなるが六合は無表情で立っていた。
 そして玄関の先には、眠そうに朱雀が顔をのぞかせ見慣れない顔に少し不審がって見ており、天一は怪しまれまいと笑顔を見せた。
「あ、あの、私神崎本家の使いの天一と申します。あの、優奈様は」
「優奈ぁ? あ、そういや、青龍の部屋に行ったっきり戻ってきてねぇなぁ。まぁ、いいや、とりあえず上がれや」
「は、はぁ……それではお言葉に甘えて」
 朱雀は眠そうにダルそうに言うと、天一と六合を優奈家に招き入れた。
 天一と六合は朱雀に言われるがまま家へとお邪魔し、青龍の部屋に案内された。
「おい青龍、いつまで優奈を――」
「ゆ、優奈様ぁぁーーーー!!」
 そして天一の叫びが家中に響き渡ったのは言うまでもなく、優奈はようやく開放されたそうな。
 そんな優奈の休日の話でした。

―完―

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最終更新:2007年01月16日 11:29