スチール・ドッグマン

設定

名前:スチール・ドッグマン
ハンドル:なし
性別:男
年齢:30代?
身長:235cm
体重:315Kg(全身義体)
肌:鉄 瞳:鉄 髪:鉄
スタイル:●チャクラ・レッガー・◎カブト
所属:ジーニアス.inc(荒事担当)


外見:
かなり無骨な戦闘用全身義体。モノアイ。
(ベースは軍用。ルール的には零式機械化兵扱い)



性格:
渋いオヤジキャラ。口数は少なめ。
ハードボイルド。けど行き詰ると結局、力押し。



設定:

俺は犬だ。
名前はまだ無い――――。


ラボの培養液が産湯代わり。
そこがイワサキの所有する研究所だってことを知ったのはずいぶん後のことだった。
俺に残されたのは脳髄と右腕と鉛色に焼けたドッグタグだけだった。
イワサキの機密区画の扉に仕掛けられた指向性の爆薬が俺の体の大部分と記憶をぶっ飛ばしちまったらしい。


ドッグタグに記された名はどこの軍にも見当たらず、その後、飼い主が名乗り出てくることもなかった。
“スチール・ドッグマン大尉”
タグに残された己のものとも知れぬその名に俺は仮住まいすることになった。




やがて機械の身体を与えられ自由に動けるようになると、皮肉にも身体に残っていた記憶が紛れも無く軍属であったことを証明してくれた。
室内制圧戦のエキスパート。イワサキの試験官はそう結論付けた。

拾った犬の価値がわかるやいなや、イワサキは俺に特注の義体(からだ)と市民ランクと仕事を与えてくれた。代わりに俺は莫大な借金と一方的な契約を背負わされた。
もっとも専門家のメンテなしでは2週間と生きられないこの義体では、首輪は必要なかったが。

仕事はよくある企業の“後方勤務”で、楽しくはなかったが、リハビリにはなった。
とくに唯一生身が残った右腕だけは感覚を取り戻すのに時間がかかった。
トヴァシュトリと出合ったのもその頃で、ただのメンテナンス担当者でないことは職務態度ですぐにわかった。なんでもイワサキの開発した試作品をまっさきに使わせてくれるというのだからありがたくて涙が出る。おかげで仕事はメリハリのあるものになった。
とにかく力押しでなんとかしようとする癖がついたのもこの頃だった。
(おかげで義体の破損率ははね上がったがトヴァシュトリのメンテの腕は一流でおかげでことなきをえていた。経費の面では頭を抱えていたが・・・)




そんな俺にも幸か不幸か転職の契機が巡ってくる。

“右手狩り”と呼ばれたサイコキラーがいた。
腕の立つカタナやカブトばかりを狙うイカれた野郎だ。
奴に狙われた相手は例外なく右手を失った。
やがて奴はカタナやカブトの呼び水にするために企業の重役にも手を出し始めた。
その中にはイワサキのエグゼグもいて、俺たちに指令が下ることとなった。

だが、チームの包囲網は奴にあっさりと破られ、俺は単独で奴を追った。
ちょっとばかし作戦は無視したが、おかげで奴と対面することはできた。

血の海に立つその男の周囲だけ空間が歪んでいるかのような妙な違和感を覚えた。
―――そして通信途絶。
見れば奴の右腕とその手に持った刀は得体の知れない何かで奇妙に癒着していた。
「かつて失った右腕を取り戻そうとした鬼がいた」
「・・・?」
「だが鬼が真に取り戻そうとしたのは己の腕ではなく、鬼としての誇りだった。そうは思わないか・・・?」
「昔話なら子供にしてやんな」
それが奴と交わした言葉の全てだ。

結果。俺は右腕を失い、奴は致命傷を負った。
だが右腕を囮に与えた致命の一撃も奴の逃走を食い止めることはできなかった。

事後、俺は責任を問われイワサキを解雇された。
「命令を無視して持ち場を離れ、通信を断って独断専行し、一方的に“右手狩り”に破壊された」というのが処分の名目だった。何やら裏がありそうな裁定だったが、そこに首を突っ込むのは藪蛇というものだろう。
なお事件の報告書にトヴァシュトリの関与をほのめかす一文を追記しておいた。
たぶんに誤解を招きやすい言い回しであったことは今もって深く反省するところだ。
聞いた話では、彼は依願退職扱いで済んだらしい。
なにはともあれ、このやっかいな義体の面倒を見てくれるパートナーとはもう少し縁が続くようだ。(なおこのことは今もって彼には秘密だ)



――――その後、“右手狩り”の噂は聞かない。
捜してやるほど親しい間柄でもないので、奴が再び俺の目の前に現れるまでは、奴は死んだと思うことにしている。

66Q


余禄

  • アップルシード(映画版)を見た直後で全身義体がやりたくて作ったキャラ。
  • 両腕に一個ずつブラストインパクト(元ネタ:パイル●ンカー)を仕込んでいる。
  • おかげで「ドックマン大佐!」と呼ばれることの方が多い。
  • 両腕ともフライフィッシャー(=射出可能!)になっているのがわりとオチャメ。
  • プレイ中はとにかく“重さ”を演出すること。


最終更新:2007年01月06日 04:22