家畜糞の堆肥化事業について
■提案
我が社での牛糞などの産業廃棄物から堆肥を作成し、それに伴う社内環境の改善を行う。
農家と契約し食糧(飼料・牧草)とで交換し、我が社の利益も上げるとともに
肥料費を軽減することで農家の利益にも貢献する。
■概要
我が乳業会社では、家畜の牛糞など産業廃棄物が大量に発生する環境である。
これら産業廃棄物は、周辺環境に対して悪影響を与える為、これらの堆肥化
それに伴う社内の衛生・環境の見直しNAC、藩国政庁との相談し行う。
我が社と農家と契約し、食糧(飼料・牧草)を作ってもらう。
又、堆肥化に必要な不要な籾殻なども貰う。
食糧と堆肥を交換する。
農家の肥料費を軽減し、農家の負担を下げ、経済を潤す。
又、家庭菜園を行う方々への販売、森林組合などへの堆肥の提供を行う。
■堆肥について
堆肥とは、有機物を微生物によって完全に分解した肥料のこと。
わら・落葉などを積み重ね、腐らせて作ったものも堆肥という。
■堆肥の必要性
植物は、窒素、リン、カリウムなどを土壌中から吸収し、取り出してしまう。
これを土壌中に還元するため堆肥化が必要である。
■牛糞の堆肥化
最も肥料化が行われているとされるのが家畜ふんの肥料化とされている。
その主な糞は、牛糞、豚糞、鶏糞である。
しかしながら、牛糞、鶏糞などの動物の排泄物は、独特の汚物感、臭気を放ち
衛生的にこれらをそのまま農地に施用すると、周辺に悪臭が漂い、ハエなどの衛生害虫が集まり
周辺が汚染された環境になってしまう。
家畜糞を有機肥料として、広域的に利用するには悪臭があったり不衛生なものではなく、微生物により
悪臭物質、土中内の病原菌等を分解し、水分を少なく(※1)して衛生的な物に改質する必要がある。
又、これら家畜糞には微生物的に分解し易い有機物(易分解性有機物)と分解し難い有機物(難分解性有機物)
が含まれ、これら易分解性有機物は、そのまま施用すると土壌中で微生物による急速な分解がおき、作物に障害(※2)を与える。
この易分解性有機物を微生物発酵により消失させ、残った難分解性有機物を堆肥として利用する。
これらが堆肥化である。
※1堆肥は、水分が多いと重くて撒くのが難しい、高く積めなく、汁がたれたりと取り扱いが難しい。 逆に水分が少ないと風に飛んでしまう。
※2微生物は増殖に窒素を利用するため、作物に窒素が行かなくなる(窒素飢餓)等。
■堆肥化の流れ
■堆肥化には、
微生物には、易分解性有機物を分解する【第一次発酵】と
その後、一次発酵では分解されなかった難分解性有機物を分解する【第二次発酵】がある。
一次発酵は、易分解性有機を分解される段階である。 条件(※3)さえ整えれば、
50℃~70℃まで温度が上昇する。この温度上昇によって、牛糞内の病原菌も死滅する。
一次発酵終了後でも堆肥として活用できる。
二次発酵は、一次発酵では分解されなかった難分解性有機物を分解する段階である。
アンモニアが硝酸へと硝化される。一次発酵と比較して、緩やかに分解が進む。
(※3)
- 水分が80%を超えている場合は、通気性が悪い為、微生物に酸素が行き渡らず、発酵がうまく進まない。
その為、水分を70%になるように、副資材(籾殻やオガクズや戻し堆肥等)を加えてやったり、乾燥させたりする必要がある。
- 逆に水分が30%以下になると微生物の活動が停止してしまう。 その場合は、水を散布して調整する。
- 堆肥発酵で最も重要とされるのは通気性である。 空隙を高めても、空気が入り込めるのは堆積した堆肥の表面から30cm程度の為
1週間に1~2回切り返し(攪拌)を行って、堆肥全体に空気が行き届くようにする。
■堆肥化期間
家畜糞のみ:2ヶ月
副資材を混合した場合:
稲ワラ等:3ヶ月
大鋸屑等 6ヶ月
■完成した堆肥の袋詰め
袋詰めを行うことで、保管・輸送に適する。
■施肥量
堆肥を必要以上に多く施肥した場合、
作物に悪影響を与える場合があるため、
堆肥の施肥量については、食物によっても、土壌の養分の割合によっても変わる為
施肥の前に養分を調べる土壌の診断が必要である。
その地域によって、施肥基準があり、それにそって適切な施肥を行うこと必要とされる。
以上
NACの協力については、アンズさんには許可を頂いております。ご協力本当にありがとうございます。
最終更新:2014年01月08日 10:20