ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

赤髪作殺人事件 事件編

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akakami

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「あれ、赤髪はどうした?」
「そういえば……居ないな」
ワタリとルビーが話している。
「そういえば見かけないな、どこ行ったんだ?」
マリカ四天王もざわつき始める。
「どうせ、またサボってるんでしょ?
 赤髪はよく演劇の部活をサボってたりしたんだし
 だからモブの役すら与えてもらえなかったのよ」
Lが、大声で赤髪を罵る。
「確かにそうだな、腹が減ったら勝手に戻ってくるとは思うし
 じゃあ先に食べようか。出木杉未来、そろそろいいだろ?」
「うん、そうだねワタリ君。じゃあ皆、手を合わせて……」

「「「いただきます」」」

皆はスプーンを持ち、口の中に入れ始めた。



食事を終え、数時間が経った。
既に就寝時間ではあったが、皆はベッドにつく様子では無い。
赤髪が未だ見つからないのだ。

「ったく、あいつはどこ行ったんだよ!?」
ギンガは、顔から湯気を立てている。
「いくらサボっているといっても、夜に数時間も出てこないのはおかしいよな……」
「「確かにな……」」
マリカ四天王も、顔色を曇らせている。
「探しに行った方がいいんじゃないか!?」
ワタリや、ルビーが騒ぎ立てる。
「……そうも行かないよ、もう夜だしね。
 いつかは勝手に戻ってくるさ、絶対ね……」
出木杉未来は、躊躇しながらもそう言う。
「なんだとっ!?俺たちの仲間が行方不明なんだぞ!皆で探すのが筋ってもんじゃないのか!?」
ワタリが出木杉未来に突っかかる。
「じゃあ君らだけで探しに行けばいいじゃないか!
 夜にここの周辺や、樹海を探しに行くのかい!?」
出木杉未来はそう反論する。
「お、おい……挑戦者ァ」
「仕方……無いだろ……
 明日になったら……戻ってくるさ……」
「そんな……」
一人絶望するワタリ。
「くそっ……どいつもこいつも使えないな!!」
ワタリは悪態をつきながら去っていく。
そのまま今日はは解散してしまった。

「本当に……そうだといいのだけれどね……」



――炭水化物の部屋

この部屋はマリカ四天王が使っている。
「この部屋のベッドは二段ベッドかよ。苦手なんだよな俺……」
携帯獣が、あからさまな嫌悪感を見せながらベッドに入る。
「どこの部屋も同じだよ、それにベッドもちょうど人数分だ
 そんなことより、赤髪はどこ行ったんだ?なんか事件の匂いがするんだよな……」

書こうかが、問いかける。
「大丈夫なんじゃないか?俺たちみたいにゲームでもやってるのかもよ?」
ドラAAモンが、問いに答える。
「そうかもな、あいつもよく俺たちと一緒にマリカやってたしな」
「確かに、あいつは無類のゲーム好きだ。なんだっけ……個体値廃人だか言ってたよな」
「そうだなww俺らの約束も忘れるなよ」
「分かってるって、午前零時になったら……な」
「「「あぁ!!」」

炭水化物の部屋の明かりは消された



――鬼畜出木杉の部屋

ここに泊まっているのは、新カントー、ギンガ、アクアマリンの三人。
「赤髪は大丈夫なのか?」
ギンガがそう呟く。
やはりマリカ四天王の時と、同じような会話内容だ。
「さぁな……ひょっとしたら……死んでるかもな」
新カントーは、無機質にそう言う。
「え、縁起でも無い事言うなよ!」
「分かんないぜ、ここには幽霊が出るとか色々な噂があるし
 それに……もしあの噂が本当だったら……死んで当然なんじゃないか?」
「あんな噂、信じてるのか!?」
「少なくとも俺は信じてるぜ、現にキョーコ先輩は居なくなってる」
「…………」
沈黙が訪れる。
「アクアマリンなんてもう寝てる。俺らも寝るか」
「そうだな……」

鬼畜出木杉の部屋も明かりも消された。



――糞眼鏡の部屋

ここに泊まっているのは、L、活劇、出木杉未来、DPその2の四人。
「赤髪先輩は大丈夫なんでしょうか?」
「さぁね……無事だといいんだけど」
ここの会話内容も、他の部屋と全く同じだ。
ただ、皆と違う反応を見せる人間が一人居た。
「僕は……別に居なくなってもいいと思うな」
その反応を見せたのは、DPその2……いつも三人に虐められている存在だ。
「な、何を言うんだ君は!?」
出木杉未来が、DPその2を凄い剣幕で睨み付ける。
「だってさ、あいつらが消えちゃえば僕は解放されるんだよ……
 いっそのことワタリやルビーも……」

「やめなさい!」

大声を上げたのはL……
「冗談でも……そういうことを言うものじゃないわ……」
Lの一言で、場は静まった。
「もう……電気消そうか」

糞眼鏡の部屋の明かりも消された。



――地獄の炎の部屋

ここに泊まっているのは、ワタリ、ルビー、挑戦者……そして赤髪だ。
既に蛍光灯は消されていて、皆は布団に身を包んでいる。
ワタリとルビーは起きているが、既に挑戦者は目を閉じている。
「なぁ……赤髪の奴、本当に大丈夫だよな?」
ルビーの声が、暗闇に木霊する。
「きっと大丈夫さ……あいつなら」
ワタリが、そう返答した。
「明日になったらひょっこり戻ってくる、なんてことは……
 あいつ、結構ジョークとか好きだし」
「ジョークにしては……行き過ぎだぜ……」
とつぜん失踪し、そのまま夜になっても戻ってこない。
悪戯にしては度が過ぎている。
「まさか……あの事が関係あるんじゃ……」
ルビーがそう漏らす。
「ば、馬鹿野郎、そんなことあるわけ無いだろ!!」
ワタリは、動揺し、大声でルビーを怒鳴りつけた。
「そ、そうだよな……」
「ああ……」
「もう……寝ようぜ」

ワタリとルビーも夢の世界へと落ちていった。
覚めることの無い、悪夢の世界に……



――朝

「あぁ……眠いぜwwwwwww」
ドラAAモンが目を覚ます。
「あれ……まだ起きるの早すぎたんじゃないか?」
「本当だ……30分ちょっと早起きしたな…」
書こうかも、目を擦りながら呟く。
「どうする……?二度寝するか?」
「いま寝たら、またしばらく寝ちゃいそうだね
 仕方ない、またマリカでも……」
「先に仕度をしてからだ、マリカは後だ後」
「「「またお前らしくも無いな、書こうかwwwwww」」」
ミュウ、ドラAAモン、携帯獣が一緒になって笑い出した。
「な、なんだよ!?三人で俺のこと笑いやがって」
「そんな怒るなよ…お前の言うとおりにするからさ
 確か……朝の集合場所は川の付近だったよな?」
「あぁ……さっさとしろよ」
「しょうがないな……」
四人は一斉に歩き出した。



「うぅ……眠い……」
川は、割と建物の付近に存在し
行くのには、さほど労力を使うことは無い。
しかし、強烈な眠気や、気温の低さが四人を襲い。
なかなか足が進まないのだ。

「あぁ……やっと着いた……あれはなんだ?」
ドラAAモンが、川を指差している……正確には川の中にある何かだ。
「……人?」
四人は顔を合わせ、一斉にその何かに近づく。
「「「「うわぁぁぁああああああ」」」」

――ゴミのように川に浮かんでいた…
既にその顔は、生気を失っており
頭からは、血が流れていた。
それは…赤髪だったもの……

【次回予告】
――赤髪の死
それはまだ序章に過ぎなかった……
深まる憎悪は止まることを知らずに、どんどんと加速していく。
次回、二人目の死者が……



「「どうしたんだ!?」」
四人の叫び声を聞いて、たくさんの人間が川に集合してきた。
「あ、赤髪……」
「うわぁぁぁぁあああああ」
驚いて腰を抜かす者、大声で叫ぶ者。
さまざまな反応をする。
その中で、一人だけが死体に近づいた。
「L、何をするんだ!?」

「早く警察を呼びなさい!何をやってるの!?」

「は、はぃぃ!!」
Lの怒鳴り声に反応し、活劇が建物の中に走って行った。



「警察は一時間ぐらいで来るってさ……」
出木杉未来が、受話器を降ろしながら、そう告げる。
「何でこの部は、どんどんと人が死んだり居なくなったりするんだよぉ……」
ギンガが頭を押さえながら、涙声で叫ぶ。
他のメンバーも、声には出さないが同じようなことを思っているだろう。

「……なぁ……俺さ、すごいことに気づいちゃったんだけど……」
「何に気づいたんだい、ミュウ君?」
「出木杉未来……確かここって今日は俺ら以外には誰も居ないんだよな?」
「そ、そうだけど……」
この言葉を聞いたとき、皆の顔に冷や汗が通る。
「つまりさ、俺たちの中に犯人が居るってことになるよな……」
「な、なに言ってるんだよミュウ!俺らの中に殺人犯なんか居るわけが……」
書こうかが、ミュウの胸倉を掴む。
「そ、そうだ。赤髪の奴は事故で死んだんだ。
 強く頭を打って、そのまま死んじまったんじゃ……」

「それは無いわね」



書こうかの言葉を遮ったのは、L
「どういう意味だL!?まさかお前まで俺たちの中に殺人犯が居るとでも言うのか!?」
「さっき赤髪の傷口を見てみたわ、あれは明らかに鈍器で殴られた傷だったわ」
Lの言葉を聞き、書こうかは口を閉じる。
「でも、それはあくまで誰かに殴られたという証拠であって
 私達の中に犯人が居るという証拠じゃない……」
「じゃ、じゃあ犯人は俺たち以外の中に居るわけじゃないんだな!?」
「しかし、第三者が赤髪を殴ったという証拠も無い……」
Lの言葉を聞き、書こうかは再び口を閉じた。

「とりあえずさ、まだ寝てる人たちを起こしに行こうよ」
アクアマリンが皆に提案する。
「そうだな。まだここに居ないのは、ワタリにルビーに挑戦者か……
 全員、地獄の炎の部屋に居る奴らだな」
ドラAAモンが、三本の指を立てながらそう言う。
「いくら、部屋が一番奥にあるからって、あの悲鳴が聞こえないとは呑気な奴らだな」
ギンガが、再び悪態をつく。
「眠りが深かったんじゃないか?
 だが起きたらあいつらショックなんじゃないか、赤髪はあいつらと仲良かったからさ」
新カントーが、そう言いながら立ち上がる。
「じゃあ、行きましょう」
出木杉未来を先頭にして、皆は地獄の炎の部屋へと向かった。

既に、二人目の死者が出ていると知らずに……



"ドンッドンッドンッ"

「おい、いつまで寝てるんだよ、とっとと起きろ!」
「大変なんだ、早く起きてくれ!」
出木杉未来と、書こうかが地獄の炎の間の扉を叩く。

「あ……ぁ……なんだよ、一体……」
ワタリの声が微かに聞こえる。
「起きたの?ワタリ!?」
「うっ……頭が痛い、何なんだよ一体……」
「落ち着いて聞きなさい……さっき……赤髪の死体を発見したわ」
「嘘……だろ?」
「残念だけど嘘じゃないわ、とりあえず二人を起こして。警察もすぐ来るから」
「あぁ……分かった」
ワタリは冷静な対応をする。
しかし、それもすぐに崩壊することになるのだが……

「おい、ルビー、ルビー?……うわぁぁぁぁああああああ」
「どうしたの、ワタリ!?」
「ルビーが……ルビーが……冷たくなってるんだよ!!」



「おい、ワタリ、どうしたんだ!?」
ワタリの言葉……それはルビーの死を知らせていた。
「大丈夫かワタリぃ!!」
ミュウが、扉の下の隙間から部屋の中を覗く。
そこからは、腰を抜かしたワタリが見えた。
「これを使ってくれ!」
出木杉未来から、鍵が渡される。
Lはそれを使用し、中へと入っていった。
それに合わせて、どんどんと他の人間も押し寄せる。
その時に、誰もが感じる。
この部屋の空気の冷たさを……

腰を抜かしているワタリを他所に
出木杉未来が、ルビーのところへと向かっていった。
しばらく、ルビーの体を触った後
青ざめながら、首を横に振った。
「う……嘘だろ…?」
ギンガが、一歩ずつ部屋から遠ざかっていく。
「もうさ、警察に任せようぜ……」
ミュウがそう呟く。
この言葉に、反応するように、皆が部屋から出て行った。
しかしただ一人、この現場に残るものが居る。

それは……L。



【次回予告】
ある人物の失踪―

それが今回の事件に深く関わっていた。

嫉妬…憤怒…さまざまな憎悪を巻き込みながら事件は進んでいく

次回、推理編に続く


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