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定位置につくジャイアンとスズナ。

「俺の先発はココドラだ」
宣言と共に、ココドラがフィールドへ躍り出る。
すると、スズナもポケモンを繰り出す。
光と共に、そのポケモンは現れる。
ユキカブリ――これがスズナの一体目。
「あたしの先発よ。
 ……本気で行くからね?」
「当ったり前だ!全力で戦ってやるよ!」
力強い受け答えに、スズナはフッと笑みを浮かべた。

この瞬間、完全に迷いは消えたのだ。

「ユキカブリ、こなゆき!」
ユキカブリの前方に、放射状のこなゆきが撒かれる。
それは煌きながらココドラへ向かって飛んでくる。
(だけど、そんなに速くねえ)
「ココドラ、走れ!」
ココドラはこなゆきを避け、左へ回る。
だが、ユキカブリは既に手を向けていた。
ココドラの行く手に――



「はっぱカッター!」
スズナの指示。
同時にユキカブリの手からはっぱが射出される。
「ココドラ、てっぺき……お!?」
ジャイアンの目線の先で、はっぱがこなゆきの間を通り抜ける。
すると、はっぱの何枚かが凍りつく。
(こ、凍った?)‘な、何だあれ!?うおぉ'
目を見開くココドラに、はっぱの連続突撃。
砕けた氷が綺麗に舞い散り、光を拡散させる。
(……『こなゆき』の追加効果を利用したのか)
「へぇ、綺麗な技じゃねえか」‘お、俺は痛ぇよ!’
「そ、ありがと!
 でも、まだまだこれから。ユキカブリ、上へこなゆき!」
途端に上方へこなゆきが撒かれる。
パッと花開いたように、こなゆきが宙を舞う。

ハッと、ジャイアンの勘が働く。
「ココドラ、一気に決めろ!アイアンヘッド!」
足を屈めたココドラは、頭を突き出し駆け出す。
「!こおりのつぶて!」
急いだスズナの指示がユキカブリへ届く。
こおりのつぶてが上空へ放たれた。
瞬間、鈍い衝撃音が響く。



アイアンヘッドが、ユキカブリを直撃したのだ。
ガクッと膝をつくユキカブリ。
「へへ、効果は抜群。かなり効いたはずだぜ」
ジャイアンの得意そうな声。
だけど、それを打ち消すようにスズナが告げる。
「そんなことより、上を見てみたら?」
「へ?」と呟き、ジャイアンは上を見た。

こおりのつぶて、いや、それがかなり肥大したものが落下してくる。
辺りに撒かれていたこなゆきの追加効果――『10%の確率で相手を凍らせる』
それにより礫は巨石ほどの大きさになったのだ。

「ココドラ、逃げろ!」
「逃がさないで!ねをはる!」
ばっと駆け出すココドラ。
それを追い、ユキカブリの伸ばす根が……
(あ!?)
氷の塊が床へ激突する。
爆発的な衝撃が伝わり、氷の床はビキビキとひび割れる。
氷の塊自体も壮絶な勢いで砕け散った――



「ユキカブリ!」
スズナの甲高い声が聞こえる。

ユキカブリは倒れていた。
氷の塊があった場所で。
そう、氷の塊の直撃により、やられたのだ。
ユキカブリをボールに収めたスズナは、キョロキョロと辺りを見回す。
「ココドラは?」
「こっちだ」
ジャイアンは壁際を指差した。
そこにいるココドラを見ると共に、スズナは息を呑む。
「な、なんで!?ユキカブリがねをはるで止めたのに」
「止めてなかったんだよ。いや、止められなかったんだ。
 ちゃんと見えたぜ。アイアンヘッドでひるむ姿がな!」

ジャイアンが氷の塊の落下の際に見た光景。
それはねを伸ばしながら、急に身を強張らせるユキカブリの姿だったのだ。

納得するスズナをよそに、ジャイアンが急き立てる。
「ほら、どうせまだいるんだろ?」
「もちろん!次はこの子!」
スズナの二番手が繰り出された。



その体は一見、雪に彩られた木のようで、キョロッとした素朴な目が笠の下から覗き――

「……て、またユキカブリかよ!」
「あら、同じ種類のポケモンを二回使ったっていいじゃない!
 ユキカブリ、こおりのつぶて!」
スズナの指示により、こおりのつぶてが放たれる。
だがその攻撃は一風変わっていた。

その氷は床を滑っていったのだ。
「ココドラ、かわせ!」
ジャイアンの指示。
ココドラは向かってくる氷を何とか避けるが、足元がおぼつかない。
(やっぱり滑るみてぇだ。とっとと決めねえと)
「とっしんだ!ココドラ!」
ユキカブリへ向けて駆け出すココドラ。
勢いを徐々に増し、突撃体制に入ったところで――

ガツンと、何かが後方からぶつかってくる。
(え?)「さっきの『こおりのつぶて』!?」
ジャイアンが思わず叫ぶ。
痛がるココドラの後ろでは、氷の破片は飛び散っていた。
「どういうことだ?ココドラはちゃんと避けたはず」
「ほら、どんどん行くよ!」
スズナの一声に駆られ、ユキカブリがこおりのつぶてを乱射する。
「ココドラ、今度こそ避けきれ!」
と、ジャイアンは指示しておいたが――



滑ってくる礫の一団をココドラは飛び越える。
礫が通り過ぎた後、着地するココドラ。
何事も無く、ホッと安堵した矢先――
「な、なんだあれ!?」
ジャイアンが目を皿にする。

大量の礫は氷の床を滑り、そのまま壁に当たって跳ね返ってきたのだ。
(そうか、さっきの氷も跳ね返ってきたのか!)
「ココドラ、来るぞ!」
礫たちはお互いにぶつかり合い、方向を次々と変える。
‘うおおぉぉおぉお!!’と意気込みながら、ココドラは何とか氷を飛び越す。
「よくやった!
 これでユキカブリもひとたまりないは……な!?」

ジャイアンが見つけたユキカブリの防護策。
『ねをはる』により突出した根が、氷を次々と弾いていた。
(くそ、ピンボールみたいなことしやがって!)
「ココドラ!こっちも氷を弾け!メタルクロー!」
ココドラの硬化する爪が、礫の一つを吹き飛ばす。
勢いを増した礫がユキカブリへ向かう。
だが、根がすぐに伸びてきた。
再び弾かれる礫。
それはさらに勢いを増していて――
礫がココドラに突撃すると、物凄い勢いでココドラは吹き飛ばされる。
壁にぶち当たると、衝撃音と共に氷の壁にひびが入る。



「ココドラぁ!!」
ジャイアンが叫ぶ。
ココドラは震える体を何とか持ち直す。
(何度も弾かれた礫は威力を増すのか。
 ……!!それじゃあこの礫たちも)
ジャイアンは危惧して滑り続ける氷を見る。
予想通り、そのスピードは段々速くなっているようだ。
しかも互いにぶつかり合うごとに、より広範囲へ滑っていく。
(あんまり長引かせるとやべぇ。速く勝負を決めなきゃ。
 でも礫の間を潜り抜けて進むのは難しいぞ……いまだってココドラの位置はいつ襲われるかわからん)
ジャイアンが必死で策を練っている間。
ココドラが幾度も高速の礫を避けている内に。
ポンと、アイデアが浮かぶ。
「ココドラ、仰向けになれ!」
一番驚いたのはココドラだ。
「な、何言ってんだこの人!?’とジャイアンに非難の目を向ける。
ジャイアンはまっすぐココドラを見つめている。
「ココドラ!速く!」
そうしているうちにまた、礫が一つ滑走してきて――

‘くそぅ、やってやらぁ!’
意を決してココドラは背中を下に向ける。
やや丸みを帯びた背が体を揺らしている間に――
ココドラは礫の一つと激突した。



刹那、ココドラの体が横回転して吹き飛ぶ。
「よし、うまくいった!」
指を鳴らすジャイアン。
ココドラは他の礫や壁とぶつかる度に向きを変え、速度を増し、回転を速めていく。

スズナはハッと気づく。
「あ、あんたまさか!」
「へへ、多分考えている通りだろうぜ!」
ジャイアンが答えている時、ココドラは丁度向きを変えた。
ユキカブリの方へ。
「ココドラ、てっぺきだ!」
ここにきてジャイアンの指示により、ココドラの体が硬化する。
回転速度は最高潮。
ここで重くなる体。
速度の増進は無くなるが、遠心力により回転はさらに速く、強くなる。
「ユキカブリ、ねをはって!ココドラを止めて!」
スズナの必死の命令。
ユキカブリはココドラに根を向ける。

が、それは無駄だった。
ココドラの突撃により、根は引きちぎられ、ぶち破られる。
苦痛をあげるユキカブリ。
そこへココドラが急接近し、激突した。
硬化した体がユキカブリのどてっ腹に食い込み、一瞬の溜め。

凄まじい勢いでユキカブリが壁に叩きつけられた。
氷の壁は衝撃で削れる。



ユキカブリの体が地に崩れる。
ココドラの体がようやく止まると同時に、事は起こった。
「お!?……」
ジャイアンの目が輝く。
期待を目の前で溢れる『進化の光』に重ねて――

ココドラの骨格が、容姿が、その他全てが大きくなり、変化していく。
光が収まる頃、そこには鎧のような皮膚を持つポケモンがいた。
鋼の肌は強固に外撃を守り、同時に鋭い攻撃も兼ねる。
四肢をどっしりと構え、大きな口を開けて威嚇するその獣。
ココドラが進化したのだ。――コドラへと。

「や、やった……やったぜコドラ!!」
ジャイアンはコドラへ駆け寄る。
コドラは大きな瞳をジャイアンに向ける。
‘おう!やったぜ兄貴!!' と言いたそうなほど喜びに満ちた目。
四足でドスドスとジャイアンに駆け寄り、そして――
「ぐふっぉ!?」
ジャイアンを突き飛ばした。
奇声を上げて転げるジャイアン。
‘あ、兄貴!?どうしたんすか!?’
ココドラは純朴な瞳で驚き、再び駆け出す。
「ま、待てココドラ。走るな!走りよるな、歩けって、痛ぇ、痛ぇよ!突っつくなって」
「ちょっと!」
耐えかねたスズナが一声あげる。



「じゃれあうのはあと一体倒してからにしてよね!」
スズナはそう言ってポケモンを繰り出す。

その巨体は氷山のように聳えていた。
口には大きな牙を構え、凍った口髭が咆哮と共に震える。
大きな黄色い目が、グサリと突き刺さるようにジャイアンを睨む。
心の底まで凍てつかせるように。
再び唸り、牙を振るそのポケモン。
トドゼルガだ。
「お、お前こんなポケモン隠し持っていたのか!?」
すっかり震え上がったジャイアンが言う。
「そうよ!あたしの切り札なの!」
スズナの声は、今まで聞いたことの無いほど明るく、楽しそうだった。

それまで歯をガチガチ鳴らしていたジャイアンだったが
その声を聞いたとき、何故か、フッと落ち着いた。

「へへ、しかたねえ!やってやらあ!!!」
ジャイアンがトドゼルガの咆哮に負けないほど強く、熱く叫ぶ。
それはむしろ、獣の雄叫びに近かった。
自分の闘争心を燃やすための雄叫びに。

ジャイアンはコドラをボールに収めた。
「コドラはもう十分頑張ったんだ。
 俺が次に出すのは、コイツだ!」
繰り出されたポケモンは、宙を舞いながら刃を構える。



テッカニンは早速旋回を始める。
「ずっと俺と一緒にいたんだ。
 何が起こるのかわかっているだろ?スズナ」
ジャイアンが語りかける。
「……『かそく』で素早くなったテッカニンで一気に攻めるんでしょ。
 テッカニンを使うときはいつもそうだったわね。
 そしてこの会話も、テッカニンに加速する時間を与えるためのもの」
「へへ、そこまでよまれてたか。さすがに」
「くだらない」
突然スズナが冷たく言い放つ。
「何!?」
ジャイアンが眉を顰める。
「いいわ。教えてあげる。
 これから先は、同じことが何度も効く世界じゃないってことをね!」
急に鋭く怒鳴るスズナに、ジャイアンは動揺する。
だが、すぐに挑発し返す。
「へ、ならどうするのか見せてくれよ!
 テッカニン、れんぞくぎり!!」
空気を切り裂き、瞬間に飛び込むテッカニン。
トドゼルガの腹目掛けて刃を向け――そして



「こなゆき」
スズナが指示したのは、こなゆき。
平凡な氷タイプの技。
なのに、その威力は桁違いだった。

テッカニンの目の前で暴風が生じ、目前が白で埋まる。
それらが一気にテッカニンに襲ってきた。
「テッカニン!!避けろ!」
(くそ、何だあれ。こなゆきってレベルじゃねーぞ!)
方向転換し、右へ飛び抜けるテッカニン。
広角に広がるこなゆきをギリギリのところでかわしきれたが
「かみくだく」
こなゆきの壁を突き破り、巨大な牙が飛び出す。
トドゼルガが一気にテッカニンとの距離を詰める。
ギラリと光る牙がテッカニンの目に映った瞬間。
「こうそくいどう!」
素早さがぐーんと上がり、テッカニンは高速で攻撃を逃れる。
だが、それだけでは終わらなかった。
「アンコール」
「な、何だってー!?」
トドゼルガの手叩き。
不思議な力がテッカニンに降りかかる。
暫くの間こうそくいどう以外、出来ない体になったのだ。



「こなゆき」
トドゼルガの攻撃がテッカニンを襲う。
広範囲に、怪物並みの威力のこなゆきが、猛スピードで降りかかり――
「こうそくいどおぉ!」
やけくそでジャイアンは指示を出す。
普通のポケモンなら簡単に飲み込まれてしまうような攻撃。
それを、素早さだけが特化してしまったテッカニンは脇へ抜ける。
(こうそくいどうで素早さは上がったけど、攻撃できないとは。
 ゲームだとターンでわかるけどこれじゃいつ攻撃出来るのかわからねえ)
ジャイアンが歯噛みしている間に、トドゼルガはテッカニンを追う。
「こなゆき」
「テッカニン!まただ!!」
こなゆきは一気に広がり、テッカニンを飲み込んだように見えた。
だが、神速テッカニンはこなゆきから飛び出す。
「っあ、アブねえ。あと少し遅かったら」
「こなゆき」
安堵するジャイアンをよそに、スズナが指示を出す。
すると、ジャイアンは歯軋りしてスズナを睨む。
「何でこなゆきしかやってこないんだよ!?」
「あら、こなゆきで十分でしょ?
 ちゃんと攻撃出来るようになってから物言いなさいよ!」
悔しそうに唸るジャイアン。
それを見て、スズナは溜め息をつき、指を立てる。
「い~い?これ位で負けそうになるようじゃ、この先大変よ!
 リーグにはまだまだ、ずっと強い相手がいるんだから!」



不意をつかれてきょとんとするジャイアンだが、すぐに反論する。
「な、何でお前にリーグのことをとやかく教わんなきゃなんねーんだよ!?」
「別に教えているわけじゃないわ。
 あたしはただ本当のことを話しただけ。
 リーグにはたくさんの人々が参加しているのよ。
 ジム戦をしっかり勝ち抜いて、本当の実力でのしあがった人だけがね!」
「……まるで俺がちゃんとジム戦していなかったみたいだな」
「あら、さっき自分で言ってたんじゃない」
「あ、あれはあれでまた別の話で」
「強くなりたいんでしょ!!」
スズナの叫びで、途端に、ジャイアンは口を紡ぐ。
「……あんただけ井の中の蛙じゃ困るのよ。
 あんたも、あんたを送り出すあたしも困るのよ!
 ……だから、強くなってよ」

暫く歯噛みしていたジャイアンは、深く一息つく。
「ああ、もちろんだ。……俺は」

トドゼルガのこなゆきがついにテッカニンにクリーンヒットする。
あっという間に凍りつき、地に落ちるテッカニン。

「強くならなきゃだな!なってやるさ。
 このジム戦のうちに、お前を越えてやるよ!」
ジャイアンはテッカニンをボールに戻す。



(相手は水タイプのついているトドゼルガ。
 いわタイプ持ちのコドラじゃ不利。
 となると……残りはこいつだけか……こいつで絶対に)
「行け、リオル!」
ジャイアンの投げたボールが弧を描き、地面に触れる。
その瞬間、光が一体のポケモンを形作る。
繰り出された小さき勇士――リオルがフィールドに降り立つ。

「リオル、間合いを縮めろ!」
リオルがトドゼルガの懐に飛び込む。
その小さい体がトドゼルガの顎下に入り込む。
ここなら口からの攻撃は効かない。
「小さいのはやっかいね。でも、トドゼルガ!のしかかり!」
グーッと、トドゼルガが傾き始めて――
「リオル、登れぇぇ!!」
ちょこまかとリオルは、トドゼルガの項に辿り着く。
トドゼルガが床に倒れこむ頃に、リオルは高く飛び上がっていた。
「はっけい!」
重力に引かれた重い一撃が、トドゼルガの項を直撃する。
突っ伏したトドゼルガの口から苦痛の声が漏れる。
「トドゼルガ、払いのけるのよ!」
スズナは叫ぶが、トドゼルガは動かない。
まるで痺れているように……

「ま、まさか麻痺したの?」
スズナが唖然とする。



「リオル、今のうちにはっけい!」
ジャイアンはここぞとばかりに指示を出す。
飛び上がるリオル。
その目には目標となる身体の箇所しか映っていない。
手刀が鋭く振り下ろされる。
効いている――少なくとも、ジャイアンはそう感じた。
「よーし、もういっちょ」
「ねむる」
スズナがジャイアンの言葉を折りながら指示を出す。
(し、しまった……)
呆然とするジャイアンをよそに、トドゼルガは眠りにつく。
麻痺など当然の如く消し去って。

しばらく、リオルの『はっけい』は続いた。
だが、いずれも決定的ではなく、トドゼルガを倒すに至らない。
リオルが疲れて来た頃だ。
ついに、敵が目覚めたのは――
顔を青ざめ、口をぽかんと開けているジャイアンを蔑むように――
疲労して、荒く息をつくリオルを見下すように――
悪魔のような牙を引っさげ、トドゼルガが覚醒する。



トドゼルガの咆哮が、ジム内でこだまする。

ジャイアンははっきりと恐怖を感じていた。
自分でもそれがわかる。
のび太が毎度、ドラえもんの道具を使ってきて復讐してきた時。
そんな時にも、多少ならず恐怖していた。
でも、その恐怖は『のび太』によって中和されていたのだろう。
のび太なら自分をそこまで酷い事するわけない――

だからこそ、今の恐怖とは質が違う。
トドゼルガから与えられるプレッシャーは心に直接かかってくる。
猶予もなにも感じない。
容赦なく吹雪が叩きつけてくるように。
圧倒的な存在の力が、ジャイアンにのしかかる。
勘が働くジャイアンだからこそ、気づいたのだ。
その力に――今の自分が絶対届かないほど凄まじい力に――

「リオル!走り回れ!兎に角逃げろ!!」
叫ぶようにジャイアンが指示を出す。
切羽詰った獣のような、必死さが漂う声。
リオルはトドゼルガから飛び降りて駆け出す。
だが、疲労のためか、持ち前の素早さは揮われない。
どんなに逃げても、トドゼルガの牙が向けられている。
「こおりのキバ」
スズナがついに命令する。
冷気を帯びた牙が、リオル目掛けて振り下ろされ――



「リオル!『こらえる』だあぁ!!」
避けられないことを確信したジャイアン。
息を荒げ、必死に出した指示がリオルの耳に届く。
同時に牙が襲ってきた。
床の破壊音、そして凍結音。
一瞬にして冷やされ、空気中の水分が凝結される。
巻き上がる白い霧が、辺りを包み込む。
まるで粉塵のようにそれは、戦いを覆った。

目を凝らし、ジャイアンは見守っていた。
(リオル……無事でいてくれよ)
――徐々に、薄っすらと霧が晴れていく。
リオルの姿が見えてくる。
「!!リオル……」
ジャイアンは青ざめ、言葉を失う。

リオルは足を氷に包まれて倒れていた。
その足では、もう立つことも難しい。
だがそれ以上に、リオルのダメージが大きいようだ。
細かい息遣いをしながら、歯を食いしばっているリオル。
ジャイアンはその目から諦めの念を感じ取った。
(……リオルが、あれじゃもう戦えねえ)
愕然とするジャイアンの手前、トドゼルガが床から牙を抜く。



「ほら」
スズナが何かをジャイアンに投げてきた。
「!?」
急な出来事に戸惑いながら、ジャイアンはそれを取る。
バッジだった。
「……お、おいスズナ!どういうことだよ!!」
「どうって、ジム戦は終わりってことよ。
 あんたは頑張ったわ。随分強くなったもの。
 バッジを渡しても申し分無いほどにね」
その言葉を聞いて、ジャイアンはバッジを見つめる。
「……つまり、俺にこれを受け取れっていうのか?」
「そう。
 別に今あたしに勝てなくても、実力があるんだからそれでいいじゃない。
 勝つだけで強くなるわけじゃないんだから」
ジャイアンは歯噛みする。
(確かに、今の俺じゃスズナに勝てないみたいだ。
 でも俺は早くバッジを手に入れなきゃならねえ。
 ドラえもんの話によると、今はジム戦を終わらせることが先。
 ……ここで止まったら、先にすすまねえんだ。みんなが迷惑する。
 だからここでバッジを受け取れば……受け取れば……)
ジャイアンは悔しさを押し殺し、バッジを握る。
そのまま、バッジをポケットへ――



 ダァン!!

力強い音が響いた。

ジャイアンはハッとして顔を上げる。
音源はリオルだ。
自分の拳で、足の氷を砕いている。

 ダァン!

再びリオルが足へ攻撃する。
呆然としていたジャイアンだったが、ふと声を出す。
「おい、リオル。もういい」 
 ダァン、とまた音が響く。
ジャイアンの止めも聞かず、リオルは続ける。
「リオル!もういいんだ!やめろ!」
怒鳴り声でも、反応は無い。

ジャイアンはリオルの頬を伝う一筋の涙に気づいた。
‘――俺はまだまだ大丈夫だから’ リオルの目が、ジャイアンに語りかけてくる。
‘足がどうなっても戦えるから’  ジャイアンは目を向け、気持ちを汲む。
‘まだ諦めねえでくれよ!’
リオルの瞳がジャイアンを睨んでいた。
あまりにも強く鋭い目つきに、ジャイアンは目を逸らしたくなる。
だけど、気づいたのだ。
リオルが自分を信じているから、睨んでいるんだと――
逃げ出そうとした自分を怒り、諭そうとしていることに――



足の氷が破裂すると共に、リオルは光に包まれる。


輝きは大きくなる。
膨張して背丈を伸ばし、顔つきを、体つきを変える。
光が引くと、姿があらわになる。
青い体は変わらずとも、風格が変化していた。
凛々しい雰囲気がひしひしと伝わってくる。
闘志としての『ふくつのこころ』を体内に宿し、見開く目は燃えていた。
紅い瞳にトドゼルガを見据えるのは、リオルの進化系――ルカリオだ。

(……進化しやがった)
ジャイアンは目を皿にしていた。
(無茶苦茶強えぇ相手なのに……あんだけボロボロにされても)
いつの間にか、ジャイアンは震えていた。
だけどそれは恐怖じゃない。
武者震いだ。
(リオルはまだ諦めちゃいねえ!だから俺も諦めねえ!)
「スズナ!これ返すぞ!」
ジャイアンはまた、バッジを投げつける。
スズナがそれを受け取る。
「まだ俺のポケモンが諦めてねえんでな!!」
にやりと笑いながら、ジャイアンはポケットからメモを取り出す。
こんなときのためにルカリオが覚える技をジョーイから聞いておいたのだ。



スズナは意気込むジャイアンを見て、フッと笑顔になる。
「後悔しても知らないからね!!」
「おう、望むところだ!
 ルカリオ、メタルクロー!!」
勢いよく駆け出すルカリオは、まっすぐトドゼルガへ。
「トドゼルガ、かみくだく!」
トドゼルガの大きな口がルカリオへ突き出され、そして――

ルカリオの振るう腕が、牙を打ち砕いた。
破壊音が響き渡る。
トドゼルガの誇っていた大きな牙が床に落ちる。
目を見開くトドゼルガの目の前に、飛び上がるルカリオの姿が映る。
「もう一度だ!」
ジャイアンの声に恐怖の色は無い。
牙が砕けると共にそんな思いは砕かれていたのだ。
メタルクローがトドゼルガの眉間を襲う。
攻撃の衝撃で海老反りになるトドゼルガ。
「トドゼルガ!こなゆき!」
カッと目を見開いたトドゼルガが、顔を振り下ろしざまにこなゆきを噴射する。
「ルカリオ!でんこうせっかで距離を取れ!」
素早い身のこなしで、ルカリオは後退する。
こなゆきはすぐに切れた。
恐らくトドゼルガもかなりダメージがきているのだろう。



「アイスボール!」
スズナの指示で、トドゼルガは丸くなる。
体中を冷気で包み、転がりだす。
そのスピードは徐々に増し、ルカリオへ向かっていく。
「カウンター!」
アイスボールがぶつかった瞬間、ルカリオは身を翻す。
多少のダメージをものともしない勢いで、トドゼルガに攻撃する。
トドゼルガの『アイスボール』は方向を変え、壁にぶつかる。
それでもはずれたわけでは無いから、アイスボールは止まらない。
跳ね返り、ルカリオへ向かう。
『こおりのつぶて』の時と同じように、威力を増大させて。
「へへ、でも隙だらけだぜ!カウンター!」
「飛んで!」
スズナの声がトドゼルガに伝わると――
ぽーんと、トドゼルガが宙に弾み上がる。
そうしてルカリオを飛び越して技を回避したのだ。

それでも、ジャイアンは冷静だった。
(あんな重そうな体でよく飛べるなぁ)
「ルカリオ、メタルクローだ!」
進化した跳躍力により、ルカリオは飛び上がる。
硬化する爪が突き上げられ、トドゼルガにめりこむ。
ルカリオの気合が響く。
勢いで、トドゼルガは天井に叩きつけられる。
悲痛に唸るトドゼルガが、天井の氷にひびをいれ、そして破壊する。
氷の盤に押され、ルカリオとトドゼルガが落下する。



「あぶねえ!戻れ、ルカリオ!」
「戻って! トドゼルガ!」
危機を予感した二人が、それぞれポケモンを戻す。
光がポケモンを捕らえ、吸収すると同時に氷塊が激突する。
粉砕音が長く余韻を残した――

暫くしてジャイアンはルカリオを繰り出す。
「まだ瀕死にはなってねえ。
 戦おうとすればまだ戦えるぞ。そっちは?」
答える代わりにスズナはボールのスイッチを押す。
それはトドゼルガのボール。
そして……反応は、無い。

――モンスターボールにある仕組み。
瀕死のポケモンが中に入っている場合
そのモンスターボールにはロックが掛かる。
それは中に入っているポケモンの安全確保のためでもあるのだ――

「あたしのトドゼルガはもう瀕死みたいね……」
スズナはそう呟くと、ジャイアンに近寄る。
「ほら、バッジ。
 これで四つ目でしょ」
スズナからバッジを託されたジャイアンは、それをギュッと握り締める。
「ああ。終わったんだな……」



ジャイアンはジムを後にする。
入り口にはまだ民衆が集まっていたが、それを掻き分けてポケモンセンターへ向かう。

フッと、何かが降ってきた。
ジャイアンは思わず手を伸ばし、空を見上げる。
灰色の雲が白のまだら模様で彩られていた。
徐々に、『まだら』が大きくなり、近づいてくる。
ふわりふわりと、雪が舞い降りていた。

それは、この町ではありふれたものだ。
でも東京生まれ、東京育ちのジャイアンに取って、雪はなかなか出会えない風物詩。
自然とジャイアンの顔が綻んだ。
手のひらの中に雪が降り、儚く溶ける。
凍みこむ感覚が微妙に残った。
微かな感覚を心に残して、またジャイアンは歩き出す。

ジャイアンの今までの旅は、雪のように儚いものかもしれない。
雲という広大な日常から逸れた、たった一つの結晶のように。
でも、雪は積もることが出来る。
思い出も、また同じ。心という大地に積もる。
その雪が、春の光を受けると水になって、川が流れて……そうして何かが芽吹くのだ。



夜――
ジャイアンが宿舎で暇しているときだった。
窓から羽ばたきが聞こえてきた。
振り向くと目に映った光景に、ジャイアンは息を飲む。
「デリバード!?」
窓の外でつついているのは、袋を担いだデリバード。
ジャイアンは急いで駆け寄ると、窓を開ける。
その瞬間、デリバードは一通のメールを投げ込んできた。
「うわっと!」
メールが床に舞い落ちると、ジャイアンはそれを拾う。
デリバードはそれを見届けると再び窓から飛び去っていった。

同じ頃――
メールを受け取った人間が他に四人。
スネ夫、しずか、ユリ、そしてドラえもん。
全員、内容は同じ。
送り主の名は――出木杉。



[君たち全員がジム戦を無事終えてくれて嬉しいよ。
 さて、本当はアカギに送ってもらおうとしたメールだったが、彼が嫌だと言うのでね。
 代わりにデリバードに送ってもらったんだ。
 言っておくけど、全員届いているメールは同じだからね。
 このメールは君たちにあることを伝えるためのものなんだ。

 『ポケモンリーグ』が開催される。
 このメールが届いた日から丁度50日後。
 テンセイシティという結構な大都会で開催される。
 そばには『テンセイやま』っていう大きな山があるんだ。
 この世界の人に聞けば場所は大概わかると思うよ。

 ここからが本題なんだ。
 君たちにこのリーグへ参加してもらいたい。
 参加資格はジムバッジを4つ持っていることだから丁度いいだろう?
 面白いことを教えてあげる。
 このリーグには『ギンガ団』が絡んでいるんだ。
 もしかしたら何かわかるかもね。
 じゃあ、頑張ってくれよ!
                 出木杉より]



「これは……いったいどういうことだろうな」
ドラえもんがキャモメの進化したペリッパーに銜えられながら呟く。
「どうしてわざわざこんなことを……
 とにかくみんなの所へ行かなくちゃ!!」
ペリッパーに行き先を伝えると、進化した速度で一気に飛んでいく。

翌日、朝――
スネ夫は突然窓を叩く音に飛び起きた。
「ぅわぁ!!何だ何だ!?」 
「僕だよ!スネ夫君!」
ドラえもんが窓越しに声を出す。
スネ夫が窓を開けると、ドラえもんはメールを取り出す。
「これ、もらったよね?」
「あ、ああ。でも」
「荷物をまとめて!すぐ飛んでいくから!!」
驚くスネ夫に有無を言わさず、ドラえもんは急き立てる。
すっかり目が覚めてしまったスネ夫を背に乗せて、ペリッパーが翔けて行く。

朝日が眩しく照らしていた。
新しい兆しを見せて――



日が昇り、正午に差し掛かる頃――
ドラえもんは町中でしずかを見つけ、降り立つ。
「ド、ドラちゃん!?」
しずかは動揺して目を丸くする。
「どうしてここに来たの?」
「しずちゃん、メールはもらったよね?」
ドラえもんが取り出したのは、出木杉からのメール。
途端に、しずかが真顔になる。
「ええ、受け取ったわ」
「しずちゃん、兎に角、今みんなを一箇所に集めているんだ。
 君も来てくれるよね?」
すると、しずかは言葉を詰まらせる。
「ご、ゴメン。ドラちゃん。
 あたし、行けないの」
ドラえもんは眉を顰める。
「どうしたの?何があったの?」
「その答えは―ー」
返答に困るしずかのそばにミカンが割り込んでくる。
「今は言えません」
きっぱりとした口調に、ドラえもんはムッとする。
「そちらさんには関係ないでしょう!こっちはこっちで問題が」
「大丈夫です!何ならそちらの用件も聞きましょうか?」
ミカンとドラえもんは暫く口論した後、ニ、三取り決めをする。
「わかりました。しずかには必ずそうさせます」
訝しがるドラえもんだったが、仕方なくその場を後にした。



夕方――
ユリはポケモンセンターでドラえもんと遭遇する。
「あ、あれ!?気は……ドラえもん、だっけ?」
ドラえもんは頷くと、出木杉のメールを見せる。
「このメール、来たんだよね?」
ユリがメールを取り出している間に、ハヤトが駆けつけてきた。

ドラえもんは、今全員を一つの町に集めていることを伝えた。
「ボクたちもそこへ行けばいいんだね?」
「そう。でも僕のペリッパーに二人乗りはちょっと――」
「心配ないぞ。ドラえもん殿。
 俺は自分のエアームドに乗っていく」
ハヤトの提案に、ユリは一味つける。
「じゃあ、ボクもハヤトのポケモンに乗っていくよ。
 そうしたほうが効率いいでしょ?」
ドラえもんは大いに頷いた。
「それはいい考えだ!
 集まる町の名前は『リンキタウン』。港町だよ!」
ドラえもんはそう伝えると、最後の一人の元へ向かう。



リンキタウン、ポケモンセンター内――
スネ夫は朝方いきなり連れて来られたことで機嫌が悪かった。
(くそぅ、ドラえもんの奴!僕をこんなところへ拉致しやがって!
 しかもしずちゃんを呼んでくるって言ってから何時間かかってると思ってんだか……)
ユリとハヤトが到着しても、怒りはなかなか収まっていなかった。

夜もふけた頃――
、センターの中にジャイアンが入ってくる。
それに続いてドラえもん。
「みんな、集まって!」
ドラえもんが一声あげ、みんなを召集する。
「みんなに集まってもらったのは他でもない。
 このメールのことだ」
ドラえもんはそう言うと、メールを取り出す。
それを見て三人がメールを取り出した。
「ここにはあいにく来ていないけど、しずちゃんところにも同様のメールが届いていた。
 出木杉は僕ら全員を招待しているんだ。ポケモンリーグに」



「でもさ……それっておかしくない?
 わざわざ自分の元に敵を招待しているなんて」
スネ夫がまず質問する。
「?なんで出木杉の元なんてわかったんだ?」
ジャイアンがきょとんとする。
「ジャイアン、メールの最初の一文だよ。『さて、本当はアカギに送ってもらおうとしたメール』
 そして最後の方の『このリーグには『ギンガ団』が絡んでいるんだ』
 もしこの言葉を信じるなら、出木杉はギンガ団と関係があるということだろ?」
「流石スネ夫君だね」
ドラえもんが賞賛する。
頭を抱えるジャイアンを無視して、話が続けられる。
「そして、このジム戦のとき、彼は言ってたよね。
 『これは敵の時間稼ぎだ』って。
 その時の『敵』はモテ夫君だったけど、僕がみんなの町に戻ったときには……いなくなっていた。
 ……ま、町の住人全員どこかにいったみたいなんだ。
 気にしなくていいよ!きっと平気だから!
 今は話を続ける。それが先決だよ!
 とにかく、出木杉はモテ夫が追い求めていたものを……受け継いだって言うのかな。
 僕らに時間稼ぎしているんだ。それを手に入れるために」
「じゃ、じゃあどうするのさ?
 こう何度も時間稼ぎされたんじゃいつまでたっても」
「落ち着いて、スネ夫君!
 今度は僕も味方だ。
 僕がリーグの裏で、出木杉のやっていることを探る」



もしリーグが開催された場合。
出木杉はリーグに気を取られるはず。
みんながちゃんと来ているか確認するから。
その油断している隙をつくのが、ドラえもんの作戦。
「で、できるの?そんなこと」
ユリが不安げに質問した。
「やるしかないんだ。僕も全力を尽くす。
 さて、幸い、リーグ開催まであと50日。
 みんなはこの間、ポケモンを鍛えてくれ。
 そして『テンセイシティ』で落ち合うんだ」
「……よくわかんねえけど、それが今出来ることなんだな?」
ジャイアンが確かめた。
「だったらやってやるよ!全力でな!」
ジャイアンが力強く胸を叩く。
「まあ、やるしかないんじゃないの」
スネ夫が溜め息混じりに微笑みながら言う。
「ボクもやれるだけやるよ!」
「俺も、出来るだけサポートするつもりだ」
ユリとハヤトの答え。
ドラえもんは頷いた。
「みんなありがとう。いつもいつも」
「おいドラえもん!長い言葉はお断りだぜ?」
ジャイアンが口端を吊り上げながら注意する。
「心配しなくても俺らは頑張るからよ!」



星が空を瞬く――

今、ジム戦を終えたばかりの彼らに新たな試練が降りかかった。
それを彼らはものともしない。
ある意味ではいいことなのだろう。

「みんな!忘れないでね!」
ドラえもんが宿舎に入りざま、最後の警告をする。
「もっちろんだ!」
「50日後」「テンセイシティで」
「落ち合うってことだろ!」
「そしてそれまでの間、実力をつけてくれ」
ドラえもんが一息つき、語りだす。
「誰も負けることのないように」
無言で全員頷き、各々部屋に入る。

まだ、彼らは知らなかった。
リーグに集まる人々を。
各地で経験を積んだ、本当の実力者たちの力を。
そして――リーグで何が起こるかも。

星が空を瞬く――
虚空を彩る――
人々を導いていく――
その光は残酷なまでに平等で
無知な挑戦者たちを共に引っ張ろうとするのだ――