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オーキド研究所を4人の少年少女達が旅立った翌日、
トキワの森で一人の少女が休んでいた。
「このあたりのトレーナーはほとんど倒したわね。やるべきことはやったし…
そうと決まればニビシティに行きましょ」
少女が腰を上げたその時、近くの茂みから音がした。
少女は腰に手を当て、戦闘体制に入る。すると茂みの中から黄色いポケモンが現れた。
「あれはピカチュウ…可愛い…私にピッタリのポケモンだわ。
よし、早速あの子を使って捕まえよう」
少女は腰のボールから蝶のようなポケモンを出した。
「バタフリー、あのピカチュウに体当たりよ!」

オーキド研究所を4人の少年少女が旅立った翌日、
トキワの森で一人の少年と青いロボットが何かを探していた。
「全く、のび太君がボールから出しっぱなしにしてるからだよ」
「だって、ピカチュウはボールが嫌いみたいだし、たまに出してあげないと
かわいそうだよドラえもん」
二人が話していると突然茂みの方で大きな音がして何かが光った。



「い、いまのはもしかして…」
「のび太君、置いていかないでよぅ!」
急いで走って行くのび太にドラえもんは必死で着いていった。

「ピカチュウ!!」
のび太は両頬に電気を蓄えて戦っているピカチュウを見て叫んだ。
「あれはバタフリー!?」
後から着いてきたドラえもんが言う。
「と、とにかくボールに戻そ」
「待って!!」
のび太の言葉ドラえもんが口を挟んだ。
「のび太君これはチャンスかもしれないよ」 「ええ、なんで?」
「見たところ、あれは人のポケモンのようだしレベルはピカチュウと変わらなそう。
それにバタフリーは飛行タイプも持ってるからこっちのほうが有利。
これはのび太君にもピカチュウ経験になりそうだよ」
ドラえもんが一通り言い終えると、
「…わかった、僕戦ってみるよ!」
のび太は応えた。



「ピカチュウ電気ショックだ!」
しかしバタフリーに簡単に避けられる。
「そうすると思ってたさ、電光石火だ!」
すぐに体制を立て直したピカチュウはバタフリーへと突っ込んだ。
「バタフリー、念力よ!」
少女の声が聞こえたかと思うと、バタフリーの念波によりピカチュウは
木に叩きつけられた。
「ピカチュウ、起き上がって電磁波だ!」
ピカチュウの電磁波は見事に決まりバタフリーはフラフラと漂っている。
「よしこれで…あれ、ピカチュウ?」
ピカチュウはうつむせに気持ちよさそうに眠っていた。
「のび太君、たぶんねむり粉をまいたんだろう、今はどっちも動けないよ」
「そんなぁ、ピカチュウ!」
のび太は慌ててピカチュウに駆け寄る。それと同時に少女と目が合う。
「あ、しずかちゃん!?」「のび太さん?!」
二人ほぼ同時に言った。



しずかとのび太はそれぞれポケモンをボールに戻した。
「まさかのび太さんがピカチュウを持ってるなんてね」
「オーキド博士に貰ったんだ。しずかちゃんもバタフリーをゲットしたんだね」
「まぁね…そっちの青い人は?」
しずかは珍しい物を見るような目でドラえもんを見た。
「あ、紹介するよ。トキワシティで出会ったドラえもんだよ」
「よろしくね、しずかちゃん」 「よろしく…ドラえもんさん、以前どこかで会ったことなかったかしら?」
ドラえもんは一瞬黙りこんだが、
「いや、たぶん初めてだよ。それと、別に呼び捨てでもいいよ」
「それじゃあ、よろしく、ドラちゃん」
しずかは慣れたように言った。
「それじゃ私は行くわ、ポケモンも回復させなきゃいけないし。
あとのび太さん。ピカチュウだけじゃジムは厳しいかもしれないわ」
「うん、しずかちゃんありがとう。じゃあね」
のび太が手を振ると、しずかも「またね」と言ったように手を振り返した。



―トキワの森出口付近
「やだよー返してよー」
「うるさい!!大体本当は戦いたくなかったのにお前が無理矢理
戦ってきたから自業自得だろ?しかもお前は金を持ってないと言うから
技マシンで我慢してやろうというんだ、感謝しろよ!」
髪の毛がとんがった少年がきつく言う。
「畜生!!返せ!!」
虫取りの少年はとんがった頭の少年に掴みかかろうとした。
「しつこいなー、ゼニガメ泡だ」
ゼニガメから泡がふかれ虫取りの少年を包んだ。
「畜生うわーーーーーん」
虫取りの少年は泣きながら森の外へ走っていった。
「全く居心地が悪いな!のび太はまだなのか!?」
怒りをぶつけるように少年は独り言を言った。
この後、最大の屈辱を受けることに気付かず…



スネ夫がイライラしながらのび太を待っていると、
「あらスネ夫さん、何してるの?」
通りかかったしずかが言った。
「やぁしずかちゃん、のび太をボコボコ…いや、のび太とバトルしようと思って」
「ふぅん、スネ夫さん、のび太さんと戦うのはやめたほうがいいと思うわ」
「えぇ、なんで?」
スネオが問いかける。
「ああ見えても簡単に勝てる相手じゃないわよ、それじゃあ私はこれで」
しずかが通り過ぎるのを見ながらスネ夫は言った。
「何故だ?僕があいつに勝てないだって??
仮にも相手はのび太だぜ、負けるわけないじゃん」
だんだんと口調が速くなる。
そして、向こうから歩いてくる影を見つけると、
「(ついにきた…!)やいのび太、僕とポケモンバトルだ!」
感高い声が森中に響き渡った。



何故スネ夫がのび太を待っていたかというと、話は昨日に遡る。
偶然にものび太がジャイアンに負けたところを見てしまったのだ。
「ちょwのび太弱www待てよ、これは使えるぞ…」
スネ夫はのび太をトキワの森で待ち伏せをして、バトルで勝ち
のび太を服従させようと考えた。何故出口で待つかというと、
森内での戦いにより、のび太のポケモンのHPが減っていると思ったからだ。
そのため自分は極力バトルを避け、万全の状態で日をまたいで待っていた。
「ふふ、僕の作戦は完璧だ、これであいつを利用しチャンピオンになってやる」
スネ夫は自分がチャンピオンになった姿を想像していた。

「え?あ、スネ夫久しぶりだね」
のび太の呑気な一言に、
「くそ、のび太のくせに待たせやがって、負けたほうが全財産を置いていく。
それでいいよな?まぁ僕が負けるわけないけどねw」
そして無理矢理スネ夫が勝負を始めた。



スネ夫はゼニガメを出した。それを見てドラえもんはのび太に言う。
「のび太君、こりゃ楽に勝てるかもよ」
「わかってるドラえもん」
二人がひそひそ話をしていると、
「お前ら、僕を無視するな!」
「ごめんごめん、いけ、ピカチュウ!」
のび太のボールからピカチュウが飛び出した。
「(ち、電気系か…でも所詮のび太だ)ゼニガメ、泡攻撃!」
だがゼニガメは既に倒れていた。
「な、どうしたゼニガメ!?」
「電光石火で先手を取ったんだ、次はこちらから行くよ」
その後の戦いは一方的だった。相性ももちろんだが、なにより
スネ夫はのび太を待ち伏せすることばかり考えてポケモンを育てるのを忘れていたのだ。
「そ、そんな~…僕がのび太なんかに…」
「スネ夫、約束は覚えてるよね?」
のび太の一言にスネ夫はギョっとした。



スネ夫は思わず腰の力が抜けて尻をついた。
「ま、まってよ全財産なんて…」
「言いだしたのはスネ夫じゃないか!」
のび太が反発する。
「…あぁもう糞!!覚えてろ!」
スネ夫はのび太を押し退け森の外へ走っていった。
「あぁ逃げちゃった…」
「仕方ないよ、スネ夫も悔しかっんだと思うし、それより早く行こう」
「ちょっと待って、疲れちゃって…あれ?」
のび太が腰を降ろそうとすると、足に何かが当たった。
「しょうがないね…ってどうしたの?」
「い、いやなんでもないよ!さぁ、早く行こうか」
「?まぁいいか」
ドラえもんはのび太が何か隠したように見えたが特に気にしなかった。
(思わず隠しちゃったけど、わざマシン23か。
誰かが落としたものかもしれないからひとまず持っておこう)
そして二人は輝く未来へとゆっくり歩き出した。



「…はぁはぁ、疲…れた」
スネ夫はいつのまにかニビシティの外れまで走っていた。
「のび太なんかに…のび太なんかに…もっと…強いポケモンが欲しい」
そういうとモンスターボールから勝手にゼニガメが出てきて、スネ夫に寄りそった。
「畜生、どうせ惨めだと思ってるだろ、どうせ馬鹿にするんだろ!
あっち行け!もうお前なんかいらないよ!!」
スネ夫はゼニガメを跳ね飛ばした。5mほど飛ばされたゼニガメは
涙を潤せながらどこかに走り去った。
「強いポケモンさえいれば…」
「お困りのようだね」
突然の言葉にスネ夫は目を向ける。
「おっと、別に怪しいものじゃないんだ。たださっきからずっと見ていたよ。
詳しいことはわからないが君は強くなりたいんだね。その方法を教えてやろうと思って」
スネ夫はいきなりの誘いに変に思いながらも、
「…よろしくお願いします」
「よっしゃ!じゃあついてきな」
そういうと男はスネ夫を連れてどこかへ消えた。



―ニビシティ
のび太とドラえもんはこの町のポケモンセンターで休んでいた。
「さて回復も済ませたし、行こうか」
だがのび太の返事はない。どうやら別の人が持ってたプリンの「うたう」によって、
眠ってしまったようだ。のび太は一度眠ってしまうと中々起きない。
「やれやれ…先に行ってるよ、のび太君」

ドラえもんは、ポケモンセンターを出ていった。
向かった先は、この町のポケモンジム「ニビジム」であった。
ドラえもんがジムの前まで来たとき、ジムの中から一人の少年が出てきた。
「あ、ジャイアンじゃないか」
ジャイアンは独特なダミ声で呼ばれたことに気付く。
「えっと…確かドラえもんだっけ?ネズミが嫌いで短足な」
「…そんなイメージで覚えないでよ」
ドラえもんは口を尖らせて言った。



ジャイアンはこのジムは岩タイプが中心だということ、ジムリーダーのタケシに対しては
ヒトカゲの龍の怒りを使い快勝だったということ、イーブイじゃジムは無理だ
ということなどをドラえもんに話した。
「やっぱり僕にジムは無理なのかな…」
卑屈なドラえもんにジャイアンは、
「まぁそんなに落ち込むなって。そうだ!俺ん家に来いよ!
うちはポケモングッズ売ってるから何か買っていけよ」
「ええ?別にいいy」
「来 て く れ る よ な ?」
指を鳴らすジャイアンを断れずドラえもんはジャイアンの家に行くことになった。

剛田雑貨店(ジャイアンの実家)に着いた二人は、二階に上がった。
「この絵上手いねぇ」
ドラえもんが廊下に飾られてる絵を指差す。
「ああ、それは俺の妹が描いた絵なんだ」
「へぇ妹さんが…でも家にはいないようだけど何処にいるの?」
ジャイアンはドラえもんの言葉に少し黙り込むが、すぐに語り始めた。



「ドラえもん、実はな…」
ジャイアンはまた黙りこんでしまった。
「どうしたのジャイアン?」
「…い、いや、なんでもねぇぜ。そうだ!妹が描いた漫画見てくれよ!」
そう言うとジャイアンは部屋に入っていった。
「(たぶん何かあっんだろうなぁ)」
しばらくしてジャイアンが部屋から出てきた。
「ほら、これが我が妹の最高傑作。その名も「Rape Me」!。
タイトルの意味はわからないがとにかく面白い!読むといつも起っちゃうんだぜ!」
漫画を手渡されたドラえもんはそれを読み始めた。
「これは…」
タイトル通り性的な景写のオンパレード。だがそれでいて漫画としては
かなりクオリティが高いものだが、途中でページが切れていた。それをドラえもんが尋ねると
「あぁ、それは未完成なんだ…まぁまた妹が描いてくれると思うから、
また機会があったら見てくれよ」
漫画を戻しに行くジャイアンの後ろ姿は何処か哀しげだった。
だがそれよりも、
「クリスチーネ剛田…センスないね…」
ドラえもんはジャイアンの妹のペンネームにケチを付けていた。



「…じゃあこの技マシンを使えばジムリーダーに勝てるんだね?」
「あぁ、あとはドラえもんの技量だけだぜ」
ジャイアンはドラえもんに技マシンを渡した。
「でも…こんなの本当にもらっていいのかな?」
「ああ、いいんだ。妹の漫画読んでくれてそれだけで心の友だぜ!それじゃあな!」
ドラえもんはジャイアンに別れを告げると街の中へ消えていった。

「たけし!旅に出る前に最後の配達に言ってきな!」
「は~い母ちゃん、言ってきま~す」
ドラえもんを見送ったジャイアンは自転車を漕いでいった。
「ジャイ子もいなくなって、たけしも旅に出ちゃうし…
まぁ、私も昔はやんちゃしてたからねぇ」
そう独り言を呟き、少年の後ろ姿を見送った。


一方その頃…

「ぐすん、ひどいよ~ドラえも~ん。僕を置いていくなんて…」
のび太の周りには大きな水たまりが出来ていた。



みんなの手持ち

ドラえもん:イーブイLv.15
他不明



―ジャイアンの家を後にした後、ドラえもんはニビジムに挑戦した。
ジャイアンにもらったわざマシン23「アイアンテール」をイーブイに使い、
岩系使いのタケシ(ジャイアンではない)を相手に終始有利に戦い、
見事に勝利を納めた。
上機嫌でポケモンセンターに戻るとのび太はジョーイに慰められていた。
そして今に至る―

「すいませーんジム戦をしにきましたー」
のび太の細い声がジム内にこだまする。
「やれやれ、今日はヤケに挑戦者が多いなぁ、俺はこのジムのリーダー、タケシだ。
君はポケモンを一体しか持ってないようだから今回は1対1のバトルだ!」
バトルが始まり、タケシはイワーク、のび太はピカチュウをくりだした。
「ピカチュウだと?それで俺の岩ポケモンに勝てると思ってるのか?」
口をにやつかせて言う。
「ピカチュウをバカにするな!アイアンテールだ!」
シッポが光り出し、素早い動きでイワークにダメージを与える。
「畜生、やけに今日はアイアンテール使ってくるやつが多いな、
だがピカチュウの攻撃力じゃイワークの硬い皮膚を破れないぞ!岩落とし!」
ピカチュウは振り注ぐ岩を持ち前の素早さで避け、またアイアンテールでダメージを与える。
「避けられるんなら…イワーク、泥遊びだ!」
イワークがシッポを振り回しジム全体に泥を巻き散らした。



「一体何を…でもあと一発で倒れるはず、アイアンテール!」
だが泥で滑ってしまい、イワークに避けられてしまった。
泥で滑るのを利用し、イワークは岩落としでピカチュウを攻撃する。
「どうだ、素早いほどこの戦法にハマっていくんだ、とどめだ、岩落とし!」
今までより遥かに大量の岩が振り注ぐ。
「くそ、どうすれば…そうだ、滑るなら動かなければいいんだ!岩にアイアンテール!」
跳ね返された岩はイワークに次々とぶつかり、遂にイワークは倒れた。
「なるほど、岩落としを逆に利用されるとは…完敗だな、これがグレーバッジとわざマシンだ」
のび太はステルスロックのわざマシンとグレーバッジを受けとる。
「わーい!初めてジムバッジを手に入れたぞぉ!!」
「おめでとう、のび太君。それよりもどうしてアイアンテールの技マシンを持ってたの?」
付き添いで来ていたドラえもんがのび太に問いかける。
「トキワの森で拾ったんだよ、それよりももう眠いからポケモンセンターに戻ろうか」
「もう、博物館行こうと思ってたのに…」
やれやれと言うようにドラえもんはのび太の用件を聞きいれた。


「あれ?やっぱりないなぁ…」
「ん?どうしたんだ?」
「いや、バッグに入れてた技マシンがどっか行っちゃって…」
「まぁいいじゃないか、この先いくらでも手に入るし。……ほら、着いたぞ」
男が岩肌にひっそりと建つ建物を指差した。



「これは凄い…!」
建物に入ったスネ夫が驚く。「R」と書かれた黒い服を着た
人達がたくさんいたのだ。
「ようこそ…ロケット団ニビ支部へ」
スネ夫は豪華な部屋へと通された。
「ご苦労…そっちはもう行っていいぞ。…さて、もう気付いてるだろうが、
私の名はサカキだ。君にはロケット団に入ってもらおうと思ってな」
スネ夫は何も喋らなかった。何も喋れなかったというところか、
話がいきなりすぎるというのもあるが、何よりサカキの威圧感により言葉も出なかった。
「もちろんタダにとは言わない、ポケモンは支給するしある程度のサポートもする。
その変わりロケット団の作戦に協力してほしい。協力って言ってもそんなに難しいものじゃない
から安心しろ、何か質問はないか」
しばらく間が開いた後、スネ夫の口が動く。
「もし…もし僕がロケット団を辞めたいと言い出したらどうするんだい?」
サカキはすぐに答える。
「もし君がそう言った場合、支給されたポケモンを置いて立ち去れ。それだけでいい。
ただ警察とかに告げ口したら…わかってるな?」
その後スネ夫は大きな部屋へと通された。



「うわぁ…」
そこは部屋一面にモンスターボールが置いてあった。各種タイプ別に分けられている。
「この中から二つ選べ。君はまだ初心者だからそんなに高いレベルのポケモンはあげられないが、
それでも戦略アップには充分すぎるほどだからな」
「は、はい」
スネ夫はモンスターボールの方へと向かった。
「(のび太はピカチュウを使ってきたな…のび太に勝つには地面ポケモンが必要か)」
スネ夫は二つのモンスターボールを手にして男の元へと戻った。
「その二匹を選んだか、なかなかセンスがいいな」
「フフ…これでのび太を…」
男の言葉はスネ夫には聞こえてなかった。
「…まぁ良かったな、それじゃあ、電話番号を交換したいから付いて来てくれ」



二人は部屋を出て廊下を歩き出した。
「やっぱり最初にはこいつを…いて!!」
下を向いて考え込んでいたスネ夫は、前から来た人に気付かずぶつかってしまった。
「糞!何ぶつかってるんだよ!」
スネ夫は相手に悪態をぶつけるが、
「それはこっちのセリフだ!お前が前を見ていればぶつかることはなかったんだ!」
「ふん、僕と同じくらいのくせに偉そうに」
「なんだとッ…」
「ほらほら、あんた達やめなさい。ここで喧嘩しても何の意味もないよ」
二人の喧嘩を一人の少女が仲裁に入る。
「アヒトはすぐにカッとなりやすいから、団員は大切にしなきゃね」
「だってあいつが……ああ、わかったよ」
スネ夫と同い年くらいの二人は去っていた。
「なんなんだよあいつら」
「おいスネ夫、あまりあの二人には関わらないほうがいいぞ」
「え?」
スネ夫は男の言葉の意味がわからないまま部屋に案内された。



部屋に入るとそこは、巨大なスクリーン、数大のパソコンが並ぶやや薄暗いところだった。
「ここがロケット団のオペレータ室だ。そして自己紹介が遅れたが、
俺は此処を担当しているロイドだ。改めてよろしくな」
「ロイドさん…さっきの二人は一体なんなんですか?なんかちょっと生意気な…」
スネ夫の問いかけにロイドがコンピュータをいじくりながら応える。
「あの二人はあの歳だがロケット団の幹部なんだ」
「え゛…」
思わずスネ夫の口から言葉が漏れる。
「二人は元々親がいないらしくサカキ様が引き取って今に至るらしい。
俺が知ってるのはそれだけだ、さぁ、電話番号の交換が済んだぞ」
ロイドがスネ夫にポケモン図鑑を返した。旅に出る時に貰ったこの赤い電子図鑑は、
図鑑の機能だけでなく、ポケモンの技やレベル、更に電話機能も付いてる優れ物である。
「指令の時は俺から連絡が入る。それまではくれぐれも自分がロケット団とバレないように」
わかった、とスネ夫が言い、基地から出て、前方の山を目指して歩き始めた。



「これでのび太にも…いや、他の奴らにも勝てるかもしれないね…」
そのとき岩影から野生のイシツブテが現れた。
「これはウォーミングアップには丁度いいな、いけゴース、ナイトヘッドだ!」
ボールから勢いよく出たゴースは一撃でイシツブテを戦闘不能にする。
「こりゃすごいや、もしかして僕って最強?フヒヒヒヒ…」
怪しい笑みを浮かべながらロケット団の基地を後にした。



スネ夫がニビシティのポケモンセンターに着く頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。
「危うくジム戦を忘れるところだったよ」
ポケモンを回復させたスネ夫は、自分の部屋のベッドに座っていた。
トレーナーはポケモンセンターに無料で泊まることができ、食事やシャワーに入ることが出来る。
「ひとまずゴースのナイトヘッドで楽勝かな」
明日の予定を考えていると、突然ポケモン図鑑が音を出した。
「電話だ、もしもし」
「おぅ、ロイドだ。いきなりだが早速指令がある」
数分後、電話を切ったスネ夫は途中で取っておいたメモを見直す。
「10時にニビ博物館、12時におつきみ山をロケット団が襲撃、僕はおつきみ山に加勢する、
襲撃する目的は貴重な化石を奪うため、か……」
スネ夫はメモ用紙をカバンの中にしまった後、ベッドに横になった。
「ジム戦を午前中にやって、その後に行けばいいか……それよりも今日は疲れた……ふあぁあ」
眠りにつくのはそれほど遅くはなかった。



―次の日、ニビ博物館にドラえもんとのび太が見学に来ていた。
「このポケモンかっこいいなぁ」
あまり興味が無く付き添いで来ただけののび太だが、
展示されてる伝説のポケモンの写真に、釘付けになっていた。
「やっぱりこういうかっこいいポケモンが欲しいよね、ドラえもん」
「……あ、うん」
いきなり話を振られたドラえもんは、少し動揺したが、のび太は全く気付いてないようであった。
「なになに、ホウオウは通常ジョウト地方の伝説のポケモンであるが、
此処カントーでも度々目撃されている。また、もう1匹のジョウトの伝説のポケモン、
ルギアの羽とホウオウの羽は強大な力を持っていると云われている、か……」
ドラえもんはまた考え事を始めた。
「(此処に来れば、何かヒントがあるかもしれないと思ったけど、期待外れだったな)」
その時、館内が慌ただしく揺れる。
「大変だ!ロケット団が襲ってきた!」
「ロケット団だって!?」
二人揃って叫ぶ。だがそれより大きい声で、ロケット団の一人が言う。
「この博物館は我々ロケット団が占拠した!!一般人は直ちにここから出ていけ!!」
拡声機を使った男の声に、辺りはパニック状態となり、逃げ惑う人が後を絶たなかった。
ただ二人を覗いて。


「行こう、ドラえもん」
「うん」
ドラえもんとのび太はロケット団の元へと向かった。



「さぁ、早くそれをこっちに渡せ」
黒く「R」と書かれた服を来たロケット団員は、白衣を着た男を壁際に追い詰める。
「こ、これは珍しいポケモンの化石なんだ。お前らみたいな奴に悪用されてたまるか!!」
「じゃあ余計にそれを渡してもらわなきゃならないようたな」
団員が腰のボールに触れたとき、
「待て、僕が相手だ!」
青い狸…じゃなくて猫型ロボットと、眼鏡をかけたひ弱そうな少年がやってきた。
「さっさとここから出ていけ!さもないと……なんだっけ?」
「もうのび太君は黙ってててよ」
二人の呑気な会話に、
「畜生ふざけやがって、ロケット団の恐ろしさを思い知らせてやる。いけ!」
二つのモンスターボールからはコラッタとサンドが現れた。
「ぎゃああネズミぃい!!……ええい!」
ネズミにおののきながらもドラえもんはイーブイを、のび太はピカチュウを出した。


一番最初に動いたのはピカチュウ。電気ショックをサンドに放つも全くダメージを与えられない。
「あれ、なんで効かないの?」
のび太が不思議に思ってる横で、
「(まずい、のび太君はあの見た目からタイプがわかってないんだ、ここは…)
のび太君、僕はサンドを、君はコラッタを攻撃してよ」
「わ、わかった」



その後の勝負はあっという間だった。
最初ののび太の大失敗以外はレベル差により有利に進み、見事勝利を納めた。
「どうだ、僕達の勝ちだ!もう迷惑かけないで早くここから出ていけ!」
のび太の言葉に団員は、
「……フヒ…フヒヒ……フハハハハハハハハハハハ」
いきなり笑い出す。
「な、なんで笑ってるの?」
「フフフ……俺が負けたって?なにより負けたら出ていくルールなんてあったかな?おい、お前ら!」
団員が指をパチン、と鳴らすと部屋にドドドと黒い服を来た人達が入ってきた。
それぞれ手にモンスターボールを握っている。 「こんなに一杯…卑怯だぞ!」
「そうだそうだ!」
講義をするドラえもんとのび太を見た団員は腰に手を当てて、
「やれやれ、卑怯だって?最高の褒め言葉だねぇ。じゃあおとなしくおねんねしてもらおうか」
周りの団員が一斉にボールをかまえる。
「ど、どうしようドラえも~ん、こんなに一杯いたら勝てないよ~」
「そんなこと言ったって、ああこういうときに……」
二人は軽いパニック状態にあった。
誰もが襲わると思った、その時――


「……と、その前に。ちょっと取引をしようじゃないか」