凌辱の、学び舎(後編)




「あっ、お、お姉ちゃん…」
 未来が男の指示通りにペニスを弄り回していくと、悠貴は堪え切れずに切なげな声をあげた。舌と唇、
そして指で優しく愛撫されたペニスは、これ以上ないほどにかちかちになっていた。そこを舌が這い、
指がタマを転がす、そのほんのちょっとした刺激で、ずくんという疼きが脳天まで駆け上がり、悠貴は
喘ぎ声を漏らしてびくんびくんと身悶えする。時折歯が当って痛みが走るが、そんなことなどまるで
気にならないほどの強烈な快感が全身を包み、悠貴の目は次第に虚ろになっていった。

「はぁ、はぁ…お、お姉ちゃん…」
 気持ち良すぎてどうにかなってしまいそうで、悠貴は震える声で姉を呼んだ。怖いよお姉ちゃん…。
そう思ったが、それが言葉にされることはなかった。怖い。けど、気持ちいい。やめてほしいけど
やめてほしくない。恐怖と快感の狭間で、悠貴はただただ切ない喘ぎ声をあげる事しかできなかった。
「はっ、あ、ふぁ…んっ、あ…」
(悠貴…気持ちいいの…?)
 悠貴の怯え震える声の中に、まるで甘えているかのような響きが混じりはじめ、それは彼のペニスを
しゃぶる未来の耳にも届いていた。自分のフェラチオで、弟が気持ちよくなってる…。こんな状況下に
関わらず、未来は思わず昂奮を覚え、悠貴のペニスをしゃぶりながらぶるっと身体を震わせた。
 半ば投げやりに、先を急ぐようにせかせかと弟の分身を舐めていた舌の動きが、肉胴に絡みつくかの
ようにねっとりとしてくる。「ん…ふぅ…んっ、んむっ、ん…」と、未来は盛んに鼻声を漏らして
弟の肉棒を舐め擦り、ちゅぱちゅぱと音を立てながら吸い立て、睾丸をさすり、そこへキスをする。
そして未来は肉竿を根元まで飲み込むと、口腔をきゅっと窄めて締め付け、髪を揺らしながら頭を
前後させて、激しく扱き立てる。未来は13歳、思春期真っ盛りだ。その旺盛な性的好奇心は、理性を
いとも容易くねじ伏せ、先ほどの自慰の時のように、彼女はこの禁断の行為にのめり込んでいった。

「ふぁっ、あっ…あ、あぁっ…」
 激しさを増した愛撫に、悠貴は涙を浮かべて身悶えし、盛んに喘ぎ声を奏でた。腿の付け根のあたりが
じんじんと疼き、尿意にも似た快感が下腹部を襲い、ペニスがびくっ、びくっと痙攣する。
「あ、あ、も、漏れちゃ……あっ、は…はぁっ…あっ!?」
 未来が舌を器用にくねらせて包皮の中に舌先を潜らせ、尿道をちょんちょんと突き、舐め擦ると、
とうとう限界に達した悠貴が小さな悲鳴をあげ、びくん! と大きく腰を跳ねさせた。同時に、未来の
口の中で、びゅくんびゅくんとペニスが激しく脈動する。「ふぁっ、んっ、あ!」
「!?」
 驚き、思わず口を離した未来の目の前で、悠貴のペニスがびくんびくんと踊るように上下する。
顔を上げると、悠貴はきつく瞑った目の端に大粒の涙を浮かべていたが、その表情は陶然としていて、
涙が痛みや悲しみのためでないのは一目でわかった。

「ひへへへ、このガキ、イきやがったぜ」
 ぎょっとしたように未来は男へ目を向け、そしてまた悠貴に視線を戻す。悠貴…イったの…? 未来は
地面にぺたんと座りこみ、切なげな顔で大きく喘いでいる弟を、呆然と見つめた。まだ全然子供だと
思っていたのに、勃起して、射精こそしなかったものの絶頂まで…。しかも、この自分が口でイかせた
のだ。イケナイことと知りつつも、未来はどきどきと胸が高鳴らせた。

「どうだボウス、気持ち良かったろ?」
「う…あ…ぼ、僕…」
 男に訊かれて悠貴は何か言いかけたが、生まれて初めての絶頂の衝撃が消えず、切なげな顔をして
口をぱくぱくさせるだけだ。「ひひっ、声も出ないくらいか」
 男は嘲笑うように言うと、未来へ目を移し、下卑た笑いを洩らしながら左手でファスナーを探った。
「さてと、それじゃあ…」男はファスナーを下ろすと、中に手を入れ、もぞもぞと動かす。
「今度は俺の番だぜ」
 ぼーっとなっていた未来の顔が、ぎくりと引きつった。今度はこいつのアレをしゃぶらされるんだ。
弟を絶頂させた高揚感が、一瞬で冷めていく。

「ほらよ」
「ひっ!?」
 勃起した陰茎がファスナーの奥から飛び出すように姿を現し、未来は恐怖に蒼ざめた。それは、
たった今彼女がしゃぶっていた悠貴のペニスとは比べ物にならないほど、巨大で禍々しい物体だった。
大きさもそうだが、綺麗な肌色でつるっとした感じの悠貴のモノとはまるで違い、先端の皮はずる向け、
赤黒く膨れ上がった亀頭が剥き出しになっている。肉胴は黒ずんで太い血管が何本も浮かび、付け根には
ごわごわとした陰毛が密生して、無数の皺が寄っている袋にも、まばらに毛が生えているのが見える。

 未来の身体が小刻みに震え出した。こんなのをしゃぶらされるなんて…。それだけじゃない、
最後にはこれをアソコに突っ込まれるんだ。「い、嫌…」
「弟のチンポはあんなに美味そうに舐めてたじゃねぇか、ん?」
「くぅ…」
 男の皮肉に、未来は頬を赤く染めた。その眼前にペニスがぬっと突き出され、未来はさっと顔を
背けた。
「いいからほら、さっさとしゃぶれよ。やらなきゃどうなるか、また教えてほしいのか?」
「……」
 嫌がる素振りを見せる未来に、男の脅しが飛ぶ。未来は涙を滲ませながら、自分に突きつけられて
いる醜悪なペニスへと向き直った。そうだ、やらなきゃ悠貴まで酷い目にあわされるんだ…。未来は
嫌悪感をぐっと飲み込むと覚悟を決め、軽く開いた口から愛らしい舌を突き出し、恐る恐る男の亀頭に
這わせた。

(うぅ…)
 尿と汗の入り混じった異臭が未来の鼻を突く。そして、悠貴のモノを舐めた時にはほとんど感じられ
なかったイカ臭い強烈な性臭。おぞましさに唇をぶるぶる戦かせ、それでも未来は必死にぺろ、ぺろと
舌を動かして男の分身を舐め回した。先端から肉竿へと舌を進ませ、そしてまた先端へ戻ると、未来は
ペニスを口の中に納めていく。亀頭をすべて口に入れると、れろれろと舐め回し、ちゅっちゅと吸い立て、
適当に舌先で弄んでから口を離し、また竿を舐め始める。
「ほら、裏の筋に沿って舐めるんだ。さっきのようにタマもしゃぶって…手も使うんだ…そうそう…」
 激しく沸き起こる嫌悪感に身体を小さく震わせながら、未来は男の指示通りにせっせと肉茎を舐め、
扱き、睾丸を揉み転がした。
「へへ、いいぜ…」
 興奮しているのか、男の声が微かに震えているのがわかる。しかし悠貴の時と違い、未来が昂りを
覚えることはなかった。あるのはただ、汚辱感と屈辱感だけだ。少しでも早く終わらせたい一心で、
未来はひたすらに舌を動かし続けた。

「ひへへへ…」
 必死に口奉仕する未来に、男は薄笑いを浮かべた。フェラの経験は皆無に近く、しかもいやいや
やっているのだ、到底彼を満足させるレベルのテクニックではなかったが、そのいやいややっている
姿がサディスティックな悦びを掻き立て、何よりも彼を昂らせる。
「もっと一生懸命に舌を動かせ! ほら、もっとだ!」
 己の分身が未来の口から出入りし、唾液で濡れ光っていく様子を眺めながら、男は興奮気味に未来に
命令をしていたが、やがて未来に任せているだけでは我慢しきれなくなり、まだくたりとしている
悠貴を押さえるのを右手だけに任せ、左手で彼女の頭を掴むと、喉の奥までペニスを突き入れた。
「おらっ!」
「むぐぅっ!?」
 目を見開く未来に、男は腰を振って口の奥に何度もペニスを突き入れる。「むぐっ、んーーっ!
んむっ、むぅぅ~~~~~!!」
 ペニスで塞がれた口の端から、未来が苦しげな呻き声を漏らすが、男はお構いなしに…いや、むしろ
ますます昂奮を覚え、いっそう激しく腰を動かす。苦しげに呻く姉に、男の腕の中で悠貴がおろおろと
身じろぎするが、彼が何もできないまま、あっと言う間に男は頂点へと昇り詰めていった。

「い、いくぜ!」
「んむっ!?」
 未来の口内でペニスが大きく震え、喉の奥にねっとりと熱い粘液が勢いよく注ぎこまれる。未来は
目をかっと見開き、咄嗟に頭を引いてペニスを口から引き抜こうとするが、男にしっかり押さえられて
いて動かすことができない。「んっ、んんーーーっ!?」
 未来の口内に、苦みとしょっぱさの入り混じった、どろりとした液体が充満していく。そしてその味を
圧倒する、栗の花のような青臭い強烈な匂い。ペニスで口を塞がれているため、吐き出すことも叶わず、
未来はその粘液をこくこくと飲み下すしかなかった。

「うぅっ、むっ、うぅ…」
 未来の頬を涙が伝い落ちていく。今飲まされているそれが精液だと、彼女にもわかっていた。身体の
奥の奥まで汚されてしまったような絶望感に襲われ、ペニスを咥える唇がわなわな震えるが、それは
男の加虐心を満足させるだけだった。泣きながらザーメンを飲んでいく未来を眺めながら、男は
満足げな笑みを浮かべつつ、最後の一滴まで彼女の口の中に精液を注ぎ込んだ。

「ふう…」
 そして完全に射精を終えると、男は大きな吐息を漏らし、未来の口からゆっくりと肉棒を引き抜いた。
「けっこう良かったぜ、おい?」
「ううっ、ひくっ…」
 男の侮蔑の言葉を聞きながら、未来は口の中に残った精液をぺっぺっと吐き捨て、口元を拭った。
しかし口の中の精液の味は…そして汚辱感は、いつまでも消えようとはしなかった。

「おい、そこに寝っ転がりな」
 未来の心が落ち着く間もなく、男の次の指示が飛んだ。次は何をさせられるのか、もはや考える気も
起きず、未来はぐすぐすと鼻をすすりながら小さく肯くと、さっき脱ぎ捨てた服の上におとなしく腰を
おろし、脚を男の方に向けて仰向けに横たわった。
「脚を広げろ」
「……」
 まったく抵抗する素振りも見せずに、未来は言われた通り膝をM字に曲げて脚を広げた。まだ幼さを
漂わせる割れ目が、男と、彼に抱えられた悠貴の目の前に晒され、男に口を犯されてむせび泣く姉の
姿に、絶頂の余韻もすっかり醒めて茫然としていた悠貴の頬に、さっと朱が差した。

「ほらよ」
「え…?」
 と、男が悠貴の腕を離し、背中をどんっと押した。「あ、わ…」虚を突かれた悠貴は、未来の広げた
股の間に、四つん這の格好に倒れ込んだ。一瞬何が起きたかわからなかったが、はっと気付くと、
姉の股間の割れ目がすぐ目の前に飛び込んできた。
「あ…」
「あ…」
 感情を失ったようになっていた未来もこれにはぎょっとなり、悠貴とハモるように声をあげて首を
起こした。股の間では悠貴が慌てて立ち上がりかけるが、男がその肩を掴んでぐっと下に押し、彼を
また四つん這いの格好にさせる。「おっと、そのままだ。今度はお前が姉ちゃんのアソコを舐めて
気持ちよくしてやれ」

「な…」
「おっと、お前もそのまま寝てるんだ」
 男の言葉に思わず起き上がりかけた未来に、男の鋭い声が飛び、彼女は後ろ手をついて上体を少し
起こしたところで動きを止めた。
「あ、あの、僕…」
「さっき姉ちゃんに気持ちよくしてもらっただろ? だったら今度はお前が姉ちゃんを舐めて気持ちよく
してやらないとなぁ」
 おどおどしながら肩を掴む男を振り返る悠貴に、男が耳元に口を寄せて囁くように言う。
 舐める…? お姉ちゃんのアソコを…? 悠貴はおずおずと前を向き直り、未来の性器を見つめ、
それから少し顔をあげて彼女の顔へ目を移した。そして不安そうにじっと彼を見つめ返している姉の
表情に、悠貴はきっと唇を結ぶと、男を振り返った。「僕、そんなのヤダ!」

「む…」
 自分を睨むように言う悠貴に、男は一瞬怯んだような顔をしたが、すぐに気色ばんだ表情になると、
悠貴の肩を掴む手にぐっと力を込めた。
「いいからやれって」
「いっ…!」
「悠貴!」
 顔をしかめてぎくんと頭を反らす悠貴に、未来が小さな悲鳴を漏らした。「悠貴、言う通りにして!」
「で、でも…」
 苦痛に顔を歪めながらも、まだためらう素振りを見せる悠貴に、未来はなんとか微笑みを作って
みせる。「お姉ちゃんなら平気だから…」

「お姉ちゃん…」
「お願い、悠貴」
「……うん」
 なおも躊躇う悠貴に重ねて未来が言うと、彼は観念したように小さく肯き、薄ら笑いを浮かべる男の
見守る前で、姉の性器に顔を近付けていった。

 割れ目に吐息がかかるほどまで顔を近寄せたところで、悠貴は一度動きを止めてまじまじと姉の股間を
見つめた。薄暗いせいでそれまで気付かなかったが、割れ目の上のほうにはうっすらと産毛が生え、
割れ目の中には、ピンク色の襞肉が月光に照らされてぬめぬめと濡れ光っている。
 そこから微かな汗と尿の臭いと、すえたチーズのような立ち昇り、悠貴の鼻をついた。そして
なによりも強烈な、甘酸っぱいような香りが漂っている。部屋でも時々微かに感じたことがあったが、
それが姉の匂いなのだと、今初めて悠貴は知った。
 これがお姉ちゃんの匂い、これがお姉ちゃんのアソコ…。束の間、男への怒りも姉への罪悪感も忘れ、
悠貴は未来の性器に見入っていたが、すぐに男の命令を思い出し、ぐびっと唾を飲み込むと、そっと
割れ目に口づけをした。

「あ…」
 下の口に弟のキスを受けた未来が、内腿をぐっと強張らせる。次いで、柔らかくて少しざらついた
舌が、割れ目の内部をちろちろと舐め擦り始めると、膝がびくっびくっと震えた。堪えなきゃと
思っても、生まれて初めて他人に…しかも実の弟に秘密の部分を舐められる恥ずかしさが、股間に
感じる舌の感触を実際より何倍も過剰に増幅させていた。
「あっ、ふっ…」
 下敷きにしている服についた未来の手がぎゅっと握られ、服を掴んだ。ぐっ、ぐっと爪先が反り、
肩が震える。姉が快感を必死に堪えようとしているのを知ってか知らずか、悠貴は割れ目の中を
じっくりと舐め回していった。右手を伸ばして肉唇をくいっと押し広げ、花芯に溜まった愛液を丹念に
舐め取り、すすり、指先で内側の花びらを捲りあげると、その裏側まで舌を這わせる。
「そこの豆みたいなとこをいっぱい舐めてやれ。それから下の穴に指を入れて中をくすぐるんだ」
 男が横から口を挟むと、悠貴は言われた通り、勃起して包皮からわずかに顔を覗かせたちっちゃな
クリトリスに口を移し、ちろちろと舌を動かす。そして右の人差し指でスリットの中をつつっとなぞり、
とろとろと蜜を溢れさせている膣口を探り当てると、その中にゆっくりと指を潜らせていく。

「ひっ、あっ」
 悠貴に敏感な突起をしゃぶられ、胎内をくすぐられて、未来は腰をびくんびくんと震わせながら
小さな声を漏らした。男のペニスをしゃぶらされたせいですっかり消え失せていた下腹部の火照りが、
またもや甦ってくるのを未来は感じていた。
「くぅ…」
 未来は目をぎゅっと瞑り、こみ上げる快感を頭から締め出そうとしたが、一舐めされるごとに
火照りはどんどん強まり、上体を支えている腕から力が抜けていく。未来は徐々に身体を倒していき、
背中をぺったりと下につけてしまうと、しばらくの間頭だけを起こして、股間を熱心に舐め回す悠貴に
潤んだ瞳を向けていたが、やがてそれも億劫になり、頭も倒すと、彼女は弟の愛撫に身も心も委ねた。

「どうだ、姉ちゃんのアソコは? 美味いか?」
「……」
 未来の性器を舐め回す悠貴に男が茶々を入れる、聞こえていないのか無視しているのか、悠貴は
男にはまるで目もくれず、ただひたすら姉の性器の愛撫を続けた。秘花や淫核をしゃぶり回し、指先で
胎内をくすぐるうちに、未来の秘口からはますます蜜が滴り、女の香りが一段と強く匂い立つ。そして
胎内では秘肉がうねって、そこをまさぐる指をきゅっきゅっと締め付けてくる。
 指に絡みつく熱い柔肉の感触と、鼻をくすぐる姉の芳香にぼーっとなりながら、溢れる淫汁をせっせと
舐め取っていくうち、姉の口奉仕で一度果てた悠貴の分身は、再び力を取り戻していった。カチカチに
なったペニスが突っ張るような違和感に、悠貴はクンニをしながら無意識のうちに腰をもぞもぞさせ、
それだけでは治まらず、手を伸ばしてペニスをぎゅっぎゅっと揉みほぐした。

「へっ」
 悠貴のその行動に目ざとく気付いた男が、あざけるような笑いを洩らす。「こいつ、姉ちゃんの
アソコ舐めながらチンポを固くしてやがる」
「!?」
 男の言葉に、半ば朦朧としていた未来が我に返り、思わず頭をあげて悠貴を見つめた。男と姉に
視線を向けられ、悠貴は未来の股間を舐めるのを止めて顔をあげ、困惑したようにおどおどと男と姉を
交互に見やる。
「チビのくせにとんでもねぇやつだな、ひゃははは…」男はひとしきり笑うと、悠貴の肩に手を回し、
耳元に口を寄せて言った。「よし、それじゃあ今度はチンポを姉ちゃんのアソコの穴に入れてみろ」
「な!?」
 男の言葉に、未来の顔がさっと赤くなり、そしてすぐに蒼ざめた。「い、嫌…」悪い冗談でも
聞かされたかのように、未来は半ば薄笑いのような表情を浮かべてふるふると首を振ったが、悠貴が
不安げな顔で自分を見ているのが目に留まると、彼女は動きを止めた。
 自分が嫌がっていれば、悠貴はきっと男に逆らうだろう。そうしたらまた酷い目にあわされる。
逆らったところで、どうせ最後は言う事をきかせられることになるのだ、だったら何も痛い思いを
することはない。諦めの気持ちと弟への気遣いとで、未来は嫌悪感を無理矢理押さえこむ。

「ほら、さっさとしろ」
「う、うん…」
 男にせっつかれた悠貴は未来の顔色を伺い、彼女が嫌がっている様子を見せないことを確かめると、
多少の躊躇いをみせつつも、言われるがままに未来に下腹部をすりつけるように身体を寄せた。そして
もう一度未来を見るが、彼女は強張った笑みを作ると、こくんと小さく肯いた。「いいよ、悠貴」

 未来が言うと、悠貴は自分の分身をそっと姉の股間に押し付けた。下腹部をじっと注視しながら
位置をずらしていき、膣穴を探り当てると、確認するように再び姉を見る。弟に物問いたげに
見つめられた未来がこくっと肯いてみせると、悠貴はそっと腰を突き出していった。

 まだ狭い未来の処女口を押し広げながら、悠貴の強張りがゆっくりと膣の中へと入り込んでいく。
未来はこれが初めてだったが、最前の自慰や悠貴の愛撫で十分に濡れ、解きほぐされていて、加えて
悠貴の分身がまだ小さなこともあって、痛みはまったく感じない。ただ、初体験への不安に…しかも
無理強いされて、弟と初体験することになった不安に、未来は小さく呻いて広げた脚をもじっと
動かした。

「はぁ、はぁ…」
 悠貴は荒い息をつきながら、慎重に奥へとペニスを進めた。ぬるつく柔肉はすんなりと弟を受け入れて
いったが、ほどなく処女膜がその進行を阻む。だが、先っぽがつかえたのを感じ、悠貴がぐっぐっと
二、三度力を込め直すと、ペニスはその繊細な襞肉を引き裂きながら、ずるりと奥へと潜り込んだ。
「あっ、くっ!」
「だ、大丈夫?」
 処女を失った痛みに思わず小さな悲鳴を漏らす未来に、悠貴が気遣わしげな顔で尋ねるが、彼女は
なんとか笑顔を作ると弟に肯いてみせた。「う、うん、平気」
 実際、耐えきれないほどの痛みではなかった。弟に余計な心配をかけないよう、未来は漏れそうになる
苦痛の声をどうにか堪え、平然を装った。それが今、彼女が弟にしてやれる、唯一のことだった。

 姉の返事に、悠貴は安心したような顔になると、さらにペニスを未来の中に進めていった。
そしてほどなく、悠貴の分身は根元まで完全に姉の中へと納まった。肉棒を包む、ぬるついた秘肉の
官能的な感触に、悠貴はふぅ、はぁ、と切なげに大きな息をつき、潤んだ瞳で姉を見つめた。未来も、
胎内で脈打つ固くて熱いペニスをありありと感じ、茫然としたように言葉もなく悠貴を見つめ返す。
「ほら、腰を動かしてみな。もっと気持ちいいぜ」
「え…?」
 そこへ男が横から声をかけ、悠貴は半泣きの顔を男に向け、それから未来に顔を戻すと、彼は言われた
通り、そっと腰を動かし始めた。

「あ、く…!」
 引き裂かれたばかりの処女膜をペニスで擦られ、未来が思わず押し殺した悲鳴を漏らすと、悠貴は
すぐに動くのをやめて姉を気遣わしげに見つめた。
「休んでんじゃねぇ、さっさと動け!」
 男の苛立った声に、姉弟は怯えた視線を彼へと向けた。腕組みをして二人を見下ろしている男に、
未来は悲しげに顔を歪ませ、そして弟へと視線を戻すと優しく言い聞かせるように言った。
「大丈夫、続けて悠貴」
 姉に言われ、悠貴はしぶしぶといったふうに再び腰を動かしだした。かくかく、かくかくとぎこちなく
お尻を振り、小さなペニスで未来を懸命に突き上げる。悠貴のペニスが最奥に突き入れられるたび、
痛みと、何より弟と性交しているという恥じらいに、未来の口からはどうしても抑えきれない小さな声が
漏れ出てしまう。「あっ、くっ、ん…」

「んっ、ん、んっ…」
 悠貴は小さな鼻息を漏らしながら、押し殺した喘ぎを漏らす姉を幾度となく突いた。姉を虐めている
ような後ろめたさを覚えつつも、熱くぬるついた柔肉の感触に、悠貴はどうしても昂奮を感じずには
いられなかった。口で舐められていた時よりも遥かに心地よく、いつまでも姉とこうして繋がって
いたいと、快感に霞む心の片隅で、彼はぼんやりと思った。

「はっ、あっ、お、お姉ちゃん…」
「あっ、ひっ…!」
 快感が高まるにつれて悠貴の腰の動きは次第に激しくなっていき、強まる突き上げに、未来が怯えた
声を漏らす。まだ幼く小さいペニスだったが、男を受け入れた経験のない未来には、まるで胎内を
ぎっちりと埋め尽くしているようで、処女喪失の痛みが、さらにそれを巨大に感じさせている。
身体の奥から怯えとも興奮ともつかない戦慄が込み上げてきて、未来はぶるっと身震いをした。
「ひゃははは、マジで姉弟でセックスしてやがる。近親ソーカンてやつか、ひひっ」
 幼い姉弟の交わりを眺めながら男が笑うが、二人の耳にはその声は届いていない。下腹部に感じる
互いの生殖器の感触に、二人の頭の中はいっぱいだった。
「はぁっ、はぁっ、あっ、す、凄い…お姉ちゃん!」
「あっ、悠貴、凄いの…」
 胎内を荒々しく掻き回され、苦痛とも快感ともつかぬ小さな呻き声を漏らす未来に、悠貴は息を
荒げながら、何度も何度も腰を打ちつけた。下腹部で快感が膨れ上がり、さっき口でされた時のように、
再び弾けそうになるのを悠貴は感じていた。あの強烈な快美感を求めて、悠貴はさらに腰を激しく
振りたてていく。
「はっ、あっ、あっ、ふっ、あっ、あ…お、お姉ちゃん、お姉ちゃんっ、お姉ちゃん…っ!!」
 そして悠貴は最後にひときわ大きな声で姉を呼ぶと、ペニスを深々と姉の中に突き入れた。ぐっと
背中を反らして硬直し、未来の中で肉棒がびくっびゅくっと激しく脈動した。

「あっ、ふぁっ、あっ、あっ、あ……」
 悠貴はそのまま切なげに喘いでいたが、ペニスの脈動が徐々に収まるにつれてその声も小さく、
途切れ途切れになっていき、やがて悠貴はがっくりと脱力すると、未来の身体の上に沈みこんだ。
「あ、悠貴…」
 息も絶え絶えといった感じの弟を、未来はしっかりと抱きとめると、愛おしそうに背中に手を回した。
「お姉ちゃん…」
 未来の腕の中で悠貴が気だるそうに顔をあげ、涙を湛えた瞳で彼女を見つめる。未来も潤んだ目で
弟をじっと見つめ返す。二人は、お互いの瞳の中に相手に対する深い愛情を感じ取っていた。肉の交わり
が、お互いが一層近しく、そして愛しく感じさせていた。それが例え強制されたものだったとしても…。

「おら、終わったんならさっさとどきな」
 だが、姉弟の無言の愛情の確認は、男によってすぐに断ち切られた。押しのけられて未来の上から
転げ落ち、のろのろと身体を起こす悠貴に、男は威圧するように、未来の身体越しにぐっと身を
乗り出して言った。
「これでお前も共犯だからな。誰か呼んだりしたらお前も一緒に捕まるんだぜ、わかったな?」
「え…?」
 まだぼんやりとした顔をしている悠貴の前で、男は未来に馬乗りになる。
「それじゃ、今度は俺の番だ」
「あ、嫌…」
 助けを呼んだからといって、もちろん悠貴が逮捕されることなどありえないが、幼い彼にはそんな
ことなどわかるはずもなく、悠貴は嫌がる姉に男が覆いかぶさっていくのを、ただおろおろと見守る
ことしかできなかった。「お姉ちゃん…」
「悠貴…」
 男が未来の膝を掴み、股を広げていくと彼女は涙をこぼしながら弟へ目を向けた「悠貴、見ないで…」

「う、あ…」
 悠貴は何か言いたげに口をぱくぱくさせたが、言われた通りぎゅっと目を瞑ると下を向いた。それを
見届けた未来は、安心したような顔をすると、自分もぎゅっと目を瞑り、男に汚されるのを静かに
待った。
「ひひ…」
 すっかり観念して大人しくなった未来に、男は薄笑いを浮かべながら、いきり立ったペニスを
握りしめて、彼女の割れ目に押し当てた。

「…………」
「!?」
 だが、まさに男が未来に挿入しようとしたその時、遠くのほうから微かに人の声が聞こえてきて、
男はギクリとして頭を巡らせた。木立の間から目を凝らして様子を伺うと、校舎の向こうから人が
歩いてくるのがわかる。しかも一人だけではない、二人だ。
 やばい…。男の額に汗が滲んだ。「おいお前ら、声を出すんじゃねぇぞ」男は未来たちにそう言うと、
慌てて身体を起こしてペニスをズボンにしまい、そそくさとファスナーをあげた。「ぎ!!!?」

 その瞬間、男の口から唸り声のような悲鳴が漏れた。焦って勃起したペニスをしまいきらないままに
ファスナーをあげたせいで、裏の皮を派手に挟んでしまったのだ。
「ふわっ、おっ、がっ!」
 悲鳴をあげてのたうち回りたくなるような、脳天まで突き抜ける激痛が男を襲うが、微かに残された
自制心で彼はなんとか絶叫することだけは押し止めた。大声を出したら、こちらにくる二人連れに
見つかってしまう。
「があああ、ぐひっ、あっ、あひっ」
 だが、絶叫こそしなかったものの、喉の奥から野獣のような唸り声が漏れるのはどうしても止められ
なかった。さらに、じっとしていられず、内股になってうろうろと辺りをうろつき回る。動いていたら
見つかる。それに声ももっと落とさなければ。理性ではそうわかっていても、この痛みの前には絶叫を
押し止めるだけで精一杯だった。

 痛い! 痛い!! 痛い!! 男は涙を零して必死にファスナーを外そうと格闘するが、がっちりと
皮に食い込んだ金属の爪を無理に引き剥がそうとすると、今以上の激痛が急所を襲う。「う…?」
 男は、指にぬるりとしたものを感じ、月明かりに照らしてみると、そこには鮮血がべったりとついて
いた。「ひっ、血っ、血が…ひぃぃ…」
 男の全身から血の気が引いていき、足ががくがくと震えて力が抜け、へたり込みそうになる。男は
情けない悲鳴を漏らしながら、助けを求めるように辺りに視線を巡らせたが、その視界の端に、呆気に
とられて彼を見ている未来と悠貴が映った。
(やばい…)
 今は二人とも大人しくしているが、もし正気に返って逃げ出そうとしたり、歩いてくる人物を呼ぼう
とでも考えたら、それを止めることはできそうにない。激痛に苛まれながら、男は必死になんとか
しようと考えを巡らせるが、痛みの余りまともに頭が働かない。やばい、やばい、やばい…

「くっ!」
「あ…」
 ぽかんとしている姉弟の前で、男はくるりと背中を向けると、二人連れが来るのとは反対の方向へと
よたよた走りだした。二人を止められそうにない、そして人を呼ばれたら、こんな状態では逃げることも
ままならないだろう。だったら、人を呼ばれる前に逃げなければ。それが、彼の出した結論だった。
 幸か不幸か、フェラチオをさせて一度すっきりしていたため、未来をレイプできなかったことに
さほど未練はなかった。どのみち、ペニスがこんな状態では、もうレイプなんかしていられない。
そんなことより捕まらないことのほうが大事だ。
 男は股間を押さえて内股ぎみに、よろよろと、しかし精一杯早足で未来たちから遠ざかっていった。
急げ、二人が助けを呼ぶ前に、できるだけ遠くへ……。

 やがて男の姿は木立の闇の中によろよろと消えていき、ほどなくその姿は完全に見えなくなった。

「……はっ」
 男が消えてもまだしばらく茫然としていた未来たちだったが、やがて悠貴が我に返り、こちらに
歩いてきた人物に向かって声をかけようとした。「助け…」(ダメ!)
 だが、未来が小声で囁いて悠貴の腕を引っ張り、それを止めた。怪訝そうな視線を姉に向ける悠貴に、
未来はなおも小声でひそひそと言う。(ちょっと待って、わたしハダカんぼなのよ!?)(あ…)
 裸なだけでも十分問題だったが、こんな時間にこんなところで服を脱ぎ、弟と二人でいるところを
見つかりでもしたら一大事である。(隠れて、悠貴!)(う、うん…)

「ん…?」
 二人連の一人が、立ち止まって未来たちのいる茂みの方へ顔を向けた。二人は茂みの陰で身体を
小さくして、じっと息を潜める。
「どうしたんですか?」と、未来たちの耳に、上品そうな中年女性の声が聞こえてくる。もう一人は
女性だったようだ。もしかしたら夫婦なのかもしれないが、この際それはどうでもいいことだった。
未来は二人がこちらにこないことを、茂みの陰で必死に祈った。

「ん? ああ、なんでもない。さ、行こう」
 男性の方は未来たちに気付かなかったのか、あるいはこんな時間に暗い茂みの奥にこそこそ隠れている
人物を詮索する気がなかっただけか、そう言って首を振ると、再び女性と一緒に歩き出した。そして
この二人も、間もなく闇の中へと消えていった。


(ふぅ…)
 二人の姿が見えなくなってしまうと、未来は溜めていた息を吐きだし、全身から力を抜いた。あの男も
もう戻ってはこないようだ。助かった…。
 いや、本当に助かったと言えるのだろうか? あの男にはレイプされずに済んだが、悠貴とは…。
未来は今しがたの出来事を思い返して、頬を赤くした。どうしよう、悠貴とエッチしちゃった…。
 悠貴は今の事をどう思ってるんだろう。聞いてみたいような怖いような気持ちで、未来は横目で
ちらりと、隣でしゃがんでいる悠貴の様子を伺ったが、弟が浮かない顔をしているのに気付いて、
表情を硬くした。「どうしたの悠貴、どこか痛いの?」
 姉の問いかけに、悠貴はかぶりを振った。そして顔をあげて未来をまっすぐに見つめ、泣きそうな声で
言った。「お姉ちゃんごめんなさい、僕、お姉ちゃんを助けようと思ったのに…」
 その後は声が震えて言葉にならず、悠貴は再び俯いてしまった。下の地面に、涙がぽたぽたと滴る。
未来は泣きだしてしまった悠貴に少し驚いた顔をしたが、すぐに表情を和らげると、弟の頭をそっと
撫でた。
「悠貴が悪いんじゃないよ。それに、あんな怖そうな大人の人なのに、助けてくれようとしたんだもん。
ありがと、悠貴」
「……」
 悠貴は顔を上げると、涙を溜めた瞳で未来を見た。「でもお姉ちゃん、嫌だったでしょ?」

 悠貴に訊かれ、未来の頬がさっと赤く染まった。「あ、え~と、そのぉ…」しどろもどろになって
未来は言葉を探していたが、ふっと表情を緩めて弟に微笑みかけた。「…嫌じゃなかったよ」
「ホントに?」
「うん。だって悠貴だったから…」ぎょっとして顔を赤くする悠貴に、未来はうっかり口を滑らせて
しまったことに気付いて、彼女も顔を赤くした。
「えっ? あっ、ちっ、違…」
「僕も!」
 未来は焦りながら今の言葉を訂正しようとしたが、その言葉を遮るように悠貴が口を開いた。「僕も、
全然嫌じゃなかったよ!」

「悠貴…」
 弟の言葉に、未来は目を丸くした。ほっぺがかぁっと熱く火照り、胸がどきどきと高鳴りだす。
それから奇妙な嬉しさを覚え、未来は目を細めると、思い切って思っていることを口にした。
「うん。わたしも悠貴にだったら…エッチなことされたって全然嫌じゃないよ…」
「お姉ちゃん…」
 気恥ずかしそうに、少し嬉しそうに、二人は地面に膝をついたままでじっと見つめ合った、そして、
未来が両手を広げると、悠貴は姉の元へと這い寄っていき、その胸の中に身体を預けた。

「悠貴、本当に嫌じゃなかった?」
「うん…」
 弟を抱きしめながら未来が訊くと、彼女の胸の中で悠貴がこくんと頷く。未来はごくりと唾を飲み
込むと、弟を抱擁していた右手を下におろし、彼の股間の辺りを探った。悠貴はズボンとパンツを
まだ下ろしたままで、未来はすぐに剥き出しになっていた弟の分身を探り当てた。それは、姉の柔らかな
身体の感触と、これから起きることへの期待で、既に固くなり始めていた。
「悠貴のおちんちん…固くなってる…」
「あ、お姉ちゃぁん…」
 未来がペニスを愛おしそうに擦ると、悠貴が甘えたような声をだす。未来が弟を擦り続けていると、
彼女の手の中で、その分身はより固く大きくなり、すぐにかちかちになった。姉に弄られながら、
悠貴も彼女の股間へ手を伸ばすと、スリットをすっすっと擦り始める。
「お姉ちゃん…ここ、気持ちいいの?」
 勃起してこりこりとなった淫核を弄りながら悠貴が訊く。さっき男に命令されて弄っていた場所だ。
「うん、そうだよ…そこ…気持ちいいの…」
 はぁ、はぁと息を荒げながら未来が答える。そんな事を言うのは恥ずかしい。けど、男がいた間は
抑えていたモノが一気に溢れ出し、自分を抑えきれない。「もっといっぱい触って、お姉ちゃんを
気持ちよくして、悠貴」
 そう言いながら、未来は悠貴の分身をいっそう強く擦る。睾丸を揉み、ぷっくりと膨れた、包皮に
包まれた亀頭を指先でぷにぷにと摘まむ。悠貴も応じるようにクリトリスを擦り、襞肉を掻き回し、
膣口を探り当てると、指を中に潜らせる。

 そしてペッティングを繰り返しながら、やがて未来は悠貴をそっと地面に横たわらせた。仰向けに
なった弟に、彼女は立ち膝になってまたがる。あんな男に命令されたからじゃなく、今度は自分の
意思で、弟とつながるんだ…。
「悠貴、おちんちん…入れるよ?」
 半分泣きそうな顔で悠貴が頷くと、未来は弟のペニスを摘まんで真っ直ぐ上を向かせ、ゆっくりと
腰を下ろしていった。ペニスの先端がスリットに当たるのを感じると、腰をずらして膣口へと導き、
そしてわずかな躊躇ののち、ぐっと腰を落とした。
「あっ、ふっ…!」
 かちかちになった弟の分身が胎内に入り込むと、未来は小さく喘いだ。まだちょっと痛い。しかし、
初めての時よりは幾分マシだ。未来はさらに腰を落としていくと、弟と完全に一つになった。

「ぜ、全部入ったよ、悠貴」
「う、うん…」
 姉の股間に自分の分身が飲み込まれていくのを、瞬き一つしないで凝視していた悠貴は、心ここに非ず
といった様子で肯いた。「お姉ちゃんの中、あったかくてぬるぬるしてて…凄く気持ちいい…」

「バカ」
 恥ずかしいことを言われ、咄嗟にそんな言葉が口をついたが、悠貴が悦んでいると思うと、その口許は
ほころんでいた。もっともっと気持ちよくしてあげたい、もっともっと悦ばしてあげたい…「悠貴、
動くよ?」
 未来はそう言うと、腰を上下に揺らし始めた。さっきは悠貴が動いたが、今度は自分が動く番だ。

「はぁ、はぁ…あ、凄いや、お姉ちゃん…」
「気持ちいい、悠貴?」
「うん、気持ちいい、気持ちいいよぉ」
 騎乗位になって盛んに腰を振る未来の腰を掴み、悠貴は切なげに喘いだ。姉の襞肉はさっきにも増して
熱く濡れ、ぐいぐいと情熱的にきつくペニスを絞めつけてくる。
「あっ、凄い、凄い!」
「悠貴、悠貴っ!」
 暗い木立の中、ぼんやりと浮かんだ二人のシルエットが淫らに激しく揺れたが、それを見る者は、
幸いにもどこにもいなかった。


「さ、行こう」
「うん」
 それから十分ほどが経ち、服を整えた未来が茂みから姿を現した。その後から悠貴も姿を現す。未来が
悠貴に手を差し出すと、悠貴も手を伸ばし、二人は指と指とを絡め、しっかりと手を握りあった。肌を重ね、
愛を交わし、今二人は、この茂みに入る以前とは比べ物にならないほど、お互いを大切に、愛おしく
感じていた。

 そして二人は、まるで恋人同士のようにぴったりと寄り添いながら、校舎の向こうから漏れ出る
照明の光を目指し、ゆっくりと歩き始めた。


 おわり
最終更新:2010年03月11日 19:04
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