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「………クソッ」
出木杉と別れてから、何時間経過しただろうか――?
ポケッチも通じず、上空からは一切光を感知することができない。
なんとかロトムの明かりで、白銀の大地を踏みしめられている。
さらに、吹雪のせいで前方五メートルすら直視することすらままならない。
俗にこれを遭難って言うんだろうな。

濡れた衣服のせいで余計に体温を奪われる……
脱いでしまいたいが、脱いだら脱いだで大変なはずだ。
荷物が重い…手が震える…目が霞む。
もう駄目だ……歩くのをやめたい――
こう思ったとき、突然ロトムが突然ソワソワとしだす。
それに反応して、ロトムの視線の先を覗くと
なんと洞窟があったのだ。
助かった……吹雪が止むまでここで休もう。
最後の力を振り絞って、洞窟へと進む
そのときの足取りは、不思議と軽かった。



「ハァ……ハァ……」
洞窟の地面に腰をかける。湿っていて気持ち悪いが
こんなことを気にしていられる状況ではない。
休憩が取れたことを感謝せねばな……
「ありがとうロト――」
俺の左肩付近に浮遊していたロトムは
まるで糸が切れた人形のように、地面に横たわっていた。
「ロ、ロトム!?」
すっかり冷え切ってしまっているロトム。
顔がいつもより紅潮している。
これ以上、ロトムを出しておくのは危険だ……

「……ありがとう、ロトム」
ロトムをモンスターボールに収納する。
もう俺の手持ちは一体しか残っていない……
あの白いイーブイだ。
リュックを漁り、最後のモンスターボールを取り出す。
中からは、美しい体毛を兼ね備えた白いイーブイが出てきた。



イーブイはボールから出てくると、その円らな瞳で俺を見上げる。
俺はイーブイを抱きかかえ、洞窟の壁にもたれかかった。

……温かい。

雪の様に真っ白な体毛だが、その見かけとは正反対に温かく
冷え切った体に、温もりを取り戻してくれる。
イーブイも最初は驚いた素振りを見せていたが
次第に落ち着いてきたようで、今は眼を閉じ、寝息を上げている。
……急に目蓋が重くなってくる。
この状況に安心してしまったのか、眠気が襲ってきたのだ。
……俺も少し寝るか……ここなら吹雪の影響は無いし
温かいイーブイを抱えていたら、凍死することはまず無いだろう。

……お休み、イーブイ。



……なんだ? これはポケモンの鳴き声?
なにかのポケモンの鳴き声で、目を覚ます。
イーブイもこの鳴き声を聞き取ったのか、俺の体から降りて
洞窟の入り口で、警戒体勢を取っていた。

「どうしたんd……
俺が声を出すより早く、イーブイに黒い物体が襲い掛かる。
そいつの攻撃を受け、イーブイは洞窟の壁に叩きつけられた。
こいつは……ニューラ。それも何匹も居る。
まずい、ここはニューラ達の縄張りだったのか。
ニューラがイーブイに追い討ちをかけようとする。
俺はリュックの中を素早く漁り、ナイフを取り出す。
そのまま俺は、ニューラの元へ駆けていった。

『イーブイから離れろっ!』

大声を上げ、ニューラにナイフで一閃する。
しかしその攻撃は、空しく宙を掠めただけだった。
くそっ……早く次の攻撃を――
俺が体勢を整えようとしたとき、突然、右腕に焼けるような痛みが走る。
そして、俺の足元には真紅の液体が広がっていた。



『ァガァァアァアアァアアァァアアァアアア』

声にならない悲鳴を上げる。
体勢を立て直そうとしたとき、さっきのとは別のニューラに腕を切裂かれたのだ。
俺の腕を切裂いたニューラは、爪に付着した鮮血をペロリと舐める。
握っていたナイフは地面に落としてしまい、もう抵抗する方法が無い。
「に、逃げろ、イーブイ!」
このイーブイの特性は逃げ足、この状況から離脱するのもさほど難しくは無いだろう。
お前だけでもここから逃げるんだ……さようなら。

死を覚悟した瞬間――
目の前のニューラに、紅い球体が直撃した。



ニューラは短い悲鳴を上げ、地面に膝を着く。
今のは……イーブイ?
洞窟の入り口付近で、鋭い眼光をニューラ達に向けている。
だがその足は、恐怖と寒さによって震えている。
ニューラ達はその姿を見て、醜い笑みを浮かべる
そして、一気に襲い掛かった。

『ブィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー』

イーブイはその小さな体からは考えられないほどの、大声を張り上げ
再び紅い球体を発射した。
その紅い球体を受けたニューラは、二度目ということもあり瀕死になった。
あの技はなんなんだ?おそらく色からして炎タイプの技。
だがイーブイは炎タイプの技は……そういえば
『目覚めるパワー』の技があった。
『目覚めるパワー』は、そのポケモンごとのタイプと威力の違う技であり、無限の可能性を秘めている技―



「なんで……なんで逃げないんだよ……」

今も俺の目の前でイーブイは、ニューラ達と死闘を繰り広げている。
数匹は撃破できたものの、状況は明白。圧倒的にイーブイが不利だ。
なのにイーブイは逃げようとしない。簡単にこの場から離脱できるはずなのに……
このままじゃ本当に死ぬかもしれないんだぞ……どうして…どうしてなんだよ。

何発目か分からない目覚めるパワーが、ニューラを瀕死にする。
イーブイは既に息が上がっており、限界だというのは誰にでも分かる。
それをニューラ達はチャンスだというように、一斉に飛び掛った。

『イーブィイイイイイイイ!!』

俺が叫んだその時、イーブイが眩い光に包まれる。
その閃光に、ニューラ達は目を潰される。
これは……進化?

やがて光が収まり、イーブイが居た場所には、真っ白なグレイシアが居た。



その後の勝負は圧倒的だった。
グレイシアの特攻は凄まじく、イーブイの頃の目覚めるパワーより三倍近く威力が跳ね上がっていた。
さらに防御力も上がっていたことで、ニューラ達の攻撃を物とせず
気がついたときは、全てのニューラが地面にひれ伏していた。

俺の元へ駆け寄ってくるグレイシア。その体には、無数の切り傷があった。
「ありがとう……グレイシア」
グレイシアを強く抱きしめる。その体はイーブイの時と変わらず温かかった。


ナナシ
ルカリオLv47、クロバットLv45、ロトムLv44、
ラグラージLv46、グレイシアLv43



「やっと……到着した」

空は晴天、眩い陽光が真っ白な大地に反射している。
俺はなんとか、キッサキシティに辿り着くことができたのだ。

あの後、そのまま洞窟で一晩明かすことにした。
腕の傷は思ったより浅く、持ち歩いていた治療用具で傷を塞いだ。
多分すぐに治るだろう。病院には行く必要は無いな。

ポケモンセンターでポケモンを回復させると、急に恐ろしいほどの眠気が襲い掛かってくる。
その眠気に屈してしまい、ベッドに潜り込んでしまった。



――キッサキジム

「ミミロップ、炎のパンチ!」「波動弾だルカリオ!」
かなりの時間のロスはあったが、なんとかジムに挑戦することが出来た。
ここのジムリーダーのスズナは氷タイプの使い手。
フィールドには霰が降り注いでいて、少しずつ俺のポケモンの体力を蝕んでいく。
霰が降っている原因は、最初にスズナが出したユキノオーの特性『雪降らし』だ
すぐに倒したものの、出た瞬間から発動する特性は防ぐことができず
この天候になっているわけだ。

「なかなかやるわね……雷パンチよ!」
電気を帯びた拳がルカリオを襲う。
辛うじて回避することができたが、いつもより動きが鈍い。
寒さで思うように動けないのか……そこまで計算に入れているのかスズナは。
「距離を取って波動弾だ!」
ルカリオは後退するが、ミミロップはすぐに追いつき、攻撃の隙を与えない。
「寒さに慣れたミミロップを甘く見ない方がいいわよ……スカイアッパー!」
地面の氷を抉るほどの強力なアッパーが、ルカリオを襲う。
ルカリオは宙へと跳ね上げられた。
「屋根を使って、炎のパンチ!」
ミミロップは屋根を足で蹴って、ルカリオの方へ落下する。
「護るだ!」
ルカリオは球状の防御壁に包まれ、炎のパンチを防ぐ。
そのまま落下のダメージも無効化した。



「護るのタイミングがいいわね……だけど防御だけじゃ勝てないわよ!」
ミミロップはすぐさま体勢を整え、踏み込んでくる。
電光石火は地面が凍結しているせいで、使用することができない。
地面が凍ってる?……こうなったら……

「すぐそこの地面に波動弾を撃て!」
ルカリオは、目前の地面に波動弾を撃ち込む。
周囲の氷が飛び散り、氷には亀裂が走る。
「ミミロップ止まりなさい!」
スズナの指示も空しく、ミミロップは割れた地面に足を取られ転倒する。
「この氷の地面じゃ、急停止なんてできるわけが無い……波動弾」
零距離からの波動弾の威力は、ミミロップのHPを一瞬で無にするのも難しくは無かった。



スズナの最後のポケモンはマンムー。
その巨体から発せられる威圧感に、思わず身を震わす。
ルカリオの体力は残り僅かだ…無理はさせられない。
「戻れ、ルカリオ。行け、グレイシア!」
グレイシアが姿を現す。氷の世界によく似合うポケモンだ。
「色違いのグレイシアじゃない! いいなぁ……ね、ちょうだい? バッジあげるから!」
「断る」
誰がやるか、さっさとジム戦の続きを始めよう。

「冷凍ビームだ!」「氷の礫よ」
冷凍ビームをマンムーに向けて撃ち込む。
だがその攻撃は、弾丸のように発射された氷の礫に命中した。
冷凍ビームを受け、氷の礫は巨大化する。
巨大な氷の塊は、そのままグレイシアを襲った。



タイプの相性、元々の防御力の高さから、そこまでダメージは大きくなかったものの
発射した冷凍ビームが吸収されたという事実には、冷や汗が出る。
「どんどん行くよ、雪雪崩!」
無数の氷塊がグレイシアを襲う。
「回避し……」
駄目だ。攻撃範囲が広すぎて、攻撃を回避することができない。なら……
「マンムーに水の波動!」
少しでも相手のHPを削り取るしかない。幸い相手は攻撃中で隙だらけだ。
だが、水の波動はマンムーを外して、ジムの壁に命中した。
「な……」
驚愕しているグレイシアに、雪雪崩が命中した。

「大丈夫か!?」
雪に埋もれていたグレイシアは姿を現す。無事のようだ。
だがなんで水の波動が外れたんだ……
「マンムーの特性は『雪隠れ』霰状態だと、たまに攻撃を回避することができるのよ」
なるほど……この天候に適したポケモンということか。
ポケモンの選択のバランスもいい、流石はジムリーダー。
戦闘前から既にジム戦は始まっているということか……



「マンムー、突進よ!」
マンムーは、その巨体からは考えられないほどのスピードで迫ってくる。
接近することで改めて感じる威圧感。思わずたじろいでしまう。
「み、水の波動だ!」
接近してきたマンムーに水の波動を命中させるが、まるで効いていない様な素振りを見せる。
そのままグレイシアに突進を命中させた。

立ち上がるグレイシアを見るが、思ったよりもダメージが激しい。
どうやら急所に命中してしまったようだ……運が無い。
「水の波動で足元を狙え!」
水の波動でマンムーの足元を狙う。
転倒してくれれば嬉しかったが、回避され僅かな水飛沫がマンムーの足にかかっただけだ。
「甘いわよ、もう一度突進!」「凍える風!」
グレイシアが凍える風を繰り出し、マンムーを襲う。
……これでマンムー撃破の準備ができた。
「馬鹿ね、その程度の技でマンムーを押さえ込めるわけが無いわよ!」
「それはどうかな? マンムーをよく見てみるんだな」
スズナはマンムーに目を向ける。そこには突進を停止し、体を小刻みに震わせているマンムーが居た。

「寒さには滅法強いはずなのに……なんでマンムーが」
「体が濡れていれば当然寒さは感じやすくなる。例え氷タイプにもその効果はある
 さらにこの天候、そして凍える風、マンムーの体温を奪うには十分のようだったみたいだな」
スズナは下唇は噛み、フィールドから目を逸らす。

「これで終わりだ、冷凍ビーム――」



「はぁ……私の完敗かぁ……グレイシャバッジよ」
七つ目のバッジを手に入れる。後一つでコンプリートか。
「最近連敗続きだなぁ……昨日も眼鏡の子と連れの女の子にやられちゃったし……」
眼鏡の子と連れの女の子? まさか――

「その二人……のび太と静香って名前か!?」
目を鋭くし、スズナに詰め寄る。
「ちょ…怖いわよ……そうよ、あの二人の知り合い?」
「ああ、そうだが……」
知り合い……そうなるのだろう。
「昨日、静香ちゃんが私との対戦後に急に倒れちゃって……
 今もここのポケモンセンターに居ると思うから、見に行ってあげたら?」
同じ町に居たとは……会わなくて良かった。
さっさとこの町から立ち去ろう。
「ああ、じゃあ行ってくる」
「バイバイ、最後のジム戦も頑張ってね!」
スズナが手を振る中、俺はジムの扉を開け、外へと踏み出した。


ナナシ
ルカリオLv48、クロバットLv45、ロトムLv44、
ラグラージLv46、グレイシアLv44



キッサキシティから出ている船で、ナギサシティまで向かうことにした。
正確にはトバリシティまでだが……そこからは徒歩だ。
磯の香りが鼻をくすぐる……久々に時間的余裕ができたな。
あのダークライ捕獲作戦から、217番道路での遭難、そしてジム戦――
本当に最近忙しかったとおm……ダークライ捕獲後は五日も休憩してたな。
なのに疲労が癒された気がしない。あの五日間は流れるように時間が過ぎていったからな……
それほどまでにダークライ捕獲作戦は体力を使用したのか……
次の作戦も忙しい物になりそうだ、今のうちにゆっくりしておこう。

うっ……急に吐き気がしてきた、やばい……眩暈も。
そういえば……俺は乗り物酔いが激しかったんだ…
「ちょ…大丈夫か、坊主? 顔色が悪いってレベルじゃねーぞ
 向こうにトイレがあるから、早く吐き出してくるんだ!」
「ありがとうござ……うっ……やべ………」
思わず口を押さえる。まずい、このままでは酷い事態に……
早くト…イレに……うっ…間に合……



「…み……起き……」
薄らだが声が聞こえる。誰の声だろう?
『起きろ、トバリに着いたぞ!』
この声を聞き、急に目が冴えてくる。もうそんな時間か……
上半身を起こすと、体には毛布がかけられている。
「トイレまで行ったら、アンタ気絶しちゃったからさ……
 そのまま寝かしといてやったよ、大丈夫かい?」
「あ…ありがとう、船苦手だったの忘れてたからさ……」
「気にするな! それじゃあな、ナギサに行くんだろ?」
「あぁ……それじゃあ、船乗せてくれてありがとう」
船長に挨拶をし、船から下りる。

ナギサに行くには214番道路を……やべっ……溜まってたのが一気に……
口を押さえて、一目散に走り出す。トイレまで間に合わn……
その後のことはとくに語る必要は無いだろう、いや語りたくも無い。一生の恥だ。



悲惨な出来事は記憶に片隅に葬りやるとして、俺は今214番道路を歩いている。
そういえばスモモに敗北したとき、ここで一生懸命修行したっけな……
初めての敗北は大きかったな……今となってはいい思い出だが。

………ん? あれは……
「ほんまギンガ団に入って良かったわ、珍しい恐竜ポケモン大量ゲットやで」
「無駄無駄ァ~君みたいな単細胞が強力なポケモン持ってても、宝の持ち腐れだよ」
「なんやて!? 本当に宝の持ち腐れか勝負してみるか!?」
「別にいいよぉ、でも後悔しても責任は取らないからな、アヒャヒャヒャヒャヒャ」
ニット帽を被った関西弁と、お河童で丸眼鏡の二人が、リッシ湖の入り口で戦闘態勢を取っている。
俺がしばらく見物していると、関西弁が俺の方にズカズカと立ち寄ってくる。
「なんや自分は!? ワイらは泣く子も黙るギン「お、おい!その人は……」
丸眼鏡は急に腰を低く据える、関西弁も俺の左腕を見ると、顔が引き攣りだした。
「す、すいません幹部殿、この単細胞が無礼な行為を……」
こいつら……さっきまでとは態度が全然違う。この虫野朗……
「そんなことはどうでもいい! リッシ湖では何をやっているんだ?」
「伝説のポケモン、アグノムの捕獲をやっております~ワイらはその見張……」
アグノムの捕獲だと!? 俺の知らないところでこんなことが行われてたなんて……
気がつくと、俺の足は既にリッシ湖内へと進んでいた。

「ところで俺たちの出世の話は……」
「HA☆NA☆SE」



リッシ湖内の水は干上がっており、そこら中でコイキングが跳ねている。
中では大勢のギンガ団員が居て、その中心には青い髪の男、サターンが居た。
「そこで何をしているんだ!?」
「見張りの奴に聞かなかったのか? アグノムの捕獲をしているんだ」
「そうだとしても……なんで湖の水が!?」
「こうした方が楽だからだ、目的の物を手に入れるためなら他の物などどうなっても構わん」
思わず拳を握り締める。いくらなんでも酷すぎる。こんなことは……
「いつまで甘い考えを持っているのだ? 私達はギンガ団の幹部なんだぞ? 
 何よりも最優先せねばならぬものがあるはずだ!」
何よりも優先させねばならぬもの……ギンガ団の野望、世界を作り変えることだ。
だが……それでも……

「……マーズやジュピターも他の湖で伝説のポケモンを捕獲しに行っている
 時期に再び大きな仕事が舞い込んでくる……それを心の中に閉まっておけ」

心臓が一気に凍りつく感覚が襲う。この仕事では間違いなく再びのび太達と戦うことになる。
その時は……くそっ……なぜ俺はこんなに迷ってるんだ。
サターンは俺の視界からは既に消えている。
俺もここから立ち去るか……



ナギサシティに到着した。ジムに入ろうと思ったら、今日は休業日だった。
仕方ないから、ジムの近くにあったハンバーガーショップに入ることにした。
店の前には、赤い髪のピエロが突っ立っている。よくできているが模型のようだ。
この店は元々シンオウ地方には無かったらしいが、一人の四天王の強い要望で立てられたらしい。
旅の途中でもよく見かけた気がする。

注文したハンバーガーは、五分ほどで俺の手元にやってきた。
結構混んでたな……人気あるのか?味の方はいかほどに………これわっ!
野菜を中心に、肉とソースが絶妙な味わいで舌に絡んでくる。すばらすぃー。

……あ~上手かった。オマケに買ったフライドポテトも中々の味わいだ。
よし、今日はやることも無いし、食料の買い足しは明日やればいいな。
……明日のジム戦に備えて、センターで休むか。



夕食を終え、俺は月光を浴びながら布団に潜っていた。
今日一日を振り返ることで、リッシ湖での出来事を思い出す。
干上がった湖で空しく跳ねるコイキング、それらには目もくれないギンガ団員、そしてサターンの言葉――

《時期に再び大きな仕事が舞い込んでくる……それを心の中に閉まっておけ》

大きな仕事……それがどんな物になるのかは分からない。
ただ分かるのは、確実にのび太達と争いを繰り広げることになることだ。
ダークライ捕獲作戦でも、俺達のせいでたくさんの人々が傷ついた。俺自身も直接人を傷つけた。
ナタネ、ジャイアン、静香、そしてスネオ――彼は無事なのだろうか?
あれ以来全く姿を見ていない。俺は無事を願いたい。
だが無事だった場合は、再び俺に牙を向くことになるだろう。それならば――
「くそっ……一体どうすればいいんだ!?」
頭が痛くなってくる。俺は……俺は………
……今は休もう、そのうち、いつか答えは出るはずだ。それまでは……
いつの間にか俺は眠っていた。


ナナシ
ルカリオLv49、クロバットLv46、ロトムLv45、
ラグラージLv47、グレイシアLv45