ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

ドラポケ学校殺人事件 推理編

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akakami

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PM1:40 事件発覚から10分

プツッ
「警察は三十分で来るそうだ」
「そうですか…」
ノートは1人、頭の中で今の状況をまとめる。
『事件発覚が1:30。
 俺が血を見たのが25分だと考えると……』
「ジャイアン、確かに四時間目まではワタリは生きてたんだな?」
「ああ。そう言えば……ワタリに話しかけていた女子が…」
「私です…」
一斉に振り返る三人。
そこには黒髪でショートのオドオドした少女が立っていた。
「私が……ワタリ君に…一緒にご飯を…グスッ」
泣き出す少女。
そんな少女に焦ったノートは、とりあえず質問をしてみることにした。
「確かお前…メグミだよな。お前とワタリは付き合ってたのか?」
メグミは恥ずかしそうにうなづいた。
「じゃあ…メグミの前からワタリが居なくなったのは何時頃?」
「ちょっと待てよ!」
ジャイアンが会話に割り込む。
「メグミが犯人って可能性は考えないのかよ!」
思わずため息をつくノート。
「昼食が始まったのが45分で、血が見えたのが25分。
 この40分間で、ワタリの首を切断して理科室に置く何て荒業、
 こんなか弱い女の子に出来るわけ無いだろ?
 犯人は男、そしてこの40分間にアリバイが無く、ワタリに相当恨みがある人物さ」



PM2:00

メグミが言うには、ワタリは昼食の時間に入りすぐ、何処かへ行ってしまったらしい。
そして聞き込みから、アリバイが不正確な五人が集められた。

赤髪:その名の通り赤い髪の不良。
   あまり学校に来ず、ワタリとの交流は不明。
ルビーと新カントー:仲良し二人組。
DPその2:美術室へ行ってたらしいが…
ジャイアン:ケータイで体育館に呼び出されらしい

「って何で俺が居るんだよ!」
「まぁまぁ。俺がすぐ疑いを晴らしてやるからさ」
「何やってんだ、ガキ共!」
「警察か…」
警察が数人こちらへやって来た。
「おい、ガキ共。
 素人の分際で勝手に事件を調べるんじゃねぇぞ!。
 ここからは俺たち警察が全て調べる。お前らは家へ帰れ!」
「くっ、でも…」
「黙れ!これ以上邪魔すると公務執行妨害だぞ!」
「まぁまぁ警察さん」
そう言ったのはドラーモン先生。
そして、先生はさらに話を続けた。
「今素人ならダメと言いましたよね?
 じゃあこのノートなら捜査はして良いってことだ。
 …過去にいくつもの事件を解いた、伝説の高校生探偵、ノートならな」

「な、何だってぇー!?」



PM2:40

「調査終わりました!」
「ありがと、刑事さん。で、どうでした?」
「鍵は被害者の口の中から発見されました。そして、窓は全て閉まっていました」
「完全な密室ってことか……」
鍵は外からしか掛けられないない様になっている。
つまり…犯人は一度外から鍵を掛け、もう一度中に入ってワタリの口に入れたのだ。
『ドアは横へ動くスライド式……
 もしかしたら犯人はドアを一度外して……いや違う。
 そんな目立つ行動したら、誰か1人くらいは見ているはずだ』
「ノート大変だ!」
「先生、どうかしたのか?」
「コンピュータ室に犯行予告が…」

場所は代わり、容疑者が集められた教室。
「何で俺が犯人何だよ!」
「落ち着け、赤髪!」
怒った赤髪が側の机を蹴り飛ばす。
他の容疑者3人は逃げてしまったが、
ジャイアンだけは部屋に残り赤髪と格闘を繰り広げていた。
「お前は悔しく無いのかよ!人殺し扱いされて!」
「ああ、平気だ。
 俺には最高の味方、ノートがついてるんだからな!」
「お前……ちっ、勝手にしろ!」
「待て、赤髪!」
そう吐き捨て教室を去る赤髪。
その赤髪をジャイアンは、走って追った。

この行動が自分を追い詰めることを知らずに……



PM3:10

「クソッ、赤髪は何処だ…」
「ジャイアン!」
「ノート。すまん、赤髪を見失っちまった」
「そうか…不味いな」
「何がだ?」
「さっきコンピュータ室の一台のパソコンにある文字が映されてらしいんだ。
 《…次は赤髪、お前をここで殺す》って文字がな」
「なっ!?」
「コンピュータ室には今警察が待機してる。
 それより赤髪のことが心配だ。早く探しだそう!」
ノートがそう言ったその時だった。

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

「この声は…」
「間違いない、DPその2の声だ!」
「ノート、急ごう!」
声がしたのは美術室だった。
「……何だよ、これ」

ゴォオォォォオオォ……

二人が見たのは、炎に包まれた美術室だった…

微かに漂う肉が焦げる様な異臭と、炎の熱。

この日……生まれて初めて、ノートは地獄の光景と言うものを見た…



『次回予告』

深まる謎   ジャイアンに掛かる疑い   そして…急展開を見せる事件

そしてノートが叫ぶ!「犯人はあんただ!」

ドラポケ学校殺人事件 推理編に続く……



PM3:40

「美術室の中から焼死体が発見されました。
 死体は首と両手足が切り取られていましたが、
焼け残っていた携帯電話から見て、間違いなく赤髪の死体だと思われます」
「そう…ですか」
ついさっきまで生きていた人物が死んだ。
今まで何度も経験してきたことだが、やはり何度経験しても気分が悪いものだ。
「ノート、大丈夫か?」
自分も気分が悪そうなジャイアンが、そうノートに尋ねる。
「ああ、平気だ。
 それよりも……DPその2から話を聞きたい」
「…そこに居るぜ」
ジャイアンの指さした方には、青ざめたDPその2が立っていた。
「なぁ…」
「お、俺はやってねぇよ!、近寄るな!」
「落ち着け!俺はお前の無実を…」
「うるさい!」
DPその2は手を振り払い、廊下の奥へ走り去っていった。
「あいつの言うことは信用しない方が良いぞ」
DPその2に代わり、DP3と出木杉未来が現れる。
「アイツはワタリに恨みを持ってたんだからな」
「おい、DP3!」
「もう我慢の限界だ!ノート、これは生徒会で最近噂の話何だが、
 アイツの家は、ワタリの会社に何百万もの借金があるらしいんだよ」
「そっか、アイツの家貧乏だからな…」
納得するジャイアン。
だが、ノートはその噂に納得がいかなかった。
『確かに……ワタリがアイツをイジメていたのは確かだ。
 だが…人を殺すのは相当覚悟がいる。
 ワタリを殺しても借金は無くならないはずなのに何故……それに赤髪は…』
「おい、お前!ちょっと話を聴かして貰うぞ!」

「えっ…俺ぇ!?」

警察に呼ばれたのは意外にもジャイアンだった。



「何で俺が疑われるんだよ!」
「さっきお前と赤髪が言い争ってるのを見たという奴が、名乗りを上げたんだ!
 しかもその後、お前は赤髪を追いかけたんだよな?
 どうせ追いかけた拍子に、勢い余って殺してしまったんだろ?」
「何だよそれ!じゃあ理科室の密室の謎は解けたのかよ!」
「ぐっ、うるさい!俺は警察だ!俺が言うことは絶対だ!」
無理やりジャイアンを連れていく警察。
そんな光景を、ノートはただ眺めることしか出来なかった。
「くっ、ノート!絶対謎を解けよ!俺は信じてるからなぁ!」
「……任せろ、ジャイアン!この事件は絶対に俺が解いてみせる!」

PM3:50
「ノート…俺達も手伝うよ」
「俺もだ。ジャイアンが殺しをやる何て思えないからな」
「……二人共ありがとう。
 よし。まずは密室の謎を解くか!」

『くっ、予想外だ!何とかしなくては…』
犯人も予想外なことが、今のやり取りに隠されていることを、
まだノートは知らない……



PM4:00

「うっ…」
理科室はまだ血の海の状態で、到底直視出来る状態では無かった。
だが、時間はあまり無い。
「ジャイアンが犯人にされる前に謎を解かなきゃな…」
二人はノートの言葉にうなずいた。

捜索開始から10分。
DP3が三度目の嘔吐をしたその時だった。
「大丈夫か?」
「ああ……お前は凄いな。
 俺の体が弱いってのもあるけど、この状況で顔色1つ変えない何て…」
「そんな威張れるもんじゃないさ……
 俺はおかしいんだよ……人が死ぬのにもう、慣れてんだからな…」
「そろそろ一旦外に出ないか?
 ここには何も残っていないみたいだし……売店でジュースでも買おう」
ノートとDP3も、その意見に賛成し、外に出ることにした。
「はぁ…(ジュースか、甘い物を飲むのも良いかもな)」
「しかしさぁ…どうやってこの部屋に入ったんだろうな?
 普通無理だろ?密室の部屋に入る何てさぁ」
「確かにDP3の言う通りだな。
 ノート、お前事件何個も解決してるんだろ?
 他の事件の密室のトリックはどんな感じ何だよ?」
「まぁトリックって言うか、人の心理を逆を突くのが多いな。
 例えば、どうやって入ったかじゃなくて、どうやって出たか…とか……!?
 そうか!問題は、どう入ったかじゃなくて、どう出たかだったんだ!」
「はぁ?」
意味が分からない二人。
そんな二人を無視し、ノートはドアを調べ始めた。

「やっぱりだ…ドアに何かが挟まってた様な傷があるし、そばに木屑が落ちてる。
 分かったぞ、この密室の謎が!」



PM4:30

「後は証拠と犯人だ」
三人は理科室を後にし、美術室へ向かった。
「ちぇっ。何でノートは俺達にトリック教えないんだよ」
「まぁしょうがないよ、DP3。
 きっとノートは俺達のこともまだ疑ってるんだ」
「そっか。そういやお前、昼食の時どこに…」
「着いたぞ!」
二人の会話をかき消すノートの声。
「よし、それじゃあまた調査を始めるか」

開始から五分。
DP3がこの日五回目の嘔吐をした時だった。
「これは…」
ノートの声に二人が反応する。
「どうした、ノート?」
「これが…焼け残ってたんだよ」
「これ、ホウキじゃないか」
「掃除道具なら、全部廊下の掃除道具入れに入れてあるはずだけど…」
「きっと、これがこの事件の犯人を示す鍵何だよ……間違いなくな」

「ノート、ここに居たか!」
教室にドラーモン先生が飛び込んで来た。
「先生!どうかしたのか?」
「コンピュータ室で自殺したんだよ……DPその2がな」
「なっ!?」



《この事件の犯人はこの俺DPその2です。
 俺はワタリに借金のことで毎日イジメを受けていました。
 それが原因で、今回この様な犯行に及だんです。
 赤髪を殺したのも同じ理由。あいつは貧乏な俺から何度も金を奪っていたんです。
 先生方やクラスのみんな、迷惑かけて本当にごめんなさい。
 俺はこの事件のトリックが見破られない自信があります。
  だけど俺はさっき美術室前で、ジャイアン君が犯人と疑われてると知りました。
 これ以上みんなに迷惑を掛けることは出来ない。
 だから俺は死を選ぶ。 さ よ う な ら 》
哀しい最後の言葉。
そして……その言葉が映し出されたパソコンの前で息絶えたDPその2。
その遺体は顔を机に着け、力無く両手をキーボードの上に乗せていた……
「教室の犯人のカバンの中から、
 自殺に使われたと思われる一輪のトリカブトの粉(猛毒)が発見されました」
「犯人はDPその2で解決か…」
「全く。誰だよ、俺が犯人とか言ったポリ公は…」
「まぁ、DPその2もかわいそうだよな」
「ああ。最後は死を選ぶってのが、あいつらしいけど…」
事件解決の安堵の空気に浸る面々。
みんな、死人が出たと言うことも忘れて雑談をしている。

『まだ事件は解決してない!』

ノートの中の何かがそう訴える。
ノートは信じられないのだ。
DPその2が犯人だと言うことが……



《俺はやってねぇよ!》
あの時聴いたDPその2の叫び。嘘をついてる様には聴こえなかった。
『DPその2……無念だよな。…殺されて……犯人扱いまでされて……
 安心しろ!必ず犯人は突き止めてやるよ、この俺がな』
「おいノート、どこに行くんだ?」
「トイレだよ」
「じゃあ俺も一緒に…」
「ジャイアン…悪いけど少し一人にさせてくれ」
そう言ってノートはコンピュータ室を後にした。
「ジャイアン、ほっといてやれ」
「でも先生…」

「あいつが本気になったら、俺達じゃ足手まといになるだけだ」

PM5:00

ついに事件は解決へと動き出した。



バシャッ…
顔を洗い鏡を見るノート。
「クソッ…アリバイが無いのはルビーと新カントー、ジャイアン。
 ジャイアンのアリバイは俺が一番分かってる。
 ルビーと新カントーにアリバイが無いのは、お互いがお互いのアリバイを話すからだ。
 と、なると他の奴らのアリバイを崩すしか無いな……」
ピューン!
「よっしゃぁ、また俺が一番だ!」
トイレに響く書こうかの声。
ガチャン!
ドアを開けると、そこにはDSを持ちトイレに座る書こうかが居た。
「ノ、ノート!?」
その声と同時に、他の2つのドアが開く。
「やっぱりお前らか…」
「何だ、ノート。
 お前も一緒にマリオカートやりたかったのかー」
ミュウの言葉を無視し、ノートは話の核心を突いた。

「……ふんふん。つまり俺達が犯人じゃないかと言いたいのか。
 あっ、クソッ!また赤コウラかよ!」
『こいつらが犯人な訳無いか…』
自分に呆れるノート。
そして、ノートはトイレを出ようと腰を上げた。
「うわぁっ、このアイテムボックス偽物かよ!」
「はははっ。またか携帯獣。良く見りゃ本物と偽物の区別くらいつくだろw」
「でも……本物だと思ってた物が偽物だとショックが大きいよ…」

《本物と思ってた物が偽物》

「本物だと思っていたのが……偽物?
 もしかしたら……ありがとう、マリカ三人組み!」
直ぐ様トイレを出るノート。
ノートが言葉が気になった三人だったが、
 とりあえずレインボーロードが終わった後、ノートを追うことにした。

美術室の掃除道具入れを開けるノート。
「やっぱり……間違いない、犯人はあいつだ!」



AM0:00

キィッ…

静かに響く校門が開く音。
何者かが、校門を開けようとしているのだ。
パチッ 「!? うっ!」
突然光る懐中電灯。
その懐中電灯を持っているのは…
「やっぱりここに来たな…他の門は夜中は鍵が閉まってるもんな」
「ノート!」
「俺達も居るぜ!」
ジャイアンとマリカ三人組み。
そしてルビーと新カントーが後方から現れる。
「お前のせいで俺達が犯人になる所だったろ!早く顔を見せろ!」
新カントーとルビーが同時にそう叫んだ。
「クソッ!」
逃げようとする犯人。
だがその瞬間、校庭の周りを赤いライトの光が囲んだ。

「無駄だ。すでに周りにはパトカーが待機している。もう逃れられないぞ。
 ……この残酷な殺人事件を引き起こした真犯人は……あんただ!」

暗闇を懐中電灯の光が切り裂いた!



『次回予告』

ついに犯人が暴かれる。
だが、その犯人は意外な人物だった。

「な、何だってぇー!!!!」

ドラポケ学校殺人事件 解決編に続く…

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