実在


実在(英: reality)とは、一般的には感覚や意識から独立して客観的に存在するもののことで、夢や幻覚などと区別される。生成変化を続ける現象世界の背後にあるとされる不変の実体を意味する場合もある。しかし現象主義の立場では夢や現実に関わりなく認識される現象のみが実在であると考え、現象の背後にある世界は不可知である、または想定することをナンセンスであると考える。逆に現象背後の存在を認める立場が実在論となる。

なお「実在する具体的な何か」を実体とする場合もあり、実在と実体の概念は不可分の関係にある。

入不二基義によると、哲学的な実在の定義にはおよそ以下のようなものがある。
(1)本物性:みかけ(仮象)ではない「ほんとうのもの」であるという意味。
(2)独立性:心の働きに依存せず、それ自体で独立して存在するものという意味。
(3)全体性:ひとつの全体として存在し、部分から成り立っているのではない。
(4)矛盾を含まない整合的なものであるという意味。

永井均によると、哲学で使う実在という言葉には、けっして知ることはできないが本当はそうであること、という意味がある。実在論とはその本当はそうであることが確固として存在すると考える。反実在論は、そういう実在についてはそもそも言及することさえできないと考える。一般的に独我論とは反実在論の極端な形態であると考えられている。(『〈子ども〉のための哲学』p125)


  • 参考文献
入不二基義『時間は実在するか』講談社現代新書 2002年
永井均『〈子ども〉のための哲学』講談社現代新書 1996年

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