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*高橋 充 たかはし みつる #contents() **データ 名前:高橋 充(タカハシ ミツル) 年齢:16歳 性別:男 身長:169cm 体重:58kg 髪:暗赤色 肌:白色 瞳:暗赤色 誕生日:4月17日 所属クラブ:美術部 クラス:1-D スタイル:◎カゲ・●アヤカシ・カゲ 1人称:僕 **容姿に関する設定  髪の色は赤みがかった黒髪で、やや長めに切りそろえている。  背はそれほど高いと言うほどではないが、足が長く、すらっとした印象を受ける。  大理石彫刻のように非常に整った顔立ちをしているが、何故か印象が非常に薄い。  そのせいか女子の話題に上ることもほとんど無く、また、浮いた噂もまるであがらない。  いつもスケッチブックを持ち歩いており、その中身を見る事に成功したものは居ないが、本人の弁によると「静物デッサンで一杯だから見ても面白くないよ」との事。真偽の程は定かではない。  その腕前の程について美術部員に突撃取材をこころみたが、何故か誰一人としてコメントを得る事は出来なかった。全くもって謎である。  また、我々独自の調査によると彼は濡れる事を非常に嫌っており、どちらかと言えば表情の乏しい彼が、梅雨時などは忌々しげな表情を見せていたのを確認している。  まだまだ彼には謎が多そうではあるが、それもまた魅力の一つか(学園新聞部調べ) **設定  悲観主義者で自殺願望があった。  高校に入ってからの付き合いである伊達 雹の影響で、前述のネガティブな思考は身を潜めつつあるが、まだまだ厭世的で、人とのかかわりを恐れている節がある。  本来の彼の姿を知りうる人物はもはやこの世にはいないが、もしその誰かに尋ねたならば、彼は繊細でやさしすぎたが故に壊れてしまったのだろうと答える事だろう。  充は母子家庭の長男としてこの世に生をうけた。  生まれつき身体は弱かったが、充は母親の愛情を充分に受けて成長していった。  充が小学生になった頃、母親が再婚し、充には新しく父親と妹ができた。  急にできた家族、新しい生活に戸惑いは隠せない充だったが、新しい父親はやさしく、妹は充に良くなついた。  もとより充は繊細ではあるがやさしく素直な性格をしていた事もあって、直ぐに本当の家族になっていった。  やがて時はめぐり、充は中学生になった。  充はやたらと濡れるのをいやがるという特徴はあったが、後はいたって平凡に成長を遂げていた。  中学生になって少したった頃、充が住んでいる辺りで何の脈絡もなく人が行方不明になるという事件が相次いだ。  だからといって、充に何ができるでもなく、言いようの知れない不安を感じながら日々を過ごすしかなかったのだが。  そんなある日。  友人との付き合いで遅くなった充が家に帰ると、家の中はめちゃくちゃにされていた。  なにか、家の中で台風でも過ぎていったかのような、そんなあと。  何事かとパニックに陥る充の耳に、妹のか細い悲鳴が聞こえてきた。  慌てて妹の部屋へと向かうと、妹が黒装束の男に捕らえられていた。  パニック気味の頭でも、助けなければならない事くらいは理解できた。  部屋に入った瞬間、その黒装束の誰かは妹を抱えたまま、窓を叩き割り表へと飛び出していった。  充は後を追った。まるで漫画の忍者のように黒装束の男は家の屋根から屋根へととびうつりながら移動している。  なのに、充はその後を同じように追っていけた。そんな事ができるはずもないというのに。  やがて、充はその男をとある神社に追い詰めた。  そこには、追っていた男とは別に、がっしりとした体格の威風堂々たる青年がひとり。  「さすが私の息子だな」  その男は充の真の父親であると語り、また吸血鬼である、と告げた。  何を馬鹿な、と否定したかった。だが必死であったとはいえ、常軌を逸した黒装束の男をやすやすと追跡できたことからも、それはうそではない事が窺い知れた。  父親を名乗る男は確かに充の父親であった。真祖に近い吸血鬼でありながら、妖魔の力すら取り込んだその男は、さらなる力として充の力を欲していたのだった。  戸惑う充に追い討ちをかけるべく、父親は黒装束の男に妹の殺害を命じた。  途端に黒装束の男は妹の首を締め上げはじめる。充は、混乱している思考を切り離して、男に飛びついた。だが、黒装束の男にたやすくあしらわれる。多少常軌を逸した身体能力を見せたとしても、充は『まだ』ただの中学生だった。かなうはずもなかった。  どんどん弱っていく、妹の助けを求める声。  そして、充の心の中で、何かが弾けた。  世界が急に鮮明になる。それと同時に、酷く、乾いた。  充は本能に任せて、黒装束の男に飛びついた。だが、わずかに残された理性が、妹の存在を認識させる。  故に充は妹をつかむ男の腕をねじ切り、頭をとらえると、その首に噛み付いた。当然の様に真っ赤な血があふれ出す。  それは充の渇きを癒す、命の味がした。  それを思うさま啜ると、ようやく充は黒装束の男をはなした。男は死ぬのを通り越して、干からびたミイラのようになっていた。  身体中から溢れ出す歓喜の震えもそのままに、充は次の標的である父親と名乗った男に襲い掛かった。  だが、父親の方が一枚上手であった。  充の一撃を霧と化し、やすやすとかわし、 「まだだ、もっと強くなるがいい、息子よ」  と、一言だけ残して何処かへと去っていった。  後に残ったのは干からびた残骸と、口元を血で汚した充と倒れ伏している妹だけだった。  何時の間にか気絶していた妹を連れて、充は家へと帰った。  散らかった家も両親が帰ってくる前に何とか片付けた。  それで、何もかも元にもどせると、充は錯覚していた。そう思いたかった。  やがて、妹は目を覚ましたが、妹は酷く怯えていた。  何よりも充自身に。  充は失意を感じるよりも、妹の喉に、酷く魅力的なものを感じていた。  かろうじて充は自分の欲望に流される事はなかった。  だが、己の感じた欲望と、妹の自分を見る怯えた目が充の心を地獄へと叩き落した。  そして充は、独りでその場を立ち去った。  あの敵は、間違いなく自分を見ている。  そして、またいつか妹や家族を標的にさだめるだろう。  ここに居る訳にはいかない。  充はあてもなく家を飛び出していった。  その後、充は妖魔を探しては殺し、探しては殺し、ただ機械的に繰り返していた。  他にやる事なんてなかった。  渇きを癒す方法なんてなかった。  自らの命を絶とうと、あらゆる方法を試した。  その全てが失敗に終わった。  虚無感だけが充の心を埋め尽くしていく。  そんなある日、充はかつて実の父親が属していた『[[結社]]』なる吸血鬼の集団に拾われる事となる。  そこで、充が出て行った後、かつて共にあった家族は悲惨な末路を迎えた、と伝え聞いた。その事実がまた充を致命的に傷つけ、人と闇の住人との狭間をさまよっていた充をより闇へと近づけていった。  結社に正式に属した充には、結社の裏切り者である父親の持っていた称号『カウント(伯爵)』が与えられた。半吸血鬼である事や、なにより裏切り者の子である充に、それ程の地位を与える事に関しては、無論否定的な意見も多かった。だが、充の妖魔に対する凄まじいまでの戦績、能力が証明されていくと、異を唱える者は徐々に減っていった。  やがて、地位に従って、充には住む屋敷と忠実な下僕が与えられた。  そしてその代償として、充にはひとつの任務が与えられた。  霊的に重要な拠点である高天原高校への入学。そして妖魔より、レイラインの集うこの地を護る事。  そうして充は高校生になった。  言いようのない虚無をその身の内に抱えながら。 **追加設定  幼いころ、充はちょっとした機械いじりが好きだった。  母親に買ってもらった、鉱石ラジオ。  それは懐かしくもはかない、過去の思い出。  近所の女の子と、小さな丘の上で寝転びながら、不思議な音楽を楽しんだ。  今から考えれば、それは初恋だったのだろう。  新しく父親ができて、引っ越さなければならなくなった日、充はその女の子に鉱石ラジオを渡した。  ありがとう、と受け取ったその少女の悲しげな笑顔が忘れられなかった。  時がすぎて、充は高天原高校でその少女と再会を果たした。  だが、自分が彼女の思い出の少年であるなどと何故言えようか?  こんなにも薄汚れた自分に、そんな権利などあるはずもないのだから。  幸い、彼女は自分には気づいていない。  思い出は美しいほうがいいのだから。  充は自分にそう言い聞かせた。  そして今もずっとそのまま。 ----
*高橋 充 たかはし みつる #contents() **データ 名前:高橋 充(タカハシ ミツル) 年齢:16歳 性別:男 身長:169cm 体重:58kg 髪:暗赤色 肌:白色 瞳:暗赤色 誕生日:4月17日 所属クラブ:美術部 クラス:1-D スタイル:◎カゲ・●アヤカシ・カゲ 1人称:僕 **容姿に関する設定  髪の色は赤みがかった黒髪で、やや長めに切りそろえている。  背はそれほど高いと言うほどではないが、足が長く、すらっとした印象を受ける。  大理石彫刻のように非常に整った顔立ちをしているが、何故か印象が非常に薄い。  そのせいか女子の話題に上ることもほとんど無く、また、浮いた噂もまるであがらない。  いつもスケッチブックを持ち歩いており、その中身を見る事に成功したものは居ないが、本人の弁によると「静物デッサンで一杯だから見ても面白くないよ」との事。真偽の程は定かではない。  その腕前の程について美術部員に突撃取材をこころみたが、何故か誰一人としてコメントを得る事は出来なかった。全くもって謎である。  また、我々独自の調査によると彼は濡れる事を非常に嫌っており、どちらかと言えば表情の乏しい彼が、梅雨時などは忌々しげな表情を見せていたのを確認している。  まだまだ彼には謎が多そうではあるが、それもまた魅力の一つか(学園新聞部調べ) **設定  悲観主義者で自殺願望があった。  高校に入ってからの付き合いである伊達 雹の影響で、前述のネガティブな思考は身を潜めつつあるが、まだまだ厭世的で、人とのかかわりを恐れている節がある。  本来の彼の姿を知りうる人物はもはやこの世にはいないが、もしその誰かに尋ねたならば、彼は繊細でやさしすぎたが故に壊れてしまったのだろうと答える事だろう。  充は母子家庭の長男としてこの世に生をうけた。  生まれつき身体は弱かったが、充は母親の愛情を充分に受けて成長していった。  充が小学生になった頃、母親が再婚し、充には新しく父親と妹ができた。  急にできた家族、新しい生活に戸惑いは隠せない充だったが、新しい父親はやさしく、妹は充に良くなついた。  もとより充は繊細ではあるがやさしく素直な性格をしていた事もあって、直ぐに本当の家族になっていった。  やがて時はめぐり、充は中学生になった。  充はやたらと濡れるのをいやがるという特徴はあったが、後はいたって平凡に成長を遂げていた。  中学生になって少したった頃、充が住んでいる辺りで何の脈絡もなく人が行方不明になるという事件が相次いだ。  だからといって、充に何ができるでもなく、言いようの知れない不安を感じながら日々を過ごすしかなかったのだが。  そんなある日。  友人との付き合いで遅くなった充が家に帰ると、家の中はめちゃくちゃにされていた。  なにか、家の中で台風でも過ぎていったかのような、そんなあと。  何事かとパニックに陥る充の耳に、妹のか細い悲鳴が聞こえてきた。  慌てて妹の部屋へと向かうと、妹が黒装束の男に捕らえられていた。  パニック気味の頭でも、助けなければならない事くらいは理解できた。  部屋に入った瞬間、その黒装束の誰かは妹を抱えたまま、窓を叩き割り表へと飛び出していった。  充は後を追った。まるで漫画の忍者のように黒装束の男は家の屋根から屋根へととびうつりながら移動している。  なのに、充はその後を同じように追っていけた。そんな事ができるはずもないというのに。  やがて、充はその男をとある神社に追い詰めた。  そこには、追っていた男とは別に、がっしりとした体格の威風堂々たる青年がひとり。  「さすが私の息子だな」  その男は充の真の父親であると語り、また吸血鬼である、と告げた。  何を馬鹿な、と否定したかった。だが必死であったとはいえ、常軌を逸した黒装束の男をやすやすと追跡できたことからも、それはうそではない事が窺い知れた。  父親を名乗る男は確かに充の父親であった。真祖に近い吸血鬼でありながら、妖魔の力すら取り込んだその男は、さらなる力として充の力を欲していたのだった。  戸惑う充に追い討ちをかけるべく、父親は黒装束の男に妹の殺害を命じた。  途端に黒装束の男は妹の首を締め上げはじめる。充は、混乱している思考を切り離して、男に飛びついた。だが、黒装束の男にたやすくあしらわれる。多少常軌を逸した身体能力を見せたとしても、充は『まだ』ただの中学生だった。かなうはずもなかった。  どんどん弱っていく、妹の助けを求める声。  そして、充の心の中で、何かが弾けた。  世界が急に鮮明になる。それと同時に、酷く、乾いた。  充は本能に任せて、黒装束の男に飛びついた。だが、わずかに残された理性が、妹の存在を認識させる。  故に充は妹をつかむ男の腕をねじ切り、頭をとらえると、その首に噛み付いた。当然の様に真っ赤な血があふれ出す。  それは充の渇きを癒す、命の味がした。  それを思うさま啜ると、ようやく充は黒装束の男をはなした。男は死ぬのを通り越して、干からびたミイラのようになっていた。  身体中から溢れ出す歓喜の震えもそのままに、充は次の標的である父親と名乗った男に襲い掛かった。  だが、父親の方が一枚上手であった。  充の一撃を霧と化し、やすやすとかわし、 「まだだ、もっと強くなるがいい、息子よ」  と、一言だけ残して何処かへと去っていった。  後に残ったのは干からびた残骸と、口元を血で汚した充と倒れ伏している妹だけだった。  何時の間にか気絶していた妹を連れて、充は家へと帰った。  散らかった家も両親が帰ってくる前に何とか片付けた。  それで、何もかも元にもどせると、充は錯覚していた。そう思いたかった。  やがて、妹は目を覚ましたが、妹は酷く怯えていた。  何よりも充自身に。  充は失意を感じるよりも、妹の喉に、酷く魅力的なものを感じていた。  かろうじて充は自分の欲望に流される事はなかった。  だが、己の感じた欲望と、妹の自分を見る怯えた目が充の心を地獄へと叩き落した。  そして充は、独りでその場を立ち去った。  あの敵は、間違いなく自分を見ている。  そして、またいつか妹や家族を標的にさだめるだろう。  ここに居る訳にはいかない。  充はあてもなく家を飛び出していった。  その後、充は妖魔を探しては殺し、探しては殺し、ただ機械的に繰り返していた。  他にやる事なんてなかった。  渇きを癒す方法なんてなかった。  自らの命を絶とうと、あらゆる方法を試した。  その全てが失敗に終わった。  虚無感だけが充の心を埋め尽くしていく。  そんなある日、充はかつて実の父親が属していた『[[結社]]』なる吸血鬼の集団に拾われる事となる。  そこで、充が出て行った後、かつて共にあった家族は悲惨な末路を迎えた、と伝え聞いた。その事実がまた充を致命的に傷つけ、人と闇の住人との狭間をさまよっていた充をより闇へと近づけていった。  結社に正式に属した充には、結社の裏切り者である父親の持っていた称号『カウント(伯爵)』が与えられた。半吸血鬼である事や、なにより裏切り者の子である充に、それ程の地位を与える事に関しては、無論否定的な意見も多かった。だが、充の妖魔に対する凄まじいまでの戦績、能力が証明されていくと、異を唱える者は徐々に減っていった。  やがて、地位に従って、充には住む屋敷と忠実な下僕が与えられた。  そしてその代償として、充にはひとつの任務が与えられた。  霊的に重要な拠点である高天原高校への入学。そして妖魔より、レイラインの集うこの地を護る事。  そうして充は高校生になった。  言いようのない虚無をその身の内に抱えながら。 **追加設定  幼いころ、充はちょっとした機械いじりが好きだった。  母親に買ってもらった、鉱石ラジオ。  それは懐かしくもはかない、過去の思い出。  近所の女の子と、小さな丘の上で寝転びながら、不思議な音楽を楽しんだ。  今から考えれば、それは初恋だったのだろう。  新しく父親ができて、引っ越さなければならなくなった日、充はその女の子に鉱石ラジオを渡した。  ありがとう、と受け取ったその少女の悲しげな笑顔が忘れられなかった。  時がすぎて、充は高天原高校でその少女と再会を果たした。  だが、自分が彼女の思い出の少年であるなどと何故言えようか?  こんなにも薄汚れた自分に、そんな権利などあるはずもないのだから。  幸い、彼女は自分には気づいていない。  思い出は美しいほうがいいのだから。  充は自分にそう言い聞かせた。  そして今もずっとそのまま。 ----

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